JP2004244192A - 粘着剤除去装置及び該粘着剤除去装置を備えた部材剥離システム - Google Patents

粘着剤除去装置及び該粘着剤除去装置を備えた部材剥離システム Download PDF

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Abstract

【課題】可動体に付着した粘着物を効率的に除去することができ、さらには可動体の摩耗、除去した粘着剤の可動体への再付着や蓄積を防止して長時間の連続的使用も可能な粘着剤除去装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る粘着剤除去装置1は、粘着剤が付着したツールベルト9に当接する転写ベルト12と、転写ベルト12を駆動するモーター14とを備え、モーター14が転写ベルト12をツールベルト9以上の線速度で駆動することにより、ツールベルト9に付着した粘着剤を転写ベルト12に転写させて除去する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品のリサイクル又はリユースのために、両面テープ等の粘着剤で部品に接着された発泡ウレタンやプラスチックフィルム等の柔軟な部材を部品から剥離する部材剥離装置の可動体に対して、付着した粘着剤を除去する粘着剤除去装置と、その部材剥離装置及び粘着剤除去装置を備えた部材剥離システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着剤により部品に貼着(接着)された柔軟な部材を部品から剥離する部材剥離装置として、出願人は既に特願2002−062925号、特願2002−176771号等に記載の自動シール剥離ツールを開発している。この剥離ツールは、ウレタンゴム製の無端ベルト(可動体)とこのベルトを回転させる駆動機構とを備え、剥離したい部材(シール)の端部から回転駆動されたベルトが部材と部品との間に入り込み、摩擦力により部材を順次押し起こして部品から剥離させる。
【0003】
ところで、この剥離ツールでは、使用を重ねるにつれてベルトの表面に粘着剤が付着し、これを放置したのではベルトに部品や部材がくっついたり、ベルトによる部品又は部材の押付け力が不均一になったり、ベルトに付着した粘着剤が再度部品に付着して部品を汚したりする。このため、剥離ツールの長時間の使用に支障を来し、剥離ツールの実用化への大きな問題となっている。
【0004】
そこで、ベルトに付着した粘着剤を適宜除去することが考えられるが、そのための方法としては、例えば溶媒を含ませたブラシをベルトに接触させて粘着剤の除去を行う手法や、より凝集力の強い粘着性のシートをベルトに押し当ててシートをベルト面の法線方向に再剥離し、ベルトに付着した粘着剤をシートに集めて除去する手法が経験的に知られている。
【0005】
ところが、前者の方法では粘着剤が溶媒に溶けて拡がってしまうため、多量の粘着剤に対しては却ってベルトを汚してしまうという問題がある。また、後者の方法では粘着剤の除去効果は高いが、非常に効率が悪く除去作業に時間がかかる。加えて、シートに集められた粘着剤がベルトに再付着することを防止するためにシートを頻繁に交換する必要があり、実用レベルで次々と粘着剤を除去しなければならない場合には現実的ではない。
【0006】
一方、特許文献に記載の付着物除去方法としては、例えば特許文献1や特許文献2に記載の方法がある。特許文献1はたばこの原料を搬送する搬送ベルトの清掃方法に関し、同文献では表面に螺旋状の突起が形成され、かつ、搬送ベルトの戻り側の下面を支持する支持ローラーが搬送ベルトの移動に伴い回転して搬送ベルトの付着物を除去し、その支持ローラーの下方に配設されたブラシ部材が支持ローラーに接触して支持ローラーを清掃する。また、特許文献2もベルトコンベアのリターンベルトの清掃方法に関し、同文献では表面に植毛を有し、かつ、リターンベルトの進行方向と同一の方向に進行するクリーナベルトをリターンベルトに接触させ、両ベルトを若干異なる速度で運転することによりリターンベルトの付着物を除去している。
【0007】
【特許文献1】
特許第3096644号公報
【特許文献2】
特開平6−171733号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、上記剥離ツールにおけるような強粘着性の付着物に応用しようとした場合、除去能力が限られるという不都合がある。さらに、付着物が支持ローラーに付着するにつれ、支持ローラーに付着した付着物が逆にベルトに付着する逆転現象が発生するという問題もある。
【0009】
また、特許文献2に記載された方法でも、強粘着性の付着物を除去対象とした場合、クリーナベルトに付着物が付着してそれが除去しにくいために、長時間の使用が難しいという問題がある。加えて、同文献に記載のように付着物の転写体(クリーナベルト)を清掃対象となるベルトよりも遅く走行させたのでは、短時間に多量の付着物を除去することが困難である。
【0010】
これらの方法の他に、回転体を接触させることにより粘着性のある物質をその回転体に移動させる方法として、粘着性材料を塗布するコーター等で使用されている手法があるが、このような手法を上記粘着剤除去に応用しようとすると以下の諸点につき対策を講じる必要がある。
【0011】
▲1▼ 付着物が除去されるベルトの摩耗防止
剥離ツールのベルト上における粘着剤は、生産装置であるコーター等における場合と異なり量にばらつきがあり、その量は除去プロセス中にも変化する。
【0012】
よって、ベルト上の粘着剤の量が少ないにも拘わらず、粘着剤の量が多いときと同様の条件でベルトに回転体(転写体)を圧接させていると、ベルトが摩耗
して傷んでしまう。
【0013】
▲2▼ 除去品質の低下防止
回転体にベルトから除去した粘着剤が残存していると、その粘着剤が糸を引
いたり飛散あるいは転写してベルトに再度付着し、除去品質が低下する。
【0014】
▲3▼ 除去した粘着物の効率的廃棄
除去した粘着剤が効率的に廃棄されないと、除去した粘着剤が回転体等に蓄
積され、長時間の連続使用に支障を来すおそれがある。
【0015】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、可動体に付着した粘着物を効率的に除去することができ、さらには可動体の摩耗、除去した粘着剤の可動体への再付着や蓄積を防止して長時間の連続的使用も可能な粘着剤除去装置と、この粘着剤除去装置を備えた部材剥離システムを提供することを課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、粘着剤が付着した可動体に当接する転写体と、該転写体を駆動する駆動手段とを備え、該駆動手段が前記転写体を前記可動体以上の線速度で駆動することにより、前記可動体に付着した粘着剤を前記転写体に転写させて除去する粘着剤除去装置を特徴とする。
【0017】
請求項1に係る発明によれば、駆動手段が転写体を可動体以上の線速度で駆動することにより、粘着剤が高速駆動側に偏る性質を利用し可動体に付着した粘着剤を転写体に転写させて除去するので、粘着剤の除去が溶剤等の薬品を使用せず簡単に完了し、その除去作業を効率的に行うことができる。
【0018】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の粘着剤除去装置において、前記駆動手段が、前記粘着剤の前記転写体への転写が進行するにつれて前記転写体の線速度を減少させることを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、粘着剤の転写体への転写が進行するにつれて駆動手段が転写体の線速度を減少させるので、可動体の摩耗を防止することができる。すなわち、可動体に付着した粘着剤は可動体表面を保護するとともに転写体との摩擦係数を低減させるが、この粘着剤が除去されると可動体の表面が露出して(転写体の当接面状態が変わらなければ)転写体との摩擦係数も大きくなる。
