JP4210909B2 - 分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルの製造方法 - Google Patents

分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジカル重合による架橋システムに有用な不飽和基を有する高分岐ポリエステルの製造方法及び該製造法によって得られる高分岐ポリエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】
デンドリマーは、その分子構造の中心から周辺に向けて繰り返し単位として分技構造を規則的に有するマクロモノマーである。近年、かかるデンドリマーに関して合成により高分岐ポリマーを製造する研究がなされている。
【0003】
デンドリマーは低分子モジュールから合成する必要があり工業的生産が困難であるという問題を有している。そこでデンドリマーに代わって、所謂「ハイパーブランチドポリマー」として知られる高分岐ポリマーが工業的生産性に優れる点から注目されている。この高分岐ポリマーはその分岐構造がデンドリマーほどの規則性を有していないものの、1段階又は2段階の反応で生産できるという工業的利点がある。
【0004】
これらのデンドリマー及び高分岐ポリマーは、同様の構成単位から成り同程度の分子量を有する鎖状のランダムコイル状ポリマーに比べ、粘度が極めて低いという特質を有する。即ち、デンドリマー及び高分岐ポリマーは、溶液や溶融状態においてランダムコイル状の形態をとらず、密集した球状又は球形構造をとり、それゆえにコイル状高分子よりも流体力学的半径が極端に小さくなるからである。
【0005】
したがって、理論上、粘度上昇の原因となるポリマー鎖の絡みが少なくなる。また、高分岐ポリマーは鎖状ポリマーに極めて少量加えることにより組成物の粘度を著しく低減できる、という有用性もある。
前記高分岐ポリマーは、その外側分子末端に反応性官能基を有しており、他の様々な反応に利用可能である。よって、高分岐ポリマーの球状構造の直径が成長するにつれて、これら反応基の数も増大する。
【0006】
このような高分岐ポリマーは、官能基Aと、該官能基Aと反応性を有する官能基Bとを有する所謂AB2−モノマーを重縮合することでも製造することができる。例えばPCT国際公開公報WO93/17060には、トリメチロールプロパンやペンタエリトリトールなどの多官能性アルコールを2,2−ジメチロールプロピオン酸と1:3のモル比で縮合し、得られる六官能性ポリオールを更に2,2−ジメチルオールプロピオン酸と重縮合させて末端基に水酸基を有するハイパーブランチドポリマーを製造する方法が開示されている。
【0007】
また、米国特許公報第5,834,118号にはポリオールを環状無水物と重縮合させる方法に基づく方法や、オランダ特許公報第1008189号にはジアルカノールアミンを環状無水物と重縮合させる方法が開示されている。
【0008】
しかしながらこれらの方法によって製造される高分岐ポリマーは分子末端が水酸基やカルボキシル基である。UV効果ラッカー及び印刷インク、繊維強化ポリエステル成形成分、高強度ポリスチレン原料等の用途において工業的に有用なラジカル重合性又はラジカル架橋性を付与するためには該末端水酸基やカルボキシル基を更に修飾してアクリレート基やメタクリレート基を導入しなければならいという煩わしさがある。ところが例えば水酸基を修飾してアクリレート基又はメタクリレート基を導入するには、反応性の問題から非常に困難で修飾が不完全であり、また、ポリマーの特性を劣化させる、或いは架橋が不十分となるという問題を生じていた。
【0009】
【特許文献1】
PCT国際公開公報WO93/17060
【特許文献2】
米国特許公報第5,834,118号
【特許文献3】
オランダ特許公報第1008189号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ラジカル重合性又はラジカル架橋性の不飽和基を有するハイパーブランチドポリマーを一工程で製造することが可能であり、工業的スケールで容易に製造できる高分岐ポリエステルの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、多官能性ソルビン酸エステルと多官能性官能性アクリル酸エステルとを特定の条件下でディールス・アルダー反応させることにより一段の反応で高分岐ポリエステルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、多官能性ソルビン酸エステルと多官能性官能性アクリル酸エステルとをディールス・アルダー反応により重合する高分岐ポリエステルの製造方法であって、前記多官能性ソルビン酸エステルの1分子あたりの官能基数をm、前記多官能性官能性アクリル酸エステルの1分子あたりの官能基数をnとし、尚かつ、官能基数の低い方の化合物のモル数をne、官能基数の高い方の化合物のモル数をnvとし、更に、m及びnのうち官能基数の高い方をfvとしたときに、(i) m及びnは、2〜6の自然数であり、mとnとの差が1以上であること、及び、(ii) 次式(1)を満たすこと、
【0013】
【式1】
e/nv≧fv−1 (1)
以上の条件に従い、50〜150℃の温度条件下に前記ディールス・アルダー反応を行うことを特徴とする分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の製造方法は、多官能性ソルビン酸エステル(trans−2,5−ヘキサジエン−1−カルボン酸エステル)と多官能性アクリル酸エステルとをディールス・アルダー反応させることを特徴としている。よって、該反応によって反応生成物は4−メチルシクロヘキヘン−2−ジカルボン酸エステル基と、分子末端に不飽和末端基を有する高分岐ポリエステルが得られる。
【0014】
ここで、多官能性ソルビン酸エステルと多官能性官能性アクリル酸エステルとは原料成分として用いられるが、これらは2官能乃至6官能性あること、また、それらを組み合わせる際には、1官能以上の差があることが必要であり、更に高分岐ポリエステルにおいて不飽和基を形成する成分は、分岐構造を形成する成分よりも官能数が低いことが必要である。
