JP4209735B2 - 耐温水白化性の透明で難燃性の塩化ビニル系樹脂積層体 - Google Patents

耐温水白化性の透明で難燃性の塩化ビニル系樹脂積層体 Download PDF

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本発明は、透明で難燃性があり、且つ耐温水白化性の優れた塩化ビニル系樹脂積層体に関する。
塩化ビニル系樹脂は分子中に塩素を含有するため、難燃性に優れている。また、各種の添加剤を広い含有量で添加できるため、広範囲の機械的特性、耐熱性、成形性、耐候性を実現することができる。
以上の様な特性を塩化ビニル系樹脂は有しているため、特に硬質塩化ビニル系樹脂組成物の成形品は、航空機、船舶、車両等の輸送機内外装材;建築物内外装材;家具、事務用具等の日用物品;家電機器、電子機器等のハウジング材;半導体装置の部品等として使用されてきた。
特に、本願発明の積層材は、温水が接触する部材、例えば半導体製造装置用工業部材として使用するのに適している。半導体洗浄装置等では温水を使用する場合があるので、のぞき窓、仕切板、液回収槽の部材等に温水がかかると従来の塩素化塩化ビニル樹脂の単層品では白化する場合がある。温水白化を防ぐ配合処方にすると透明性や難燃性が悪化する傾向がありその改良が望まれていた。
また、塩化ビニル系樹脂は、火災等の理由により耐熱温度以上の高温に晒されると、分子内の塩素に起因して、多量に発煙すると共に、塩素ガスや塩化水素ガス等の有毒ガスを発生する。このため、添加剤の種類および配合量を検討することにより、有毒ガスの発生を抑制することが試みられてきた。
例えば、特許文献1では、FM規格を満足する透明塩化ビニル系樹脂を目的として、基層の少なくとも片面に表面層を積層した成形体であって表面層が塩素化度(樹脂の塩素含有率を質量%として表した数値を示す)が56.8%のストレート塩化ビニル樹脂とこれより塩素化度の高い塩素化塩化ビニル樹脂との平均塩素化度が58〜60%の混合樹脂に錫系安定剤を配合した層であり、基層は表面層の混合樹脂の平均塩素化度より高い塩素化度(60〜66%)を有する塩素化塩化ビニル樹脂に錫系安定剤を有する層より構成される透明難燃性塩化ビニル系樹脂成形体が開示されている。
しかしながら、これには温水浸漬後の白化試験については一切記載されていないので、透明性、難燃性に加えて、温水の浸漬に耐える性質を兼ね備えることが必要な用途、例えば温水を用いる半導体製造装置等に使用できるかどうかを推定することはできない。
本願発明者等は上記特許文献1記載の成形体について検討を行ったが、この成形体は難燃性は満足するものの、温水の浸漬に耐える性質は備えていないため、前記半導体製造装置等の用途に使用することができないことが分かりこの改良が重要な課題であることが明らかとなった。
また、特許文献−2では、FM規格を満足する透明塩化ビニル系樹脂を目的として、基層の少なくとも片面に表面層を積層した成形体であって表面層およびまたは基層のストレート塩化ビニル樹脂に発泡剤、分解促進剤、ラジカル発生剤、架橋剤の少なくともいずれか1種を添加し錫マレート、ラウレート系安定剤を用いた層より構成される透明難燃性塩化ビニル系樹脂成形体が開示されている。
しかしながら、水を使用する環境、特に温水(60℃以上)が接触する環境で成形体を使用すると透明度が低下する(以下温水白化性と表記)問題があった。また、屈折率の異なる塩化ビニル樹脂(屈折率:1.540)と塩素化塩化ビニル樹脂(屈折率:1.550<塩素化度65%>)を混合しているので十分な透明性、特に表面/基層界面でのムラが改善しにくい問題を抱えていた。
よって、以上に記載した様な透明難燃性塩化ビニル系樹脂成形体においては、透明で難燃性があるものの耐温水白化性を満足したものではなかった。
特開2002−210893号公報 特開2001−341247号公報
