JP4208442B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、画像情報のフルカラー化が進み、ハードコピーの出力に対して、より速く、より安く、よりきれいに、などというニーズが高まっている。
【0003】
現在の電子写真方式の画像形成装置においては、上記ニーズを実現するためにさまざまな工夫がなされている。
【0004】
例えば、より速く、即ち、高速化というニーズに対しては、4つの像担持体を用いて、色毎に帯電、露光、現像という工程を行うことで従来からある像担持体が一つの系に対して4倍の高速化を達成している。この方式を「4ドラム方式」という。
【0005】
また、定着速度を変えて、転写材のいろいろな種類に対応できるようなしくみを備え、転写材という面からの高画質化も達成している。例えば、厚紙や、OHPシートなどに画像形成する場合には、定着速度を遅くするのが一般的である。その場合には定着搬送ベルトを利用して、定着より前の画像形成プロセスでの画像形成速度は一定にしながら、定着速度を変えている。
【0006】
しかしながら、そのような構成をとると装置全体が大きくなりがちなため、画像形成速度をすべて変えてしまう方式も提案されている。このようにすることで定着搬送ベルトが不要になり、画像形成装置本体の小型化が可能となる。また小型化はコストダウンにもつながり、結果的に安くて小さい画像形成装置を提供することが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像形成速度を変更すると像担持体、即ち、感光体の特性や現像特性、転写特性などすべてが変化するため、結果としての画像出力特性が変化してしまう。
【0008】
例えば、感光体の特性の場合、露光時の単位面積あたりの露光量を等しくしたとしても、感光体の露光部から現像部に至るまでの時間が変化するために現像部での感光体の表面電位は画像形成速度毎に必ずしも等しくならない。また、現像特性に関しても同様に画像形成速度毎に特性が多少の差はあるが、異なる可能性が高い。そして、それらの個々の画像形成プロセス上での特性変化がトータルの画像出力特性の変化として現れてしまう。
【0009】
従来、これら特性の変化を吸収して適正な画像を出力可能なように制御がなされているが、画像形成装置の置かれている温湿度などの環境条件や耐久劣化などにより画像出力特性は微妙に変化することが考えられる。
【0010】
本発明の目的は、複数の画像形成速度を有する画像形成装置において、それぞれの画像形成速度において適正な画像を常に得ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0011】
本発明の更なる目的は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、感光体と、この感光体に入力画像信号に応じてトナー画像を形成しこれを記録紙に転写するための画像形成手段と、この画像形成手段により形成されたトナー画像の濃度を検出する検出手段と、この検出手段の出力に応じて画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、画像形成速度が異なる複数の画像形成モードを選択的に実行可能な画像形成装置において、
画像形成手段により所定の階調パターンを形成させ、この所定の階調パターンの濃度を検出手段により検出した結果に基づき入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルを制御手段により補正するためのキャリブレーションを画像形成速度毎に実行させる手段を有し、
ある画像形成モードにて複数の画像を連続して形成する画像形成ジョブ中にキャリブレーションを実行する場合、当該画像形成モードの画像形成速度でのキャリブレーションを選択的に実行し、当該画像形成ジョブが終了してからその他の画像形成モードの画像形成速度でのキャリブレーションを実行させることを特徴とする画像形成装置である。
【0013】
本発明の一実施態様によると、画像形成モード毎に入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルが所定の関係となるように補正された画像入出力特性を記憶する記憶手段を有し、上記制御手段は上記記憶手段に記憶されたデータに基づき各画像形成モードでの画像形成条件を制御する。
【0014】
本発明の他の実施態様によると、上記画像形成手段はフルカラー画像を形成すべく複数の画像形成部を有し、これら複数の画像形成部毎にキャリブレーションを実行させる。
【0015】
本発明の他の実施態様によると、上記検出手段は上記感光体に形成された所定の階調パターンの濃度を検出する。
【0016】
本発明の他の実施態様によると、上記検出手段は上記感光体から記録紙に転写された所定の階調パターンの濃度を検出する。
【0017】