例えば三官能性ソルビン酸エステルを二官能性アクリル酸エステルでディールス・アルダー反応させると、結果として鎖状分岐末端が実質的にアクリレート基で終わるようになされた高分岐ポリエステルが得られえる。その逆の状況では、すなわち例えば三官能性アクリル酸エステルを分岐成分として二官能性ソルビン酸エステルと反応させると、結果として鎖状分岐末端が実質的にソルビン酸エステル基で終わるようになされた高分岐ポリエステルが得られる。したがって、以下では、相対的に低い官能基数を有する成分を「末端基供給成分」と略記し、一方、高い官能性を有する成分を「分岐成分」と略記する。
【0015】
また、ディールス・アルダー反応中に多官能性ソルビン酸エステルとアクリル酸エステルとの間で架橋を生じさせないようにするため、これら2成分のモル比は、次式(1)を満足している必要がある。
【0016】
【式2】
ne/nv≧fv−1 (1)
ここで、neは官能基数の低い方の化合物、即ち分岐成分のモル数を、nvは官能基数の高い方の化合物、即ち末端基供給成分のモル数を表す。更に、fvは分岐成分の官能基数である。
【0017】
例えば、アクリレート末端基を有する高分岐ポリエステルを製造するには、分岐成分としての少なくとも三官能性のソルビン酸エステルを、末端基供給成分としての少なくとも二官能性のアクリル酸エステルと共に、上記式(1)に対応するモル比で、水性乳剤を用いたエマルジョン状態で、有機溶媒中で、又はバルクで反応させる方法が挙げられる。
そして、ソルビン酸エステル又は両方の開始材料が消費されるまで、あるいは所望の平均分子量が得られるまで、これらを50℃〜150℃の温度範囲に加熱する。
ここで、上記消費又は平均分子量は、適切な分析方法を用いて確認することができる。このような方法としては、粘度測定、ゲル浸透クロマトグラフィ、赤外線又はNMRスペクトルによる方法などがある。
【0018】
ソルビン酸エステルとアクリロイル基の間のディールス・アルダー反応の結果、異性体である4−メチル−シクロ−2−ヘキヘン−1,2−ジカルボン酸エステル基、4−メチル−シクロ−2−ヘキヘン−1,3−ジカルボン酸エステル基が生成する。これらの基は高分岐ポリエステル中の分岐点を形成し、次式で表すことができる。ここで、R及びR’の各々は、多官能性アクリル酸エステル及びソルビン酸エステルから誘導される残基を表している。
【0019】
【化1】
Figure 0004210909
【0020】
【化2】
Figure 0004210909
【0021】
(上記ジカルボン酸エステルの各々は、順に少なくとも2つの立体異性体を有するものであり、これら立体異性体の全てが本発明の範囲内のものとして扱うことができる。)
ここで、アクリル酸エステルとの反応により官能基数の高いソルビン酸エステルを用いることができる。尚、ここで用いるアクリル酸エステルは前記ソルビン酸エステルよりも低い官能性を有するものである。例えば、四官能性のソルビン酸エステルを、二官能性、又は三官能性のアクリル酸エステルと反応させることができる。これにより、より高度な分岐度で且つ不規則な構造を有する高分岐ポリエステルを製造できる。
ディールス・アルダー反応において多官能性ソルビン酸エステル及びアクリル酸エステル間に生じる不要な架橋は、前記式(1)を具備させることにより防止できる。具体的には以下の割合が挙げられる。
【0022】
【表1】
Figure 0004210909
【0023】
上記表1で表されるように、多官能性アクリル酸エステルは、(fv−1)よりも高いモル比率ne/nvで用いられる。
尚、このような比率を満足させることにより、反応生成物中に未反応アクリル酸エステルが残存することになるが、光−ラジカル架橋に用いる場合は、そのまま使用することができる。
【0024】
次に、多官能性ソルビン酸エステル及び多官能性アクリル酸エステルの官能基数とそれらのモル比との関係は、上記と逆にしても良い。すなわち、多官能性のアクリル酸エステルを多官能性のソルビン酸エステルと反応させ、ここでソルビン酸エステルの官能基数を、当該アクリル酸エステルの官能基数よりも低くすることで、上記モル比に基づき、ソルベート末端基を有する高分岐なポリエステルを得ることになる。
【0025】
次に、本発明の製造方法において、多官能性ソルビン酸エステルと多官能性官能性アクリル酸エステルとをディールス・アルダー反応させる方法としては、両者を式(1)を満足するモル比で加熱する。このとき、バルクで或いは適切な不活性溶媒中又は不活性溶媒混合液中で、好ましくは、100℃〜150℃の温度で濃度が50ppm〜300ppmの少なくとも1種の重合禁止剤及び酸化防止剤を含む還流条件のもとで行うと良い。そして、高分岐ポリエステルが所望な程度得られるまで、N2,CO2,Arなどの不活性ガス中で撹拌する。なお、これは上記の分析方法により制御可能である。
【0026】
仮に不活性溶媒を用いる場合、ジエン(多官能性官能性アクリル酸エステル)及びジエノフィル(多官能性ソルビン酸エステル)の量は、10質量%〜80質量%、好ましくは30質量%〜70質量%である。また、ディールス・アルダー反応は、適切な圧力反応器中で0.11MPa〜10GPaの圧力条件下で、上記不活性ガス雰囲気下、活性混合溶媒中またはバルクで、50℃〜150℃の温度条件下で行うと良い。
【0027】
また、本発明においては常圧下、溶媒を用いてディールス・アルダー反応を行うこともできる。ここで用いる不活性溶媒としては、例えばトルエン、エチルベンゼン、キシレン異性体、及びイソプロピルベンゼンなどの芳香族炭化水素や、芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素とを工業的に混合した混合物で沸点範囲が重合温度に対応する混合物や、例えばジエチレングリコールジメチルエーテルなどの高沸点のエーテルや、例えばメチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどの高沸点のケトンや、その代わりにn−、iso−、sec−ブチルアセテートなどのエステルや、これらと同様に、例えばスチレン、ビニルトルエン、メチルメタクリレートなどの、ディールス・アルダー反応でソルビン酸エステルとはそれ自身が反応することができない不飽和モノマーが例示できる。
