JP4215558B2 - 光ピックアップ、光検出器および光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的情報記録媒体(以下、光ディスクという)で記録,再生するための記録再生用光ピックアップ及びそれを用いた光学的情報記録再生装置(以下、光ディスクシステムという)に係り、特に、光ディスクの半径方向の位置制御技術に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、大容量の情報メディアとして、デジタル・バーサタイル・ディスク(以下、DVDという)が急速に普及している。このうちの記録可能なDVDは、案内溝(以下、トラックという)を有するものであるが、DVD−R/RW(トラック間隔=0.74μm)、DVD−RAM1(トラック間隔=1.48μm)などトラック間隔の異なる規格が乱立しており、このため、1台の装置でこれらトラック間隔の異なる複数の光ディスクに対して記録再生が可能なマルチ光ピックアップ及びそれを用いた光ディスクシステムが強く求められている。
【0003】
さて、光ディスク上に記録された情報信号を再生するためには、光ビームを光ディスク上のトラック位置に対して正確に追従させる必要がある。このようにトラックに対して光ビームを追従させる技術を、トラッキング位置制御という。また、トラッキング位置制御に用いられる検出信号を、トラッキング誤差信号TESという。
【0004】
トラッキング誤差信号TESの検出法としては、従来、様々な方法が知られているが、最も一般的な方法として、差動プッシュプル法(以下、DPP(Differential Push Pull)法という)がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このDPP法は、光ビームを回折格子によって0次回折光ビーム,+1次回折光ビーム及び−1次回折光ビームの3本に分割し、各光ビームを対物レンズによって光ディスク上に集光照射し(この場合、光ディスク上での±1次回折光ビームは夫々、0次回折光ビームの照射位置に対してトラックに直交する方向の互いに反対側にあって、かつ0次回折光ビームの照射位置から各々略1/2トラック間隔の位置に照射されるようにしている)、光ディスクから反射した3本の光ビームが夫々一対の2分割された受光面で受光されることにより、夫々毎にプッシュプル信号を検出し、0次回折光ビームから生成されるプッシュプル信号(MPP(主プッシュプル)信号)と、±1次回折光ビーム夫々から生成されるプッシュプル信号を加算した信号(SPP(サブプッシュプル)信号)との差からトラッキング誤差信号TESを生成する検出法である。
【0006】
このDPP法は、光ディスク上の0次回折光ビームの照射位置に対して±1次回折光ビームの照射位置を各々、0次回折光ビームの照射位置から略1/2トラック間隔を開けて配置することにより、メインプッシュプル信号MPPとサブプッシュプル信号SPPとの間に180度の位相差を与えることを利用するものである。そのため、これら3本の光ビームの照射位置の間隔をDVD−RAM1の1/2トラック間隔、即ち、0.74μmの間隔に設定すると、その間隔(=0.74μm)は、1/2トラック間隔が0.37μmのDVD−R/RWにとって1トラック間隔に相当するため、DPP法では、このようにトラック間隔の異なる光ディスクからトラッキング誤差信号TESを検出することができないという問題がある。
【0007】
これを解決する手段として、トラック間隔の異なる光ディスクからもトラッキング誤差信号TESを検出可能な検出法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
このトラッキング誤差信号TESの検出法を、以下では、1トラックDPP法ということにするが、この1トラックDPP法は、DPP法と異なる方法でメインプッシュプル信号MPPとサブプッシュプル信号SPPとの間に180度の位相差を与えるものである。
【0009】
1トラックDPP法では、分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に2個の領域に分割され、これら領域間で周期構造の位相差が180度異なる構成とした回折格子を用いる。この回折格子によって1つの光ビームから分割された+1次回折光ビームと−1次回折光ビームとを、光ディスク上の0次回折光ビームの照射位置に対して、各々同一のトラックに配置することにより、メインプッシュプル信号MPPとサブプッシュプル信号SPPに180度の位相差が与えられる。即ち、光ディスク上に3本の光ビームの照射位置を各々同一のトラックに配置することが可能なため、トラック間隔の異なるいずれの光ディスクからもトラッキング誤差信号TESを検出することができる。
【0010】
【特許文献1】
特公平4−34212号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平9−81942号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
光ディスク上の特定位置に記録されている情報にアクセスする場合、光ピックアップでは、対物レンズを光ディスクの半径方向に並進させて使用する。1トラックDPP法では、分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に分割された2個の領域間で周期構造の位相差が180度異なる構成の回折格子を用いるため、対物レンズが並進すると、対物レンズの中心と回折格子の分割線との間で位置ずれが生ずる。このずれを、以下、格子ずれという。
【0013】
さて、光ディスクから反射された回折光ビームが光検出器上に形成する回折パターンは、光ディスクのトラック間隔に依存し、トラック間隔が広いほど回折パターンの間隔は狭くなる。DVD−RAM1(トラック間隔=1.48μm)やRAM2(トラック間隔=1.23μm)のように、トラック間隔が広い光ディスクでは、回折パターンは、その間隔は非常に狭くて、非常に隣接したものになる。
