JP4201513B2 - 粘着部品の剥離工具と剥離方法及び剥離装置 - Google Patents

粘着部品の剥離工具と剥離方法及び剥離装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子機器製品や輸送機械,食品包装等をリサイクルするために、両面テープなど粘着剤で貼り付けられた発泡ウレタンなどを剥離する粘着部品の剥離工具と剥離方法及び剥離装置、特に狭い溝や凹内面に貼られた粘着部品の剥離の容易化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保護が高まり、従来のように使用済みの電子機器、家庭電気製品、事務機器を廃棄せず、資源種類別に分別して資源別にマテリアルリサイクルしたり、一度使用した部品を再生処理して再使用するようになってきた。このリサイクルのため、各種機器や製品を構成している部品単位に分解処理が行われている。これらの各種機器や製品の部品にはステッカーや、振動の防止や封止等を目的とした軟弱部品が多く固定されている。
【0003】
例えば電子写真方式を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置においては,画像を形成させる現像部周辺の部品にトナーの漏れ防止用として、図33の断面図に示すように、発泡ウレタンやフエルトなどの多孔性の軟弱部品71に粘着層72と基材73及び粘着層74が積層された両面粘着テープ75を貼り付けた粘着部品3を被着体1に貼り付けている。この現像部周辺の部品を再使用するためには、粘着部品3の分解分別は必要不可欠となる。特に、現像部周辺の軟弱部品71は、厚さの薄い発泡ウレタンが多用されている。この被着体1から発泡ウレタン等を有する粘着部品3を剥離するときに、現状では図34に示すように、被着体1に貼り付けた発泡ウレタン等の粘着部品3を、作業者がスクレーパ76やペンチ等を使って手作業で剥がしている。このため剥離作業には多くの作業時間を要するとともに、作業者によってバラツキが非常に多く発生し、安定した再生処理の計画が立てにくい。また、できるだけ取り残しがないことや部品がちぎれないことが要求されるため、作業者には剥離するための熟練度も必要になるとともに多人数での分解作業が必要になってしまう。
【0004】
このため作業の効率化と安定化のために剥離作業の自動化が望まれている。この粘着部品を自動的に剥離する方法として、例えば特開平7−31940号公報や特開平11−197620号公報に示すように、高圧水ジェットによりプラスチック容器等のラベルを剥離したり、特開平10−244235号公報や特開2000−167504号公報に示すように、回転ブラシを使用してガラスビンやドラム缶等のラベルを剥離したり、特開平5−111678号公報や特開平4−341385号公報に示すようにショット材と回転ブラシにより残留糊を除去したりしている。
【0005】
また、特開平6−108021号公報や特開平11−258998号公報に示すように、加熱により粘着力が低下する粘着層を備えた両面粘着テープを使用し、剥離するときに加熱して粘着層の粘着力を低下させるようにしたり、特開平11−102956号公報に示すように、紫外線を照射することにより粘着力が低下する保護フィルムを使用し、保護フイルムを剥離するときに紫外線を照射して粘着力を低下させるようにしている。
【0006】
また、特開2000−26808号公報に示すように、合成樹脂又はゴムで形成された円形の剥離ディスクの外周に殴打力と摩擦力を発生させる複数の板状突出部を設け、この剥離ディスクを回転させてステッカーを剥離するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この粘着部品をスクレーパ76を使って剥がす方法では、図34に示すように、スクレーパ76が被着体1に貼り付いた粘着層74自体を破壊しやすく、粘着層74の粘着剤が被着体1表面に引き伸ばされたりして被着体1に残留しやすく、粘着層を完全に除去することは困難である。
【0008】
また、高圧水ジェットを用いた方法は、大量の水を使用し、使用した水を排水するため、省資源と環境保全の点で問題が大きい。さらに、回転ブラシを使用した方法は、回転ブラシの回転により粘着部品が破断されてばらばらになり易く、剥がした部品の後処理が問題になるとともに、粘着剤の残留も多くなりやすい。また、粘着剤が回転ブラシに付着してしまい、多くの粘着部品を連続的に剥離することはできなかった。さらに、狭い溝や凹内面に貼られた粘着部品を剥離することは困難である。
【0009】
また、樹脂ケースの再使用工程で回転ブラシを使用した場合、樹脂ケースに傷が付きやすく使用することはできない。また、回転転ブラシとショット材による残留糊の除去方法は、被着体が樹脂等軟らかい材質の場合に多くの傷が付くため使用することは困難である。
【0010】
また、加熱により粘着力が低下する粘着層を備えた両面粘着テープや紫外線を照射することにより粘着力が低下する保護フィルムのように特殊な粘着剤を使用した場合、コストが高くなるとともに、温度条件からすべての部品に使用できるとは限らないという問題がある。
【0011】
また、ローラや円形の剥離ディスク等の回転体を使用した場合、狭い部分や凹部内面に貼られた物を剥離するためには、ローラや剥離ディスク等の回転体が狭い部分に入り込めるように外径や幅を小さくする必要がある。しかしながら回転体の外径を小さくした場合、図35(a)に示すように、回転体77への付着角度αが負になり、剥がしている粘着部品3の張力が巻き付き力として作用するため、剥がした粘着部品3が回転体77に巻き付き破断しやく、回転体77の外径を小さくすることは困難である。さらに、回転体77に回転駆動力を与えるためには、ギアやプーリなどの回転伝達手段が必要であるが、この回転伝達手段が回転体77の側面に突出せざるを得なく、回転体77の先端部の幅が大きくなり、狭い部分やケースの内側の奥まった部分の剥離は困難である。また、剥離する部品に殴打力と摩擦力を発生させる剥離ディスクは、回転ブラシと同様に、剥離する部品が細かな破片状に飛散することから、後処理の点で問題がある。
【0012】
この発明はかかる短所を改善し、ウレタン発泡体やフェルト,ゴムなど両面粘着テープ等の粘着部品で貼り付けられた部品を、粘着剤が被着体に残りにくく、被着体へ傷が付くことを防ぐとともに、狭い部分やケースの内側の奥まった部分などでも確実に剥離することができる粘着部品の剥離工具と剥離方法及び剥離装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る粘着部品の剥離工具は、被着体から粘着部品を剥離する剥離工具であって、前記被着体との接触部を先細にして巻き回された弾性部材からなるベルトと、前記ベルトにおける被着体との接着部を粘着部品側に回転する駆動手段を有し、前記ベルトを前記駆動手段で回転しながら先端部を前記被着体と前記粘着部品との境界部に接触させて前記被着体に押し付けながら移動させて、前記粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする。
