JP7415660B2 - 記録媒体搬送装置および画像記録装置 - Google Patents

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Description

本開示は、記録媒体搬送装置および画像記録装置に関する。
近年、種々の記録媒体に対して高精細な画像を記録する装置として、インクジェット方式による画像記録装置が開発されている。特に、テキスタイルなどの布を記録媒体とし、当該布にインクジェット方式を用いて捺染する画像記録装置が開発されている。
当該画像記録装置には、搬送ベルト(ゴム製エンドレスベルトなど)に布を張り付け、布を画像記録部に搬送するための記録媒体搬送装置を有する。この記録媒体搬送装置は、画像記録部に布を搬送して画像を記録した後、搬送ベルトから布を剥離して、次工程(発色工程、洗浄工程)に搬送する。
一方、布が剥離された後の搬送ベルトは、再び布を張り付けられるように、布の搬送、画像記録の工程で付着したインク、糸くずなどの異物を除去する必要がある。一般的に、搬送ベルト上に付着した異物は、水などの洗浄液によって洗浄することができる。そのため、記録媒体搬送装置では、布を剥離した後の搬送ベルトに対して洗浄液を用いて洗浄して、搬送ベルト上に付着した異物を除去する。
しかし、搬送ベルトの洗浄に洗浄液を用いた場合、再び布を搬送ベルトに張り付ける際に、洗浄に用いた洗浄液が搬送ベルト上に残留すると、次の画像記録工程でのインク滲みの原因となる。そこで、記録媒体搬送装置では、特許文献1に開示されているように、洗浄後の搬送ベルト上に残留する洗浄液をブレードやスポンジなどの除去部材で除去する。
特開2005-280942号公報
特許文献1に示す記録媒体搬送装置のように、ブレードやスポンジなどの除去部材を単純に設けるだけでは、洗浄後の搬送ベルト上に残留する洗浄液を除去できない場合がある。特に、薄い布に画像を記録する場合、微量の洗浄液が搬送ベルト上に残留していても搬送ベルト上に残った洗浄液で画像が滲む不具合が生じる。このため、除去部材のスポンジを頻繁に交換したり、除去しきれない搬送ベルト上の洗浄液を人の手で拭ったりする必要があり、ダウンタイムが発生して、画像記録の生産性が低下する問題があった。
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、搬送ベルト上に残留する洗浄液が除去部材をすり抜けることを抑制できる記録媒体搬送装置および画像記録装置を提供することにある。
本開示に基づく記録媒体搬送装置は、記録媒体を搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトの表面に洗浄液を付着させる洗浄液塗布部と、搬送ベルトの回転方向において洗浄液塗布部の下流側に配置され、搬送ベルトの表面に当接し、搬送ベルトの表面に付着した洗浄液を除去する少なくとも1つの除去部材と、搬送ベルトに除去部材を接触させる圧力を可変させる圧力可変機構と、圧力可変機構の圧力を制御する制御部と、備え、制御部は、搬送ベルトの表面に付着した洗浄液を除去するときに圧力可変機構の圧力を第1圧力に制御し、搬送ベルトの速度を加速するときに圧力可変機構の圧力を第1圧力より高い第2圧力に制御する。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、制御部は、少なくとも搬送ベルトの駆動開始から一定速度に達するまでの期間、圧力可変機構の圧力を第2圧力に制御してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、搬送ベルトの速度を検出する速度検出部をさらに備えてもよい。この場合には、制御部は、速度検出部で搬送ベルトの速度が一定速度に達したことを検出した場合、圧力可変機構の圧力を第2圧力から第1圧力に戻すことが好ましい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、制御部は、記録媒体への画像の記録が開始される前に、圧力可変機構の圧力を第2圧力から第1圧力に戻してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、制御部は、搬送ベルトが停止しているときに圧力可変機構の圧力を第1圧力より低い第3圧力に制御してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、搬送ベルトの振動を検出する振動検出部をさらに備えてもよい。この場合には、制御部は、振動検出部で搬送ベルトの振動を検出した場合、搬送ベルトの速度が一定速度に達するまで圧力可変機構の圧力を第2圧力に制御してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、制御部は、少なくとも搬送ベルトの速度が減速し始めてから搬送ベルトの回転を停止するまでの期間、圧力可変機構の圧力を第2圧力に制御してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、制御部は、搬送ベルトが停止してから所定の期間、圧力可変機構の圧力を第2圧力に制御してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、搬送ベルトは、粘着剤が塗布された表面を有し、表面に記録媒体を密着させた状態で回転することにより記録媒体を搬送してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、除去部材は、搬送ベルトの表面に当接する弾性部材を有してもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、圧力可変機構は、搬送ベルトの表面への弾性部材の押し当て量により、搬送ベルトに除去部材を接触させる圧力を可変させてもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、圧力可変機構は、搬送ベルトの表面に対する弾性部材の角度、位置のうち少なくとも一方を変更することにより、搬送ベルトに除去部材を接触させる圧力を可変させてもよい。
上記本開示に基づく記録媒体搬送装置にあっては、圧力可変機構は、補助部材を介して搬送ベルトの表面へ弾性部材を押し当ててもよい。
上記本開示に基づく画像記録装置は、記録媒体搬送装置と、記録媒体搬送装置によって搬送された記録媒体に対して画像を記録する画像記録部とを備える。
本開示によれば、搬送ベルト上に残留する洗浄液が除去部材をすり抜けることを抑制できる記録媒体搬送装置および画像記録装置を提供することができる。
実施の形態1に係る画像記録装置を示す概略図である。 実施の形態1に係る除去部材および圧力可変機構を示す模式図である。 実施の形態1に係る制御構成を示す図である。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートaである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートbである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートcである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートdである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートeである。 実施の形態2に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートfである。 実施の形態3に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートgである。 実施の形態4に係る除去部材の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートhである。 実施の形態5に係る除去部材の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートiである。 実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートjである。 実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートkである。 実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートlである。 第1変形例に係る除去部材および圧力可変機構を示す模式図である。 第2変形例に係る除去部材および圧力可変機構を示す模式図である。
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像記録装置を示す概略図である。図1を参照して、実施の形態1に係る画像記録装置10について説明する。