【0014】
このようなトラック間隔の広い光ディスクにおいて、対物レンズが並進すると、2分割された受光面の分割線(境界線)から回折パターンの中心がずれるため、夫々受光面に対する回折パターンの位置がずれて夫々の受光面での受光量が変化し、プッシュプル信号の振幅が大幅に減少する。また、回折格子によって分割された±1次回折光ビームにも、格子ずれのため、回折パターン内で一部の位相が180度異なる領域を発生させ、プッシュプル信号の振幅を減少させる作用がある。
【0015】
このように、1トラックDPP法では、対物レンズの並進に対してプッシュプル信号の振幅低下が大きく、特に、トラック間隔の広い光ディスクの記録あるいは再生に対応した光ピックアップ並びにそれを用いた光ディスクシステムを実現することが困難であった。
【0016】
本発明は、マルチ対応の高性能な光ピックアップ、光検出器および光ディスク装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、その一例として特許請求の範囲に記載の構成により達成できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0023】
初めに、DVD−R/RW(トラック間隔=0.74μm)やDVD−RAM1(トラック間隔=1.48μm),DVD−RAM2(トラック間隔=1.23μm)のように、トラック間隔が異なるDVDの様々な光ディスクの記録または再生に対応したマルチ光ピックアップの実施形態について説明する。
【0024】
図1は本発明による光ピックアップの第1の実施形態における光学系を示す構成図であって、1は半導体レーザ、2は回折格子、3はハーフミラー、4はコリメートレンズ、5は対物レンズ、6はアクチュエータ、7は光ディスク、8は検出レンズ、9はフロントモニタ、10は回折光ビーム(一点鎖線はその光路を示す)、11はこの第1の実施形態の光ピックアップ、12は光ディスクである。ここで、光ディスク12は上記のDVDとする。
【0025】
図1に示す光ピックアップ11の光学系において、通常、DVDからなる光ディスク12の記録または再生には、半導体レーザ1として、波長660nm帯の半導体レーザが用いられる。このため、半導体レーザ1からは、波長約660nmの光ビームが発散光として出射される。この光ビームは回折格子2にされ、3本の回折光ビーム10に分割される。これら回折光ビーム10はハーフミラー3で反射され、コリメートレンズ4で略平行な回折光ビーム10に変換される。
【0026】
なお、一部の回折光ビーム10は、ハーフミラー3を透過してフロントモニタ7に入射される。一般的に、DVD−Rなどの記録型の光ディスク12に情報を記録する場合、光ディスク12の記録面に所定の光強度を照射させるために、半導体レーザ1の発光強度を高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ7は、記録型の光ディスク12に信号を記録する際に、半導体レーザ1の発光強度の変化を検出しており、この検出結果に応じて半導体レーザ1の駆動回路(図示せず)を制御するフィードバック制御が行なわれる。
【0027】
コリメートレンズ4を透過した3本の平行な回折光ビーム10は、アクチュエータ6に搭載された対物レンズ5により、光ディスク12上に各々集光照射され、光ディスク12上に3個の集光スポットが形成される。そして、この光ディスク12で反射された回折光ビーム10は、対物レンズ5,コリメートレンズ4,ハーフミラー3及び検出レンズ8を透過して光検出器9で検出される。
【0028】
これら回折光ビーム10は、ハーフミラー3を透過するとき、非点収差が与えられ、フォーカシングエラー信号FESの検出に使用される。検出レンズ8は、非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時に、光検出器9上での光スポットの大きさを決める働きがある。光検出器9では、光ビームを受光することにより、光ディスク12上に記録されている情報信号の検出や、トラッキング誤差信号TES及びフォーカスエラー信号FESなど光ディスク12上に集光照射された集光スポットの位置制御信号の検出が行なわれる。
【0029】
図2は図1における回折格子2の格子パターンの一具体例を示す図であって、2a,2bはパターン領域、2cは分割線である。
【0030】
同図において、回折格子2は、分割線2cにより、パターン領域2a,2bに分割された構造をなしている。これらパターン領域2aとパターン領域2bとは、その周期構造の位相差が180度異なっている。また、光ピックアップ11では、回折格子2が、分割線2cの方向が光ディスク12の半径方向に直交する方向(即ち、トラックに沿う方向)となるように、配置されている。この回折格子2に入射する光ビームは、0次回折光ビームと±1次回折光ビームとの3本の回折光ビーム10に分割される。そして、回折格子2の上記の構成により、±1次回折光ビーム夫々について、一方の略半面と他方の略半面との間で略180度の位相差が与えられる。
【0031】
図3は光ディスク12上でのかかる3本の回折光ビームによる集光スポットの配置を示す図である。
【0032】
同図において、光ディスク12上には、回折格子2によって分割された0次回折光ビーム,+1次回折光ビーム及び−1次回折光ビームが集光照射され、0次回折光ビームで0次集光スポット140が、+1次回折光ビームで+1次集光スポット14+1が、−1次回折光ビームで−1次集光スポット14-1が夫々形成される。これら0次集光スポット140,+1次集光スポット14+1及び−1次集光スポット14-1は、同一トラック13上に配置される。なお、回折格子2の回折によって形成される+1次集光スポット14+1と−1次集光スポット14-1とは、図示するように、トラック13の幅方向(光ディスク12の半径方向)に2つの強度分布をもつ集光スポットからなっており、トラッキング状態では、これら0次集光スポット140,+1次集光スポット14+1及び−1次集光スポット14-1がトラック13の中心線13aに関して対象となるように、0次回折光ビーム,+1次回折光ビーム及び−1次回折光ビームが光ディスク12上に集光照射される。