【0017】
また、前記駆動手段は駆動モータにより回転するベルト駆動プーリと、ベルト駆動プーリから一定間隔をおいて設けられた先端プーリとを有し、ベルト駆動プーリと先端プーリとの間にベルトを巻き回して、先端プーリに巻き回したベルトの部分を被着体に押付けて粘着部品を剥離する。
【0018】
さらに、ベルト駆動プーリと先端プーリとの中間部にガイドプーリを設け、ベルトをほぼL字状に曲げて巻き回し、巻き回したベルトが狭い部分や箱の内部に入ることを容易にする。
【0019】
また、駆動手段の先端プーリの部分にベルトの幅方向の移動を抑制するベルト側面ガイドを設け、回転しているベルトが被着体との接触部で幅方向にずれることを防ぐ。
【0020】
また、ベルトの内面と先端プーリの外周面にベルトの幅方向の移動を抑制する幅方向規制手段を設け、被着体に接触するベルト先端部を小型化して他の部分との干渉が生じることを防ぐ。
【0021】
さらに、ベルトの表面から付着物を除去する回転ブラシと、回転ブラシに隣接し、除去した付着物を回収する吸引ダクトを設け、ベルトの剥がし作用が低下することを防ぐ。
【0022】
また、分離手段で剥離した粘着部品を、ベルトとの間で挟持する部品挟持手段でベルトとの間に挟持して被着体から除去する。
【0029】
この発明の粘着部品の剥離方法は、前記剥離工具を使用し、ベルトを回転しながら先端部を被着体に押付けて剥離工具を被着体に対して並進させて、被着体に貼り付けた粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする。
【0030】
また、剥離工具の移動により剥離した粘着部品を部品挟持手段でベルトとの間に挟持して被着体から除去すると良い。
【0031】
さらに、ベルトの回転周速度を剥離工具の移動速度の少なくとも1.3倍にすることが望ましい。
【0034】
この発明の粘着部品の剥離装置は、前記剥離工具を使用したものであり、被着体固定手段と工具移動手段を有し、被着体固定手段は粘着部品を貼り付ける被着体を保持し、工具移動手段は剥離工具を被着体及び粘着部品の端部に押付けて剥離工具を移動しながら、被着体に貼り付けた粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする。
【0035】
前記ベルトの回転周速度を剥離工具の移動速度の少なくとも 1.3 倍にすると良い。
【0039】
また、剥離工具を被着体の表面に押付けて前進させるときの接線力の波形データを解析し、接線力の波形データの特徴量から粘着部品の剥離状態を判定する。
【0040】
さらに、工具移動手段の剥離工具の取付部又は剥離工具に、剥離工具で保持した粘着部品を除去するエアー噴射手段を設け、剥離した粘着部品の回収を容易にする。
【0042】
【発明の実施の形態】
この発明の剥離工具は、プラスチックケース等の被着体に両面粘着テープで貼り付けられたウレタン発泡シール部品等の粘着部品を被着体から剥離する剥離工具であり、先端部を被着体の表面に押圧する分離手段と、分離手段を保持する保持手段と、保持手段に取り付けられた工具把持手段を有する。この剥離工具の摩分離手段は、表面が非粘着性で耐磨耗性を有する材料で形成され、被着体と接触する先端部は凸曲面を有する。
【0043】
この剥離工具で、プラスチックケース等の被着体に両面粘着テープで貼り付けられた粘着部品を剥離するとき、作業者又は多関節ロボットは工具把持手段を把持し、被着体の表面に分離手段を垂直に押し当てて被着体の端部から中心へ平行移動させて、粘着部品の先端部を剥離して丸める。
【0044】
【実施例】
[実施例1] 図1はこの発明の一実施例の剥離工具の構成を示す斜視図である。図に示すように、プラスチックケース等の被着体1に両面粘着テープ2で貼り付けられたウレタン発泡シール部品等の粘着部品3を被着体1から剥離する剥離工具4は、先端部を被着体1の表面に押圧して粘着部品3を被着体1から剥がす剥がし部材5を有する分離手段6と、分離手段6を保持するホルダー7と、ホルダー7に取り付けられた工具把持部8を有する。剥がし部材5は、表面が非粘着性で耐磨耗性を有する弾性部材により形成され、剥離方向の断面の先端は凸曲面となっている。
【0045】
この剥離工具4で、プラスチックケース等の被着体1に両面粘着テープ2で貼り付けられたウレタン発泡シール部品等の粘着部品3を剥離するとき、作業者は工具把持部8を握り、被着体1の表面に分離手段6の剥がし部材5を垂直に押し当てて被着体1の端部から中心へ平行移動させる。この平行移動により剥がし部材5の先端部が粘着部品3の端部に当たると、図2に示すように、剥がし部材5の先端部が粘着部品3に押されて変形し、粘着部品3との接触部分に摩擦による接線力fが働く。この接線力fによって粘着部品3の端部または端部近傍が持ち上がる。このとき粘着部品3の被着体1に対する接着力が小さい場合は、図3(A)に示すように、粘着部品3と被着体1の界面でせん断が起きる前に粘着部品3と両面粘着テープ2が丸まる。また、粘着部品3の被着体1に対する接着力が大きかったり、粘着部品3の硬度が高くなると横ズレが生じ、粘着部品3と被着体1の界面でせん断が起こりやすくなり、図3(B)に示すように、粘着部品3と両面粘着テープ2の一部が浮いて皺になり、皺になった部分がコアとなって丸まる。発泡ウレタンのようにもろい粘着部品3では,粘着部品3の部分だけめくられ、剥き出しなった両面粘着テープ2に摩擦部材5から接線力が作用して上記と同様な現象が生じる。この状態で剥がし部材5を進行させると、粘着部品3と両面粘着テープ2が連続的に剥離して粘着面を外側にして丸まり、剥がれた粘着面が粘着部品3に貼り付きながら剥離を進行する。このようにして粘着部品3と両面粘着テープ2の端部が丸まった状態で、図4(a)に示すように、丸まった部分9をつかみ、粘着部品3の被着体1との界面付近に引張り剥がし力を作用させて、粘着部品3と両面粘着テープ2を被着体1から剥離したり、図4(b)に示すように、粘着部品3と両面粘着テープ2の全体を丸めて被着体1から剥離する。
【0046】
このように粘着部品3と両面粘着テープ2を剥がし部材5で丸めて被着体1から剥離するときに、粘着部品3と両面粘着テープ2に接線力を作用する剥がし部材5のニップ部で粘着部品3と両面粘着テープ2を破壊することなく丸めることができる。
【0047】
[実施例2] 前記実施例1においては分離手段6に、先端が凸曲面で形成された剥がし部材5を固定した場合について説明したが、分離手段5に回転体例えば回転するベルトを設け、ベルトにより被着体1から粘着部品3と両面粘着テープ2を剥離するようにしても良い。この場合の剥離工具4aの構成を図5(a)の正面図と(b)の側面図に示す。
【0048】