図1に示すように、画像記録装置10は、画像記録部11、押圧ローラー12、剥離ローラー13、および記録媒体搬送装置20を備える。
押圧ローラー12は、後述する搬送ベルト21の回転方向において画像記録部11の上流側に配置されている。押圧ローラー12は、供給される記録媒体Pを搬送ベルト21の表面に密着させる。
記録媒体Pとしては、たとえば、例えば、紙、布帛、プラスチックフィルム等が用いられる。記録媒体Pは、所定のサイズに裁断されたシート状であってもよいし、巻回体から連続して繰り出される長尺状であってもよい。
画像記録部11は、搬送ベルト21の表面に密着された記録媒体Pに画像を印刷する。画像記録部11は、記録媒体Pに向けてインクを吐出するヘッド部を含む。ヘッド部には、印刷用の着色剤が充填されている。
画像記録部11により画像が記録された記録媒体Pは、剥離ローラー13に向けて搬送される。剥離ローラー13は、搬送ベルト21から記録媒体Pを剥離する。
記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21、駆動ローラー22、従動ローラー23、駆動源24、制御部25、洗浄液塗布部26、除去部材27、吸収部材29、および圧力可変機構30を備える。
搬送ベルト21の表面には、粘着剤が塗布されている。粘着剤によって、記録媒体Pを搬送ベルト21の表面に密着させることができる。粘着剤としては、特に限定しないが、天然ゴム、合成ゴムを主成分とするゴム系、アクリル系、シリコーン系などを用いることができる。粘着剤は、1種類または複数種の材料を混合して使用してもよい。粘着剤として、シリコーン系粘着剤(大力社製「リキタックFS」)などを用いてもよい。
搬送ベルト21は、駆動ローラー22、および従動ローラー23に張架されている。駆動ローラー22は、駆動源24によって回転駆動される。駆動源24の動作は、制御部25によって制御される。駆動ローラー22の回転に伴って、搬送ベルト21は、矢印AR1方向に回転する。従動ローラー23は、搬送ベルト21によって従動回転される。
上記駆動ローラー22は、駆動源24によって駆動される。駆動源24は、駆動ローラー22を間欠駆動することにより、搬送ベルト21を間欠駆動させる。もちろん、駆動源24は、駆動ローラー22を連続駆動することにより、搬送ベルト21を連続駆動させてもよい。
洗浄液塗布部26は、記録媒体Pが剥離された後の搬送ベルト21の表面に洗浄液を塗布する。洗浄液塗布部26は、散水口が設けられた散水パイプと、ポンプ等によって構成されている。搬送ベルト21の表面に洗浄液を塗布することにより、画像を記録する際にインクが付着した搬送ベルト21の表面を洗浄することができる。
除去部材27は、搬送ベルト21の回転方向において洗浄液塗布部26の下流側に配置されている。除去部材27は、搬送ベルト21の表面に当接可能に設けられている。除去部材27は、搬送ベルト21の表面に付着した洗浄液を除去する。これにより、新たに供給される記録媒体Pに搬送ベルト21の表面に残留した液体が付着することを防止することができる。
圧力可変機構30は、搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力(以下、圧接力ともいう)を可変させる。圧力可変機構30の詳細については、図2を用いて後述する。
吸収部材29は、搬送ベルト21の回転方向において除去部材27の下流側に配置されている。吸収部材29は、除去部材27によって除去しきれなかった洗浄液を吸収する。吸収部材29としては、たとえば、ローラー状に加工され、ポリエステルやポリウレタンの不織布を回転軸に巻き付けたものやスポンジ等を用いることができる。なお、吸収部材29は、必須の部材ではなく、省略することができる。
図2は、実施の形態1に係る除去部材27および圧力可変機構30を示す模式図である。図2を参照して、実施の形態1に係る除去部材27および圧力可変機構30の詳細について説明する。
図2に示すように、除去部材27は、ブレード271、ブレード271を保持する保持部材272、および保持部材272を回転可能に支持する支持部273を含む。ブレード271は、略板状形状を有する。ブレード271に用いられる材料としては、特に限定しないが、鉄、鋼、ステンレス、アルミ、真鍮などの金属材料のほか、シリコーンゴム、軟質PVCゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムなど、弾性部材を用いてもよい。耐摩耗性の観点からウレタンゴムであることが好ましい。ブレード271において搬送ベルト21に接触する接触部は、断面矩形でもよいが、先端が斜めに切り落とされた形状や、先端に向かって薄くなっている形状でもよい。
保持部材272は、ブレード271を保持する。保持部材272は、ブレード271を着脱可能に保持することが好ましい。保持部材272は、搬送ベルト21の幅方向に平行な方向に沿って延在する。支持部273は、ブレード271を保持する保持部を回転可能に支持する。ブレード271は、支持部273を中心軸として回転させることで搬送ベルト21への押し当て量を変えることができ、搬送ベルト21と接触する圧力を変更する。
圧力可変機構30は、搬送ベルト21へのブレード271の押し当て量を変更するためのカム機構である。具体的に、圧力可変機構30は、偏心カム33と、偏心カム33を回転させる駆動部(図示せず)を含む。圧力可変機構30は、偏心カム33の凸形状の一端が保持部材272を搬送ベルト21の方向に押し上げることで、搬送ベルト21へのブレード271の押し当て量を大きくする。つまり、圧力可変機構30は、偏心カム33の凸形状の一端で保持部材272を押し上げることで搬送ベルト21と接触する圧力を高くすることができる。ここで、偏心カム33の回転位置は、図示せぬカム駆動モーターとエンコーダーとで任意に位置決めことができるようになっている。
なお、圧力可変機構30は、上記のような構成に限定されず、除去部材27の圧接力を可変できる構成であれば、適宜変更することができる。
図3は、実施の形態1に係る制御構成を示す図である。制御部25は、制御回路251、駆動タイミング制御回路252、搬送ベルト用駆動回路253、除去部材用駆動回路254、振動検知回路255を含む。なお、振動検知回路255は、除去部材27の振動を検知するための振動検知センサ28とセットで設けられるため、振動検知センサ28を設けない構成であれば制御部25に設けなくてもよい。制御部25は、少なくとも搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力を可変させるように、圧力可変機構30の動作を制御する。
制御回路251は、2値の搬送ベルト回転信号を駆動タイミング制御回路252に入力する。搬送ベルト回転信号には、搬送ベルト回転開始信号、搬送ベルト回転停止信号が含まれ、いずれかの信号が搬送ベルト回転信号として駆動タイミング制御回路252に入力される。駆動タイミング制御回路252は、入力された信号に基づいて、搬送ベルト用駆動回路253に向けて搬送ベルト回転信号を出力する。搬送ベルト用駆動回路253は、入力された搬送ベルト回転信号に基づいて、搬送ベルト21を回転駆動する駆動源24の動作を制御する。
一方で、入力された搬送ベルト回転信号に基づいて駆動源24が回転駆動させる搬送ベルト21の速度を検出する速度センサ16を備えている場合、速度センサ16は、検出した搬送ベルト21の速度を速度信号として駆動タイミング制御回路252に入力する。駆動タイミング制御回路252は、速度信号に基づき、搬送ベルト21の速度、搬送ベルト21が回転中あるいは回転停止中であるかを判断する。なお、速度センサ16を設けずに、搬送ベルト用駆動回路253が、2値の信号で搬送ベルト回転モニター信号を駆動タイミング制御回路252に入力するようにしてもよい。駆動タイミング制御回路252は、搬送ベルト回転モニター信号に基づき、搬送ベルト21が回転中あるいは回転停止中であるかを判断する。
また、駆動タイミング制御回路252は、除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する。除去部材用駆動回路254は、除去部材駆動信号に基づいて、圧力可変機構30の動作を制御する。
振動検知回路255は、除去部材27の振動を検知するための振動検知センサ28からの振動信号が入力されると、駆動タイミング制御回路252に対して除去部材27の振動を検知した旨の振動検知信号を出力する。駆動タイミング制御回路252は、振動検知信号に基づいて除去部材27の振動を検知する。
続いて、記録媒体搬送装置20での除去部材27の制御について説明する。まず、記録媒体搬送装置20がインクジェット方式を用いた捺染技術で用いられる場合、搬送ベルト21に記録媒体Pである布を張り付け、布を画像記録部11に搬送する。布は、画像記録後に搬送ベルト21から剥離され、次工程(発色工程、洗浄工程)に搬送される。一方、布が剥離された後の搬送ベルト21は、再び布が張り付けられるため、布を搬送し画像記録の工程で搬送ベルト21上に付着したインクや糸くずは除去する必要がある。