【0033】
図4は図1における光検出器9の検出領域の一具体例を示す構成図であって、15,16,17は検出領域、15a〜15h,16a,16b,17a,17bは受光面、15L1,15L2,16L,17Lは中心線である。
【0034】
同図において、矢印で示すr方向は、光検出器9上において、光ディスク12の半径方向に対物レンズ5が並進するときの3個の集光スポット140,14+1,14-1が移動する方向である。
【0035】
光検出器9は、3個の検出領域15,16,17を有している。これら検出領域15,16,17には夫々、光ディスク12で反射された0次回折光ビーム,+1次回折光ビーム,−1次回折光ビームが照射されるものであって、かかる照射によって検出領域15,16,17に形成される光スポットを夫々、0次光スポット14(0)、+1次光スポット14(+1)、−1次光スポット14(−1)として示している。
【0036】
検出領域15は、8個の受光面15a,15b,15c,15d,15e,15f,15g,15hに分割されており、0次光スポット14(0)から夫々独立に信号を検出することができる。受光面15a,15e,15g,15cと受光面15b,15f,15hr,15dとは、r方向に沿う中心線15L2に関して互いに反対側に配置され、また、受光面15a,15b,15e,15fと受光面15c,15d,15g,15hとは、r方向に垂直な中心線15L1に関して互いに反対側に配置されている。この中心線15L1は、光検出器9上でトラック13の中心線13a(図3)に対応する線に平行な線である。さらに、受光面15e,15fと受光面15g,15hとは、中心線15L1を中心とする幅a0の領域に配置されている(従って、これら受光面15e,15f,15g,15hの幅はa0/2である)。そして、受光面15a,15bは幅a1をなして、受光面の15e,15fに接して配置され、また、受光面15c,15dは幅a2をなして、受光面15g,15hに接して配置されている。
【0037】
検出領域16は、2個の受光面16a,16bに分割されており、+1次光スポット14(+1)から夫々独立に信号を検出することができる。これら受光面16a,16bは、r方向に垂直な中心線16L(従って、検出領域15での中心線15L1と平行)を中心とする幅b0の領域を隔てて配置された幅が夫々b1,b2の受光面である。
【0038】
検出領域17は、2個の受光面17a,17bに分割されており、−1次光スポット14(−1)から夫々独立に信号を検出することができる。これら受光面17a,17bは、r方向に垂直な中心線17L(従って、検出領域15での中心線15L1と平行)を中心とする幅c0の領域を隔てて配置された幅が夫々c1,c2の受光面である。
【0039】
ここで、光検出器9上では、図示するように、0次光スポット14(0)に対する+1次光スポット14(+1),−1次光スポット14(−1)の配列方向が、図3に示す光ディスク12上での0次集光スポット140に対する+1次光スポット14+1,−1次光スポット14-1の配列方向に対して、約90度異なるr方向となっているが、これは、光ディスク12で反射された3本の回折光ビームの非点収差の方向が、検出レンズ8により、約90度回転させられたためである。
【0040】
光ディスク12に記録されている情報信号SIは、検出領域15により、0次光スポット14(0)の強度変化として検出され、検出領域15の受光面15a〜15hでの検出信号の和、即ち、次の式(1)によって表わされる。
但し、SI15a,SI15b,SI15c,SI15d,SI15e,SI15f,SI15g,SI15hは夫々、検出領域15の受光面15a〜15hでの検出信号である。
【0041】
また、フォーカスエラー信号FESは、一般に最もよく用いられている非点収差方式を想定している。このため、フォーカスエラー信号FESは、0次光スポット14(0)の非点収差を検出領域15の対角にある受光面から検出される。そこで、フォーカスエラー信号FESは、検出領域15の受光面の検出信号から、次の式(2)〜(4)の演算、即ち、
FES=FES1−FES2 ……(2)
但し、
FES1=(SI15a+SI15e)+(SI15d+SI15h) ……(3)
FES2=(SI15b+SI15f)+(SI15c+SI15g) ……(4)
によって生成される。
【0042】
しかし、フォーカスエラー信号FESの検出法は、上記の非点収差方式に限るものでなく、ナイフエッジ法など他の方法を用いてもよい。
【0043】
図5は図1における光検出器9の検出信号からトラッキング誤差信号TESを生成する手段の一具体例を示すブロック図であって、15ab,15cdは受光面、18a,18b,19a,19b,20a,20bは電流/電圧変換増幅器、21a〜21cは減算器、22は加算器、23は増幅器、24は減算器であり、図4に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。なお、検出領域15での受光面15abは図4における受光面15a,15bからなるものであり、受光面15cdは同じく受光面15c,15dからなるものである。
【0044】
図5においては、光検出器9の検出領域15では、受光面15abから図4での受光面15a,15bの検出信号SI15a,SI15bの合成信号SI15abが得られ、受光面15cdから図4での受光面15c,15cの検出信号SI15c,SI15dの合成信号SI15cdが得られる。
【0045】
