JP4206241B2 - 樹脂モールド金型および樹脂モールド装置 - Google Patents

樹脂モールド金型および樹脂モールド装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂モールド金型および樹脂モールド装置に関し、より詳細には、樹脂モールド時にキャビティ内のエアを排出するためのエアベントの構成を特徴とする樹脂モールド金型およびこれを用いた樹脂モールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂モールド型の半導体装置を製造する方法に、多数個の半導体素子を回路基板等に整列して搭載した被成形品を樹脂モールド金型を用いて一括して樹脂モールドし(圧縮成形)、封止樹脂と回路基板とをダイサーによって切断して個片の半導体装置を製造する方法がある。圧縮成形は、このように被成形品を一括して樹脂モールドする際に、被成形品の樹脂モールド領域(キャビティ)に所定量の樹脂を供給し、金型をクランプする操作のみによって樹脂モールドする方法である。たとえば、特開2000−277551号公報には、下型と上型を、樹脂との剥離性が良好で所定の耐熱性、柔軟性を有するリリースフィルムにより被覆し、下型にセットした基板に樹脂を供給し、リリースフィルムを介して被成形品をクランプすることによって樹脂モールドする方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような圧縮成形では樹脂モールド金型によって被成形品をクランプした際に、樹脂とともにキャビティ内にエアが閉じこめられるから、最終的に型締め位置まで樹脂モールド金型を移動させる際に、キャビティ内に閉じこめられたエアをキャビティ外へ排出させる必要がある。エアベントは樹脂モールド時にキャビティ内に残留するエアあるいは樹脂中に含まれるエアをキャビティ外へ排出させるため、樹脂モールド金型のキャビティの周囲のクランプ面に、キャビティに連通するきわめて浅い溝を形成したものである。このきわめて浅い溝は、樹脂モールド金型によって被成形品をクランプした際に、被成形品と樹脂モールド金型のクランプ面との間にわずかな隙間を生じさせ、キャビティに樹脂が充填される際の樹脂圧によってキャビティ内のエアをキャビティ外へ排出するように作用する。
【0004】
このようにエアベントはキャビティ内に残留しているエアをキャビティ外へ排出する作用を有するが、樹脂モールド時にはキャビティ内で強い樹脂圧が作用するから、エアベント部からもエアとともにわずかに樹脂が排出される。
樹脂の流動性がそれほど高くない場合や、樹脂モールド領域がそれほど広くなく樹脂量が多くない場合には、エアベントからエアとともに樹脂が排出されてもさほど問題にならないのであるが、液状樹脂のように流動性の高い樹脂を使用する場合や、圧縮成形のように広い領域にわたって一括して樹脂モールドするような場合には、樹脂量のばらつき等もあって、エアベントから樹脂が排出されて被成形品に樹脂ばりが付着したり、樹脂モールド金型を汚してしまうという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、圧縮成形のように比較的広い領域にわたって樹脂モールドするような場合や、液状樹脂のような流動性の高い樹脂を使用して樹脂モールドする場合であっても、被成形品や樹脂モールド金型が樹脂によって汚れることを防止し、クリーンな樹脂モールドを可能にする樹脂モールド金型および樹脂モールド装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、被成形品をクランプするクランパに樹脂モールド時にキャビティからエアを排出するエアベントを設けた樹脂モールド金型において、前記エアベントが、前記クランパが前記被成形品に当接して被成形品の外周縁の全長にわたって形成されるクランプ部の領域内に形成され、前記エアベントが、成形時にキャビティ内に閉じ込められたエアをキャビティ内より排出する、前記キャビティの縁部に沿って所定間隔で形成された第1のエアベント部と、該第1のエアベント部と交差する配置に、前記被成形品の外周縁の位置に延設された第2のエアベント部とを備えることを特徴とする。
また、前記被成形品が、短冊状に形成された製品であり、前記第2のエアベント部が、該被成形品の長手となる幅方向の両側縁に設けられた、クランプ部の長手方向に設けられていることを特徴とする。
また、前記被成形品が、円形状に形成された製品であり、前記クランプ部が円形のリング状に形成され、前記第2のエアベント部が、該被成形品の周縁部に沿ってリング状に形成されていることを特徴とする。
