JP4202105B2 - 浴室の乾燥方法及び浴室乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の乾燥方法及び主に浴室の天井面に設ける浴室乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室の乾燥方法及び浴室乾燥装置としては、換気を利用して浴室の乾燥を行うものが一般的である。
【0003】
以下、換気を利用した浴室乾燥装置及び浴室の乾燥方法について図17を参照しながら説明する。
【0004】
図17は従来の一般的な浴室及び浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図であり、図に示すように浴室101は、壁面102、天井面103、浴槽104、洗い場105、ドア106、ドア106に形成されたガラリ107とから構成され、天井面103に浴室乾燥装置の本体108が設置されている。本体108は、ファン109と、ファン109の吸込側110と浴室101の内部とを連通する吸込口111とから構成され、ファン109の吹出側112は排気ダクト113を介して浴室101の外部と連通している。
【0005】
ファン109を作動させると浴室101の空気が吸込口111から本体108に吸気114され、排気ダクト113を通って浴室101外部に排気115される。この排気115に伴いガラリ107より浴室101外部の低湿度の空気が浴室101に給気116されて高湿の空気と入れ替わり換気が行われる。換気により浴室101内の空気の水蒸気分圧は低下して水分を含めるようになり、壁面102、天井面103、洗い場105等の結露の蒸発を促して浴室101を乾燥させることになる。
【0006】
しかしながら、このように単純に浴室101を換気する構成では、空気の流れが少ない天井面103隅から壁面102上部にかけてのコーナー部の乾燥が遅く、かびが発生しやすいという問題点があった。
【0007】
この点を改良するために、吸気の一部を天井面沿いに浴室内に送気するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
以下、その吸気の一部を天井面沿いに浴室内に送気する浴室乾燥装置及び浴室の乾燥方法について図18を参照しながら説明する。図18において図17と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0009】
図18は従来の吸気の一部を天井面沿いに浴室内に送気する浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図であり、図に示すようにファン109の吹出側112と浴室101外を連通する第1吹出風道117と、ファン109の吹出側112と浴室101内を連通する第2吹出風道118が設けられており、ファン109の運転により吸込口111より吸気114された浴室101内の空気の一部が第2吹出風道118の下方に設けられたグリル119と天井面103の間隙を利用した吹出口120から天井面103沿いに四方向に送気121され天井面103隅から壁面102上部の結露の蒸発を促し乾燥するものである。
【0010】
また、更に天井面や壁面上部の乾燥を促すため浴室外の空気を天井面沿いに浴室内に給気するものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
以下、その浴室外の空気を天井面沿いに浴室内に給気する浴室乾燥装置及び浴室の乾燥方法について図19を参照しながら説明する。図19において図17及び図18と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0012】
図19は従来の浴室外の空気を天井面沿いに浴室内に給気する浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図であり、図に示すように浴室101外部の空気を浴室101内に給気116するための給気ユニット122と、給気ユニット122と本体108を接続するための給気ダクト123が設けられ、給気ユニット122の運転により浴室101外の低湿度の空気が給気ダクト123を介して本体108に導入され、グリル119と天井面103の間隙を利用した吹出口120から天井面103沿いに四方向に給気116されて天井面103隅から壁面102上部の結露の蒸発を促し乾燥するものである。
【0013】
また、更に浴室を乾燥するため、浴室内の空気を加熱して循環させるものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0014】
以下、その浴室内の空気を加熱して循環させる浴室乾燥装置及び浴室の乾燥方法について図20を参照しながら説明する。図20において図17、図18及び図19と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0015】
図20は従来の浴室内の空気を加熱して循環する浴室乾燥機の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図であり、図に示すように第2吹出風道118にヒーター124を設け、ファン109の運転により吸込口111より吸気114された浴室101内の空気の一部をヒーター124により加熱して水蒸気分圧を低下させ吹出口120より案内羽根125と回転グリル126を介して浴室101内に拡散するように送気121させて壁面102、天井面103等の結露の蒸発を促し乾燥するものである。
【0016】
【特許文献1】
特開平8−261529号公報(第3−5頁、第2図)
【特許文献2】
特開平7−145973号公報(第3−5頁、第2図)
【特許文献3】
実開平1−94853号公報(第6−8頁、第1図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
以上の例のように、浴室101の空気を排気115して換気を行い浴室101内の空気の水蒸気分圧を低下させ水分を含めるようにして、壁面102、天井面103、洗い場105等の結露の蒸発を促すとともに、排気115の一部を浴室101内に送気121し天井面103沿いに流して天井面103隅から壁面102上部を乾かす技術が開示されているが、使用直後の浴室101が高湿高露点の空気状態となる一方、浴室101を形成する材質の熱容量により壁面102や天井面103は浴室101の外の温度に順じて比較的冷えているため、天井面103沿いに流した送気121が天井面103や壁面102で冷やされて新たに結露して乾燥が遅くなるという問題点、及び天井面103沿いの送気121が四方向に分散して風速が落ちるため、浴室101下方に到達する前に吹出口120より低い位置にある吸込口111に吸気114されるショートサーキットが起こり、送気121が入浴後の洗い場105隅や壁面102下部等の浴室101下方に残った水滴に届かず乾きにくいという問題点があった。
【0018】
また、浴室101外の低湿度の空気を本体108に導入し、天井面103沿いに給気116して天井面103隅から壁面102上部の結露の蒸発を促し乾燥を速める技術が開示されているが、浴室101外部の空気を浴室101に供給するための給気ユニット122及び給気ユニット122と本体108を接続する給気ダクト123が必要となり装置が複雑化してコストが高くなるという問題点、及び天井面103沿いの給気116が四方向に分散して風速が落ちるため、浴室101下方に到達する前に吹出口120より低い位置にある吸込口111に吸気114されるショートサーキットが起こり、給気116が入浴後の洗い場105隅や壁面102下部等の浴室101下方に残った水滴に届かず乾きにくいという問題点があった。
