JP4201244B2 - 分極反転部の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた、複数の電極片を有する櫛型電極を用いて電圧印加法により分極反転部を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップなどに使用することのできる青色レーザ用光源として、ニオブ酸リチウム単結晶やタンタル酸リチウム単結晶などの強誘電体単結晶に、周期的な分極反転構造を形成した光導波路を利用した擬似位相整合(Quasi−Phase−matching)方式の第2高調波発生(Second−Harmonic−Generation)デバイスが期待されている。このデバイスは、光ディスクメモリ用、医学用、光化学用、及び各種光計測用などの幅広い応用が可能である。
【0003】
第2高調波発生デバイスにおいて高い変換効率を得るためには、強誘電体単結晶内に深い分極反転構造を形成する必要がある。周期分極反転構造を基板表面から深く形成する方法が、特開平9−218431号公報において提案されている。この方法はいわゆる電圧印加法を改良したものであるが、基板表面を強誘電体結晶の分極軸に対して例えば3°傾斜させることによって、基板表面から深い位置に向かって分極反転部を成長させることを試みている。
【0004】
また、特開平11−72809号公報に記載された方法では、基板表面を強誘電体結晶の分極軸に対して3°傾斜させ、かつ基板の表面に櫛形電極と棒状電極とを形成し、櫛形電極の各電極片の先端と棒状電極との間に幾つかの低電気抵抗部分を形成している。そして、櫛形電極と棒状電極との間に直流電圧を印加すると、櫛形電極の電極片に対応して分極反転部が形成されるのと共に、各低電気抵抗部分にもそれぞれ対応して分極反転部が形成されるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−72809号公報に記載された方法では、確かに櫛形電極の電極片に対応して分極反転部が形成され、これと共に各低電気抵抗部分に対応してそれぞれ分極反転部を形成することは不可能ではない。しかし、櫛形電極の電極片の先端と各低電気抵抗部分との間には所定の隙間があり、また隣接する低電気抵抗部分の間にも隙間があることから、それぞれに対応する各分極反転部の間にも隙間が発生する。つまり、各分極反転部は互いに離れた位置に形成される。このため、こうした構造を持つ周期分極反転構造を疑似位相整合方式の第二高調波発生素子に適用すると、基本波と重なる分極反転部は、導波路位置に対応する任意の一カ所のみとなる(つまり、ある分極反転部を導波路中心に設定しようとすると、隣り合う分極反転部は導波路外に位置してしまう)場合が多い。このため、第二高調波発生効率は特に向上しないものと考えられる。
【0006】
本発明の課題は、単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた、複数の電極片を有する櫛型電極と、この櫛型電極に対向する位置に設けられた対向電極との間に電圧を印加することによって分極反転部を製造するのに際して、基板の表面から深い位置にまで伸びるような分極反転部を形成する新規な方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた櫛型電極および対向電極を用いて、電圧印加法により分極反転部を製造する方法であって、
櫛型電極が、給電部と、この給電部から対向電極へと向かって延びる複数の電極片とを備えており、電極片が、第一電極部と、第一電極部よりも幅の広い第二電極部とを有し、第二電極部の幅/第一電極部の幅の比が 2 以上、 5 以下であり、少なくとも一つの第一電極部が、少なくとも一つの第二電極部よりも電極片における先端側に設けられており、前記強誘電体単結晶基板の分極軸が前記基板表面に対して1〜20°傾斜しており、この分極軸の方向に向かって分極反転部を形成することを特徴とする。
【0008】
発明者は、櫛型電極に、第一電極部と、この第一電極部よりも幅の広い第二電極部とを設け、かつ第一電極部を第二電極部の、電極片における先端側に配置することを想到した。このような形状の櫛型電極を用いた場合、第一電極部に対応する第一分極反転部が形成され、第二電極部に対応する第二分極反転部が形成される。また、第二分極反転部は、第一分極反転部に比べて深い位置に形成される。このように、基板表面から深い位置にまで伸びるような分極反転部を形成することができる。また、第二電極部および第一電極部の位置を制御することにより、基本波と重なる位置に、各分極反転部を容易に形成することができる。
【0009】