通常、搬送ベルト21上に付着したインクや糸くずは、水によって洗浄される。洗浄に用いた水は、搬送ベルト21上に残留すると、次の画像記録の工程でのインク滲みの原因となるため、ブレードなどの除去部材27で搬送ベルト21上から除去する。
しかし、除去部材27を用いても、搬送ベルト21上には洗浄液が残留することがあり、除去部材27で除去できなかった洗浄液を吸収部材29で回収する。特に、薄い布に画像を記録する場合、微量の水でも搬送ベルト21上に残っていると、画像滲みが目立つため、除去部材27で搬送ベルト21上の洗浄液を除去できない場合、吸収部材29を頻繁に交換したり、人の手で残留した洗浄液を拭ったりする必要があった。吸収部材29を頻繁に交換したり、人の手で残留した洗浄液を拭ったりすることで、記録媒体搬送装置20を停止する時間が発生して、画像を記録する工程の生産性が低下する。
除去部材27で搬送ベルト21上の洗浄液を除去できない原因について調べると、搬送ベルト21が回転を開始するとき、搬送ベルト21と除去部材27との間の摩擦力の変化により、除去部材27が大きく振動してしまうことが原因であった。
そこで、本実施の形態1に係る記録媒体搬送装置20では、搬送ベルト21が回転を開始するときに除去部材27の振動を抑制するため、搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力(圧接力)を高くする。除去部材27の圧接力を一定値以上に高くすることで、搬送ベルト21上の洗浄液をほぼ除去することができる。
ただし、除去部材27の圧接力を高くした場合、搬送ベルト21と除去部材27との摩擦力が大きくなるので、搬送ベルト21を定速で動かし続けると搬送ベルト21の表面、除去部材27が摩擦により劣化する。
そのため、本実施の形態1に係る記録媒体搬送装置20では、搬送ベルト21が回転を開始するときに除去部材27の圧接力を高めることで、搬送ベルト21上の洗浄液をほぼ除去するとともに、その後、除去部材27の圧接力を戻して搬送ベルト21の表面、除去部材27の摩擦による劣化を低減する。
さらに詳しく説明すると、搬送ベルト21に接触する除去部材27の運動方程式は、単振動の運動方程式に近似することができる。しかし、除去部材27の運動方程式は、単純な単振動の運動方程式ではなく、搬送ベルト21と除去部材27との摩擦力を考慮する必要がある。この摩擦力は、搬送ベルト21に対する除去部材27の相対速度に対して負の関数であり、搬送ベルト21に対する除去部材27の位置が静止している状態(静摩擦力が寄与している状態)から搬送ベルト21に対して除去部材27がスリップし始める状態(動摩擦力が寄与している状態)に変化する。除去部材27は、搬送ベルト21に対する除去部材27の相対速度が速くなることで摩擦力が低下することで、振動し始める。つまり、除去部材27の振動は、搬送ベルト21に対する除去部材27の相対速度が変化するタイミングで発生する。そこで、本実施の形態に係る記録媒体搬送装置20では、搬送ベルト21の回転を開始してから搬送ベルト21の速度(以下、ベルト速度ともいう)が一定速度になるまでタイミングで除去部材27の圧接力を高くする。
具体的に、駆動タイミング制御回路252が、搬送ベルト21の回転を開始してからベルト速度が一定速度になるまでタイミングで除去部材27の圧接力を高くする制御について詳しく説明する。図4は、実施の形態1に係る除去部材27の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。まず、駆動タイミング制御回路252は、駆動源24に対して搬送ベルト21の回転を開始する搬送ベルト回転信号(ON信号)を出力する(ステップS11)。駆動源24は、搬送ベルト回転信号が入力されると、搬送ベルト21の回転を開始する。駆動タイミング制御回路252は、搬送ベルト回転信号を出力してから所定時間(時刻t0~時刻t1、以下単に時刻t1ともいう)を経過したか否か判断する(ステップS12)。所定時間(時刻t1)を経過していない場合(ステップS12でNO)、駆動タイミング制御回路252は、処理をステップS12に戻す。
一方、所定時間(時刻t1)を経過した場合(ステップS12でYES)、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P2(>圧力P1)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS13)。除去部材用駆動回路254は、圧力P2に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P2に高くする。
駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P2に設定してから所定時間(時刻t0~時刻t2、以下単に時刻t2ともいう)を経過したか否か判断する(ステップS14)。所定時間(時刻t2)を経過していない場合(ステップS14でNO)、駆動タイミング制御回路252は、処理をステップS14に戻す。
一方、所定時間(時刻t2)を経過した場合(ステップS14でYES)、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P1(<圧力P2)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS15)。除去部材用駆動回路254は、圧力P1に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状以外の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P1に低下させる。
次に、搬送ベルト回転信号、ベルト速度、除去部材27の圧接力の変化について説明する。図5は、実施の形態1に係る除去部材27の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートaである。図5では、搬送ベルト回転信号の変化を示すタイミングチャート、ベルト速度の変化を示すタイミングチャート、除去部材27の圧接力の変化を示すタイミングチャートが図示されている。
まず、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。さらに、時刻t1で、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。図5に示したタイミングチャートaでは、時刻t1=(時刻t0+期間T3)の関係が成立する。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t2で、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。図5に示したタイミングチャートaでは、時刻t2=(時刻t0+期間T4)の関係が成立する。つまり、図5に示したタイミングチャートaでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)が、ベルト速度の変化する期間(時刻t2-時刻t1)と一致する。ベルト速度の変化する期間は、搬送ベルト21の速度を加速している期間である。
しかし、除去部材27の圧接力を圧力P2にする期間は、ベルト速度の変化する期間と一致する場合に限定されず、除去部材27の振動を抑制できるのであれば、搬送ベルト21の回転を開始してからベルト速度が一定速度Vcになるまでタイミングのいずれのタイミングであってもよい。
具体的に、除去部材27の圧接力を圧力P2にする期間を、搬送ベルト21の回転を開始してからベルト速度が一定速度Vcになるまでの一部の期間としてもよい。図6は、実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートbである。図6のタイミングチャートbでは、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。さらに、時刻t1から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。タイミングチャートbでは、時刻t1<(時刻t0+期間T3)<時刻t2の関係が成立する。
次に、時刻t2に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。その後、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。タイミングチャートbでは、(時刻t0+期間T3)<(時刻t0+期間T4)<時刻t2の関係が成立する。つまり、図6のタイミングチャートbでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)が、ベルト速度の変化する期間(時刻t2-時刻t1)に含まれる。