【0019】
また、浴室101内の空気の一部を加熱して水蒸気分圧を低下させ案内羽根125と回転グリル126を介して浴室101内に送気121して壁面102、天井面103等の結露の蒸発を促し浴室101を乾燥させる技術が開示されているが、吸込口111と吹出口120が略同一の高さに接近して設けられているため、ヒーター124で加熱された送気121が浴室101下方に到達する前に吹出口120の近傍にある吸込口111に吸気114されるショートサーキットが起こり、ヒーター124の熱が入浴後の洗い場105隅や壁面102下部等の浴室101下方に残った水滴に届かず乾きにくいという問題点、及び上述したショートサーキットを抑制するためには浴室101下方に送気121する風速を高める必要があり、風量が増えるため送風騒音が大きくなるという問題点、及び空気中の塵埃を捕捉するフィルターを吸込口111近傍に取り付けた場合は、吸込面積の急激な拡大縮小が発生し吸込抵抗が増加して風量が減少し、風速が低下して洗い場105隅や壁面102下部等の浴室101下方に残った水滴に届かず乾きにくいという問題点があった。
【0020】
本発明は上記課題を解決するものであり、入浴後の洗い場105や壁面102下部等の浴室101下方に残った乾かしにくい水滴をショートカットや吸込面積の急激な拡大縮小による吸込抵抗の増加を抑制することにより必要以上に風量を上げることなく効率良く乾燥すること、また、天井面103、壁面102に新たな結露を発生させず乾燥を速めること、また、給気ユニット122や給気ダクト123を要しない簡単な構成にしてコストアップを抑えること、そしてヒーター124の熱を有効に使い浴室101を短時間で乾燥することを実現する浴室の乾燥方法及び浴室乾燥装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の浴室の乾燥方法は上記目的を達成するために、ショートカットが起こり難いように、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、天井面沿いに略直交する四辺方向から広範囲に吸気して、その四辺方向の吸気位置の内側で且つ吸気位置より低い位置から下向きに送気することとしている。そして、この送気は容易に吸気に戻らずに風速を保ったまま浴室下方まで到達し洗い場や壁面下部に残った水滴を効率良く乾燥することができる。
【0022】
また、他の手段は、換気によって浴室の空気の露点を下げた後に、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、この低露点の空気を天井面沿いに広範囲に吸気して混合し、その一部或いは全てを下向きに浴室内に送気することとしている。そして、この低露点の吸気が冷やされても結露せずに壁面や天井面に沿って流れて乾燥を速めることができる。
【0023】
また、本発明の浴室乾燥装置は上記目的を達成するために、ショートカットが起こり難いように、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、ファンの吸込側に天井面沿いに略直交する四辺方向から吸気する吸込口と、ファンの吹出側に四辺方向に開口した吸込口の内側で且つ吸込口より低い位置から送気する吹出口を備えることとしている。そして、この単一のファンからなる安価で簡単な構成において、吹出口からの送気が容易に吸込口に戻らずに風速を保ったまま浴室下方まで到達して、洗い場や壁面下部に残った水滴を効率良く乾燥することができる。
【0024】
また、他の手段は、吹出口を下斜めの二方向に送気するように分割し、その何れか一方向を遮蔽する着脱自在な遮蔽部材を備えることとしている。そして、より乾かしたい洗い場や壁面下部の方向に送気を集中させて風速を高め浴室下方の水滴を効率良く乾燥することができる。
【0025】
また、他の手段は、吹出口からの送気を加熱する加熱手段を備えることとしている。そして、この加熱手段の熱が送気に乗じて容易に吸込口に戻らずに浴室下方まで有効に到達して、洗い場や壁面下部に残った水滴を短時間で乾燥することができる。
【0026】
また、他の手段は、空気中の塵埃を捕捉するフィルターを、吸込口との間にチャンバー部が介在するように距離を設けて備えることとしている。そして、吸込気流の急激な拡大縮小を抑制し、且つチャンバー部で整流しフィルター通過時の圧力損失を低減して吸込抵抗の増加を抑え、吹出口からの送気の風量を落さずに風速を保持して浴室下方まで到達させ、洗い場や壁面下部に残った水滴を効率良く乾燥することができる。
【0027】
また、他の手段は、換気によって浴室の空気の露点を下げる第1段階を経て、この低露点の空気を吹出口から下向きに送気し、吸込口より天井面沿いに広範囲から吸気する第2段階に移行する運転方法を備えることとしている。そして、この単一のファンからなる安価で簡単な構成において、第1段階で露点が下がった浴室の空気が、第2段階で結露せずに壁面や天井面に沿って流れて乾燥を速めることができる。
【0028】
また、他の手段は、換気によって浴室の空気の露点を下げるとともに吹出口からの送気を加熱する第1段階を経て、その加熱のみを停止する第2段階に移行する運転方法を備えることとしている。そして、第1段階で換気と加熱により湿度の下がった空気が結露せずに壁面や天井面に沿って流れて乾燥が速まり、浴室の湿度が十分に下がった後は、第2段階で加熱手段が停止して熱の浪費が抑えられ効率良く浴室を乾燥することができる。
【0029】
また、他の手段は、第1段階から第2段階に移行するタイミングを、積算運転時間、もしくは浴室の温度、或いは浴室の湿度により判定することとしている。そして、乾燥運転積算時間もしくは浴室の温度或いは浴室の湿度により浴室の空気の露点温度が浴室内表面温度を下回った段階を詳細に判定して、確実に天井面や壁面の新たな結露を抑止するとともに、加熱手段の熱を浪費することなく短時間で効率良く浴室を乾燥することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明は、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、浴室の天井面沿いに略直交する四辺方向から吸気して混合し、混合した吸気の一部を浴室外に排気し、残りを四辺方向の吸気位置の内側であって且つ吸気位置より低い位置から下向きに浴室内に送気するようにしたものである。この吸気は天井面に略平行で且つ四辺方向から集中する方向の速度ベクトルを持ち、一方、送気は天井面に略垂直で且つ下向きの速度ベクトルを持つ。この送気の開始点は吸気位置より低い位置にあり、互いのベクトルが浴室内で交差せず、また上下方向において重なることも無いため、送気から吸気へのショートカットが起こり難い気流分布を形成する。更に双方のベクトルの長さ、即ち速度は四辺方向に分かれている吸気より、集中した送気の方が大きくなり易く、下向きの流れを更に支援して浴室下方により到達しやすい気流分布が形成される。
【0031】