第二電極部は、第一電極部よりも幅の広い部分である。ここで、第二電極部の幅は、第一電極部の幅よりも大きければよく、幅の絶対値は限定されない。また第一電極部は、第二電極部よりも幅の狭い部分である。第一電極部の幅は、第二電極部の幅よりも小さければよく、幅の絶対値は規定されない。
【0010】
電極片の幅は、目的とする波長に対応して設定される。従って、各電極部の幅も、目的とする波長に適合した大きさでなければならない。その上で、本発明の効果を達成するという観点から、第二電極部の幅/第一電極部の幅の比が2以上である。また、第二電極部の幅と第一電極部の幅の差が0.3μm以上であることが好ましい。ただし、第二電極部の幅が大きくなりすぎると、分極反転の周期に影響する可能性があるので、第二電極部の幅/第一電極部の幅の比が5以下である。また、第二電極部の幅と第一電極部の幅の差が1.2μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることが更に好ましい。
【0011】
本発明の他の形態としては、単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた櫛型電極および対向電極を用いて、電圧印加法により分極反転部を製造する方法であって、
櫛型電極が、給電部と、この給電部から対向電極へと向かって延びる複数の電極片とを備えており、電極片が、肉薄電極部と、肉薄電極部よりも厚みの大きい肉厚電極部とを有し、肉厚電極部の厚さ/肉薄電極部の厚さの比が2以上、6以下であり、少なくとも一つの肉薄電極部が、少なくとも一つの肉厚電極部よりも電極片における先端側に設けられており、前記強誘電体単結晶基板の分極軸が前記基板表面に対して1〜20°傾斜しており、この分極軸の方向に向かって分極反転部を形成することを特徴とする。
【0012】
上記形状の櫛型電極を用いた場合、肉薄電極部に対応する第一分極反転部が形成され、肉厚電極部に対応する第二分極反転部が形成される。また、肉厚電極部および肉薄電極部の位置を制御することにより、基本波と重なる位置に、各分極反転部を容易に形成することができる。
【0013】
好適な実施形態としては、分極反転部の幅を一定にしてもよい。分極反転部の幅は、電極片の幅によって決定される。従って、電極片の幅を変更せずに、電極片の厚みのみを変化させることによって、均一な幅を有する分極反転部を形成することができる。
【0014】
肉厚電極部とは、肉薄電極部よりも厚みの大きい部分をいう。ここで厚みとは、肉厚電極部の相対的な厚みの大きさを規定しており、絶対的な厚みの大きさを規定するものではない。すなわち、肉厚電極部の厚みは肉薄電極部の厚みよりも大きければよく、厚みの絶対値は規定されない。また、肉薄電極部とは、肉厚電極部よりも厚みの小さい部分をいう。肉薄電極部の厚みは、肉厚電極部の厚みよりも小さければよく、厚みの絶対値は規定されない。
【0015】
電極片の厚さは、全体として0.05μm〜0.3μmであることが好ましい。その上で、本発明の効果を達成するという観点から、肉厚電極部の厚さ/肉薄電極部の厚さの比が、2以上である。また、肉厚電極部の厚さと肉薄電極部の厚さの差が、0.05μm以上であることが好ましい。
【0016】
また、電極部作製上の観点からは、肉厚電極部の厚さ/肉薄電極部の厚さの比が、6以下である。また、肉厚電極部の厚さと肉薄電極部の厚さの差が、0.2μm以下であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
好適な実施形態としては、電極片が、複数の第一電極部を有し、少なくとも一つの第二電極部が第一電極部に挟まれていてもよい。これにより、電極片の先端に対応する分極反転部が生成し、第二電極部に対応する分極反転部が生成する。このように、複数の分極反転部を生成させることができる。
【0018】
図1から図3を参照しつつ、分極反転部22の製造工程について説明する。図1は、基板と、基板上に設けられた電極とを示す斜視図である。図2は、図1で示した櫛型電極30を示す平面図である。また、図3(A)は、図1で示した櫛型電極30を拡大して示す斜視図であって、図3(B)は、図3(A)に示す櫛型電極30および櫛型電極30を搭載した基板1を示す断面図である。
【0019】
分極反転部22の製造において、強誘電体単結晶からなるオフカット基板を基板1として使用する。強誘電体単結晶の方向Bは、表面1aおよび裏面1bに対して所定角度、例えば5°傾斜しているので、この基板1はオフカット基板と呼ばれている。
【0020】