剥離工具4aの分離手段6は、被着体1に接触するベルト10と、ホルダー7に設けられ、ベルト10を案内して駆動するベルト駆動手段11と、粘着部品3を挟持する部品挟持手段12及びホルダー7に取り付けられた工具保持部8を有する。ベルト10は、粘着部品3を剥離するために20N程度の力が必要であり、十分な回転トルクが得られるように、裏面に歯が付いたタイミングベルトなどで構成され、表面は被着体1との十分な摩擦力が得られ、かつ粘着剤が付着しにくく、被着体1を傷つけないように、軟質で耐磨耗性及び耐クラッキング性にすぐれた材質、例えばポリウレタン,クロロプレン等の材料を選択して使用する。
【0049】
ベルト駆動手段11は、駆動モータ13と減速器14とベルト駆動プーリ15と先端プーリ16及び図6の部分断面図と側面図に示すようにベルト10の側面を案内するベルト側面ガイド17を有する。駆動モータ13は、ベルト10により被着体1から粘着部品3を剥離するために必要なトルクが発生できるモータで、かつ回転数が可変自在となっており、電動モータ又は空気力を用いたモータを使用する。ベルト駆動プーリ15と先端プーリ16はベルト10に一定の張力を与えて巻き回し、ベルト駆動プーリ15からの回転力によりベルト10を回転させる。ベルト側面ガイド17はベルト10が先端プーリ16から外れないようベルト10の幅方向を規制しているが、ベルト10の先端プーリ16に巻かれた先端部は、被着体1に確実に接触できるようにベルト側面ガイド16から突出している。
【0050】
部品挟持手段12は、チャックレバー18とチャック駆動レバー19を有する。チャック駆動レバー18とチャックレバー19との間はワイヤやリンクなどの機構で連結されており、チャック駆動レバー19を握らないときはチャックレバー18とベルト10の間が開となるようにバネ等で付勢されている。チャックレバー18は粘着部品3や粘着剤が付着しにくいようシリコン系あるいはフッ素系等の非粘着がコーティングしてある。そして工具保持部8を保持した状態でチャック駆動レバー19を握ることによりチャックレバー18が、図5の矢印方向に回転してベルト10との間に粘着部品3を挟む。工具保持部8は握りやすい形状にしたり、滑り止め加工するなどが施され、複数の保持部を備えていても良い。また、チャック駆動レバー19が駆動モータ13の回転を一時停止するスイッチを兼ねる構成にし、チャック駆動レバー19を握るとベルト10の回転を停止するようにしても良い。さらに、駆動モータ13の回転をベルト10に伝えたり遮断するクラッチ機構をチャック駆動レバー19に設けても良い。
【0051】
上記のように構成された剥離工具4aで被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離するときは、工具保持部8を保持して、図5(a)に示すように、ベルト駆動手段11でベルト10を反時計方向に回転させながら、ベルト10の先端部を被着体1と粘着部品3の境界部に接触させる。回転しているベルト10が粘着部品3の先端部に接触すると、粘着部品3の端部はベルト10の回転力により剥がし力を受け、粘着部品3は端部から剥がれ始める。この粘着部品3の端部を剥がし始めるとき、被着体1に対するベルト10の押付力を大きくすると、被着体1の表面とベルト10の間の摩擦力が大きくなり、粘着部品3を安定して剥がし始めることができる。この状態で回転しているベルト10の先端部を被着体1に押し付けながら移動させていくと、粘着部品3はさらに剥がれ、剥離した粘着部品3は被着体1に粘着していた粘着面を外側にして丸まる。このとき図35(a)に示すように、付着角度αが付着点における接線に対して負になりやすいと、粘着部品3が巻き付いて粘着力が大きくなり、粘着部品3に作用する張力が大きくなり、剥離している粘着部品3に破断が生じやすい。これに対して回転しているベルト10で粘着部品3を剥離することにより、図35(b)に示すように、剥離した粘着部品3のベルト10に対する付着角度βを、付着点における接線に対して正にすることができ、粘着部品3に作用する張力が大きくなると剥離している粘着部品3が破断する前に、ベルト10と粘着部品3の粘着面の間に滑りが生じ、粘着部品3に過大な引張力を加えられず、粘着部品3はベルト10から剥がれやすく、粘着部品3が破断しにくくなり、剥離した粘着部品3は被着体1に粘着していた粘着面を外側にして丸まる。このように剥離した粘着部品3が外側に丸まるため、剥がれの進行に伴い、ベルト10から力の作用する接触部が徐々に移動し、1箇所を保持してピール剥離する場合に比べて粘着部品3にちぎれが発生することを防ぐことができる。そして剥離している粘着部品3がPETフィルムで補強されているようなちぎれにくい部品の場合は、図7(a)に示すように、粘着部品3のはがれと丸まりがある程度進行した状態でベルト10の回転を停止し、チャック駆動レバー19を操作してチャックレバー18を閉じ、ベルト10とチャックレバー18の間で丸められた粘着部品3の端部を挟み、工具保持部8を斜め上方向に移動して、被着体1に貼り付いている粘着部品3の残りの部分を剥がす。また、ちぎれやすい粘着部品3の場合には、図7(b)に示すように、粘着部品3の全体を丸めて剥がした後、ベルト10とチャックレバー18の間で丸められた粘着部品3を挟み被着体1から除去する。
【0052】
このように剥離工具4aで被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離するとき、図8に示すように、工具保持部8に作用する水平方向の保持力Fxと垂直方向の保持力Fz及び自重mgによりベルト10の先端部に摩擦力Frと垂直抗力Nが作用する。この工具保持部8に作用する水平方向の保持力Fxと垂直方向の保持力Fz及び自重mgと、ベルト10の先端部に作用する摩擦力Frと垂直抗力Nが釣り合っている状態を考えると、
摩擦力と垂直抗力の関係より、
Fr=μ・N (1)
また、剥離工具4aに作用する力の釣り合いより、
Fx=Fr (2)
Fz=mg−N (3)
工具把持部8を中心として剥離工具4aに作用するモーメント力の釣り合いより、
N・Lcosθ+Fr・Lsinθ
=mg{Lcosθ−s・cos(θ+α)}+M (4)
が成り立つ。ここでμはベルト10と被着体1の動摩擦係数、Mは工具把持部8に加える保持モーメント(矢印方向を正とする)、L及びθは、図9に示すように、ベルト10の被着体1との接触点と工具把持部8の距離及び被着体接触面に対する角度、s及びαはベルト10の被着体1との接触点と剥離工具4aの重心の距離及び被着体接触面に対する角度である。
(1),(4)式より
N={mg{Lcosθ−s・cos(θ+α)}+M}/L(cosθ+μsinθ) (5)
となる。(5)式で(cosθ+μsinθ)≒0となるようなθとμの組み合わせの場合、垂直抗力Nが非常に大きな値になることがわかる。ここで0≦θ≦90°の範囲、すなわち図5,図8に示すように、剥離工具4aの進行方向に工具把持部8を設けた場合には、(cosθ+μsinθ)≒0となるようなθとμの組み合わせは存在しないが、図10の比較例に示すように、剥離工具4aの進行方向と反対側に工具把持部8を設けた90<θ<180°の範囲の場合には(cosθ+μsinθ)≒0となるようなθとμの組み合わせの可能性がある。このθとμの各組み合わせに対し、(1/k)=(cosθ+μsinθ)の逆数kを計算した一覧表を下記表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004201513
