JP4207472B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、より詳しくは、画像形成装置のクリーニング技術の改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真方式(静電転写方式)を利用した複写機、プリンタ等の画像形成装置が広く知られている。このような画像形成装置では、最終転写体により、記録シート上にトナー像を転写し、その後当該トナー像を定着することにより永久像としてのトナー像を記録シート上に得るものである。ここで、記録シート上に転写されず転写体に残留するトナーは、画像形成装置内のクリーニング装置により除去される必要がある。このような残留トナーを除去する方法としては、例えば転写体に金属製のクリーニングロールを当接させ、静電力により残留トナーをクリーニングロールに付着させる技術が従来から提案されている(例えば、特開平6−59586号公報、特開平6−35340号公報)。さらに、金属製のクリーニングロールに同じく金属製のクリーニングブレードを当接させ、クリーニングブレードの捲れを防止する技術も従来から提案されている(例えば、特開2001−142310号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の技術では、それぞれ次のような課題が存在する。
【0004】
すなわち、金属製のクリーニングロールは、電気抵抗値が比較的低いため、印加されるバイアスの変化に応じて素早くその表面電位が変化する。一方、そのクリーニングロールが接触している中間転写体は、電気抵抗値が比較的高いため、印加されるバイアスが変化しても、その表面電位は過渡的にしか変化しない。したがって、クリーニングロールと中間転写体との間には瞬間的に過大な電位差が生じる場合がある。その結果、中間転写体に対して放電ストレスを与え、中間転写体の表面の劣化や傷が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような技術的な課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、クリーンニング体と中間転写体との間に過大な電位差が生じるのを防止し、中間転写体の寿命を延ばすことができる画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、像担持体と、像担持体表面にトナー画像を形成する画像形成手段と、少なくとも一つの中間転写体で構成され像担持体と接触する中間転写装置と、中間転写体と接触する最終転写体と、中間転写体と接触するクリーニング体と、中間転写体に中間転写体バイアスを印加するとともに、その中間転写体に接触するクリーニング体にクリーニング体バイアスを印加して当該クリーニング体と当該中間転写体との間の電位勾配を制御する制御手段とを備える画像形成装置において、前記中間転写体の表面電位は、前記中間転写体バイアスにより過渡的に変化し、前記クリーニング体の表面電位は、前記クリーニング体バイアスにより前記過渡的な変化よりも早く変化すると共に、前記制御手段は、中間転写体に印加する中間転写体バイアスを第一中間転写体バイアスから第二中間転写体バイアスに、クリーニング体に印加するクリーニング体バイアスを第一クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスに、それぞれ共通のタイミングで切替える際、中間転写体バイアスの切替え開始タイミングは、クリーニング体バイアスの切替え開始タイミングよりも早く、かつ、前記クリーニング体バイアスの切替え開始タイミングは、前記中間転写体の表面電位が過渡的に上昇した後であることを特徴とするものである。
【0007】
より具体的には、前記制御手段は、中間転写バイアスが第一の中間転写体バイアスから第二の中間転写体バイアスに移行している最中に、クリーニング体バイアスの切換えを開始するように構成することができる。また、前記制御手段は、中間転写体バイアスが第二の中間転写体バイアスに切り替わった後に、クリーニング体バイアスの切換えを開始するように構成することもできる。
【0008】
ここで、前記クリーニング体バイアスの切換えは段階的に行うことができる。
【0009】
より具体的には、前記段階的なクリーニング体のバイアスの切換えは、二段階で行われ、第一クリーニング体バイアスから遷移クリーニング体バイアスへ切替えられ、その後、中間クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスへ切替えることができる。また、前記段階的なクリーニング体のバイアスの切換えは、三段階で行われ、第一クリーニング体バイアスから第一遷移クリーニング体バイアスへ切替えられ、その後、第一遷移クリーニング体バイアスから第二遷移クリーニング体バイアスへ切替えられ、その後、第二遷移クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスへ切替えることができる。