したがって、転写体の線速度が粘着剤の除去作業を通じて一定の場合には、その線速度が作業後期においては過大となり可動体を摩耗させる事態が生じ得るが、本請求項に係る発明では可動体から粘着剤が除去されるにつれて転写体の線速度が減少するので、転写体の線速度が作業後期においても過大とならず可動体の摩耗が抑制される。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の粘着剤除去装置において、前記転写体としての転写回転体及び前記駆動手段に直接駆動される駆動回転体を含む複数の回転体を前記可動体と前記駆動手段との間に直列に備え、前記駆動回転体を除く各回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転することを特徴とする。
【0021】
請求項3に係る発明によれば、可動体と駆動手段との間に直列に配置された各回転体(駆動回転体を除く。)が駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転するので、可動体から除去された粘着剤が順次駆動手段側の回転体に転写され、可動体に近い回転体に残存する粘着剤の割合が低くなるので、除去した粘着剤の可動体への再付着が有効に防止される。
【0022】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の粘着剤除去装置において、前記駆動回転体を除く各回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されることを特徴とする。
【0023】
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の粘着剤除去装置において、前記転写回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されることを特徴とする。
【0024】
請求項4又は請求項5に係る発明によれば、各回転体又は転写回転体が駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されるので、回転体ごとに駆動源を設けることなく各回転体又は転写回転体を自動的に駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転させることができる。また、転写回転体については付着した粘着剤が駆動手段側の回転体に転写されていくので、可動体に付着した粘着剤が減少するにつれて可動体との摩擦係数が増大し、線速度が経時的に減少する。したがって、請求項2に係る発明が奏する可動体の摩耗防止の効果を簡単な構成により得ることができる。
【0025】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体の線速度を検出する線速度検出手段を備えたことを特徴とする。
【0026】
請求項6に係る発明によれば、線速度検出手段により検出した線速度に基づいて除去作業の進捗状況を判断し、その作業を適時に終了することが可能となるので、除去作業の効率を一層高めることができる。
【0027】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体の前記可動体との当接位置よりも駆動方向下流側に、前記転写体と前記可動体との間に糸引き状に跨る粘着剤を捕捉する捕捉手段が設けられていることを特徴とする。
【0028】
請求項7に係る発明によれば、転写体と可動体との間に粘着剤が糸引き状に跨ったとしても、その粘着剤が捕捉手段により捕捉されるので、粘着剤の糸が飛散等することにより可動体に再付着することが防止される。
【0029】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体に付着した粘着剤を塊状に纏める粘着剤凝集手段を備えたことを特徴とする。
【0030】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の粘着剤除去装置において、前記粘着剤凝集手段が、前記転写体に当接しながら回転し、かつ、前記転写体との当接面が一部を除き非粘着加工された凝集回転体を備え、前記転写体に付着した粘着剤が前記当接面の非粘着加工されていない一部によって塊状に纏められることを特徴とする。
【0031】
請求項10に係る発明は、請求項8又は請求項9に記載の粘着剤除去装置において、前記塊状に纏められた粘着剤を分離する分離手段を備えたことを特徴とする。
【0032】
請求項8乃至請求項10のいずれかに係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が粘着剤凝集手段により塊状に纏められるので、転写体から粘着剤を容易に取り除くことができ、粘着剤の蓄積に伴う不都合も容易に防止することができる。また、塊状となった粘着剤はそれのみを取り除くことができるので、粘着剤廃棄用の消耗品等を用意する必要がなくなる。
【0033】
請求項11に係る発明は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体が当接した後に前記可動体に残存する粘着剤を払拭する払拭手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項11に係る発明によれば、転写体が当接した後もなお可動体に粘着剤が残存したとしても、その粘着剤が払拭手段により払拭されるので、粘着剤の除去品質を高めることができる。
【0035】
請求項12に係る発明は、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体がベルト状、ローラー状又は円盤状であることを特徴とする。
【0036】
請求項12に係る発明によれば、転写体を可動体に対して連続的に当接させることが容易であり、粘着剤の除去を短時間で行うことが容易となる。
【0037】
請求項13に係る発明は、請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体が前記可動体と同一の材質からなることを特徴とする。
【0038】
請求項13に係る発明によれば、転写体が可動体と同一の材質からなるので、転写体の特性と可動体の特性とが略同時に変化し、転写体への粘着剤の転写が安定して行われる。
【0039】
請求項14に係る発明は、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記転写体に付着した粘着剤を回収する回収手段を備えたことを特徴とする。
【0040】
請求項15に係る発明は、請求項14に記載の粘着剤除去装置において、前記回収手段が、前記転写体に当接する回収回転体と、該回収回転体を駆動する回収用駆動手段とを備え、前記回収回転体が前記回収用駆動手段により前記転写体以上の線速度で回転することによって、前記転写体に付着した粘着剤を回収することを特徴とする。
【0041】
請求項16に係る発明は、請求項14に記載の粘着剤除去装置において、前記回収手段が、前記転写体に当接し粘着剤を吸着する棒状の吸着回転体と、該吸着回転体を長手方向に送る送り手段とを備え、前記吸着回転体が前記転写体と連れ回りながら前記送り手段により前記長手方向に送られることによって、前記転写体に付着した粘着剤を吸着して回収することを特徴とする。
【0042】
請求項17に係る発明は、請求項14に記載の粘着剤除去装置において、前記回収手段が、前記転写体に接触し粘着剤を吸着する吸着テープと、該吸着テープを走行させる走行手段とを備え、前記吸着テープが前記転写体と接触しながら走行することによって、前記転写体に付着した粘着剤を吸着して回収することを特徴とする。
【0043】
請求項14乃至請求項17のいずれかに係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が回収手段により回収されるので、その粘着剤の可動体への再付着が防止される。
【0044】
請求項18に係る発明は、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、前記可動体が部品に接着された部材を該部材と前記部品との間に入り込み可動して摩擦力により剥離させ、前記可動体を有する部材剥離装置に前記転写体及び前記駆動手段が一体に設けられ、前記可動体に前記部材の剥離時に付着した粘着剤を除去することを特徴とする。