【0054】
表1に示すように、≦θ≦90°の範囲では、kはほぼ0.5〜2の範囲であるのに対し、90<θ<180°の範囲ではkが正負の値をとり、その絶対値も0.5〜無限大で変動が大きいことがわかる。
【0055】
例えば、m=1kg、g=9.8m/s、α=90度、L=100mm,s=90mm、M=1000mNmとして、θ=40度で、μを0.6〜1.3まで変化させたときに、剥離工具4aに作用する力を図11に示し、μ=1.2としてθを20〜90度で変化させたとき剥離工具4aに作用する力を図12に示し、θ=40度、μ=1.1として、Mを0〜2100mNmで変化させたときに剥離工具4aに作用する力を図13に示す。図11及び図12より、0≦θ≦90°の範囲では、θやμが変化しても、安定した垂直抗力Nと摩擦力Frが得られることがわかる。
【0056】
また、図10に示す比較例の場合、例えばm=1kg、g=9.8m/s、α=−90度、L=100mm,s=90mm、M=0mNmmとし、θ=140度でμ=0.6〜1.3まで変化させたときに剥離工具4aに作用する力を図14に示し、μ=0.8としてθを90〜160度で変化させたとき剥離工具4aに作用する力を図15に示し、θ=140度でμ=1.1としてMを−700〜1400mNmで変化させたとき剥離工具4aに作用する力を図16に示す。図14及び図15より、90<θ<180°の範囲では、垂直抗力Nおよび摩擦力Frが急激に大きくなるθやμの組み合わせが存在することがわかる。このような場合、次のような問題が発生する。
【0057】
人が保持する剥離工具4aの場合、剥離工具4aを支えきれずに、剥離中に剥離工具4aが動いてしまう。そのため狙った位置にベルト10を押し付けることができず、剥がし作業の効率が著しく低下するおそれある。また、剥離工具4aに加わる力の変化が急激であるため、剥離中に剥離工具4aが弾かれてしまうことがあり、作業の安全上問題である。
また、剥離工具4aを治具やロボットに取り付けて使用する場合、剛性が十分あれば上記の問題は生じないが、剥離工具4aに加わる力が非常に大きくなるため、剥離工具4aを破損したり、駆動モータ13に過負荷がかかるおそれがある。
さらに、ロボットなどで剥離工具4aの押付力や摩擦力をコントロールしながら使用する場合、スティックスリップ的な振動を生じやすく、安定した力の計測や制御が困難である。
【0058】
これに対して図5,図8に示すように、0<θ<90°の範囲であれば、表1から明らかなように、kの値は0.5〜2の範囲で安定している。すなわち、垂直抗力Nと摩擦力Frが急激に大きくなるθやμの組み合わせが存在しないため上述のような問題は生ぜず、剥離工具1を安定して保持することができる。したがって、人が保持する工具の場合、作業効率よく、安全に作業することができる。また、治具やロボットに取り付けて使用する場合、剥離工具4aや駆動モータ13に過負荷が加わって破損することを防止して安定して剥離動作を行うことができる。さらに、ロボットなどで工具の押付力や摩擦力をコントロールしながら使用する場合でも、振動を抑制して安定した力の計測や制御ができる。
【0059】
また、図13及び図16より、工具把持モーメントMを制御因子とすると、工具押付力すなわちベルト垂直抗力N及び摩擦力Frが線形に変化することがわかる。図5に示すように、工具保持部8を剥離工具4aの進行方向に設けた場合、θやμが変動したとしてもその影響は小さいため、ベルト垂直抗力N及び摩擦力Frを所望通りに制御することができる。しかしながら図10に示す比較例の場合、θやμの変動による影響が大きいため、ベルト垂直抗力N及び摩擦力Frを狙い通りに制御したり安定に保つことが困難である。また、比較例でθ=90度の場合、工具保持部8とベルト10が一直線状に構成するため、ベルト接触点と工具保持部8との距離が長くなり、摩擦力に対するモーメント力が大きく作業性が悪い。
【0060】
このように図5に示す剥離工具4aを使用することにより、工具保持部8を保持して回転しているベルト10の先端部を被着体1に押し付けて安定して移動することができ、粘着部品3を安定して剥離することができる。また、回転しているベルト10を粘着部品3の端部に押し付けて剥離しながら、移動することにより、剥離した粘着部品3にベルト10の回転力が加わり、剥離した粘着部品3を丸めながら被着体1に貼り付いている粘着部品3を剥離することができ、長尺で軟弱部品からなる粘着部品3を引きちぎらずに安定して剥離することができる。また、ベルト10の表面を粘着剤が付着しにくく、耐磨耗性及び耐クラッキング性にすぐれた材質で形成しているから、剥離した粘着部品3の粘着剤がベルト10に貼り付くことを防ぐことができ、剥離した粘着部品3を確実に丸め込むことができる。
【0061】
さらに、剥離工具4aで被着体1から粘着部品3を剥離するとき、被着体1に近付く部分は帯状のベルト10の先端プーリー16に巻かれた部分だけであり、被着体1の貼付け面以外の場所に干渉することを極力避けることができる。したがって各種形状の被着体1、例えば狭い溝やトナーカートリッジ等の凹内面に貼られた粘着部品3も容易に剥離することができる。また、ベルト10の側面を案内するベルト側面ガイド17の代わりに、図17(a)に示すように、ベルト10の内面に設けられたタイミングベルトの歯101の中間部にガイド溝102を設け、先端プーリ16の外周面の中央部にガイド溝102と嵌合する凸状のベルトガイド161を設けたり、(b)に示すように、ベルト10の内面の歯101の中間部に凸状のガイド条103を設け、先端プーリ16の外周面の中央部にガイド条103と嵌合するガイド溝161を設けたり、あるいはベルト10に複数のガイド穴を設け、先端プーリ16の外周面にガイド穴に嵌合する複数の突起を設けてベルト10の幅方向がずれることを防止することにより、被着体1に接触するベルト10の先端部をより小型化することができ、剥離工具4aが被着体1の貼付け面以外の場所に干渉することをより低減することができ、被着体1の狭い溝等に貼り付けられた粘着部品3をより効果的に剥離することができる。
【0062】