また、本発明は、浴室の高湿度の空気を排気して浴室外から低湿度の空気を給気し、浴室内の高湿度の空気を低湿度空気に入替えて換気を行い、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、この換気によって露点が低下した浴室の空気を天井面沿いに略直交する四辺方向から広範囲に吸気して混合し、混合した吸気の一部或いは全てを四辺方向の吸気位置の内側であって且つ吸気位置より低い位置から下向きに浴室内に送気するようにしたものである。このように換気が行われた後の浴室の空気を壁面あるいは天井面沿いに流すと、浴室外の温度の影響を受けて冷えている壁面や天井面により冷却されて温度は低下するものの換気によって露点が下がっているため結露せず、逆に、この低露点空気の飽和水蒸気との分圧差が壁面や天井面の結露の蒸発を促すように作用する。
【0032】
また、本発明は、天井面に設置される本体内に、空気を吸い込んで吹き出すファンを備え、このファンの吸込側を吸込風道を介して浴室内に連通し、この吸込風道の浴室側端部において天井面近傍に略直交する四辺方向に吸込口を開口させ、ファンの吹出側を第1吹出風道を介して浴室外と、第2吹出風道を介して浴室内と連通させて、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、この第2吹出風道の浴室側端部に四辺方向の吸込口の内側であって且つ吸込口より低い位置に吹出口を開口させたものである。そして、ファンを作動すると、略直交する四辺方向の吸込口に向けて天井面に対して略平行な速度ベクトルを持つ吸気が発生し、その一部が吸込口より低い位置にある吹出口から天井面に対し略垂直方向の下向きの速度ベクトルを持つ送気となる。この送気と吸気の速度ベクトルは浴室内で互いに交差せず、また上下方向において重なることも無いため送気は吸気に戻りにくくなり、ショートカットが起こり難い気流分布が形成される。そして、双方の速度ベクトルの大きさ、即ち速度は、吹出口が吸込口の内側に形成さるため、四辺方向に分かれている吸気より集中している送気の方が大きくなり易く、下向きの流れを更に支援して浴室下方により到達しやすい気流分布を形成する。
【0033】
また、吹出口を中心線を境に第1吹出口と第2吹出口とに分割し、下斜めの二方向に送気するように、第1吹出口及び第2吹出口に吹出口の内側から外側に向かって下方向に斜行する複数の風向板を平行に設け、第1吹出口あるいは第2吹出口の何れかの、風向板がより乾かしたい方向を向いている一方を開口し、他方を着脱自在な遮蔽部材で遮蔽するようにしたものである。そして、ファンを作動すると、分割した吹出口の何れか一方から、洗い場や壁面下部等の乾かしたい部分に向かって、且つ吹出面積の減少によって高風速となった送気が発生し、ショートカットが起こりにくく且つ乾かしたい洗い場や壁面下部に到達しやすい気流分布が形成される。
【0034】
また、ファンの吹出側が第1吹出風道もしくは第2吹出風道の何れか一方、或いは第1吹出風道及び第2吹出風道の双方に連通するように切替わるダンパーを吹出側に設け、このダンパーと吹出口の間に第2吹出風道を流れる空気を加熱する加熱手段を備えたものである。そして、ファンを作動すると前述した浴室下方向に向かう送気が発生し、この送気が加熱手段を流通する際に加熱されて高温低湿状態となり飽和水蒸気との分圧差が拡大して水分をより含めるようになる。この高温低湿状態の送気が浴室下方にある入浴後の洗い場や壁面下部に残った水滴に接触することにより短時間で水滴の蒸発を促すように作用する。そして、加熱手段の熱出力は第2吹出風道を流れる空気に乗じて全て浴室内に入り有効に利用される。
【0035】
また、四辺方向に開口する吸込口の内側であって且つ吸込口とファンの吸込側とを結ぶ吸込風道内に空気中の塵埃を捕捉するフィルターを設け、このフィルターを着脱するための点検口を、四辺方向に開口する吸込口の内側であって且つ吸込口より低い位置に備え、フィルター(220)と吸込口(111)の間隙を利用してチャンバー部を形成したものである。そして、ファンを作動すると、前述したように四辺方向に開口する吸込口に向かう吸気が発生し、吸込抵抗を受けてファンに吸込まれるが、吸込口近傍にフィルターが無いために吸込口通過時の吸込気流の急激な縮小拡大を抑制して吸込抵抗の増加を抑え、更に吸込口を通過した後はチャンバー部において緩やかに拡散し整流されてフィルターを通過するので、フィルター通過時の吸込抵抗の増加も抑制される。
【0036】
また、ファンの吹出側が第1吹出風道にのみ連通するようにダンパーを切替えてファンを作動する第1段階を経て、ファンの吹出側が第2吹出風道のみ或いは第1吹出風道及び第2吹出風道の双方に連通するようにダンパーを切替える第2段階に移行する運転方法を備えたものである。第1段階ではファンの吹出側は第1吹出風道を介して浴室外にのみ連通しているため、ファンの作動により浴室の高湿度の空気は排気され浴室外から低湿度の空気が給気されて換気がなされ浴室内の空気の露点が低下する。第2段階では、ファンの吹出側は第2吹出風道を介して浴室内に連通するので、吸込口からの吸気の一部あるいは全てが吹出口から浴室内に送気され吸込口より天井面沿いに広範囲に吸気される。この低湿度の空気は前述したように壁面から天井面沿いを流れる際に冷却されるが、温度は低下するものの換気によって露点が下がっているために結露せず、逆に、この低露点空気の飽和水蒸気との分圧差が壁面や天井面の結露の蒸発を促すように作用する。
【0037】
また、ファンの吹出側が第1吹出風道及び第2吹出風道の双方に連通するようにダンパーを切替えてファン及び加熱手段を作動する第1段階を経て、加熱手段のみを停止する第2段階に移行する運転方法を備えたものである。第1段階ではファンの吹出側は第1吹出風道を介して浴室外と、また、第2吹出風道を介して浴室内と連通して、ファンの作動により浴室の高湿度の空気が吸込口より略直交する四辺方向に吸気されて一部は排気され浴室外より低湿度の空気の給気を促して換気がなされ、浴室内の空気の露点が下がり、吸気された残りは吸込口より低い位置にある吹出口から加熱手段により加熱されて浴室内に下向き送気される。この換気と加熱により高温低湿度のより水分を含めるようになった空気が、前述した気流分布形成により、洗い場や壁面下部に残った水滴に接触した後、壁面から天井面沿いを流れて浴室全体の結露の蒸発を促し、浴室の空気が十分に高温低湿となった後は、第2段階に移行して加熱手段のみを停止し、浴室内の高温低湿空気を利用して熱を無駄に使うことなく前述した浴室全体の結露蒸発作用を継続する。
【0038】
また、第1段階から第2段階に移行するタイミングは、タイマーで積算される運転時間、もしくは温度センサ検出される浴室の温度、或いは湿度センサで検出される浴室の湿度により判定するものであり、乾燥運転積算時間もしくは浴室の温度或いは浴室の湿度により浴室の空気の露点温度が浴室内表面温度を下回った段階を詳細に判定し、確実に天井面や壁面での新たな結露を抑制し、また、加熱手段の熱が無駄に使われることを防ぐ。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0040】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における浴室乾燥装置の概略構成を示す簡易的な断面図である。図1に示すように、浴室乾燥装置の本体108を浴室101の天井面103に設けた開口部201に嵌め込み、本体108の外郭を形成するケース202の下端にフランジ部203を設け、このフランジ部203を天井面103にボルト締めして本体108を浴室101に設置固定する。ケース202の内面にはファン109の羽根204を内包するケーシング205を形成し、羽根204をケース202の上部に固定したモータ206の軸に締着してモータ206の駆動により羽根204を回転させる。