本発明の更に他の実施態様によると、上記検出手段は上記感光体から転写ベルトに転写された所定の階調パターンの濃度を検出する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0019】
実施例1
以下に、本発明の第1実施例について図1〜図8により説明する。まず、本実施例の画像形成装置について図1により述べる。本画像形成装置は、電子写真方式を用いた画像形成装置であって、特に、4ドラム方式を用いたフルカラー画像形成装置である。
【0020】
本実施例ではフルカラー画像形成可能な複写機を例に説明するが、ネットワーク接続されたコンピュータから入力された画像信号に基づいて画像形成する画像形成装置、即ち、プリンタであっても本発明を同様に適用できる。また、複写機、プリンタの双方の機能をあわせ持つ画像形成装置であっても同様に適用できる。さらに、ネットワークを介して画像を送受信できる画像形成装置、即ち、FAXの機能を持つ画像形成装置であっても本発明を同様に適用できる。
【0021】
画像形成のプロセスを簡単に説明すると、まず、帯電手段としての一次帯電器5により像担持体としての感光ドラム10表面を一様に帯電する。帯電された感光ドラム10表面上に露光手段としてのLEDアレイ6により、複写原稿を読み込むリーダ部14内のCCD13から入力される画像信号に応じて露光し静電潜像を形成する。感光ドラム10上に形成された静電潜像を、現像手段としての現像器7の現像スリーブにAC電圧とDC電圧とを重畳した現像バイアスを印加することによりトナー像として顕画化し、転写手段としての転写ブレード8に転写バイアスを印加することにより搬送手段としての転写ベルト12(記録媒体としての機能もある)上に担持搬送されてきた記録媒体としての記録紙P上に転写する。なお、本実施例では、一画素あたりの再現階調数は2値であるが、例えば、露光手段として半導体レーザーを使用し、レーザー駆動パルス幅を制御することによって、一画素あたりの再現階調数を多値となるような構成であっても同様に本発明は有効である。
【0022】
そして、記録紙Pに単色画像を形成する場合は、定着手段としての定着装置9により記録紙P上に転写されたトナー像を定着させる。
【0023】
また、記録紙に対してフルカラー画像を形成する場合は、帯電、露光、現像、転写を含む上記画像形成プロセスを、記録紙の到達に合わせて同一構成である第1、第2、第3、第4の画像形成ステーション(即ち、画像形成部)1、2、3、4で順次繰り返す。その後、同様に定着装置9にて記録紙上にフルカラートナー像を定着し、記録紙を機外に排出する。
【0024】
本実施例では、このように4つの画像形成ステーションを用いることによりフルカラー画像形成の高速化を実現している。なお、第1ステーション1はイエロー(Y)、第2ステーション2はマゼンタ(M)、第3ステーション3はシアン(C)、第4ステーション4はブラック(K)の画像を形成している。
【0025】
本画像形成装置は、記録媒体の種類に応じて3つの画像形成モードを具備しており、画像形成速度の速い順に、高速モード(普通紙)、標準モード(厚紙)、低速モード(OHP用シート(光透過性樹脂))となっている。即ち、本実施例では、記録媒体の種類に応じて定着装置による定着速度(定着ローラ対の周速)を変更しており、これに合うように、各感光ドラムの周速、転写ベルトによる記録媒体の搬送速度(転写ベルトの周速)等を変更している。そして、各感光ドラムの周速の変更に対応して各現像器の現像スリーブの周速を変更している。
【0026】
本実施例では、定着速度、感光ドラムの周速、転写ベルトによる記録媒体の搬送速度は略一致しており、以下、これを画像形成速度と呼ぶこととする。
【0027】
なお、良好な画像形成を行うことができる範囲内において、定着速度、感光ドラムの周速、転写ベルトによる記録媒体の搬送速度は完全に一致していなくてもよく、僅かながら異なる構成であってもよい。
【0028】
それぞれの画像形成モードの画像形成速度は、150mm/sec(高速モード)、100mm/sec(標準モード)、50mm/sec(低速モード)、この時の画像出力速度(1分間当たりの画像出力枚数)は、それぞれ30ppm(print per minute)、20ppm、10ppmである。
【0029】
ここで、標準モードにおける画像形成について述べる。
【0030】
まず、画像形成時の画像信号の流れについて図2の概念図により説明する。
【0031】
リーダ部14のCCD13、或いは、外部のコンピュータからA/D変換部21にてA/D変換されて入力されたRGB信号に対して画像処理部22の色変換部によりCMYKの信号に変換する。次いで、後述するダイレクトマッピング部23にてトナー載り量を設定し、その後にガンマ補正部24にてガンマ変換処理を行い、プリンタガンマ特性を最適化する。そして、この8bitのCMYK信号を2値化処理部25にて1bitに変換し、D/A変換部26にてD/A変換した後、LEDドライバ27に転送してLEDアレイ6により露光する。