また、被着体1から粘着部品3を剥離するとき、回転するベルト10の周速度uと剥離工具4aの移動速度vにより粘着部品3の剥離状態が異なる。このベルト10の周速度uと剥離工具4aの移動速度vによる粘着部品3の剥離状態の変化を図18に示す。図18のAに示すように、ベルト10の周速度uが剥離工具4aの移動速度vより小さい場合は、剥離工具4aの移動距離が粘着部品3の剥がし量よりも大きくなり、剥離工具4aが粘着部品3の剥がし境界部を乗り越えてしまい、粘着部品3を連続して丸めて剥がすことができなくなる。このためベルト10が粘着部品3に乗り上げ、粘着剤の残りがあったり、粘着部品3が破断する。また、ベルト10の周速度uと剥離工具4aの移動速度vが同じ程度の場合、粘着部品3の粘着面とベルト10の表面との間の相対速度が小さく、粘着面がベルト10の表面に粘着し易い。これに対してベルト10の周速度uを剥離工具4aの移動速度vより大きくすると粘着部品3を破断することなしに安定して剥離することができるとともに粘着剤の残りもなくすことができる。このベルト10の周速度uと剥離工具4aの移動速度vを変えて粘着部品3の剥離状態を調べた結果を図19に示す。図19に示すように、ベルト10の周速度uが剥離工具4aの移動速度vに対して少なくとも1.3倍を超えるようにすると、粘着部品3がベルト10の表面に粘着せずに安定して剥離することができる。これは粘着部品3の粘着面に対するベルト10の相対速度が大きくなることにより、ベルト10と粘着部品3の粘着面との間の瞬間粘着力が低下するためである。そこで被着体1と粘着部品3の種類にもよるが、ベルト10の周速度uを剥離工具4aの移動速度vの少なくとも1.3倍を越えるように駆動モータ13の回転速度を制御すると良い。
【0063】
この回転しているベルト10を被着体1に押付けて粘着部品3を剥離するとき、ベルト10の被着体1に対する押付力が弱いと、ベルト10が粘着部品3に乗り上げてしまう。例えばベルト10の周速度uを20mm/s、剥離工具4aの移動速度v=2.5mm/sとした場合の押付力と粘着部品3の剥離状態を下記表に示す。
【0064】
【表2】
Figure 0004201513
【0065】
上記表において、条件1は被着体1に粘着部品3が貼られてから余り時間が経過していなく、粘着力が比較的弱い場合、条件2は被着体1に粘着部品3が貼られてから約2年経過して粘着力が増加している場合、条件3は被着体1に粘着部品3が貼られてから約2年経過して粘着力が増加し、さらにトナー等で汚れている場合を示す。また、評価の丸印は粘着部品3を安定して剥がすことができたことを示し、三角印は粘着部品3が剥がれたり剥がれなかったりして不安定な状態を示し、ばつ印は粘着部品3が剥がれなかった場合を示す。したがって粘着部品3を安定して剥がすためには、回転しているベルト10の被着体1に対する押付力を少なくとも1.5kgfにすると良い。
【0066】
上記実施例2は工具保持部8を直線状に形成した場合について説明したが、図20に示すように、工具保持部8をハンドル状に角度を持たせた形状に構成しても良い。また、作業上の安全性を考慮してベルト10の周囲にベルト保護カバーなどを設けても良い。
【0067】
[実施例3] 前記実施例1,2は剥離工具4,4aの工具保持部8を人が保持して被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離する場合について説明したが、多関節ロボットを有する剥離装置で粘着部品3を自動的に剥離する場合について説明する。
【0068】
剥離装置20は、図21の構成図に示すように、基台21に設けられた多関節ロボット22と、被着体1を固定する被着体固定台23と、剥離した粘着部品3を収納する回収装置24及び制御装置25を有する。この剥離装置20に使用する剥離工具4bは、図22の構成図に示すように、2つのガイドプーリ26によりベルト10の軌道を規制し、ベルト10が凹となる屈曲部27を有する。剥離工具4bのツール取付フランジ28と多関節ロボット22の取付フランジ29の間にはコンプライアンス機構30を有する。このコンプライアンス機構30は、ヒンジ31を中心として剥離工具4bが揺動し、かつバネや空気圧などで1方向又は2方向に付勢された機構であり、剥離工具4bの押付力や接触摩擦力が過大にならないように力を逃がすためのものである。また、剥離工具4bの部品挟持手段12のチャックレバー18はエアーシリンダにより駆動する。多関節ロボット22の剥離工具4bの取付部には工具押付手段32と力センサ33及び端部検出手段34を有する。
【0069】
この多関節ロボット22の制御装置25には、図23のブロック図に示すように、中央制御部35と操作表示部36とデータ入力部37とメモリ38とロボット制御部39と押付力制御部40とデータ記憶部41と波形データ処理部42及び剥離判定部43を有する。中央制御部35はメモリ38にあらかじめ格納された動作プログラムにより剥離装置20全体の動作を制御する。データ入力部41は力センサ33からのデータを入力して6成分の力・トルクデータに変換する。ロボット制御部39は中央制御部35からの制御信号により多関節ロボット22のチャック部を有するアームを駆動制御する。押付力制御部40は中央制御部35からの制御信号により空気源44から工具押付手段32のエアーシリンダに送る空気圧を制御する。データ記憶部41はデータ入力部37で変換した6成分の力・トルクデータを記憶する。波形データ処理部42はデータ記憶部41に記憶した力・トルクデータを解析して演算する。剥離判定部43は波形データ処理部42で演算した結果により、粘着部品3と両面粘着テープ2の剥離状態を判定して判定結果を操作表示部36に表示する。
【0070】
この剥離装置20で被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離するときは、制御装置25で多関節ロボット22を駆動して剥離工具4bを、被着体1をセットして固定した保持台23に移動し、被着体1に貼り付けられた粘着部品3の端部を端部検出手段34で検出して剥離工具4bを位置決めする。その後、剥離工具4bのベルト10を粘着部品3の種類で定められた周速度で回転して、回転しているベルト10を先端を被着体1の表面に一定の押付力で押し付けて剥離工具4bを一定の移動速度で移動し、粘着部品3の端部から剥離する。剥離した粘着部品3は被着体1に粘着していた粘着面を外側にして丸まる。この剥離工具4bを前進させるとき、剥離工具4bの移動速度が、被着体1に粘着部品3を貼り付けた粘着剤の弾性の特性があらわれる剥離速度以上になると粘着剤が凝集破壊を起こしにくくなって粘着剤が残りにくくなるので、粘着材の材質にもよるが剥離工具4bの移動速度を例えば20mm/s以上に設定する。この剥離工具4aの移動により粘着部品3の剥離が進行する。この剥離している粘着部品3がPETフィルムで補強されているようなちぎれにくい部品の場合は、図7(a)に示すように、粘着部品3の剥がれと丸まりがある程度進行した状態でベルト10の回転を停止し、チャックレバー18を閉じ、ベルト10とチャックレバー18の間で丸められた粘着部品3の端部を挟み、多関節ロボット22により剥離工具4bを斜め上方向に移動して、被着体1に貼り付いている粘着部品3の残りの部分を剥がす。また、ちぎれやすい粘着部品3の場合には、図7(b)に示すように、粘着部品3の全体を丸めて剥がした後、ベルト10とチャックレバー18の間で丸められた粘着部品3を挟み被着体1から除去する。その後、多関節ロボット22により剥離工具4bを回収装置24に搬送し、チャックレバー18を開にして、保持している粘着部品3を回収装置24に回収する。この粘着部品3を回収装置24に回収するときに、補助手段としてエアー吹付け等の手段を用いることが望ましい。このエアー吹付け手段は回収装置24に設置しても良いし、剥離工具4bの取付部又は剥離工具4b自体に設けても良い。
