JP4209035B2 - Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ - Google Patents

Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JP4209035B2
JP4209035B2 JP14942599A JP14942599A JP4209035B2 JP 4209035 B2 JP4209035 B2 JP 4209035B2 JP 14942599 A JP14942599 A JP 14942599A JP 14942599 A JP14942599 A JP 14942599A JP 4209035 B2 JP4209035 B2 JP 4209035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
modulator
signal
quantizer
order
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14942599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000341130A5 (ja
JP2000341130A (ja
Inventor
孝 奥田
敏夫 熊本
康夫 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP14942599A priority Critical patent/JP4209035B2/ja
Priority to US09/437,405 priority patent/US6323794B1/en
Publication of JP2000341130A publication Critical patent/JP2000341130A/ja
Publication of JP2000341130A5 publication Critical patent/JP2000341130A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4209035B2 publication Critical patent/JP4209035B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction
    • H03M7/3002Conversion to or from differential modulation
    • H03M7/3004Digital delta-sigma modulation
    • H03M7/3015Structural details of digital delta-sigma modulators
    • H03M7/302Structural details of digital delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution
    • H03M7/3022Structural details of digital delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution having multiple quantisers arranged in cascaded loops, each of the second and further loops processing the quantisation error of the loop preceding it, i.e. multiple stage noise shaping [MASH] type
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M3/00Conversion of analogue values to or from differential modulation
    • H03M3/30Delta-sigma modulation
    • H03M3/39Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators
    • H03M3/412Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution
    • H03M3/414Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution having multiple quantisers arranged in cascaded loops, each of the second and further loops processing the quantisation error of the loop preceding it, i.e. multiple stage noise shaping [MASH] type
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M3/00Conversion of analogue values to or from differential modulation
    • H03M3/30Delta-sigma modulation
    • H03M3/458Analogue/digital converters using delta-sigma modulation as an intermediate step
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M3/00Conversion of analogue values to or from differential modulation
    • H03M3/30Delta-sigma modulation
    • H03M3/50Digital/analogue converters using delta-sigma modulation as an intermediate step

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ΔΣモジュレータ(ΔΣ(delta-sigma) modulator)、DAコンバータ、および、ADコンバータに関し、特に、高精度化のために要求されるマルチビット高次モジュレータと同等のノイズシェーピングを、安定性を保持しつつ、かつ、小さい回路規模で実現するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、分解能が14ビットを越える高精度のDAコンバータおよびADコンバータとして、ΔΣモジュレータを備えたコンバータが広く用いられている。ΔΣモジュレータを備えたDA,ADコンバータは、オーバサンプリング(例えば音声信号を取り扱う場合に44.1kHz等の本来のサンプリング周波数の整数倍でサンプリングを行うこと)と、ノイズシェーピング(noise-shaping;本来平坦である量子化ノイズの周波数特性を高周波帯域ほど強めること)とによって、1ビット量子化等のビット数の少ない量子化を行いつつ、折り返し雑音および量子化雑音を低減している。
【0003】
図13および図14は、それぞれ、ΔΣモジュレータを備えた従来のDAコンバータおよびADコンバータの構成を示すブロック図である。図13が示すDAコンバータ151では、入力されたデジタル信号IDは、順に、インターポレーションフィルタ(interpolation filter)70、ΔΣモジュレータ71、内部DA変換回路、および、ローパスフィルタ73を、順に通過することにより変換され、アナログ信号OAとして出力される。ΔΣモジュレータ71は、そのフィードバックループ(入力から出力を経て入力へ戻るまで一巡する信号伝達経路)内に、積分器76、量子化器77、および、遅延回路78を有している。また、フィードバックを可能にするために、入力線とフィードバックループとの交差部には、減算器としての演算器75が設けられている。遅延回路78の設置位置は、フィードバックループ内で任意である。
【0004】
図14が示すADコンバータ152では、入力されたアナログ信号IAは、エリアス防止フィルタ(anti-aliasing filter)80、ΔΣモジュレータ81、および、デシメーションフィルタ(decimation filter)82を、順に通過することにより変換され、デジタル信号ODとして出力される。ΔΣモジュレータ81は、そのフィードバックループ内に、積分器86、量子化器87、遅延回路88、および、内部DA変換回路89を有している。また、フィードバックを可能にするために、入力線とフィードバックループとの交差部には、減算器としての演算器85が設けられている。遅延回路88の設置位置は、フィードバックループ内で任意である。