【0010】
また、前記遷移クリーニング体バイアス(第一遷移クリーニング体バイアス、第二遷移クリーニング体バイアス)は、第二中間転写体バイアスよりも小さくなるように設定することができる。
【0011】
さらに、前記段階的なクリーニング体バイアスの切換えは、徐々にクリーニング体バイアスの変化が大きくなるように切替える。例えば、|(遷移クリーニング体バイアス)−(第一クリーニング体バイアス)|<|(第二クリーニング体バイアス)−(遷移クリーニング体バイアス)|が成り立ち、また、|(第一遷移クリーニング体バイアス)−(第一クリーニング体バイアス)|<|(第二遷移クリーニング体バイアス)−(第一遷移クリーニング体バイアス)|<|(第二クリーニング体バイアス)−(第二遷移クリーニング体バイアス)|が成り立つように設定することができる。
【0012】
また、これら第一の発明と第二の発明とを組み合わせることもできる。すなわち、像担持体と、像担持体表面にトナー画像を形成する画像形成手段と、少なくとも一つの中間転写体で構成され像担持体と接触する中間転写装置と、中間転写体と接触する最終転写体と、中間転写体と接触するクリーニング体と、中間転写体に中間転写体バイアスを印加するとともに、その中間転写体に接触するクリーニング体にクリーニング体バイアスを印加して当該クリーニング体と当該中間転写体との間の電位勾配を制御する制御手段とを備える画像形成装置において、当該制御手段は、中間転写体に印加する中間転写体バイアスを第一中間転写体バイアスから第二中間転写体バイアスに、クリーニング体に印加するクリーニング体バイアスを第一クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスに、それぞれ(ほぼ同時に)切替える際、中間転写体バイアスの切替え開始タイミングは、クリーニング体バイアスの切替え開始タイミングよりも早くするとともに、クリーニング体バイアスの切換えは段階的に行うものである。
【0013】
なお、「中間転写体に印加する中間転写体バイアスを第一中間転写体バイアスから第二中間転写体バイアスに、クリーニング体に印加するクリーニング体バイアスを第一クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスに、それぞれ(ほぼ同時に)切替える際」としては、例えば、電源投入時、スタンバイモードから画像形成モードへの移行時、画像形成モードからクリーニングモードへの移行時、クリーングモードから画像形成モードへの移行時、クリーニングモードからスタンバイモードへの移行時、正極クリーニングモードから逆極クリーニングモードへの移行時などが挙げられる。
【0014】
また、第二の中間転写体バイアスと第二のクリーニング体バイアスとは同極性であり、|(第二の中間転写体バイアス)|<|(第二のクリーニング体バイアス)|が成り立つような場合に、一般にクリーニング体と中間転写体との間の放電が生じやすいため、このような場合に本発明を適用することが特に有効である。
【0015】
また、クリーニング体と中間転写体との間の放電は、クリーニング体の電位が中間転写体の電位よりも高い場合に生じやすいことを考慮すると、第一の中間転写体バイアスから第二の中間転写体バイアスに切替えられる間、−Δ(下限)(0<Δ(下限))<(クリーニング体バイアス)−(中間転写体バイアス)<Δ(上限)(0<Δ(上限))を満たし、かつ、Δ(上限)<Δ(下限)となるように制御することが好ましい。また、第一の中間転写体バイアスから第二の中間転写体バイアスに切替えられる間、(クリーニング体バイアス)<(中間転写体バイアス)の関係を満たすよう制御することが好ましい。
【0016】
また、前記クリーニング体の電気抵抗は、当該クリーニング体が接触する中間転写体の電気抵抗よりも低い場合に、一般にクリーニング体と中間転写体との間の放電が生じやすいため、このような場合に本発明を適用することが特に有効である。このようなクリーンニング体の具体的な構成としては、金属製のクリーニングロールを採用することでき、その場合、当該クリーニングロールには、金属製のクリーニングブレードが当接されるように構成することができる。
【0017】
