JP4210576B2 - 車内放送装置及び非常通話装置の自己診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、電車、列車、モノレールなどを含む、鉄道車両の車内放送装置及び非常通話装置の動作状態を確認する、自己診断技術に関する。
一般に、鉄道車両には、運転手または車掌などの乗務員から客室内の乗客に対して音声による情報伝達を行うための、車内放送装置が備えられている。車内放送装置を備えた鉄道車両に対して、乗務員室から放送した音声が客室内の乗客に対して正確に伝達されているか否かを確認するために、いわゆる車内放送装置の動作確認作業を行っていた。従来の動作確認作業は、例えば作業員が二人一組で、一人が乗務員室から放送して、もう一人が各車両を巡回し、車両毎に放送が行われているか否か、及び放送音声の音量などが適正か否かの動作状態を確認していた。
上記の車内放送装置のほかに、鉄道車両には、乗務員と乗客との間の非常連絡手段である、非常通話装置が備えられている。通常、非常通話装置は、音声又は信号による同時送受話連絡通話方式をとる。このため、非常通話装置の動作確認作業は、車内放送装置と同様に作業員が二人1組となり、それぞれの作業員が乗務員側と客室側に別れて、動作確認作業及び音声の聞き取りによる音声品質の確認の作業を行っていた。
近年、上記の車内放送装置の動作確認作業の作業効率を向上させるために、これらの装置の自己診断を行う技術(例えば、特許文献1参照。)が、本発明者らによって開示されている。
上記の車内放送装置の自己診断処理では、乗務員室側の車内放送装置の制御増幅器から客室内への出力増幅器に対して、検査試験用の信号(検査用信号)を送信する。すると、出力増幅器で増幅された検査用信号は音声として客室の車内スピーカから発せられる。そして、検査用信号は、この客室に設備された非常通報器のマイクロホンによって受信される。そして、検査用信号は、乗務員室の非常通報受報器まで伝達され、乗務員室側では、受信された検査用信号に基づいて、車内放送装置及び非常通報装置が正常に動作しているか否か、あるいは音量は適正であるか否かなどを確認していた。
特開平11−17632号公報
しかしながら、上記のように、従来技術では、以下のような問題があった。
まず、従来技術では、車内放送装置の送話機能、及び非常通話装置の客室から乗務員室への送話機能が検査できるものの、非常通話装置の乗務員室から客室への送話機能を検査することはできなかった。
また、従来技術では、送信した検査用信号が乗務員室の非常通報受報器から検出されなかった場合には、検査したいずれかの装置において故障があることは発見できるものの、故障箇所が車内放送装置側と非常通報装置側とのどちらにあるのかを特定することができなかった。このため、従来技術では、故障があることが判明した後、故障箇所を特定するために作業員が車両に出向いて調査しなければ判らないという問題があった。
本発明は上述したような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、鉄道車両に備えられる車内放送装置及び非常通話装置の動作状態を確認
する自己診断処理において、車内放送装置の放送機能、及び非常通話装置における乗務員室側と客室側との間の双方向の通話機能を検査可能にする技術を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、上記自己診断処理において、故障又は障害が車内放送装置側と非常通報装置側との何れで発生したのかを特定することができる技術を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続される出力増幅器と、前記鉄道車両の客室に設置され前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器と第2の引き通し線を介して接続され前記客室に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含む非常通報装置の自己診断システムであって、前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与え、前記親器の送話装置に非常通報装置の検査用信号を与える手段と、前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器、前記車内スピーカ、前記子器の送話装置、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号と、前記親器の送話装置に入力され、前記第2の引き通し線、前記子器の受話装置、前記子器の送話装置、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記非常通報装置の検査用信号とをそれぞれ受信するように構成され、受信された各検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質、及び前記親器と前記子器との間の通話の品質をそれぞれ評価する評価手段とを含む車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システムとして特定することができる。
本発明によれば、検査用信号が車内放送装置の制御増幅器と、非常通報装置の親器の送話装置にそれぞれ与えられることによって、車内放送の品質、親器と子器との間の双方向の非常通話の品質を評価することができる。品質は、例えば音量(音圧レベル)である。
また、評価手段による車内放送装置と非常通報装置とのそれぞれの評価結果に基づいて、例えば、車両放送の品質(車内放送装置の試験結果)に対して良い結果が得られなかった場合において、親器−子器間の通話品質の結果も良くなかった場合には、その品質低下をもたらす要因が非常通報装置側にあると判断することができる。即ち、本発明によれば、品質低下の要因が車内放送装置側と非常通報装置側とのどちらにあるのかを特定することができる。
また、好ましくは、本発明の検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器と前記親器の送話装置との一方に対して前記車内放送装置と前記非常通報装置とで共通の検査用信号を与え、その後、一定時間が経過すると、他方に対して前記共通の検査用信号を与える。
このようにすれば、検査用信号として一つの信号を用いることができる。これによって、例えば、検査用信号を与える手段に対して一つのトリガで車内放送装置と非常通報装置とのそれぞれの試験を行うことができる。また、評価手段が処理対象とする検査用信号が一種類となるので、評価手段の構成を簡素化することができる。
また、好ましくは、本発明の検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器よりも先に前記親器の送話装置に対して前記検査用信号を与える。
このようにすれば、上述したように、評価結果から品質低下の要因を持つ側を特定する
場合において、非常通報装置側による品質低下を早期に発見することができる。
また、好ましくは、本発明の検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器と前記親器の送話装置とのそれぞれに周波数成分が相互に異なる検査用信号を与える。
このように、周波数成分が相互に異なる検査用信号を適用することで、車内放送装置と非常通報装置とに対する試験を同時に又は並列に(試験時間が重なる状態で)実施することができる。
また、本発明の評価手段は、前記車内放送の品質と、前記親器と前記子器との間の通信の品質とを異なる基準で評価するように構成するのが好ましい。