た、前記樹脂モールド金型の構成に加えて、片面が圧縮成形によって樹脂モールドされる被成形品の樹脂モールド部に対向して取り付けられたキャビティブロックと、該キャビティブロックを囲む枠体状に形成され、型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの樹脂モールド面よりも端面が突出する方向に常時付勢して設けられたクランパとを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記樹脂モールド金型が装着され、プレス機構の固定プラテンおよび可動プラテンにより樹脂モールド金型が型開閉駆動されて樹脂モールドされる樹脂モールド装置であって、樹脂モールド部の内面を被覆するリリースフィルムの供給機構と、樹脂モールド部の内面に沿ってリリースフィルムをエア吸着する樹脂モールド金型に設けられたエア流路および該エア流路に連通するエア吸引機構とを備えていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面とともに詳細に説明する。図1〜4は本発明に係る樹脂モールド金型を用いた樹脂モールド装置により被成形品10を圧縮成形により樹脂モールドする方法を示す説明図である。
図1で、11はプレス装置の固定プラテンに取り付けられる下型、20はプレス装置の可動プラテンに取り付けられる上型である。12は下型11に固定したキャビティブロック、14はキャビティブロック12を囲む枠体状に形成したクランパである。クランパ14は型開閉方向に移動可能に支持され、スプリング16によりキャビティブロック12の樹脂モールド面12aよりも上端面が上位置に突出するように常時付勢して設けられている。17はキャビティブロック12の外側面とクランパ14の内側面との間をエアシールするシールであり、クランパ14はキャビティブロック12に対してエアシールした状態で型開閉方向に移動可能となっている。
【0009】
14aはクランパ14の上部側に設けたエア流路であり、エア流路14aの一端はクランパ14の上端面でエア吸着孔として開口する。14bはクランパ14の内側面とキャビティブロック12の外側面との間に連通して設けたエア流路である。エア流路14aおよびエア流路14bはそれぞれエア吸引機構18、19に接続される。
上型20のクランプ面には被成形品10をクランプ面にエア吸着するエア吸引孔22aが開口し、エア吸引孔22aは上型20に設けたエア流路22を介してエア吸引機構24に接続する。なお、被成形品10を上型20に支持する支持手段としては、エア吸着によらず、フック等の機械的な手段によることも可能である。また、上型20側で被成形品10を支持せず、下型にリリースフィルムと樹脂を供給した状態で下型に被成形品10をセットする方法も可能である。
【0010】
図1は、型開きした状態でリリースフィルム30を樹脂モールド金型内に搬入し、下型にリリースフィルムをセットする状態を示す。
リリースフィルムの供給機構により、キャビティブロック12とクランパ14の全体を覆うようにリリースフィルム30を搬入し、まず、エア吸引機構18によりエア流路14aからエア吸引し、クランパ14の上端面にリリースフィルム30をエア吸着する。クランパ14の上端面には樹脂モールド部を囲むように一定間隔をあけてエア吸着孔が配置され、エア流路14aからエア吸引することによってリリースフィルム30がクランパ14の上端面にエア吸着される。
【0011】
次いで、リリースフィルム30をクランパ14の上端面にエア吸着した状態で、エア吸引機構19によりエア流路14bからエア吸引する。キャビティブロック12の側面とクランパ14の内側面との間はエアを吸引するエア路となっており、エア流路14bからエア吸引することによりリリースフィルム30はキャビティ凹部の内面に沿ってエア吸着される。
図2は、リリースフィルム30をキャビティ凹部の内面に沿ってエア吸着し、キャビティ凹部に所定量の液状樹脂32を供給した状態を示す。
【0012】
なお、樹脂モールド金型にリリースフィルム30をセットし、キャビティ凹部の形状に沿ってリリースフィルム30をエア吸着して液状樹脂32を供給するかわりに、キャビティ凹部の形状に合わせて凹部状に形成したプリフォーム部を備えたリリースフィルム30を使用し、プリフォーム部に所定量の液状樹脂を供給した後、樹脂モールド金型にリリースフィルムとともに液状樹脂をセットして樹脂モールドすることも可能である。
【0013】
図3、4は上型20を圧縮成形位置まで下降させ、型締めして被成形品10を圧縮成形する操作を示している。
図3は、クランプ面に被成形品10をエア吸着した状態で上型20を下降させ、被成形品10をクランパ14の上端面に当接させた状態である。被成形品10がクランパ14に当接することにより、キャビティブロック12とクランパ14とによって形成されたキャビティ凹部は、閉止されたキャビティ空間となる。