【0045】
請求項18に係る発明によれば、可動体を有する部材剥離装置に転写体及び駆動手段が一体に設けられているので、部材剥離装置を部材剥離作業位置から移動させることなく可動体に付着した粘着剤の除去を行うことができる。
【0046】
請求項19に係る発明は、請求項18に記載の粘着剤除去装置において、前記駆動手段として前記可動体の駆動装置が用いられていることを特徴とする。
【0047】
請求項19に係る発明によれば、可動体の駆動装置が駆動手段として共用されているので、部材剥離装置に別途駆動源を設ける必要がなく部材剥離装置を小型化することができる。
【0048】
請求項20に係る発明は、請求項18又は請求項19に記載の粘着剤除去装置において、前記転写体に付着した粘着剤を回収する回収手段が前記部材剥離装置に一体に設けられていることを特徴とする。
【0049】
請求項21に係る発明は、請求項20に記載の粘着剤除去装置において、前記回収手段が前記転写体に当接する回収回転体を備え、該回収回転体が前記転写体以上の線速度で回転することによって、前記転写体に付着した粘着剤を回収することを特徴とする。
【0050】
請求項20又は請求項21に係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が回収手段により回収されるので、その粘着剤の可動体への再付着が防止される。
【0051】
請求項22に係る発明は、請求項21に記載の粘着剤除去装置において、前記部材剥離装置がロボットアームに設けられて所定領域内で可動可能であり、前記回収回転体に当接する収集回転体と該収集回転体を駆動する収集用駆動手段とが前記部材剥離装置とは別体で前記所定領域内に設けられ、前記部材剥離装置が可動して前記回収回転体が前記収集回転体に当接する清掃位置に移動したときに、前記収集回転体が、前記収集用駆動手段により前記回収回転体以上の線速度で回転することによって、前記回収回転体により回収された粘着剤を集めて前記回収回転体を清掃することを特徴とする。
【0052】
請求項22に係る発明によれば、回収回転体に付着した粘着剤が収集回転体により清掃されるので、粘着剤の回収回転体への蓄積が防止されて部材剥離装置が長時間使用可能となる。
【0053】
請求項23に係る発明は、請求項22に記載の粘着剤除去装置において、前記部材剥離装置が前記部材の剥離作業中に所定時間ごとに前記清掃位置に移動することを特徴とする。
【0054】
請求項23に係る発明によれば、部材剥離装置が部材の剥離作業中に所定時間ごとに前記清掃位置に移動するので、回収回転体に付着した粘着剤が定期的に清掃されて部材剥離装置による長時間の連続的な剥離作業が可能となる。
【0055】
請求項24に係る発明は、請求項22又は請求項23に記載の粘着剤除去装置において、前記収集回転体に付着した粘着剤を塊状に纏める粘着剤凝集手段が前記収集回転体の近傍に設けられていることを特徴とする。
【0056】
請求項25に係る発明は、請求項24に記載の粘着剤除去装置において、前記粘着剤凝集手段が、前記収集回転体に当接しながら回転し、かつ、前記収集回転体との当接面が一部を除き非粘着加工された凝集回転体を備え、前記収集回転体に付着した粘着剤が、前記当接面の非粘着加工されていない一部によって塊状に纏められることを特徴とする。
【0057】
請求項26に係る発明は、請求項24又は請求項25に記載の粘着剤除去装置において、前記塊状に纏められた粘着剤を分離する分離手段が前記収集回転体又は前記粘着剤凝集手段の近傍に設けられていることを特徴とする。
【0058】
請求項24乃至請求項26のいずれかに係る発明によれば、収集回転体に付着した粘着剤が粘着剤凝集手段により塊状に纏められるので、収集回転体から粘着剤を容易に取り除くことができ、粘着剤の蓄積に伴う不都合も容易に防止することができる。また、塊状となった粘着剤はそれのみを取り除くことができるので、粘着剤廃棄用の消耗品等を用意する必要がなくなる。
【0059】
請求項27に係る発明は、請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の粘着剤除去装置と、部品に接着された部材を該部材と前記部品との間に入り込み可動して摩擦力により剥離させる可動体を有する部材剥離装置とを備え、前記粘着剤除去装置が前記部材剥離装置の可動体に付着した粘着剤を除去する部材剥離システムを特徴とする。
【0060】
請求項28に係る発明は、請求項18乃至請求項26のいずれかに記載の粘着剤除去装置及び部材剥離装置を備えた部材剥離システムを特徴とする。
【0061】
請求項27又は請求項28に係る発明によれば、粘着材除去装置が設けられているので、可動体に付着した粘着剤を適宜除去することができて部材剥離装置による長時間の連続的な剥離作業が可能となる。
【0062】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0063】
[実施の形態1]
図1は本実施の形態に係る粘着剤除去装置1及びこの粘着剤除去装置1が粘着剤を除去する対象となる部材剥離装置としてのシール剥離ツール2の概略構成を示す。
【0064】
シール剥離ツール2は、モーター3及びガイド付きギア4からなる駆動機構5と、先端に小径のプーリー6が設けられたアーム7と、駆動機構5及びアーム7を固定するベース8と、ギア4及びプーリー6に架け渡された可動体としてのウレタンゴム製無端ベルト(以下「ツールベルト」という。)9とを備える。ツールベルト9は、その全周長が約280mm、幅が約6mmであり、モーター3の回転により100〜200mm/sの線速度で駆動されて回転する。
【0065】
この剥離ツール2は、ベルト摩擦方式により部品に接着された部材を剥離させるもので、例えば図2に示すように、矢印A方向に回転するツールベルト9の先端部(プーリー6の位置にある部分)が、使用済みの樹脂製トナーカートリッジケース10にアクリル系粘着剤により貼着された幅10mm以下の小片のシール11の端部11aに一定以上の荷重で押し当てられると、ツールベルト9とシール11との間に摩擦力が作用してシール11が押し起こされ、トナーカートリッジケース10から剥離する。この際、シール11の粘着面11bをツールベルト9が擦るために、連続してシール11の剥離作業を行うとツールベルト9の表面9aに粘着剤が付着する。付着した粘着剤は、ツールベルト9の表面9aに薄く広がり、かつ、強い粘着力を有するため、ブレード等の掻き落とし手段でこれを完全に除去することは困難であり、粘着剤除去装置1はその粘着剤の除去に用いられる。
【0066】
粘着剤除去装置1は、ツールベルト9に当接して粘着剤が転写される転写体としてのウレタンゴム製無端ベルト(以下「転写ベルト」という。)12と、転写ベルト12を駆動する駆動部13とを備える。駆動部13は、駆動手段としてのモーター14と、モーター14により駆動されて矢印B方向に回転するガイド付きギア15と、ガイド付きギア15とともに転写ベルト12が架け渡されるプーリー16と、モーター14の回転を制御して転写ベルト12の線速度を調整する制御部17とにより概略構成されている。転写ベルト12には歯付きベルトが用いられてガイド付きギア15(及びプーリー16)との滑りが防止され、転写ベルト12の幅は約10mmでツールベルト9よりも幅広となっている。
【0067】
粘着剤除去装置1によりツールベルト9の表面9aに付着した粘着剤を除去するには、転写ベルト12を矢印C方向に回転させるとともにツールベルト9を矢印A方向に回転させ、ツールベルト9の先端部を転写ベルト12の表面12aに一定時間押し付ける。
【0068】
ここで、ツールベルト9及び転写ベルト12が図1(a)に示すように連れ回り方向に回転して両者の速度差が小さい場合には、図3(a)に示すように粘着剤が長く糸を引き、その中央で切れてツールベルト9及び転写ベルト12にほぼ等量ずつ付着する。また、ツールベルト9及び転写ベルト12の速度差が大きくなると、図3(b)に示すように糸引きの角度が転写ベルト12に沿うようになるか糸引きが生じないようになり、転写ベルト12に転写する粘着剤の割合が増えていく。一方、ツールベルト9と転写ベルト12とが連れ回り方向とは逆の方向に回転した場合には、図3に示すような糸引きは発生せず、線速度の速い方に粘着剤が偏って付着する。