【0005】
ΔΣモジュレータ71のフィードバックループでは、デジタル信号が処理の対象とされるので、ループ内の回路はすべてデジタル回路として構成される。一方、ΔΣモジュレータ81のフィードバックループでは、量子化器87の出力から内部DA変換回路の入力までの信号伝達経路を除いて、アナログ信号が処理の対象とされる。したがって、出力から内部DA変換回路の入力までの信号伝達経路を除くフィードバックループ内の回路は、すべてアナログ回路として構成される。
【0006】
これらのコンバータ151,152では、ΔΣモジュレータ71,81における信号変換の精度が、コンバータ151,152全体における信号変換の精度を左右する。ΔΣモジュレータ71,81において、その変換精度を高める手法として、次数を高める手法(高次数化)と、量子化器の出力ビット数を高める手法(マルチビット化)とが、従来より知られている。図15は、ΔΣモジュレータ71について、高次数化が適用された例を示すブロック図であり、図16は、高次数化に加えてマルチビット化が適用された例を示すブロック図である。
【0007】
図15が示すΔΣモジュレータ71aに備わる量子化器77は、1ビット量子化器であり、図16が示すΔΣモジュレータ71bに備わる量子化器79は、複数ビット量子化器である。また、ΔΣモジュレータ71a,71bのいずれにおいても、フィードバックループは、4本に分岐しており、それぞれの分枝には、1〜4個の積分器76が介挿されている。すなわち、ΔΣモジュレータ71aは、1ビット4次のモジュレータとして構成されており、ΔΣモジュレータ71bは、複数ビット4次のモジュレータとして構成されている。ΔΣモジュレータ71a,71bにおける入力信号Xと出力信号Yの関係は、サンプル値制御系を記述するのに有効なz変換を用いて、以下のように記述される。
【0008】
まず、図15および図16における信号A〜C,Yは、つぎの数式1〜4で表現される:
A=(X-z-1Y)/(1-z-1) ・・・・(数式1);
B=(A-z-1Y)/(1-z-1) ・・・・(数式2);
C=(B-z-1Y)/(1-z-1) ・・・・(数式3);および、
Y=(C-z-1Y)/(1-z-1)+e ・・・・(数式4)。ここで、eは、量子化器77,79における量子化誤差である。これらの数式から、つぎの数式5が得られる:
Y=X+(1-z-1)4e ・・・・(数式5)。
【0009】
数式5は、ΔΣモジュレータ71a,71bでは、量子化雑音eの4次の微分係数に比例した形式で、量子化雑音eが出力信号Yへ寄与することを示している。量子化雑音eの周波数特性が平坦であることから、量子化雑音eの4次微分の周波数特性は、周波数の4次関数で表現される。すなわち、数式5は、出力信号Yへの量子化雑音eの影響が、周波数の上昇にともなって、4次関数にしたがって上昇することを示している。
【0010】
このように、高次のモジュレータでは、周波数の高次関数にもとづいて、量子化雑音eが低周波数帯域では低く抑えられ、高周波数帯域では逆に強調される。すなわち、周波数の4次関数にもとづいて、ノイズシェーピングが強調される。ΔΣモジュレータ71には、インターポレーションフィルタ0から、オーバサンプリングされた入力信号Xが入力されるので、本来必要とされる低周波数帯域(例えば、音声信号の処理では、44.1kHz以下の帯域)における量子化雑音eが、効果的に低減されることとなる。
【0011】
また、マルチビット化によって、量子化雑音eの値そのものが低減される。すなわち、量子化雑音eは、量子化器の出力ビット数が高いほど減少する。したがって、ΔΣモジュレータ71bでは、ΔΣモジュレータ71aに比べて、量子化器79のビット数が大きい分、数式5における量子化雑音の成分は低くなる。
【0012】
以上のことは、ΔΣモジュレータ81についても、同様に成り立つ。図17は、ΔΣモジュレータ81について、高次数化とマルチビット化が適用された例を示すブロック図である。図17が示すΔΣモジュレータ81aに備わる量子化器90は、複数ビット量子化器である。また、ΔΣモジュレータ81aのフィードバックループは、2本に分岐しており、それぞれの分枝には、1〜2個の積分器86が介挿されている。すなわち、ΔΣモジュレータ81aは、複数ビット2次のモジュレータとして構成されている。ΔΣモジュレータ81aにおける入力信号Xと出力信号Yの関係は、以下のように表現される。
【0013】
まず、図17における信号D,Yは、つぎの数式6,7で表現される:
D=1/(1-z-1)・(X-z-1Y-eD) ・・・・(数式6);および、
Y=1/(1-z-1)・(D-z-1Y-eD)+e ・・・・(数式7)。ここで、eは、量子化器90における量子化誤差であり、eDは、内部DA変換回路89における変換誤差である。
【0014】
数式6,7から、信号Yは、つぎのように表される:
Y=X-eD-(1-z-1)eD+(1-z-1)2e ・・・・(数式8)。
【0015】
数式8は、ΔΣモジュレータ81aでは、量子化雑音eの2次の微分係数に比例した形式で、量子化雑音eが出力信号Yへ寄与することを示している。すなわち、ΔΣモジュレータ81aでは、周波数の2次関数にもとづいて、ノイズシェーピングが強調される。以上のように、ΔΣモジュレータ71,81では、高次数化とマルチビット化とによって、変換の精度を高めることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、高次数化を行うと、ΔΣモジュレータの安定性が劣化するという、別の問題を生起することが知られている。一般に、3次以上のモジュレータでは、安定性を得るのが困難であると言われている。さらに、マルチビット化を行うことで、安定性をも改善することができることが知られているが、マルチビット化を行うと、コンバータ151,152に備わる内部DA変換回路72,89として、マルチビットに対応したDA変換回路を準備する必要がある。内部DA変換回路72,89の内部にマルチビットに対応して備わる素子(図示しない)を、互いに均一に形成することは容易ではなく、それらの間のミスマッチ(不均一性)により、変換の精度が劣化することが知られている。この精度の劣化を防止するためには、内部DA変換回路72,89を構成する素子をランダムに選択するランダマイザが、それらの素子の前段に設けられる必要があり、それにより、回路規模が増大するという問題点があった。
【0017】
この発明は、従来の装置における上記した問題点を解消するためになされたもので、安定性を損なうことなく、かつ、回路規模を増大させることなく、マルチビット高次のモジュレータと同等のノイズシェーピングを実現する、ΔΣモジュレータ、DAコンバータ、および、ADコンバータを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の装置は、ΔΣモジュレータであって、(a)各々が、第1フィードバックループに沿って、積分器と、当該積分器の出力に接続され1ビットで量子化する量子化器と、当該量子化器の出力と前記積分器の入力との間に介挿され、自身への入力信号と前記量子化器から伝えられる信号の反転信号とを加算し、自身への帰還信号が存在すれば、当該帰還信号をさらに加算して前記積分器へ伝える第1演算器と、を備えるとともに、前記第1フィードバックループ内に介挿され信号の伝達を遅延させる所定次数の遅延回路と、前記量子化器の誤差信号の反転信号を次段の入力信号として出力する第2演算器と、をさらに備える、1ビットかつ2次以下の第1ないし第k−1(k≧2)モジュレータと、(b)第2フィードバックループに沿って、積分器と、当該積分器の出力に接続され複数ビットで量子化する量子化器と、当該量子化器の出力と前記積分器の入力との間に介挿され、自身への入力信号と前記量子化器から伝えられる信号の反転信号とを加算して前記積分器へ伝える第1演算器と、を備えるとともに、前記第2フィードバックループ内に介挿され信号の伝達を遅延させる所定次数の遅延回路を、さらに備える、複数ビットかつ2次以下の第kモジュレータと、(c)i(1≦i≦k−1)の各々について、第i+1モジュレータの前記量子化器の出力に接続され、第t(1≦t≦i)モジュレータの前記第1演算器から自身へ至る経路の遅延回路の次数の総和を相殺する次数を持つ進み回路と、第t+1モジュレータの前記第1演算器から自身へ至る経路の積分器の次数の総和を相殺する次数の微分回路とを備え、演算結果を前記第tモジュレータの前記第1演算器へ前記帰還信号として伝える、第i帰還演算器と、を備える。
【0019】
第2の発明の装置では、第1の発明のΔΣモジュレータにおいて、すべてのiについて、前記第i帰還演算器が、演算結果を第iモジュレータの前記第1演算器へ前記帰還信号として伝える。
【0020】