【0071】
このように剥離工具4bで被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離するときに、剥離工具4bのベルト10には、図22に示すように、凹となる屈曲部27を有するから、図24に示すように、狭い箱からなる被着体1の内面に貼られた粘着部品3も容易に剥離することができる。また、ツール取付フランジ28と多関節ロボット22の取付フランジ29の間にコンプライアンス機構30を設けてあり、かつ、ベルト10と被着体1の接触点に対してベルト10の進行方向側にあるから、剥離工具4bの押付力または接触摩擦力が過大になっても、図22に示す反力Faの方向に剥離工具4bを揺動して力を逃がすことができる。このコンプライアンス機構30としては、ゴムの弾性を利用したいわゆるRCC(Remote Center Compliance)デバイスや平行リンク機構などを使用したり、多関節ロボット22の関節軸のコンプライアンス制御によりコンプライアンス機能を持たせるようにしても良い。
【0072】
また、剥離工具4bのベルト10にごみ等が付着していると、粘着部品3を剥離するときの剥がし作用が低下する。これを防止するために、図25に示すように、ベルト10の先端プーリ11の位置より回転方向の下流側にベルトクリーニング機構45を設けると良い。このベルトクリーニング機構45は、例えばクリーニングブラシ46と吸引ダクト47を有する。クリーニングブラシ46は粘着剤が付着しにくいようにシリコン系やフッ素系の樹脂製のものを使用したり、非粘着コーティング処理が施されている。このクリーニングブラシ46は、駆動モータ13にブラシ回転ベルト等の駆動伝達機構48で連結され、ガイドプーリ49により凸となったベルト10の凸部と接触しながら回転し、ベルト10に付着した粘着部品3の一部やごみを掻き落とす。このようにベルト10の凸部にクリーニングブラシ46を接触させることにより、ベルト10に付着したごみ等を確実に除去することができる。この除去したごみ等は吸引ダクト47によって吸い込まれ回収させる。したがって除去したごみ等が飛散してベルト10に再度付着することを防ぐことができる。このようにベルト10に付着したベルトクリーニング機構45で除去して回収することにより、ベルト10の剥がし作用が低下するのを防止することができ、粘着部品3の剥離作業を長時間安定して行うことができる。
【0073】
このように被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離しているとき、剥離工具4bを被着体1の表面に押し付けて前進させるときの接線力の波形データについて波形データ処理部42で解析演算処理を行い、接線力の波形の変化特性の特徴量である極大点と極小点の数と大きさ及び間隔を抽出し、抽出した特徴量とあらかじめ設定しておいた条件とを剥離判定部43で比較して粘着部品3が剥離したか否を判定する。すなわち、剥離工具4bを被着体1の表面に押し付けて前進させるときの接線力の変化は、例えば図26に示すように変化する。図26において(a)は粘着部品3が剥離した場合、(b)は粘着部品3が剥離しなかった場合を示す。図25(a)に示すように、粘着部品3が剥離した場合には、剥離工具4bを被着体1の表面に押し付けて前進させるときの接線力の変化は6つのフェーズに分けられる。フェーズAは剥離工具4bのベルト10が被着体1に接触していない領域、フェーズBはベルト10が被着体1の表面に押圧されて移動する領域である。フェーズCはベルト10が粘着部品3の先端部に到達してせん断力が加わり極大点が生じる。フェーズDは粘着部品3を丸めている領域であり、接線力が小さくなる。フェーズEはベルト10が粘着部品3の終端部に達しているる領域であり、フェーズFはベルト10が被着体1の上を移動している領域である。このように粘着部品3が剥離する場合には、ベルト10が粘着部品3の先端部に到達したときに、剥離工具4bを前進させるときの接線力に極大点が生じ、粘着部品3を丸めている領域で接線力に極小点が生じる。また、粘着部品3が剥離しないときは、図25(b)に示すように、極大点と極小点は生じない。そこで、この極大点と極小点が生じたことを検出することにより、粘着部品3が剥離したことを検知することができる。
【0074】
また、この接線力の波形データについて標準波形とのパターンマッチング処理を行い、粘着部品3が剥離したか否を判定したり、剥離工具4bの法線力と接線力から摩擦係数を算出し、摩擦係数の変化から粘着部品3が剥離したか否を判定しても良い。
【0075】
このようにして粘着部品3と両面粘着テープ2が剥離して丸められたか否を自動的に判定することができ、次工程に不良品を送らないで済み、安定した再生処理を行うことができる。
【0076】
また、剥離装置20は、被着体1を被着体固定台23に固定し、剥離工具4bを多関節ロボット22で移動させて、被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離する場合について説明したが、剥離工具4bを固定し、被着体1を多関節ロボット等の移動手段で移動させても良い。この場合は、剥離工具4bの姿勢が一定であるため、押付力を制御する際に剥離工具4bの自重補償を容易にすることができる。
【0077】
[実施例4] 前記実施例2,3の剥離工具4a,4bは、回転するベルト10により被着体1から粘着部品3を剥がす分離手段6を構成し、被着体1から粘着部品3を剥離し、剥離した粘着部品3を丸めて粘着部品3の剥離を進行させる場合について説明したが、分離手段6を被着体1から粘着部品3を剥がす先端剥がし手段と、先端剥がし手段で剥離した粘着部品3を丸めて剥離を進行させる剥離進行手段で構成しても良い。例えば図27(a)の正面図と(b)の側面図に示すように、分離手段6の先端剥がし手段6aを、高摩擦係数で耐磨耗性を有する材料で形成した摩擦ローラ50と、摩擦ローラ50を回転する駆動伝達手段51で構成し、剥離進行手段6bを非粘着性で摩擦係数の小さな材料例えばフッ素樹脂で形成され、摩擦ローラ50の回転方向の下流側に先端を有する巻付防止爪52で構成する。駆動伝達手段51は例えば駆動モータ13に減速機14を介して連結された駆動プーリ53と、摩擦ローラ50の回転軸に取り付けられた従動プーリ54と、駆動プーリ53と従動プーリ54に巻き回されたタイミングベルト55を有し、駆動モータ13の回転を摩擦ローラ50に伝達して摩擦ローラ50を回転して被着体1に貼り付けた粘着部品3を剥離する。この剥離して摩擦ローラ50に粘着した粘着部品3を巻付防止爪52で分離し、分離した粘着部品3を外側に丸めて摩擦ローラ50による粘着部品3の剥離を進行させる。
【0078】