【0028】
多官能性官能性アクリル酸エステル、多官能性ソルビン酸エステル、および溶媒の総質量に対する多官能性官能性アクリル酸エステル及び多官能性ソルビン酸エステルの合計質量は、10質量%〜80質量%、好ましくは30質量%〜70質量%の範囲であることが反応性の点から好ましい。
【0029】
仮に、反応を加圧条件下に行う場合、不活性ガスの圧力下、あるいは低沸点溶媒を用いその飽和蒸気圧下に行うことができる。
【0030】
また、本発明の製造方法は、60℃〜150℃の温度で水性乳化重合にて高分岐ポリエステルを製造すること、即ち乳化重合でディールス・アルダー反応を行うことが、分子量分布が均一なものとなり易いため好ましい。この場合、多官能性官能性アクリル酸エステル及び多官能性ソルビン酸エステルは共に水に不溶である必要がある。この方法においては先ず多官能性ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの混合物を製造する。この際、多官能性ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの総質量に対して、50ppm〜3000ppmの1種以上のラジカル重合禁止剤及び酸化防止剤を混合させることが好ましい。また、脱酸素のために不活性ガス雰囲気下で処理することが好ましい。そして、この多官能性ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの混合物を、脱ガス水中に20℃〜50℃の温度条件で分散する。ここで、この脱ガス水は、水相中で少なくとも臨界ミセル濃度に対応する濃度で1種以上のアニオン乳化剤、カチオン乳化剤、又は非イオン乳化剤を任意に含有する。このとき、水の使用量は、[多官能性ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの合計容積]/[水]が、0.1〜0.9なる範囲、特に0.3〜0.7なる範囲であることが好ましい。このようにして得られたO/W型乳化物を、60℃〜150℃に、好ましくは80℃〜95℃に常圧下で加熱しつつ、これら成分が不飽和末端基を有する高分岐ポリエステルに変換されて所望の分子量分布となるまで不活性ガス下で撹拌する。反応時間は、6時間〜30時間であることが好ましく、反応温度を高くすればするほど迅速に反応が生じる。また、得られる高分岐ポリエステルの平均分子量及び分子量分布は、反応温度及び反応時間の両方に依存するものであり、反応温度を高くし反応時間を長くすればするほど、これら平均分子量及び分子量分布は増加する。100℃を超える反応温度では、重合は、水相の飽和蒸気圧下、又は0.11MPa〜10GPaの圧力条件下で行うことができる。
【0031】
ディールス・アルダー重合が完了すると、結果として得られた高分岐ポリエステルを水相から簡単な分離法により分離及び精製し、さらに担体を用いた共沸蒸留や脱水剤を用いた処理などの既存の方法により溶解又は乳化水を任意に取り除く。
【0032】
水性乳剤中のディールス・アルダー反応は、また水に不溶な希釈剤中に多官能ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの混合物を溶解させて反応を行うことができる。この方法に適した希釈剤としては、典型的なラッカー溶剤、例えば、トルエン、キシレン、n−、iso−及びsec−ブチルアセテート、及びメチルイソブチルケトン、並びにこれらと同様に、スチレン、ビニルトルエン、メチルメタクリレートなどのディールス・アルダー反応下でソルビン酸エステルと反応しない不飽和モノマーなどが挙げられる。ここで、このような希釈剤は、多官能性ソルビン酸エステル及び多官能アクリル酸エステルの混合物中に1質量%〜75質量%、好ましくは10質量%〜30質量%の割合で添加される。
【0033】
このような水性乳剤重合により、重合温度が低くすることが出来る他、高分岐ポリエステルを簡単に分離することが可能である。また、反応後、水に不溶な液相は、担体を用いた共沸脱水や固形脱水剤を用いた処理などの既存の方法で乾燥させた後すぐに用いることができる。
【0034】
本発明に係る製造方法により得られる分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルの平均分子量は、開始材料の分子量や選択した反応条件に依存する。平均値MNは、1,000g/mol〜50,000g/mol、好ましくは1,500g/mol〜5,000g/molであることが好ましく、分子量分布MW/MNは、1.5〜20であることが好ましい。平均値が増加するほど分配比率も高くなる。(ここで、また以下において、MNは、平均分子量を表しており、またMWも平均分子量を表している。)
本発明で用いる多官能ソルビン酸エステルは、例えば、三官能性ソルビン酸エステルとしては、例えば、トリソルビン酸グリセロール、トリソルビン酸トリメチロールエタン、1,4−トリソルビン酸−2−ヒドロキシ−メチルブテン−ジオール、トリソルビン酸トリメチロールプロパン、及び、様々な量のエチレンオキシドやプロペンオキシドにより鎖が延長されたグリセロール−トリソルビン酸エステル、トリメチロールエタン−トリソルビン酸エステル、トリメチロールプロパン−ポリエーテルトリオールのトリソルビン酸エステルが挙げられる。
【0035】
四官能性ソルビン酸エステルとしては、例えば、テトラソルビン酸ペンタエリトリトール、テトラソルビン酸ジ−トリメチロールプロパン、及び、様々な量のエチレンオキシドやプロペンオキシドにより鎖が延長されたペンタエリトリトールやジ−トリメチロールプロパンのソルビン酸エステルが挙げられる。
【0036】
六官能性ソルビン酸エステルの例としては、ヘキサソルビン酸ジ−ペンタエリトリトールが挙げられる。
【0037】