第3の発明の装置では、第1または第2の発明のΔΣモジュレータにおいて、前記第1ないし第kモジュレータの各々が、前記量子化器と前記第1演算器の間に介挿され、デジタル形式の信号をアナログ形式の信号へ変換するDA変換回路を、さらに備えており、すべてのiについて、前記第i帰還演算器は、第i+1モジュレータの前記DA変換回路を通じて第i+1モジュレータの前記量子化器の出力へ接続されている。
【0021】
第4の発明の装置は、DAコンバータであって、デジタル信号を受信するインターポレーションフィルタと、前記インターポレーションフィルタの出力信号を受信する第1または第2の発明のΔΣモジュレータと、前記ΔΣモジュレータの出力信号をアナログ信号へ変換する変換回路と、前記変換回路の出力信号を受信するローパスフィルタと、を備える。
【0022】
第5の発明の装置は、ADコンバータであって、アナログ信号を受信する第3の発明のΔΣモジュレータと、前記ΔΣモジュレータの出力信号を受信するデシメーションフィルタと、を備える。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態の概要)
はじめに、本発明の実施の形態の概要について説明する。図1は、DAコンバータへ組み込むのに適した実施の形態のΔΣモジュレータの概略構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ101には、入力信号Xとして、所定の時間間隔で離散したサンプリング値を表現するデジタル信号が入力される。ΔΣモジュレータ101は、モジュレータM1〜Mk(k≧2)、および、演算器H1〜Hk−1を備えている。モジュレータM1〜Mkは、この順序で多段接続されている。
【0024】
モジュレータM1〜Mk−1は、互いに同一に構成されている。図2は、モジュレータM1〜Mk−1を代表して、モジュレータM1の内部構成を示すブロック図である。モジュレータM1は、フィードバックループ内に、互いに縦接続される積分器2、1ビット量子化器3、および、1次の遅延回路4を有している。また、フィードバックを可能にするために、入力線とフィードバックループとの交差部には、演算器1が設けられている。これらの回路要素は、デジタル信号を処理するデジタル回路として構成されている。遅延回路4の設置位置は、フィードバックループ内で任意である。
【0025】
すなわち、モジュレータM1〜Mk−1は、1ビットかつ1次のモジュレータである。これに対して、最終段のモジュレータMkは、マルチビット(複数ビット)かつ1次のモジュレータである。モジュレータMkは、図2において、1ビット量子化器3をマルチビット量子化器へ置き換えることによって構成される。なお、一般には、モジュレータM1〜Mkの次数は、2次以下であってよい。この一般的な形態については、変形例で説明する。
【0026】
モジュレータM1〜Mkの多段接続は、モジュレータMi(i=1〜k−1)の量子化誤差eiの反転信号-eiが、次段のモジュレータMi+1の入力へ供給されるように行われる。また、モジュレータMj(j=2〜k)の出力信号は、演算器Hj−1を通じて、モジュレータM1〜Mj−1のいずれかの入力へと、フィードバックされる。
【0027】
演算器Hiは、フィードバック元とフィードバック先の段数の差に等しい次数の微分器である。すなわち、z変換を用いると、演算器Hiは、段数の差をnとして、つぎの数式9で表される:
Hi=(1-z-1)n ・・・・(数式9)。
【0028】
演算器Hiを通じてのフィードバックが、直前段のモジュレータへ行われるときには、n=1であり、初段のモジュレータM1へ行われるときには、n=iである。
【0029】
ΔΣモジュレータは、以上の要領で多段接続されたモジュレータM1〜Mkを有するので、マルチビット高次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を実現する。しかも、複数段に多段接続されたモジュレータM1〜Mkにおいて、最終段のみがマルチビットのモジュレータであり、それより前の段はすべて1ビットのモジュレータとして構成されるので、ランダマイザを必要としない。さらに、初段から最終段までのすべてのモジュレータM1〜Mkにおいて、次数は高々2次に抑えられ、しかも、少なくとも最終段がマルチビットのモジュレータとして構成されているので、安定性が損なわれない。
【0030】
すなわち、ΔΣモジュレータ101では、マルチビット高次モジュレータと同等のノイズシェーピングが、安定性を保持しつつ、かつ、小さい回路規模で、達成される。ΔΣモジュレータ101のノイズシェーピング特性に関しては、後述する実施の形態1〜2において、より具体的な構成例について、数式を用いつつ詳細に説明する。
【0031】
図3は、ADコンバータへ組み込むのに適した実施の形態のΔΣモジュレータの概略構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ102には、入力信号Xとして、アナログ信号が入力される。ΔΣモジュレータ102は、モジュレータM1〜Mkが、モジュレータN1〜Nkへと置き換えられており、演算器H1〜Hk−1が、演算器G1〜Gk−1へ置き換えられている点において、ΔΣモジュレータ101とは、特徴的に異なっている。
【0032】
モジュレータN1〜Nk−1は、互いに同一に構成されている。図4は、モジュレータN1〜Nk−1を代表して、モジュレータN1の内部構成を示すブロック図である。モジュレータN1は、フィードバックループ内に、互いに縦接続される積分器12、1ビット量子化器13、1次の遅延回路14、および、内部DA変換回路を有している。また、フィードバックを可能にするために、入力線とフィードバックループとの交差部には、演算器11が設けられている。遅延回路14の設置位置は、フィードバックループ内で任意である。
【0033】
フィードバックループの中で、量子化器13の出力から内部DA変換回路15へ至る経路においてのみ、所定の時間間隔で離散したサンプリング値を表現するデジタル信号が伝達され、それ以外はアナログ信号が伝達される。したがって、遅延回路14のみがデジタル信号を処理するデジタル回路として構成され、他の回路要素はアナログ信号を処理するアナログ回路として構成される。
【0034】
最終段のモジュレータNkは、図4において、1ビット量子化器13をマルチビット量子化器へ置き換え、1ビットに対応した内部DA変換回路15を多ビットに対応した内部DA変換回路へと置き換えることによって、構成される。すなわち、モジュレータN1〜Nk−1が、1ビットかつ1次のモジュレータであり、最終段のモジュレータNkが、マルチビット(複数ビット)かつ1次のモジュレータである点において、モジュレータN1〜NkはモジュレータM1〜Mkと変わりがない。また、モジュレータN1〜Nkの次数は、一般に、2次以下であってよく、この一般的な形態については、変形例で説明する。
【0035】
モジュレータN1〜Nkの多段接続は、モジュレータNiの量子化誤差eiの反転信号-eiが、次段のモジュレータNi+1の入力へ供給されるように行われる。また、モジュレータNjの出力信号は、演算器Gj−1を通じて、モジュレータN1〜Mj−1のいずれかの入力へと、フィードバックされる。
【0036】
演算器Giは、フィードバック元とフィードバック先の段数の差に等しい次数の微分器と、この微分器に縦接続されたi−1次の進み回路とを有している(図示を略する)。すなわち、演算器Giは、段数の差をnとして、つぎの数式10で表される:
Gi=(1-z-1)n /z-(n+1) ・・・・(数式10)。
【0037】
したがって、ΔΣモジュレータ102においても、ΔΣモジュレータ101と同様に、マルチビット高次モジュレータと同等のノイズシェーピングが、安定性を保持しつつ、かつ、小さい回路規模で、達成される。ΔΣモジュレータ102のノイズシェーピング特性に関しては、後述する実施の形態3〜4において、より具体的な構成例について、数式を用いつつ詳細に説明する。
【0038】
(実施の形態1)
図5は、実施の形態1のΔΣモジュレータの構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ103は、図1に示したΔΣモジュレータ101において、段数kがk=3であり、モジュレータM1〜M3が、いずれも1次のモジュレータとして構成され、しかも、第2段から最終段までのモジュレータM2〜M3の出力信号が、いずれも、初段のモジュレータM1の入力にフィードバックされる装置例に該当する。
【0039】
モジュレータM1〜Mk−1の各々は、図2で表されるブロックを備えており、最終段のモジュレータMkは、図2において、1ビット量子化器3をマルチビット量子化器6へと置き換えて成るブロックを備えている。図5において、演算器は、入力信号と帰還信号との差(言い換えると、入力信号と、帰還信号の反転信号との和)を出力し、演算器5は、入力信号と帰還信号との和を出力する。
【0040】