また、図28の正面図に示すように、剥離進行手段6bを、巻付防止爪52と、摩擦ローラ50と巻付防止爪51の間に設けた流体噴出ノズル5で構成し、流体噴出ノズル5により摩擦ローラ50と巻付防止爪52の先端との間に空気や水等の流体を噴射するようにしても良い。このように摩擦ローラ50と巻付防止爪52の先端との間に流体を噴出することにより、摩擦ローラ50に粘着した粘着部品3を容易に分離することができるとともに、分離した粘着部品3が巻付防止爪52に付着することを防ぐことができる。さらに、噴出している流体の圧力により分離した粘着部品3を強制的に丸めることができ、粘着部品3の剥離を安定して進行させることができる。
【0079】
また、剥離進行手段6bを、図29(a)の正面図と(b)の側面図に示すように、非粘着性材料で形成され、摩擦ローラ50の回転方向の下流側に設けた1又は複数の回転ローラ57a,57bと、駆動伝達手段51に歯車群58とタイミングベルト59等を有し、回転ローラ57a,57bを摩擦ローラ50の回転方向と同じ方向に回転する回転伝達手段60とで構成し、摩擦ローラ50で剥離して摩擦ローラ50に粘着した粘着部品3を回転ローラ57a,57bの回転力で分離して丸めて粘着部品3の剥離を進行させるようにしても良い。また、剥離進行手段6bを、図30(a)の正面図と(b)の側面図に示すように、摩擦ローラ50の回転方向の下流側に設けた1又は複数の回転ブラシ61a,61bと、回転ブラシ61a,61bを摩擦ローラ50の回転方向と同じ方向に回転する回転伝達手段60とで構成し、摩擦ローラ50で剥離して摩擦ローラ50に粘着した粘着部品3を回転ブラシ61a,61bで分離して丸めて粘着部品3の剥離を進行させるようにしても良い。この場合、回転ブラシ61aの毛先を摩擦ローラ50に接触させておくことにより、摩擦ローラ50に付着した異物を回転ブラシ61aで除去することができる。さらに、回転ブラシ61a,61bを使用することにより、粘着部品3の粘着面との接触面積を小さくすることができ、剥離した粘着部品3が回転ブラシ61a,61bに粘着することを防止して確実に丸めることができる。
【0080】
また、剥離進行手段6bを、図31(a)の正面図と(b)の側面図に示すように、摩擦ローラ50の回転方向の下流側に設けた駆動プーリ62と従動プーリ63に巻き回され、非粘着性材料で形成された回転ベルト64と、回転ベルト64を摩擦ローラ50の回転方向と同じ方向に回転する回転伝達手段60とで構成しても良い。さらに、図32(a)の正面図と(b)の側面図に示すように、剥離進行手段6bを回転ベルト64と回転伝達手段60で構成し、先端剥がし手段6aを、駆動プーリ65と従動プーリ66に巻き回し、高摩擦係数で耐磨耗性を有する材料で形成し、被着体1の表面に対して剥離工具4の進行方向と反対側に一定角度傾いて配置された回転ベルト67で構成しても良い。
【0081】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、被着体との接触部を先細にして巻き回された弾性部材からなるベルトの被着体との接着部を粘着部品側に回転しながら、先細のベルトの先端部を被着体に押付け、被着体との接触位置におけるベルトの回転方向と同じ方向に剥離工具を移動して、被着体に貼り付けた粘着部品を丸めながら剥離するようにしたから、ブラシやスクレーパなどで剥がす場合に比べて粘着剤が被着体に残りにくくなるとともに被着体へ傷が付くことを防ぐことができる。また、粘着部品が粉々になって散乱したりすることがなく、剥がした後の処理を容易に行うことができる。さらに、丸まった部分はその状態で安定しているので、そこを掴んで残りの部品を簡単に剥がすことができる。さらに、剥離工具の先端部にギアなどの駆動伝達部品が不要であり、先端部の幅を小さく構成することができる。また、回転ローラとギアを用いた場合に比べ、先端部の直径を大幅に小さくすることができる。さらに、剥離した粘着部品がベルトに付着したときの付着角度の効果により、粘着部品がベルトに巻き付いて破断する現象が生じにくく、粘着部品を安定して剥離することができる。
【0086】
また、ベルトを回転する駆動手段は駆動モータにより回転するベルト駆動プーリと、ベルト駆動プーリから一定間隔をおいて設けられた先端プーリとを有し、ベルト駆動プーリと先端プーリとの間にベルトを巻き回して、先端プーリに巻き回したベルトの部分を被着体に押付けて粘着部品を剥離することにより、被着体に接触するベルトの先端部の直径を大幅に小さくすることができ、狭い場所や箱の内部等に貼られた粘着部品を容易に剥離することができる。
【0087】
さらに、ベルト駆動プーリと先端プーリとの中間部にガイドプーリを設け、ベルトをほぼL字状に曲げて巻き回すことにより、巻き回したベルトが狭い部分や箱の内部に容易に入ることができ、狭い場所や箱の内部等に貼られた粘着部品を容易に剥離することができる。
【0088】
また、駆動手段の先端プーリの部分にベルトの幅方向の移動を抑制するベルト側面ガイドを設け、回転しているベルトが被着体との接触部で幅方向にずれることを防いで、粘着部品の剥離残しが生じることを抑制し、粘着部品を確実に剥離することができる。
【0089】
また、ベルトの内面と先端プーリの外周面にベルトの幅方向の移動を抑制する幅方向規制手段を設けることにより、被着体に接触するベルト先端部をより小型化することができ、他の部分との干渉が生じることを防いで、狭い場所や箱の内部等に貼られた粘着部品の剥離を容易にすることができる。
【0090】
さらに、ベルトの表面から付着物を除去する回転ブラシと、回転ブラシに隣接し、除去した付着物を回収する吸引ダクトを設けることにより、ベルトの剥がし作用が低下することを防ぐことができる。
【0091】
また、分離手段で剥離した粘着部品を、部品挟持手段で分離手段との間に挟持して被着体から除去することにより、粘着部品を被着体から容易に除去することができる。
【0099】
また、粘着部品を剥離するとき、ベルトの回転周速度を剥離工具の移動速度の少なくとも1.3倍にすることにより、粘着部品や粘着材の取り残しが生じることを抑制し、粘着部品を安定して剥離することができる。
【0101】
また、被着体固定手段と工具移動手段を有する剥離装置を使用し、工具移動手段により剥離工具を移動するとともに剥離工具の姿勢を可変し、剥離工具を被着体固定手段に固定した被着体及び粘着部品に押付けて剥離工具を移動することにより、被着体に対する剥離工具の位置決め精度や移動精度を高めることができ、被着体に貼り付けた粘着部品を安定して剥離することができる。
【0108】
また、剥離工具を被着体の表面に押付けて前進させるときの接線力の波形データを解析し、接線力の波形データの特徴量から粘着部品の剥離状態を判定することにより、粘着部品の剥離状態を確実に検出することができ、粘着部品を確実かつ安定して剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の剥離工具の構成図である。
【図2】剥離工具の剥がし部材を粘着部品の先端に押し付けた状態を示す説明図である。
【図3】剥離工具による剥離現象を示す説明図である。
【図4】剥離工具で剥離した後の剥離進行状態を示す説明図である。
【図5】第2の剥離工具の構成図である。
【図6】第2の剥離工具の先端部の構成図である。
