JP4210610B2 - 磁気テープ - Google Patents
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Description
そこで、バック層にレーザ照射により形成される凹部及びその近傍からの信号強度を安定にするため、マークとなる凹部をブレード処理等の修正処理を施すことなく安定に形成する技術が望まれている。
1)支持体の一方の面に、強磁性粉末及び結合剤を含む磁性層を有し、そして該支持体の他方の面にカーボンブラックを含み、かつマークとなる凹部を有したバック層を有する磁気テープであって、バック層の常温〜270℃までの質量減少率が14%以下であり、前記カーボンブラックの平均粒子径が30〜45nmであり、かつバック層の厚みが0.35〜0.60μmであることを特徴とする磁気テープ。
2)バック層に対する波長780nmの光透過率が、5%以下であることを特徴とする上記1)記載の磁気テープ。
本発明において、この熱分解挙動を制御することは、バック層の常温〜270℃までの質量減少率を14%以下に制御することである。
本発明において、質量減少率は、以下のように定義される。
質量減少率は、延伸剥離して得られたバック層を、示差熱天秤(TG/DTA)を用い、窒素雰囲気下で常温〜270℃超まで加熱した際に得られる質量曲線を測定して求められる値であり、以下の式で表される。
質量減少率(%)=100×(加熱前質量−加熱時質量の最小値)/加熱前質量
質量減少率は、本発明では14質量%以下、好ましくは5〜14質量%、更に好ましくは10〜14質量%に制御され、この物性値を有するバック層を使用するとレーザを照射して形成されるバック層の凹部及びその近傍が安定に良好な形状で形成され、凹部並びに平坦部からのレーザ反射光を常に正確に読み取ることができる。
例えば、バック層組成として、結合剤をニトロセルロース(NC)、ポリウレタン(PU)及び硬化剤から構成し、並びに粉体として少なくともカーボンブラックを含む組成が挙げられるが、ここで、バック層の固形分比(質量比率)並びにカーボンブラックの平均粒子径を特定することが有効である。ここで、固形分とは、溶媒を除く全ての成分を意味する。
上記固形分比において、特に、NC分率を10〜20%とすることが好ましく、16〜20%とすることが更に好ましい。
NC分率が高いと、熱分解が促進される傾向がある。NC分率が高すぎると、凹部及びその近傍の形状が悪化すると共にバック層を維持できなくなりベース面が露出することがあり、信号の誤りの増加に加え、バック層強度が低下することとなり、走行耐久性の低下、粉落ちなどのよるドロップアウトの発生などが生じ易くなる。
カーボンブラックの平均粒子径については、カーボンブラックを空気雰囲気中で加熱して熱分解挙動を測定すると平均粒子径が小さい方が、分解開始温度が低いことから、平均粒子径の大きいカーボンブラックは熱分解抑制には有利であり、本発明のバック層は、平均粒子径が30〜45nm、好ましくは32〜40nmのカーボンブラックを含ませる。ここで、平均粒子径とは、凝集のない一次粒子の円相当径の平均を意味する。
バック層におけるカーボンブラック分率は、35〜50%とすることが好ましく、40〜45%とすることが更に好ましい。
なお、カーボンブラックとして、上記以外の平均粒子径を有するものを用いてもよい。例えば、平均粒子径が100nm前後のものを該分率で1〜5%以下用いることができる。
バック層の厚みが0.35μm未満であると、バック層へのレーザ照射において、厚みが小さくなるため、そのバック層平坦部の光透過率が大きくなること、言い換えれば光の反射率が小さくなることに加え、凹部深さが低下することによる反射率の増加により、読み取り正解率は低くなる。一方、バック層が0.60μmより厚い場合には、上記のような懸念はないが、他の特性(カッピング等)との兼ね合いから、走行性や電磁変換特性が著しく低下すると共に高容量化に不利である。
本発明では、バック層に対する波長780nmの光透過率が、5%以下であることが好ましく、4%以下であることが更に好ましい。この波長780nmの光は、上記のようにマーク読み取りに用いられるレーザ光であることが好ましい。
(1)凹部が、磁気テープの長手方向に沿って複数個連続して設けられている磁気テープ。
(2)凹部が、4〜8μmの範囲の幅で、100〜200μmの範囲の長さ(テープの長手方向)を有する磁気テープ。
(1)グラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、あるいはエクストルージョン塗布装置などを用いて、支持体上にまず非磁性層を形成し、該非磁性層が湿潤状態にあるうちに、支持体加圧型エクストルージョン塗布装置により、磁性層を形成する方法(特開昭60−238179号、特公平1−46186号、特開平2−265672号公報参照)。
(2)塗布液用スリットを二つ備えた単一の塗布ヘッドからなる塗布装置を用いて支持体上に磁性層と非磁性層をほぼ同時に形成する方法(特開昭63−88080号、特開平2−17921号、特開平2−265672号各公報参照)。