0次光スポット14(0),+1次光スポット14(+1)及び−1次光スポット14(−1)には夫々、これらが光ディスク12のトラック13により回折されているため、図示するように、回折パターンが形成される。この第1の実施形態では、トラック中心13a(図3)から光ディスク12の半径方向に1/2トラック間隔ずれた位置に0次集光スポット140が照射されている状態を想定している。これは、トラッキングエラーが最大で、格子ずれによる影響が最大となる状態であり、この影響を評価するために、この状態でのトラッキング誤差信号の生成について説明するものである。
【0046】
このため、検出領域15,16,17に照射される0次光スポット14(0),+1次光スポット14(+1)及び−1次光スポット14(−1)は、光強度の弱い部分(黒塗りの斜線ハッチングで示す)と光強度の強い部分(白塗りの斜線ハッチングで示す)からなる回折パターンをなしている。そして、光ディスク12としては、トラック間隔が広い光ディスクを想定しているため、0次光スポット14(0)と+1次光スポット14(+1)と−1次光スポット14(−1)は夫々、図5に示すように、黒塗りの斜線部分と白抜きの斜線部分が非常に隣接した回折パターンをなしている。
【0047】
以下、このような光スポットの回折パターンからトラッキング誤差信号TESを生成する方法について説明する。
【0048】
受光面15abから生成された電流信号を電流/電圧変換増幅器18aで電圧変換して得られる電圧信号SI15abと、受光面15cdから生成された電流信号を電流/電圧変換増幅器18bで変換して得られる電圧信号SI15bとは、減算器21aで減算処理され、メインプッシュプル信号MPPが生成される。また、受光面16aから生成した電流信号は電流/電圧変換増幅器19aで電圧信号SI16aに変換され、受光面16bから生成した電流信号は電流/電圧変換増幅器19bで電圧信号SI16bに変換される。これら電圧信号SI16a,SI16bは減算器21bで減算処理され、サブプッシュプル信号SPP1が生成される。同様にして、受光面17aから生成した電流信号は電流/電圧変換増幅器20aで電圧信号SI17aに変換され、受光面17bから生成した電流信号は電流/電圧変換増幅器20bで電圧信号SI17bに変換される。これらSI17a,SI17bは減算器21cで減算処理され、サブプッシュプル信号SPP2が生成される。これらサブプッシュプル信号SPP1,SPP2は加算器22で加算され、サブプッシュプル信号SPPが生成される。
【0049】
このメインプッシュプル信号MPPは、増幅器23でk倍された後、減算器24でメインプッシュプル信号MPPと減算処理され、これにより、トラッキング誤差信号TESが得られる。ここで、増幅器23は、メインプッシュプル信号MPPとサブプッシュプル信号SPPとの振幅を合わせるために、設けられている。なお、このトラッキング誤差信号TESの検出法での演算処理は、次の演算式(5)〜(9)によって表わされる。
【0050】
即ち、減算器21aは、
MPP=SI15ab−SI15cd ……(5)
の演算を行ない、減算器21bは、
SPP1=SI16a−SI16b ……(6)
の演算を行ない、演算器21cは、
SPP2=SI17a−SI17b ……(7)
の演算を行ない、加算器22は、
SPP=SPP1+SPP2 ……(8)
の演算を行ない、減算器24は、
TES=MPP−kSPP ……(9)
の演算を行なう。
【0051】
次に、図6は図5に示す状態から対物レンズ5が並進したことによる光検出器9上での3つの光スポットが受ける影響を、図6により、説明する。
【0052】
光ディスク12の半径方向に対物レンズ5が並進すると、図6において、対物レンズ5の並進がないときの図5に示した0次光スポット14(0),+1次光スポット14(+1),−1次光スポット14(−1)は、破線で示す位置からr方向にずれ、夫々0次光スポット25(0),+1次光スポット25(+1),−1次光スポット25(−1)となり、格子ずれが生ずる。このため、0次光スポット25(0)の回折パターンの弱い光強度の黒塗り斜線部分は、その一部26が検出領域15の中心線15L1を超えて受光面15ab側に移動する。また、+1次光スポット25(+1)及び−1次光スポット25(−1)の回折パターンも、その強い光強度の白塗りの斜線部分も、その一部27,28が検出領域16L,17Lを越えて受光面16a,17a側に移動する。
【0053】
これに対し、この第1の実施形態では、トラッキング誤差信号TESを検出するための検出領域15での受光面15ab,15cdは、中心線15L1の両側に幅a0の間隔を空けて配置され、同じくトラッキング誤差信号TESを検出するための検出領域16での受光面16a,16bも、中心線16Lの両側に幅b0の間隔を空けて配置され、同じくトラッキング誤差信号TESを検出するための検出領域17での受光面17a,17bも、中心線17Lの両側に幅c0の間隔を空けて配置されているので、対物レンズ5の並進によって、上記のように、夫々の光スポットが検出領域15〜17で移動しても、検出領域15では、0次光スポット25(0)の回折パターンの弱い光強度の黒塗り斜線部分が検出領域15の中心線15L1の反対側の受光面15abに達することがなく、また、検出領域16でも、+1次光スポット25(+1)の回折パターンの強い光強度の白塗り斜線部分が検出領域16の中心線16Lの反対側の受光面16aに達することもなく、さらに、検出領域17でも、+1次光スポット25(−1)の回折パターンの強い光強度の白塗り斜線部分が検出領域17の中心線17Lの反対側の受光面17aに達することもない。このことからして、対物レンズ5が並進しても、トラッキング誤差信号TESの振幅が減少することはない。
【0054】