【0069】
よって、転写ベルト12はツールベルト9以上の線速度で回転駆動させ、具体的には転写ベルト12の線速度を300mm/s、ツールベルト9の線速度を100mm/sとして、ツールベルト9上の粘着剤の大部分をそれが約2周する6秒の間に転写ベルト12上に転写させる。なお、転写ベルト12に対するツールベルト9の押付力は、アクリル系粘着剤がツールベルト9に付着した直後であれば4.9N(0.5kgf)程度とすれば、転写ベルト12への粘着剤の転写が可能である。
【0070】
また、制御部17により、粘着剤がツールベルト9から転写ベルト12に移動するにつれて転写ベルト12の線速度を徐々に低減させることにしてもよい。つまり、ツールベルト9に付着した粘着剤はその表面9aを保護するとともに転写ベルト12との摩擦係数を低減させ、この粘着剤が除去されるとツールベルト9の表面9aが露出して転写ベルト12との摩擦係数が増大し得るが、上記のように粘着剤の転写が進行するにつれて転写ベルト12の線速度を徐々に減少させることにより、たとえ粘着剤の除去作業が進行しても転写ベルト12がツールベルト9に与える摩擦力の影響が過大にならず、ツールベルト9の摩耗が抑制されてツールベルト9及び転写ベルト12の長寿命化を図ることができる。
【0071】
なお、ここでは転写ベルト12にツールベルト9と同じ材質(ウレタンゴム)を使用しており、これにより長時間の使用においてもツールベルト9及び転写ベルト12の各特性が同時に変化して転写作用を安定させることができるが、粘着剤が粘着しやすいという性能を具備するのであれば、金属等の他の材質を使用してもかまわない。さらに、図1では転写体としてベルト状のものを用いたが、図4に示すようにローラー状の転写体18を用いても、あるいは、図5に示すように円盤状の転写体19を用いても、それが連続的に回転動作するのであれば上記同様の粘着剤除去を行うことができる。
【0072】
[実施の形態2]
図6は本実施の形態に係る粘着剤除去装置20の概略構成を示す。この粘着剤除去装置20は、粘着剤除去装置1の構成要素に加えて、回収回転体としてのローラー21と、回収用駆動手段としてのモーター22とを備える。転写ベルト12は回転方向(矢印C方向)に沿ってツールベルト9との当接位置の直後でローラー21と当接し、モーター22は制御部17により制御されてローラー21を矢印D方向に駆動する。このローラー21は転写ベルト12よりも高速の線速度で駆動され、これにより転写ベルト12に転写された粘着剤がローラー21に移動して転写ベルト12上の粘着剤が少なくなり、転写ベルト12からツールベルト9への粘着剤の再転写が防止されて除去品質が向上する。
【0073】
[実施の形態3]
図7は本実施の形態に係る粘着剤除去装置23の概略構成を示す。この粘着剤除去装置23は、粘着剤除去装置1の構成要素に加えて、吸着回転体としての転写バー24と、送り手段としての送り機構25とを備える。転写バー24は断面円形の棒状を呈して図7(a)における紙面垂直方向に延び、転写ベルト12と当接して転写ベルト12の回転力を受けることにより矢印E方向に連れ回りながら、同図(b)に示すように送り機構25により長手方向(軸方向:矢印F方向)に送られる。転写バー24の材質は粘着剤を吸着しやすいものであれば特に限られないが、後述のように廃棄又は洗浄されるのでそれに適したものが望ましく、転写バー24が使用後廃棄される消耗品の場合には紙製ならば安価であるので好ましい。
【0074】
粘着剤除去装置23による粘着剤の除去作業時には、転写ベルト12に付着した粘着剤が転写バー24に吸着される。このとき、転写バー24は長手方向に送られながら転写ベルト12の回転に合わせて回転し、これにより転写ベルト12には転写バー24の常に新しい面(汚れていない面)が当接してそこに粘着剤が転写されるので、転写バー24の既に粘着剤を吸着した面が転写ベルト12に接しないようになっている。よって、転写ベルト12の表面12aが常にきれいに保たれ(又は過剰な粘着剤が除去された状態となり)、転写ベルト12からツールベルト9への粘着剤の再付着が有効に防止されている。なお、転写バー24は全面に粘着剤が付着すると、廃棄又は洗浄後に再利用される。
【0075】
[実施の形態4]
図8は本実施の形態に係る粘着剤除去装置26の概略構成を示す。この粘着剤除去装置26は、粘着剤除去装置1の構成要素に加えて、吸着テープ27と、走行手段としての走行機構28とを備える。走行機構28は、モーター29と、テープ27が巻回された送りリール30と、モーター29により駆動され、送りリール30に巻回されたテープ27を巻き取って矢印G方向に走行させる巻取りリール31と、送りリール30及び巻取りリール31の間に設けられてテープ27を転写ベルト12に当接させるローラー32とを備える。テープ27の材質も実施の形態3における転写バー24と同様に粘着剤を吸着しやすいものであれば特に限られないが、紙製ならば安価であるので好ましい。
【0076】
粘着剤除去装置26による粘着剤の除去作業時には、テープ27が転写ベルト12に対して十分速い速度(望ましくは転写ベルト12よりも大きい線速度)で走行し、転写ベルト12に付着した粘着剤がテープ27に吸着される。このとき、転写ベルト12にはテープ27の常に新しい面が当接してそこに粘着剤が転写されるので、テープ27の既に粘着剤を吸着した面が転写ベルト12に当接しないようになっている。よって、転写ベルト12の表面12aが常にきれいに保たれ(又は過剰な粘着剤が除去された状態となり)、転写ベルト12からツールベルト9への粘着剤の再付着が有効に防止されている。なお、テープ27が消耗品の場合には、巻取りリール31に一定量が巻き取られるとその部分が切断されて廃棄される。
【0077】
ところで、実施の形態2におけるローラー21、実施の形態3における転写バー24及び本実施の形態におけるテープ27への粘着剤の転写は、必ずしも転写ベルト12がツールベルト9から粘着剤を除去しているときに同時に行う必要はなく、剥離ツール2がシール11の剥離作業を行ってツールベルト9が粘着剤除去装置から離れている間に行ってもよい。こうすることにより、転写ベルト12の線速度の下限がツールベルト9の線速度に規制されず、転写ベルト12やローラー21等の運転を低速にすることができ、特に転写バー24やテープ27が廃棄される場合には、それらを高速で駆動する必要がないのでそれらの消耗量を減らすことができる。
【0078】
[実施の形態5]
上記各実施の形態では、粘着剤の除去能力を高める方法として回転体間(ツールベルト9及び転写ベルト12等)の速度差を大きくする手法があるが、その結果ツールベルト9には過大な負荷がかかって磨耗が進行する。特に互いに当接する回転体が連れ回りでない方向に回転する場合には、両者の摩擦が大きくなり摩耗が顕著となるので、本実施の形態ではこの点を考慮した粘着剤除去装置について説明する。
【0079】
図9は本実施の形態に係る粘着剤除去装置33の概略構成を示す。この粘着剤除去装置33は、転写回転体としての一次転写ローラー34を備えている。一次転写ローラー34は駆動源に直結されておらず回転自在に配置され、転写ベルト12(本実施の形態では駆動回転体として機能し、「二次転写ベルト12」という。)と当接してその回転力を受けることにより、かつ、ツールベルト9から抵抗力を受けながら、矢印H方向に連れ回りを行う。このとき、ツールベルト9の表面線速度V、一次転写ローラー34の表面線速度V、二次転写ベルト12の表面線速度Vの間にはV<V<Vが成り立ち、ツールベルト9に付着した粘着剤は一次転写ローラー34に転写された後に二次転写ベルト12に転写される。
【0080】
図10は、一次転写体(一次転写ローラー34に相当)から駆動側にある二次転写体(二次転写ベルト12に相当)への粘着剤の転写の一般的概念を示し、二次転写体35の線速度をツールベルト9の線速度より大きく設定すると、一次転写体36の線速度はツールベルト9の線速度及び二次転写体35の線速度の中間の値となる。よって、粘着剤の転写がツールベルト9から一次転写体36を介して二次転写体35の方向に進行し、この二次転写体35に粘着剤が集中すると、ツールベルト9及び一次転写体36に付着した粘着剤が少なくなる。ここで、粘着剤は流動性を備え、潤滑剤としても機能するため、二次転写体35に粘着剤が集中するにつれてツールベルト9と一次転写体36との間に作用する摩擦力が増大し、ツールベルト9と一次転写体36との速度差が自然に(いわば自動的に)縮小してツールベルト9の磨耗が抑制される。