また、ケーシング205の下面にファン109の吸込側110を開口し、ケーシング205の側面にはファン109の吹出側112を開口して、羽根204の回転によりケーシング205下面方向から空気を吸い込んで側面方向に吹き出すファン109の動作を為し得る。そして、ケーシング205の吸込側110周囲を吸込方向下向きに延長しケース202下端で浴室101内に開口して吸込風道207を形成し、ケーシング205の吹出側112周囲は吹出方向に延長してケース202側面の浴室101外部に開口させ第1吹出風道117を形成する。そして、ケース202外郭の第1吹出風道117開口端にアダプタ208を取り付け、一端が屋外に開口した排気ダクト113をアダプタ208に嵌めこんで、吹出側112と屋外とを連通する。また、ケーシング205の吹出側112と第1吹出風道117の接続部を下向きに分岐延長し浴室101内に開口させて第2吹出風道118を形成し、フランジ203に螺子で固着してケース202の下面を覆蓋するグリル119に開口した吹出口120に第2吹出風道118の浴室101側開口端を勘合して吹出側112と浴室101内を連通する。また、グリル119の天井面103近傍で吹出口120より高い位置にグリル119の外縁に沿って四辺方向に吸込口111を開口し、グリル119とケース202に形成されるチャンバー部209を介してファン109の吸込側110と浴室101内を連通している。
【0041】
図2(a)(b)(c)は本実施例に用いるグリル119のパターンを示すの外観図であり、図2(a)は、グリル119の外縁に沿って開口した吸込口111を四辺方向に分割して開口したもので、吸込口111を複数の補強リブ210で仕切っている。図2(b)は補強リブ210の数を増やして吸込口111を更に細かく分割したものである。図2(c)は、図2(b)の吸込口111を高さ方向にも2分割したものである。図2(a)(b)(c)に示したグリル119のパターンは何れもグリル119の外縁に沿って吸込口111を開口したもので、広範囲の吸気114を目的としており、何れのパターンもその作用効果において大きな差異は無く、グリル119の強度や浴室101の意匠に応じて選定すれば良い。また、上述した目的より、グリル119の外郭形状を6角形或いは8角形等の多角形(n=3,4,5・・)にしても良く、その場合は吸込口111は6辺方向或いは8辺方向等グリル119の外郭形状の全ての辺(n=3,4,5・・)に開口しても同様の効果が得られる。なお、上述の広範囲の吸気114が得られるのであれば、グリル119の外郭形状を6角形或いは8角形等の多角形(n=3,4,5・・)にし、その一部の辺(n=1,2,3,4,5・・)に吸気口111を設けても良い。
【0042】
図3(a)(b)(c)は前述した吹出口120の詳細構成を示しており、図3(a)は吹出口120部分を拡大した斜視図である。吹出口120を中心線を境に第1吹出口211と第2吹出口212とに分割し、第1吹出口211及び第2吹出口212に各々複数の風向板213を設けている。図3(b)は図3(a)におけるA-A'断面を示しており、風向板213は吹出口120の外側に向かって設置状態における下方向に斜向して吹出口120を第1吹出口211と第2吹出口212とに分割した中心線を軸に対称に形成される。図3(c)は遮蔽部材214を第1吹出口211に取付けた場合の吹出口120の外観を図3(a)とは上下方向において逆向きに示した斜視図である。グリル119の吹出口120の逆面に遮蔽部材214を嵌め込むための溝215を形成して遮蔽部材214を第1吹出口211及び第2吹出口212のどちらにも取り付け可能にしている。図3(c)では遮蔽部材214を第1吹出口211に取り付け、第2吹出口212のみ開口している。この状態でファン109を駆動すると、矢符に示す下斜め一方向に送気121が発生する。遮蔽部材214は第2吹出口212にも取付可能であり、その場合は逆に第1吹出口211から下斜め反対方向に送気121することになる。
【0043】
図4は浴室乾燥装置の浴室101への設置状態及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図であり、図4に示すように浴室101の天井面103に浴室乾燥装置の本体108を設置する。図示しない運転スイッチの指示を受けてファン109が作動し、グリル119の外縁に沿って開口した吸込口111から天井面103沿いに略直交する四辺方向から吸気114して混合し、その一部を排気ダクト113を通じて屋外に排気115する。この排気115に伴いドア106に設けたガラリ107より浴室101外の低湿度の空気が給気116され、浴室101内の空気の水蒸気分圧が低下して水分を含めるようになる。また、風向板213が浴槽104方向に斜向している第2吹出口212に遮蔽部材214を取付け、浴槽104と反対方向の洗い場105向きに風向板213が斜向している第1吹出口211のみを開口し、吸気114を混合した残りはグリル119の吸込口111の内側で吸込口111より低い位置に開口した第1吹出口211から風向板213に沿って洗い場105方向に下斜めに送気121して浴室101下方まで到達し、壁面102に沿って上昇して天井面103沿いに四辺方向より吸気114されて循環する。このように排気115と給気116によって浴室101内の空気が低湿度に入替わる換気効果と、送気121の浴室101下方への到達による洗い場105や壁面102下部に残った水滴の蒸発促進効果と、壁面102から天井面103に沿う吸気114の表面結露の蒸発促進効果を複合して浴室101の乾燥動作を為す。
【0044】
図5(a)(b)(c)は浴室乾燥装置を浴室101に設置し運転した時の浴室101内の気流分布の測定結果を示したものであり、図5(a)は本発明の第1の実施例の浴室乾燥装置を設置した場合の気流分布、図5(b)(c)は何れも従来の浴室乾燥装置を設置した場合の気流分布を示しており、図5(b)は図20に示した吹出口120と吸込口111を略同一の高さに近接して開口したタイプの浴室乾燥装置を設置したものであり、図5(c)は図18に示した天井面103沿い四方向に吹出口120を開口し、その吹出口120の内部に吸込口111を開口したタイプの浴室乾燥装置を設置したものである。浴室101の広さ、吸気114量、排気115量、給気116量、送気121量は全て同一条件に設定し、吸気量は約220m3/時、排気量は約100m3/時、給気量は排気量と同等で約100m3/時、送気量は約120m3/時である。図5(a)では図5(b)、図5(c)に対して明らかに、浴室101下方の洗い場105や壁面102下方に気流到達が為されている気流分布が形成されていることが分かる。以上のように実施例1に示した浴室乾燥装置は、浴室101下方に送気121が到達し易い気流分布を形成して壁面102、天井面103の結露及び洗い場105等の浴室101下方に残った水滴の乾燥に優れた効果を発揮するものである。
【0045】
図6(a)(b)は、浴室乾燥装置の浴室への設置パターンを示した簡易的な平面図であり、図6(a)は排気ダクト113をドア106の反対側から接続する場合の設置状態、図6(b)は排気ダクト113をドア106側から接続する場合の設置状態である。図6(a)では、浴槽104側に開口する第2吹出口212に遮蔽部材214を取り付け、洗い場105側に開口する第1吹出口211のみを開口して、第1吹出口211の風向板213に沿って洗い場105側の浴室101下方に集中的に送気121する。逆に図6(b)では、浴槽104側に開口する第1吹出口211に遮蔽部材214を取り付け、第2吹出口212のみ開口して、第2吹出口212の風向板213に沿って洗い場105側の浴室101下方に集中的に送気121する。このように遮蔽部材214の取り付け変更のみで、前述した気流分布形成を崩さずに排気ダクト113の接続方向の変更に容易に対応可能にしている。