このようにすれば、例えば、非常通報装置に対する品質の評価基準を車内放送装置よりも厳しくすることで、非常事態の発生時における通話を高い品質で行うことを担保することができる。
また、本発明は、前記制御増幅器に前記車内放送装置の検査用信号が与えられてから一定時間内に前記評価手段がこの検査用信号を受信できなかったときに前記車内放送装置の検査用信号の伝達経路上に障害が発生していることを示す信号を出力する手段と、前記親器の送話装置に前記非常通報装置の検査用信号が与えられてから一定時間内に前記評価手段がこの検査用信号を受信できなかったときに前記非常通報装置の検査用信号の伝達経路上に障害が発生していることを示す信号を出力する手段と、をさらに含むように構成するのが好ましい。
このようにすれば、評価手段が検査用信号を受信できなかった場合において、その要因となる障害や故障が非常通報装置側と車内放送装置側とのどちらにあるのかを特定することができる。
また、本発明は、乗務員室から前記子器を起動させる制御手段をさらに含むように構成するのが好ましい。
本発明では、車内スピーカから出力される検査用信号を子器の送話装置で受信するとともに、親器からの検査用信号を子器の受話装置で受信する。このため、車内スピーカから検査用信号が出力される際には、子器が起動していなければならない。制御手段を設けることで、試験の開始に際して、乗務員室から子機を起動させることができる。これによって、試験員が客室に赴かなくて済むので、試験の省力化を図ることができる。
また、本発明の検査用信号を与える手段は、前記検査用信号を前記制御増幅器及び前記親器の送話装置のそれぞれに接続するスイッチを含む構成とするのが好ましい。この場合、スイッチの投入で非常通報装置に対する試験と車内放送装置に対する試験とが実施されるように構成することができる。
また、本発明の検査用信号を与える手段は、前記車内放送装置の検査用信号を前記制御増幅器に接続する第1のスイッチと、前記非常通報装置の検査用信号を前記親器の送話装置に接続する第2のスイッチとを含む構成とするのが好ましい。この場合、第1及び第2のスイッチが投入されるタイミングを調整することで、各装置に対する試験を同時又は並列に行ったり、時間差を設けて行ったりすることができる。また、試験を行う順序を任意にすることができる。
また、本発明は、鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第
1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続される出力増幅器と前記鉄道車両の客室に設置され前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器に第2の引き通し線を介して接続され前記客室に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含み、前記子器の送話装置はマイクロホン及び送話増幅器を含み、前記子器の受話装置は受話増幅器及びスピーカを含む非常通報装置の自己診断システムであって、前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与える手段と、前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器、前記車内スピーカ、前記子器の送話装置に含まれるマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記車内放送装置の検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質を評価する評価手段と、前記子器の送話装置に含まれる送話増幅器から出力される前記車内放送装置の検査用信号が入力されることを契機として、前記車内放送装置の検査用信号と周波数成分の異なる非常通報装置の検査用信号を出力する手段と、を含み、前記評価手段は、さらに、前記非常通報装置の検査用信号を出力する手段から出力され、前記子器の受話装置を構成する受話増幅器及びスピーカ、前記子器の送話装置を構成するマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、並びに前記親器を経た前記非常通報装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記非常通報装置の検査用信号に基づいて、前記親器による前記子器からの受話の品質を評価する車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システムとしても特定することができる。
このようにすれば、品質の低下の要因が非常通報装置側と車内放送装置側とのどちらで発生しているのかを特定することができる。
さらに、本発明は、複数の車両により編成される鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続され前記鉄道車両の客室毎に用意される複数の出力増幅器と前記鉄道車両の各客室に設置され対応する前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器に第2の引き通し線を介して接続され前記客室の各々に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含み、前記子器の送話装置はマイクロホン及び送話増幅器を含み、前記子器の受話装置は受話増幅器及びスピーカを含む非常通報装置の自己診断システムであって、前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与える手段と、前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器を介して、前記客室のそれぞれに備えられる、前記車内スピーカ、少なくとも1つの客室における前記子器の送話装置に含まれるマイクロホン及び送話増幅器を経由し、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記車内放送装置の検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質を評価する評価手段と、前記各子器に設けられ、前記子器の送話装置に含まれる送話増幅器から出力される前記車内放送装置の検査用信号が入力されることを契機として、前記車内放送装置の検査用信号と周波数成分が異なりかつ客室間で周波数成分が相互に異なる非常通報装置の検査用信号を出力する手段と、を含み、前記評価手段は、さらに、前記各子器について、前記非常通報装置の検査用信号を出力する手段から出力された検査用信号を、前記子器の受話装置を構成する受話増幅器及びスピーカ、前記検査用信号を受信した前記子器の送話装置を構成するマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、並びに前記親器を経た前記非常通報装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記非常通報装置の検査用信号に基づいて、前記親器による前記子器からの受話の品質を評価する車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システムとしても特定することができる。
このようにすれば、各子器と親器との間のそれぞれの通話に係る試験を同時に又は並列に実施することができる。