二官能性ソルビン酸エステルとしては、例えば、ジソルビン酸エチレングリコール、ジソルビン酸のジ−又はトリ−エチレングリコール、及び様々な鎖長を有するジソルビン酸ポリエチレングリコール、ジソルビン酸プロピレングリコール、ジソルビン酸ジ−又はトリプロピレングリコール、更には様々な鎖長を有するジソルビン酸ポリプロピレングリコール、1,3−又は1,4−ジソルビン酸ブタンジオール、ジソルビン酸ネオペンチルグリコール、1,6−ジソルビン酸へキサンジオール、ジソルビン酸イソソルバイト、ジソルビン酸−1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシメチレートジシクロペンタジエンのジソルビン酸エステル、ビスフェノールAジソルベート、ジソルビン酸ハイドロキノン、並びに様々な量のエチレンオキシドやプロピレンオキシドにより鎖が延長されたレゾルシノールのソルビン酸エステルが挙げられる。
【0038】
これらの高分岐ポリエステルは一般的な既知の方法を用いて製造することができる。具体的には、ソルビン酸と多価アルコールとを酸触媒でエステル化し、適切な溶媒を用いて反応水を共沸除去し、そして単官能ソルビン酸エステルを多価アルコールで再度エステル化し、または酸を取り込む物質存在下でソルビン酸塩化物を多価アルコールと反応させることにより製造することが可能である。
【0039】
次に、本発明で用いる多官能性アクリル酸エステルは、例えばジアクリル酸エステルとしては、ジアクリル酸エチレングリコール、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸トリエチレングリコール、多様な鎖長のジアクリル酸ポリエチレングリコール、ジアクリル酸プロピレングリコール、多様な鎖長のジアクリル酸ジプロピレングリコール、多様な鎖長のジアクリル酸トリプロピレングリコール、多様な鎖長のジアクリル酸ポリプロピレングリコール、1,3−ジアクリル酸ブタンジオール、1,4−ジアクリル酸ブタンジオール、ジアクリル酸ネオペンチルグリコール、1,6−ジアクリル酸ヘキサンジオール、ジアクリル酸イソソルバイト、ジアクリル酸−1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシメチル化されたジシクロペンタジエンのジアクリル酸エステル、ビスフェノール−A−ジアクリレート、ビスフェノールAのジアクリル酸エステル、ヒドロキノンのジアクリル酸エステル、及びエチレンオキシドやプロピレンオキシドにより鎖が延長されたレゾルシノールのジアクリル酸エステルが挙げられる。
【0040】
三官能性のアクリル酸エステルの例としては、トリアクリル酸グリセロール、トリアクリル酸トリメチロールエタン、1,4−トリアクリル酸−2−ヒドロキシメチルブタンジオール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、及びエチレンオキシドやプロピレンオキシドにより鎖が延長されたグリセロール、トリメチロールエタン、及びトリメチロールプロパン−プロエーテルトリオールの各トリアクリル酸エステルが挙げられる。
【0041】
四官能性アクリル酸エステルは、例えば、テトラアクリル酸ペンタエリトリトール、テトラアクリル酸ジ−トリメチロールプロパン、エトキシ化又はプロポキシ化されたペンタエリトリトールやジ−トリメチロールプロパンのアクリル酸エステルが挙げられる。
【0042】
ヘキサアクリル酸エステルの例としては、ヘキサアクリル酸ジ−ペンタエリトリトールがある。その他のアクリレート末端基を有する適当なアクリル酸ポリエステルは、市販されている多様な構成及び分子量のものであっても良く、また、ジアクリル酸塩をジソルビン酸塩とディールス・アルダー反応させることにより得ることもできる。
【0043】
また、アクリル酸と脂肪族又は芳香族のジグリシジルエーテルとを反応させて得られるいわゆるエポキシアクリレート、或いは、脂肪族及び芳香族のジイソシネートとヒドロキシアルキルアクリレートとを反応させて得られるウレタンアクリレートも好ましく使用できる。特にこれらエポキシアクリレート又はウレタンアクリレートは、ポリマー中に存在する水酸基又はカルバメート基を更に修飾することでポリマーに種々の機能を付与することができる。これらのエポキシアクリレート又はウレタンアクリレート中に存在する水酸基又はカルバメート基は、ディールス・アルダー合成の反応条件下では付加的な反応に敏感であり、ジ−及びより高い官能性のアクリル酸エステルの混合物をしばしば形成する。しかし、これらのタイプのジ−、トリ−、及びテトラ官能性の生成物は、厳密に言えば、ディールス・アルダー反応が100℃以下の温度で200MPa〜10GPaの圧力下での適当な溶媒中で、または100℃以下の水性乳剤中で、多官能性ソルビン酸エステルを用いて圧力反応として行われた場合には、ジエノフィルとして良く機能する。
【0044】
本発明の製造方法に適した重合禁止剤及び酸化防止剤は、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチル−フェノール、フェノチアジン、トリス−ノニルホスファイト、ジ−ドデジルフェニルホスファイト、及び銅微粒子又は銅粉塵が挙げられる。
【0045】
このようにして得られる分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルのうちアクリレート末端基を有する高分岐ポリエステルは、ラジカル架橋システムにおいて有用であり特に好ましい。かかるラジカル架橋システムを用いる用途としては、例えば、コーティング金属、コーティング紙、及びコーティングプラスチック用のフォトラジカル−硬化性ラッカー、ステレオリソグラフィにより製造される3次元成形物、繊維強化ポリエステル成形成分、並びに注型用成分などの応用がある。このような高分岐ポリエステルは、これら応用例において単独で、または単官能及び多官能性を有するラジカル的に重合可能な他のモノマーと一緒の混合物で利用することができる。具体的には、成形シートや成形バルク成分において繊維強化な不飽和ポリエステルを強力に分断する強度のあるものとしての用途に改良するためには、1質量%〜50質量%の割合で添加物として使用すると良い。
【0046】
本発明の製造方法によって得られる高分岐ポリエステルは、ラジカル硬化性組成物の粘度を飛躍的に低減するという効果を奏する。故に高粘度モノマーを用いる場合であっても前記高分岐ポリエステルを配合することにより各種の用途に適用できる。
【0047】