しかし、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間は、ベルト速度の変化する期間に含まれる場合に限定されず、除去部材27の振動を抑制できるのであれば、搬送ベルト21が回転を開始する前のタイミング、ベルト速度が一定速度Vcになった後のタイミングであってもよい。
具体的に、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間を、搬送ベルト21が回転を開始する前のタイミングから始めてもよい。図7は、実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートcである。図7のタイミングチャートcでは、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。その後、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。タイミングチャートcでは、時刻t0<(時刻t0+期間T3)<時刻t1の関係が成立する。
次に、時刻t2に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。その後、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。タイミングチャートcでは、時刻t1<(時刻t0+期間T4)<時刻t2の関係が成立する。つまり、図7のタイミングチャートcでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)が、搬送ベルト21が回転を開始する時刻t1を跨ぐ期間である。
また、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間が、ベルト速度が一定速度Vcになった後のタイミングを含んでもよい。図8は、実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートdである。図8のタイミングチャートdでは、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。さらに、時刻t1から一定時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。タイミングチャートdでは、時刻t1<(時刻t0+期間T3)<時刻t2の関係が成立する。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t2から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。タイミングチャートdでは、時刻t2<(時刻t0+期間T4)の関係が成立する。つまり、図8のタイミングチャートdでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)が、ベルト速度が一定速度Vcになる時刻t2を跨ぐ期間である。
さらに、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間が、搬送ベルト21が回転を開始する前のタイミングと、ベルト速度が一定速度Vcになった後のタイミングとを含んでもよい。図9は、実施の形態1に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートeである。図9のタイミングチャートeでは、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。その後、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。タイミングチャートeでは、時刻t0<(時刻t0+期間T3)<時刻t1の関係が成立する。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t2から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。タイミングチャートeでは、時刻t2<(時刻t0+期間T4)の関係が成立する。つまり、図9のタイミングチャートeでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)が、搬送ベルト21が回転を開始する時刻t1およびベルト速度が一定速度Vcになる時刻t2を含む期間である。
以上のように、本実施の形態1に係る記録媒体搬送装置20は、記録媒体Pを搬送する搬送ベルト21と、搬送ベルト21の表面に洗浄液を付着させる洗浄液塗布部26と、を備える。さらに、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21の回転方向において洗浄液塗布部26の下流側に配置され、搬送ベルト21の表面に当接し、搬送ベルト21の表面に付着した洗浄液を除去する少なくとも1つの除去部材27と、搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力を可変させる圧力可変機構30と、圧力可変機構30の圧力を制御する制御部25と、を備える。制御部25は、搬送ベルト21の表面に付着した洗浄液を除去するときに圧力可変機構30の圧力を圧力P1(第1圧力)に制御し、搬送ベルト21の速度を加速しているときに圧力可変機構30の圧力を圧力P1より高い圧力P2(第2圧力)に制御する。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21上に残留する洗浄液が除去部材27をすり抜けることを抑制でき、当該除去部材27で残留する洗浄液を除去できる。
制御部25は、少なくとも搬送ベルト21の駆動開始から一定速度Vcに達するまでの期間、圧力可変機構30の圧力を圧力P2に制御することが好ましい。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21上に残留する洗浄液を確実に除去することができる。
搬送ベルト21の速度を検出する速度センサ16(速度検出部)をさらに備えてもよい。制御部25は、速度センサ16で搬送ベルト21の速度が一定速度Vcに達したことを検出した場合、圧力可変機構30の圧力を圧力P2から圧力P1に戻してもよい。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21の表面、除去部材27の摩擦による劣化を低減できる。なお、記録媒体搬送装置20は、速度センサ16を設けずに、駆動源24への制御信号などから制御部25が搬送ベルト21の速度を推定してもよい。
搬送ベルト21は、粘着剤が塗布された表面を有し、表面に記録媒体Pを密着させた状態で回転することにより記録媒体Pを搬送することが好ましい。これにより、搬送ベルト21は、布などの記録媒体Pを張り付けて搬送することが可能となる。
除去部材27は、搬送ベルト21の表面に当接する弾性部材を有することが好ましい。圧力可変機構30は、搬送ベルト21の表面への弾性部材の押し当て量により、搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力(圧接力)を可変させることが好ましい。
画像記録装置10は、上記の記録媒体搬送装置20と、記録媒体搬送装置20によって搬送された記録媒体Pに対して画像を記録する画像記録部11とを備える。これにより、画像記録装置10は、除去部材27で搬送ベルト21上に残留する洗浄液を除去できるので、洗浄液で画像が滲む不具合を低減することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ベルト速度だけで除去部材27の圧接力を制御する構成を説明した。本実施の形態2に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置では、画像を記録するタイミングを考慮して除去部材の圧接力を制御する構成を説明する。なお、本実施の形態2に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置は、実施の形態1に係る画像記録装置10および記録媒体搬送装置20と同じ構成であり、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態2に係る搬送ベルト回転信号、画像記録信号、ベルト速度、除去部材27の圧接力の変化について説明する。図10は、実施の形態2に係る除去部材27の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートfである。図10では、搬送ベルト回転信号の変化を示すタイミングチャート、画像記録部11への画像記録信号の変化を示すタイミングチャート、ベルト速度の変化を示すタイミングチャート、除去部材27の圧接力の変化を示すタイミングチャートが図示されている。