また、本発明は、前記車内放送装置の検査用信号として、ホワイトノイズまたはピンクノイズの信号を適用するのが好ましい。このようにすれば、客室内において車内スピーカから出力される検査用信号の反射波が発生するような状況下においても、その影響なく子器の送話装置で検査用信号を良好に受信することが可能となる。
本発明によれば、車両に備えられている車内放送装置及び非常通報装置における車内放送装置の放送機能、及び非常通話装置における乗務員室側と客室側との間の双方向の通信機能を検査可能にする自己診断処理技術を提供することができる。
また、本発明によれば、故障又は障害が車内放送装置側と非常通報装置側との何れで発生したのかを特定する技術を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。以下の実施の形態の構成は例示であり、本発明は実施の形態の構成に限定されない。
本実施の形態において、本発明の車両用車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システムを、以下の実施の形態に基づいて説明する。すなわち、本実施の形態において、自己診断システムは、時間差を与えて車内放送装置及び非常通報装置のそれぞれに検査用信号を送信して自己診断を行う場合を、第1の実施形態として説明する。また、自己診断システムは、それぞれの装置に周波数の異なる検査用信号を出力して自己診断を行う場合を、第2の実施の形態として説明する。
〈第1の実施形態〉
図1は、第1の実施形態の自己診断システムを備える車内放送装置及び非常通報装置を、複数の鉄道車両からなる一編成に設置した一例を示す構成図である。図1によれば、一編成は、3つの鉄道車両を含み、図中の左側の車両Aは先頭車で乗務員室及び客室Aを有しており、他の車両B及びCは中間車で客室B,Cをそれぞれ有している。
〈第1の実施形態の構成〉
次に、第1の実施形態における、自己診断システムの構成要素について説明する。また、第1の実施形態において自己診断処理の対象となる、車内放送装置及び非常通報装置を構成する要素について説明する。
図1において、車内放送装置は、マイクロホン1、制御増幅器2、出力増幅器3、車内スピーカ4を備える。
マイクロホン1は制御増幅器2に接続されており、マイクロホン1及び制御増幅器2は乗務員室に設置される。各車両A〜Cには、車両間で相互に接続された車内放送引通線7(第1の引通し線)が設置されており、制御増幅器2は、接続線5を介して自車両の引通し線7に接続されている。出力増幅器3及び車内スピーカ4は、客室毎に用意される。出力増幅器3は、接続線6を介して自車両の引通し線7に接続される。これにより、制御増幅器2は引通し線7を介して各出力増幅器3に電気的に接続される。車内スピーカ4は、出力増幅器3に接続される。車内スピーカ4は、必要とされる数だけ(少なくとも1つ)各客室内に設けられる。
非常通報装置は、非常通報受報器(親器)8、非常通報器(子器)16、接続線22、非常通報引通し線23を備える。非常通報受報器8は、送受話器9、受話器10及び送話器11を有する送受話器9と、送話器11と接続される送話増幅器14と、モニタスピーカ13と、受話器10とモニタスピーカ13との一方と選択的に接続される受話増幅器15を備える。各車両A〜Cには、車両間で相互に接続された非常通報引通し線23(第2の引
通し線)が敷設されており、送話増幅器14の出力端子及び受話増幅器15の入力端子の
それぞれは、接続線24を介して自車両の引通し線23に接続される。送話器10及び送話増幅器14が親器の送話装置を構成し、受報器11及び受話増幅器15が親器の受話装置を構成する。この受話装置として、スイッチ12及びモニタスピーカ13を含むこともできる。
各非常通報器16は、通報マイクロホン17と、通報マイクロホン17と接続される送話増幅器18と、非常通報器16を起動させる通報スイッチ19と、受話増幅器20と、受話増幅器20と接続される通報スピーカ21を備える。各非常通報器16における受話増幅器20の入力端子と送話増幅器18の出力端子とは、それぞれ、接続線22を介して自車両の引通し線23に接続されている。このようにして、親器に相当する非常通報受報器8は、子器に相当する各非常通報器16に引通し線23を介して接続されている。通報マイクロホン17及び送話増幅器18が子器の送話装置を構成し、受話増幅器20及びスピーカ21が子器の受話装置を構成する。
自己診断システムは、検査用信号器25と、車内放送装置・非常通報装置検査用試験スイッチ28と、スイッチ31と、良否判定器32とを備える。
上記自己診断システムの各構成要素について説明する。検査用信号器25は、本発明の検査用信号出力手段に相当するものであり、検査用信号器26と試験時間設定器27とを備える。検査用信号器26は、車内放送装置及び非常通報装置に対する検査用信号として所定の周波数f1を持つ電気信号(ホワイトノイズまたはピンクノイズに対応する信号が
望ましい)を発生する装置である。
試験時間設定器27は、予め与えられた時間設定に従って検査用信号の出力を制御する装置である。この試験時間設定器27は、二つの出力端子を持ち、時間設定に従って一方の出力端子のみから検査用信号を出力する。即ち、各出力端子からの検査用信号の出力タイミングに時間差を与えることで、車内放送装置に対する試験と非常通報装置に対する試験とが時分割されるように構成されている。
スイッチ28は、自己診断システムに試験開始のトリガを入力するための装置である。スイッチ28は、接点a及びbを有し、接点aが閉じると、試験時間設定器27の一方の出力端子と制御増幅器2とが接続された状態となり、接点bが閉じると、試験時間設定器27の他方の出力端子と非常通報受報器8の送話増幅器14とが接続線30を介して接続された状態となる。スイッチ28は、押し釦スイッチであり、スイッチ28が押される(
オンにされる)と、各接点a及びbが閉じるように構成されている。このスイッチ28が
本発明の検査用信号を与える手段に相当する。
スイッチ31は、スイッチ28がオンになることに連動してオンとなり、受話増幅器15から出力される信号を良否判定器32に流す。これによって、受話増幅器15から検査用信号が出力された場合には、この検査用信号は良否判定器32に入力される。なお、通常の非常通報装置として使用する際には、このスイッチ31はオフになる。
良否判定器32は、スイッチ31を経た検査用信号が入力されるように構成され、受信した検査用信号の受信レベルを測定し、この受信レベルを基準レベルと比較して検査用信号に基づく品質(例えば音量)の評価を行い、その結果を出力する。良否判定器32は、車
内放送装置及び非常通報装置のそれぞれに対応する、以下に示す構成要素を備える。
図2は、良否判定器32の構成例を示す。良否判定器32は、車内放送装置用の処理系と、非常通報装置用の処理系とを持つ。良否判定器32は、非常通報装置用の構成として、スイッチ31からの検査用信号が入力される信号増幅器33と、信号増幅器33とスイッチ41を介して接続される測定部43と、測定部43と接続される評価部45と、評価部45と接続される表示部35aと、信号増幅器33の出力端と表示部35aとにそれぞれ接続されるエラー検出部48とを備える。また、良否判定器32は、車内放送装置用の構成として、スイッチ31からの検査用信号が入力される信号増幅器34と、信号増幅器34とスイッチ42を介して接続される測定部44と、測定部44と接続される評価部46と、評価部46に接続される表示部35bと、信号増幅器34の出力端と表示部35bとにそれぞれ接続されるエラー検出部47とを備える。
