JP4203860B2 - マイクロミリングシステムおよびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、切削対象試料の微小な部分を切削するためのマイクロミリングシステムおよびその制御方法に関する。
一般に、岩石試料または化石試料などについては微小領域毎の分析が必要であり、これを行うために、例えば安定同位体質量分析計または高周波誘導結合プラズマ発光−質量分析計などが用いられているが、これらの分析においては、試料である岩石片または化石片などにおける微小な分析対象領域部分を、いわゆるマイクロミルおよびその制御装置を備えてなるマイクロミリングシステムにより切削して当該分析対象領域部分を構成する物質の粉体を採取し、これを分析用試料として精密分析に供することが行われている。
ここで、分析対象領域部分とは、例えば分析の目的、試料の種類に応じて任意に決定される、試料における組織構造中における微細な一部の組織に係る領域部分であって、通常、ミクロン単位の極めて微小な領域部分毎に試料が切削され、これにより採取された当該各領域部分に係る粉体が独立した分析用試料として分析処理に供される。従って、このように微小な領域部分の切削を行うマイクロミリングシステムは、目的とする切削対象領域部分を高い精度で正確に切削できるものであることが要求される。
従来、マイクロミリングシステムとしては、試料の載置面を水平に保持しながら例えば三次元方向に移動可能に設けられたステージと、ドリルビットの回転軸が試料載置面に垂直となるよう固定的に支持された切削ドリルと、当該ドリルビットの回転軸に平行な軸を視野の光軸とする鏡筒を備えた、下向きに固定的に支持されたCCDカメラとを備えてなるマイクロミルと、このマイクロミルを制御するための制御装置とよりなるものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
このようなマイクロミリングシステムにおいては、CCDカメラの直下に試料が位置された状態で当該試料の平面映像が取得され、この平面映像について設定された座標系上において切削目標点の位置情報が指定される。その後、試料が載置されたステージが移動されて、切削ドリルの回転軸の位置が目標切削点位置に相当する位置とされ、これにより、ドリルビットの先端位置が実際の試料の目標切削点位置にセット(以下、単に「ステージセッティング処理」ともいう。)され、この状態で前記目標切削点の位置情報に基づいて切削が実行される。以上において、ステージの移動量および移動方向は、CCDカメラに係る軸と、切削ドリルの回転軸との間の離間距離および離間方向の位置関係情報に基づいて決定される。
しかしながら、切削対象領域部分は既述のようにミクロン単位ときわめて微小なものであるのに対して、ステージセッティング処理におけるステージの移動距離は例えばセンチメーターオーダーと桁違いに大きいためにステージの移動量の制御に誤差が生じる可能性が高く、従って、高い精度でステージの移動量を制御することが困難であり、結局、切削対象領域部分の切削を高い精度で正確に実行することが困難である、という問題がある。
また、上記のようなステージセッティング処理におけるステージの移動制御は、マイクロミルにおいて、切削ドリルの回転軸およびCCDカメラに係る鏡筒軸の間の位置関係が固定されていることが前提とされているため、例えば切削ドリルの回転軸を意図的に傾斜させる場合のように、切削端の位置が変位された場合には、予め規定された位置関係情報に基づいてステージを移動しても、現実の目標切削点位置が厳密にドリルビットの先端位置と一致しないこととなり、結局、試料の切削を高い精度で実行することができない、という問題がある。
ニューウェーブリサーチ(New Wave Research)、"マイクロミル(MicroMill)"、[online]、2004年、[平成17年3月18日検索]、インターネット<URL:http://www.new−wave.com/DownLoad%20Files/LA−MMLL−DSa4−0402.pdf>
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものであって、その目的は、実際の切削ドリルの切削端を試料における目標切削点の位置に正確に位置させることができ、試料における所期の微小な領域部分を高い精度で正確に切削することができるマイクロミリングシステムおよびその制御方法を提供することにある。