例えば、35質量%の高分岐ポリエステルの溶液は、トリソルビン酸トリメチロールプロパンと1,6−ヘキサジオールジアクリレートとから生成することができる。ここで、前者MNは1,350g/molであり、1,6−ヘキサジオールジアクリレートは20質量%としそのMWは2,300g/molであり20℃で粘度0.07Pa・Sである。そして、この高分岐ポリエステル溶液を、20℃で粘度103Pa・Sのエポキシアクリレートに添加すると、20℃で粘度4.1Pa・Sのラッカー混合物が得られる。
【0048】
この粘度低下効果は、不飽和ポリエステル樹脂に前記高分岐ポリエステルを加えた場合でも顕著である。例えば、不飽和ポリエステル樹脂中には、30質量%未満の低量スチレンが見出され、同時にこのようなスチレンは、20℃で1Pa・S〜4Pa・Sの範囲内の粘度を有する。例えば、35質量%のスチレンを含む溶液中の不飽和線状ポリエステルMR−8010(大日本インキ化学工業株式会社製)は、粘度が20℃で1.2Pa・Sであり、また28質量%のスチレンを含む溶液中では、粘度が20℃で8.3Pa・Sである。
そして、35質量%のスチレンを含む前記不飽和線状ポリエステル組成物に、トリメチロールプロパントリソルベート及びジプロピレングリコールジアクリレートから得られる高分岐ポリエステル(MN2,160g/mol、MW18,400g/mol、粘度は20℃で24.5Pa・S)を組成物中20質量%として添加すると、スチレン量は28質量%まで下がり、その粘度が20℃で3.3Paに下がる。
【0049】
高分岐ポリエステル自体がより高度な粘度を有しているにも拘わらず、これを用いて28質量%のスチレンと共に結果的に得られる不飽和ポリエステルの組成物は、その粘度が飛躍的に低下し、28質量%のスチレンを含む線状不飽和ポリエステル混合物の粘度よりも低くなる。なお、高分岐ポリエステルを用いた不飽和ポリエステルの混合物は、標準的な不飽和線状ポリエステル混合物と同様に硬化することができる。
【0050】
本発明の製造方法により得られるソルベート末端基を有する高分岐ポリエステルもまた、粘度を低下させる特性を有する。このようなソルベート末端基を有する高分岐ポリエステルは、そのジエン末端基により、アクリレート、フマラート及びマレイミドなどのジエノフィルに対して他のディールス・アルダー反応により硬化又は架橋をする他、他の不飽和結合とラジカル架橋をする。
【0051】
以上詳述した本発明の製造方法は次の様な特徴がある。
(a)不飽和末端基を有するポリマーは一工程で得られるため、製造が簡単である。
(b)粘度低下効果を有するため、多くの応用例において高分子反応性シンナーとして実用対象となる。
(c)不飽和末端基につき高当量で高い官能性を有するため、反応性が高いとともに体積縮小を減ずる。
(d)原料成分の組み合わせや、それらの官能基数の選択により高分岐ポリエステルの鎖状構造及び分岐度は任意に設計できる。よって、用途に併せたポリマーの設計が容易である。
【0052】
【実施例】
本発明に係るポリエステルの合成及び応用を以下の例により説明する。
実施例1
トリソルビン酸トリメチロールプロパンを10.4g(0.025mol)、ヘキサンジオール−1,6−ジアクリレート(HDDA)を12.7g(0.056mol)、フェノチアジンを0.05g、トリス−(ノニルフェニル)−ホスファイトを0.015g、及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチル−フェノール(BHT)を0.029g、それぞれ計量し、これらを100mlの丸底フラスコ中にマグネティックスターラーと共に入れて撹拌し、脱酸素するためにN2ガスでパージした。この反応混合物をオイルバス上で138℃にて2時間撹拌した。その後、冷却し、低粘度な樹脂が得られた。ポリスチレンを標準に用いてTHF中にてゲルクロマトグラフィ(GPC)により計測すると、次のような分子量が示された。MN=1,380g/mol、MW=2,300g/mol。なお、ここで得られた樹脂中には、14%のHDDAを含んでいた。
【0053】
実施例2
トリソルビン酸トリメチロールプロパンを8.3g(0.02mol)、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)を12.7g(0.056mol)、フェノチアジンを0.05g、トリス−(ノニルフェニル)−ホスファイトを0.015g、BHTを0.037g、及び量分析のためのGPC分析用にヘキシルベンゼンを3.7g、それぞれ計量し、これらを100mlの丸底フラスコ中にマグネティックスターラーと共に入れて撹拌し、脱酸素するためにN2ガスでパージした。この反応混合物をオイルバス上でN2ガス下にて138℃で10時間撹拌した。そして、1時間後、3.5時間後、8時間後、及び10時間後に、試料を取り出して、ヘキシルベンゼンを用いてGPCにより分析し測定した。こうして、次のような結果が得られた。
1時間後: MN=940g/mol、MW=1,280g/mol、残留モノマー53%
3.5時間後: MN=1,450g/mol、MW=4,140g/mol、残留モノマー35%8時間後: MN=2,780g/mol、MW=9,200g/mol、残留モノマー11%
10時間後: MN=3,560g/mol、MW=16,900g/mol、残留モノマー6%
【0054】
実施例3
100mlの丸底フラスコ中にマグネティックスターラーと共に、トリソルビン酸トリメチロールプロパンを8.3g(0.02mol)、DPGDAを10.9g(0.045mol)、フェノチアジンを0.019g、及びBHTを0.019g、それぞれ20mlの工業用キシレン中に溶解し、N2ガスでパージし、内部温度を140℃〜142℃にして撹拌しながら6.5時間、N2ガスの下で加熱した。その後冷却し、1kPaの真空下で水浴によりキシレンを蒸留した。得られた残留樹脂は、次のような分子量を有していた。MN=2,150g/mol、MW=18,400g/mol、残留DPGDA=8%
【0055】
実施例4