各信号増幅器33,34は、自身に入力された検査用信号を増幅する。スイッチ41,42は、試験対象の装置に応じた測定部のみに検査用信号を入力するために設けられる。即ち、増幅器33及び34に入力された検査用信号が車内放送装置に対する試験用であるときには、スイッチ42が閉じスイッチ41が開く。これに対し、増幅器33及び34に入力された検査用信号が非常通報装置に対する試験用であるときには、スイッチ41が閉じスイッチ42が開く。これによって、試験対象の装置に応じた系のみに検査用信号が入力されるようになっている。なお、スイッチ41及び42の開閉制御は、試験時間設定器27に施された時間設定に従って(同期して)行われるように構成することができる。
各測定部43,44は、自身の前段に位置する信号増幅器からの検査用信号の受信レベルを測定して、測定結果を自身の後段に位置する評価部に引き渡す。
各評価部45,46は、自身の前段に位置する測定部からの測定結果と、予め用意された基準受信レベルとを比較して、検査用信号の受信レベルに対する評価を判定し、その判定結果を示す信号を自身の後段に位置する表示部に対して出力する。評価は、否←→良間で2以上の段階(ランク)を設けることができる。このような構成により、評価部45は、非常通報装置による双方向の通話の品質(例えば音量)を評価し、評価部46は、車内放送装置による車内放送の通話の品質(例えば音量)を評価する。
各表示部35a,35bは、自身の前段に位置する評価部からの判定結果を目視可能なように表示する。表示部35a,35bは、例えば、評価部45,46が行った評価の判定結果に基づいて、その結果を数値表示や色表示などによる様々な表示態様で識別表示を行うことができる。また、表示部35a,35bは、車両(客室)毎に結果を表示することもできる。
エラー検出部47は、検査用信号が制御増幅器2に入力されてから所定期間(一定時間)が経過するまでに信号増幅器34からの検査用信号の入力がなかったときには、車内放送装置の検査用信号の伝送経路上に障害(故障)が発生したものとして、エラーを示す信号を表示部35bに入力する。すると、表示部35bは、エラー信号に基づいて、車内放送装置の検査用信号の伝送経路上に障害が生じていることを示す表示(エラー表示)を行う。このとき、表示部35bは、試験対象の車両(客室)が特定されたエラー表示を行うこともできる。
エラー検出部48は、検査用信号が送話増幅器14に入力されてから所定期間(一定時間)が経過するまでに信号増幅器33からの検査用信号の入力がなかったときには、非常通報装置の検査用信号の伝送経路上に障害(故障)が発生したものとして、エラーを示す信号を表示部35aに入力する。すると、表示部35aは、エラー信号に基づいて、非常通報装置の検査用信号の伝送経路上に障害が生じていることを示す表示(エラー表示)を行う
。このとき、表示部35bは、試験対象の車両(客室)が特定されたエラー表示を行うこともできる。
各エラー検出部47及び48は、試験時間設定器27に施された時間設定(タイマ情報)に従って(同期して)動作するように構成することができる。このように、各エラー検出部47及び48によって、各装置に対する検査用信号の伝送経路上の障害を検出することができ、これを用いて障害や故障が車内放送装置側と非常通報装置側とのどちらで生じているのかを特定することができる。
なお、良否判定器32に設けられる信号増幅器は、検査用信号として適用される信号の種類(例えば、周波数成分毎)に用意される。このため、第1実施形態のように、一つの信号が車内放送装置と非常通報装置とで共通の検査用信号として適用される場合には、図2に示す構成に代えて、信号増幅器を1つ用意し、その後段にスイッチを一つ設け、そのスイッチが上記した時間設定に従って検査用信号の出力経路を切り替えるように構成することもできる。また、測定部も1つ用意すれば良い。さらに、評価部も、評価基準が車内放送装置と非常通報装置とで同じであれば共通化が可能である。このような良否判定器32が本発明の評価手段に相当する。
また、乗務員室には、乗務員室から各客室の非常通報器16を起動/停止させる制御装置50が設置されている。制御装置50は、非常通報器16の制御信号用の引通線(図示
せず)を介して各非常通報器16に接続されており、操作者(例えば乗務員)の操作によっ
て、任意の非常通報器16に対して起動/停止(オン/オフ)信号を伝送することができる。これによって、試験対象の非常通報器16のオン/オフを乗務員室から制御可能となっている。なお、各非常通報器16に対するオン/オフは、試験時間設定器27に施された時間設定に従って、試験対象の非常通報器16のみがオンとなり、その他がオフとなるように自動制御されるように構成することができる。
〈第1の実施形態の自己診断処理〉
次に、第1の実施形態の自己診断システムによる、車内放送装置及び非常通報装置の自己診断処理について説明する。第1の実施形態の自己診断処理において、自己診断システムは、車両内に備えられる車内放送装置及び非常通報装置の検査を双方で共通の検査用信号を用いて行うために、車内放送装置及び非常通報装置のそれぞれに対する検査用信号の出力時期に時間差を与える。
図3は、第1の実施形態の自己診断システムによる車内放送装置及び非常通報装置に対する自己診断処理における、検査用信号の出力時期を示すグラフである。図2に示す例では、例えば、車両A(先頭車)の客室Aについて、非常通報装置の試験時間(非常通報試験
時間)として所定の時間T1が設定され、その後に休止時間として所定の時間T2が設定
され、その後に車内放送装置の試験時間(車内放送試験時間)として所定の時間T3が設定されている。
時間T1では、非常通報装置の検査用信号(「非常通報試験信号」と表記することもあ
る)f1が出力(送話増幅器14に対して入力)され続ける。一方、時間T3では、車内放
送装置の検査用信号(「車内放送試験信号」と表記することもある)f1A(非常通報試験
信号f1と同じ信号であるが、区別のため「f1A」と表記する)が出力(制御増幅器2に対して入力)され続ける。このように、自己診断処理を実行する車内放送装置及び非常通
報装置に対して、検査用信号の出力時期に時間差を与えて出力している。また、後続の各車両(客室)についても、各時間T1,T2及びT3に相当する時間が用意され、T1及び
T3に相当する各時間において、非常通報試験信号f1及び車内放送試験信号f1Aが出力される。
このような時間設定は、試験時間設定器27が持つ1以上のタイマに設定されており、試験時間設定器27は、時間T1,T2,T3・・・に従って、各出力端子から検査用信号を出力するように構成されている。なお、図3では、各車両について連続して試験が行われる時間設定が例示されているが、試験時間設定器27は、スイッチ28のオンを検出するように構成され、スイッチ28のオンを検出すると、時間T1〜T3に従った検査用信号の出力制御を行い、その後、動作を停止するように構成しても良い。
以下、例として、客室Cに係る車内放送装置及び非常通報装置の試験時における自己診断システムの動作について説明する。自己診断システムは、車内放送装置・非常通報装置検査用試験スイッチ28がオンにされることによって自己診断処理を開始する。
試験時間設定器27は、スイッチ28のオンを検知すると、検査用信号器26から発生する任意の周波数f1を持つ検査用信号を、非常通報試験信号f1として、車内放送装置・非常通報装置検査用試験スイッチ28の接点bと接続された出力端子(接点bは非常通報装置に接続される)のみから出力する。
出力された非常通報試験信号f1は、スイッチ28の接点bを通り、接続線30を通って非常通報受報器8の送話増幅器14の入力端子に入力される。
なお、試験時間設定器27は、予め設定された非常通報試験時間(時間T1に相当する
時間)が経過するまで当該出力端子から非常通報試験信号f1を出力し続ける。非常通報
試験時間が経過すると、試験時間設定器27は、接点bに対する非常通報試験信号f1の出力を停止し、所定の休止時間(時間T2に相当する時間)が経過するまで検査用信号の出力を停止する。