【0081】
この現象を粘着剤除去装置33について具体的に説明すると、二次転写ベルト12、一次転写ローラー34及びツールベルト9はすべて互いに連れ回り方向に回転し、上述したようにツールベルト9の表面線速度をV、一次転写ローラー34の表面線速度をV、二次転写ベルト12の表面線速度をV(>V)とすると、粘着剤除去作業の初期では粘着剤が潤滑剤としても作用してツールベルト9の摩擦係数が低いため、各線速度の間にはV<V≒Vの関係が成立する(ただし、一次転写ローラー34は駆動源に接続されておらずツールベルト9からの抵抗も受けるため、線速度Vは線速度Vを超えるものではない。)。
【0082】
そして、ツールベルト9、一次転写ローラー34及び二次転写ベルト15の各接触位置で速度差が存在するため、粘着剤は上述したように低速回転側から高速回転側に転写され、一定時間経過後には粘着剤の付着量は
二次転写ベルト12 > 一次転写ローラー34 > ツールベルト9
となって最終的には二次転写ベルト12上に粘着剤が集中する(この段階で、ツールベルト9に接触する一次転写ローラー34は過度の粘着剤が付着していない状態にあり、一次転写ローラー34からツールベルト9へ逆転写する粘着剤は極少量となる。)。
【0083】
この粘着剤の転写過程で、ツールベルト9と一次転写ローラー34との間の摩擦係数は上昇し、一次転写ローラー34と二次転写ベルト12との間の摩擦係数は粘着剤の介在により低下するので、粘着剤がツールベルト9からほぼ除去された時点で、各線速度の間にはV≒V<Vの関係が成立する。換言すれば、粘着剤がツールベルト9から除去されるにつれて一次転写ローラー34の回転速度が徐々にツールベルト9の回転速度にならい、これにより両者の速度差が小さくなってツールベルト9の磨耗が防止される。
【0084】
なお、以上では粘着材除去装置が一次転写体及び二次転写体を有する場合について説明したが、ツールベルト9とモーター14との間で直列となるようにさらに多くの回転体(三次転写体、四次転写体等)を設けてもよく、各回転体はベルト状でもローラー状でも円盤状でもよい。このように複数の回転体を直列配置したときに、各回転体の線速度をモーター14側に隣接する回転体の線速度よりも小さくすることによって、ツールベルト9から除去された粘着剤を順次モーター14側に転写させることができ、粘着剤のツールベルト9への再付着を有効に防止することができる。
【0085】
また、粘着剤は付着してから時間が経過するほど界面に粘着して除去しにくくなるため、ここでは一次転写ローラー34とツールベルト9との当接位置から見て一次転写ローラー34の回転方向下流側でなるべく近い位置に一次転写ローラー34と二次転写ベルト12との当接位置がくるように、一次転写ローラー34及び二次転写ベルト12が配置されている。
【0086】
さらに、図9に示すように粘着剤除去装置33に線速度検出手段としての回転速度計37を設け、この回転速度計37により一次転写ローラー34の線速度Vを計測して二次転写ベルト12の線速度V(制御部17により既知)との差を監視することによって、ツールベルト9からの粘着剤の除去の程度、つまり、除去作業の進捗状況を推定することができる。具体的には、線速度Vと線速度Vとの差が予め定義した閾値以下になった時点で、粘着剤の転写が完了したと判断して除去作業を終了することによって、もはやほとんど転写が行われていないような実効性の低い処理時間が減少し、除去作業の効率化及びツールベルト9等の負荷の軽減を図ることができる。
【0087】
[実施の形態6]
粘着剤は剥離力が加えられたとき、分断前に伸びて糸を引く性質がある。上記各実施の形態に係る粘着剤除去装置のように、粘着剤を転写により除去する場合、転写体等の回転に合わせて糸引きが連続的に発生する。このように発生した粘着剤の糸条は、最終的にはちぎれるが、その際に飛散すると転写側のみならず被転写側に再付着して除去効率の低下を招くことがある。本実施の形態では、この点を考慮した粘着剤除去装置について説明する。
【0088】
図11は本実施の形態に係る粘着剤除去装置38の概略構成を示す。この粘着剤除去装置38は、粘着剤除去装置1の構成要素に加えて、捕捉手段としての捕捉バー39を備える。捕捉バー39は、糸引きが発生すると予想される回転体間つまり、ツールベルト9と転写ベルト12との間に位置している。この捕捉バー39は容易に交換可能なように図示を略す側板に対するはめ込み式で設置されており、転写ベルト12に対して固定されてもかまわないが、ここでは図示を略す駆動源により矢印I方向に回転するようになっている。
【0089】
図12(a)に示すように、捕捉バー39が設けられていない場合、連れ回り方向に回転するツールベルト9及び転写ベルト12の当接位置直後では、粘着剤がツールベルト9及び転写ベルト12に跨って糸引き状となり糸条が伸長する。これに対し、本実施の形態に係る粘着剤除去装置38では、粘性を具備する粘着剤の糸条が同図(b)に示すように伸長する前に捕捉バー39に絡み付いてこれに巻き取られる。これにより、粘着剤が飛散等によって転写ベルト12に再付着することが防止される。また、粘着剤が十分巻き取られた時点で捕捉バー39を廃棄して交換することにより、粘着剤の蓄積が防止されて除去品質がさらに向上する。
【0090】
[実施の形態7]
図13は本実施の形態に係る粘着剤除去装置40の概略構成を示す。この粘着剤除去装置40は、ガイド付きギア41及びプーリー42に架設されてツールベルト9に当接する転写回転体としての一次転写ベルト43と、ガイド付きギア44及びプーリー45に架設された駆動回転体及び凝集回転体としての二次転写ベルト46とを備え、ギア44は制御部17により駆動制御されるモーター14に直結され、ギア41は制御部17により駆動制御されるモーター14’に直結されている。プーリー42及びプーリー45は回転自在に配置され、一次転写ベルト43は二次転写ベルト46に当接し、一次転写ベルト43がモーター14’により矢印K方向に駆動されると、二次転写ベルト46はモーター14により一次転写ベルト43よりも十分に速い線速度で矢印J方向に駆動される。
【0091】
二次転写ベルト46は、図14に模式的に示すように、表面46aの一部46bが粘着剤と粘着しやすく他の部分46cが粘着しにくい非粘着特性を備える。二次転写ベルト46は、フロン系のコーティングで非粘着加工されたベルト表面の一部をやすりで研磨する等して製作され、コーティングが削れて露出した部分には、非粘着加工が施された他の部分よりも粘着剤が付着しやすくなる。
【0092】
この粘着剤除去装置40による粘着剤の除去作業時には、二次転写ベルト46を一次転写ベルト43よりも十分速い線速度で回転させながら、一次転写ベルト43とツールベルト9とを接触させる。すると、ツールベルト9から一次転写ベルト43に除去された粘着剤が、一次転写ベルト43と二次転写ベルト46との速度差によってせん断されるが、一方、粘着剤は上記非粘着特性を有する二次転写ベルト46には粘着しにくいため、たとえ粘着剤が二次転写ベルト46に一旦付着したとしてもそれが一次転写ベルト43に再度転写されることもある。
【0093】
ところで、このような転写を繰り返しつつも、粘着剤同士には基本的に凝集し合う性質があるため、粘着剤は二次転写ベルト46の非粘着加工されていない一部46bの作用によって最終的には塊状(ダマ状)に成長し、図13及び図14において符号47で表すような塊になる。このダマ状に成長した粘着剤の塊47は、ブレード等により掻き取って除去しやすく、消耗品を使用することなくそのまま廃棄することが可能であるので、粘着剤の除去作業が効率的、経済的になる。
【0094】