【0046】
図7(a)(b)は遮蔽部材214に補助風向板218を設けた構成を示している。図7(a)は補助風向板218を設けた遮蔽部材214によって第1吹出口121を遮蔽する時の取り付け状態を示す斜視図であり、遮蔽部材214によって遮蔽されない第2吹出口212の設置方向において上面に風向板213に直交する向きの複数の補助風向板218を遮蔽部材214と一体に形成している。この遮蔽部材214は前述したように第1吹出口211および第2吹出口212のどちらにも取り付け可能なので、第2吹出口211を遮蔽する場合は第1吹出口211の上面に補助風向板218が配されるように構成される。図7(b)は図7(a)におけるA-A'断面を示しており、補助風向板218は風向板213の取付方向に対して直交して設けられて上下方向に勾配を有している。この状態でファン109を駆動すると、風向板213によって下斜め一方向に発生する送気121の方向を補助風向板218によって更に直交方向に変更することが可能となる。遮蔽部材214で第2吹出口212を遮蔽した場合は、第1吹出口211から下斜め反対方向に送気121することになる。補助風向板218による送気121の進行方向は、後述する理由でドア106の遠方に向けるのが望ましい。
【0047】
図8(a)(b)は浴室乾燥装置に取付ける遮蔽部材214に補助風向板218を設けた場合の浴室101への設置パターンと送気121方向を示した簡易的な平面図であり、図8(a)は排気ダクト113をドア106の反対側から接続する場合の設置状態、図8(b)は排気ダクト113をドア106側から接続する場合の設置状態である。図8(a)では、補助風向板218の勾配がドア106の反対側の浴室110下方に向くようして浴槽104側の第2吹出口212を遮蔽部材214で遮蔽する。そして、開口している第1吹出口211から風向板213により洗い場105側の浴室101下方に送気121するが、風向板213の上面に位置する補助風向板218によって矢符に示すようにドア106の遠方方向に送気121方向を変更し、洗い場105のドア106から離れた奥やカラン217上部等水滴が溜まり易く乾き難い部分を集中的に乾かす。ドア106近傍の洗い場105には送気121が届きにくくなるが、ファン109の運転によってドア106の下方に開口しているガラリ107から低湿の空気が給気116されるため、送気121の不足分が捕捉され、総合的に効率の良い浴室乾燥を為し得る。図8(b)では、第2吹出口212が洗い場105側に配されるので、遮蔽部材214は図8(a)と逆に第1吹出口211を遮蔽するが、補助風向板218は図8(a)と同様に補助風向板218の勾配がドア106の反対側の浴室110下方に向く方向で第2吹出口212の上位に位置するように遮蔽部材214を取り付けるので図8(a)と同様に洗い場105のドア106から離れた奥やカラン217上部等を集中的に乾燥し、浴室101を総合的に効率良く乾燥する。
【0048】
(実施例2)
実施例1と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0049】
図9は本発明の実施例2における浴室乾燥装置の概略構成を示す簡易的な断面図である。図2に示すように、浴室乾燥装置のケース202内の第1吹出風道117と第2吹出風道118の分岐部にファン109の吹出側112が第1吹出風道117もしくは第2吹出風道118の何れか一方、或いは第1吹出風道117と第2吹出風道118の双方に連通するように切替わるダンパー219を取り付け、第2吹出風道118中のダンパー219と吹出口120の間に空気を加熱する加熱手段としてのヒーター124を設けている。また、ケーシング205を下方に延長して形成した吸込風道207のケース202下端の開口部に吸込風道207を通過する空気中の塵埃を捕捉するフィルター220を取り付け、このフィルター220の外周をグリル119にチャンバー部209を介して下向きに投影した部分にフィルター220を着脱するための点検口221を開口し、この点検口221の開口面積をフィルター220の外周より大きくしてフィルター220を容易に着脱可能にする。そして、点検口221を遮蔽する着脱自在なカバー222をグリル119に取り付け、フィルター220の着脱時以外は、カバー222によって点検口221を封鎖する。また、浴室乾燥装置を操作するコントローラー223からの指示を受けて、モータ206の作動、ヒーター124の作動、ダンパー219の作動を制御する制御装置224をケース202内に設け、この制御装置224に運転開始からの時間を積算するタイマー225を付設する。ここでコントローラー223からの指示を受けてファン109が作動すると、矢符に示すように四辺方向に開口した吸込口111に向かって吸気114が発生し、吸込側110よりファン109に吸い込まれるが、フィルター220が吸込口111と距離を設けて取り付けられているので、吸込口111通過時は吸込口111のみの抵抗となり急激な拡大縮小が抑制される。吸込口111通過した後はチャンバー部209において拡散して整流しフィルター220を通過するので、フィルター220通過時の抵抗増加も抑えられる。そしてフィルター220によって塵埃を捕捉するのでヒーター124に塵埃が流入せず安全性を高めることができる。
【0050】
図10は本実施例に用いるグリル119の外観図であり、グリル119を取付状態において下面方向から見た図であり、グリル119の外縁に沿って四辺方向に吸込口111が開口し、吸込口111の内部に吹出口120と点検口221を開口して点検口221をカバー222で蓋っている。グリル119を取付状態において側面方向から見ると、四辺方向に開口する吸込口111より低い位置に吹出口120と点検口221が開口する配置となる。
【0051】
図11はダンパー219の詳細構成を示す斜視図である。ダンパー219を動かす際の軸となる回転軸226に、回転軸226を中心軸とする扇状の遮蔽部227を、遮蔽部227の四隅から側板228により回転可能に取付け、遮蔽部227を回転させてダンパー219位置の変更を可能にしている。
【0052】
図12(a)(b)(c)はダンパー219の設定位置を示す簡易的な断面図である。図12(a)はファン109の吹出側112が第1吹出風道117と第2吹出風道118の双方に連通する場合のダンパー219位置を示しており、第1吹出風道117の下方が開口するまで遮蔽部227を上側に回転駆動し、ダンパー219を上位位置に設定する。図12(b)はファン109の吹出側112が第2吹出風道118にのみ連通する場合のダンパー219の設定位置を示しており、遮蔽部227を第1吹出風道117を完全に遮蔽するように回転駆動し、ダンパー219を中間位置に設定する。図12(c)はファン109の吹出側112が第1吹出風道117にのみ連通する場合のダンパー219の設定位置を示しており、遮蔽部227を第2吹出風道118を完全に遮蔽するように下側に回転駆動し、ダンパー219を下位位置に設定する。このように遮蔽部227の回転駆動によりダンパー219位置を切替えて吹出側112と第1吹出風道117及び第2吹出風道118の連通の切替えを為すものである。
【0053】