モジュレータM1〜Mkの多段接続は、モジュレータMiの量子化誤差eiの反転信号-eiが、演算器1aを介して、次段のモジュレータMi+1の入力へ供給されるように行われる。また、モジュレータMjの出力信号は、演算器Hj−1を通じて、初段のモジュレータM1の入力へと、フィードバックされ、フィードバックされた信号は、演算器5によって、入力信号Xに加算される。したがって、演算器Hiは、数式9からつぎの数式11で表される:
Hi=(1-z-1)i ・・・・(数式11)。
【0041】
以上のように構成されたΔΣモジュレータ101において、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各段の入力信号X,X1,X2、および、出力信号Y,Y1,Y2の間には、つぎの関係が成り立つ。すなわち、
Y2=H2[X2+(1-z-1)e3];
Y1=H1[X1+(1-z-1)e2];および、
Y=(X+Y1+Y2)+(1-z-1)e1;が得られる。これらの関係から、つぎの数式12が導かれる:
Y=X+(1-z-1)e1+(1-z-1)H1・e2+(1-z-1)H2・e3 +H1・X1+H2・X2 ・・・・(数式12)。
【0042】
入力信号X1,X2は、
X1=-e1;および、
X2=-e2;で与えられるので、数式11,15より、つぎの数式13が得られる:
Y=X+(1-z-1)3e3 ・・・・(数式13)。
【0043】
数式5と比較すると明らかなように、数式13は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式13に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器6の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ103は、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。
【0044】
ΔΣモジュレータ103の段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式13は、つぎの数式14へと拡張することができる:
Y=X+(1-z-1)kek ・・・・(数式14)。
【0045】
数式14は、数式13を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式14はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ103は、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。
【0046】
なお、図5において、モジュレータM1の演算器1および5を、加算と減算とを行う単一の演算器の要素と捉えることも可能である。また、点線で示すように、モジュレータM1,M2に含まれる演算器5および1aを、モジュレータM1,M2の外部の要素として捉えることも可能である。以下に述べる各実施の形態においても、同様である。
【0047】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2のΔΣモジュレータの構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ104は、図1に示したΔΣモジュレータ101において、段数kがk=3であり、モジュレータM1〜M3が、いずれも1次のモジュレータとして構成され、しかも、第2段から最終段までのモジュレータM2〜M3の出力信号が、いずれも、直前段のモジュレータの入力にフィードバックされる装置例に該当する。
【0048】
モジュレータM1〜Mk−1の各々は、図2で表されるブロックを備えており、最終段のモジュレータMkは、図2において、1ビット量子化器3をマルチビット量子化器6へと置き換えて成るブロックを備えている。モジュレータM1〜Mkの多段接続は、モジュレータMiの量子化誤差eiの反転信号-eiが、演算器1を介して、次段のモジュレータMi+1の入力へ供給されるように行われる。また、モジュレータMjの出力信号は、演算器Hj−1を通じて、直前段のモジュレータMj−1の入力へと、フィードバックされ、フィードバックされた信号は、演算器5によって、入力信号XまたはX1に加算される。したがって、演算器Hiは、つぎの数式15で表される:
Hi=1-z-1 ・・・・(数式15)。
【0049】
以上のように構成されたΔΣモジュレータ104において、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各段の入力信号X,X1,X2、および、出力信号Y,Y1,Y2の間に、つぎの関係が成り立つ。すなわち、
Y2=H2[X2+(1-z-1)e3];
Y1=H1[Y2+X1+(1-z-1)e2];および、
Y=(X+Y1)+(1-z-1)e1;が得られる。これらの関係から、つぎの数式16が導かれる:
Y1=H2・H1・X2+(1-z-1)H2・H1・e3 +H1・X1+(1-z-1)H1・e1 ・・・・(数式16)。
【0050】
入力信号X1,X2は、
X1=-e1;および、
X2=-e2;で与えられるので、数式16より、
Y1=-H2・H1・e2+(1-z-1)H2・H1・e3-H1・e1 +(1-z-1)H1・e2 ;が導かれ、さらに、
Y1=-H1・e1+(1-z-1)H2・H1・e3;が得られる。同様にして、
Y=-H1・e1+(1-z-1)H2・H1・e3+X+(1-z-1)e1;が得られる。したがって、数式15より、つぎの数式17が得られる:
Y=X+(1-z-1)3e3 ・・・・(数式17)。
【0051】
数式5と比較すると明らかなように、数式17は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式17に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器6の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ104は、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。また、演算器H1〜Hk−1に備わる微分器が、いずれも、1次の微分器で足りるので、ΔΣモジュレータ103に比べて、回路規模をさらに低減することが可能となる。
【0052】
ΔΣモジュレータ104の段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式17は、つぎの数式18へと拡張することができる:
Y=X+(1-z-1)kek ・・・・(数式18)。
【0053】
数式18は、数式17を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式18はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ104は、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。
【0054】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3のΔΣモジュレータの構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ105は、図3に示したΔΣモジュレータ102において、段数kがk=3であり、モジュレータN1〜N3が、いずれも1次のモジュレータとして構成され、しかも、第2段から最終段までのモジュレータN2〜N3の出力信号が、いずれも、初段のモジュレータN1の入力にフィードバックされる装置例に該当する。
【0055】
モジュレータN1〜Nk−1の各々は、図4で表されるブロックを備えており、最終段のモジュレータNkは、図4において、1ビット量子化器13をマルチビット量子化器17へと置き換え、1ビットに対応した内部DA変換回路15を多ビットに対応した内部DA変換回路18へ置き換えて成るブロックを備えている。図7において、演算器11は、入力信号と帰還信号との差(言い換えると、入力信号と、帰還信号の反転信号との和)を出力し、演算器16は、入力信号と帰還信号との和を出力する。
【0056】
モジュレータN1〜Nkの多段接続は、モジュレータNiの量子化誤差eiの反転信号-eiが、演算器11aを介して、次段のモジュレータNi+1の入力へ供給されるように行われる。量子化器13の出力信号がデジタル形式であるのに対して、入力信号がアナログ信号であるために、双方の信号の形式を揃えるために、量子化器13の出力信号は、内部DA変換回路15を通じて、演算器11aへ入力される。また、量子化器13の出力信号は、1次の遅延回路14aを通じて演算器11aへ入力されるために、量子化器13の入力信号も、1次の遅延回路14bを通じて、演算器11へ入力される。すなわち、量子化誤差eiの反転信号-eiは、遅延回路14a,14b、内部DA変換回路15、および、演算器11aを通じて、次段の入力へと入力される。
【0057】