まず、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。さらに、時刻t1から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T3とする。図10に示したタイミングチャートfでは、時刻t1<(時刻t0+期間T3)の関係が成立する。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t5で、画像記録部11への画像記録信号がOFF状態からON状態に変化し、搬送ベルト21上の記録媒体Pに画像を記録する処理を開始する。除去部材27の圧接力は、時刻t2から時刻t5の間で圧力P1に低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がON状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T4とする。図10に示したタイミングチャートfでは、時刻t2<(時刻t0+期間T4)≦時刻t5の関係が成立する。つまり、図10に示したタイミングチャートfでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T4-期間T3)を、少なくとも画像記録部11での処理が開始される時刻t5までに終了させる。
以上のように、本実施の形態2に係る記録媒体搬送装置20は、制御部25が、記録媒体Pへの画像の記録が開始される前に、圧力可変機構30の圧力を圧力P2から圧力P1に戻す。これにより、記録媒体搬送装置20は、少なくとも記録媒体Pに画像を記録する期間、除去部材27の圧接力を圧力の低い圧力P1で駆動することができる。なお、本実施の形態2に係る記録媒体搬送装置20は、実施の形態1で説明した他のタイミングチャートa~eの構成を技術的に矛盾しない範囲で除去部材27の圧接力を制御するタイミングに組み合わせてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1では、ベルト速度が一定速度Vcであっても、ベルト速度が0(ゼロ)であっても除去部材27の圧接力を圧力P1とする構成を説明した。本実施の形態3に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置では、ベルト速度が0(ゼロ)である場合の除去部材の圧接力を、ベルト速度が一定速度Vcである場合の除去部材の圧接力と異なる圧力を設定する構成を説明する。なお、本実施の形態3に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置は、実施の形態1に係る画像記録装置10および記録媒体搬送装置20と同じ構成であり、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態3に係る搬送ベルト回転信号、ベルト速度、除去部材27の圧接力の変化について説明する。図11は、実施の形態3に係る除去部材27の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートgである。図11では、搬送ベルト回転信号の変化を示すタイミングチャート、ベルト速度の変化を示すタイミングチャート、除去部材27の圧接力の変化を示すタイミングチャートが図示されている。
まず、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。さらに、時刻t1で、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。なお、時刻t0から時刻t1までの間は搬送ベルト21が停止しているので、除去部材27の圧接力を圧力P1より低い圧力P0(第3圧力)とする。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t2から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。その後、時刻t6で、搬送ベルト回転信号がON状態からOFF状態に変化する。搬送ベルト回転信号をOFF状態にすることで、搬送ベルト21の速度が減速を開始する。ベルト速度が低下している間も、除去部材27の圧接力を圧力P1とする。
次に、時刻t7で、ベルト速度が0(ゼロ)となり停止する。さらに、時刻t7で、除去部材27の圧接力が圧力P0に低下する。
以上のように、本実施の形態3に係る記録媒体搬送装置20は、制御部25が、搬送ベルト21が停止しているときに圧力可変機構30の圧力を圧力P1より圧力P0に制御する。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21に除去部材27を接触させることによる劣化を低減することができる。なお、本実施の形態3に係る記録媒体搬送装置20は、実施の形態1,2で説明した他のタイミングチャートa~fの構成を技術的に矛盾しない範囲で除去部材27の圧接力を制御するタイミングに組み合わせてもよい。
(実施の形態4)
実施の形態1では、ベルト速度だけで除去部材27の圧接力を制御する構成を説明した。本実施の形態3に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置では、搬送ベルトの振動を考慮して除去部材の圧接力を制御する構成を説明する。なお、本実施の形態4に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置は、実施の形態1に係る画像記録装置10および記録媒体搬送装置20と同じ構成であり、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
具体的に、駆動タイミング制御回路252が、搬送ベルト21の回転を開始してからベルト速度が一定速度になるまでタイミングで、振動検知センサ28からの振動信号を考慮して除去部材27の圧接力を制御する構成について詳しく説明する。図12は、実施の形態4に係る除去部材27の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。まず、駆動タイミング制御回路252は、駆動源24に対して搬送ベルト21の回転を開始する搬送ベルト回転信号(ON信号)を出力する(ステップS21)。駆動源24は、搬送ベルト回転信号が入力されると、搬送ベルト21の回転を開始する。駆動タイミング制御回路252は、搬送ベルト回転信号を出力してから所定時間(時刻t2)を経過したか否か判断する(ステップS22)。ここで、所定時間(時刻t2)とは、搬送ベルト21の速度が一定速度Vcになる時間である。
所定時間(時刻t2)を経過していない場合(ステップS22でNO)、駆動タイミング制御回路252は、振動検知センサ28で搬送ベルト21が振動しているか否かを判断する(ステップS23)。具体的に、振動検知センサ28は、搬送ベルト21の振動を検知すると、振動信号を振動検知回路255に出力する。振動検知回路255は、振動信号が入力されると、駆動タイミング制御回路252に対して除去部材27の振動を検知した旨の振動検知信号を出力する。
駆動タイミング制御回路252は、振動検知信号が入力されると除去部材27の圧接力を圧力P2(>圧力P1)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS24)。除去部材用駆動回路254は、圧力P2に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P2に高くする。
駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P2に設定してから所定時間(時刻t2)を経過したか否か判断する(ステップS25)。所定時間(時刻t2)を経過していない場合(ステップS25でNO)、駆動タイミング制御回路252は、処理をステップS24に戻し、除去部材27の圧接力を圧力P2に維持する。
一方、所定時間(時刻t2)を経過した場合(ステップS22またはステップS25でYES)、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P1(<圧力P2)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS26)。除去部材用駆動回路254は、圧力P1に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状以外の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P1に低下させる。