本発明においては、十分な難燃性、耐温水白化性、成形加工における熱安定性および成形された時の外観に優れた難燃性塩化ビニル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体を提供することを目的とする。
本発明は以下の発明を包含する。
[1] 塩化ビニル系樹脂組成物よりなり、少なくとも基層と表面層を有する難燃性積層体であって、
該基層が、塩素化度が57.0%以上71.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂1種以上からなり、その平均塩素化度が62.0%以上68.0%以下であって、透明性を有しかつ難燃性を備えた樹脂組成物よりなり、
該表面層が、塩素化度が57.0%以上60.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩素化度が60.0%以上71.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂を混合して、平均塩素化度を58.0%以上62.0%未満とした、80℃24時間の温水浸漬後の全光線透過率が50%以上、且つヘイズ値が20%以下である耐温水白化性を有する樹脂組成物よりなり、
該基層の厚さが1mm以上であり、該表面層の厚さが0.05mm以上2mm以下であることを特徴とする透明でかつ難燃性である塩化ビニル系樹脂積層体。
] ASTM E1354に準じて測定される平均発熱速度(AHRR)と平均減光積(ASEA)が、それぞれ65kW/m以下、800m/g以下である[1]に記載の透明で難燃性を有する塩化ビニル系樹脂積層体。
本発明によって、透明性、難燃性、加工性及び温水浸漬に耐える成型体を提供することが可能となった。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明において塩化ビニル系樹脂としては、塩素化塩化ビニル樹脂、塩素化した塩化ビニル−エチレン共重合体、塩素化した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体または塩素化した塩化ビニル−アクリル共重合体等を使用することができる。
塩化ビニル系樹脂としては、ストレート塩化ビニル樹脂(塩素化度略56.8%)もあるが、それらを混合すると軟化温度が低下し高い温水白化性(たとえば温水温度が80℃)を確保しにくい。
ストレート塩化ビニル樹脂と塩素化塩化ビニル樹脂との混合系はJIS K 7198準拠にて測定した損失正接(Tanδ)のピークが二山分布になることからミクロな不均一混合系になりやすく、しかもそれらの屈折率が異なるため屈折率差発生によって高い透明性を発現させにくい。また通常のストレート塩化ビニル樹脂と、塩素化塩化ビニル樹脂との混合では、そのミクロな不均一混合界面より温水が浸透し高い温水白化性を確保しにくいため塩素化塩化ビニル樹脂同士の混合が有効である。
ここでいう損失正接の二山分布とは混合体の損失正接曲線が塩化ビニル樹脂のみの損失正接曲線のピーク位置と塩素化塩化ビニル樹脂のみの損失正接曲線のピーク位置との2つの位置でピークを有し各ピークの合成としてなるもので各ピークの損失正接曲線値付近で変曲点をもつような状態をいう。そして混合体の損失正接曲線が二山分布になっていれば上記2種の樹脂により非相溶系ポリマーアロイが形成されていると判断されている。なお非相溶となる状態とは完全に相分離していることを意味するものではなく塩素化塩化ビニル樹脂とストレート塩化ビニル樹脂が実質的に相分離している状態を言い、一部に相溶する部分が存在している状態をも含むものである。この非相溶系ポリマーアロイの状態をミクロな不均一混合状態と記載する。また非相溶系ポリマーアロイには一般的に複数のガラス転移温度を有するため急激に軟化が進行する温度が2点以上存在する点でも同様の議論ができる。