本発明のマイクロミリングシステムの制御方法は、マイクロミルおよび試料映像撮影表示機構を備えてなるマイクロミリングシステムの制御方法であって、
マイクロミルが、試料載置用のステージと、このステージに固定的に保持された試料を切削する回転切削ドリルと、前記ステージと回転切削ドリルとを相対的に移動させる移動機構とを備えてなり、
試料映像撮影表示機構が、前記ステージ上の試料の拡大された平面映像を撮像する、その視野における光軸がステージに対して傾斜している撮像手段と、映像表示手段とよりなり、
試料の表面において選択された互いに離間する2つの基準点および当該2つの基準点を結ぶ直線から離間した第3の基準点のそれぞれに回転切削ドリルの切削端を位置させたときにおける、ステージについて設定された第1のX−Y座標系における切削ドリルの切削端の座標位置による切削ドリル位置情報を得ると共に、
試料映像撮影表示機構による試料の映像の場について設定された第2のX−Y座標系における上記3つの基準点にそれぞれ対応する3つの参照点の座標位置を表す参照点位置情報を得、
前記3つの基準点についての切削ドリル位置情報と、前記3つの参照点についての参照点位置情報とより得られる前記第1のX−Y座標系と第2のX−Y座標系との間における座標変換関数を利用して、第2のX−Y座標系において指定される目標切削点に回転切削ドリルの切削端が位置されるよう移動機構が制御されることを特徴とする。
また、マイクロミルは、その回転切削ドリルが水平な回動軸の周りに回動可能な支持機構により支持されることにより、当該回転切削ドリルの回転軸のステージに対する傾斜角度が調整可能とされていてもよい。
本発明のマイクロミリングシステムおよびその制御方法によれば、ステージについて設定された第1のX−Y座標系と、撮像手段によって撮像される試料の平面映像について設定された第2のX−Y座標系との間の相関関係が、ステージに保持された試料の平面において選択された2つの基準点にドリルビットの先端を直接接触させたときに得られるドリルビットの座標位置による切削ドリル位置情報と、前記平面映像上において特定された前記2つの基準点にそれぞれ対応する参照点の座標位置を表す参照点位置情報とにおける相関関係と等価であるので、第2のX−Y座標系において指定された目標切削開始位置に基づいて、当該目標切削開始位置を第1のX−Y座標系における切削ドリル位置情報に高い精度で変換することができる。
すなわち、実際のドリルビットの先端位置を試料映像上で座標的に特定する作業が2つの点のそれぞれについて行われることにより得られたドリルビットの座標位置による切削ドリル位置情報を利用して2つの座標系を変換する座標変換関数が規定されるため、実際の切削に際して、ステージにおける試料が固定される位置または方向、ドリルビットの先端位置並びに撮像手段の位置や姿勢の如何に関わらず、平面映像上において指定される第2のX−Y座標系において指定された目標切削開始位置に係る座標情報から変換されて得られた切削ドリル位置情報は、高い精度で目標切削点がドリルビットの先端位置に位置されるときのステージの座標位置を示すものとなる。その結果、目標切削点の切削を高い精度で正確に実行することができる。
また、前記2つの基準点から離間する第3の基準点が選択されることにより、第1のX−Y座標系を基準とした前記2つ座標系における相関関係において、第2のX−Y座標系について3つの基準点に対応した3つの参照点によって3つの位置関係規定要素が定まる結果、3つの参照点を含む平面の傾きがZ軸方向について固定されることとなり、従って、撮像手段が、その視野軸が試料の平面に対して傾斜するよう設けられることにより生ずる平面映像に係る歪みなどに関わらず、これが適切に補正されるよう2つの座標系を変換する座標変換関数が規定される。その結果、実際の切削に際して、平面映像上において指定される第2のX−Y座標系において指定された目標切削開始位置に係る座標情報から変換されて得られた切削ドリル位置情報は、高い精度で目標切削点がドリルビットの先端位置に位置されるステージの位置を示すものとなり、結局、目標切削点の切削を更に高い精度で正確に実行することができる。
以下、本発明のマイクロミリングシステムの制御方法に係るマイクロミリングシステムについて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るマイクロミリングシステムの一例の構成を示す模式図である。