なお、ここでは塊47は一定の大きさになるまでは積極的に取り除かれないが、そのような塊状の粘着剤が一次転写ベルト43と二次転写ベルト46との当接位置を通過することがあったとしても、一次転写ベルト43又は二次転写ベルト46がその分撓むので実用上問題にならない。また、一定の大きさになった塊47を自動的に廃棄するために、粘着剤除去装置40に次述の爪部材のような分離手段を設けてもよい。
【0095】
[実施の形態8]
図15はシール剥離ツール48に転写体等が搭載された粘着剤除去装置49を示す。剥離ツール48は、剥離ツール2の構成要素に加えて、ツールベルト9に当接する転写体としての金属製の一次転写ローラー50と、一次転写ローラー50に当接する回収回転体としての二次転写ローラー51と、ギア4及び二次転写ローラー51に架け渡されてモーター3の駆動力を二次転写ローラー51に分配する駆動ベルト52とを備える。二次転写ローラー51は、ツールベルト9が矢印A方向に回転するときに駆動ベルト52により駆動されて矢印L方向に回転し、一次転写ローラー50は二次転写ローラー51の回転力を受けて矢印M方向に回転する。二次転写ローラー51の線速度は、ツールベルト9の線速度に対して十分大きな差を持つ必要があるため、二次転写ローラー51の駆動力は変速比の大きな変速ギアによって伝達されるものとする。
【0096】
一方、粘着剤除去装置49は、上記一次転写ローラー50、二次転写ローラー51及び駆動ベルト52に加えて、収集回転体としての収集ローラー53と、収集用駆動手段としてのモーター54と、モーター54に直結されたローラー55と、分離手段としての爪部材56とを剥離ツール48とは別体で(剥離ツール48が後述のようにロボットアームに取り付けられる場合には、剥離ツール48の可動領域内に)備える。ローラー55は実施の形態7における二次転写ベルト46と同様に周面が一部を除いて非粘着加工され、モーター54により駆動されて矢印N方向に回転する。ローラー53はローラー55に当接するように回転自在に配置され、ローラー55の回転力を受けて矢印O方向に回転する。爪部材56は、その先端部56aがローラー53と所定の微小間隔だけ離間して近接するように、ローラー53の近傍に設けられている。
【0097】
この実施の形態では、剥離ツール48においてツールベルト9、一次転写ローラー50及び二次転写ローラー51が駆動されると、ツールベルト9に付着した粘着剤は一次転写ローラー50により除去され、最終的には二次転写ローラー51にトラップされる。剥離ツール48は、二次転写ローラー51がローラー53に接触する清掃位置に適宜移動するが(図15(b)参照)、このとき以下の関係を満たすようにローラー53及びローラー55も駆動される。
【0098】
Figure 2004244192
ローラー55は、その周面の一部にしか粘着剤が付着しないので、ローラー53に付着した粘着剤をダマ状にまとめることができ、発生した粘着剤の塊が一定以上の大きさになると、爪部材56の先端部56aに当たってローラー53から分離されて廃棄される。
【0099】
この実施の形態に係る粘着剤除去装置49によれば、剥離ツール48を剥離作業位置から移動させることなくツールベルト9に付着した粘着剤の除去を行うことができる。さらに、剥離ツール48を所定時間ごとに清掃位置に移動させることにより、剥離作業を長時間連続的に行うことが可能となるが、この剥離ツール48を次述のロボットアームに搭載することによって、その清掃位置への移動も自動で行うことが可能となる。
【0100】
[実施の形態9]
図16は本実施の形態に係る部材剥離システム57の概略構成を示す。この部材剥離システム57は、6つの自由度(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向並びにX軸回り、Y軸回り、Z軸回り)を有するロボットアーム58の先端に衝撃吸収用のクッション59を介して固定されることにより、所定の可動領域内で自由な位置・姿勢をとることができる剥離ツール2と、この剥離ツール2のツールベルト9に付着した粘着剤を除去する粘着剤除去装置60と、これらを統合制御する制御部61とを備える。
【0101】
粘着剤除去装置60は、モーター62と、モーター62により駆動されて矢印P方向に回転する転写体としての転写ローラー63と、転写ローラー63に当接するように回転自在に配置され、転写ローラー63の回転力を受けて矢印Q方向に回転する回収回転体としての転写バー64と、転写ローラー63と同一鉛直面内に回転自在に配置された払拭手段としてのワイプローラー65とを備える。転写ローラー63はツールベルト9から多量の粘着剤を転写によって除去し、ワイプローラー65は転写ローラー63により除去しきれなかった極少量の粘着剤を拭取りによって除去する。このワイプローラー65の材質としては、溶剤を含浸可能な布やスポンジを用いることが好ましい。
【0102】
この部材剥離システム57では、制御部61の制御により、剥離ツール2によるシール11の剥離作業が自動で行われる。そして、剥離ツール2のツールベルト9に粘着剤が付着すると、転写ローラー63がツールベルト9の線速度より高速で駆動され、図16(a)に示すようにツールベルト9が転写ローラー63に当接する。このとき、ツールベルト9及び転写ローラー63の速度差はツールベルト9に付着した粘着剤の量により最適値が変化するが、ツールベルト9の表面9aにアクリル系の粘着剤がおおよそ均一に付着した状態では、ツールベルト9の線速度100mm/sに対して転写ローラー63の線速度を300mm/s程度とすればよく、これにより粘着剤の大部分をツールベルト9が約2周する間に除去することができる。
【0103】
また、粘着剤の凝集力が低く流動性が高い場合には、転写ローラー63に当接した後もツールベルト9の表面9aにわずかに粘着剤の薄膜が残存する。このような場合、今度は図16(b)に示すようにツールベルト9をワイプローラー65に当接させてワイプローラー65によりツールベルト9を払拭するが、もしツールベルト9のワイプローラー65との接触位置に過剰な粘着剤が残存すると、ワイプローラー65の表面に多量な粘着剤が付着して本来の拭取り機能が低下するので、上記のようにツールベルト9はまず転写ローラー63に接触し、ツールベルト9が約2周以上した後でないと、ワイプローラー65との接触位置に移動することができないようになっている。
【0104】
ツールベルト9をワイプローラー65に接触させた状態で、ツールベルト9を回転させると、ワイプローラー65は自体の回転負荷によりツールベルト9より低速で連れ回り、これにより両者の間に摩擦が生じてツールベルト9上の粘着剤が拭き取られる。ワイプローラー65に用いる溶剤には、例えばイソプロピルアルコール等をわずかに含ませるとより良好な除去品質が得られる。また、図16(b)に示すようにワイプローラー65を転写ローラー63よりもツールベルト9の回転方向下流側に位置させることによって、転写ローラー63による清掃の直後にワイプローラー65による清掃を行うことができる。
【0105】
この実施の形態に係る部材剥離システム57によれば、粘着材除去装置60が設けられているので、ツールベルト9に付着した粘着剤を適宜除去することができて剥離ツール2による長時間の連続的な剥離作業が可能となる。
【0106】
なお、本発明は以上説明した各実施の形態に限られるものではなく、例えば本実施の形態ではワイプローラー65を連れ回り方式で回転させることとしたが、駆動源に直結して自転方式で回転させてもかまわない。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、駆動手段が転写体を可動体以上の線速度で駆動することにより、粘着剤が高速駆動側に偏る性質を利用し可動体に付着した粘着剤を転写体に転写させて除去するので、粘着剤の除去が溶剤等の薬品を使用せず簡単に完了し、その除去作業を効率的に行うことができる。
【0108】
請求項2に係る発明によれば、粘着剤の転写体への転写が進行するにつれて駆動手段が転写体の線速度を減少させるので、可動体の摩耗を防止することができる。すなわち、可動体に付着した粘着剤は可動体表面を保護するとともに転写体との摩擦係数を低減させるが、この粘着剤が除去されると可動体の表面が露出して(転写体の当接面状態が変わらなければ)転写体との摩擦係数も大きくなる。