基板1の表面1aに櫛型電極30および対向電極6を形成し、裏面1bに一様電極5を形成する。櫛型電極30は、周期的に配列された複数の細長い電極片3Aと、複数の電極片3Aを接続する細長い給電電極32とからなる。対向電極6は細長い対向電極片6aからなっており、対向電極片6aは、電極片3Aの先端37に対向するように設けられている。
【0021】
最初に基板1の全体を方向B、すなわち非分極反転方向4Bに分極させておく。そして、例えば櫛型電極30と対向電極6との間にV1の電圧を印加し、櫛型電極30と一様電極5との間にV2の電圧を印加すると、分極反転部22が各電極片3Aの先端から方向Bと平行に徐々に進展する。分極反転部22の分極の方向である分極反転方向4Aは、非分極反転方向4Bとは正反対になる。なお、電極片3Aに対応しない位置、すなわち隣接する分極反転部22の間には、分極反転していない非分極反転部24が形成されている。このようにして、分極反転部22と非分極反転部24とが交互に配列された周期分極反転構造20が形成される。周期分極反転構造20が形成された位置に光導波路15aを形成する。
【0022】
本実施の形態における電極片3Aは、相対的に幅の狭い第一電極部40、44、および相対的に幅の広い第二電極部42を有している。第一電極部40、第二電極部42、および第一電極部44が、給電電極32側から先端37側に向けてこの順に配列されている。
【0023】
第一電極部44は、先端37側に端面44aを有している。また、第二電極部42は、先端37側に端面42a、42bを有している。端面44aおよび端面42a、42bは、表面1aに対して垂直に設けられている。各電極5、6、30に電圧を印加すると、端面44aに対応する基板1上の位置10a付近から第一分極反転部22aが生成され、さらに端面42a、42bに対応する位置10b付近から第二分極反転部22bが生成される。
【0024】
分極反転方向4Aは、表面1aに対して傾斜しているので、第一分極反転部22aおよび第二分極反転部22bは、裏面1b側に向けて生成される。従って、光導波路15aが形成されるべき位置において、深さ方向に異なる位置に、第一分極反転部22aおよび第二分極反転部22bが形成される。第一分極反転部22aおよび第二分極反転部22bは、分極反転部22を形成している。
【0025】
好適な実施形態としては、電極片が、複数の第二電極部を有し、少なくとも一つの前記第一電極部が第二電極部に挟まれていてもよい。これにより、電極片の先端に対応する分極反転部が生成し、電極片の根元側に配置された第二電極部に対応する分極反転部が生成する。
【0026】
図4および図5を参照しつつ、第二の実施形態にかかる櫛型電極30について説明する。図4は、櫛型電極30を示す平面図である。図5(A)は、櫛型電極30の斜視図であって、図5(B)は、図5(A)に示す櫛型電極30および櫛型電極30を搭載した基板1を示す断面図である。
【0027】
本実施の形態における電極片3Bは、第二電極部45、49および第一電極部47を有している。本実施の形態における電極片3Bは、第二電極部と第一電極部の配列が、第一の実施形態における電極片3Aと異なっている。すなわち、第二電極部45、第一電極部47、および第二電極部49は、給電電極32側から先端37側に向けてこの順に配列されている。
【0028】
第二電極部49は、先端37側に端面49aを有している。また、第二電極部45は、先端37側に端面45a、45bを有している。電圧を印加すると、10a付近の位置から第一分極反転部22aが生成され、10b付近の位置から第二分極反転部22bが生成される。第一分極反転部22aおよび第二分極反転部22bは、光導波路15aが形成されるべき位置において、深さ方向に異なる位置に形成される。
【0029】
好適な実施形態としては、電極片が、複数の第二電極部および複数の第一電極部を有し、第二電極部および第一電極部が、交互に配列されていてもよい。これにより、電極片の先端および各第二電極部のそれぞれに対応する複数の分極反転部が生成する。このように、複数の分極反転部を厚さ方向に異なる位置に生成させることができる。
【0030】
図6を参照しつつ、第三の実施形態にかかる櫛型電極30について説明する。図6(A)は、櫛型電極30を示す平面図である。図6(B)は、図6(A)に示す櫛型電極30およびこの櫛型電極30を搭載した基板1を示す断面図である。
【0031】
本実施の形態における電極片3Cは、複数の第二電極部50、54、58、および複数の第一電極部52、56、60を有している。電極片3Cにおいて、第二電極部と第一電極部とが交互に配置されている。電極片3Cは、各第二電極部の端面50a、50b、54a、54b、58a、58b、および電極片3Cの先端に設けられている端面60aを有している。