非常通報試験信号f1は、送話増幅器14で増幅された後、接続線24より非常通報引通し線23を経て、客室A,B,Cの接続線22を介してそれぞれの客室の非常通報器16の受話増幅器20に入力される。ただし、ここでは一例として客室Cの非常通報器16のみが、例えば制御装置50の操作によって起動しているものとする。客室Cの受話増幅器20で増幅された非常通報試験信号f1は、非常通報器16のスピーカ21から出力される。
非常通報器16のマイクロホン17は、スピーカ21から出力されて客室内の自由空間を伝播してくる非常通報試験信号f1を受信する。
マイクロホン17に入力した非常通報試験信号f1は、送話増幅器18で増幅された後、接続線22、非常通報引通し線23、接続線24を経由して、非常通報受報器8に入力される。
非常通報受報器8に入力された非常通報試験信号f1は、受話増幅器15に入力される。受話増幅器15で増幅された非常通報試験信号f1は、スイッチ31を介して、良否判定器32に入力される。良否判定器32では、非常通報試験信号f1は、信号増幅器33で増幅され、測定部43で受信レベルが測定され、評価部45でその測定結果をもって受信結果(通話品質)が評価され、表示部35aに表示される。
なお、非常通報受報器8のスイッチ12は、スイッチ28と連動してオンとなり、モニタスピーカ13に接続されるように構成することができる。このため、試験員は、モニタスピーカ13から出力される非常通報試験信号f1に応じた音声を聞くことができ、自身でも通話品質を評価することができる。
スイッチ28がオンにされてから時間T1及びT2に相当する時間が経過すると、自己
診断システムは、車内放送装置の自己診断処理に移行する。非常通報装置に係る試験は、時間T2に相当する時間が経過するまでに終了するように構成されている。
時間T2に相当する時間が経過すると、試験時間設定器27は、検査用信号器26からの検査用信号f1を、車内放送試験信号f1Aとして、スイッチ28の接点aと接続された出力端子のみから出力する。試験時間設定器27は、車内放送試験信号f1Aを、時間T3に相当する時間が経過するまで出力し続ける。時間T3に相当する時間の経過後、接点aに対する車内放送試験信号f1Aの出力が停止される。
出力された車内放送試験信号f1Aは、スイッチ28の接点aを通り、制御増幅器2に入力される。車内放送試験信号f1Aは、制御増幅器2で増幅された後、接続線5、車内放送引通し線7、車両A,B,Cそれぞれの接続線6を経て各出力増幅器3の入力端子に入力される。
以下、客室Cについて説明する。車内放送試験信号f1Aは、出力増幅器3で増幅された後、車内スピーカ4より客室C内に音声信号f1Aとして出力される。車内スピーカ4から出力された車内放送試験信号f1Aは、自由空間を介して、車両Cに設備された非常通報器16のマイクロホン17に受信される。
マイクロホン17が受信した車内放送試験信号f1Aは、送話増幅器18で増幅された後、接続線22、非常通報引通し線23、接続線24を経由して非常通報受報器8の受話増幅器15に入力される。
受話増幅器15で増幅された車内放送試験信号f1Aは、スイッチ31を介して、良否判定器32に入力される。良否判定器32に入力された車内放送試験信号f1Aは、信号増幅器34で増幅され、測定部44でその受信レベルが測定され、評価部46で測定結果に基づく評価判定が行われ、その判定結果が表示部35bで表示される。
評価結果は、例えば、表示部35に数段階に分けた数値表示又は色などによって識別できるように表示される。このとき、試験員は、車内放送試験信号f1Aに基づく音声をモニタスピーカ13から聞くことができる。
以上のようにして、車内放送装置による車内放送、非常通報装置による双方向の通話の各品質についての試験を、制御装置50の操作による非常通報器16の指定及びスイッチ28の投入という簡易な操作で乗務員室側から行うことができる。これによって、動作確認作業を一人で行うことができ、動作確認作業に係るコストの低減を図ることができる。
エラー検出部48は、非常通報試験時間中に信号増幅器33からの非常通報試験信号f1の入力を検知しなかったときには、エラー信号を表示部35aに対して出力し、表示部35aがエラー信号に応じたエラー表示を行う。これによって、試験員は、非常通報試験信号f1の伝達経路上、即ち非常通報装置側で障害又は故障が発生していることを認識することができる。
一方、エラー検出部47は、車内放送試験時間中に信号増幅器34からの車内放送試験信号f1Aの入力を検知しなかったときには、エラー信号を表示部35bに対して出力し、表示部35bがエラー信号に応じたエラー表示を行う。これによって、試験員は、車内放送試験信号f1Aの伝達経路上、即ち車内放送装置側と非常通報装置側とのいずれか一方で障害又は故障が発生していることを認識することができる。
このとき、非常通報装置に係るエラー表示が表示部35aで表示されていない場合には
、障害又は故障が車内放送装置側で発生していることを認識することができる。また、非常通報装置に係るエラー表示が表示部35aで表示されている場合には、障害又は故障が非常通報装置側で発生していることを認識することができる。このようにして、障害又は故障が車内放送装置側と非常通報装置側とのどちらで生じているのかを特定することができる。
また、上述したように、非常通報試験を先に行うことで、非常通報装置側の障害又は故障を、車内放送試験を先に行う場合よりも早期に発見することができる。即ち、非常通報試験のエラーが検出された時点で、試験を中止し、その対応作業を開始することができる。
〈第2の実施の形態〉
次に、本発明による自己診断システムの第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、自己診断システムは、周波数成分が相互に異なる検査用信号を用いて非常通報試験及び車内放送試験を行う。なお、第2の実施の形態において、第1の実施形態と同様の構成要素及び処理内容がある場合には、共通の符号を用いてその説明を省略する。
〈第2の実施形態の構成〉
次に、第2の実施形態における、自己診断システムの構成要素について説明する。また、第2の実施形態において自己診断処理の対象となる、車内放送装置及び非常通報装置を構成する要素について説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る自己診断システムを備える車内放送装置及び非常通報装置を、複数の鉄道車両からなる一編成に設置した一例を示す構成図である。図4において、第2の実施の形態における自己診断システムは、第1の実施形態の自己診断システムと比較して以下の構成要素が異なり、下記以外の構成は第1の実施形態の自己診断システムと同一である。
まず、非常通報装置の非常通報器16には、検査用信号器36、及びハイブリッド37が備えられる。
検査用信号器36は、送話増幅器18から出力される車内放送装置の検査用信号f1が入力されるように構成されており、検査用信号f1が自身に入力されたことを契機に、検査用信号f1と異なる周波数を持つ検査用信号f2を出力する。検査用信号f2は、単一周波数の信号を用いるのが好ましい。もっとも、検査用信号器36は、検査用信号f1の周波数が変調された検査用信号f2を出力するように構成することもできる。検査用信号f2は、非常通報装置の自己診断処理に用いられる。なお、検査用信号器36は、本発明の自己診断システムの検査用信号出力手段に相当する。