これに対し、上記特許文献2に記載の1トラックDPP法などでは、図6でこれを説明すると、検出領域15では、受光面15ab,15cdが中心線15L1で接した構成となされ、検出領域16でも、受光面16a,16bが中心線16Lで接した構成となされ、検出領域17でも、受光面17a,17bが中心線17Lで接した構成となされでいるので、対物レンズの並進があると、検出領域15では、0次光スポット25(0)の回折パターンの弱い光強度の黒塗り斜線部分が検出領域15の中心線15L1を越えて受光面15abに入り込み、検出領域16でも、+1次光スポット25(+1)の回折パターンの強い光強度の白塗り斜線部分が検出領域16の中心線16Lを越えて受光面16aに入り込み、検出領域17でも、+1次光スポット25(−1)の回折パターンの強い光強度の白塗り斜線部分が検出領域17の中心線17Lを越えて受光面17aに入り込む。このため、トラッキング誤差信号TESの振幅が大幅に減少してしまう。
【0055】
また、対物レンズの並進によって発生するかかる格子ずれは、回折パターンの一部位相を180度反転させる効果がある。このため、図6において、図中破線に囲われた29a,29bに示すように、+1次光スポット25(+1)と−1次光スポット25(−1)の回折パターンの一部が白塗りの斜線から黒塗りの斜線に反転する。これにより回折格子2のように分割線により分割された2個の領域から形成されている回折格子を用いる本発明のTES検出法のトラッキング誤差信号TESの振幅がわずかに減少してしまう。同様の回折格子を用いる1トラックDPP法は、格子ずれの影響によりさらにトラッキング誤差信号TESの振幅が減少してしまう。
【0056】
このように本発明のTES検出法では、格子ずれの影響によりトラッキング誤差信号TESの振幅がわずかに減少してしまうものの、対物レンズ並進による光スポットの位置ずれの影響を受けないため、1トラックDPP法のようにトラッキング誤差信号TESの振幅が大幅に減少することはない。
【0057】
次に、この第1の実施形態のトラッキング誤差信号TESの検出法を用いた場合の、対物レンズ並進に伴うトラッキング誤差信号TESの振幅及びオフトラック量の変化の計算機シミュレーション結果について説明する。
【0058】
このシミュレーションのパラメータとして、半導体レーザ1の波長λ=660nm、対物レンズ5のNA=0.64、光学系の倍率6.5倍、光ディスク12のトラック間隔を(1)DVD−RAM1(1.48μm),(2)DVD−RAM2(1.23μm),(3)DVD−R/RW(0.74μm)の場合に設定したときのトラッキング誤差信号TESの振幅とオフトラック量の対物レンズ並進特性の計算結果を夫々、図7、図8、図9に示す。なお、オフトラック量とは、トラッキング誤差信号TESにオフセットが発生した場合に、対物レンズ5によって集光照射される光ビームの位置が光ディスク12のトラック中心13a(図3)からのずれ量を示すものである。このため、オフトラック量はオフセットが発生していないか確認するための指標として計算を行った。
図7,図8及び図9において、横軸に光ディスク12の半径方向の対物レンズ並進量を、縦軸に、図7(a),図8(a)及び図9(a)では、トラッキング誤差信号TESの相対振幅を、図7(b),図8(b)及び図9(b)では、オフトラック量を夫々示している。なお、図7(a),図8(a)及び図9(a)の縦軸において、トラッキング誤差信号TESの相対振幅とは、対物レンズ5の並進量=0mmのときの値が1になるように、規格化している。また、図7(a),図8(a)及び図9(a)には、比較のために、1トラックDPP法のトラッキング誤差信号TESの相対振幅及びオフトラック量の結果も示している。
【0059】
まず、トラック間隔の最も大きいDVD−RAM1(1.48μm)のトラッキング誤差信号TESの対物レンズ並進特性を図7(a),(b)を用いて説明する。
【0060】
図7(a)において、対物レンズ5の並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態では、トラッキング誤差信号TESの相対振幅30は80%であり、1トラックDPP法では、トラッキング誤差信号TESの相対振幅31は約45%と大きく低下する。また、図7(b)において、対物レンズの並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態では、オフトラック量32は0.01μmであり、1トラックDPP法では、オフトラック量33は0.07μm発生する。このことからして、1トラックDPP法と比べて、この第1の実施形態では、対物レンズ5の並進によるトラッキング誤差信号TESの振幅の減少を大幅に抑え、かつオフトラックの発生を低減する効果があることが分かる。
【0061】
次に、トラック間隔が次に大きいDVD−RAM2(1.23μm)のトラッキング誤差信号TESの対物レンズ並進特性を図8(a),(b)を用いて説明する。
【0062】
図8(a)において、対物レンズ5の並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態では、トラッキング誤差信号TESの相対振幅34は75%であり、1トラックDPP法では、トラッキング誤差信号TESの相対振幅35は約55%に大きく低下する。また、図8(b)において、対物レンズの並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態のオフトラック量36と1トラックDPP法のオフトラック量37とはほとんど発生しない。このように、1トラックDPP法と比べて、この第1の実施形態では、対物レンズ5の並進によるトラッキング誤差信号TESの振幅の減少を抑える効果がある。
【0063】
次に、トラック間隔が最も狭いDVD−R/RW(0.74μm)のトラッキング誤差信号TESの対物レンズ並進特性を図9(a),(b)を用いて説明する。
【0064】
図9(a)において、対物レンズの並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態でのトラッキング誤差信号TESの相対振幅38と1トラックDPP法でのトラッキング誤差信号TESの相対振幅39とはほとんど減少しない。また、図9(b)において、対物レンズの並進量が0.3mmであるとき、並進量0.0mmに対して、この第1の実施形態でのオフトラック量40と1トラックDPP法でのオフトラック量41もほとんど発生しない。