塩素化塩化ビニルは重合して得られたストレート塩化ビニル樹脂を粒子構造で形成した後、スラリー状態で光を当てるか、加熱するかあるいは光を当てながら加熱して塩素を付加させるので、塩素化塩化ビニル樹脂は塩化ビニル樹脂に比べ塩素存在分布が広いため単に塩素化度の違いだけではなく塩素分布が異なる樹脂である。(参考文献 日刊工業新聞社 ポリ塩化ビニル−その基礎と応用 p168〜182)
塩素化塩化ビニル樹脂同士を見た場合はそのなかでも樹脂粒子中に存在する塩素を均一にする技術が検討されており、光塩素化法より熱塩素化法で塩素化された塩素化塩化ビニル樹脂が塩素分布が均一であるので使用するには好ましい。ストレート塩化ビニル樹脂と塩素化塩化ビニル樹脂混合では、不均一となり、透明性と温水白化に悪影響が生じやすく、塩素化塩化ビニル樹脂同士の混合では均一となるからと思われる。これがさまざまな現象の差を生じる原因と思われる。
安定剤は鉛系安定剤では透明性を確保できないので錫系安定剤が使用される。一般的に塩化ビニル系樹脂において錫系安定剤のなかでも透明性や温水白化性はメルカプト系が有利であるが軟化温度を低下させたり燃焼性が阻害しやすい。またマレート系、ラウレート系は透明性や温水白化性におとるが軟化温度や燃焼性を阻害しにくい。しかし燃焼性は塩素化塩化ビニル樹脂自体が支配的であるので、塩素化塩化ビニル樹脂においては透明性や温水白化性はメルカプト系が有利であるが軟化温度を低下させやすい。またマレート系、ラウレート系は透明性や温水白化性に劣るが軟化温度を阻害しにくい。よってこれらの特長を勘案し1種以上組み合わされて使用できる。たとえば本発明のような塩素化塩化ビニル系樹脂においては表層が錫メルカプト系で基層が錫メルカプト、錫マレート、錫ラウレートのいずれか1種の使用が有利である。
なお、ここで言う透明性とは、厚さ5mmのとき全光線透過率が40%以上でヘイズ値が60%以上、好ましくは、全光線透過率が60%以上でヘイズ値が30%以下である。
よって表層には塩素化塩化ビニル樹脂同士の混合樹脂に錫メルカプト系を用い、好ましくはビカット軟化温度が76℃以上であれば高い耐温水白化性を得ることができる。
該基層は塩素化度57.0%以上71.0%未満、好ましくは61.0%以上、69.0%以下の塩素化塩化ビニル樹脂が1種以上からなり、平均塩素化度62.0%以上68.0%以下、好ましくは66.0%以上、66.0%以下である。
表層は塩素化度57.0%以上、60%未満、好ましくは58.0%以上、59.0以下の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩素化度60.0%以上71.0%未満、好ましくは63.0%以上、68.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂を混合した平均塩素化度58.0%以上62.0%未満、好ましくは60.0%以上、61.0%以下である。
特に好ましくは、表層の塩素化度約58.0%の後塩素化塩化ビニル樹脂と塩素化度約65.0%の後塩素化塩化ビニル樹脂を75:25〜70:30混合し平均塩素化度59.8〜61.1%にし、基層の塩素化度は約65.0%の塩素化塩化ビニル樹脂を用いる。
塩素化度と難燃性は正の相関なので塩素化度が高いほど難燃性がよい。しかし塩素化度と成形加工性(変色や分解)、耐薬品性は負の相関なのでできるだけ塩素度が低いほど成形性、色調および耐薬品性がよい。よって平均塩素化度が低すぎると難燃性が得られない。また平均塩素化度が高すぎると初期着色や耐薬品性、成形加工性が悪化する。
表面および基層の全平均塩素化率は難燃性が確保できる範囲高くし、表層は耐薬品性に直接関係するので塩素化率を低く、基層は耐薬品性に直接関係ないので表面層より塩素化率を高くしたほうが有利である。