次に、搬送ベルト回転信号、ベルト速度、除去部材27の圧接力の変化について説明する。図13は、実施の形態4に係る除去部材27の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートhである。図13では、搬送ベルト回転信号の変化を示すタイミングチャート、ベルト速度の変化を示すタイミングチャート、除去部材27の圧接力の変化を示すタイミングチャートが図示されている。
まず、時刻t0で、搬送ベルト回転信号がOFF状態からON状態に変化する。次に、時刻t1で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が0(ゼロ)より大きくなる。その後、時刻t1aで、振動検知信号がOFF状態からON状態に変化する。さらに、時刻t1aで、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。
次に、時刻t2で、搬送ベルト21が回転を開始しベルト速度が一定速度Vcになる。さらに、時刻t2で、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、時刻t0から時刻t2までの間にいずれかのタイミングで、駆動タイミング制御回路252に振動検知信号が入力されると除去部材27の圧接力を圧力P2に高くする。なお、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を時刻t2よりも前に圧力P1に低下させても、時刻t2よりも後に圧力P1に低下させてもよい。駆動タイミング制御回路252は、少なくとも画像記録信号が入力されるまでに、除去部材27の圧接力を圧力P1に低下させればよい。
以上のように、本実施の形態4に係る記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21の振動を検出する振動検知センサ28(振動検出部)をさらに備えている。制御部25は、振動検知センサ28で搬送ベルト21の振動を検出した場合、搬送ベルト21の速度が一定速度Vcに達するまで圧力可変機構30の圧力を圧力P2に制御する。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21上に残留する洗浄液が除去部材27をすり抜ける期間に対して、除去部材27の圧接力を適切に高くすることができ、当該除去部材27で残留する洗浄液を除去できる。なお、本実施の形態4に係る記録媒体搬送装置20は、実施の形態1~3で説明した他のタイミングチャートa~gの構成を技術的に矛盾しない範囲で除去部材27の圧接力を制御するタイミングに組み合わせてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態1では、搬送ベルト21が回転を開始してからベルト速度が一定速度Vcになるまでの期間に対して除去部材27の圧接力を制御する構成を説明した。本実施の形態5に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置では、ベルト速度を一定速度で搬送ベルトを回転させている状態から搬送ベルトの回転を停止するまでの期間に対して除去部材の圧接力を制御する構成を説明する。なお、本実施の形態5に係る画像記録装置および記録媒体搬送装置は、実施の形態1に係る画像記録装置10および記録媒体搬送装置20と同じ構成であり、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
具体的に、駆動タイミング制御回路252が、ベルト速度を一定速度Vcで搬送ベルト21を回転させている状態から搬送ベルト21の回転を停止するまでの期間に対して除去部材27の圧接力を高くする制御について詳しく説明する。図14は、実施の形態5に係る除去部材27の圧接力の制御を説明するためのフローチャートである。まず、駆動タイミング制御回路252は、駆動源24に対して搬送ベルト21の回転を停止する搬送ベルト回転信号(OFF信号)を出力する(ステップS31)。駆動源24は、搬送ベルト回転信号が入力されると、その後、搬送ベルト21のベルト速度が低下し始める。駆動タイミング制御回路252は、搬送ベルト回転信号を出力してから所定時間(期間T11)を経過したか否か判断する(ステップS32)。所定時間(期間T11)を経過していない場合(ステップS32でNO)、駆動タイミング制御回路252は、処理をステップS32に戻す。
一方、所定時間(期間T11)を経過した場合(ステップS32でYES)、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P2(>圧力P1)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS33)。除去部材用駆動回路254は、圧力P2に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P2に高くする。
駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P2に設定してから所定時間(期間T12)を経過したか否か判断する(ステップS34)。所定時間(期間T12)を経過していない場合(ステップS34でNO)、駆動タイミング制御回路252は、処理をステップS34に戻す。
一方、所定時間(期間T12)を経過した場合(ステップS34でYES)、駆動タイミング制御回路252は、除去部材27の圧接力を圧力P1(<圧力P2)に設定する除去部材駆動信号を除去部材用駆動回路254に出力する(ステップS35)。除去部材用駆動回路254は、圧力P1に設定する除去部材駆動信号が入力されると、図2で示した偏心カム33の凸形状以外の一端で保持部材272を支持することで除去部材27の圧接力を圧力P1に低下させる。
次に、搬送ベルト回転信号、ベルト速度、除去部材27の圧接力の変化について説明する。図15は、実施の形態5に係る除去部材27の圧接力とベルト速度との関係を説明するためのタイミングチャートiである。図15では、搬送ベルト回転信号の変化を示すタイミングチャート、ベルト速度の変化を示すタイミングチャート、除去部材27の圧接力の変化を示すタイミングチャートが図示されている。
まず、時刻t8で、搬送ベルト回転信号がON状態からOFF状態に変化する。次に、時刻t9で、駆動源24が停止するため搬送ベルト21のベルト速度が低下を開始する。時刻t8から時刻t9に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T11とする。図15に示したタイミングチャートiでは、時刻t8<(時刻t8+期間T11)<時刻t9の関係が成立する。
次に、時刻t10で、搬送ベルト21の回転が停止しベルト速度が0(ゼロ)になる。その後、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、ベルト速度が0(ゼロ)になってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T12とする。図15に示したタイミングチャートiでは、時刻t10<(時刻t8+期間T12)の関係が成立する。つまり、図15に示したタイミングチャートiでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T12-期間T11)が、ベルト速度の変化する期間(時刻t10-時刻t9)より長い。ベルト速度の変化する期間は、搬送ベルト21の速度が減速している期間である。
しかし、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間は、ベルト速度の変化する期間より長い場合に限定されず、除去部材27の振動を抑制できるのであれば、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから搬送ベルト21の回転が停止するまでタイミングのいずれのタイミングであってもよい。
具体的に、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間を、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから搬送ベルト21の回転が停止するまでの一部の期間としてもよい。図16は、実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートjである。図16のタイミングチャートjでは、時刻t8で、搬送ベルト回転信号がON状態からOF状態に変化する。次に、時刻t9で、駆動源24が停止するため搬送ベルト21のベルト速度が低下を開始する。さらに、時刻t9から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T11とする。タイミングチャートjでは、時刻t9<(時刻t8+期間T11)<時刻t10の関係が成立する。