図4は、被成形品10をクランパ14に当接させた状態で上型20をさらに圧縮成形位置まで下降させ、型締めしている状態である。クランパ14はスプリング16の付勢力に抗して被成形品10とともに押し下げられている。
【0014】
上型20を下降させて樹脂モールドする際には、エア吸引機構18、19によりエア流路14a、14bからエア吸引した状態で行う。上型20を圧縮成形位置まで下降させることにより、キャビティ内は液状樹脂32によって完全に充填され、型締めされて液状樹脂32は所定の圧力で加圧されるとともに、金型の熱によって加熱されて硬化する。
【0015】
本実施形態の樹脂モールド金型においてもっとも特徴とする構成は、被成形品10をクランパ14に当接させ、上型20を圧縮成形位置まで下降させて樹脂モールドする際に、キャビティ内に閉じこめられたエアを排出させるエアベントの構造にある。
エアベントは、被成形品を樹脂モールド金型によりクランプした際にキャビティ内に閉じこめられるエアあるいは樹脂中に含まれるエアを排出するため、樹脂モールド金型のクランプ面にエア排出用の浅い溝を形成するものである。
図5は、本実施形態の樹脂モールド金型に設けたエアベント42の全体構成を示す。本実施形態の樹脂モールド金型では、クランパ14によって被成形品10をクランプするから、クランパ14のクランプ面にエアベント42を設けるが、本実施形態では、このエアベント42を被成形品10をクランプするクランプ部の領域内(基板面内)に設けたことが特徴である。
【0016】
本実施形態では図5に示す短冊状の個片に形成した製品を被成形品10とし、樹脂によって一括樹脂モールドするキャビティ40を図のような矩形状に形成している。被成形品10の両側縁部には被成形品10をクランプする細幅のクランプ部が形成され、被成形品10の長手方向の両端部にはさらに細幅のクランプ部が形成されている。エアベント42は被成形品10の幅方向の両側縁に設けられる細幅のクランプ部の範囲内に形成されるものである。
図7に、被成形品10をクランパ14によりクランプした状態を拡大して示す。被成形品10がクランパ14と上型20とによってリリースフィルム30を介してクランプされ、クランパ14の上端面に浅い溝状にエアベント42が形成され、被成形品10をクランプするクランプ部の領域内にエアベント42が形成されていることを示す。
【0017】
エアベント42の深さは0.03mm程度であり、きわめて浅く形成される。リリースフィルム30は一定の厚さがあるし、柔軟性もあるから、リリースフィルム30を介して被成形品10をクランプした際にはエアベント42を形成した部位はリリースフィルム30によって塞がれるが、型締め時には液状樹脂32に樹脂圧が加わるから、キャビティ40に閉じこめられたエアは樹脂圧によってエアベント42に排出されるようになる。
【0018】
図6に本実施形態の樹脂モールド金型に設けたエアベント42の平面配置を拡大して示す。
図のように、エアベント42はキャビティ40の側縁部に沿って所定間隔で形成された第1のエアベント部42aと、第1のエアベント部42aの他端側を相互に接続した第2のエアベント部42bからなる。キャビティ40内に閉じこめられたエアあるいは液状樹脂32中に含まれていたエアは、圧縮成形操作の際に、キャビティ40の側縁部分から第1のエアベント部42aに排出され、第1のエアベント部42aからさらに枝分かれ状に形成された第2のエアベント部42bに排出される。
【0019】
本実施形態の樹脂モールド金型に設けたエアベント42において特徴的な構成は、前述したように、被成形品10をクランプするクランプ部の領域内にエアベント42を配置したことと、図6に示すように、被成形品10をクランプするクランプ部の長手方向の略全長にわたって第2のエアベント部42bを設けることによって、細幅のクランプ部内に効率的にエアを排出するエアベント面積を確保し、被成形品10をクランプする領域内でエアを排出することによってボイド等のない高品質の樹脂モールドを可能にした点にある。
【0020】
なお、本実施形態においては第1のエアベント部42aの他端を互いに接続するように第2のエアベント部42bを設けたが、第1のエアベント部42aと第2のエアベント部42bとは交差する配置であればよく、必ずしも第1のエアベント部42aの他端同士を第2のエアベント部42bによって接続しなければならないものではない。第1のエアベント部42aの中途で第2のエアベント部42bを交差させてもよく、第2のエアベント部42bが第1のエアベント部42aに複数本交差するように設けて、クランプ部上に複数の第2のエアベント部42bを平行に配置するといったことも可能である。
【0021】