図1に示す例において、マイクロミリングシステムは、マイクロミル10と、後述する、撮像手段であるCCDカメラ16および映像表示手段よりなる試料映像撮影表示機構とを備えた構成とされており、前記映像表示手段として機能するディスプレー装置(図示せず)を備えると共に、座標変換処理機能を有するコンピュータ101が接続されていると共に、マイクロミル10には、後述するステージ移動機構を制御するための移動機構制御手段102が備えられている。
マイクロミル10は、平板状の基台111およびこの基台111から上方に伸びるスタンド棒112を有するスタンド11を備えてなり、この基台111上には、切削対象物である基礎試料121を固定的に保持するための保持具が設けられたステージ12を有すると共に、このステージ12を移動させるステージ移動機構13を備えてなるステージ台14が設けられている。
スタンド棒112には、支持用ロッド17が、水平軸171に沿って水平方向に伸びると共に、この水平軸171の周りに回動可能に、かつ、その回動状態が選択された角度状態に固定可能に、その基端部においてクロスクランプ18により装着されており、この支持用ロッド17の先端に、下端に下方に伸びるドリルビット151を有する、本体が円柱状の回転切削ドリル15が固定されて設けられている。このような構成とされていることにより、回転切削ドリル15が、ステージ12の上方位置においてドリルビット151がステージ12の平面に向って伸びるよう位置されている。
また、スタンド棒112には、クロスクランプ18の上方において、クロスクランプ162により、撮像手段である、拡大された平面映像を撮像するための鏡筒161を備えたCCDカメラ16が設けられている。このCCDカメラ16は、その視野領域内にドリルビット151の先端が含まれることとなるよう設けられてなるものであり、切削ドリル15が傾斜状態とされることによりドリルビット151の先端位置が移動した場合にも、当該視野領域内にドリルビット151の先端が確実に含まれることとなるよう視野角の角度が調整可能とされている。
ここで、撮像手段としては、ドリルビットの先端を視野領域に含む基礎試料121の平面映像を拡大して撮像することができるものであることが好ましく、CCDカメラに限定されず適宜の映像取得手段を利用することができる。
コンピュータ101は、撮像手段であるCCDカメラ16により得られるドリルビット151の先端を含む基礎試料121の平面映像を表示するための映像表示手段として機能するディスプレー装置を備えてなり、後述する座標変換処理を含む事前同期処理作業を実行する機能するものであり、このようなコンピュータとしては、市販されている汎用のパーソナルコンピュータを利用することができる。
ステージ台14におけるステージ移動機構13は、ステージ12を上下方向(Z軸方向)に推移させるリフト131と、このリフト131の上に設けられた、ステージ12を水平面内で横方向(X軸方向)に推移させる第1の中間ステージ132と、この第1の中間ステージ132の上に設けられた、ステージ12を水平面内で縦方向(Y軸方向)に推移させる第2の中間ステージ133とよりなり、この第2の中間ステージ133の上に平板状のステージ12が配設された構成とされている。
ここで、ステージ12の寸法は、切削対象物を安定的に載置し、固定することができる大きさであればよく、例えば縦5cm横5cmとされる。
ステージ移動機構13において、ステージ12の最小移動単位は、例えば0.025〜1.0μm、好ましくは0.025μmとされ、このようなステージ移動機構13の駆動源としては例えばステップモータが用いられる。
移動機構制御手段102は、コンピュータ101から得られる制御信号に基づいてステージ移動機構13に係るステップモータの回転角度を制御することによりステージ移動機構13の移動距離を制御するコントローラである。
図1において、152は、切削ドリル装着用のアダプターであり、これにより、切削ドリル15は交換可能とされている。
以上のマイクロミリングシステムにおいては、マイクロミル10において、ステージ12に切削対象物である基礎試料121が載置されて固定された後、試料映像撮影表示機構とマイクロミル10とを同期させる、座標変換処理を含む事前同期処理作業が実行される。そして、リフト131が駆動されてステージ12が上昇されることにより、基礎試料121がドリルビット151に接触されて切削が開始される。更に、この状態でステージ12が縦方向および横方向に移動されて、基礎試料121における切削対象領域部分の切削が達成される。