図6において、客室A,B,Cのそれぞれの非常通報器16に検査用信号器36を設けた理由は、例えば、それぞれの客室毎に検査用信号器36から発せられる検査用信号の周波数成分が客室(子器)間で相互に異なるように設定することができるようにするためである。この場合、良否判定器32には、客室毎(非常通報装置の検査用信号毎)の非常通報装置の検査用信号の処理系が用意され、各処理系に各子器からの検査用信号が入力されるように構成される。これによって、自己診断処理を実施した場合に、処理を実施した客室を特定できるため、複数の客室(子器)について同時にまたは並列に非常通報装置の試験を行うことができる。
検査用信号器36から出力される検査用信号f2は、接続線22と受話増幅器20の入力端子との間を結ぶ信号線に挿入される。このとき、この信号線に挿入された検査用信号f2が接続線22から引通し線23へ流れないように、接続線22、受話増幅器20の入力端子、及び送話増幅器18の出力端子は、ハイブリッド37を介して接続される。ハイ
ブリッド37による信号の入力方向の制御作用により、検査用信号器36から出力される検査用信号f2は、受話増幅器20に入力される。
なお、ハイブリッド37は、引通線23から接続線22へ流れる信号を受話増幅器20のみに流し、あるいは送話増幅器18から出力された信号を受話増幅器18に入力することなく接続線22のみに流す機能を持つ。このようなハイブリッド37は、第1実施形態においても適用可能である。
また、第1の実施形態の車内放送装置の入力回路に備えられていた検査用信号器25に代えて、第2の実施の形態では、乗務員室に検査用信号器26と、スイッチ38とが備えられる。スイッチ38は、閉状態において、検査用信号器26からの車内放送装置の検査用信号f1(ホワイトノイズ又はピンクノイズの雑音信号を適用するのが好ましい)を制御増幅器2に接続する機能を持つ。
また、自己診断システムの良否判定器32に備えられる非常通報装置用の信号増幅器33、及び車内放送装置用の信号増幅器34のそれぞれの前段には、それぞれバンドパスフィルタが備えられる。このバンドパスフィルタは、受信した検査用信号f1,f2のうち、それぞれの装置に対する自己診断処理に用いる検査用信号のみを、それぞれの装置に対応した増幅器33,34に入力させるために用いる。各バンドパスフィルタによって、信号増幅器33には、検査用信号f2のみが入力(f1がカットされる)され、信号増幅器34には、検査用信号f1のみが入力(f2がカットされる)される。
第2の実施形態における良否判定器32は、図2に示したような構成を持つが、時分割の必要はないので、スイッチ41及び42は省略される。また、エラー検出部47,48
のそれぞれは、例えば、スイッチ38のオンを契機として所定の一定時間の計時をそれぞれ開始するタイマを有し、このタイマがタイムアウトになる前に検査用信号の入力を検知できなかったときには、エラー信号を対応する表示部に入力するように構成される。
〈第2の実施形態の自己診断処理〉
次に、第2の実施形態の自己診断システムによる、車内放送装置及び非常通報装置の自己診断処理について説明する。
車内放送装置に対する自己診断処理を開始する(スイッチ38をONにする)と、検査用信号器26から出力される予め設定された周波数成分(例えば、周波数f1)を持つ検査用信号f1がスイッチ38の接点を介して車内放送装置の制御増幅器2に出力される。
車内放送装置の検査用信号f1は、接続線5、引通し線7、接続線6を経由して出力増幅器3で増幅された後、車内スピーカ4より客室(図6では例えば客室C)内に音声信号f1として出力される。車内スピーカ4から出力された検査用信号f1は、自由空間を介して、車両に設備された非常通報器16のマイクロホン17に受信される。
非常通報器16のマイクロホン17で受信された検査用信号f1は、送話増幅器18を経て、接続線22に出力される。接続線22へ入力された検査用信号f1は、引通し線23を介して非常通報受報器8に入力される。その後の動作は、第1の実施形態とほぼ同じであるので説明を省略する。このように、車内放送装置に対する試験は、第1の実施形態と同様の動作で実施される。
ところで、送話増幅器18から出力される検査用信号f1は、検査用信号器36にも入力される。すると、検査用信号器36は、検査用信号f1と周波数成分の異なる、例えば単一正弦波周波数の検査用信号f2(検査用信号f1とf2は相互に干渉しない性質を持つ)を出力する。
その後、検査用信号f2は、受話増幅器20に入力され、スピーカ21、通報マイクロホン17、送話増幅器18、接続線22、非常通報引き通し線23、非常通報受報器8、スイッチ31を経て、良否判定器32に入力される。
良否判定器32では、信号増幅器33によって検査用信号f2が増幅され、受信レベルの測定及び評価判定が行われ、その結果が表示される。
以上の第2の実施の形態に係る自己診断システムによる自己診断処理によれば、車内放送装置に対する自己診断処理と、非常通報装置に対する自己診断処理とを1つのトリガ(
スイッチ38のオン)で並列して実行できるため、自己診断処理の時間を短縮することが
できる。
〈変形例〉
本発明の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システムは、上記第1及び第2の実施の形態に示した構成及び処理の内容に限定されず、例えば以下のような構成により処理を行ってもよい。
例えば、上記第1及び第2の実施の形態の自己診断システムにおいて、非常通報装置の良否判定レベルを、車内放送装置の良否判定レベルと比較して厳しく設定してもよい。例えば、非常通報装置の良否判定レベルを基準受信レベルに対して±3dBとし、車内放送装置の良否判定レベルを基準受信レベルに対して±6dBから10dB程度に設定する。このように、自己診断処理を行うそれぞれの装置に対して、異なる良否判定レベルを設定することで、機能や動作の異なる装置の自己診断を、それぞれの使用状況に即した基準によって判定することができる。
また、例えば、上記第1及び第2の実施の形態の自己診断システムにおいて、検査用信号の周波数成分を車両毎に変えてもよい。このようにすることで、周波数を車両の識別情報として用いることができる。
また、本発明では、車内放送装置の検査用信号と非常通報装置の検査用信号として相互に異なる周波数成分の信号を用い、各装置に対する試験の開始タイミングが独立で行われるように構成することができる。
図5は、本発明に係る自己診断システムの他の実施形態を示す図である。図5において、乗務員室には、第2の実施形態と同様に、車内放送用の検査用信号f1を制御増幅器2に入力するための検査用信号器26及びスイッチ38が設けられている。
また、乗務員室には、非常通報装置の検査用信号を車内放送装置の検査用信号f1とは別の信号(周波数成分の異なる信号)を検査用信号f3として出力する検査用信号器39と、スイッチ40とが設けられている。検査用信号器39は、スイッチ40を介して、非常通報受報器8の送話増幅器14の入力端子に接続される。この検査用信号器39は、送話増幅器14に検査用信号f3を出力する。そして、この検査用信号f3は、非常通報装置の回路に入力されて、非常通報装置のスピーカ21から出力される。
出力された検査用信号f3は、非常通報器16のマイクロホン17に入力される。入力された検査用信号f3は、接続線22、非常通報引き通し線23を経て、良否判定器32に入力される。良否判定器32では、増幅器33によって検査用信号f3が増幅され、受信レベルの測定及び評価が行われる。
なお、この図5に示した自己診断システムにおいて、非常通報装置の検査用信号器39
のスイッチ40の動作を、車内放送装置の検査用信号器26のスイッチ38と連動させてもよい。この場合には、各装置に対する試験を同時に行うことができる。