(3)バックアップローラ付きエクストルージョン塗布装置を用いて、支持体上に磁性層及び非磁性層をほぼ同時に形成する方法(特開平2−174965号公報参照)。非磁性層及び磁性層は、同時重層塗布法を利用して形成することが好ましい。
磁性塗料
強磁性金属粉末 100部
(Co/Fe=30原子%、Hc:2350エルステッド(187kA/m)、SBET:55m2/g、表面処理層:Al2O3、SiO2、Y2O3、平均長軸長:57nm、平均針状比:5、σs:120A・m2/Kg)
塩化ビニル重合体:MR110(日本ゼオン社製) 10部
ポリウレタン樹脂 5部
α−Al2O3:モース硬度9(平均粒子径:180nm) 5部
カーボンブラック(平均粒子径:80nm) 0.5部
ブチルステアレート 1部
ステアリン酸 0.5部
メチルエチルケトン 90部
シクロヘキサノン 30部
トルエン 60部
非磁性粉体:αFe2O3(ヘマタイト) 80部
(平均長軸長:0.12μm、SBET:50m2/g、pH=9、タップ密度:0.8、DBP吸油量:27〜38ml/100g、表面処理層:Al2O3、SiO2)
カーボンブラック 20部 (平均粒子径:16nm、DBP吸油量:80ml/100g、pH:8.0、SBET:250m2/g、揮発分:1.5%)
塩化ビニル重合体:MR110(日本ゼオン社製) 12部
ポリウレタン樹脂 5部
α−Al2O3(平均粒子径:0.2μm) 5部
ブチルステアレート 1部
ステアリン酸 0.5部
メチルエチルケトン 100部
シクロヘキサノン 50部
トルエン 50部
バック層形成用のカーボンペースト組成
1)カーボンペーストA
カーボンブラック粉末A 100部
(平均粒子径:100nm)
ニトロセルロース 65部
(旭化成社製セノルバBTH1/2)
ポリウレタン樹脂 15部
分散剤 4部
メチルエチルケトン 240部
トルエン 160部
2)カーボンペーストB
カーボンブラック粉末B 100部
(平均粒子径:40nm)
ニトロセルロース 40部
(旭化成社製セノルバBTH1/2)
ポリウレタン樹脂 15部
分散剤 4部
メチルエチルケトン 240部
トルエン 160部
カーボンペーストB 1000部
カーボンペーストA 35部
ポリウレタン樹脂 400部
α−Al2O3(平均粒子径:0.2μm) 5部
ベンガラ(α−Fe2O3) 150部
ポリイソシアネート樹脂(硬化剤) 30部
ポリエステル樹脂 20部
メチルエチルケトン 4000部
実施例1において、バック層塗料の固形分比、カーボンブラック粉末B、バック層厚を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして磁気テープを作製した。なお、カーボンブラック粉末Bの充填率は、[カーボンブラックBの質量/全固形分の質量(カーボンブラックA+カーボンブラックB+ニトロセルロース+ポリウレタン樹脂+α−Al2O3+分散剤+ベンガラ)]から求めた。また、ベンガラ及びα−Al2O3の総和の固形分比は、上記と同様に全固形分の質量に対して求め、上記全ての例で7質量%とした。
(評価方法)
1)質量減少率
示差熱天秤を用いて以下のようにして測定した。
示差熱天秤(TG/DTA)としてセイコーインスツルメンツ製示差熱天秤(TG/DTA6300)を用いた。測定に供したバック層は10.0mgを秤量し、窒素雰囲気に置換後、30℃/min.で所定の温度まで加熱した。
2)バック層の光透過率
自記分光光度計:島津製作所(株)製UV−3100PCを用いて、以下のようにして測定した。
磁気テープの磁性面側を剥がしたテープを用意した。透過率の測定は波長300〜1500nmの範囲で透過光を測定し、780nmでの透過率を採用した。
3)マーク読み取り正解率:
読み取り正解率の測定については、磁気テープのバック層に記録したマーク信号(マークとなる凹部)をレーザ光(波長780nm)を用いて、以下の方法により行った。マーク信号にレーザー光を照射した際、未加工部分との反射強度差が生じる。この反射強度差が一定値を超えた場合を正解として読み取る(この値は変更可能であるが、ここでは0.5V以上とする)。評価は磁気テープ3mの間隔中にある100個のマーク信号を10回読み取り、正確に計測できる割合を測定することにより行った。
なお、マークとなる凹部は、以下のようにして形成した。
磁気テープのバック層に下記の条件で長手方向に沿ってレーザ光を用いて凹部を記録した。
記録条件:
半導体レーザ光:波長340nm
レーザビーム径:1μm
線速度:2m/s
記録パワー:8mW
Claims (2)
- 支持体の一方の面に、強磁性粉末及び結合剤を含む磁性層を有し、そして該支持体の他方の面にカーボンブラックを含み、かつマークとなる凹部を有したバック層を有する磁気テープであって、バック層の常温〜270℃までの質量減少率が14%以下であり、前記カーボンブラックの平均粒子径が30〜45nmであり、かつバック層の厚みが0.35〜0.60μmであることを特徴とする磁気テープ。
- バック層に対する波長780nmの光透過率が、5%以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気テープ。
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