100mlの丸底フラスコ中にマグネティックスターラーと共に、エトキシ化(2.5EO/OH)したトリメチロールプロパンのトリソルビンエステル(TMP−(EO)2.5−TS)を14.6g(0.02mol)、DPGDAを10.9g(0.045mol)、フェノチアジンを0.025g、及びBHTを0.025g、それぞれ25mlのキシレン中に溶解し、N2ガスでパージし、内部温度を142℃で撹拌しながら6.5時間、N2ガスの下で加熱した。その後冷却し、1kPaの真空下で水浴によりキシレンを蒸留した。得られた残留樹脂は、次のような分子量を有していた。MN=1,800g/mol、MW=13,000g/mol、残留DPGDA=10%。ICIコーン/プレート粘度計を用いて粘度を測定したところ、3.2Pa・S(25℃)であった。
【0056】
実施例5
80mlのH2O及び0.090gのNa−ドデシル硫酸塩(NaDS)を、250mlの三つ口フラスコ中に、マグネティックスターラー、内部温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、20g(0.028mol)のTMP−(EO)2.5−TS、及び15g(0.062mol)のDPGDAの混合物をN2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、得られた乳濁液を反応温度に達してからの1.5時間、オイルバスで93℃に加熱した。そして、得られた試料を取り出して、GPCにより測定し、次のような値を得た。MN=1,200g/mol、MW=1,400g/mol、残留DPGDA=16%。さらに、試料の一部を93℃で17時間撹拌した。そして、撹拌を停止して冷却中に、相分離をいった。このとき、底側の有機相は、アセトン中で溶解して、Na2SO4で脱水し、そして余分な溶媒は減圧下で取り除いた。結果的に得られたポリマーの収率は、80%であった。ここで、次のような数値が得られた。MN=1,900g/mol、MW=3,200g/mol、残留DPGDA=9%、粘度:
1.5Pa・S(25℃)。
【0057】
実施例6
実施例5のモノマー混合物を、実施例5と同じ反応条件で、但し乳剤中に30時間重合した。そして、分離した樹脂に基づいて測定したところ、次のような数値が得られた。MN=2,500g/mol、MW=13,200g/mol、残留DPGDA=6%。
粘度: 17.3Pa・S(25℃)。
【0058】
実施例7
3リットルのフラットフランジ反応器に、固定スターラー、接触温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器を取り付け、1650mlの水を入れ、そこに1.9gのNaDSを溶解した。そして、隔膜ポンプで排気をし、N2ガスを満たすのを繰り返し3回ほど行った。412.7g(0.564mol)のTMP−(EO)2,5−Tsと307g(1.268mol)のDPGDAの混合物を、N2ガスでパージしながら水相中に入れて30分間撹拌し、オイルバスで1.5時間加熱して89℃〜90℃とし、この温度のままで18.5時間撹拌した。その後、混合物を冷却し、スターラーを止めるとすぐに2相に分かれた。乳化された水相を底から取り除き、濁った有機相を3kPaの圧力下で回転エバポレーターにより蒸留し、透明な樹脂が得られた。この液体ポリマーの収率は、理論値の663.6g=92%となった。そして、得られた液体ポリマーについて測定したところ、次のような数値が得られた。MN=1,640g/mol、MW=13,000g/mol、残留DPGDA=11%、粘度: 1.28Pa・S(25℃)。
【0059】
実施例8
2リットルのフラットフランジ反応器に、固定スターラー、接触温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器を取り付け、800mlの水を入れ、そこに0.86gのNaDSを溶解した。そして、隔膜ポンプで排気をし、N2ガスを満たすのを繰り返し3回ほど行った。146g(0.2mol)のTMP−(EO)2,5−Tsと191g(0.45mol)のエトキシ化されたビスフェノール−A−ジアクリレート(BPEODA)の混合物を、N2ガスでパージしながら水相中に入れて30分間撹拌し、オイルバスで1時間加熱して内部温度を90℃〜93℃とし、この温度のままで17時間撹拌し、その後GPC測定用の試料を採取した。得られた試料を用いて測定したところ、次のような数値が得られた。MN=2,350g/mol、MW=3,800g/mol、残留BPEODA=24%、粘度: 17.3Pa・S(25℃)。また、93℃で更に23時間反応を続けた。そして、乳濁液を冷却し、スターラーを止めるとすぐに2相に分かれた。粘性の高い底部側の相を500mlのアセトンに溶解し、Na2SO4で脱水し、最後に隔膜ポンプでアセテートを蒸留した。収率は、理論値の302g=90%となった。そして次のような数値が得られた。MN=4,200g/mol、MW=12,000g/mol、残留BPEODA=17%、粘度: 146Pa・S(25℃)。
【0060】
実施例9
300mlの水及び0.370gのNa−ドデシル硫酸塩(NaDS)を、1リットルの三つ口フラスコ中に、マグネティックスターラー、内部温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回満たした。そして、146.4g(0.20mol)のTMP−(EO)2.5−TSと135.8g(0.60mol)のHDDAと0.140gのBHTとの混合物をN2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、得られた乳濁液をオイルバスで93℃に加熱し、そのまま21.5時間撹拌した。その後、混合物を冷却し、スターラーを止めるとすぐに2相に分かれた。底の濁った有機相を300mlのトルエンで希釈し、樹脂中に含まれる水を共沸により除去した。このようにして得られたトルエンのない樹脂の収率は、理論値の266.9g=95%であった。そして次のような数値が得られた。MN=2,100g/mol、MW=10,100g/mol、残留HDDA=20%、粘度:
0.83Pa・S(25℃)。
【0061】
実施例10