次に、時刻t10に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。その後、時刻t10で、搬送ベルト21が回転を停止しベルト速度が0(ゼロ)になる。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T12とする。タイミングチャートjでは、時刻t9<(時刻t8+期間T12)<時刻t10の関係が成立する。つまり、図16のタイミングチャートjでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T12-期間T11)が、ベルト速度の変化する期間(時刻t10-時刻t9)に含まれる。
しかし、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間は、ベルト速度の変化する期間に含まれる場合に限定されず、除去部材27の振動を抑制できるのであれば、搬送ベルト21のベルト速度が低下する前のタイミング、搬送ベルト21の回転が停止した後のタイミングであってもよい。
具体的に、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間を、搬送ベルト21のベルト速度が低下する前のタイミングから始めてもよい。図17は、実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートkである。図17のタイミングチャートkでは、時刻t8で、搬送ベルト回転信号がON状態からOFF状態に変化する。次に、時刻t9に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。その後、時刻t9で、搬送ベルト21のベルト速度が低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T11とする。タイミングチャートkでは、時刻t8<(時刻t8+期間T11)<時刻t9の関係が成立する。
次に、時刻t10に至る前に、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。その後、時刻t10で、搬送ベルト21が回転を停止しベルト速度が0(ゼロ)になる。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T12とする。タイミングチャートkでは、時刻t9<(時刻t8+期間T12)<時刻t10の関係が成立する。つまり、図17のタイミングチャートkでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T12-期間T11)が、搬送ベルト21のベルト速度が低下を開始する時刻t9を跨ぐ期間である。
また、除去部材27の圧接力を圧力P2する期間が、ベルト速度が0(ゼロ)になった後のタイミングを含んでもよい。図18は、実施の形態5に係る除去部材の圧接力とベルト速度との関係を説明するため別のタイミングチャートlである。図18のタイミングチャートlでは、時刻t8で、搬送ベルト回転信号がON状態からOFF状態に変化する。次に、時刻t9で、搬送ベルト21のベルト速度が低下する。さらに、時刻t9から一定時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P2に高くなる。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P2となるまでの期間を期間T11とする。タイミングチャートlでは、時刻t9<(時刻t8+期間T11)<時刻t10の関係が成立する。
次に、時刻t10で、搬送ベルト21が回転を停止しベルト速度が0(ゼロ)になる。さらに、時刻t10から少し時間が経過した後、除去部材27の圧接力が圧力P1に低下する。ここで、搬送ベルト回転信号がOFF状態となってから除去部材27の圧接力が圧力P1となるまでの期間を期間T12とする。タイミングチャートlでは、時刻t10<(時刻t8+期間T12)の関係が成立する。つまり、図18のタイミングチャートlでは、除去部材27の圧接力が圧力P2の期間(期間T12-期間T11)が、ベルト速度が0(ゼロ)になる時刻t10を跨ぐ期間である。
以上のように、本実施の形態5に係る記録媒体搬送装置20は、制御部25が、少なくとも搬送ベルト21の速度が減速し始めてから搬送ベルト21の回転を停止するまでの期間、圧力可変機構30の圧力を圧力P2に制御する。これにより、記録媒体搬送装置20は、搬送ベルト21の回転を停止する場合であっても、搬送ベルト21上に残留する洗浄液が除去部材27をすり抜けることを抑制でき、当該除去部材27で残留する洗浄液を除去できる。なお、本実施の形態5に係る記録媒体搬送装置20は、実施の形態1~4で説明した搬送ベルト21の速度が加速し始めてから搬送ベルト21の回転が一定速度となるまでの期間で除去部材27の圧接力を制御する構成と組み合わせてもよい。
また、制御部25は、搬送ベルト21が停止してから所定の期間(期間T12-時刻t10)、圧力可変機構30の圧力を圧力P2に制御してもよい。
(第1変形例)
図19は、第1変形例に係る除去部材および圧力可変機構を示す模式図である。図19を参照して、第1変形例に係る除去部材および圧力可変機構の詳細について説明する。なお、図19に示す除去部材および圧力可変機構の構成において、図2に示す除去部材27および圧力可変機構30の構成と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
図19に示すように、除去部材は、ブレード271、およびブレード271を保持する保持部材272aを含む。ブレード271は、略板状形状を有する。保持部材272aは、ブレード271を保持する。保持部材272aは、ブレード271を着脱可能に保持することが好ましい。保持部材272aは、搬送ベルト21の幅方向に平行な方向に沿って延在する。
圧力可変機構は、搬送ベルト21に対するブレード271の位置、角度を変更するための移動機構35である。具体的に、移動機構35は、記録媒体Pの搬送方向に直交する方向に除去部材27を移動させる。移動機構35は、図示せぬカムおよびそれを駆動するモーターで、保持部材272aの位置を移動させて、搬送ベルト21と接触する圧力を高くすることができる。
つまり、圧力可変機構は、搬送ベルト21の表面に対するブレード271の角度、位置のうち少なくとも一方を変更することにより、搬送ベルト21に除去部材27を接触させる圧力を可変させてもよい。
(第2変形例)
図20は、第2変形例に係る除去部材および圧力可変機構を示す模式図である。図20を参照して、第2変形例に係る除去部材および圧力可変機構の詳細について説明する。なお、図20に示す除去部材および圧力可変機構の構成において、図2に示す除去部材27および圧力可変機構30の構成と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明は繰り返さない。
図20に示すように、除去部材は、ブレード271、およびブレード271を保持する保持部材272bを含む。ブレード271は、略板状形状を有する。保持部材272bは、ブレード271を保持する。保持部材272bは、ブレード271を着脱可能に保持することが好ましい。保持部材272bは、搬送ベルト21の幅方向に平行な方向に沿って延在する。
圧力可変機構は、補助部材38を介して搬送ベルト21へのブレード271の押し当て量を変更するためのカム機構である。補助部材38は、保持部材272bに固定され片持ち状態であり、偏心カム33の凸形状の一端が補助部材38を介してブレード271を搬送ベルト21の方向に押し上げることで、搬送ベルト21へのブレード271の押し当て量を大きくする。圧力可変機構は、偏心カム33の凸形状の一端で補助部材38を介してブレード271を押し上げることで搬送ベルト21と接触する圧力を高くすることができる。ここで、偏心カム33の回転位置は、図示せぬカム駆動モーターとエンコーダーとで任意に位置決めことができるようになっている。
つまり、圧力可変機構は、補助部材38を介して搬送ベルト21の表面へブレード271を押し当ててもよい。
(評価実験)
実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置を準備して、洗浄液のすり抜け評価を行なった。比較例として、圧力可変機構を搭載しない画像記録装置に対して、洗浄液のすり抜け評価を行なった。