多ビットに対応した内部DA変換回路18の誤差edは、内部DA変換回路18に備わる素子のミスマッチに由来している。1ビットに対応した内部DA変換回路15では、素子のミスマッチに由来する誤差は発生しない。
【0058】
モジュレータNjの出力信号は、演算器Gj−1を通じて、初段のモジュレータN1の入力へと、フィードバックされ、フィードバックされた信号は、演算器16によって、入力信号Xに加算される。したがって、演算器Giは、つぎの数式19で表される:
Gi=(1-z-1)i/z-(i+1) ・・・・(数式19)。
【0059】
以上のように構成されたΔΣモジュレータ105において、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各部の信号Y,P,Qは、つぎの数式で表される。すなわち、
Y=X+z-1・G1・P+G2(z-1・Q+ed)+(1-z-1)・e1;
P=-z-1・e1+(1-z-1)e2;および、
Q=-z-1・e2-ed+(1-z-1)e3;が得られる。これらの関係から、つぎの数式20が導かれる:
Figure 0004209035
【0060】
数式19,20から、つぎの数式21が得られる:
Y=X+[(1-z-1)3/z-2]e3+[(1-z-1)3/z-3]ed ・・・(数式21)。
【0061】
数式8と比較すると明らかなように、数式21は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式21に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器17の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ105は、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。
【0062】
さらに、内部DA変換回路18の変換誤差edに関しても、数式8では、ノイズシェーピングを受けない成分が存在したのに対し、数式21では、ノイズシェーピングを受けない成分は存在せず、すべて、3次のノイズシェーピングを受ける。
【0063】
ΔΣモジュレータ105の段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式21は、つぎの数式22へと拡張することができる:
Y=X+[(1-z-1)k/z-(k-1)]e3+[(1-z-1)k/z-k]ed ・・・(数式22)。
【0064】
数式22は、数式21を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式22はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ105は、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。また、内部DA変換回路18の変換誤差edも、k次のノイズシェーピングを受ける。
【0065】
ΔΣモジュレータ105では、モジュレータN1〜Nk−1の各々に、二つの遅延回路14a,14bが備わっていたが、図8に示すΔΣモジュレータ105aのように、モジュレータN1〜Nk−1の各々に、単一の遅延回路14が備わるように、ΔΣモジュレータを構成することも可能である。ΔΣモジュレータ105aでは、モジュレータN1〜Nk−1の積分器12と量子化器13の間に遅延回路14が介挿され、モジュレータNkの積分器12と量子化器17の間に遅延回路14が介挿されている。以下に示すように、ΔΣモジュレータ105aにおいても、ΔΣモジュレータ105と同等の特性が得られる。
【0066】
ΔΣモジュレータ105aにおいて、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各部の信号Y,P,Qは、つぎの数式で表される。すなわち、
Y=z-1・X+z-1・G1・P+z-1・G2(Q+ed)+(1-z-1)・e1;
P=-z-1・e1+(1-z-1)e2;および、
Q=-z-1・e2-z-1・ed+(1-z-1)e3;が得られる。これらの関係から、つぎの数式23が導かれる:
Figure 0004209035
【0067】
数式19,23から、つぎの数式24が得られる:
Y=z-1・X+[(1-z-1)3/z-2]e3+[(1-z-1)3/z-2]ed ・・・(数式24)。
【0068】
数式8と比較すると明らかなように、数式24は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式24に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器17の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ105aは、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。さらに、内部DA変換回路18の変換誤差edに関しても、数式24では、ノイズシェーピングを受けない成分は存在せず、すべて、3次のノイズシェーピングを受ける。
【0069】
ΔΣモジュレータ105aの段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式24は、つぎの数式25へと拡張することができる:
Y=z-1・X+[(1-z-1)k/z-(k-1)]e3+[(1-z-1)k/z-(k-1)]ed ・・・(数式25)。
【0070】
数式25は、数式24を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式25はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ105aは、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。また、内部DA変換回路18の変換誤差edも、k次のノイズシェーピングを受ける。
【0071】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4のΔΣモジュレータの構成を示すブロック図である。このΔΣモジュレータ106は、図3に示したΔΣモジュレータ102において、段数kがk=3であり、モジュレータN1〜N3が、いずれも1次のモジュレータとして構成され、しかも、第2段から最終段までのモジュレータN2〜N3の出力信号が、いずれも、直前段のモジュレータの入力にフィードバックされる装置例に該当する。
【0072】
モジュレータN1〜Nk−1の各々は、図4で表されるブロックを備えており、最終段のモジュレータNkは、図4において、1ビット量子化器13をマルチビット量子化器17へと置き換え、1ビットに対応した内部DA変換回路15を多ビットに対応した内部DA変換回路18へ置き換えて成るブロックを備えている。
【0073】
モジュレータN1〜Nkの多段接続は、モジュレータNiの量子化誤差eiの反転信号-eiが、演算器11aを介して、次段のモジュレータNi+1の入力へ供給されるように行われる。量子化器13の出力信号がデジタル形式であるのに対して、入力信号がアナログ信号であるために、双方の信号の形式を揃えるために、量子化器13の出力信号は、内部DA変換回路15を通じて、演算器11aへ入力される。また、量子化器13の出力信号は、遅延回路14aを通じて演算器11aへ入力されるために、量子化器13の入力信号も、遅延回路14bを通じて、演算器11へ入力される。すなわち、量子化誤差eiの反転信号-eiは、遅延回路14a,14b、内部DA変換回路15、および、演算器11aを通じて、次段の入力へと入力される。
【0074】
モジュレータNjの出力信号は、演算器Gj−1を通じて、直前段のモジュレータNj−1の入力へと、フィードバックされ、フィードバックされた信号は、演算器16によって、入力信号XまたはX1に加算される。したがって、演算器Giは、つぎの数式23で表される:
Gi=(1-z-1)/z-(i+1) ・・・・(数式26)。
【0075】
以上のように構成されたΔΣモジュレータ106において、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各部の信号Y,P,Qは、つぎの数式で表される。すなわち、
Y=X+G1・z-1・P+(1-z-1)e1;
P=-z-1・e1+G2(Q・z-1+ed)+(1-z-1)e2;および、
Q=-z-1・e2-ed+(1-z-1)e3;が得られる。これらの関係から、つぎの数式27が導かれる:
Y=X-z-1・G1・e1+{(1-z-1)2/z-1}G1・ed +(1-z-1)2・G1・e3+(1-z-1)e1 ・・・・(数式27)。
【0076】
したがって、数式26,27から、つぎの数式28が得られる:
Y=X+[(1-z-1)3/z-2]e3+[(1-z-1)3/z-3]ed ・・・(数式28)。
【0077】