したがって、転写体の線速度が粘着剤の除去作業を通じて一定の場合には、その線速度が作業後期においては過大となり可動体を摩耗させる事態が生じ得るが、本請求項に係る発明では可動体から粘着剤が除去されるにつれて転写体の線速度が減少するので、転写体の線速度が作業後期においても過大とならず可動体の摩耗が抑制される。
【0109】
請求項3に係る発明によれば、可動体と駆動手段との間に直列に配置された各回転体(駆動回転体を除く。)が駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転するので、可動体から除去された粘着剤が順次駆動手段側の回転体に転写され、可動体に近い回転体に残存する粘着剤の割合が低くなるので、除去した粘着剤の可動体への再付着が有効に防止される。
【0110】
請求項4又は請求項5に係る発明によれば、各回転体又は転写回転体が駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されるので、回転体ごとに駆動源を設けることなく各回転体又は転写回転体を自動的に駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転させることができる。また、転写回転体については付着した粘着剤が駆動手段側の回転体に転写されていくので、可動体に付着した粘着剤が減少するにつれて可動体との摩擦係数が増大し、線速度が経時的に減少する。したがって、請求項2に係る発明が奏する可動体の摩耗防止の効果を簡単な構成により得ることができる。
【0111】
請求項6に係る発明によれば、線速度検出手段により検出した線速度に基づいて除去作業の進捗状況を判断し、その作業を適時に終了することが可能となるので、除去作業の効率を一層高めることができる。
【0112】
請求項7に係る発明によれば、転写体と可動体との間に粘着剤が糸引き状に跨ったとしても、その粘着剤が捕捉手段により捕捉されるので、粘着剤の糸が飛散等することにより可動体に再付着することが防止される。
【0113】
請求項8乃至請求項10のいずれかに係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が粘着剤凝集手段により塊状に纏められるので、転写体から粘着剤を容易に取り除くことができ、粘着剤の蓄積に伴う不都合も容易に防止することができる。また、塊状となった粘着剤はそれのみを取り除くことができるので、粘着剤廃棄用の消耗品等を用意する必要がなくなる。
【0114】
請求項11に係る発明によれば、転写体が当接した後もなお可動体に粘着剤が残存したとしても、その粘着剤が払拭手段により払拭されるので、粘着剤の除去品質を高めることができる。
【0115】
請求項12に係る発明によれば、転写体を可動体に対して連続的に当接させることが容易であり、粘着剤の除去を短時間で行うことが容易となる。
【0116】
請求項13に係る発明によれば、転写体が可動体と同一の材質からなるので、転写体の特性と可動体の特性とが略同時に変化し、転写体への粘着剤の転写が安定して行われる。
【0117】
請求項14乃至請求項17のいずれかに係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が回収手段により回収されるので、その粘着剤の可動体への再付着が防止される。
【0118】
請求項18に係る発明によれば、可動体を有する部材剥離装置に転写体及び駆動手段が一体に設けられているので、部材剥離装置を部材剥離作業位置から移動させることなく可動体に付着した粘着剤の除去を行うことができる。
【0119】
請求項19に係る発明によれば、可動体の駆動装置が駆動手段として共用されているので、部材剥離装置に別途駆動源を設ける必要がなく部材剥離装置を小型化することができる。
【0120】
請求項20又は請求項21に係る発明によれば、転写体に付着した粘着剤が回収手段により回収されるので、その粘着剤の可動体への再付着が防止される。
【0121】
請求項22に係る発明によれば、回収回転体に付着した粘着剤が収集回転体により清掃されるので、粘着剤の回収回転体への蓄積が防止されて部材剥離装置が長時間使用可能となる。
【0122】
請求項23に係る発明によれば、部材剥離装置が部材の剥離作業中に所定時間ごとに前記清掃位置に移動するので、回収回転体に付着した粘着剤が定期的に清掃されて部材剥離装置による長時間の連続的な剥離作業が可能となる。
【0123】
請求項24乃至請求項26のいずれかに係る発明によれば、収集回転体に付着した粘着剤が粘着剤凝集手段により塊状に纏められるので、収集回転体から粘着剤を容易に取り除くことができ、粘着剤の蓄積に伴う不都合も容易に防止することができる。また、塊状となった粘着剤はそれのみを取り除くことができるので、粘着剤廃棄用の消耗品等を用意する必要がなくなる。
【0124】
請求項27又は請求項28に係る発明によれば、粘着材除去装置が設けられているので、可動体に付着した粘着剤を適宜除去することができて部材剥離装置による長時間の連続的な剥離作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る粘着剤除去装置を示し、(a)はその側面図、(b)は正面図である。
【図2】図1の粘着剤除去装置が除去対象とするシール剥離ツールを示す説明図である。
【図3】ツールベルト及び転写ベルトの線速度差と粘着剤との関係を示し、(a)はその線速度差が小さい場合、(b)は大きい場合を示す説明図である。
【図4】転写体がローラー状の場合を示す説明図である。
【図5】転写体が円盤状の場合を示す説明図である。
【図6】実施の形態2に係る粘着剤除去装置を示す側面図である。
【図7】実施の形態3に係る粘着剤除去装置を示し、(a)はその全体の側面図、(b)は部分拡大図である。
【図8】実施の形態4に係る粘着剤除去装置を示す側面図である。
【図9】実施の形態5に係る粘着剤除去装置を示す側面図である。
【図10】ツールベルト、一次転写体及び二次転写体の間における粘着剤の転写を示す説明図である。
【図11】実施の形態6に係る粘着剤除去装置を示す側面図である。
【図12】図6の捕捉バーの機能を示し、(a)は捕捉バーがない場合、(a)は捕捉バーがある場合を示す説明図である。
【図13】実施の形態7に係る粘着剤除去装置を示す側面図である。
【図14】図13の非粘着加工が施された二次転写ベルトを模式的に示す説明図である。
【図15】実施の形態8に係る粘着剤除去装置を示し、(a)はシール剥離ツールが通常位置にある場合、(b)は清掃位置にある場合を示す説明図である。
【図16】実施の形態9に係る部材剥離システムを示し、(a)はツールベルトが転写ローラーに当接している場合を示す説明図、(b)はワイプローラーに当接している場合を示す説明図、(c)はロボットアーム先端のシール剥離ツールを正面から見た場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 粘着剤除去装置
2 シール剥離ツール(部材剥離装置)
3 モーター(駆動装置)
9 ツールベルト
10 トナーカートリッジケース(部品)
11 シール(部材)
12 転写ベルト(転写体、駆動回転体)
14 モーター(駆動手段)
20 粘着剤除去装置
21 ローラー(回収回転体)
22 モーター(回収用駆動手段)
23 粘着剤除去装置
24 転写バー(吸着回転体)
25 送り機構(送り手段)
26 粘着剤除去装置
27 吸着テープ
28 走行機構(走行手段)
33 粘着剤除去装置
34 一次転写ローラー(転写回転体)
37 回転速度計(線速度検出手段)
38 粘着剤除去装置
39 捕捉バー(捕捉手段)
40 粘着剤除去装置
43 一次転写ベルト(転写回転体)
46 二次転写ベルト(駆動回転体、凝集回転体)
48 シール剥離ツール
49 粘着剤除去装置
50 一次転写ローラー(転写体)
51 二次転写ローラー(回収回転体)
53 ローラー(収集回転体)
56 爪部材(分離手段)
57 部材剥離システム
58 ロボットアーム
60 粘着剤除去装置
65 ワイプローラー(払拭手段)

Claims (28)