【0065】
以上のように、この第1の実施形態では、1トラックDPP法と比較して、DVD−R/RWやDVD−RAM1,RAM2などの異なるトラック間隔の光ディスクに依存しない良好なトラッキング誤差信号TESが検出できる。
【0066】
以上説明した第1の実施形態では、受光面の結線は図5,図6に示した方法に限るものではなく、上述したようなトラッキング誤差信号TESを生成できる受光面の結線を少なくとも備えるならば、どのように受光面を結線してもよい。例えば、図4において、サブプッシュプル信号SPPを形成するため、光検出器9の内部で、受光面16aと受光面17aとを結線し、受光面16bと受光面17bとを結線し、これら受光面16aと受光面17aとの加算信号とこれら受光面16bと受光面17bとの加算信号との減算処理により、サブプッシュプル信号SPPを形成するようにしてもよい。
【0067】
また、この第1の実施形態においては、図1において、ハーフミラー3から対物レンズ8に至る光路を直進した構成としているが、かかる光路中にミラーやプリズムなどの光学部品を配置して光路を折り曲げた構成としてもよい。
【0068】
さらに、この第1の実施形態においては、光ディスクとしてDVDを用いることを想定したが、本発明は、コンパクトディスクやDVDよりもさらに高密度な青色半導体レーザを用いた光ディスクなど、どのような光ディスクにも適用できることはいうまでもない。
【0069】
図10は本発明による光ピックアップの第2の実施形態における光検出器9を示す構成図であって、15a1,15a2,15b1,15b2,15c1,15c2,15d1,15d2,16a’,16b’,17a’,17b’は受光面であり、図4に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。この第2の実施形態の光ピックアップも、図1に示す第1の実施形態と同様の構成をなしており、第1の実施形態と同様に、トラック間隔が異なるDVDの様々な光ディスクの記録、または再生に対応したものである。
【0070】
同図において、この第2の実施形態の光検出器9は、先の第1の実施形態の光検出器9と同様の基本構成をなすものであるが、検出領域15では、図4での受光面15aの代わりに受光面15a1,15a2が、図4での受光面15bの代わりに受光面15b1,15b2が、図4での受光面15cの代わりに受光面15c1,15c2が、図4での受光面15dの代わりに受光面15d1,15d2が夫々用いられるものであり、受光面15a1,15b1,15c1,15d1が夫々、幅a(<a1,a2)であって、受光面15e,15f,15g,15hに接して配置され、トラッキング誤差信号TESの生成に用いられる。
【0071】
また、検出領域16では、図4に示す構成と同様、受光面16a’,受光面16b’は中心線16Lの両側に、図4の場合と同様、間隔b0で配置されており、夫々の幅はb(<b1,b2)に設定されている。検出領域17でも、図4に示す構成と同様、受光面17a’,受光面17b’は中心線17Lの両側に、図4の場合と同様、間隔c0で配置されており、夫々の幅はc(<c1,c2)に設定されている。
【0072】
光ディスクからの情報信号SIは、0次光スポット14(0)の強度変化を検出し、次の式10の演算に基づいて生成される。
但し、SI15a1,SI15a2,SI15b1,SI15b2,SI15c1,SI15c2,
SI15d1,SI15d2は夫々、検出領域15の受光面15a1,15a2,15b1,15b2,15c1,15c2,15d1,15d2での検出信号であり、SI15e,SI15f,SI15g,SI15hは図4の場合と同様の検出信号であり、情報信号SIは0次光スポット14(0)が照射されている検出領域15の全受光面の和から生成される。
【0073】
また、こごでは、上記の第1の実施形態と同様、フォーカスエラー信号FESは、一般に最もよく用いられている非点収差方式を想定している。このため、フォーカスエラー信号FESは、0次光スポット14(0)の非点収差を検出領域15の対角にある受光面から検出する。即ち、検出領域15の対角にある受光面フォーカスエラー信号FES1,FES2信号は、以下の式11,12の演算によって生成され、
フォーカスエラー信号FESは、次の式13、即ち、
の演算によって生成される。
【0074】
しかし、この第2の実施形態においても、フォーカスエラー信号FESの検出法としては、上記の非点収差方式に限るものでなく、ナイフエッジ法など他の方法を用いてもよい。
【0075】
次に、この第2の実施形態におけるトラッキング誤差信号TESの生成手段について、図11を用いて説明する。なお、図11における光検出器9では、トラッキング誤差信号TESの生成に必要な受光面のみを示している。ここで、受光面15ab’は図10での受光面15a1,15b1からなるものであり、その検出信号をSI15ab'とする。同様に、受光面15cd’は図10での受光面15c1,15d1からなるものであり、その検出信号をSI15cd'とする。
【0076】
図11において、受光面15ab’からは検出信号SI15ab'が出力され、また、受光面15cd’からは検出信号SI15cd'が出力されて、夫々電流/電圧変換器18a,18bに供給される。それ以降は図5などで説明した第1の実施形態と同様であり、先の式5〜9に示した演算が行なわれて、メインプッシュプル信号MPP,サブプッシュプル信号SPP1及びサブプッシュプル信号SPP2が得られ、また、これらからトラッキング誤差信号TESが生成される。
【0077】