以上の基礎試料121の切削工程においては、下記の態様で事前同期処理作業が実行される。
すなわち、基礎試料121がステージ12に固定されると共に、必要に応じて切削ドリル15が設定された傾斜角度状態に固定された後であって、実際の切削処理が実行される前に、事前同期処理作業が実行される。
この事前同期処理作業においては、基礎試料121の平面に係る拡大された平面映像が、CCDカメラ16により撮像されると共にコンピュータ101におけるディスプレーに映しだされ、この平面映像を利用しながら、基礎試料121の平面上において任意の位置が選択され、その後、オペレーターのマニュアル操作によりドリルビット151の先端が、当該選択された位置に対応する基礎試料121の平面における位置に接触されてこの位置が第1の基準点として特定され、このときのドリルビット151の先端の座標位置が、当該ステージ121について設定された第1のX−Y座標系(a, b系)において定義される第1の切削ドリル位置情報(a1 , b1 )として取得される。
一方、モニター装置に映しだされた平面映像について第2のX−Y座標系(α, β系)が設定されており、当該平面映像上において前記第1の基準点に対応する位置(前記基礎試料121の平面上において選択された位置)が第1の参照点として特定され、この第1の参照点の座標位置を表す第1の参照点位置情報(α1 , β1 )が、当該第2のX−Y座標系(α, β系)において取得される。
次に、上記の第1の基準点とは異なる、第1の基準点より離間した任意の位置が基礎試料121の平面上において選択され、オペレーターのマニュアル操作によりドリルビット151の先端が、当該選択された位置に対応する基礎試料121の平面における位置に接触されてこの位置が第2の基準点として特定され、このときのドリルビット151の先端の座標位置が、ステージ121について設定された第1のX−Y座標系において定義される第2の切削ドリル位置情報(a2 , b2 )として取得される。
同時に、モニター装置に映しだされた平面映像上において前記第2の基準点に対応する位置(前記基礎試料121の平面上において選択された位置)が第2の参照点として特定され、この第2の参照点の座標位置を表す第2の参照点位置情報(α2 , β2 )が、当該第2のX−Y座標系において取得される。
上記において、第1の基準点および第2の基準点の各々に係る切削ドリル位置情報(a1,b1 )、(a2,b2 )と、参照点位置情報(α11 )、(α22 )は、実際には、接続されたコンピュータ101によって取得されるものであり、このコンピュータ101において、第1の基準点に係る切削ドリル位置情報(a1 , b1 )と参照点位置情報(α1 , β1 )とが相互に関係づけられると共に、第2の基準点に係る切削ドリル位置情報(a2 , b2 )と参照点位置情報(α2 , β2 )とが相互に関係づけられることにより、第2のX−Y座標系と、第1のX−Y座標系と、を相互に変換する座標変換関数が規定される。
すなわち、基礎試料121に係る一つの基準点について、ステージ121について設定されたステージ121の位置を表す第1のX−Y座標系と、基礎試料121について得られた平面映像について設定された目標切削開始位置を表す第2のX−Y座標系という2つの異なる座標系により位置情報が独立に取得されるため、当該2つの異なる座標系の間の相関関係が固定されるので、特定の座標変換関数により、一方の系における位置を他方の系において特定することができる。
従って、基礎試料121における平面映像上において、切削対象領域部分に係る目標切削開始位置(αn , βm )を第2のX−Y座標系における座標位置として指定することにより、当該目標切削開始位置(αn , βm )が、前記座標変換関数により第1のX−Y座標系における切削ドリル位置情報(an , bm )に変換され、この切削ドリル位置情報(an , bm )に基づいて、移動機構制御手段102によりステージ移動機構13が制御される。
その結果、目標切削点がドリルビット151の先端に一致するまでステージ121の移動状態が制御されることとなり、結局、基礎試料121における目標切削点を高い精度で正確に切削することができる。
ここで、必要に応じて、上記の第1の基準点および第2の基準点とは異なる、第3の基準点が選択されてもよい。