130mlの水及び0.146gのNa−ドデシル硫酸塩(NaDS)を、500mlの三つ口フラスコ中に、マグネティックスターラー、内部温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、プロポキシ化(1PO/OH)した、トリメチロールプロパンのトリソルビン酸エステル(TMP−(PO)−TS)を29.5g(0.05mol)と、DPGDAを27.2g(0.113mol)との混合物を、N2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、得られた乳濁液をオイルバスで90℃に加熱し、そのまま9.5時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、スターラーを止めるとすぐに2相に分かれた。底の濁った有機相を200mlのアセトンに溶解し、Na2SO4で脱水し、さらに溶媒を隔膜ポンプ真空中で再度蒸留した。このようにして得られた薄い液状樹脂の収率は、理論値の50.3g=89%であった。そして次のような数値が得られた。MN=1,100g/mol、MW=8,200g/mol、残留DPGDA=20%。
【0062】
実施例11
500mlの水及び0.59gのNaDSを、1リットルの三つ口フラスコ中に、ブレードスターラー、内部温度計、及びガス吸気パイプとともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、エトキシ化(0.75EO/OH)したペンタエリトリトールのテトラソルビン酸エステル(ペンタ−(EO)0.75−TS)を100g(0.155mol)と、DPGDAを122g(0.5mol)と、BHTを0.22gとの混合物を、N2ガスでパージし、これらを水相中で25分間撹拌し、得られた乳濁液をオイルバスで93℃に加熱し、そのまま17時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、この混合液が2相に分かれ、濁った有機相から水相を隔膜ポンプ真空下で蒸留した。収率:187g=理論値の84%。そして次のような数値が得られた。MN=1,700g/mol、MW=3,300g/mol、残留DPGDA=14%。
【0063】
実施例12
60mlの水及び0.075gのNaDSを、100mlの丸底フラスコ中に、マグネティックスターラー及び内部温度計とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、10g(0.016mol)のペンタ−(EO)0.75−TSと、18.3g(0.062mol)のトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)と、0.03gのBHTとの混合物を、N2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、得られた乳濁液をオイルバスで94℃に加熱し、そのまま19時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、この混合液が分離し、濁った有機相から水相を隔膜ポンプ真空下で蒸留した。収率:23.3g=理論値の82%。そして次のような数値が得られた。MN=3,800g/mol、MW=48,200g/mol、残留TMPTA=19%、粘度: 287Pa・S(25℃)。
【0064】
実施例13
75mlの水及び0.075gのNaDSを、250mlの丸底フラスコ中に、マグネティックスターラー及び内部温度計とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、10g(0.016mol)のペンタ−(EO)0.75−TSと、18.3g(0.062mol)のトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)と、7gのスチレン(モノマーに対して20%)と、0.03gのBHTとの混合物を、N2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、得られた乳濁液をオイルバスで94℃に加熱し、そのまま19.5時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、この混合液が分離、濁った有機相から水相を隔膜ポンプ真空下で蒸留した。収率:32.3g=理論値の92%。そして次のような数値が得られた。MN=1,800g/mol、MW=4,400g/mol、残留TMPTA+スチレン=25%、粘度: 2.87Pa・S(25℃)。
【0065】
実施例14
50mlの水及び0.054gのNaDSを、100mlの丸底フラスコ中に、マグネティックスターラー及び内部温度計とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、5.9g(0.02mol)のトリメチロールプロパントリアクリレートと、14.5g(0.045mol)のジプロピレングリコールジソルベート(DPGDS)と、0.02gのBHTと、0.02gのフェノチアジンとの混合物を、N2ガスでパージし、これらを15分間撹拌し、その結果得られた乳濁液をオイルバスで内部温度90℃に35分内で加熱し、この温度で17.5時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、この混合液が分離し、濁った有機相から水相を隔膜ポンプ真空下で蒸留した。収率:18.5gの液状樹脂=理論値の91%。そして次のような数値が得られた。MN=1,300g/mol、MW=7,200g/mol、残留TMPTA+DPGDS=25%。
【0066】
実施例15
40mlの水及び0.046gのNaDSを、100mlの丸底フラスコ中に、マグネティックスターラー及び内部温度計とともに配し、フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、4.7g(0.01mol)のジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)と、12.9g(0.040mol)のジプロピレングリコールジソルベート(DPGDS)と、0.02gのBHTと、0.02gのフェノチアジンとの混合物を、N2ガスでパージし、これらを5分間撹拌し、その結果得られた乳濁液をオイルバスで内部温度90℃に30分内で加熱し、この温度で17.5時間撹拌した。その後、混合液を冷却し、この混合液が分離し、濁った有機相から水相を隔膜ポンプ真空下で蒸留した。収率:15.2g=理論値の87%。そして次のような数値が得られた。MN=1,630g/mol、MW=8,750g/mol、残留DPGDS+DTMPTA=31%。