数式8と比較すると明らかなように、数式28は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式28に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器17の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ106は、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。
【0078】
さらに、内部DA変換回路18の変換誤差edに関しても、数式28では、ノイズシェーピングを受けない成分は存在せず、すべて、3次のノイズシェーピングを受ける。また、演算器G1〜Gk−1に備わる微分器が、いずれもが、1次の微分器で足りるので、ΔΣモジュレータ105に比べて、さらに、回路規模を低減することが可能となる。
【0079】
ΔΣモジュレータ106の段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式25は、つぎの数式26へと拡張することができる:
Y=X+[(1-z-1)k/z-(k-1)]e3+[(1-z-1)k/z-k]ed ・・・(数式29)。
【0080】
数式29は、数式28を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式29はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ106は、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。また、内部DA変換回路18の変換誤差edも、k次のノイズシェーピングを受ける。
【0081】
ΔΣモジュレータ106では、モジュレータN1〜Nk−1の各々に、二つの遅延回路14a,14bが備わっていたが、図10に示すΔΣモジュレータ106aのように、モジュレータN1〜Nk−1の各々に、単一の遅延回路14が備わるように、ΔΣモジュレータを構成することも可能である。ΔΣモジュレータ106aでは、モジュレータN1〜Nk−1の積分器12と量子化器13の間に遅延回路14が介挿され、モジュレータNkの積分器12と量子化器17の間に遅延回路14が介挿されている。以下に示すように、ΔΣモジュレータ106aにおいても、ΔΣモジュレータ106と同等の特性が得られる。
【0082】
ΔΣモジュレータ106aにおいて、入力信号Xと出力信号Yとの間の関係は、z変換を用いて、以下のように記述される。まず、各部の信号Y,P,Qは、つぎの数式で表される。すなわち、
Y=z-1・X+z-1・G1・P+(1-z-1)・e1;
P=-z-1・e1+z-1・G2(Q・z-1+ed)+(1-z-1)e2;および、
Q=-z-1・e2-z-1・ed+(1-z-1)e3;が得られる。これらの関係から、つぎの数式30が導かれる:
Y=z-1・X-z-1・G1・e1+(1-z-1)2・G1・ed +(1-z-1)2・G1・e3+(1-z-1)e1 ・・・・(数式30)。
【0083】
数式19,30から、つぎの数式31が得られる:
Y=z-1・X+[(1-z-1)3/z-2]e3+[(1-z-1)3/z-2]ed ・・・(数式31)。
【0084】
数式8と比較すると明らかなように、数式31は3次のノイズシェーピング特性を表現している。しかも、数式31に現れる量子化誤差e3は、マルチビット量子化器17の量子化誤差である。したがって、ΔΣモジュレータ106aは、マルチビットかつ3次のモジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。さらに、内部DA変換回路18の変換誤差edに関しても、数式31では、ノイズシェーピングを受けない成分は存在せず、すべて、3次のノイズシェーピングを受ける。
【0085】
ΔΣモジュレータ106aの段数を、3段から一般のk段へと拡張したときには、数式31は、つぎの数式32へと拡張することができる:
Y=z-1・X+[(1-z-1)k/z-(k-1)]e3+[(1-z-1)k/z-(k-1)]ed ・・・(数式32)。
【0086】
数式32は、数式31を導いたときと同等の演算を行うことによって、容易に導くことができる。数式32はk次のノイズシェーピング特性を表現している。したがって、一般的に段数がk段であるときには、ΔΣモジュレータ106aは、マルチビットk次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性を示す。また、内部DA変換回路18の変換誤差edも、k次のノイズシェーピングを受ける。
【0087】
(実施の形態5)
図11は、実施の形態1または2のΔΣモジュレータを備えたDAコンバータの構成を示すブロック図である。このDAコンバータ107は、インターポレーションフィルタ30、ΔΣモジュレータ31、内部DA変換回路32、および、ローパスフィルタ33を備えている。
【0088】
インターポレーションフィルタ30は、サンプリングデータとしてのデジタル信号IDを受信し、より高いサンプリング速度で、デジタル信号IDを補する。すなわち、インターポレーションフィルタ30は、サンプリング速度を引き上げる機能を果たす。ΔΣモジュレータ31は、ΔΣモジュレータ101,103,104,または、104aとして構成され、インターポレーションフィルタ30が出力する信号Xに対してノイズシェーピングを施し、信号Yを出力する。
【0089】
内部DA変換回路32は、信号Yをデジタル形式からアナログ形式へと変換する。ローパスフィルタ33は、内部DA変換回路32が出力するアナログ信号の高周波数成分を抑制し、低周波数成分を選択的に通過させる。それにより、ローパスフィルタ33からは、時間とともに滑らかに変化するアナログ信号OAが出力される。
【0090】
(実施の形態6)
図12は、実施の形態3または4のΔΣモジュレータを備えたADコンバータの構成を示すブロック図である。このADコンバータ108は、エリアス防止フィルタ40、ΔΣモジュレータ41、および、デシメーションフィルタ42を備えている。
【0091】
エリアス防止フィルタ40は、アナログ信号IAを受信し、エリアス(aliasing)を防止するように、アナログ信号IAの高周波成分を抑制する一種のローパスフィルタである。ΔΣモジュレータ41は、ΔΣモジュレータ102,105,106,または、106aとして構成され、エリアス防止フィルタ40が出力するアナログ形式の信号Xに対してノイズシェーピングを施し、デジタル形式の信号Yを出力する。
【0092】
デシメーションフィルタ42は、サンプリングデータとしての信号Yを間引いて出力する。すなわち、デシメーションフィルタ42は、サンプリング速度を引き下げる機能を果たす。それにより、デシメーションフィルタ42からは、あらかじめ定められたサンプリング速度のデジタル信号ODが出力される。
【0093】
(変形例)
以上の実施の形態では、モジュレータM1〜Mk、および、モジュレータN1〜Nkが、すべて、1次のモジュレータとして構成される例を示したが、一般に、これらは2次以下のモジュレータであってもよい。2次のモジュレータは、例えば、図15〜図17に示した従来のモジュレータのように、積分の次数が異なる2個の分枝を有するフィードバックループを備えるとよい。また、遅延回路4,14は、フィードバックループの中で、別の位置に介挿することも可能である。
【0094】
このような一般的な形態において、演算器HiおよびGiの構成は、以下のように拡張することができる。すなわち、演算器Hi(またはGi)が、第i+1段のモジュレータMi+1(またはNi+1)から第t(1≦t≦i)段のモジュレータMt(またはNt)へと信号をフィードバックするとき、数式9および数式10は、下記の数式33へと拡張することができる:
HiまたはGi=(1-z-1)K /z-L ・・・・(数式33)。
【0095】
ここで、整数Kは、第t+1段のモジュレータの演算器1から演算器Hi(またはGi)へ至る経路の積分器の次数の総和であり、整数Lは、第t段のモジュレータの演算器1から演算器Hi(またはGi)へ至る経路の遅延回路の次数の総和である。すなわち、演算器Hi(またはGi)が備える微分器および進み回路の次数は、上記したそれぞれの経路の積分器の次数の総和および遅延回路の次数の総和を相殺するように設定される。
【0096】
図5の形態の演算器H2を例に挙げると、モジュレータM1の演算器1から演算器H2へ至る経路に介挿されている遅延回路の次数の総和はゼロである(すなわち、遅延回路は介挿されていない)ので、整数LはL=0であり、モジュレータM2の演算器1から演算器H2へ至る経路に介挿されている積分器の次数の総和は2であるので、整数KはK=2に設定されている。
【0097】
【発明の効果】