この第3の基準点は、第1の基準点より離間した、当該第1の基準点および第2の基準点を通る直線上の位置以外の任意の位置が選択されると共に、オペレーターのマニュアル操作によりドリルビット151の先端が、当該選択された位置に対応する基礎試料121の平面における位置に接触されてることにより特定されればよく、この場合には、当該第3の基準点にドリルビット151の先端が接触しているときのドリルビット151の先端の座標位置が、ステージ121について設定された第1のX−Y座標系において定義される第3の切削ドリル位置情報(a3 , b3 )として取得されればよい。
同時に、モニター装置に映しだされた平面映像上において前記第3の基準点に対応する位置が第3の参照点として特定され、この第3の参照点の座標位置を表す第3の参照点位置情報(α3 , β3 )が、当該第2のX−Y座標系において取得される。
上記において、第1の基準点, 第2の基準点、および第3の基準点の各々に係る切削ドリル位置情報(a1 , b1 )、(a2 , b2 )、(a3 , b3 )と、参照点位置情報(α1 , β1 )、(α2 , β2 )、(α3 , β3 )は、実際には、接続されたコンピュータ101によって取得されるものであり、このコンピュータ101において、第1の基準点に係る切削ドリル位置情報(a1 , b1 )と参照点位置情報(α1 , β1 )とが相互に関係づけられると共に、第2の基準点に係る切削ドリル位置情報(a2 , b2 )と参照点位置情報(α2 , β2 )とが相互に関係づけられ、更に、第3の基準点に係る切削ドリル位置情報(a3 , b3 )と参照点位置情報(α3 , β3 )とが相互に関係づけられることにより、第2のX−Y座標系と第1のX−Y座標系とを相互に変換する座標変換関数が規定される。
第1のX−Y座標系において前記2つの基準点に追加して第3の基準点を特定することにより、当該第1のX−Y座標系について、第1の基準点と第2の基準点との間にしか存在し得なかった、その2点間距離を含む1つの位置関係規定要素に加えて、第1の基準点と第3の基準点との間における位置関係規定要素および第2の基準点と第3の基準点との間における位置関係規定要素という2つの位置関係規定要素が、3つの基準点を含む基準面上において異なる方向軸上に設定されることとなる。
その結果、第1のX−Y座標系を基準として第2のX−Y座標系との間に固定される相関関係においては、当該第2のX−Y座標系についても第1のX−Y座標系に係る3つの基準点のそれぞれに関連づけられた3つの参照点の間に、2点間距離を含む位置関係規定要素が3つ設定されるため、この第2のX−Y座標系について設定された、3つの参照点を含む参照面は、その3つの位置関係規定要素が、前記第1のX−Y座標系について設定された基準面上における2点間距離を含む位置関係規定要素が確実に反映されたものとなる。
従って、相関関係が固定された当該2つの異なる座標系の間において、例えば撮像手段の視野における光軸が試料の平面に対して傾斜されている場合などに干渉する撮像工程における誤差に関わらず、特定の座標変換関数により、一方の系における位置を他方の系において特定することができ、すなわち、試料の平面上における2点間距離を含む位置関係規定要素が、ディスプレーに表示される平面映像上に確実に反映されることとなるため、平面映像上において指定される第2のX−Y座標系における位置をステージ座標位置として第1のX−Y座標系において高い精度で特定することができる。
以上において、選択される基準点としては、特に制限されるものではないが、例えば組織端部など、視覚的に捉えやすい特徴を有する部分であることが好ましい。また複数の基準点の各々の間の離間距離は、大きいことが好ましい。
また、基礎試料121平面の平面映像を、例えば0.6〜15倍の適宜の拡大倍率で撮像することにより、実際の作業において基準点に対応する参照点の特定および目標切削開始位置の指定が容易となる。
また、第1および第2の基準点並びに必要に応じて選択される第3の基準点は、CCDカメラ16によって得られる、目標切削点を含む一の視野領域内において指定されることが好ましい。
以上、本発明のマイクロミリングシステムの制御方法について具体的に説明したが、本発明においては種々の変更を加えることが可能である。
例えば、マイクロミルにおけるステージ移動機構は、ステージを水平面上で回転させる回転テーブルを備えてなる構成とされていてもよい。このような構成によれば、切削対象物の切削工程において高い自由度が得られる。