【0067】
実施例16
3つの250mlの三つ口フラスコに、マグネティックスターラー、内部温度計、ガス吸気パイプ、及び還流冷却器を取り付け、それぞれに40mlの水を入れ、3つのフラスコの条件を下記のようにした。
a.)0.046gのプルロニック−L61(商標)(液状ポリ−(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)−ブロックコポリマー)を入れた。
b.)0.048gのAEROSOL-A22(商標) N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシル−スルホコハク酸テトラナトリウム塩(水中に35%)を入れた。
c.)乳化剤なし
そして、各フラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。そして、10g(0.014mol)のTMP−(EO)2.5−TSと、7.5g(0.031mol)のDPGDAと、0.017gのBHTとの混合物を、各フラスコに入れてN2ガスでパージし、これらを水相中で15分間撹拌し、その結果得られた乳濁液をオイルバスで93℃に加熱し、この温度でそれぞれ17時間撹拌した。反応後、相分離を行い、有機相から蒸留により水相を取り除いた。得られたポリマーの収率:a.)16.1g、b.)16.4g、c.)16.0g。そして、GPC測定により、次のような分子量結果及び残留DPGDA量が得られた。
【0068】
a.)MN=1,560g/mol、MW=5,300g/mol、残留DPGDA: 11%
b.)MN=1,600g/mol、MW=3,700g/mol、残留DPGDA: 10%
c.)MN=1,510g/mol、MW=4,900g/mol、残留DPGDA: 11%
【0069】
実施例17
ブレードスターラー、還流冷却器、及び内部温度計を取り付けた500mlの三つ口フラスコに230mlの水を入れ、このフラスコを隔膜ポンプで排気し、N2ガスで2回パージした。35g(0.054mol)のペンタ−(EO)0.75−TSと、72g(0.217mol)のLaromer−8765(BASF社製、商品名、ブタンジオール−1,4−ジグリシジル−エーテルのエポキシアクリレート、及び2つのアクリル酸塩等価体)と、0.05gのフェノチアジンとの混合物を、N2ガスでパージし、水相中に20分間入れた。その結果得られた乳濁液をオイルバスで94℃に加熱し、そのまま18.5時間撹拌した。冷却時に、2つの濁った相に分離された。有機相をけい藻土で濾過し、これにより透明な樹脂が得られた。収率は、84g=理論値の79%であった。そして、次のような数値が得られた。MN=3,400g/mol、MW=7,300g/mol、残留アクリレート=20%、粘度: 10.2Pa・S(25℃)。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、ラジカル重合性又はラジカル架橋性の不飽和基を有するハイパーブランチドポリマーを一工程で製造することが可能であり、工業的スケールで容易に製造できる高分岐ポリエステルの製造方法を提供できる。
また、本発明の製造方法は原料成分の組み合わせや、それらの官能基数の選択により高分岐ポリエステルの鎖状構造及び分岐度は調節可能なため用途に併せたポリマーの設計が容易である。
【0071】
更に、得られる高分岐ポリエステルは、優れた粘度を低下させる効果を有するため反応性希釈剤として極めて有用である。また、容積あたりの官能基数が高いため反応性が高いとともに体積縮小が少ないという効果がある。

Claims (7)

  1. 多官能性ソルビン酸エステルと多官能性官能性アクリル酸エステルとをディールス・アルダー反応により重合する高分岐ポリエステルの製造方法であって、前記多官能性ソルビン酸エステルの1分子あたりの官能基数をm、前記多官能性官能性アクリル酸エステルの1分子あたりの官能基数をnとし、尚かつ、官能基数の低い方の化合物のモル数をne、官能基数の高い方の化合物のモル数をnvとし、更に、m及びnのうち官能基数の高い方をfvとしたときに、
    (i) m及びnは、2〜6の自然数であり、mとnとの差が1以上であること、及び、
    (ii) 次式(1)を満たすこと、
    【式1】ne/nv≧fv−1 (1)
    以上の条件に従い、50〜150℃の温度条件下に前記ディールス・アルダー反応を行うことを特徴とする分子末端に不飽和基を有する高分岐ポリエステルの製造方法。
  2. 常圧下にラジカル重合禁止剤を多官能性ソルビン酸エステル及び多官能性官能性アクリル酸エステルの総量に対して50ppm〜3000ppmなる割合で含有し、かつ、有機溶媒中で反応を行う請求項1記載の製造方法。
  3. ラジカル重合禁止剤を多官能性ソルビン酸エステル及び多官能性官能性アクリル酸エステルの総量に対して50ppm〜3000ppmなる割合で含有し、かつ、100℃〜150℃なる温度条件下に溶媒の不存在下に反応を行う請求項1記載の製造方法。
  4. 不活性ガス雰囲気下に0.11MPa〜10GPaの圧力で、50〜150℃の温度条件の温度条件下に反応を行う請求項1、2又は3記載の製造方法。
  5. ラジカル重合禁止剤を多官能性ソルビン酸エステル及び多官能性官能性アクリル酸エステルの総量に対して300ppm〜3000ppmなる割合で用い、60℃〜150℃の温度条件下に水性乳化重合を行う請求項1記載の製造方法。
  6. 50℃〜150℃の温度条件下にて、不活性ガス雰囲気下110MPa〜10GPaの圧力条件にて乳化重合を行う請求項5記載の製造方法。
  7. 常圧下に乳化重合を行う請求項5又は6記載の製造方法。
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