また本発明は、単色画像形成装置のみならず、複数色画像形成装置にも適用することができる。つまり、前記像担持体として異なる色用の複数の像担持体を備え、前記中間転写装置として一の中間転写体を備えるよう構成することができる。また、前記像担持体として異なる色用の複数の像担持体を備え、前記中間転写装置としてこれら複数の像担持体の一部と接触する第一の上流側中間転写体と、これら複数の像担持体の残りの一部と接触する第一の下流側中間転写体と、これら第一の上流側中間転写体及び第一の下流側中間転写体に接触し、第一の上流側中間転写体からトナー画像が転写された後に第一の下流側中間転写体からトナー画像が転写される第二の中間転写体とを備えるよう構成することもできる。
【0018】
後者の画像形成装置のより具体的な例は、前記像担持体としてイエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の4つの像担持体を備え、前記転写装置としてこれら4つの像担持体のうちそれぞれ2つの像担持体と接触する第一の上流側中間転写体及び第一の下流側中間転写体と、これら第一の上流側中間転写体及び第一の下流側中間転写体に接触し、第一の上流側中間転写体からトナー画像が転写された後に第一の下流側中間転写体からトナー画像が転写される第二の中間転写体とを備えるものである。
【0019】
【発明の実施による形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係るタンデム型フルカラープリンタ(画像形成装置)を示すものである。図2は、図1に示したフルカラープリンタ(画像形成装置)の画像形成要部を示すものである。
【0021】
このフルカラープリンタ1は、大きく分けて、画像形成部と、中間転写装置、最終転写ロール40、定着装置6、給紙部により構成される。
【0022】
画像形成部は、イエロー(Y)用、マゼンタ(M)用、シアン(C)用、及びブラック(K)用の4つの画像形成ユニット1Y〜Kと、露光装置12とにより構成される。さらに、各画像形成ユニットは1Y〜Kは、それぞれ4つの感光体ドラム(像担持体)10Y〜K、これら感光体ドラム10Y〜Kにそれぞれ接触する帯電ロール(接触型帯電体)11Y〜K、これら感光体ドラム10Y〜Kにそれぞれ対峙する現像装置12Y〜K、これら感光体ドラム10Y〜Kにそれぞれ接触する感光体ブラシロール13Y〜Kで構成されている。
【0023】
ここで、感光体ドラム10周辺の各部材の配置としては、各感光体ドラム10を中心に、感光体ドラム10の回転方向の上流側から下流側にかけて、帯電ロール11、現像装置12(現像装置の現像スリーブ)、(後述する)第一の中間転写ロール、感光体ブラシロール13が配設されている。
【0024】
感光体ドラム10Y〜Kは、帯電ロール11Y〜Kにより−840V程度のDC電圧が印加され、これによって約−300V程度に一様に帯電され、また、露光装置15で静電潜像が書き込まれた際にその表面電位は約−60V程度にまで除電される。
【0025】
現像装置12Y〜Kは、現像ロール、現像剤量規制部材、現像剤搬送部材、及び現像剤を搬送し攪拌するオーガーを備えた磁気ブラシ接触型二成分現像方式の現像装置である。上記現像剤量規制部材によって規制されて現像部に搬送される現像剤量は約30〜40g/m2 であり、この時に現像ロール上に存在するトナーの帯電量は概ね−20〜−30μC/g程度である。この現像装置12Y〜Kには、AC+DCの現像電圧を印加して現像が実施されるが、この現像電圧はACが4kHz、1.6kVppで、DCが−230V程度である。
【0026】
中間転写装置は、感光体ドラム10Y、10Mに接触する第一の上流側中間転写ロロール(第一の上流側中間転写体)20aと、感光体ドラム10C、10Kに接触する第一の下流側中間転写ロール(第一の上流側中間転写体)20bと、これら二つの第一の中間転写ロール20a、20bに接触する第二の中間転写ロール30と、第二の中間転写ロール30上のトナー画像の有無及び濃度を光学的に非接触で検知するトナーセンサ8を備えている。
【0027】
さらに、第一の上流側中間転写ロール20aは第一の上流側クリーニング装置(クリーニング装置)21aを備えている。この第一の上流側クリーニング装置21aは、第一の上流側中間転写ロール20aに接触する金属(ステンレス)製のクリーニングロール(クリーニング体)210aと、そのクリーニングロール210aに当接するクリーニンブブレード211aと、クリーニングロール210aよりも第一の上流側中間転写ロール20aの回転方向上流側近傍において中間転写ロール20aに接触する中間転写ブラシロール213aと、これらクリーニングロール210a、クリーニンブブレード211a、中間転写ブラシロール213aを収容するクリーナハウジング212aを備えている。
【0028】