ここで生成されるトラッキング誤差信号TESは、その生成に用いる受光面15ab’,15cd’,16a’,16b’17a’17b’の幅が第1の実施形態における受光面15ab,15cd,16a,16b,17a,17bの幅よりも狭いため、対物レンズの並進による格子ずれによって位相が180度反転して回折パターンの一部位相を180度反転させる部分の信号が用いられない。このため、かかる格子ずれによるトラッキング誤差信号TESの振幅変動を、第1の実施形態で得られるトラッキング誤差信号TESでの振幅変動よりも減少させることができる。
【0078】
なお、上記のように、メインプッシュプル信号MPP,サブプッシュプル信号SPP1及びサブプッシュプル信号SPP2を独立に生成できる受光面を少なくとも備えるならば、検出領域15〜17をどのように分割してもよい。
【0079】
図12は本発明による光ピックアップを用いた光学的情報記録再生装置の一実施形態を示す構成図であって、11は上記の光ピックアップ、12は光ディスク、50はスピンドルモータ、51はスピンドルモータ駆動回路、52はアクチュエータ駆動回路、53はサーボ信号生成回路、54はレーザ光源点灯回路、55はアクセス制御回路、56は情報信号再生回路、57は記録情報信号変換回路、58はコントロール回路、59は情報信号出力端子、60は記録情報入力端子である。
【0080】
同図において、再生時には、光ピックアップ11によって検出された信号が、信号処理回路内のサーボ信号生成回路53と情報信号再生回路56に供給される。サーボ信号生成回路53では、これら検出信号からこの光ディスク12に適したフォーカスエラー信号FESやトラッキング誤差信号TESが生成され、これをもとに、アクチュエータ駆動回路52が光ピックアップ11内の対物レンズアクチュエータを駆動し、対物レンズの位置制御を行なう。また、情報信号再生回路56では、供給された検出信号から光ディスク12に記録された情報信号が再生され、その情報信号は、情報信号出力端子59から出力される。
【0081】
また、記録時、記録情報入力端子60から入力される記録情報は、記録情報信号変換回路57で所定のレーザ駆動用記録信号に変換される。このレーザ駆動用記録信号はコントロール回路58に供給される。コントロール回路58は、このレーザ駆動用記録信号に基づいて、レーザ光源点灯回路54を駆動し、レーザパワー制御を行って光ディスク12に記録信号を記録させる。
【0082】
なお、コントロール回路58には、アクセス制御回路55とスピンドルモータ駆動回路51とが接続されており、夫々光ピックアップ11のアクセス方向の位置制御や光ディスク12のスピンドルモータ50の回転制御が行なわれる。
以上説明したように、本実施例によると、光ディスクの半径方向に相当する方向に所定の間隔を開けて配置された所定の幅をもつ2個の受光面を少なくとも備え、かかる受光面の各々で独立に検出された信号の差から各々独立にトラッキング誤差検出信号を検出可能な光検出器を用いるので、トラック間隔に依存せず、対物レンズの並進や光ディスクの傾きに対しても、振幅が影響されない高精度のトラッキング誤差検出信号を検出することを可能とする。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、マルチ対応の高性能な光ピックアップ、光検出器および光ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ピックアップの第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】図1における回折格子の一具体例を示す図である。
【図3】図1に示す第1の実施形態での光ディスク上の集光スポットの配置例を示す図である。
【図4】図1における光検出器の一具体例を示す構成図である。
【図5】図4に示す光検出器でのトラッキング誤差信号の生成手段を示す図である。
【図6】図5に示す生成手段での対物レンズの並進による影響を示す図である。
【図7】図1に示す第1の実施形態でのDVD―RAM1に対するトラッキング誤差信号とレンズ並進との関係のシミュレーション結果を示すグラフ図である。
【図8】図1に示す第1の実施形態でのDVD―RAM2に対するトラッキング誤差信号とレンズ並進との関係のシミュレーション結果を示すグラフ図である。
【図9】図1に示す第1の実施形態でのDVD―Rに対するトラッキング誤差信号とレンズ並進との関係のシミュレーション結果を示すグラフ図である。
【図10】本発明による光ピックアップの第2の実施形態における光検出器の一具体例を示す構成図である。
【図11】図10に示す光検出器でのトラッキング誤差信号の生成手段を示す図である。
【図12】本発明による光学的情報記録再生装置の一実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ
2 回折格子
9 光検出器
12 光ディスク
15〜17 検出領域
15a〜15h,16a,16b,17a,17b 受光面
Claims (5)
- レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを0次回折光ビームと+1次回折光ビームと−1次回折光ビームの少なくとも3本の光ビームに分割する機能を有し、かつ、格子パターンは分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に少なくとも2つの領域に分割されており、前記2つの領域で周期構造の位相差が略180度異なる構成を有し、前記少なくとも3本の光ビームが光学的情報媒体内の同一のトラックに照射されるように配置された回折格子と、
前記3本の光ビームを前記光学的情報記録媒体内の所定の記録面に各々独立に集光する対物レンズと、
前記3本の光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を各々独立に受光する少なくとも3個の検出領域を有する光検出器と、
を備えた光ピックアップであって、