図13はコントローラー223の簡易的な外観図でコントローラー223から指示可能な運転モードを示している。コントローラー223には、浴室乾燥装置の運転停止を指示する入切スイッチ229と、ファン109の風量を強ノッチと弱ノッチに設定する強弱スイッチ230と、各運転モードを選定する運転モードスイッチ231と、タイマー運転の時間を設定するタイマースイッチ232を設けている。運転モードスイッチ231では、「換気」と「浴室暖房」と「衣類乾燥」と「浴室乾燥(標準)」と「浴室乾燥(高速)」の各運転モードを選定可能にしている。タイマースイッチ232は2時間、4時間、8時間のタイマー運転が可能で、運転開始からの時間をタイマー225で積算し、タイマー設定時間経過に基づいて浴室乾燥装置の運転を自動的に停止するものである。
【0054】
図14は各運転モードにおけるファン109の作動とヒーター124の入り切りとダンパー219の設定位置を時系列的に示した図である。「換気」運転は、ダンパー219を下位位置に設定し、ヒーター124は切り状態にしてファン109を作動する。ファン109の吹出側112は第1吹出風道117を介して浴室101外にのみ連通しているため、ファン109の作動によって吸込口111から吸気114し、その全てを浴室101外に排気115し、その排気115に伴ってガラリ107から浴室101外の新鮮な空気を給気116して浴室101の換気を行うものである。
【0055】
また、「浴室暖房」運転は、ダンパー219を中間位置に設定し、ヒーター124を入り状態にしてファン109を作動する。ファン109の吹出側112は第2吹出風道118を介して浴室101内のみに連通しているため、ファン109の作動によって吸込口111から吸気し、その全てを第2吹出風道118内にあるヒーター124で加熱して浴室101内に送気121し、ヒーター124の熱を浴室101に投入して暖房を行うものである。
【0056】
また、「衣類乾燥」運転は、ダンパー219を上位位置に設定し、ヒーター124を入り状態にしてファン109を作動する。ファン109の吹出側112は第1吹出風道117を介して浴室101外と、第2吹出風道118を介して浴室101内と各々連通しているため、ファン109の作動によって吸込口111から吸気114し、その一部を第2吹出風道118内にあるヒーター124で加熱して浴室101内に送気121し、浴室101に干されている洗濯物を乾かす。また吸気114の残りは第1吹出風道117を介して浴室101外に排気115するので、この排気115に洗濯物から発湿した水分が含まれて排湿される。また、排気115に伴ってガラリ107から浴室101外の低湿な空気が給気116されるので、浴室101の水蒸気分圧が低下して更に乾燥が進む。なお、この「衣類乾燥」運転で浴室を乾燥させることは十分可能であり、前述したように送気121が浴室101下方に到達し易い気流分布が形成されるため、ヒーター124の熱が送気121によって洗い場105や壁面102下部に残った水滴に到達して乾燥を速める効果を生む。但し、ヒーター124の消費電力によってはランニングコストが嵩むことになるので、後述するように乾燥運転途中でヒーター124を停止させることがランニングコストの低減には有効である。
【0057】
また、「浴室乾燥(標準)」運転は、第1段階と第2段階とに分かれ、第1段階は、「換気」運転と同様の動作であり、ダンパー219を下位位置に設定し、ヒーター124は切り状態にしてファン109を作動する。そして第1段階開始からの運転時間をタイマー225で積算し、所定時間(図中ΔT1)経過した時点で第2段階に移行する。この所定時間T1は換気によって浴室101の空気の露点温度が浴室101内表面温度を下回った段階であり、空気条件によって多少の幅を有するものの概ね30分から120分である。第2段階では、ダンパー219を上位位置に設定し、ヒーター124は切り状態を継続してファン109を作動する。ファン109の吹出側112は第1吹出風道117を介して浴室101外と、第2吹出風道118を介して浴室101内と各々連通するため、ファン109の作動によって吸気114の一部が第2吹出風道118を介して吹出口120より送気121となり、浴室101下方に到達した後、壁面102から天井面103に沿って四辺方向より広範囲に吸気114されて循環する。この壁面102から天井面103沿いを流れる吸気114は第1段階において浴室101の表面温度より露点が下がっているため、壁面102や天井面103で冷やされても結露せずに乾燥を促すことが可能である。なお、浴室101の断熱性によっては、吸気114が結露し難いこともあるので、その場合は最初から第2段階の動作を実行し乾燥を速めることも容易に行える。
【0058】
また、「浴室乾燥(高速)」運転も、第1段階と第2段階とに分かれ、第1段階は、「衣類乾燥」運転と同様の動作であり、ダンパー219を上位位置に設定し、ヒーター124を入り状態にしてファン109を作動する。そして第1段階開始からの運転時間をタイマー225で積算し、所定時間(図中ΔT2)経過した時点で第2段階に移行する。この所定時間T2はヒーター124による昇温によって浴室101の空気の露点温度が浴室101内表面温度を下回った段階であり、空気条件によって多少の幅を有するものの概ね15分から90分である。第2段階は、「浴室乾燥(標準)」運転の第2段階と同様であり、ダンパー219は中間位置を継続、ヒーター124は切り状態にしてファン109を作動する。ヒーター124により高温となった吸気114は壁面102や天井面103で冷やされても結露せずに乾燥を促すことが可能である。また、ヒーター124の残熱が送気121によって浴室101下方に到達し、洗い場105や壁面102下部に残った水滴の乾燥を促進させるのである。
【0059】
図15(a)(b)は浴室乾燥運転時の吸気114の温度、湿度、露点温度及び浴室101の表面温度の変化を時系列で示した図であり、図15(a)は「浴室乾燥(標準)」運転での温湿度変化、図15(b)は「浴室乾燥(高速)」運転での温湿度変化を示している。図15(a)では、初期状態からシャワーによってお湯を散水し(図中t1)、所定時間経過後、シャワーを止めて浴室乾燥運転を開始する(図中t2)。開始直後は吸気114の空気の温度、湿度、露点温度とも高いが、第1段階が進むにつれて低下していく。対して浴室101の表面温度は変化の幅が小さく、第1段階途中では露点温度より低い温度となる。換気の進行によって浴室101の表面温度より吸気114の露点温度が低下した時点(図中t3)を過ぎた後に、所定時間(図中ΔT1)が経過して第1段階が終了し第2段階に移行している(図中t4)。このt3時点の吸気114の湿度は、浴室外空気条件に依らず、概ね50%から60%となるので、この湿度を検出することによって第1段階から第2段階への移行のタイミングを判定することが可能である。また、t3時点の吸気114の温度の絶対値は浴室外空気条件により異なるが、初期状態のt1時点の温度と略同一となった時点を以って判定することが可能である。
【0060】
図15(b)も同様で初期状態から散水し(図中t1)、散水を停止して浴室乾燥運転を開始する(図中t2)。図15(a)と異なるのは、吸気114の湿度と露点温度は低下するが、ヒーター124の熱が浴室101内に投入されるため、吸気114温度、浴室101表面温度は上昇する点である。しかしながら吸気114の温度上昇に対して浴室101表面の温度上昇は鈍いため、第1段階途中では、露点温度より低い温度となる。ヒーター124の熱によって浴室101の表面温度が吸気114の露点温度を上回った時点(図中t3)を過ぎてから、所定時間(図中ΔT2)が経過して第1段階が終了し第2段階に移行している(図中t4)。このt3時点の吸気114の湿度は、図15(a)と同様に浴室外空気条件に依らず、概ね50%から60%となる。また、吸気114の温度はヒーター124の熱により短時間で上昇するので、概ね40℃到達時をt3時点と判断して良い。このように吸気114の温度或いは湿度、即ち浴室101内の空気の温度或いは湿度を検出することにより、浴室乾燥運転時の第1段階から第2段階への移行のタイミングをより精度良く判定することが可能となる。