同様に、第一の下流側中間転写ロール20bは第一の下流側クリーニング装置(クリーニング装置)21 bを備えている。この第一の下流側クリーニング装置21 bは、第一の下流側中間転写ロール20 bに接触する金属(ステンレス)製のクリーニングロール(クリーニング体)210 bと、そのクリーニングロール210 bに当接するクリーニンブブレード211 bと、クリーニングロール210 bよりも第一の下流側中間転写ロール20 bの回転方向上流側近傍において中間転写ロール20 bに接触する中間転写ブラシロール213 bと、これらクリーニングロール210 b、クリーニンブブレード211 b、中間転写ブラシロール213 bを収容するクリーナハウジング212 bを備えている。
【0029】
また、第二の中間転写ロール30は第二のクリーニング装置(クリーニング装置)31を備えている。この第ニクリーニング装置32は、第二の中間転写ロール30に接触する金属(ステンレス)製のクリーニングロール(クリーニング体)310と、そのクリーニングロール310に当接するクリーニンブブレード311と、クリーニングロール310よりも第二の中間転写ロール30の回転方向下流側近傍において中間転写ロール30に接触する中間転写ブラシロール313と、これらクリーニングロール310、クリーニンブブレード311、中間転写ブラシロール313を収容するクリーナハウジング(収容体)312を備えている。
【0030】
ここで、第一の上流側中間転写ロール20aの周辺部材の配置としては、第一の上流側中間転写ロール20aを中心に、第一の上流側中間転写ロール20aの回転方向の上流側から下流側にかけて、感光体ドラム10M、感光体ドラム10Y、第二の中間転写ロール30、中間転写ブラシロール213a、クリーニングロール210aが配設されている。また、第一の下流側中間転写ロール20bの周辺部材の配置としては、第一の下流側中間転写ロール20bを中心に、第一の下流側中間転写ロール20bの回転方向の上流側から下流側にかけて、感光体ドラム10K、感光体ドラム10C、第二の中間転写ロール30、中間転写ブラシロール213b、クリーニングロール210bが配設されている。さらに、第二の中間転写ロール30の周辺部材の配置としては、第二の中間転写ロール30を中心に、第二の中間転写ロール30の回転方向の上流側から下流側にかけて、第一の上流側中間転写ロール20a、第一の下流側中間転写ロール20b、トナーセンサ8、最終転写ロール40、クリーニングロール310、中間転写ブラシロール313が配設されている。
【0031】
第一の中間転写ロール20a、20bは、金属パイプの上にシリコンゴム層を設け、更にその上に高離型層をコーティングして形成されており、その抵抗値については、通常105 〜109 Ωの範囲のものを使用できるが、ここでは108 Ω程度とされている。なお、この電気抵抗値は各クリーニングロール210a、b、310の電気抵抗値よりも高いものである。そして、上記感光体10Y〜Kからこの第一の中間転写ロール20a、20bにトナー像を転写するのに必要な表面電位は、通常+250〜500V程度の範囲であり、トナーの帯電状態、雰囲気温度、湿度等により最適値を設定することができる。
第二の中間転写ロール30も、上記第一の中間転写ロール20a、20bと同様に、金属パイプの上にシリコンゴム層を設け、更にその上に高離型層をコーティングして形成されており、その抵抗値については、通常108 〜1012Ωの範囲のものを使用できるが、ここでは1011Ω程度とされている(すなわち、第一の中間転写ロール20a、20bよりも高抵抗に構成される)。そして、上記第一の中間転写ロール20a、20bからこの第二の中間転写ロール30にトナー像を転写するのに必要な表面電位は、通常+600〜1200V程度の範囲であり、トナーの帯電状態、雰囲気温度、湿度等により最適値を設定することができる。
【0032】
最終転写ロール40は、金属パイプの上にウレタンゴム層を設け、更にその上に樹脂コーティングが施されてており、その抵抗値については、通常106 〜109 Ωの範囲のものを使用できるが、ここでは108 Ω(すなわち、第二の中間転写ロール30よりも低抵抗に構成される)程度とされている。そして、上記第二の中間転写ロール30から用紙(記録シート)S上にトナー像を転写するのにこの最終転写ロール40に印加する転写電圧は、通常+1200〜5000V程度の範囲であり、雰囲気温度、湿度、用紙Sの種類(抵抗値等)等により最適値を設定することになるが、ここでは定電流方式を採用して常温常湿環境下で約+6μAを印加し、ほぼ適正な最終転写電圧+1600〜2000V程度を得ている。
【0033】
また、最終転写ロール40は、(第一の中間転写ロール20a、20b、第二の中間転写ロール30とは異なり)クリーニングロール(クリーニング体)が当接されていない。さらに、(画像形成ユニット取替え時を除き、画像形成モード時、プロセスコントロールモード時、クリーニングモード時を含め)、最終転写ロール40は、第二の中間転写ロール30に接触しており、特別なリトラクト機構などを有しない。
