JP4210788B2 - 加工装置の扉開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の加工装置等において使用されるのに有用な扉開閉装置に関し、より詳細には、例えばクリーンルーム等のように制限された作業スペース内に設置され、そこで作業が行なわれる熱処理炉、真空加圧アニール装置、真空熱処理装置、加圧脱泡装置等の扉開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、種々の産業分野において高精度な製品が開発され、使用されている。それらの製品は一般にクリーンルーム内に設置された各種生産加工装置において製造作業が行なわれている。例えば、液晶を使用したデスプレー装置を製造する真空加圧アニール装置、真空熱処理装置、加圧加熱装置、液晶注入装置、加圧脱泡装置等(以下、概括して加工装置という)は液晶内へ異物が混入するのを阻止するために高度に清浄化されたクリーンルーム内での作業が必須となっている。更に、最近の液晶デスプレー装置の大型化に伴って、上記加工装置の実際に加熱真空処理等を行なう作業処理室、その作業処理室へ被加工物を出し入れするための開口部、及び当該開口部を密封遮蔽する扉等もこれまでのものに比較してかなり大型のものが要求されている。
【0003】
また、これらの加工装置において使用されている扉は、当該加工装置の作業処理室内部の気密度を高く保つために通常一枚(単式)の大きい寸法を有する鋼製部材によって形成されている(例えば、特許文献1参照。)。それは扉を複数の扉形成要素で構成すると、各扉形成要素の間から空気の漏れが生じる可能性が高まり、それだけ処理室内の高気密維持性能が妨げられるからである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−214975号公報(第3頁、第1図)
【0005】
しかしながら、クリーンルーム自体はそのHEPAフィルターの性能確保上、又は建築基準法の制限上、無制限に大型化することは出来ず、大型のクリーンルームでも通常は高さが3500mm程度に制限されている。また、このように高さが制限されたクリーンルーム内で作業を行なわねばならないため、上記各種の加工装置において、例えば液晶デスプレー装置の基本部材を形成している大型のマザーガラスを上記各種の加工装置内へ出し入れする際に開閉される大型の単式の扉は、開閉時に扉が天井や床面に阻害され開閉が阻止されるため、上下方向へは開閉出来ず、通常はクリーンルーム内において上記各種の加工装置の設置場所の左右方向へ横方向に移動するような手段が施されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、このような左右方向(横方向)への扉開閉方式においては、当該各種の加工装置の扉部分の寸法が例えば2500mmとすると、当該各種の加工装置の左右の少なくとも一方側に、少なくとも2500mmの扉移動を許容するためだけの空間を常に保証しておく必要がある。このような空間を単に扉の開閉のために高価なクリーンルーム内へ保証しておくということは経済的に非常に無駄であることは明らかである。今後このようなマザーガラスの大きさが、いわゆる第4世代から第5世代へ、更に第5世代から第6世代へと漸次移行するに伴い、一層広い空間を要求されることになる。このため、このような無駄な空間即ちデッドスペースを解消することが強く要求されており、かかるデッドスペースを如何にして解消するかが今日当業界において極めて大きな課題となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、制限された作業スペース内へ設置される加工装置の処理室を開閉する扉開閉装置を提供する。前端部が複数の開口部に区切られている処理室を封止するための扉開閉装置は、開口部の数と同数の複数の扉要素と、これらの扉要素を夫々独立して駆動する起動手段と、前記処理室の前面位置にて延び、複数の扉要素32、34を案内する案内レール手段38、40と、を有しており、1つの扉要素を前記案内レール手段に沿って移動させて1つの開口部を開放し処理室から所定の製品を取り出し又はそこへ製品を供給している間は他の扉要素が処理室を閉鎖しており、当該開口部を介して処理室からの製品の取り出し又は供給が完了した後に、別の扉要素を前記案内レール手段に沿って前記1つの開口部を閉じる位置まで移動させて別の開口部を開放し同様の作業を繰返すようにしたのである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下においては、クリーンルームへ設置された加工装置の扉開閉装置について述べるが、本発明の加工装置は、特に、液晶デスプレー製造装置、例えば、真空加圧アニール装置、真空熱処理装置、加圧加熱装置、液晶注入装置、加圧脱泡装置、真空熱処理装置、等の加工装置のための扉開閉装置として有用に使用出来るのであり、また、クリーンルーム以外にも、ある程度広さ、特に高さ方向の寸法が制限されたスペース内で使用されるこれらの加工装置の扉開閉装置としても好ましい成果が期待されるものである。