【0061】
図16(a)(b)は浴室乾燥装置に温度センサ或いは湿度センサを設けた場合の概略構成を示す簡易的な断面図である。図16(a)は前述した吸気114の温度を検出するため、温度センサ233を吸込風道207内のフィルター220上部に取り付け、温度センサ223で検出した温度を制御装置224に取り込み、その温度に基づきダンパー219及びヒーター124の作動を制御するようにしている。そして第1段階から第2段階へ移行するタイミングの判定において、ダンパー219の切替えは検出温度が乾燥運転初期の温度を上回った時点、ヒーター124の入り切りは検出温度が40℃を超えた時点としている。図16(b)は吸気114の湿度を検出するため、湿度センサ234を同様に吸込風道207内のフィルター220上部に取り付け、湿度センサ234で検出した湿度を制御装置224に取り込み、その湿度に基づきダンパー219及びヒーター124の作動を制御するようにしている。そして第1段階から第2段階へ移行するタイミングの判定は、検出湿度が60%を下回った時点としている。
【0062】
なお、本実施例においてフィルター220を着脱するための点検口221をグリル119に開口して、この点検口221を遮蔽する着脱自在なカバー222を備えることとしたが、点検口221はフィルター220着脱時にのみ開口して、それ以外は閉鎖できれば良いのであって、点検口221を蔽う蓋の回転軸をグリル119に形成し、その回転軸に蓋側に形成される受け部を嵌め込み、蓋の回転によって点検口221の開閉を行うようにすれば、フィルター220着脱時に蓋を完全に取り外さなくても良く、メンテナンス性を向上できる。
【0063】
また、図9に示すように、四辺方向に開口する吸込口111の内側であって且つ吸込風道207内のファン109の吸込側110と吸込口111の間の前記吸込口111より高い位置にフィルター220を設け、フィルター220を着脱するための点検口221を四辺方向に開口する前記吸込口111の内側であって且つ前記吸込口111より低い位置に備えれば、この点検口221とフィルター220の上下方向の間隙を利用し、チャンバー部209を比較的容易な構造で形成できる。また、フィルタ220を円筒状若しくは半球状とし、ファン109の吸込側110近傍に設ければ、上述の吸込抵抗の増加を抑制すると同時に、フィルター220の面積が広くなり、フィルター220の長寿命化を図れる。
【0064】
また、第1段階を経て第2段階に移行するものとしたが、例えば第2段階の動作中に、外気温・湿度の変化等に伴って浴室内の湿度が変化した場合等には、第1段階で露点が下がった浴室の空気の露点が再び上昇するので、第2段階から第1段階に復帰してもさせることもできる。
【0065】
また、タイマー225を制御装置224に付設する構成としたが、コントローラ223側にタイマー225を設けても、その作用効果に差異は生じない。
【0066】
また、空気を加熱する加熱手段に用いるヒーター124は、例えば、セラミックヒーター、シーズヒーター、ニクロムヒーター、輻射ヒーターが使用でき、更には、ヒーターに限らず空気を加熱可能なものであれば良いのであって、内部に高温の流体が流れる熱交換器を用いることも可能である。熱交換器内を流す高温の流体としては、温水ボイラ、CO2ヒートポンプ給湯機、コージェネ排熱等を熱源とする温水や、直膨式ヒートポンプを熱源とするR410A、CO2等の冷媒を用いることができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0068】
吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、天井面沿いに略直交する四辺方向から吸気して、その吸気位置の内側であって且つ吸気位置より低い位置から下向きに送気することによって、天井面及び壁面の全域に気流が誘起され、入浴後の洗い場や壁面下部に残った乾かしにくい水滴を効率良く乾燥することができる。
【0069】
また、換気して浴室の空気の露点を下げた後に、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、この低露点の空気を下向きに送気して天井面沿いに広範囲に吸気することによって、壁面や天井面の新たな結露を抑止して乾燥を速めることができる。
【0070】
また、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、ファンの吸込側に天井面沿いに略直交する四辺方向から吸気する吸込口と、ファンの吹出側に吸込口の内側であって且つ低い位置から送気する吹出口とを備えることによって、入浴後の洗い場や壁面下部に残った乾かしにくい水滴を効率良く乾燥することができる。また、ショートカットが起こりにくい気流分布を形成するので必要以上に風量を出さなくてもよく騒音も小さい。そして単一のファンからなる簡単な構成で安価にできる。更にダクト工事は排気ダクトの接続のみで良く施工性も良い。
【0071】
また、吹出口を下斜め2方向に送気するように分割し、その何れか一方向を遮蔽する着脱自在な遮蔽部材を備えることによって、より乾かしたい洗い場や壁面下部の方向に送気を集中させ風速を高めて浴室下方の水滴を効率良く乾燥することができる。また、遮蔽部材の取付位置の変更のみで排気方向の変更や浴室内配置の変更に容易に対応できる。更に、開口している吹出口の下面に遮蔽部材と一体に風向板に直交する向きの補助風向板を設けることにより、乾きにくいカラン部等の浴室端にも送気を集中させ効率良く乾燥することができる。
【0072】
また、ファンの吹出側を切替えるダンパーと吹出口からの送気を加熱する加熱手段とを備えることによって、加熱手段の熱を有効に利用して洗い場や壁面下部に残った乾かしにくい水滴を短時間で乾燥することができる。また、ダンパーの切替えにより暖房運転や換気単独運転もできる。
【0073】
また、空気中の塵埃を捕捉するフィルターを、吸込口との間にチャンバー部が介在するように距離を設けて備えることによって、吸込口通過時の吸込気流の急激な拡大縮小を抑制し吸込抵抗の増加を抑え、更にチャンバー部の整流効果でフィルター通過時の吸込抵抗の増加も抑制して送気の風速を確保し浴室下方まで到達させ洗い場や壁面下部に残った水滴を効率良く乾燥することができる。また、グリルに設けた着脱自在な点検口からフィルターの着脱が簡単に行えて、フィルターの清掃や交換等のメンテナンスを容易に行える。
【0074】
また、換気によって浴室の空気の露点を下げる第1段階を経て、この低露点の空気を吹出口から下向きに送気し、吸込口より天井面沿いに広範囲から吸気する第2段階に移行する運転方法を備えることによって、壁面や天井面の新たな結露を抑止して乾燥を速めることができる。また、単一のファンとダンパーからなる簡単な構成で安価にできる。
【0075】
また、換気によって浴室の空気の露点を下げるとともに吹出口からの送気を加熱する第1段階を経て、その加熱のみを停止する第2段階に移行する運転方法を備えることによって、壁面や天井面の新たな結露を抑止して短時間で乾燥できる。更に加熱手段の熱を有効に利用して効率良く乾燥し運転費用も抑えられる。
【0076】