被成形品10をクランプして樹脂モールドする際には、液状樹脂32にかなりの圧力が加わるから、エアベント42にはエアとともに樹脂もわずかに排出されてくる。本実施形態のよう第1のエアベント部42aに第2のエアベント部42bを接続して屈曲した形状を備えたエアベント42を形成した場合は、第1のエアベント部42aに樹脂が排出されてきたとしても、第2のエアベント部42bの中途で樹脂が止まり、被成形品10の領域外へ樹脂がばり状に漏出したりすることを防止することができるという利点がある。図6では、キャビティ40から排出された樹脂32aが第2のエアベント部42bの中途で止まる様子を説明的に示す。
【0022】
このように、本実施形態の樹脂モールド金型によれば、被成形品10をクランプする領域内(基板面内)に効率的にエアベント42を配置してエアベントのための領域を確保したことによって、キャビティ40内の残留エアあるいは液状樹脂32に含まれているエアを効率的に排出可能とし、エアベント42に樹脂が排出された場合でも、被成形品10の領域内に排出樹脂を止めることができ、樹脂モールド金型が樹脂によって汚れたりすることを防止することができる。
また、被成形品10をクランパ14でクランプする部位は被成形品を樹脂モールドした後、ダイシングして個片の半導体装置を形成する際には、製品から除かれる部位であり、クランプ部にエアベントを設けることによって製品に影響を及ぼすことがない。
【0023】
上記実施形態では、被成形品10の側縁部をクランプするクランプ部の略全長にわたって、連続した形状に第2のエアベント部42bを設けたが、被成形品10に、被成形品10を金型に位置合わせするガイド孔等を設ける場合には、ガイド孔に第2のエアベント部42bが接続しないよう、第2のエアベント部42bを連続させないようにすることももちろん可能である。また、第1のエアベント部42aも、キャビティ40からのエアの排出を効果的に行える部位に設ければよく、その設置間隔も適宜設定すればよい。
【0024】
なお、エアベント42からのエアの排気をより確実にするため、図6に示すように、第2のエアベント部42bからクランパ14の端面にまで至る第3のエアベント部44を設けてもよい。この第3のエアベント部44はエアのみを排出するためのもので、第1、第2のエアベント部42a、42bよりも浅く形成するのが好ましい。図のように、隣接する第1のエアベント部42a、42aの中間位置に第3のエアベント部44を接続すると、第2のエアベント部42bに樹脂32aが排出されてきた場合でも、第3のエアベント部44までは樹脂が達することがなく、また、第3のエアベント部44は樹脂が通過できない程度に浅く形成されているから、エアのみを効果的に排出させることができる。
【0025】
上記実施形態においては、液状樹脂32の分量のばらつきを吸収するためのオーバーフロー部を設けていないが、樹脂量のばらつきを吸収するオーバーフロー部を設けるには、図6に示すように、キャビティ40の側縁に沿って、細幅のオーバーフロー部46を形成すればよい。オーバーフロー部46は樹脂モールド時に樹脂量が不足しないよう、樹脂モールドに必要な分量よりも若干多めに樹脂を供給し、キャビティ40を充填して余った樹脂をオーバーフロー部46に収容するようにしたものである。オーバーフロー部46はクランパ14の上端面にキャビティ40の側縁に沿って樹脂を収容する段差部として形成する。
この場合、前述した第1のエアベント部42aはオーバーフロー部46に接続させて形成すればよい。これによって、オーバーフローした樹脂をオーバーフロー部46に収容し、かつエアベント42からエアを排出させて樹脂モールドすることができる。
【0026】
なお、上記実施形態においては、下型側にキャビティ凹部を形成して樹脂モールドする例について説明したが、図8に示すように、上型側にキャビティブロック20aとクランパ14を設け、上型にキャビティ凹部を設けるようにして樹脂モールドする場合も、クランパ14に上述したと同様のエアベントを設けることによってキャビティ内のエアあるいは樹脂中に含まれるエアをエアベントから排出して樹脂モールドすることができる。図ではリリースフィルム30が上型側にエア吸着され、下型のキャビティブロック12にセットされた被成形品10の上に所定量の樹脂50が供給されている。
【0027】
また、上記実施形態では被成形品として図5に示す短冊状の個片に形成された基板に半導体チップが搭載された製品を対象としているが、被成形品の形状、大きさ、材質等がとくに限定されるものではない。また、被成形品も基板に半導体チップが多数個搭載されたものに限らず、半導体ウエハあるいはリードフレーム等の種々の製品を対象とすることができる。半導体ウエハのように被成形品が円形状のものの場合は、クランプ部が円形のリング状になるから、被成形品の周縁部に沿って配置される第2のエアベント部もリング状に形成される。
また、上記実施形態では、被成形品10を圧縮成形する例について説明したが、本発明は、圧縮成形以外のトランスファモールド方法によって樹脂モールドする場合についても同様に適用することができる。