また、本発明では、車内放送装置の検査用信号と非常通報装置の検査用信号として相互に異なる周波数成分の信号を用いる場合に、各車両にそれぞれ非常通報装置の検査用信号を出力する検査用信号器36を備える代わりに、乗務員室の非常通報受報器(親器)8に、検査用信号器を設けるような構成をとることもできる。
図6は、本発明に係る自己診断システムの他の実施形態を示す図である。図6において、乗務員室には、第2の実施形態と同様に、車内放送用の検査用信号f1を制御増幅器2に入力するための検査用信号器26及びスイッチ38が設けられている。
また、乗務員室の非常通報受報器8には、検査用信号器51が設けられている。この検査用信号器51は、非常通報器16のマイクロホン17から受話増幅器15を経て車内放送装置の検査用信号f1が入力されると、車内放送装置の検査用信号f1とは別の信号(
周波数成分の異なる信号)を、非常通報装置の検査用信号f2として出力する。
検査用信号器51は、非常通報受報器8の送話増幅器14の入力端子に接続される。この検査用信号器51は、送話増幅器14に検査用信号f2を出力する。そして、この検査用信号f2は、非常通報装置の回路に入力されて、非常通報装置のスピーカ21から出力される。
出力された検査用信号f2は、非常通報器16のマイクロホン17に入力される。入力された検査用信号f2は、接続線22、非常通報引き通し線23を経て、良否判定器32に入力される。良否判定器32では、増幅器33によって検査用信号f2が増幅され、受信レベルの測定及び評価が行われる。
本発明の自己診断システムにおいて、非常通報装置の検査用信号を出力する検査用信号器を上記のように構成することによって、車内放送装置に対する自己診断処理と、非常通報装置に対する自己診断処理とを1つのトリガ(スイッチ38のオン)で並列して実行できるため、自己診断処理の時間を短縮することができる、という第2の実施の形態と同様の効果を、第2の実施の形態の構成と比較して、少ない構成要素によって得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施の形態において、車内放送装置の検査用信号は制御増幅器2に入力され、非常通報装置の検査用信号は非常通報受報器8の送話増幅器14に入力されていた。しかしながら、検査用信号を入力する箇所は上記実施の形態には限定されない。例えば、自己診断システムにおいて、車内放送装置のマイクロホン1及び非常通報受報器8の送受話器9の送話器10に対して、不図示の音響発生器(例えば、IC音源やテープレコーダ等の音声再生装置)から検査用信号を出力して自己診断処理を行ってもよい。
このようにすれば、マイクロホン1及び送話器10のそれぞれが本発明の検査用信号を与える手段として機能し、制御増幅器2及び送話増幅器14に対応する検査用信号を入力する。このようにすれば、それぞれの装置の乗務員側のマイクロホン(送話器)を含めた、車内放送装置及び非常通報装置の自己診断を行うことができる。
なお、非常通報器16のスピーカ21とマイクロホン17とは、自由空間を伝播する検査用信号を送受信するが、スピーカ21とマイクロホン17とが非常通報器16の筐体のような物理的な媒体を介して接続されている場合には、スピーカ21の振動がこの物理的
な媒体を介してマイクロホン17で捕捉されることにより、両者間を音響的にだけでなく、機械的に結合することもできる。
また、本発明の自己診断システムにおいて、故障や障害の発生した側の特定が自動的に行われるようにしてもよい。即ち、上述した実施形態では、表示部に表示される各エラー表示の状態により、試験員が故障や障害がどちらの側で発生したのかを特定することができる。このような判断を、各エラー検出部からのエラー信号を受け取るように構成され、両者からエラー信号を受け取ったときに非常通報装置側に故障や障害が発生していると判断し、非常通報装置側のエラー信号がなく車内放送装置側のエラー信号を受け取ったときに車内放送装置側で故障や障害が発生していると判断するロジック回路(判断手段)をさらに設けても良い。そして表示部は、この判断手段の判断結果を表示するように構成されていても良い。
本発明は、電車、列車、モノレールなどを含む、複数の車両から編成される車両に備えられる車内放送装置及び非常通話装置の動作確認を行う産業に利用可能である。
本発明の第1の実施形態の自己診断システムを備える車内放送装置及び非常通報装置を、複数の車両から編成される鉄道車両に設置した一例を示す構成図である。 良否判定器の構成例を示す図である。 第1の実施形態の自己診断システムによる車内放送装置及び非常通報装置に対する自己診断処理における、検査用信号の出力時期を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る自己診断システムを備える車内放送装置及び非常通報装置を、複数の車両から編成される鉄道車両に設置した一例を示す構成図である。 本発明に係る自己診断システムの他の実施形態を示す図である。 本発明に係る自己診断システムの他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1,17 マイクロホン
2 制御増幅器
3 出力増幅器
4,21 スピーカ
5,6,22,24,29,30 接続線
7 車内放送引通し線
8 非常通報受報器
9 送受話器
10 受話器
11 送話器
12,31,38,40,41,42 スイッチ
13 モニタスピーカ
14,18 送話増幅器
15,20 受話増幅器
16 非常通報器
19 通報スイッチ
23 非常通報引通し線
25,26,36,39,51 検査用信号器
27 試験時間設定器
28 検査用試験スイッチ
32 良否判定器
33,34 信号増幅器
35a,35b 表示部
37 ハイブリッド
43,44 測定部
45,46 評価部
47,48 エラー検出部
50 制御装置

Claims (12)

  1. 鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続される出力増幅器と、前記鉄道車両の客室に設置され前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器と第2の引き通し線を介して接続され前記客室に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含む非常通報装置の自己診断システムであって、
    前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与え、前記親器の送話装置に非常通報装置の検査用信号を与える手段と、
    前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器、前記車内スピーカ、前記子器の送話装置、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号と、前記親器の送話装置に入力され、前記第2の引き通し線、前記子器の受話装置、前記子器の送話装置、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記非常通報装置の検査用信号とをそれぞれ受信するように構成され、受信された各検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質、及び前記親器と前記子器との間の通話の品質をそれぞれ評価する評価手段と
    を含む車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  2. 前記検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器と前記親器の送話装置との一方に対して前記車内放送装置と前記非常通報装置とで共通の検査用信号を与え、その後、一定時間が経過すると、他方に対して前記共通の検査用信号を与える