また、複数の点を目標切削開始位置として指定することにより、当該複数の点を結ぶ線に沿って基礎試料121の切削が行われるようステージ移動機構13が制御されてもよく、このような制御によって、切削を効率的に実行することができる。
本発明に係るマイクロミリングシステムの一例の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 マイクロミル
101 コンピュータ
102 移動機構制御手段
11 スタンド
111 基台
112 スタンド棒
12 ステージ
121 基礎試料
13 ステージ移動機構
131 リフト
132 中間ステージ
133 中間ステージ
14 ステージ台
15 切削ドリル
151 ドリルビット
152 アダプター
16 CCDカメラ
161 鏡筒
162 クロスクランプ
17 支持用ロッド
171 水平軸
18 クロスクランプ

Claims (4)

  1. マイクロミルおよび試料映像撮影表示機構を備えてなるマイクロミリングシステムの制御方法であって、
    マイクロミルが、試料載置用のステージと、このステージに固定的に保持された試料を切削する回転切削ドリルと、前記ステージと回転切削ドリルとを相対的に移動させる移動機構とを備えてなり、
    試料映像撮影表示機構が、前記ステージ上の試料の拡大された平面映像を撮像する、その視野における光軸がステージに対して傾斜している撮像手段と、映像表示手段とよりなり、
    試料の表面において選択された互いに離間する2つの基準点および当該2つの基準点を結ぶ直線から離間した第3の基準点のそれぞれに回転切削ドリルの切削端を位置させたときにおける、ステージについて設定された第1のX−Y座標系における切削ドリルの切削端の座標位置による切削ドリル位置情報を得ると共に、
    試料映像撮影表示機構による試料の映像の場について設定された第2のX−Y座標系における上記3つの基準点にそれぞれ対応する3つの参照点の座標位置を表す参照点位置情報を得、
    前記3つの基準点についての切削ドリル位置情報と、前記3つの参照点についての参照点位置情報とより得られる前記第1のX−Y座標系と第2のX−Y座標系との間における座標変換関数を利用して、第2のX−Y座標系において指定される目標切削点に回転切削ドリルの切削端が位置されるよう移動機構が制御されることを特徴とするマイクロミリングシステムの制御方法。
  2. マイクロミルは、その回転切削ドリルが水平な回動軸の周りに回動可能な支持機構により支持されることにより、当該回転切削ドリルの回転軸のステージに対する傾斜角度が調整可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロミリングシステムの制御方法。
  3. マイクロミルおよび試料映像撮影表示機構を備えてなるマイクロミリングシステムであって、
    マイクロミルが、試料載置用のステージと、このステージに固定的に保持された試料を切削する回転切削ドリルと、前記ステージと回転切削ドリルとを相対的に移動させる移動機構とを備えてなり、
    試料映像撮影表示機構が、前記ステージ上の試料の拡大された平面映像を撮像する、その視野における光軸がステージに対して傾斜している撮像手段と、映像表示手段とよりなり、
    試料の表面において選択された互いに離間する2つの基準点および当該2つの基準点を結ぶ直線から離間した第3の基準点のそれぞれに回転切削ドリルの切削端を位置させたときにおける、ステージについて設定された第1のX−Y座標系における切削ドリルの切削端の座標位置による3つの基準点についての切削ドリル位置情報と、試料映像撮影表示機構による試料の映像の場について設定された第2のX−Y座標系における上記3つの基準点にそれぞれ対応する3つの参照点の座標位置を表す3つの参照点についての参照点位置情報とより得られる、前記第1のX−Y座標系と第2のX−Y座標系との間における座標変換関数を利用して、第2のX−Y座標系において指定される目標切削点に回転切削ドリルの切削端が位置されるよう移動機構を制御する移動機構制御手段を有することを特徴とするマイクロミリングシステム。
  4. マイクロミルは、その回転切削ドリルが水平な回動軸の周りに回動可能な支持機構により支持されることにより、当該回転切削ドリルの回転軸のステージに対する傾斜角度が調整可能とされていることを特徴とする請求項3に記載のマイクロミリングシステム。
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