【0032】
つぎに、各画像形成モードにおける制御について、図3に示す、本実施例における、温湿度が24℃/60%環境での動作フローチャートにより説明する。
【0033】
各色8bitの入力に対して最高濃度になる画像信号をffh(16進法)とすると、1色当たりのffhの画像形成時におけるトナーの載り量は、標準モード時には0.50mg/cm2である。この時の、各色の濃度は1.6となっている。
【0034】
また、2次色、3次色、つまり2色混合、3色混合におけるトナーの載り量の総量は、最大で1.4mg/cm2となるようにダイレクトマッピング部23にて処理している。これは、100mm/secにて20ppmを達成する際に、十分な定着性を発揮できるトナー量は、1.4mg/cm2であることから決まっている値であり、また、標準モードとして十分な色再現を提供できる量である。
【0035】
この載り量を実現するときのプロセス条件について説明する。
【0036】
まず、画像形成モードが高速モードか否かを判断し(S30)、そうでない場合、ここでは標準モードの場合には、感光ドラム10の一次帯電電位(以下Vdとする)が−500Vとなるような1次帯電バイアス、本実施例では−500Vに設定し、ffhで露光した場所の電位(以下Vffとする)が−150VとなるようなLEDアレイ6の個々のダイオードのオン・オフを設定し、現像バイアスの直流成分値(以下Vdcとする)を−350Vに設定する(S31、S32)。
【0037】
つまり、現像コントラスト(Vff−Vdc)は200V、Vback(Vdc−Vd)は150Vである。ただし、この各値は気温24℃、相対湿度60%の環境における値であり、環境検知手段である環境センサ30によって検知された温湿度データにより各色の載り量が0.50mg/cm2になるよう最適な値に制御される。
【0038】
このように、プロセス条件を制御して、上記のようにトナーの最大載り量を1.4mg/cm2として(S33)、画像形成を行う(S34)。
【0039】
これに対して高速モード時には、1色当たりのffhにおける画像形成時の感光ドラム上のトナーの載り量は、0.40mg/cm2となるように制御する。
【0040】
この際のプロセス条件は、Vd=−450V、Vdc=−300V、Vff=−150Vに設定する(S35、S36)。つまり、現像コントラストは150Vと標準モードに比べ50V小さくし、Vbackは150Vのまま変えていない。この時の各色の最大濃度は、1.4となっている。この際の2次色、3次色の最大載り量は1.0mg/cm2となるようダイレクトマッピング部23にて処理を行い(S37)、画像形成を行う(S38)。
【0041】
こうすることにより、色再現範囲が標準モードに比較して若干狭くなるものの、150mm/secにて30ppmを定着性の劣化なく実現することが可能となっている。
【0042】
一方、低速モードは、標準モードと同様のプロセス条件で画像形成を行う(S31〜S34)。このモードは、画像形成をする際の用紙が厚い場合や特殊な用紙の場合に有効なモードである。従って、トナーの載り量は標準モードと同じく、1色当たりのffhにおける画像形成時のトナーの載り量は、標準モード時の0.50mg/cm2である。この時の、各色の濃度は1.6となっている。また、2次色、3次色におけるトナーの載り量の総量は、最大で1.4mg/cm2となるようにダイレクトマッピング部23にて処理している。
【0043】
上述したような3速の画像形成速度で画像形成を行った場合の、各画像形成速度毎のガンマ変換前の画像出力特性を図4に示す。図4において、横軸は、入力画像信号の濃度レベルを表し、縦軸は、出力画像濃度を表している。
【0044】
このような画像入出力特性をもつ画像形成装置が適正な色再現、階調再現がなされるように画像入出力特性を変換する作業をガンマ変換処理部で行っている。即ち、入力画像信号の濃度レベルに対して得られる出力画像の濃度レベルが線形関係(図5のガンマ処理後)となるように画像入出力特性を補正する、後述するキャリブレーションを行っている。なお、キャリブレーションの一例として米国特許5566372号を挙げることができる。
【0045】
ここではキャリブレーション例として線形のモデルを表示しているが、実際には線形に限らず、任意のターゲット特性に補正し適正化することができる。
【0046】
ガンマ変換処理はルックアップテーブルを用いて行っている。標準速度でのガンマ処理前後の画像出力特性を図5に示す。図5において、横軸は、入力画像信号の濃度レベルを表し、縦軸は、入力画像信号の濃度レベルに対して得られた出力画像の濃度レベルを表している。図5の「ガンマ変換処理前」に示すように、画像形成に関与する部材の耐久劣化や環境等によって入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルが適正にならなくなってしまう場合があり、これが適正な階調表現を行う上で問題となっている。