【0034】
なお、最終転写ロール40の表面粗さ(Rz)は、20〔μm(Rz)〕以下、例えば10〔μm(Rz)〕とすることができ、第一及び第二の中間転写ロール20a、20b、30の表面粗さ(Rz)は、10〔μm(Rz)〕以下、例えば1〔μm(Rz)〕とすることができる。さらに、第一及び第二の中間転写ロール20a、20b、30よりも最終転写ロール40の方が表円粗さ(Rz)が粗い。これらの表面粗さ(Rz)は、トナー画像を構成するトナーの平均粒径以下であることが好ましい。
【0035】
定着装置6は、加熱ロール62と加圧ロール61とが圧接されて定着ニップを形成している。加熱ロール62中には熱源としてのハロゲンランプ(図示せず)が配設され、定着時には加熱ロール62表面を所定の定着温度に加熱するように構成されている。また、この定着ニップに対して用紙Sの搬送方向下流側に、定着排出ロール対63a、63bが配設されている。
【0036】
給紙部は、給紙トレイ50から排出トレイ70に至るまでの用紙Sの搬送経路(図中点線で示す)Pに沿って形勢されている。給紙トレイ50内には複数枚の用紙Sが収容されており、その給紙トレイ50から搬送経路の下流側にかけて、順に、ピックアップロール51aとリタードロール51bとのロール対、搬送ロール52a、52bの対、レジストロール53a、53bの対、(最終転写ロール40、及び定着装置6を経て)、排出ロール54a、54bの対が配設されている。
【0037】
図3は、このフルカラープリンタ1の電位制御系を説明するブロック図である。カラープリンタ1の状況、すなわち印字シーケンス(画像形成モード)、クリーニングシーケンス(クリーニングモード)の別に基いて、電位制御部(制御手段)9は、各帯電ロール11、第一の中間転写ロール20a、20b、クリーニングロール210、第二の中間転写ロール30、クリーニングロール310、最終転写ロール40に印加する電圧、それぞれV(11)、V(20)、V(210)、V(30)、V(310)、V(40)を制御し、その結果、フルカラープリンタ1の状況に応じて適切な電位勾配をこれら帯電ロール11、第一の中間転写ロール20a、20b、クリーニングロール210、第二の中間転写ロール30、クリーニングロール310、最終転写ロール40の間に形成している。
【0038】
図4は、これらの印字準備シーケンス、印字シーケンス及びクリーニングシーケンス時における、各帯電ロール11、第一の中間転写ロール20a、20b、クリーニングロール210、第二の中間転写ロール30、クリーニングロール310、最終転写ロール40に印加する電圧値を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートから明らかなように、中間転写ロール20a、b、30、に印加するバイアスとクリーニングロール210、310とに印加するバイアスとを同時に切替えるのは、同タイミングチャート中に楕円で囲んだ箇所、すなわち、▲1▼スタンバイ状態から印字シーケンスに移行する際、▲2▼クリーニングシーケンス中の正極クリーニングから逆極クリーニングに移行する際である。
【0039】
スタンバイ状態から印字準備シーケンスに移行する際には、第二の中間転写ロール20に印加するバイアス(中間転写体バイアス)は、V1(30)=0〔V〕(第一中間転写体バイアス)から、V2(30)=+1000〔V〕(第二中間転写体バイアスへ切替えられる。また、スタンバイ状態から印字準備シーケンスに移行する際には、クリーニングロール310に印加するバイアス(中間転写体バイアス)は、V1(310)=0〔V〕(第一クリーニング体バイアス)から、V2(310)=+1400〔V〕(第二クリーニング体バイアス)へ切替えられる。ここで、V2(30)とV2(310)とは同極性(プラス極性)であり、|V2(30)|<|V2(310)|の関係が成り立つ。
【0040】
以下、スタンバイ状態から印字準備シーケンスに移行する際のバイアス切換え制御の動作の各態様を、それぞれ本発明の実施例として説明する。
【0041】
実施例1 図5は、本実施例に係るフルカラープリンタ1の電位勾配制御動作を説明するグラフである。同グラフの横軸は時間〔sec〕を、縦軸は電位〔V〕を表しており、実線グラフは第二中間転写ロール30の表面電位の時間変化を、一点鎖線グラフはクリーニングロール310の表面電位の時間変化をそれぞれ示している。ここで、時間t1において第二中間転写ロール30へのバイアスを、V1(30)=0〔V〕からV2(30)=+1000〔V〕へ切替えると、第二の中間転写ロール30の表面電位は過渡的に上昇し、時間t1'においてV2(30)に達する。一方、時間t2においてクリーニングロール310へのバイアスを、V1(310)=0〔V〕からV2(310)=+1400〔V〕へ切替えると、クリーニングロール310の表面電位は直ちにV2(310)に達する。