    請求項1記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  3. 前記検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器よりも先に前記親器の送話装置に対して前記検査用信号を与える
    請求項2記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  4. 前記検査用信号を与える手段は、前記制御増幅器と前記親器の送話装置とのそれぞれに周波数成分が相互に異なる検査用信号を与える
    請求項1記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  5. 前記評価手段は、前記車内放送の品質と、前記親器と前記子器との間の通信の品質とを異なる基準で評価する
    請求項1〜4のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  6. 前記制御増幅器に前記車内放送装置の検査用信号が与えられてから一定時間内に前記評価手段がこの検査用信号を受信できなかったときに前記車内放送装置の検査用信号の伝達経路上に障害が発生していることを示す信号を出力する手段と、
    前記親器の送話装置に前記非常通報装置の検査用信号が与えられてから一定時間内に前記評価手段がこの検査用信号を受信できなかったときに前記非常通報装置の検査用信号の伝達経路上に障害が発生していることを示す信号を出力する手段と、
    をさらに含む請求項1〜5のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  7. 前記乗務員室から前記子器を起動させる制御手段をさらに含む
    請求項1〜6のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  8. 前記検査用信号を与える手段は、前記検査用信号を前記制御増幅器及び前記親器の送話
    装置のそれぞれに接続するスイッチを含む
    請求項2、3、5、6のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  9. 前記検査用信号を与える手段は、前記車内放送装置の検査用信号を前記制御増幅器に接続する第1のスイッチと、前記非常通報装置の検査用信号を前記親器の送話装置に接続する第2のスイッチとを含む
    請求項4〜6のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  10. 鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続される出力増幅器と前記鉄道車両の客室に設置され前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器に第2の引き通し線を介して接続され前記客室に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含み、前記子器の送話装置はマイクロホン及び送話増幅器を含み、前記子器の受話装置は受話増幅器及びスピーカを含む非常通報装置の自己診断システムであって、
    前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与える手段と、
    前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器、前記車内スピーカ、前記子器の送話装置に含まれるマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記車内放送装置の検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質を評価する評価手段と、
    前記子器の送話装置に含まれる送話増幅器から出力される前記車内放送装置の検査用信号が入力されることを契機として、前記車内放送装置の検査用信号と周波数成分の異なる非常通報装置の検査用信号を出力する手段と、を含み、
    前記評価手段は、さらに、前記非常通報装置の検査用信号を出力する手段から出力され、前記子器の受話装置を構成する受話増幅器及びスピーカ、前記子器の送話装置を構成するマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、並びに前記親器を経た前記非常通報装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記非常通報装置の検査用信号に基づいて、前記親器による前記子器からの受話の品質を評価する
    車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  11. 複数の車両により編成される鉄道車両の乗務員室に設置される放送用音声信号の制御増幅器と、第1の引き通し線を介して前記制御増幅器に接続され前記鉄道車両の客室毎に用意される複数の出力増幅器と前記鉄道車両の各客室に設置され対応する前記出力増幅器と接続される車内スピーカとを含む車内放送装置、並びに、前記乗務員室に設置される親器としての非常通報受報器と、前記親器に第2の引き通し線を介して接続され前記客室の各々に設置される子器としての非常通報器とを備え、前記親器及び前記子器のそれぞれは両者間で双方向通話を行うための送話装置及び受話装置を含み、前記子器の送話装置はマイクロホン及び送話増幅器を含み、前記子器の受話装置は受話増幅器及びスピーカを含む非常通報装置の自己診断システムであって、
    前記制御増幅器に車内放送装置の検査用信号を与える手段と、
    前記制御増幅器に入力され、前記第1の引き通し線、前記出力増幅器を介して、前記客室のそれぞれに備えられる、前記車内スピーカ、少なくとも1つの客室における前記子器の送話装置に含まれるマイクロホン及び送話増幅器を経由し、前記第2の引き通し線、及び前記親器の受話装置を経た前記車内放送装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記車内放送装置の検査用信号に基づいて前記客室に対する車内放送の品質を評価する評価手段と、
    前記各子器に設けられ、前記子器の送話装置に含まれる送話増幅器から出力される前記
    車内放送装置の検査用信号が入力されることを契機として、前記車内放送装置の検査用信号と周波数成分が異なりかつ客室間で周波数成分が相互に異なる非常通報装置の検査用信号を出力する手段と、を含み、
    前記評価手段は、さらに、前記各子器について、前記非常通報装置の検査用信号を出力する手段から出力された検査用信号を、前記子器の受話装置を構成する受話増幅器及びスピーカ、前記検査用信号を受信した前記子器の送話装置を構成するマイクロホン及び送話増幅器、前記第2の引き通し線、並びに前記親器を経た前記非常通報装置の検査用信号を受信するように構成され、受信された前記非常通報装置の検査用信号に基づいて、前記親器による前記子器からの受話の品質を評価する
    車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
  12. 前記車内放送装置の検査用信号は、ホワイトノイズまたはピンクノイズの信号である
    請求項1〜11のいずれかに記載の車内放送装置及び非常通報装置の自己診断システム。
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