前記+1次回折光ビームと−1次回折光ビームを受光する2個の検出領域は、前記光検出器上において前記光学的情報記録媒体の半径方向に相当する方向に所定の間隔を開けて配置された2個の受光面を少なくとも備え、前記所定の間隔は、前記対物レンズが前記光学的情報記録媒体の半径方向に並進可動な範囲に相当する前記光検出器上における前記反射光の並進範囲よりも大きくなる間隔であり、前記2個の受光面の各々から独立に検出された信号の差からプッシュプル方式によるトラッキング誤差信号を生成可能な信号を出力することを特徴とする光ピックアップ。 - レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを0次回折光ビームと+1次回折光ビームと−1次回折光ビームの少なくとも3本の光ビームに分割する機能を有し、かつ、格子パターンは分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に少なくとも2つの領域に分割されており、前記2つの領域で周期構造の位相差が略180度異なる構成を有し、前記少なくとも3本の光ビームが光学的情報媒体内の同一のトラックに照射されるように配置された回折格子と、
前記3本の光ビームを前記光学的情報記録媒体内の所定の記録面に各々独立に集光する対物レンズと、
前記3本の光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を各々独立に受光する少なくとも3個の検出領域を有する光検出器と、
を備えた光ピックアップであって、
前記+1次回折光ビームと−1次回折光ビームを受光する2個の検出領域は、それぞれ前記光学的情報記録媒体の半径方向と直交する方向に相当する方向に沿って所定の間隔だけ光ビームが検出されない領域を設け、前記所定の間隔は、前記対物レンズが前記光学的情報記録媒体の半径方向に並進可動な範囲に相当する前記光検出器上における前記反射光の並進範囲よりも大きくなる間隔であり、該領域の両側の受光面から検出された信号の差からプッシュプル方式によるトラッキング誤差信号を生成可能な信号を出力することを特徴とする光ピックアップ。 - レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを0次回折光ビームと+1次回折光ビームと−1次回折光ビームの少なくとも3本の光ビームに分割する機能を有し、かつ、格子パターンは分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に少なくとも2つの領域に分割されており、前記2つの領域で周期構造の位相差が略180度異なる構成を有し、前記少なくとも3本の光ビームが光学的情報媒体内の同一のトラックに照射されるように配置された回折格子と、
前記3本の光ビームを前記光学的情報記録媒体内の所定の記録面に各々独立に集光する対物レンズと、
前記3本の光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を各々独立に受光する光検出器と、
を備えた光ピックアップに用いられる光検出器であって、
前記光検出器は、前記0次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第1の検出領域と、前記+1次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第2の検出領域と、前記−1次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第3の検出領域と、
を備え、
前記第1、第2、第3の検出領域の中心は、所定の直線上に配置し、
前記第1の検出領域は、前記第2と第3の検出領域の間に配置し、
前記第2と前記第3の検出領域は、前記直線と平行な方向に所定の間隔を開けて配置された2個の受光面を少なくとも備え、前記所定の間隔は、前記対物レンズが前記光学的情報記録媒体の半径方向に並進可動な範囲に相当する前記光検出器上における前記反射光の並進範囲よりも大きくなる間隔であることを特徴とした光検出器。 - レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを0次回折光ビームと+1次回折光ビームと−1次回折光ビームの少なくとも3本の光ビームに分割する機能を有し、かつ、格子パターンは分割線によって光ディスクの半径方向に相当する方向に少なくとも2つの領域に分割されており、前記2つの領域で周期構造の位相差が略180度異なる構成を有し、前記少なくとも3本の光ビームが光学的情報媒体内の同一のトラックに照射されるように配置された回折格子と、
前記3本の光ビームを前記光学的情報記録媒体内の所定の記録面に各々独立に集光する対物レンズと、
前記3本の光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を各々独立に受光する光検出器と、
を備えた光ピックアップに用いられる光検出器であって、
前記光検出器は、前記0次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第1の検出領域と、前記+1次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第2の検出領域と、前記−1次回折光ビームの前記光学的情報記録媒体からの反射光を受光する第3の検出領域と、
を備え、
前記第1、第2、第3の検出領域の中心は、所定の直線上に配置し、
前記第1の検出領域は、前記第2と第3の検出領域の間に配置し、
前記第2と前記第3の検出領域は、前記直線と直交する方向に沿って所定間隔光ビームを検出しない領域を備え、前記所定間隔は、前記対物レンズが前記光学的情報記録媒体の半径方向に並進可動な範囲に相当する前記光検出器上における前記反射光の並進範囲よりも大きくなる間隔であることを特徴とした光検出器。 - 請求項1又は2に記載のピックアップを搭載した光ディスク装置。
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