そのように基層より低い塩素化率を有する表層において1種の塩素化塩化ビニル樹脂であれば表層/基層の界面で急激な塩素化率の変化による屈折率変化によって透明性が低下したり界面ムラを生じる不具合点がある。よって表層は2種類以上の異なる塩素化塩化ビニル系樹脂を混合するほうが良好な透明性が得られる。その場合ストレート塩化ビニル樹脂とともに混合するとストレート塩化ビニル樹脂と塩素化塩化ビニル樹脂とのミクロな不均一混合系により表層自体の屈折率差が生じ、透明性が低下したり、表層/基層界面でムラが生じることがある。また十分な軟化温度上昇効果が得られにくく耐温水白化性や耐薬品性等が改善しにくくなる。よって表層は塩素化塩化ビニル樹脂系のなかで2種類以上の異なる塩素化塩化ビニル樹脂を混合するほうが良好な透明性、耐温水白化性が得られる。
次に、所定量の塩化ビニル系樹脂、錫系安定剤、滑剤、衝撃改良剤、加工助剤、顔料等をブレンダーやヘンシェルミキサー等を用いて混合する。
以上の様にして得られた組成物は、押出成形、カレンダー成形、プレス成形法等により、フィルム、シート、板材、パイプ、異型品等の難燃性塩化ビニル系樹脂積層体に加工される。
以上の様にして製造された難燃性塩化ビニル系樹脂成形品の難燃性は、ASTM E1354に準じ、コーンカロリメータを用いて評価することができる。コーンカロリメータを用いた燃焼試験により評価される難燃特性としては、単位面積および単位時間当たりの燃焼による発熱量の最大速度(最大発熱速度、PHRRとも記載する;単位:kW/m)、単位面積および単位時間当たりの燃焼による発熱量の平均速度(平均発熱速度、AHRRとも記載する;単位:kW/m)、燃焼による総発熱量(総発熱量、THRとも記載する;単位:MJ/m)、単位面積および単位時間当たりの燃焼による質量減少率の平均値(平均質量減少率、AMLRとも記載する;単位:g/sec・m)、単位重量当たりの燃焼による減光積の最大値(最大減光積、PSEAとも記載する;単位:m/g)、単位重量当たりの燃焼による減光積の平均値(平均減光積、ASEAとも記載する;単位:m/g)等を挙げることができる。
従来、難燃性の指標の一つとしては、産業相互保険組織(Factory Mutual System)が定める評価基準が有効に利用されてきた。
この評価基準は、Class Number 4910として挙げられているクリーンルーム材料の難燃性テスト(FMRC、Clean Room Materials Flammability Test Protocol)に基づいて測定され、難燃性を示す延焼指数FPI、発煙性を示す発煙指数SDI、腐食性ガス発生を示す腐食指数CDI等が指標(FM規格とも記載する)とされる。
本発明においては、FM規格に代えて、コーンカロリメータを用いた燃焼試験により評価される値を難燃性の指標とした。FM規格は、産業相互保険組織に試験片を提出し、産業相互保険組織が評価して得られる規格であるため、評価結果が得られるまでに時間を要し、非効率的であるのに対し、コーンカロリメータを用いた燃焼試験は、発明者らによって行うことができるため、効率的である。
特に、FPIは、コーンカロリメータによって測定されるPHRR、AHRRおよびTHR等の発熱量に関する指標と強い相関を有する。また、SDIは、PSEAおよびASEA等の減光積に関する指標と強い相関を有する。更に、CDIは、AMLR等の質量減少に関する指標と強い相関を有する。
従って、コーンカロリメータを用いて難燃性を評価することにより、FM規格の凡その値を、効率的に得ることができる。
FM規格においては、FPIが6以下、SDIが0.4以下と要求されているが、本発明においては、この規格と同等以上として、PHRRが130kW/m2以下、AHRRが82kW/m2以下、THRが100MJ/m2以下、AMLRが13g/sec・m2以下、PSEAが1500m2/g以下、ASEAが1000m2/g以下であることが好ましい。そのなかで特にAHRR、ASEA特性が支配的で重要となる。