【0047】
そこで、上記のようにガンマ変換処理を施すことで、画像入出力特性を所望の形に変換することができ、最終的に所望の色再現(階調再現)を可能にしている。
【0048】
図4に示すとおり、本実施例においては画像形成速度毎に画像入出力特性が異なるために、ガンマ変換処理用のルックアップテーブルは3画像形成速度毎に用意している。
【0049】
その結果、3画像形成速度においてすべて、所望の色再現を可能にし、ユーザはそのニーズに応じて最適な画像形成モードを選択することで常に最適な画像を得ることが可能となる。
【0050】
本画像形成装置はこのような特性を常に維持するように、温湿度などの環境変動に対する制御や、耐久変動に対する制御を行っており、通常使用状況では、問題はほぼ発生しない。
【0051】
しかしながら、その環境変動や耐久変動などの結果による画像入出力特性の変動が予測の範囲を超えているような状況も発生する可能性があり、そのような場合には所望の画像入出力特性からずれた画像しか出力されない。
【0052】
また、そのずれ方は画像形成速度(画像形成モード)毎に異なり一律とはならない。そこで、本実施例では各画像形成モード毎にキャリブレーションを行っている。図6に、ずれが生じてしまった際の標準速度における濃度の入出力特性を示す。図6において、横軸は、入力画像信号の濃度レベルを表し、縦軸は、出力画像濃度を表している。
【0053】
このように、予測範囲外の画像入出力特性の変化が発生した場合には、各画像形成速度毎(各画像形成モード毎)に、画像形成装置に入力される入力画像信号の濃度レベル(入力画像信号(CCDで読み込まれた複写原稿の画像信号や、画像形成装置とネットワーク接続されたコンピュータから入力される画像信号)の濃度情報)に対する出力画像の濃度レベル(感光体や記録媒体上に形成されるトナー像の濃度)、即ち、画像入出力特性のキャリブレーションを行う。
【0054】
なお、キャリブレーションとは、入力画像信号の濃度レベルに対して得られる出力画像の濃度レベルの関係を適正化することであり、上記関係を後述する方法で測定し、この関係、即ち、画像入出力特性が所望の特性になるように関係付けるための画像信号変換条件(入力画像信号に対してどの画像濃度レベル、即ち、図5(横軸)の0〜ffhのうちどのレベルに割り振るか)を規定することである。
【0055】
そこで、上述したように、画像入出力特性が適正になるように入力画像信号を各画像濃度レベルに適正に割り振る処理を行い、割り振られた入力画像信号の各濃度レベルに応じてLEDアレイ6による露光のオン・オフを制御する(多値の場合、レーザー駆動パルス幅を制御する)ことにより所望の濃度の出力画像を得ることができるようになる。
【0056】
画像入出力特性を求めるための手段として画像形成装置内に設けられた濃度検知手段である光センサを用いて、感光体上、又は、記録媒体(記録紙や転写ベルト)上に形成された検知用の現像剤像濃度を検知しキャリブレーションを行う方法も可能であるが、ここではリーダ部14を用いて行うキャリブレーション方法について説明する。
【0057】
図7にキャリブレーションのフローチャートを示す。
【0058】
オペレータが画像形成装置上部の液晶表示部のキャリブレーションキーを押下することでキャリブレーションの指示を出すと(S701)、まず標準速度モードにて図8のような検知用の現像剤像が形成された記録紙、即ち、テストプリント100を画像形成装置外へ出力する(S702)。このテストプリント100は、各色毎に64階調(異なる64濃度レベル)の入力画像信号に応じて記録紙に形成されたものである。
【0059】
そのテストプリント100をユーザー(サービスマン)がリーダ部14の原稿台ガラス16(図1参照)上に設置し、リーダ部14で読み取る(S703)べく、上記液晶表示部において指示する。
【0060】
そして、画像形成装置の制御部(CPU)は、読み取った濃度データをもとに、予め分かっている入力画像信号の各濃度レベル(64階調)に対する出力画像の濃度レベルの関係を算出し、画像入出力特性を求める(S704)。その特性を基に、所望の画像出力特性が得られるようにガンマ特性変換用ルックアップテーブル(LUT)を作成する(S705)。
【0061】
このキャリブレーションによって求められたルックアップテーブルを記憶装置40(図1参照)に記憶(次回のキャリブレーション実行時はデータを更新する)させ(S706)、キャリブレーション終了後に行われる通常の画像形成を記憶装置40に記憶されたデータに基づいて行うので、常に良好な画像を得ることができる。
【0062】