【0009】
図1は本発明の扉開閉装置を備えた加工装置の正面図であり、図2はその断面図である。図3は別の実施例であって扉開閉装置を取外した状態の加工装置の正面図である。更に、図4及び図5は扉を開閉するための手段を示す図であり、図6及び図7は作動を説明する図である。また、図8には、本発明にかかる扉開閉装置に適用可能なシール手段の一例を示す概略図を示している。
【0010】
図1に示すように、本発明の加工装置10は高さ調整用脚部11を介して、図示していないクリーンルーム内へ適切に配置されている。この加工装置10は例えば図示していないマザーガラス、カラーフィルター、液晶注入セル等を内部で熱処理するための概ね矩形形状を有する熱処理等の作用をする密封処理室12(図1及び図2参照)を有している。この処理室12は、所望の寸法を有するマザーガラス等を処理出来るだけの広い空間を提供している。更に、この処理室12内には、一度に多数のマザーガラス等を処理することが出来るように、複数のマザーガラス等を概ね水平に配設するための複数の水平棚部13が処理室の手前側から奥側又は左右方向に向かって上下に段配列されることが出来る。
【0011】
この処理室12の正面部分には、図2及び図3に示すように、中間部を水平方向に延びている追加シール部18によって分断されている夫々が概ね矩形形状を有する上下一対の開口部20、22が形成されている。これらの開口部20、22の外側周囲にはそこを取り囲むように、本件出願人の出願にかかる特許第2933514号に開示されているような真空高圧室シール手段24が配設されている。
【0012】
上記真空高圧室シール手段24は、以下に述べるような特徴を有するものであり、図8には、該真空高圧室シール手段24の一例を示している。図8に示すように、この真空高圧室シール手段24は、内部で各種の処理加工を行う互いに隣接する室D、Eを扉100によって密封封止するためのものであり、室D、Eの側壁140の表面280に設けた凹み300内に収容されている密封封止部材180と、該側壁140の表面280において該凹み300に隣接して設けた別の凹み200内に収容されているスライドガラス160と、該室を閉鎖する扉100とから構成されている。スライドガイド160が、凹み200に収容されているその内面を常時その外表面260の方へ向かって弾性保持され、外表面260が扉100を開閉する際に扉を滑動案内する機能を行っており、密封封止部材180を収容している凹み300が制御弁を介して加圧手段360又は減圧手段400へ連結されており、これらの加圧手段360又は減圧手段400を作動することにより、密封封止部材180を自由に凹み300内にて出し入れできるようになっており、シール作業前にはスライドガラス160の外表面260が、密封封止部材180の先端部よりも前方に突き出しており、これにより、扉100を開閉する場合には、扉100と密封封止部材180との接触はないが、シール作業時には密封封止部材180の先端部が扉100の面に加圧接触するように移動するようになっている。
【0013】
また、処理室12の正面部分外方には、加工前のマザーガラス等の製品(図示無し)を当該処理室12内へ供給したり又は加工後の当該製品をそこから取り出すため、それ自体公知のロボットアーム手段16(図6及び図7参照)を装備することが出来る。
【0014】
開口部20、22の前面には、本発明にかかる扉開閉装置30が配置され、これらの開口部20、22は当該扉開閉装置30を構成する扉31により開閉自在に密封封止されている。なお、この扉開閉装置30は、図1及び図2に示すような矩形形状を有する処理室12に限らず、図3に示すように円筒形断面の処理室12aを有する加工装置その他の装置においても同様に有用に使用出来る。またこの処理室12、12aには、必要に応じて、それ自体公知の加熱手段、真空手段、加圧手段、冷却手段等が収容される。
【0015】
この扉開閉装置30は、前記シール手段24と協働して、作業処理室12、12aの開口部を開閉自在に密封封止している。扉開閉装置30は、図示の例では上下一対の密封可能な扉要素32、34から成る扉31と、それらの扉要素を上下方向に独立して起動することが可能な起動手段36と、から構成されている。しかしながら、この扉開閉装置30は、処理室12、12aの開口部を3個又はそれ以上の数とした場合にはその開口部の数に一致するように3個またはそれ以上の数の扉と、それらの扉をそれぞれ独立して起動するための起動手段と、によって構成されることも可能である。