以上の様にして製造された難燃性塩化ビニル系樹脂成形品の耐温水白化性は熱変形しない上限付近の温度領域で使用させた場合の透明性悪化度を示す指標であり、その温水白化性が良好なほど過酷な条件でも使用に耐えうる透明性を有することを示す。その温度は樹脂のガラス状領域を発現しうる上限付近での温度(JISK7207荷重たわみ温度が目安となる)が最も厳しい条件である。その温度になると樹脂そのものが軟化、変形してしまい成形体そのものの価値がない。またその温度よりも非常に低い温度ではたとえば常温(23℃)での評価であれば過酷な条件での状況を反映していない。よって好適には平均塩素化度65%の硬質塩素化塩化ビニル樹脂であれば85℃付近であるので80℃で評価される。
本発明における難燃性塩化ビニル系樹脂組成物は、透明性が高く、難燃性に優れ発煙量も少なく、温水白化性の良好である特徴を有するものである。
従って、特に、硬質塩化ビニル系樹脂組成物の成形体は、航空機、船舶、車両等の内外装材;建築物内外装材;家具、事務用具等の日用物品;家電機器、電子機器等のハウジング材;半導体装置の部品等として、好適に使用することができる。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。実施例において、使用原料と評価方法を以下に示す。
錫系安定剤:ジブチル錫メルカプトチオグリコール酸エステル
STNN JF−10B (三共有機合成(株)製)
加工助剤:メチルメタクリレート・ブチルアクリレート共重合体
カネエース PA−20(鐘淵化学工業(株)製)
滑剤:グリセリンモノステアリン酸エステル/ペンタエリスリトールアジピン酸ステアリン酸エステル 3/1混合物
(リケスターEW200、理研ビタミン(株)製)
衝撃改良剤:コア・シェル型改質剤
コアがブタジエン−スチレン共重合体、シェルがスチレン・メチルメタクリレート共重合体
(カネエース B−11A 鐘淵化学工業(株)製)
(評価方法)
(ア)難燃性の評価:アトラス社製コーンカロリメータを用いて、ASTM E1354に準じ、AHRR(kW/m2)、ASEA(m2/g)を測定した。
(イ)透明性:5mm板での全光線透過率、ヘーズ
積層界面の目視(ムラの有無)
(ウ)温水白化性の評価:80℃24時間浸漬後の全光線透過率、ヘーズ
(エ)耐薬品性の評価:60℃14日35%硫酸浸漬後の外観(割れの有無)
(オ)成形加工性の評価:プラストミルでの動的熱安定性評価法によって、200℃における分解時間を測定した。分解時間はトルクが10%以上増加し始めた時間。
実験結果を表1に示す。
Figure 0004209735

Claims (2)

  1. 塩化ビニル系樹脂組成物よりなり、少なくとも基層と表面層を有する難燃性積層体であって、
    該基層が、塩素化度が57.0%以上71.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂1種以上からなり、その平均塩素化度が62.0%以上68.0%以下であって、透明性を有しかつ難燃性を備えた樹脂組成物よりなり、
    該表面層が、塩素化度が57.0%以上60.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂と、塩素化度が60.0%以上71.0%未満の塩素化塩化ビニル樹脂を混合して、平均塩素化度を58.0%以上62.0%未満とした、80℃24時間の温水浸漬後の全光線透過率が50%以上、且つヘイズ値が20%以下である耐温水白化性を有する樹脂組成物よりなり、
    該基層の厚さが1mm以上であり、該表面層の厚さが0.05mm以上2mm以下であることを特徴とする透明でかつ難燃性である塩化ビニル系樹脂積層体。
  2. ASTM E1354に準じて測定される平均発熱速度(AHRR)と平均減光積(ASEA)が、それぞれ65kW/m以下、800m/g以下である請求項1に記載の透明で難燃性を有する塩化ビニル系樹脂積層体。
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