【0042】
本実施例においては、電位制御部9は、時間t2が、時間t1'の後となるように、バイアス切換えタイミングを制御する。このようにバイアス切換えタイミングを制御することにより、第二の中間転写ロール30とクリーニングロール310との間に(瞬間的に)大きな電位差が生じることがなく、第二の中間転写ロール30のライフ(寿命)を延ばすことができる。特に、時間t1からt1'までの間、常に第二の中間転写ロール30の方がクリーニングロール310よりもその表面電位が高いため、放電防止効果が高い。
【0043】
実施例2 図6は、本実施例に係るフルカラープリンタ1の電位勾配制御動作を説明するグラフである。なお、実施例1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
本実施例においては、電位制御部9は、時間t2が、時間t1の後、かつ時間t1'の前となるように、バイアス切換えタイミングを制御する。このようにバイアス切換えタイミングを制御することにより、第二の中間転写ロール30とクリーニングロール310との間に(瞬間的に)大きな電位差が生じることがなく、第二の中間転写ロール30のライフ(寿命)を延ばすことができる。
【0045】
実施例3 図7は、本実施例に係るフルカラープリンタ1の電位勾配制御動作を説明するグラフである。本実施例では、時間t1においてクリーニングロール310へのバイアスを、V1(310)=0〔V〕からVm(310)=+400〔V〕(V1(310)<Vm(310)<V2(310))へ切替えると、クリーニングロール310の表面電位は直ちにVm(310)に達する。また、時間t3において、クリーニングロール310へのバイアスを、Vm(310)〔V〕からV2(310)=+1400〔V〕へ切替えると、クリーニングロール310の表面電位は直ちにV2(310)に達する。ここで、|Vm(310)−V1(310)|<|V2(310)−Vm(310)|が成り立つ。なお、実施例1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
本実施例においては、電位制御部9は、時間t3が、時間t1'の後となるように、バイアス切換えタイミングを制御する。このようにバイアス切換えタイミングを制御することにより、第二の中間転写ロール30とクリーニングロール310との間に(瞬間的に)大きな電位差が生じることがなく、第二の中間転写ロール30のライフ(寿命)を延ばすことができる。
【0047】
実施例4 図8は、本実施例に係るフルカラープリンタ1の電位勾配制御動作を説明するグラフである。本実施例では、時間t4においてクリーニングロール310へのバイアスを、V1(310)=0〔V〕からVm(310)へ切替えると、クリーニングロール310の表面電位は直ちにVm(310)に達する。また、時間t5において、クリーニングロール310へのバイアスを、Vm(310)〔V〕からV2(310)〔V〕へ切替えると、クリーニングロール310の表面電位は直ちにV2(310)に達する。なお、実施例1、実施例3と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0048】
本実施例においては、電位制御部9は、時間t4が、時間t1の後、かつ、時間t1'の前となるように、バイアス切換えタイミングを制御する。また電位制御部9は、時間t5が時間t1'の後となるように、バイアス切換えタイミングを制御する。このようにバイアス切換えタイミングを制御することにより、第二の中間転写ロール30とクリーニングロール310との間に(瞬間的に)大きな電位差が生じることがなく、第二の中間転写ロール30のライフ(寿命)を延ばすことができる。特に、時間t1からt1'までの間、常に第二の中間転写ロール30の方がクリーニングロール310よりもその表面電位が高いため、放電防止効果が高い。
【0049】
なお、これらの実施例1〜4では、▲1▼スタンバイ状態から印字シーケンスに移行する際のバイアス切替えタイミングについて説明したが、▲2▼クリーニングシーケンス中の正極クリーニングから逆極クリーニングに移行する際のバイアス切換えタイミングも同様に行うことができる。