【図7】剥離工具による粘着部品の剥離動作を示す説明図である。
【図8】剥離工具に作用する力を示す構成図である。
【図9】剥離工具に作用する力を示す力分布図である。
【図10】比較例の剥離工具に作用する力を示す構成図である。
【図11】ベルトと被着体の摩擦係数を変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図12】ベルトの被着体接触面に対する角度を変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図13】工具把持部に加える把持モーメントを変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図14】比較例でベルトと被着体の摩擦係数を変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図15】比較例でベルトの被着体接触面に対する角度を変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図16】比較例で工具把持部に加える保持モーメントを変化させたときの剥離工具に作用する力の変化特性図である。
【図17】ベルトの内面側に設けた幅方向の移動抑制手段の構成図である。
【図18】ベルトの周速度と剥離工具の移動速度に対する剥がし状態を示す評価図である。
【図19】剥離工具移動速度とベルト周速度の比に対する剥がし状態を示す評価図である。
【図20】第3の剥離工具を示す構成図である。
【図21】剥離装置の構成図である。
【図22】剥離装置の多関節ロボットのハンドとして使用する剥離工具の構成図である。
【図23】剥離装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図24】剥離装置では箱等の被着体に貼り付けた粘着部品を剥離するときの状態を示し断面図である。
【図25】ベルトクリーニング機構を有する剥離工具の構成図である。
【図26】剥離工具を被着体に押付けて前進しているときの接線力の変化特性図である。
【図27】第4の剥離工具を示す構成図である。
【図28】第5の剥離工具を示す構成図である。
【図29】第6の剥離工具を示す構成図である。
【図30】第7の剥離工具を示す構成図である。
【図31】第8の剥離工具を示す構成図である。
【図32】第9の剥離工具を示す構成図である。
【図33】被着体に貼り付けた粘着部品の構成を示す断面図である。
【図34】粘着部品をスクレーパで剥離する状態を示す断面図である。
【図35】粘着部品を剥離するときの回転体とベルトに対する粘着部品の付着角度を示す説明図である。
【符号の説明】
1;被着体、2;両面粘着テープ、3;粘着部品、4;剥離工具、
5;剥がし部材、6;分離手段、7;ホルダー、8;工具把持部、
10;ベルト、11;ベルト駆動手段、12;部品挟持手段、
13;駆動モータ、14;減速器、15;ベルト駆動プーリ、
16;先端プーリ、17;ベルト側面ガイド、18;チャックレバー、
19;チャック駆動レバー、20;剥離装置、21;基台、
22;多関節ロボット、23;被着体固定台、24;回収装置、
25;制御装置、30;コンプライアンス機構、32;工具押付手段、
33;力センサ、34;端部検出手段、35;中央制御部、
36;操作表示部、37;データ入力部、38;メモリ、
39;ロボット制御部、40;押付力制御部、41;データ記憶部、
42;波形データ処理部、43;剥離判定部。

Claims (13)

  1. 被着体から粘着部品を剥離する剥離工具であって、
    前記被着体との接触部を先細にして巻き回された弾性部材からなるベルトと、
    前記ベルトにおける被着体との接着部を粘着部品側に回転する駆動手段を有し、
    前記ベルトを前記駆動手段で回転しながら先端部を前記被着体と前記粘着部品との境界部に接触させて前記被着体に押し付けながら移動させて、前記粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする剥離工具。
  2. 前記駆動手段は駆動モータにより回転するベルト駆動プーリと、ベルト駆動プーリから一定間隔をおいて設けられた先端プーリとを有し、ベルト駆動プーリと先端プーリとの間に前記ベルトを巻き回した請求項1記載の剥離工具。
  3. 前記ベルト駆動プーリと先端プーリとの中間部にガイドプーリを設け、前記ベルトをほぼL字状に曲げて巻き回した請求項2記載の剥離工具。
  4. 前記駆動手段の先端プーリの部分に前記ベルトの幅方向の移動を抑制するベルト側面ガイドを有する請求項2又は3記載の剥離工具。
  5. 前記ベルトの内面と先端プーリの外周面に前記ベルトの幅方向の移動を抑制する幅方向規制手段を有する請求項2又は3記載の剥離工具。
  6. 前記ベルトの表面から付着物を除去する回転ブラシと、前記回転ブラシに隣接し、除去した付着物を回収する吸引ダクトを設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の剥離工具。
  7. 前記分離手段で剥離した粘着部品を前記ベルトとの間で挟持する部品挟持手段を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の剥離工具。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の剥離工具を使用した粘着部品の剥離方法であって、
    前記ベルトを回転しながら先端部を被着体に押付けて剥離工具を被着体に対して並進させて、被着体に貼り付けた粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする粘着部品の剥離方法。
  9. 前記剥離工具の移動により剥離した粘着部品を部品挟持手段で前記ベルトとの間に挟持して被着体から除去する請求項8記載の粘着部品の剥離方法。
  10. 前記ベルトの回転周速度を剥離工具の移動速度の少なくとも1.3倍にする請求項8又は9記載の粘着部品の剥離方法。
  11. 請求項1乃至7のいずれかに記載の剥離工具を使用した粘着部品の剥離装置であって、
    被着体固定手段と工具移動手段を有し、被着体固定手段は粘着部品を貼り付ける被着体を保持し、工具移動手段は、剥離工具を被着体及び粘着部品の端部に押付けて剥離工具を移動しながら、被着体に貼り付けた粘着部品を剥離しながら粘着面を外側にして丸めることを特徴とする粘着部品の剥離装置。
  12. 前記ベルトの回転周速度を剥離工具の移動速度の少なくとも1.3倍にする請求項11記載の粘着部品の剥離装置。
    に記載の粘着部品の剥離装置。
  13. 前記剥離工具を被着体の表面に押付けて前進させるときの接線力の波形データを解析し、接線力の波形データの特徴量から粘着部品の剥離状態を判定する請求項11記載の粘着部品の剥離装置。
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