すり抜け評価としては、搬送ベルト21の停止時から次の停止時までの間で、搬送方向に500mm幅の長さで搬送ベルト21の表面に対してブレード271を通過させた場合に、搬送ベルト21上に残留した洗浄液をカメラで撮影して洗浄液の水滴の有無を確認する。搬送ベルト21上に残留している2mm以上の洗浄液の水滴が10個未満であれば、すり抜け評価として効果ありと判断し、搬送ベルト21上に残留している2mm以上の洗浄液の水滴が10個以上であれば、すり抜け評価として効果なしと判断する。
実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置は、いずれもすり抜け評価として効果あった。すなわち、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置は、洗浄液のふき残りが減り、搬送ベルト21の回転開始時に画像が滲む不具合が生じなかった。一方で、比較例の圧力可変機構を搭載しない画像記録装置では、すり抜け評価として効果がなく、洗浄液のふき残りがあり、搬送ベルト21の回転開始時に画像が滲む不具合が生じた。
そのため、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置のように圧力可変機構30を搭載した場合、搬送ベルト21の加減速中に除去部材27の圧接力を高めることができるので、ブレード271の自励振動を抑制し、搬送ベルト21の回転開始時の除去部材27の反動を減らして洗浄液のすり抜けを抑制できる。また、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置は、除去部材27を接触した状態で搬送ベルト21に対して除去部材27を移動させる機構を備えたことにより、除去部材27の静止摩擦力を軽減するという原理を利用したものである。
なお、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置では、除去部材27として、ブレード271を用いる構成を示したが、これに限定するものではなく、洗浄液を回収する部材として、ローラーなどの部材を用いてもよい。つまり、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置は、搬送ベルト21の加減速中に、除去部材27の振動を低減できるように除去部材27の圧接力を高める圧力可変機構を搭載していればよい。
実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置では、搬送ベルト21の加速時、減速時ともにブレード271が振動するため、除去部材27の圧接力を搬送ベルト21の加速および減速の区間において高めることで洗浄液の拭き残しを減らす効果がある。また、実施の形態1から実施の形態5に係る画像記録装置において、搬送ベルト21を間欠駆動させる場合、搬送ベルト21の減速後、停止している間に、洗浄液が搬送ベルト21の表面から蒸発する時間があるので、搬送ベルト21の回転開始時に除去部材27の圧接力を高める制御を行った方が洗浄液の拭き残しを減らす効果をより得やすい。
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 画像記録装置、11 画像記録部、12 押圧ローラー、13 剥離ローラー、16 速度センサ、20 記録媒体搬送装置、21 搬送ベルト、22 駆動ローラー、23 従動ローラー、24 駆動源、25 制御部、26 洗浄液塗布部、27 除去部材、28 振動検知センサ、29 吸収部材、30 圧力可変機構、33 偏心カム、35 移動機構、38 補助部材、251 制御回路、252 駆動タイミング制御回路、253 搬送ベルト用駆動回路、254 除去部材用駆動回路、255 振動検知回路、271 ブレード、272,272a,272b 保持部材、273 支持部。

Claims (14)

  1. 記録媒体を搬送する搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトの表面に洗浄液を付着させる洗浄液塗布部と、
    前記搬送ベルトの回転方向において前記洗浄液塗布部の下流側に配置され、前記搬送ベルトの前記表面に当接し、前記搬送ベルトの前記表面に付着した前記洗浄液を除去する少なくとも1つの除去部材と、
    前記搬送ベルトに前記除去部材を接触させる圧力を可変させる圧力可変機構と、
    前記圧力可変機構の圧力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記搬送ベルトの前記表面に付着した前記洗浄液を除去するときに前記圧力可変機構の圧力を第1圧力に制御し、
    前記搬送ベルトの速度を加速しているときに前記圧力可変機構の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力に制御する、記録媒体搬送装置。
  2. 前記制御部は、
    少なくとも前記搬送ベルトの駆動開始から一定速度に達するまでの期間、前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力に制御する、請求項1に記載の記録媒体搬送装置。
  3. 前記搬送ベルトの速度を検出する速度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記速度検出部で前記搬送ベルトの速度が一定速度に達したことを検出した場合、前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力から前記第1圧力に戻す、請求項1または請求項2に記載の記録媒体搬送装置。
  4. 前記制御部は、
    前記記録媒体への画像の記録が開始される前に、前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力から前記第1圧力に戻す、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  5. 前記制御部は、
    前記搬送ベルトが停止しているときに前記圧力可変機構の圧力を前記第1圧力より低い第3圧力に制御する、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  6. 前記搬送ベルトの振動を検出する振動検出部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記振動検出部で前記搬送ベルトの振動を検出した場合、前記搬送ベルトの速度が一定速度に達するまで前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力に制御する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  7. 前記制御部は、
    少なくとも前記搬送ベルトの速度が減速し始めてから前記搬送ベルトの回転を停止するまでの期間、前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力に制御する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  8. 前記制御部は、
    前記搬送ベルトが停止してから所定の期間、前記圧力可変機構の圧力を前記第2圧力に制御する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  9. 前記搬送ベルトは、粘着剤が塗布された前記表面を有し、前記表面に前記記録媒体を密着させた状態で回転することにより前記記録媒体を搬送する、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  10. 前記除去部材は、前記搬送ベルトの前記表面に当接する弾性部材を有する、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  11. 前記圧力可変機構は、前記搬送ベルトの前記表面への前記弾性部材の押し当て量により、前記搬送ベルトに前記除去部材を接触させる圧力を可変させる、請求項10に記載の記録媒体搬送装置。
  12. 前記圧力可変機構は、前記搬送ベルトの前記表面に対する前記弾性部材の角度、位置のうち少なくとも一方を変更することにより、前記搬送ベルトに前記除去部材を接触させる圧力を可変させる、請求項10に記載の記録媒体搬送装置。
  13. 前記圧力可変機構は、補助部材を介して前記搬送ベルトの前記表面へ前記弾性部材を押し当てる、請求項11に記載の記録媒体搬送装置。
  14. 請求項1から10のいずれか1項に記載の前記記録媒体搬送装置と、
    前記記録媒体搬送装置によって搬送された前記記録媒体に対して画像を記録する画像記録部と、を備えた、画像記録装置。
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