標準速度(標準モード)でのキャリブレーションが終了すると、次に高速モードのテストプリントが出力され(S707)、標準モード時と同様にキャリブレーションが行われる(S708)。高速モードが終了すると、最後に低速モードのテストプリントを出力し(S709)、低速モードのキャリブレーションを同様に行い(S710)、一連のシーケンスは終了となる。
【0063】
このように、本実施例では、標準モード、高速モード、低速モードに関して一連の動作でキャリブレーションを行っている。従って、3つの画像形成モードのうちある1つの画像形成モードのキャリブレーションを実行する際には上記液晶表示部にある1つのキャリブレーション実行ボタンを押すだけで、他の画像形成モードのキャリブレーションをも自動的に行うことができ、ユーザビリティーを向上することができる。
【0064】
また、オペレータ(ユーザー、サービスマン)が各画像形成速度毎に必要に応じて個別にキャリブレーションを行うように構成してもよい。このような構成とすることで、必要のない画像形成モードのキャリブレーションにかかる時間を短縮することができ、結果として画像形成装置のダウンタイムやオペレータの作業時間を短縮することができる。
【0065】
上記のように、本実施例によれば、予想範囲外の変動が発生し画像入出力特性が狂ったとしても、すべての画像形成速度(画像形成モード)で正確にキャリブレーションを行うことが可能になり、常に適正な階調の画像、結果的に色味変動のないフルカラー画像を提供することができる。
【0066】
実施例2
次に、本発明の第2実施例について図9〜図11により説明する。
【0067】
本実施例の画像形成装置は、第1実施例と同様に、3速の画像形成速度を有し、それぞれが画像形成モードと対応している。また、図9に示すように、第4ステーション4の記録媒体としての転写ベルト12移動方向下流側に濃度検知手段であるトナー濃度センサ20を設置し、このセンサ20が各感光ドラムから転写ベルト12上に直接転写されたトナー画像の濃度を検出することで画像入出力特性を測定しキャリブレーションを行う。
【0068】
本実施例では、オペレータがキャリブレーション実行を指示した際にキャリブレーションを行うが、所定のタイミングで自動的にキャリブレーションを実行する構成にしてもよい。
【0069】
図10に本実施例におけるキャリブレーションのフローチャートを示す。
【0070】
キャリブレーションを実施する指示がオペレータからなされると(S1001)、複数階調の濃度レベルの検知用の現像剤像、即ち、パッチを感光体上に形成し、これを転写ベルト12上に転写する(S1002)。尚、1色のパッチにつき、パッチ数は多ければ多いほど、階調レベルは細かければ細かいほど、キャリブレーション精度は上がるが、本実施例においては、各色につき、17濃度レベルのパッチ(17階調の濃度レベル)を形成している。図11に示すように、パッチ200は、4色を交互に形成する。
【0071】
次いで、この形成されたパッチ200をトナー濃度センサ20で読み取り(S1003)、その読み取った値を濃度に変換し、実施例1と同様に画像入出力特性を求める(S1004)。
【0072】
本実施例においては、通常の画像形成時では入力画像信号の濃度レベルとして256値の階調レベルを持つが、それに対してキャリブレーション時では17階調レベルのパッチを形成するため、その間の信号分は線形補間を行うことで対処している。ただし、この補間方法は線形補間に限ったものではなく、スプライン補間や多次曲線補間などの補間方法を用いてもかまわない。
【0073】
このように補間されて求められた入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルの画像入出力特性が、所望の画像入出力特性になるようにルックアップテーブル(LUT)を算出し(S1005)、記憶装置40に記憶(更新)する(S1006)。
【0074】
キャリブレーション前の画像入出力特性とルックアップテーブルは図5に示したような形になる。
【0075】
上記キャリブレーション動作を、オペレータの指定する画像形成速度毎に行う。
【0076】
このようにすることで、予想範囲外の変動が発生し画像入出力特性が狂ったとしても、すべての画像形成速度で正確にキャリブレーションすることが可能になり、常に適正な画像を提供することが可能となる。
【0077】
上記実施例1、2において、ある画像形成モードにて複数の画像形成ジョブを行っている途中であってあるジョブと次のジョブとの間に、自動的にキャリブレーションを実行する場合、そのまま画像形成モード(画像形成速度)を変更せずに、その画像形成モードのキャリブレーションを行う構成とするのが好ましい。このようにすることで、キャリブレーションを実行するに際して画像形成速度を変更するまでの時間が無駄になるのを防止することができる。キャリブレーションが終了し、画像形成ジョブも終了したら、残りの2つの画像形成モードのキャリブレーションを行うのが好ましい。
【0078】