  1. 粘着剤が付着した可動体に当接する転写体と、該転写体を駆動する駆動手段とを備え、該駆動手段が前記転写体を前記可動体以上の線速度で駆動することにより、前記可動体に付着した粘着剤を前記転写体に転写させて除去することを特徴とする粘着剤除去装置。
  2. 請求項1に記載の粘着剤除去装置において、
    前記駆動手段が、前記粘着剤の前記転写体への転写が進行するにつれて前記転写体の線速度を減少させることを特徴とする粘着剤除去装置。
  3. 請求項1に記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体としての転写回転体及び前記駆動手段に直接駆動される駆動回転体を含む複数の回転体を前記可動体と前記駆動手段との間に直列に備え、前記駆動回転体を除く各回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体よりも小さい線速度で回転することを特徴とする粘着剤除去装置。
  4. 請求項3に記載の粘着剤除去装置において、
    前記駆動回転体を除く各回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されることを特徴とする粘着剤除去装置。
  5. 請求項3に記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写回転体が前記駆動手段側に隣接する回転体から伝達される力により駆動されることを特徴とする粘着剤除去装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体の線速度を検出する線速度検出手段を備えたことを特徴とする粘着剤除去装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体の前記可動体との当接位置よりも駆動方向下流側に、前記転写体と前記可動体との間に糸引き状に跨る粘着剤を捕捉する捕捉手段が設けられていることを特徴とする粘着剤除去装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体に付着した粘着剤を塊状に纏める粘着剤凝集手段を備えたことを特徴とする粘着剤除去装置。
  9. 請求項8に記載の粘着剤除去装置において、
    前記粘着剤凝集手段が、前記転写体に当接しながら回転し、かつ、前記転写体との当接面が一部を除き非粘着加工された凝集回転体を備え、前記転写体に付着した粘着剤が前記当接面の非粘着加工されていない一部によって塊状に纏められることを特徴とする粘着剤除去装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の粘着剤除去装置において、
    前記塊状に纏められた粘着剤を分離する分離手段を備えたことを特徴とする粘着剤除去装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体が当接した後に前記可動体に残存する粘着剤を払拭する払拭手段を備えたことを特徴とする粘着剤除去装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体がベルト状、ローラー状又は円盤状であることを特徴とする粘着剤除去装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体が前記可動体と同一の材質からなることを特徴とする粘着剤除去装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体に付着した粘着剤を回収する回収手段を備えたことを特徴とする粘着剤除去装置。
  15. 請求項14に記載の粘着剤除去装置において、
    前記回収手段が、前記転写体に当接する回収回転体と、該回収回転体を駆動する回収用駆動手段とを備え、前記回収回転体が前記回収用駆動手段により前記転写体以上の線速度で回転することによって、前記転写体に付着した粘着剤を回収することを特徴とする粘着剤除去装置。
  16. 請求項14に記載の粘着剤除去装置において、
    前記回収手段が、前記転写体に当接し粘着剤を吸着する棒状の吸着回転体と、該吸着回転体を長手方向に送る送り手段とを備え、前記吸着回転体が前記転写体と連れ回りながら前記送り手段により前記長手方向に送られることによって、前記転写体に付着した粘着剤を吸着して回収することを特徴とする粘着剤除去装置。
  17. 請求項14に記載の粘着剤除去装置において、
    前記回収手段が、前記転写体に接触し粘着剤を吸着する吸着テープと、該吸着テープを走行させる走行手段とを備え、前記吸着テープが前記転写体と接触しながら走行することによって、前記転写体に付着した粘着剤を吸着して回収することを特徴とする粘着剤除去装置。
  18. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の粘着剤除去装置において、
    前記可動体が部品に接着された部材を該部材と前記部品との間に入り込み可動して摩擦力により剥離させ、前記可動体を有する部材剥離装置に前記転写体及び前記駆動手段が一体に設けられ、前記可動体に前記部材の剥離時に付着した粘着剤を除去することを特徴とする粘着剤除去装置。
  19. 請求項18に記載の粘着剤除去装置において、
    前記駆動手段として前記可動体の駆動装置が用いられていることを特徴とする粘着剤除去装置。
  20. 請求項18又は請求項19に記載の粘着剤除去装置において、
    前記転写体に付着した粘着剤を回収する回収手段が前記部材剥離装置に一体に設けられていることを特徴とする粘着剤除去装置。
  21. 請求項20に記載の粘着剤除去装置において、
    前記回収手段が前記転写体に当接する回収回転体を備え、該回収回転体が前記転写体以上の線速度で回転することによって、前記転写体に付着した粘着剤を回収することを特徴とする粘着剤除去装置。
  22. 請求項21に記載の粘着剤除去装置において、
    前記部材剥離装置がロボットアームに設けられて所定領域内で可動可能であり、前記回収回転体に当接する収集回転体と該収集回転体を駆動する収集用駆動手段とが前記部材剥離装置とは別体で前記所定領域内に設けられ、前記部材剥離装置が可動して前記回収回転体が前記収集回転体に当接する清掃位置に移動したときに、前記収集回転体が、前記収集用駆動手段により前記回収回転体以上の線速度で回転することによって、前記回収回転体により回収された粘着剤を集めて前記回収回転体を清掃することを特徴とする粘着剤除去装置。
  23. 請求項22に記載の粘着剤除去装置において、
    前記部材剥離装置が前記部材の剥離作業中に所定時間ごとに前記清掃位置に移動することを特徴とする粘着剤除去装置。
  24. 請求項22又は請求項23に記載の粘着剤除去装置において、
    前記収集回転体に付着した粘着剤を塊状に纏める粘着剤凝集手段が前記収集回転体の近傍に設けられていることを特徴とする粘着剤除去装置。
  25. 請求項24に記載の粘着剤除去装置において、
    前記粘着剤凝集手段が、前記収集回転体に当接しながら回転し、かつ、前記収集回転体との当接面が一部を除き非粘着加工された凝集回転体を備え、前記収集回転体に付着した粘着剤が、前記当接面の非粘着加工されていない一部によって塊状に纏められることを特徴とする粘着剤除去装置。
  26. 請求項24又は請求項25に記載の粘着剤除去装置において、
    前記塊状に纏められた粘着剤を分離する分離手段が前記収集回転体又は前記粘着剤凝集手段の近傍に設けられていることを特徴とする粘着剤除去装置。
  27. 請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の粘着剤除去装置と、部品に接着された部材を該部材と前記部品との間に入り込み可動して摩擦力により剥離させる可動体を有する部材剥離装置とを備え、前記粘着剤除去装置が前記部材剥離装置の可動体に付着した粘着剤を除去することを特徴とする部材剥離システム。
  28. 請求項18乃至請求項26のいずれかに記載の粘着剤除去装置及び部材剥離装置を備えたことを特徴とする部材剥離システム。
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