また、第1段階から第2段階に移行するタイミングを、浴室の湿度、もしくは浴室の温度、或いは積算運転時間により判定することにより、浴室の空気の露点温度が浴室内表面温度を下回った段階を詳細に判定し、確実に天井面や壁面の新たな結露を抑制するとともに、加熱手段の熱を浪費することなく短時間で効率良く浴室を乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の浴室乾燥装置の構成を示す簡易的な断面図
【図2】同、浴室乾燥装置に用いるグリルのパターンを示すの外観図
【図3】同、浴室乾燥装置の吹出口の詳細構成を示す図
【図4】同、浴室乾燥装置の浴室への設置状態及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図
【図5】同、浴室乾燥装置を浴室に設置し運転した時の浴室内の気流分布の測定結果を示した図
【図6】同、浴室乾燥装置の浴室への設置パターンを示した簡易的な平面図
【図7】同、浴室乾燥装置に取付ける遮蔽部材に補助風向板を設けた構成を示す図
【図8】同、浴室乾燥装置に取付ける遮蔽部材214に補助風向板218を設けた場合の浴室への設置パターンと送気方向を示した簡易的な平面図
【図9】本発明の実施例2の浴室乾燥装置の構成を示す簡易的な断面図
【図10】同、浴室乾燥装置に用いるグリルの外観図
【図11】同、浴室乾燥装置のダンパーの詳細構成を示す斜視図
【図12】同、浴室乾燥装置のダンパーの設定位置を示す簡易的な断面図
【図13】同、浴室乾燥装置のコントローラーの簡易的な外観図
【図14】同、浴室乾燥装置の各運転モードにおけるファンの作動とヒーターの入り切りとダンパーの設定位置を時系列的に示した図
【図15】同、浴室乾燥装置の浴室乾燥運転時の吸気の温度、湿度、露点温度及び浴室の表面温度の変化を時系列で示した図
【図16】同、浴室乾燥装置に温度センサ或いは湿度センサを設けた場合の概略構成を示す簡易的な断面図
【図17】従来の一般的な浴室及び浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図
【図18】従来の吸気の一部を天井面沿いに浴室内に送気する浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図
【図19】従来の浴室外の空気を天井面沿いに浴室内に給気する浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図
【図20】従来の浴室内の空気を加熱して循環する浴室乾燥装置の構成及び浴室乾燥の動作を示す簡易的な断面図
【符号の説明】
101 浴室
103 天井面
109 ファン
110 吸込側
111 吸込口
112 吹出側
114 吸気
115 排気
116 給気
117 第1吹出風道
118 第2吹出風道
120 吹出口
121 送気
124 ヒーター
207 吸込風道
211 第1吹出口
212 第2吹出口
213 風向板
214 遮蔽部材
219 ダンパー
220 フィルター
221 点検口
225 タイマー
233 温度センサ
234 湿度センサ

Claims (9)

  1. 吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、浴室(101)の天井面(103)沿いに略直交する四辺方向から吸気(114)して混合し、その一部を浴室(101)外に排気(115)し、残りを四辺方向の前記吸気(114)位置の内側であって且つ前記吸気(114)位置より低い位置から下向きに浴室(101)内に送気(121)する浴室の乾燥方法。
  2. 浴室(101)の空気を排気(115)することにより浴室(101)外から浴室(101)内に給気(116)されて浴室(101)を換気し、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、換気により露点が下がった浴室(101)の空気を天井面(103)沿いに略直交する四辺方向から吸気(114)して混合し、その一部或いは全てを四辺方向の前記吸気(114)位置の内側であって且つ前記吸気(114)位置より低い位置から下向きに浴室(101)内に送気(121)する浴室の乾燥方法。
  3. 空気を吸い込んで吹き出すファン(109)と、前記ファン(109)の吸込側(110)と浴室(101)内を連通する吸込風道(207)と、前記吸込風道(207)の浴室(101)側端部で天井面(103)近傍に略直交する四辺方向に開口する吸込口(111)と、前記ファン(109)の吹出側(112)と浴室(101)外を連通する第1吹出風道(117)と、前記ファン(109)の吹出側(112)と浴室(101)内を連通する第2吹出風道(118)と、吸気速度より送気速度が大きくなるように、または、天井面及び壁面の全域に気流が誘起されるように、前記第2吹出風道(118)の浴室(101)側端部に四辺方向に開口する前記吸込口(111)の内側であって且つ前記吸込口(111)より低い位置に開口する吹出口(120)とを備えた浴室乾燥装置。
  4. 吹出口(120)を前記吹出口(120)の中心線を境に第1吹出口(211)と第2吹出口(212)とに分割し、前記第1吹出口(211)及び前記第2吹出口(212)に前記吹出口(120)の内側からの外側に向かって下方向に斜行する複数の風向板(213)を平行に設け、前記第1吹出口(211)もしくは前記第2吹出口(212)の何れか一方を遮蔽する着脱自在な遮蔽部材(214)を備えた請求項3記載の浴室乾燥装置。
  5. ファン(109)の吹出側(112)が第1吹出風道(117)もしくは第2吹出風道(118)の何れか一方、或いは前記第1吹出風道(117)及び前記第2吹出吹出風道(118)の双方に連通するように切替わるダンパー(219)を前記吹出側(112)に設け、前記ダンパー(219)と吹出口(120)の間に空気を加熱する加熱手段(124)を備えた請求項3又は4記載の浴室乾燥装置。
  6. 四辺方向に開口する吸込口(111)の内側であって且つ吸込口(111)とファン(109)の吸込側(110)とを結ぶ吸込風道(207)内に空気中の塵埃を捕捉するフィルター(220)を設け、前記フィルター(220)を着脱するための点検口(221)を四辺方向に開口する前記吸込口(111)の内側であって且つ前記吸込口(111)より低い位置に備えた請求項5記載の浴室乾燥装置。
  7. ファン(109)の吹出側(112)が第1吹出風道(117)にのみ連通するようにダンパー(219)を切替えて前記ファン(109)を作動する第1段階を経て、前記ファン(109)の吹出側(112)が前記第1吹出風道(117)及び第2吹出風道(118)の双方或いは前記第2吹出風道(118)にのみ連通するように前記ダンパー(219)を切替えて前記ファン(109)を作動する第2段階に移行する運転方法を備えた請求項5又は6記載の浴室乾燥装置。
  8. ファン(109)の吹出側(112)が第1吹出風道(117)及び第2吹出風道(118)の双方に連通するようにダンパー(219)を切替えて前記ファン(109)及び加熱手段(124)を作動する第1段階を経て、前記加熱手段(124)のみを停止する第2段階に移行する運転方法を備えた請求項5、6又は7記載の浴室乾燥装置。
  9. 第1段階から第2段階に移行するタイミングを、タイマー(225)で積算される運転時間、もしくは温度センサ(233)で検出される浴室(101)の温度、或いは湿度センサ(234)で検出される浴室(101)の湿度により判定する請求項7又は8記載の浴室乾燥装置。
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