また、表示手段としての液晶表示部からオペレータの指示によって個々のキャリブレーションを独立して実行させる構成の場合、ある画像形成モードのキャリブレーションが終了した後、残りの2つの画像形成モードのキャリブレーションをも行うようにオペレータに対して液晶表示部に「キャリブレーションを実行して下さい」と警告表示しても良い。こうすることで、全画像形成モードのキャリブレーションを間違いなく実行することができ、全画像形成モードにおいて良好な画像を得ることができる。
【0079】
上記各実施例で説明したように、画像形成速度を複数備える画像形成装置において、各画像形成速度毎にキャリブレーションを実行することにより、それぞれの画像形成速度において通常の画像を形成する際に適正な階調の画像を常に得ることができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の画像形成速度を有する画像形成装置において、それぞれの画像形成速度において適正な画像を常に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置における画像信号の流れを示すフローチャートである。
【図3】第1実施例における画像モードによる制御を示すフローチャートである。
【図4】第1実施例における各画像形成速度における画像出力特性を示す図である。
【図5】第1実施例における標準速度でのガンマ処理前後の画像出力特性を示す図である。
【図6】第1実施例における出力特性のずれる前後を比較した図である。
【図7】第1実施例におけるキャリブレーションを行なう際のフローチャートである。
【図8】第1実施例におけるキャリブレーション時のテストプリントを示す図である。
【図9】本発明に係る画像形成装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【図10】第2実施例におけるキャリブレーションを行なう際のフローチャートである。
【図11】第2実施例におけるキャリブレーション時のパッチを示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 画像形成ステーション
5 一次帯電器(帯電手段)
6 LEDアレイ(露光手段)
7 現像器(現像手段)
8 転写ブレード(転写手段)
10 感光ドラム(像担持体)
12 転写ベルト
Claims (6)
- 感光体と、この感光体に入力画像信号に応じてトナー画像を形成しこれを記録紙に転写するための画像形成手段と、この画像形成手段により形成されたトナー画像の濃度を検出する検出手段と、この検出手段の出力に応じて画像形成手段の画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、画像形成速度が異なる複数の画像形成モードを選択的に実行可能な画像形成装置において、
画像形成手段により所定の階調パターンを形成させ、この所定の階調パターンの濃度を検出手段により検出した結果に基づき入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルを制御手段により補正するためのキャリブレーションを画像形成速度毎に実行させる手段を有し、
ある画像形成モードにて複数の画像を連続して形成する画像形成ジョブ中にキャリブレーションを実行する場合、当該画像形成モードの画像形成速度でのキャリブレーションを選択的に実行し、当該画像形成ジョブが終了してからその他の画像形成モードの画像形成速度でのキャリブレーションを実行させることを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成モード毎に入力画像信号の濃度レベルに対する出力画像の濃度レベルが所定の関係となるように補正された画像入出力特性を記憶する記憶手段を有し、上記制御手段は上記記憶手段に記憶されたデータに基づき各画像形成モードでの画像形成条件を制御することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
- 上記画像形成手段はフルカラー画像を形成すべく複数の画像形成部を有し、これら複数の画像形成部毎にキャリブレーションを実行させることを特徴とする請求項1又は2の画像形成装置。
- 上記検出手段は上記感光体に形成された所定の階調パターンの濃度を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置。
- 上記検出手段は上記感光体から記録紙に転写された所定の階調パターンの濃度を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置。
- 上記検出手段は上記感光体から転写ベルトに転写された所定の階調パターンの濃度を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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