また、これらの実施例1〜4では、第二の中間転写ロール30とそれに接触するクリーニングロール310へのバイアス切換え制御に本発明を適用した例を説明したが、勿論、第一の中間転写ロール20a、bとそれに接触するクリーニングロール210a、bへのバイアス切換え制御に本発明を適用することもできる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、クリーンニング体と中間転写体との間に過大な電位差が生じるのを防止し、中間転写体の寿命を延ばすことができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係るフルカラープリンタの断面概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係るフルカラープリンタの要部断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係るフルカラープリンタの電位勾配制御系の構成を説明するブロック図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係るフルカラープリンタの電位勾配制御系の動作を説明するタイミングチャートである。
【図5】図5は、実施例1に係るフルカラープリンタのバイアス切換え動作を説明するグラフである。
【図6】図6は、実施例2に係るフルカラープリンタのバイアス切換え動作を説明するグラフである。
【図7】図7は、実施例3に係るフルカラープリンタのバイアス切換え動作を説明するグラフである。
【図8】図8は、実施例4に係るフルカラープリンタのバイアス切換え動作を説明するグラフである。
【符号の説明】
1…プリンタ(画像形成装置)、1Y〜K…画像形成ユニット(画像形成手段)、10Y〜K…感光体ドラム(像担持体)、11…帯電ロール(画像形成手段)、15…露光装置(画像形成手段)、12…現像装置(画像形成手段)、20a…第一の上流側中間転写ロール(中間転写体)、20b…第一の下流側中間転写ロール(中間転写体)、30…第二の中間転写ロール(中間転写体)、40…最終転写ロール(最終転写体)、21a、21b、31…クリーニング装置(クリーニング手段)、210a、210b、310…クリーニングロール、211a、211b、311…クリーニングブレード、213a、213b、313…中間転写ブラシロール、212a、212b、312…クリーナハウジング、9…電位制御部(制御手段)
Claims (7)
- 像担持体と、像担持体表面にトナー画像を形成する画像形成手段と、少なくとも一つの中間転写体で構成され像担持体と接触する中間転写装置と、中間転写体と接触する最終転写体と、中間転写体と接触するクリーニング体と、中間転写体に中間転写体バイアスを印加するとともに、その中間転写体に接触するクリーニング体にクリーニング体バイアスを印加して当該クリーニング体と当該中間転写体との間の電位勾配を制御する制御手段とを備える画像形成装置において、
前記中間転写体の表面電位は、前記中間転写体バイアスにより過渡的に変化し、前記クリーニング体の表面電位は、前記クリーニング体バイアスにより前記過渡的な変化よりも早く変化すると共に、前記制御手段は、中間転写体に印加する中間転写体バイアスを第一中間転写体バイアスから第二中間転写体バイアスに、クリーニング体に印加するクリーニング体バイアスを第一クリーニング体バイアスから第二クリーニング体バイアスに、それぞれ共通のタイミングで切替える際、中間転写体バイアスの切替え開始タイミングは、クリーニング体バイアスの切替え開始タイミングよりも早く、かつ、前記クリーニング体バイアスの切替え開始タイミングは、前記中間転写体の表面電位が過渡的に上昇した後であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記クリーニング体バイアスの切換えは段階的に行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 第二の中間転写体バイアスと第二のクリーニング体バイアスとは同極性であり、|(第二の中間転写体バイアス)|<|(第二のクリーニング体バイアス)|が成り立つ請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 第一の中間転写体バイアスから第二の中間転写体バイアスに切替えられる間、(クリーニング体バイアス)<(中間転写体バイアス)の関係を満たす請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング体の電気抵抗は、当該クリーニング体が接触する中間転写体の電気抵抗よりも低い請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング体は、金属製のクリーニングロールである請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングロールには、金属製のクリーニングブレードが当接される請求項6に記載の画像形成装置。
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