【0032】
電圧を印加すると、基板1における各端面に対応する位置10a、10b、10d、10eからそれぞれ第一分極反転部22a、第二分極反転部22b、第三分極反転部22d、および第四分極反転部22eが生成される。第一分極反転部22a、第二分極反転部22b、第三分極反転部22d、および第四分極反転部22eは、分極反転部22を形成している。
【0033】
図7を参照しつつ、第四の実施形態にかかる櫛型電極30について説明する。図7(A)は、櫛型電極30を示す平面図である。図7(B)は、図7(A)に示す櫛型電極30およびこの櫛型電極30を搭載した基板1を示す断面図である。
【0034】
本実施の形態における電極片3Dは、複数の第二電極部72、76、80、および複数の第一電極部70、74、78を有している。これらの配列は、第三の実施形態にかかる電極片3Cにおける第二電極部および第一電極部の配列と逆である。
【0035】
電圧を印加すると、基板1における各端面に対応する位置10a、10b、10d、10eからそれぞれ第一分極反転部22a、第二分極反転部22b、第三分極反転部22d、および第四分極反転部22eが生成される。第一分極反転部22a、第二分極反転部22b、第三分極反転部22d、および第四分極反転部22eは、分極反転部22を形成している。
【0036】
好適な実施形態としては、電極片が、複数の肉薄電極部を有し、少なくとも一つの肉厚電極部が肉薄電極部に挟まれていてもよい。これにより、電極片の先端に対応する分極反転部が生成し、肉厚電極部に対応する分極反転部が生成する。このように、複数の分極反転部を生成させることができる。
【0037】
また、好適な実施形態としては、電極片が、複数の肉厚電極部を有し、少なくとも一つの肉薄電極部が肉厚電極部に挟まれていてもよい。これにより、電極片の先端に対応する分極反転部が生成し、肉厚電極片に対応する分極反転部が生成する。
【0038】
また、好適な実施形態としては、前記電極片が、複数の肉厚電極部および複数の肉薄電極部を有し、前記肉厚電極部および肉薄電極部が、交互に配列されていてもよい。これにより、電極片の先端および各肉厚電極分極反転部のそれぞれに対応する複数の分極反転部が生成する。このように、複数の分極反転部を厚さ方向に互いに異なる位置に生成させることができる。
【0039】
図8を参照しつつ、第五の実施形態にかかる櫛型電極30について説明する。図8(A)は、櫛型電極30の要部を拡大して示す斜視図であって、図8(B)は、図8(A)に示す櫛型電極30およびこの櫛型電極30を搭載した基板1を示す断面図である。
【0040】
本実施の形態における電極片3Eは、相対的に厚みの小さい肉薄電極部90、94、および相対的に厚みの大きい肉厚電極部92を有している。
第一肉薄電極部90、肉厚電極部92、および第二肉薄電極部94が、給電電極32側から先端37側に向けてこの順に配列されている。
【0041】
肉厚電極部92は、先端37側に端面92aを有している。また、第二肉薄電極部94は、先端37側に端面94aを有している。電圧を印加すると、端面94aに対応する基板1上の位置10aから第一分極反転部22aが生成され、端面92aに対応する位置10bから第二分極反転部22bが生成される。
【0042】
なお、強誘電体単結晶の種類は限定されない。しかし、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、K3Li2Nb5O15の各単結晶が特に好ましい。
【0043】
強誘電体単結晶中には、三次元光導波路の耐光損傷性を更に向上させるために、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)及びインジウム(In)からなる群より選ばれる1種以上の金属元素を含有させることができ、マグネシウムが特に好ましい。
【0044】
分極反転特性(条件)が明確であるとの観点からは、ニオブ酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウムータンタル酸リチウム固溶体単結晶、又はこれらにマグネシウムを添加したものが特に好ましい。
【0045】
強誘電体単結晶中には、ドープ成分として、希土類元素を含有させることができる。この希土類元素は、レーザー発振用の添加元素として作用する。この希土類元素としては、特にNd、Er、Tm、Ho、Dy、Prが好ましい。
【0046】