また、上記実施形態においては、リリースフィルムを介して被成形品をクランプして樹脂モールドする例について示したが、リリースフィルムを使用せずに樹脂モールドする場合についてもまったく同様に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る樹脂モールド金型および樹脂モールド装置によれば、第1のエアベント部と該第1のエアベント部と交差して設けられた第2のエアベント部とによりエアベントを形成することによって、エアベントに屈曲形状を設けるとともに、エアベントを形成する領域をクランプ部内に制限した構成で有効なエアベント領域を確保することができることから、好適なエアベント作用を発揮させることができ、キャビティからエアとともに樹脂が排出されたような場合でも、樹脂を漏出させることなく金型の表面に樹脂ばりが付着せず、クリーンな状態で樹脂モールドすることができ、液状樹脂のような流動性の高い樹脂を使用する場合でも金型が樹脂によって汚れることを防止して好適な樹脂モールドが可能になる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂モールド装置により樹脂モールドする方法を示す説明図である。
【図2】樹脂モールド金型にリリースフィルムと液状樹脂とをセットした状態を示す説明図である。
【図3】樹脂モールド金型により被成形品をクランプした状態を示す説明図である。
【図4】被成形品を圧縮成形している状態を示す説明図である。
【図5】樹脂モールド金型に設けるエアベントの形成例を示す説明図である。
【図6】エアベントの構成を拡大して示す説明図である。
【図7】クランパに形成したエアベントを拡大して示す断面図である。
【図8】エアベントを設けた樹脂モールド装置の他の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 被成形品
11 下型
12 キャビティブロック
12a 樹脂モールド面
14 クランパ
14a、14b、22 エア流路
18、19、24 エア吸引機構
20 上型
22a エア吸引孔
30 リリースフィルム
32 液状樹脂
40 キャビティ
42 エアベント
42a 第1のエアベント部
42b 第2のエアベント部
44 第3のエアベント部
46 オーバーフロー部

Claims (5)

  1. 被成形品をクランプするクランパに樹脂モールド時にキャビティからエアを排出するエアベントを設けた樹脂モールド金型において、
    前記エアベントが、前記クランパが前記被成形品に当接して被成形品の外周縁の全長にわたって形成されるクランプ部の領域内に形成され、
    前記エアベントが、
    成形時にキャビティ内に閉じ込められたエアをキャビティ内より排出する、前記キャビティの縁部に沿って所定間隔で形成された第1のエアベント部と、
    該第1のエアベント部と交差する配置に、前記被成形品の外周縁の位置に延設された第2のエアベント部とを備えることを特徴とする樹脂モールド金型。
  2. 前記被成形品が、短冊状に形成された製品であり、
    前記第2のエアベント部が、該被成形品の長手となる幅方向の両側縁に設けられた、クランプ部の長手方向に設けられていることを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド金型。
  3. 前記被成形品が、円形状に形成された製品であり、
    前記クランプ部が円形のリング状に形成され、
    前記第2のエアベント部が、該被成形品の周縁部に沿ってリング状に形成されていることを特徴とする請求項記載の樹脂モールド金型。
  4. 片面が圧縮成形によって樹脂モールドされる被成形品の樹脂モールド部に対向して取り付けられたキャビティブロックと、
    該キャビティブロックを囲む枠体状に形成され、型開閉方向に可動に支持されるとともに、キャビティブロックの樹脂モールド面よりも端面が突出する方向に常時付勢して設けられたクランパとを備えることを特徴とする請求項1,2または3記載の樹脂モールド金型。
  5. 請求項1、2,3または4記載の樹脂モールド金型が装着され、プレス機構の固定プラテンおよび可動プラテンにより樹脂モールド金型が型開閉駆動されて樹脂モールドされる樹脂モールド装置であって、
    樹脂モールド部の内面を被覆するリリースフィルムの供給機構と、
    樹脂モールド部の内面に沿ってリリースフィルムをエア吸着する樹脂モールド金型に設けられたエア流路および該エア流路に連通するエア吸引機構とを備えていることを特徴とする樹脂モールド装置。
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