第1の発明の装置では、多段接続された第1ないし第kモジュレータが、いずれも2次以下であり、しかも、最終段のみがマルチビットのモジュレータであり、それより前の段はすべて1ビットのモジュレータとして構成されるので、ランダマイザを必要とせず、回路規模を低減しつつ、しかも、安定性を損なうことなく、マルチビット高次モジュレータと同等のノイズシェーピング特性が得られる。
【0098】
第2の発明の装置では、第2ないし第kモジュレータの出力信号が、それぞれ、第1ないし第k−1帰還演算器を介して、直前段のモジュレータの入力へフィードバックされるので、第1ないし第k−1帰還演算器が有する微分器の次数を、いずれも最小に抑えることができる。このため、回路規模をさらに低減することができる。
【0099】
第3の発明の装置では、DA変換回路がさらに備わるので、アナログ信号を処理対象とするΔΣモジュレータが実現する。しかも、複数ビットの量子化器の出力信号をアナログ信号へ変換する最終段のDA変換回路の変換誤差もノイズシェーピングされる。すなわち、DA変換回路の変換誤差の影響の少ない出力信号が得られる。
【0100】
第4の発明の装置では、第1または第2の発明のΔΣモジュレータを備えているので、回路規模を低減しつつ、しかも、安定性を損なうことなく、マルチビット高次モジュレータを備えたDAコンバータと同等のノイズ低減効果が得られる。
【0101】
第5の発明の装置では、第3の発明のΔΣモジュレータを備えているので、回路規模を低減しつつ、しかも、安定性を損なうことなく、マルチビット高次モジュレータを備えたADコンバータと同等のノイズ低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態の装置の概略を示すブロック図である。
【図2】 図1のモジュレータの内部ブロック図である。
【図3】 実施の形態の別の装置の概略を示すブロック図である。
【図4】 図3のモジュレータの内部ブロック図である。
【図5】 実施の形態1の装置のブロック図である。
【図6】 実施の形態2の装置のブロック図である。
【図7】 実施の形態3の装置のブロック図である。
【図8】 実施の形態3の装置のブロック図である。
【図9】 実施の形態4の装置のブロック図である。
【図10】 実施の形態4の装置のブロック図である。
【図11】 実施の形態5の装置のブロック図である。
【図12】 実施の形態6の装置のブロック図である。
【図13】 従来のDAコンバータのブロック図である。
【図14】 従来のADコンバータのブロック図である。
【図15】 従来のモジュレータのブロック図である。
【図16】 従来の別のモジュレータのブロック図である。
【図17】 従来のさらに別のモジュレータのブロック図である。
【符号の説明】
1,1a,5,11,11a,16 演算器、2,12 積分器、3,6,13,17 量子化器、4,14 遅延回路、M1〜Mk,N1〜Nk モジュレータ、H1〜Hk−1,G1〜Gk−1 演算器、e1,e2,e3 量子化誤差、15 DA変換回路、ed DA変換誤差、30 インターポレーションフィルタ、101〜106 ΔΣモジュレータ、32 変換回路、33 ローパスフィルタ、40エリアス防止フィルタ、42 デシメーションフィルタ。

Claims (5)

  1. (a)各々が、第1フィードバックループに沿って、積分器と、当該積分器の出力に接続され1ビットで量子化する量子化器と、当該量子化器の出力と前記積分器の入力との間に介挿され、自身への入力信号と前記量子化器から伝えられる信号の反転信号とを加算し、自身への帰還信号が存在すれば、当該帰還信号をさらに加算して前記積分器へ伝える第1演算器と、を備えるとともに、前記第1フィードバックループ内に介挿され信号の伝達を遅延させる所定次数の遅延回路と、前記量子化器の誤差信号の反転信号を次段の入力信号として出力する第2演算器と、をさらに備える、1ビットかつ2次以下の第1ないし第k−1(k≧2)モジュレータと、
    (b)第2フィードバックループに沿って、積分器と、当該積分器の出力に接続され複数ビットで量子化する量子化器と、当該量子化器の出力と前記積分器の入力との間に介挿され、自身への入力信号と前記量子化器から伝えられる信号の反転信号とを加算して前記積分器へ伝える第1演算器と、を備えるとともに、前記第2フィードバックループ内に介挿され信号の伝達を遅延させる所定次数の遅延回路を、さらに備える、複数ビットかつ2次以下の第kモジュレータと、
    (c)i(1≦i≦k−1)の各々について、第i+1モジュレータの前記量子化器の出力に接続され、第t(1≦t≦i)モジュレータの前記第1演算器から自身へ至る経路の遅延回路の次数の総和を相殺する次数を持つ進み回路と、第t+1モジュレータの前記第1演算器から自身へ至る経路の積分器の次数の総和を相殺する次数の微分回路とを備え、演算結果を前記第tモジュレータの前記第1演算器へ前記帰還信号として伝える、第i帰還演算器と、を備えるΔΣモジュレータ。
  2. すべてのiについて、前記第i帰還演算器は、演算結果を第iモジュレータの前記第1演算器へ前記帰還信号として伝える、請求項1に記載のΔΣモジュレータ。
  3. 前記第1ないし第kモジュレータの各々は、前記量子化器と前記第1演算器の間に介挿され、デジタル形式の信号をアナログ形式の信号へ変換するDA変換回路を、さらに備え、すべてのiについて、前記第i帰還演算器は、第i+1モジュレータの前記DA変換回路を通じて第i+1モジュレータの前記量子化器の出力へ接続されている、請求項1または請求項2に記載のΔΣモジュレータ。
  4. デジタル信号を受信するインターポレーションフィルタと、
    前記インターポレーションフィルタの出力信号を受信する請求項1または請求項2に記載のΔΣモジュレータと、
    前記ΔΣモジュレータの出力信号をアナログ信号へ変換する変換回路と、
    前記変換回路の出力信号を受信するローパスフィルタと、を備えるDAコンバータ。
  5. アナログ信号を受信する請求項3に記載のΔΣモジュレータと、
    前記ΔΣモジュレータの出力信号を受信するデシメーションフィルタと、を備えるADコンバータ。
JP14942599A 1999-05-28 1999-05-28 Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ Expired - Fee Related JP4209035B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14942599A JP4209035B2 (ja) 1999-05-28 1999-05-28 Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ
US09/437,405 US6323794B1 (en) 1999-05-28 1999-11-10 ΔΣ modulator, DA converter and AD converter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14942599A JP4209035B2 (ja) 1999-05-28 1999-05-28 Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000341130A JP2000341130A (ja) 2000-12-08
JP2000341130A5 JP2000341130A5 (ja) 2006-06-15
JP4209035B2 true JP4209035B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=15474837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14942599A Expired - Fee Related JP4209035B2 (ja) 1999-05-28 1999-05-28 Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6323794B1 (ja)
JP (1) JP4209035B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1177634B1 (de) * 1999-05-05 2004-09-29 Infineon Technologies AG Sigma-delta-analog/digital-wandleranordnung
DE19937246B4 (de) * 1999-08-06 2005-12-22 Siemens Ag Kaskadierter Sigma-Delta-Modulator
DE19948374A1 (de) * 1999-10-07 2001-04-12 Siemens Ag Sigma-Delta-Modulator
US7391350B2 (en) * 2000-07-13 2008-06-24 The Regents Of The University Of California Adaptive multi-bit delta and sigma-delta modulation