【0016】
これらの扉要素32、34は、使用される装置の特性に応じて、処理室12、12aの内部を真空状態又は高圧状態、更には高温状態又は低温状態に維持出来るよう空気の流通を阻止しかつ処理室12、12aの条件に合った特性を持った素材によって構成されることが望ましい。これらの扉要素32、34は、その両側面が公知の概ねL形断面を有している案内レール38、40(図4及び図5参照)によって案内されている。これらのレールは処理室12の前面位置にて上下方向に延びており、扉要素はこれらのレール内に密嵌して、その内側を滑動出来るようになっている。
【0017】
図1又は図2に示すように、これらの扉要素32、34が処理室12を封止している時には、各扉要素32、34が夫々開口部20、22の前面位置に配置され、かつ前述シール手段24が各扉要素の四方の周囲でそれぞれ膨出状態となり、各扉32、34を前記案内レール手段38、40側へ対して処理室から外方へ向かって押し出すようにして密封状態を保持している。
【0018】
起動手段36、37は、夫々の扉要素32、34を互いに独立して上下動することが可能な公知の手段から成る。例えば、図4に示す例においては、起動手段36は公知の複動式のエアシリンダー36aから構成されており、外側のピストンアーム42aには上側の扉要素32の下方部分が固定され、内側のピストンアーム44aには下側の扉要素34の上方部分が固定されている。また図5に示す例においては、起動手段37は、公知の電動モーターのような駆動装置37aと、外側のネジ42bと内側のネジ44bとを有するネジ機構37bとから構成されており、ネジ機構37bのうち外側のネジ42bには上側の扉要素32の上方部分が固定され、内側のネジ44bには下側の扉要素34の上方部分が固定されている。起動手段はこれらに限定されるものではなく、例えば、油圧シリンダー等により構成され得る。更には公知のネジ機構又はエアシリンダーを複数個設けて、夫々の起動手段が夫々の扉要素を独立的に上下方向に起動するように構成することも可能であり、また、それらの起動手段は扉要素の片側のみならず、その両側に夫々位置付けることも出来る。この際、扉要素が閉鎖状態にあるときには、これらの扉要素32、34と、起動手段36と、シール手段24とが互いに協働して処理室12を密封保持するように制御することが望ましい。
【0019】
次に本発明の作動方法について、加工装置10、10a内部での所定の作業が終了し、加工装置10、10aの処理室12、12aから加工済みのマザーガラス、カラーフィルター、液晶注入セル等の製品(図示無し)を取り出す手順について述べる。起動手段36としてエアシリンダー36aを使用している場合(図4参照)、初めに当該エアシリンダー36aを起動し、内側のピストンアーム44aを下降させる。内側ピストンアーム44aの下降に伴い、該内側ピストン44aへ固着されている下側の扉要素34が、開口部22を封止している位置から、図6において符号50で示すように、案内レール手段38、40に沿って下降する。下側の扉要素34が最も降下した位置へ到達した時、ピストンアームの作動が停止する。この時、加工装置10の下方の開口部22は、完全に開放された状態となるが、上方の開口部20は未だ遮蔽された状態となっている。この状態で、開口部22からロボットアーム手段16を挿入して、加工装置10内の下方製品保持棚から加工済みのマザーガラス等の製品を取り出す。
【0020】
下方開口部22からの取り出しが完了したなら、再度、エアシリンダー36aを起動し、今度は、外側のピストンアーム42aを下降させる。外側ピストンアーム42aの下降に伴い、該外側ピストン42aへ固着されている上側の扉要素32が、開口部20を封止していた位置から図7において符号52で示すように、扉要素34と同様に案内レール手段38、40に案内されて、下側の扉要素が下方へ移動して開放状態となり処理室へ対する製品の出し入れを行なっていた開口部22の所定位置まで下降する。上側の扉要素32が最も降下し該扉要素32の下端が既に下降位置にある下側の扉要素34aの上端に近接する所定位置へ到達した時、ピストンアームの作動を停止する。この時、加工装置10、10aの上方の開口部20は、図7に示すように、完全に開放された状態となる。この状態で、当該開口部20から処理室内へロボットアーム手段16を起動して、加工室10、10a内の上方の製品保持棚から加工済みのマザーガラス等の製品を取り出す。
【0021】
一方、被加工製品を処理するために処理室内へ当該製品を供給する時には、扉要素32、34が図7に示す位置にあるときに、初めに加工装置10、10aの処理室12、12aの上方部分の製品保持棚13へロボットアームを使用して供給する。その後、上述とは反対の動作によって、上方の扉要素32を上方の開口部20を閉じるような所定位置まで持上げる。そのときには、下方の開口部22は、図6に示すように、開放された状態となる。そこで、当該下方の開口部22から処理室内へ製品を供給する。製品の供給が完了したなら、上述とは反対の動作によって下方の扉要素34を上方の開口部22を閉じる所定位置まで持上げる。扉要素が夫々所定の上方位置へ達したなら、シール手段24を膨出させ、加工装置10、10a内部の処理室12、12aを遮蔽状態とする。この状態で、処理室内において製品へ対して所定の処理を施す。勿論、初めに扉要素32、34が図6に示す位置にあるときに、開口部22を介して処理室12,12aの下方部分へ供給し、その後、処理室の上方部分へ供給することも可能である。
【0022】
起動手段36がネジ機構37bの場合においても、上述と実質的に同様の方法によって製品の取り出し及び供給が容易に達成出来る。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、制限された作業スペース内へ設置される加工装置10,10aの処理室12、12aを遮蔽している扉を開閉する扉開閉装置30であって、処理室は、その前端部が複数の開口部に区切られており、その開口部の周囲にはシール手段が配置されており、扉開閉装置30が、開口部の数と同数の複数の扉要素32、34と、これらの扉要素を夫々独立して駆動する起動手段36、37と、前記処理室の前面位置にて延び、複数の扉要素32、34を案内する案内レール手段38、40と、を有しており、1つの扉要素を前記案内レール手段に沿って駆動させて1つの開口部だけ開放し処理室から所定の製品を取り出し又はそこへ製品を供給している間は他の扉要素が他の開口部を閉鎖している。1つの開口部を介して当該空間室からの製品の取り出し又は供給が完了した後に、別の扉要素を前記案内レール手段に沿って前記1つの開口部を閉じる位置まで移動させて別の開口部を開放し同様の作業を繰返すことを特徴とする加工装置の扉開閉装置である。
【0024】
この発明によれば、加工装置10,10aの処理室12、12aには少なくとも2つの開口部が形成され、かつそれらの開口部がそれぞれ独立した扉要素32、34によって密封されている。このため、処理室12、12aへ接近するときには、処理室の開口部全体を一度に開放する必要がなく、初めに上方部分次いで下方部分、又は初めに下方部分次いで上方部分と、1つの開口部だけ開放することが出来る。このため、高さの制限されたクリーンルーム等における作業においても、開口部を閉じている複数の扉要素の1つづつを上方または下方に開いて作業が出来るので、これまでの様に、単式の扉全体を左右に一度に開く必要なくなり、従って、開放される扉を収容するための広いデッドスペースをクリーンルーム内に設ける必要がなくなり、永年のデッドスペースに関する課題を解消することに成功した。即ち、この発明は、開口部20、22の周囲に本件出願人が先に出願した特許第2933514号にて開示したシール手段24を配置することにより、これまでの単式の扉を複式の扉に変更しても、各扉の連結部付近からの空気の漏洩が完全に阻止され、これにより大型化が要求された単式の扉を複式扉に変更することが可能となり、もって大型化された扉を上下方向に分離して個別に開閉することを可能とし、こうしてデッドスペースの問題を解消したのである。
【0025】
即ち、作業中の扉要素の開放が、これまでのように単式の大きい扉全体を一度に加工装置の左右の少なくとも一方側へ処理室の寸法分だけ完全開放するものに比較して、本発明では処理室の寸法の例えば1/2の距離だけ下方位置へ移動するだけで開放出来るので、それだけ高価なクリーンルームのデッドスペースが減少し、また加工装置内の処理室の温度変化を少なくすることが出来、これにより当該処理室内温度効率の上昇をも得ることが出来るようになった。また、扉要素の数及び開口部の数をより多く設定すれば、それだけ扉要素開放のためのデッドスペースが減少することは明らかである。
【0026】
本発明の実施例においては、扉要素を上下方向に開閉することについてのみ述べたが、これに限定されることなく、必要に応じて、例えばマザーガラス等の製品を縦方向に配置して加工処理するような加工装置において左右に複数割(例えば2つ割)にした扉要素を半分ずつ左右両側に又は一方向に寄せて開閉する場合にも有用に使用出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の扉開閉装置を備えた加工装置の正面図である。
【図2】図1に示す加工装置の断面図である。
【図3】別の実施例であって扉開閉装置を取外した状態の加工装置の正面図である。
【図4】扉要素を開閉するための手段を示す図である。
【図5】扉要素を開閉するための別の手段を示す図である。
【図6】作動を説明する図である。
【図7】更に別の作動を説明する図である。
【図8】本発明にかかる扉開閉装置に適用可能なシール手段の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10、10a:加工装置 11:脚部
12、12a:密封処理室 13:棚部
16:ロボットアーム手段 18:追加シール部
20、22:開口部 24:真空高圧室シール手段
30:扉開閉装置 31:扉
32、34:扉要素 36、37:起動手段
36a:エアシリンダー 37a:駆動手段
37b:ネジ機構 38、40:案内レール手段
42a:外側ピストンアーム 44a:内側ピストンアーム
42b:外側ネジ 44b:内側ネジ
Claims (10)
- 制限された作業スペース内へ設置される加工装置10、10aの処理室12、12aであって前端部に複数の開口部20、22が設けられ各開口部の周囲にシール手段24が配置されている当該処理室の扉を開閉する扉開閉装置30であって、
扉開閉装置30が、
開口部の数と同数の複数の扉要素32、34から構成されている扉31と、
これらの扉要素を夫々独立して起動する起動手段36、37と、
前記処理室の前面位置にて延び、複数の扉要素32、34を案内する案内レール手段38、40と、
を有しており、かつ該開口部の各々が夫々一つの扉要素32、34によって開閉自在に遮蔽可能と成っており、
1つの扉要素を前記案内レール手段に沿って移動させて1つの開口部を開放し処理室から所定の製品を取り出し又はそこへ製品を供給している間は他の扉要素が処理室の他の開口部を閉鎖しており、当該開放された1つの開口部を介して処理室からの製品の取り出し又は供給が完了した後に、別の扉要素を前記案内レール手段に沿って前記1つの開口部を閉じる位置まで移動させて別の開口部を開放し同様の作業を繰返すことを特徴とする、加工装置の扉開閉装置。 - 請求項1記載の扉開閉装置において、加工装置が、液晶デスプレー製造装置である扉開閉装置。
- 請求項2記載の扉開閉装置において、液晶デスプレー製造装置が、熱処理炉、真空加圧アニール装置、真空熱処理装置、加圧脱泡装置、液晶注入装置、加圧加熱装置の何れか1つであることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の扉開閉装置において、制限された作業スペースがクリーンルームであることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の扉開閉装置において、処理室が被加工製品を保持する棚部13を有しており、該棚部へ対してロボットアーム手段16が被加工製品の出し入れをすることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項5記載の扉開閉装置において、被加工製品がマザーガラス、カラーフィルター、液晶注入セルの何れか1つであることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の扉開閉装置において、扉要素が、使用される装置の特性に応じて、処理室12の内部を真空状態又は高圧状態、更には高温状態又は低温状態に維持出来るよう空気の流通を阻止出来る、処理室の条件に合った特性を持った素材によって構成されていることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の扉開閉装置において、起動手段36、37が、夫々の扉要素32、34を互いに独立して駆動するため、開口部の片側に配置されていることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の扉開閉装置において、起動手段36、37が、夫々の扉要素32、34を互いに独立して駆動するため、開口部の両側にそれぞれ配置されていることを特徴とする扉開閉装置。
- 請求項8又は9に記載の扉開閉装置おいて、起動手段が、複動式のエアシリンダー36a又は複動式の油圧シリンダーにより構成されていることを特徴とする扉開閉装置。
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