上記の各例においては、強誘電体単結晶基板を、例えば5°オフカット基板としたが、このオフカット角度は1°以上であり、かつ20°以下である。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた、複数の電極片を有する櫛型電極を用い、電圧印加法によって分極反転部を製造するのに際して、基板の表面から深い位置にまで伸びるような分極反転部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る分極反転部22の製造工程を説明するための図である。櫛型電極30を説明するための図である。
【図2】櫛型電極30の平面図である。
【図3】櫛型電極30の拡大図である。
【図4】第二の実施形態に係る櫛型電極30の平面図である。
【図5】第二の実施形態に係る櫛型電極30の拡大図である。
【図6】第三の実施形態に係る櫛型電極30を示す図である。
【図7】第四の実施形態に係る櫛型電極30を示す図である。
【図8】第五の実施形態に係る櫛型電極30を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 1a 表面 1b 裏面 4A 分極反転方向 4B 非分極反転方向 5 裏面電極 6 対向電極 15a 光導波路 20 周期分極反転構造 22 分極反転部 24 非分極反転部 30 櫛型電極 32 給電電極 3A、3B、3C、3D、3E 電極片 40、44 第一電極部 42 第二電極部
Claims (9)
- 単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた櫛型電極および対向電極を用いて、電圧印加法により分極反転部を製造する方法であって、
前記櫛型電極が、給電部と、この給電部から前記対向電極へと向かって延びる複数の電極片とを備えており、前記各電極片が、第一電極部と、この第一電極部よりも幅の広い第二電極部とを有し、第二電極部の幅/第一電極部の幅の比が 2 以上、 5 以下であり、少なくとも一つの前記第一電極部が、少なくとも一つの前記第二電極部よりも前記電極片における先端側に設けられており、前記強誘電体単結晶基板の分極軸が前記基板表面に対して1〜20°傾斜しており、この分極軸の方向に向かって分極反転部を形成することを特徴とする、分極反転部の製造方法。 - 前記電極片が、複数の前記第一電極部を有し、
少なくとも一つの前記第二電極部が前記第一電極部に挟まれていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記電極片が、複数の前記第二電極部を有し、
少なくとも一つの前記第一電極部が前記第二電極部に挟まれていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記電極片が、複数の前記第二電極部および複数の前記第一電極部を有し、
前記第二電極部および前記第一電極部が、交互に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 単分域化している強誘電体単結晶基板の一表面上に設けられた櫛型電極および対向電極を用いて、電圧印加法により分極反転部を製造する方法であって、
前記櫛型電極が、給電部と、この給電部から前記対向電極へと向かって延びる複数の電極片とを備えており、前記電極片が、肉薄電極部と、この肉薄電極部よりも厚みの大きい肉厚電極部とを有し、肉厚電極部の厚さ/肉薄電極部の厚さの比が2以上、6以下であり、少なくとも一つの前記肉薄電極部が、少なくとも一つの前記肉厚電極部よりも前記電極片における先端側に設けられており、前記強誘電体単結晶基板の分極軸が前記基板表面に対して1〜20°傾斜しており、この分極軸の方向に向かって分極反転部を形成することを特徴とする、分極反転部の製造方法。 - 前記電極片が、複数の前記肉薄電極部を有し、
少なくとも一つの前記肉厚電極部が前記肉薄電極部に挟まれていることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 - 前記電極片が、複数の前記肉厚電極部を有し、
少なくとも一つの前記肉薄電極部が前記肉厚電極部に挟まれていることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 - 前記電極片が、複数の前記肉厚電極部および複数の前記肉薄電極部を有し、
前記肉厚電極部および前記肉薄電極部が、交互に配列されていることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 - 前記電極片の幅が略一定であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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