JP4530119B2 (ja) * 2001-06-08 2010-08-25 ルネサスエレクトロニクス株式会社 ディジタルδςモジュレータおよびそれを用いたd/aコンバータ
US6697000B2 (en) * 2002-03-08 2004-02-24 Zarlink Semiconductor (U.S.) Inc. Delta-sigma modulator with feed-forward path
JP3909529B2 (ja) * 2004-08-26 2007-04-25 パイオニア株式会社 ディジタルフィルタ
US7425911B2 (en) * 2006-08-10 2008-09-16 Texas Instruments Incorporated Signal-to-noise ratio when using fewer bits than the number of output bits of an analog to digital converter
US7460046B2 (en) * 2006-12-22 2008-12-02 Infineon Technologies Ag Sigma-delta modulators
US7626525B2 (en) * 2007-05-03 2009-12-01 Texas Instruments Incorporated Feed-forward circuitry and corresponding error cancellation circuit for cascaded delta-sigma modulator
US7432841B1 (en) * 2007-05-29 2008-10-07 Texas Instruments Incorporated Delta-sigma analog-to-digital converter with pipelined multi-bit quantization
US8325074B2 (en) * 2011-03-22 2012-12-04 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Method and circuit for continuous-time delta-sigma DAC with reduced noise
WO2015087476A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 アナログデジタル変換装置、その駆動方法、撮像素子、撮像装置およびバッテリモニタシステム
JP6228832B2 (ja) * 2013-12-17 2017-11-08 ルネサスエレクトロニクス株式会社 デルタシグマ変調器
US9136865B2 (en) * 2014-02-11 2015-09-15 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Multi-stage digital-to-analog converter
WO2016199596A1 (ja) * 2015-06-10 2016-12-15 ソニー株式会社 信号処理装置、信号処理方法、およびプログラム
FR3105897B1 (fr) * 2019-12-26 2023-10-27 Thales Sa Dispositif de conversion analogique-numérique comprenant deux étages cascadés de conversion analogique-numérique avec registre à approximations successives et mise en forme du bruit, et capteur électronique associé

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5103229A (en) 1990-04-23 1992-04-07 General Electric Company Plural-order sigma-delta analog-to-digital converters using both single-bit and multiple-bit quantization
JP3033162B2 (ja) 1990-09-20 2000-04-17 ソニー株式会社 ノイズシェーピング回路
US5274375A (en) * 1992-04-17 1993-12-28 Crystal Semiconductor Corporation Delta-sigma modulator for an analog-to-digital converter with low thermal noise performance
US5446460A (en) * 1993-11-03 1995-08-29 Advanced Micro Devices, Inc. Fourth-order cascaded sigma-delta modulator
US5500645A (en) * 1994-03-14 1996-03-19 General Electric Company Analog-to-digital converters using multistage bandpass delta sigma modulators with arbitrary center frequency
US5870048A (en) * 1997-08-13 1999-02-09 National Science Council Oversampling sigma-delta modulator

Also Published As

Publication number Publication date
US6323794B1 (en) 2001-11-27
JP2000341130A (ja) 2000-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4209035B2 (ja) Δςモジュレータ、daコンバータ、および、adコンバータ
US5777912A (en) Linear phase finite impulse response filter with pre-addition
US5414424A (en) Fourth-order cascaded sigma-delta modulator
US5345233A (en) Digital Σ-Δ modulator
EP0457429A2 (en) Analog-to-digital converters
JP3830924B2 (ja) 縦続型デルタシグマ変調器
CN104716964A (zh) Δς调制器
US10020818B1 (en) Systems and methods for fast delta sigma modulation using parallel path feedback loops
US9094033B1 (en) Quantization noise-shaping device
JP2001094429A (ja) アナログデジタル混在δς変調器
JP3247859B2 (ja) オーディオ用デルタシグマ変調器
JP4530119B2 (ja) ディジタルδςモジュレータおよびそれを用いたd/aコンバータ
US6300890B1 (en) Delta-sigma modulator and AD converter
EP0624290B1 (en) Method for cascading sigma-delta modulators and a sigma-delta modulator system
JP2000341130A5 (ja)
EP0651518B1 (en) Cascaded sigma-delta modulators
US6734814B2 (en) Modulator
JPH08330967A (ja) デルタ・シグマ変調回路
CN100578941C (zh) 双二阶滤波器电路及其比特二进制比率倍增器
JP4141865B2 (ja) モジュレータ
CN114301465A (zh) 一种Sigma-Delta模数转换器
US4987416A (en) Analog to digital converters
JP2001156642A (ja) マルチビット−デルタシグマad変換器
JPH0613906A (ja) Σ−δ変調器
JP2004080430A (ja) Δς変換回路

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060421

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees