JP4198630B2 - オレフィン系共重合体 - Google Patents

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本発明はオレフィン系共重合体に関し、さらに詳しくは、オレフィン重合体セグメントと主鎖中にヘテロ原子を含む重合体セグメントから得られる、オレフィン系共重合体に関する。
一般に、ポリオレフィン材料は、成形性、機械的特性、衛生適合性、成型品外観が良好であるなどの特徴を有することから、押出成型品、中空成型品、射出成型品などに広く利用されている。また安価であることも利点の一つであり、その利用範囲は一般家庭用消費材から工業材料まで多岐にわたっている。しかしながらポリオレフィンは分子鎖中に極性基を持たない、いわゆる無極性樹脂であるため、金属をはじめ種々の極性物質との親和性に乏しく、これらの物質の用途には制限があった。
こうした問題を解決するため、ポリオレフィンにポリアルキレンオキシドのような親水性高分子を混錬した物が知られている(特開平6−207064号公報)。またポリオレフィンを無水マレイン酸で変性したものや、ポリアルキレンオキシドとポリオレフィンをラジカル変性する方法が行なわれてきた(特開2003−48990号公報、特開平10−226717号公報)。こうした方法では、要求物性が十分には満たされず、また原料ポリマーの分子量の低下や、構造変性などが生じるといった課題が残されていた。
特開平6−207064号公報 特開2003−48990号公報 特開平10−226717号公報
本発明は、かかる問題を解決しようとするものであって、機械的物性などに悪影響を及ぼすことなく、極性セグメントを有する、新規なオレフィン系共重合体を提供するものである。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定構造を有するオレフィン(共)重合体セグメントと特定構造を有する極性セグメントからなる、新規なオレフィン系共重合体を見出した。
本発明のオレフィン系共重合体は、特定構造を有するオレフィン(共)重合体セグメントと特定構造を有する極性セグメントからなる、新規なオレフィン系共重合体であって、ポリオレフィン系樹脂の材料間の界面または表面を改質させることが可能で、ポリマーブレンドにおける相溶化、ポリオレフィン系樹脂の表面改質等の用途に利用でき、その工業的価値は高い。
以下、本発明にかかるオレフィン系共重合体について具体的に説明する。本発明のオレフィン系共重合体は、下記一般式(I)で表されることを特徴とするオレフィン系共重合体である。
Figure 0004198630
(式中POは、エチレンと、炭素原子数〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとか得られる共重合体であって、酸無水物基を含有し、且つ長鎖分岐を含むセグメントを示し、gはエステル結合を示し、Bはポリアルキレングリコールアルキルエーテルに由来するセグメントを示し、mは自然数を示す。(g−B)はPOセグメント中および/またはPOセグメント末端に存在する。)
以下、本発明のオレフィン系共重合体について説明する。
POセグメント
本発明に用いられる、POセグメントは、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる(共)重合体セグメントである。
炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状のα-オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ポリエンなどが挙げられる。
直鎖状または分岐状のα-オレフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のα-オレフィン;例えば3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のα-オレフィンが挙げられる。
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15のものが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、およびα-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエンなどの炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10のものが挙げられる。
非共役ポリエンとしては、例えば1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが挙げられる。
上記オレフィン連鎖からなるセグメントは、これらのオレフィン類および/または官能化ビニル化合物からなるセグメントであっても良い。
官能化ビニル化合物としては、炭素原子数2〜20の官能基含有のビニル化合物が挙げられ、直鎖状、分岐状、環状の官能化ビニル化合物が挙げられる。官能化ビニル化合物の例として、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、アクリル酸、プロピオン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸などの不飽和カルボン酸類、アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミンなどの不飽和アミン類、(2,7−オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物および上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸無水物基に置き換えた化合物などの不飽和酸無水物類、上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸ハライド基に置き換えた化合物などの不飽和カルボン酸ハライド類、4−エポキシ−1−ブテン、5−エポキシ−1−ペンテン、6−エポキシ−1−ヘキセン、7−エポキシ−1−ヘプテン、8−エポキシ−1−オクテン、9−エポキシ−1−ノネン、10−エポキシ−1−デセン、11−エポキシ−1−ウンデセンなどの不飽和エポキシ化合物類、アミノ化ビニル、アリルアミン、ブチルアミン、メチルアリルアミン、ペンチルアミン、エチルアリルアミン、ヘキシルアミン、エチルメチルアリルアミン、ヘプチルアミン、ジエチルアリルアミン、ブチルジメチルアリルアミン、アミルジメチルアリルアミン、ウンデセニルアミン、ドデセニルアミン、ノルボルニルアミン等の直鎖状、分岐状、環状のアミノ化オレフィン化合物類、イソシアネート基含有オレフィン化合物類等が挙げられる。またアルデヒド化オレフィン化合物類、酸ハロゲン化オレフィン化合物類、シラノール基含有オレフィン化合物類、スルホン酸基含有オレフィン化合物類等がも用いることができる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限は無いが、例えば末端水酸化オレフィン化合物が挙げられる。
末端水酸化オレフィン化合物として具体的には、例えばビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状の水酸化α-オレフィン;例えば水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状の水酸化α-オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとして具体的には、例えば塩素、臭素、よう素等周期律表第17族原子を有する、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のハロゲン化α-オレフィン;例えばハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のハロゲン化α-オレフィンが挙げられる。
上記オレフィン連鎖からなるPOセグメントは、これらのオレフィンおよび/または官能化ビニル化合物からなるセグメントであるが、好ましくはプロピレンまたは炭素原子数3〜20のオレフィンの単独重合体;エチレンと、炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから得られる共重合体;プロピレンとエチレンおよび/または炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから得られる共重合体に由来するセグメントである。上記POセグメントは、単独組成のセグメントであっても良く、異なった組成のオレフィン連鎖が複数存在するセグメントであっても良い。
上記POセグメントの、示差走査熱量(DSC)測定によって求められるガラス転移温度(Tg)は−80℃以上である。該POセグメントのTgが低すぎると、本発明に係るオレフィン系共重合体の成形加工性の低下を招き、工業的に好ましくない。POセグメントのTgは−75℃以上が好ましく、より好ましくは−70℃以上である。
上記オレフィン連鎖からなるPOセグメントは、直線状構造および/または分岐状構造であっても良いが、好ましくは分岐状構造であり、より好ましくは長鎖分岐を有する構造である。POセグメントの長鎖分岐構造は、温度190℃で荷重10kgと荷重2.16kgの場合に得られるメルトフロー値の比(I10/I2)の値から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定によって得られる分子量分布(Mw/Mn、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)の値を引いて求められる数値((I10/I2)―(Mw/Mn))から判定することが出来る。本発明に係るPOセグメントが、長鎖分岐構造の場合の((I10/I2)―(Mw/Mn))の数値は4.63以上であり、好ましくは5.63以上、より好ましくは7.63以上である。POセグメントが長鎖分岐を含んでなる場合、該オレフィン系共重合体は溶融張力に優れ、フィルム、シート、ブロー成型体などの成型において、その成形性に優れる。また射出成型においては、表面の平滑性等が発現し、外観に優れた成型体を得ることが出来る。
上記POセグメントは、結晶性を有していてもいなくても良いが、結晶性を有する場合は、例えば13C−NMR等を用いた測定によって明らかとなるその立体規則性が、アイソタクティックポリオレフィン、シンジオタクティックポリオレフィンのいずれであってもよい。
上記POセグメントの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、通常500〜10,000,000の範囲、好ましくは1,000〜5,000,000の範囲、より好ましくは5,000〜1,000,000の範囲にある。
上記POセグメントは、ヘテロ原子を含有した極性基を含んだPOセグメントである。該極性基の分子量は250以下であり、該POセグメント中に含まれる極性基の重量割合は、0.0005〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.001〜8重量%の範囲である。POセグメントがヘテロ原子を含有した極性基を含むことで、本発明のオレフィン系共重合体の物性向上に寄与し、工業的な利用価値が高い。上記ヘテロ原子を含有した極性基の構造は特に制限はないが、好ましくは、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる極性基である。該極性基は、POセグメント中および/またはPOセグメント末端に存在する。
Bセグメント
本発明に用いられるBセグメントは、主鎖中にヘテロ原子を含む重合体セグメントである。
Bセグメントを構成する重合体は、主鎖中に炭化水素基以外のヘテロ原子を含む重合体セグメントであれば特に制限無く用いることが出来るが、例えば、ポリアルキレンオキシド類、ポリエステル類、ポリエーテル類、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリシロキサン類、ポリカーボネート類、ポリ尿素類、ポリアセタール類等の、単量体の結合部位にヘテロ原子を含む重合体セグメントや、7−オキシノルボルネン類や、7−チオノルボルネン類等の単量体中の主鎖骨格を形成する部位にヘテロ原子を含む重合体セグメント等を上げることが出来る。
具体的にはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブテンオキシド、ポリペンテンオキシド、ポリヘキセンオキシド、ポリヘプテンオキシド、ポリオクテンオキシド、ポリノネンオキシド、ポリデセンオキシド、ポリウンデセンオキシド、ポリドデセンオキシド等のポリアルキレンオキシド、ポリ(メチル)エチレンオキシド、ポリ(エチル)エチレンオキシド、ポリ(プロピル)エチレンオキシド、ポリ(ブチル)エチレンオキシド、ポリ(オクチル)エチレンオキシド、ポリ(ジメチル)エチレンオキシド、ポリ(メチルエチル)エチレンオキシド、ポリ(エチル)(シクロヘキシル)エチレンオキシド等のポリ置換アルキレンオキシド類等が挙げられる。また、ポリエーテルジオール、ポリエーテルジアミン、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルウレタン等のポリエーテル類も例示することが出来る。
ポリエステル類としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族系ポリエステル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート、ポリヒドロキシブチレート等の脂肪族ポリエステルが挙げられる。
ポリアミド類としては、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−10、ナイロン−12、ナイロン−46等の脂肪族ポリアミド、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンより製造される芳香族ポリアミド等が挙げられる。
ポリイミド類としては、テトラカルボン酸化合物またはそれらの酸無水物化合物と、ジアミン化合物を主たる原料として得られるイミド結合を有する重合体が挙げられ、例えば、テトラカルボン酸二無水物とポリエーテルジアミンから、熱反応によって製造されるポリイミドが挙げられる。
ポリウレタン類としては、ポリオキシアルキレンポリオールやポリマーポリオール等のポリオール類と、2,4−トルイレンジイソシアナートや2,6−トルイレンジイソシアナート等のポリイソシアナート類を主原料として製造されるものが挙げられる。
ポリシロキサン類としては、シラン化合物とジヒドロキシル化合物の縮合化反応によって得られるものが挙げられる。シラン化合物としては、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、ジシクロヘキシルジクロロシラン、2−メチルジクロロシリルノルボルナン、ジメトキシジクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロピルシラン、ジエチルジエトキシシラン等が挙げられる。ジヒドロキシル化合物としては1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、3,3’−ジシクロヘキサンジオール、3,4’−ジシクロヘキサンジオール、4,4’−ジシクロヘキサンジオール、2,2−ビス(3−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−ヒドロキシルシクロヘキシル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシルシクロヘキシル)エーテル、ビス(3−ヒドロキシルシクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシルシクロヘキシル)スルフィド、ビス(3−ヒドロキシルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−ヒドロキシルシクロヘキシル)メタン、2,5−ノルボルナンジオール、2,6−ノルボルナンジオール、1,4−ノルボルナンジオール、2,3−ノルボルナンジオール、4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロデカン等を挙げることが出来る。
ポリカーボネート類としては、ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(ヒドロキシフェニル)ブタン等から得られる重合体が挙げられる。
ポリ尿素類としては、イソシアネート化合物とアミン化合物から得られる樹脂が挙げられる。具体的には、脂肪族有機ポリイソシアネート、脂環族有機ポリイソシアネート、芳香族環含有脂肪族有機ポリイソシアネート、芳香族有機ポリイソシアネート等のポリイソシアネート化合物と、ポリオキシアルキレンポリアミン、アルキル基置換芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン等の多価アミン化合物を主たる成分として得られるポリ尿素類が挙げられる。また、上記ポリイソシアネート化合物と多価アミン化合物は、それらを変性してポリ尿素類の製造に用いても良い。
ポリアセタール類としては、ポリオキシメチレン、ポリアセトアルデヒド、ポリプロピオンアルデヒド、ポリブチルアルデヒド等が挙げられる。
上記Bセグメントは、本発明のオレフィン系共重合体に係る、極性物質との親和性等に優れた性能の発現に大きく寄与するものであり、Bセグメントは、好ましくは主鎖骨格に酸素原子を含む重合体セグメントであり、より好ましくはポリアルキレンオキシドである。
Bセグメントの重量平均分子量は特に制限されないが、通常100〜1,000,000、好ましくは250〜500,000の範囲である。上記オレフィン連鎖からなるセグメントは、直線状構造であってもよく、分岐状構造であっても良い。分岐上構造である場合には、長鎖分岐を有する構造であってもよい。
結合部g
本発明に用いられる結合部gは、POセグメントとBセグメントを化学的に結合する部位を示し、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合、またはカルボニル結合であり、好ましくはエステル結合、エーテル結合、アミド結合またはイミド結合である。本発明に用いられる結合部gは、上記結合から選ばれる少なくとも1種類の結合を示すものであって、本発明にかかるオレフィン系共重合体中に上記結合から選ばれる2種類以上の結合部が存在してもかまわない。なお結合部gには、ラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの重合反応で形成された構造の一部が含まれたものであっても良い。
(POセグメント製造法)
次に、本発明に用いるPOセグメントであるオレフィン重合体(PO1)の製造方法について説明する。
まず、オレフィン重合体の製造に用いられるオレフィン重合触媒について説明する。オレフィン重合体(PO1)の製造に用いられるオレフィン重合触媒は、従来公知のいずれの触媒であってもよい。従来公知の触媒としては、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、メタロセン触媒などが挙げられ、例えば国際公開特許WO01/53369あるいはWO01/27124中に記載の触媒が好適に用いられる。
オレフィン重合体(PO1)の製造は、溶液重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施することができる。マグネシウム担持型チタン触媒系を用いる場合、重合系内においては、固体状チタン触媒成分(a)またはその予備重合触媒は、重合容積1リットル当りチタン原子に換算して、通常は約0.0001〜50ミリモル、好ましくは約0.001〜10ミリモルの量で用いられる。有機金属化合物触媒成分(b)は、該触媒成分(b)中の金属原子が、重合系中の固体状チタン触媒成分(a)中のチタン原子1モルに対し、通常1〜2000モル、好ましくは2〜1000モルの量で用いられる。電子供与体(ED)は、有機金属化合物触媒成分(b)の金属原子1モルに対し、通常0.001モル〜10モル、好ましくは0.01モル〜5モルの量で用いられる。
重合工程における、水素濃度はモノマー1モルに対して0〜0.01モル、好ましくは0〜0.005モル、より好ましくは0〜0.001モルの量であることが好ましい。
重合温度は、通常、70℃以上、好ましくは80〜150℃、より好ましくは85〜140℃、特に好ましくは90〜130℃の範囲であり、圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜5MPaに設定される。重合は回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができ、2段以上に分けて行う場合は、反応条件は同じであっても異なっていてもよい。
触媒としてメタロセン系触媒を用いてオレフィン重合体(PO1)を製造する場合には、重合系内のメタロセン化合物(c)の濃度は、重合容積1リットル当り、通常0.00005〜0.1ミリモル、好ましくは0.0001〜0.05ミリモルの量で用いられる。有機アルミニウムオキシ化合物(d)は、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子(M)に対するアルミニウム原子(Al)のモル比(Al/M)で、5〜1000、好ましくは10〜400となるような量で用いられる。また有機アルミニウム化合物(e)が用いられる場合には、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子1モルに対して、通常約1〜300モル、好ましくは約2〜200モルとなるような量で用いられる。
メタロセン系触媒は、メタロセンが可溶な溶媒中で溶液状態として用いてもよく、無機化合物あるいは樹脂組成物を単体として用いた、担持触媒として用いてもよい。
メタロセン系触媒を用いた場合の重合温度は、通常温度が−20〜150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃の範囲であり、重合圧力は0を超えて8MPa、好ましくは0を超えて5MPaの範囲である。
オレフィン重合体(PO1)の製造は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を、反応条件を変えて2段以上に分けて行うこともできる。オレフィン重合では、オレフィンの単独重合体を製造してもよく、官能化ビニル化合物を含んだオレフィン類から選ばれる2種類以上のオレフィンからランダム共重合体を製造してもよい。
オレフィン重合体(PO1)は、上記のようにして得られたオレフィン重合体を公知の方法である熱減成法(例えば特開平3−62804号公報記載の方法)によって得られるオレフィン重合体であってもよく、酸変性されたオレフィン重合体であっても良い。
酸変性オレフィン重合体は、該変性剤として不飽和基を含有する酸または酸無水物基を用い、ラジカル発生剤の存在下でオレフィン重合体にグラフトしたものである。酸変性オレフィン重合体の製造は公知の方法で行なうことが出来る(例えば特開平6−207064号公報、特開2002−167412号公報等に記載の方法)。
オレフィン重合体(PO1)は、該重合体中に、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる極性基を有している。官能基含有のオレフィン重合体は、官能化ビニル化合物を含んだオレフィン類から選ばれる単量体を重合することで製造することが出来(オレフィン重合体(PO1-1))、上記酸変性されたオレフィン重合体であってもよい。また、オレフィン重合体(PO1-1)の官能基を変性して、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる極性基とすることも出来、上記酸変性されたオレフィン重合体をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる極性基に変性することも出来る。
オレフィン重合体(PO1)中の極性基の割合は、オレフィン重合体(PO1)の重量に対して、0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜8重量%の範囲である。オレフィン重合体(PO1)中の極性基は、本発明であるオレフィン系重合体を製造するために必要な要素の一つである。オレフィン重合体(PO1)中の上記極性基の割合が少ないと、その効果を発現させることが困難であり、また上記極性基の割合が多すぎると、製造されるオレフィン系重合体中に不溶解部が形成され、物性的に好ましくなく、その用途を限定してしまう。
Bセグメント製造法
Bセグメントを構成する重合体(B1)は、如何なる方法によって得られたものであってもかまわないが、例えば開環重合、不可重合、縮重合等の重合形態によって得ることが出来、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位アニオン重合、メタセシス重合等の重合方法によって得ることができる。
重合体(B1)は、重合体中および/または重合体末端に、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる基を有している。これらの官能基は、重合体(B1)製造時に重合体中および/または重合体末端に導入されてもよく、重合後、得られた重合体を変性して重合体中および/または重合体末端に導入されてもよい。
一般的には、ハロゲン原子または末端水酸基またはヒドロキシル基含有の重合体(B1)を酸性条件下で処理することで、あるいはアルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基含有の化合物と処理することで、重合体中および/または重合体末端に、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミノ基、イソシアネート基、シラノール基、スルホン酸基およびエポキシ基から選ばれる基を有している重合体(B1)を製造することが出来る。
オレフィン系共重合体(I)の製造
本発明のオレフィン系共重合体の製造方法については特に制限は無く、オレフィン重合体(PO1)と重合体(B1)を主たる成分として、通常公知の方法を採用することが出来、例えば溶融混錬法、溶液法、懸濁法等が挙げられる。溶融混錬法はすなわち、ラボプラストミルや一軸もしくはニ軸以上の多軸混錬機のような、混錬機、混錬押出し機、攪拌機等を用いて行われる。例えばオレフィン系重合体(PO1)に重合体(B1)を高速攪拌機などにより均一混合した後、十分な混錬能力のある一軸あるいは他軸の押出し機で溶融混錬する方法が一般的である。混錬温度は通常50℃〜400℃程度の範囲で、好ましくは100℃〜350℃程度の範囲である。混錬時間は通常0.1秒〜5時間程度の範囲で、好ましくは1秒〜1時間程度の範囲である。溶融混錬時、変性剤またはラジカル開始剤のような化合物を添加してもよい。溶融混錬時、粘度調製や反応効率向上のため例えばトルエン、キシレン等の有機溶剤を添加して行っても良い。また、溶融混錬は、0.01mmHg〜常温大気圧の範囲で行なっても良い。減圧下で溶融混錬することは、未反応変性剤や添加溶剤の除去に効果がある。
オレフィン系共重合体の製造は、オレフィン系重合体(PO1)と重合体(B1)を溶媒に溶解し反応させることで行なうことも出来る。溶剤は特に制限無く用いることが出来、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤等が好適に用いられる。製造は0℃〜400℃の範囲で行なわれ、好ましくは50℃〜200℃である。反応時間は1分〜24時間、好ましくは5分〜10時間である。また、反応を促進させるために公知の化合物である、いわゆる酸触媒や脱水触媒等の触媒作用を有する化合物を用いてもかまわない。
本発明のオレフィン系共重合体における、POセグメントとBセグメントの重量割合は、特に制限されないが、好ましくは99.9/0.1〜5/95であり、より好ましくは99/1〜10/90である。該オレフィン系共重合体注のPOセグメントの割合が少ないと、衝撃性等の物性低下を招くことになり好ましくない。
本発明のオレフィン系共重合体は、単独のPOセグメントがBセグメントを介して環化していても良く、また複数のPOセグメントがBセグメントを介して結合していても良い。
本発明のオレフィン系共重合体は、目的に応じて、各種エラストマー、顔料、染料、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維等の補強材、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤などを添加することが出来る。更に導電性カーボンなどを添加して、帯電防止効果を強化させることも可能である。
こうして得られたオレフィン系共重合体は、オレフィン連鎖からなる主鎖骨格が、ヘテロ原子を含有した側鎖骨格を有する共重合体であり、オレフィン連鎖に由来する特徴と、ヘテロ原子を含有した側鎖に由来する特徴を併せ持つ材料として用いることが出来る。
本発明のオレフィン系共重合体は、純水による接触角試験において、該オレフィン系共重合体を用いた場合に得られる接触角の値(θCPI)とPOセグメントを用いた場合に得られる接触角の値(θPO)の関係が、
Figure 0004198630
である。好ましくは、
Figure 0004198630
であり、より好ましくは
Figure 0004198630
である。オレフィン系共重合体の接触角の値がPOセグメントの値よりも大きい、もしくは同じであれば、該オレフィン系共重合体はPOセグメントと比べ親水性の向上が見られず、金属をはじめ種々の極性物質との親和性に乏しく、その用途が制限される。
本発明のオレフィン系共重合体は、日本工業規格(JIS)K−6768および米国材料試験協会(ASTM)D−2578に基づく濡れ試験方法に従って行なった試験から得られる、濡れ張力の値が、38mN/m以上である。好ましくは40mN/m以上であり、より好ましくは45mN/m以上である。更に好ましくは50mN/m以上である。オレフィン系共重合体の濡れ張力の値が大きいほど、該オレフィン系共重合体の、金属をはじめ種々の極性物質との親和性が向上し、工業的に有用である。
本発明のオレフィン系共重合体は、異なる主鎖と側鎖が化学的に結合した構造であり、異種重合体を混連した材料とは異なる物性を有する、新規な材料である。
用 途
本発明に係るオレフィン系共重合体は、オレフィン連鎖からなるPOセグメントと、主鎖中にヘテロ原子を含んで成るBセグメントとが化学的に結合したブロック共重合体である。本発明に係るオレフィン系共重合体は、両セグメントの物性、特性を兼ね備える共重合体であり、オレフィン重合体に由来する物性と、Bセグメントの親水性に由来する物性を兼ね備えた共重合体である。本発明に係るオレフィン系共重合体は、特に制限無く各種用途に使用する事が出来る。例えば、接着用樹脂、建材・土木用成形体や自動車用内外装材またはガソリンタンク、電気電子部品、帯電防止剤、医療用成形体、雑貨成形体、フィルム・シートなどの成形体、磁気記録用素材、改質剤、構造制御材等に好適に用いられる。
本発明におけるオレフィン系共重合体は、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲において、各種の添加剤、例えば軟化剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、結晶核剤などを配合することができる。
本発明に係る接着用樹脂は、粘着性、耐熱クリープ性、流動性に優れた特徴を有する、前記した本発明に係るオレフィン系共重合体を含んでなるホットメルト接着剤のような接着剤として、好適に用いられる。
本発明に係るホットメルト接着剤組成物は、前記オレフィン系共重合体と、粘着性付与樹脂とを含有している。粘着性付与樹脂は、ベースポリマーであるオレフィン系共重合体の溶融時の粘度を調整し、ホットタック性やヌレ性を向上させるために配合されるものである。この粘着性付与剤樹脂は、オレフィン系共重合体に配合して、加熱時に、オレフィン系共重合体のホットタックやヌレをよくすることができるものであれば、特に限定されない。
粘着性付与樹脂として具体的には、脂環族系水添タッキファイヤー、ロジン、変性ロジンまたはこれらのエステル化物、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族成分と芳香族成分の共重合石油樹脂、低分子量スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂、アルキル、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン樹脂などが好適な粘着性付与剤として例示される。本発明では、これらの粘着性付与剤は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明に係るホットメルト接着剤組成物は、上記オレフィン系共重合体と粘着性付与樹脂とを含み、オレフィン系共重合体と粘着性付与樹脂との合計量100重量部に対して、オレフィン系共重合体を10〜90重量部、好ましくは20〜85重量部、より好ましくは30〜80重量部、粘着性付与樹脂を90〜10重量部、好ましくは80〜15重量部、より好ましくは70〜20重量部の量で含んでいる。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、上記オレフィン系共重合体と粘着性付与樹脂、および必要に応じて、前記各種の添加剤を、所定の配合割合でブラベンダーなどの混合機に供給し、加熱して溶融混合して、これを所望の形状、例えば粒状、フレーク状、棒状などに成形することによって調製することができる。
本発明に係る成形体は、強度や透明性などの物性バランスが優れる前記した本発明に係るオレフィン系共重合体と、本発明以外の熱可塑性樹脂とを含んでなる重合体組成物として、建材・土木用成形体、自動車用内外装材またはガソリンタンク、電気電子部品、医療用成形体、雑貨成形体などの成形体として、好適に用いられる。
これらのオレフィン系共重合体は通常単独で用いてもよいし、水酸化マグネシウムなどの無機充填材またはビニルトリメトキシシランなどの架橋剤と併用して用いることができる。本発明においては、水酸化マグネシウムなどの無機充填材、ビニルトリメトキシシランなどの架橋剤と併用して用いることもできる。
また前記のようなオレフィン系共重合体と磁性粉を混練することにより、優れた磁気記録用素材を得ることができる。この場合、オレフィン系共重合体と磁性粉との配合比率(オレフィン系共重合体/磁性粉:重量比)は、99/1〜10/90であることが好ましい。また、これらはプラスチックマグネットとして文房具などに好ましく用いることができる。
本発明に係る医療・衛生用成形体は、使用する用途に応じて、例えば上記オレフィン系共重合体などの製造方法と同様にしてカレンダー成形、押出成形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、スタンピング成形などによって製造することができる。このようにして得られる医療・衛生用成形体は、シート、フィルム、中空成形体などである。また、得られるシート、フィルムなどを用いて、さらに不織布積層体などの成形体を得ることもできる。
フィラメントは、例えば溶融した組成物を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することができる。
本発明では必要に応じて、無機フィラーを添加して使用することもできる。これらの添加量は、接着性樹脂100重量部に対して、前記オレフィン系共重合体は通常5〜50重量部、好ましくは5〜20重量部であり、無機フィラーは通常10〜60重量部、好ましくは20〜40重量部であることが望ましい。
本発明に係るフィルムまたはシートは、組成の異なる2層以上の層から成る多層構造のフィルムまたはシートであって、これらの層のうち少なくとも1層が前記した本発明に係るオレフィン系共重合体から成る層であり、外観、機械強度特性に優れたフィルムまたはシートとして好適に用いられる。オレフィン系共重合体を用いて得られるフィルムまたはシートは、特に透明性、耐熱性、防雲性に優れるため、農業用、ラップ用として好ましい。
本発明のフィルムおよびシートを成形する方法としては、具体的には、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、カレンダー成形、発泡成形などが挙げられる。
本発明に係る改質剤は、前記した本発明に係るオレフィン系共重合体を含んで成る改質剤であり、樹脂用、ゴム用、ワックス用、潤滑用、セメント用またはインキ・塗料等の顔料分散材用の改質剤として、好適に用いられる。
本発明に係る各種改質剤用の改質剤は、上記オレフィン系共重合体と、樹脂、ゴム、潤滑油用基材、ワックス、セメントまたはインキ・塗料とを含むオレフィン系重合体組成物であってもよい。
本発明に係る構造制御材は、本発明に係るオレフィン系共重合体の親水性効果を利用するものであり、液晶ゲル、半導体封止材、セラミックバインダー、水系エマルジョン、窒化アルミニウム配合フィルム等の構造制御材として、好適に用いられる。
熱可塑性樹脂の配合量は特に限定されないが、熱可塑性樹脂100重量部に対し、上記オレフィン系共重合体を、通常0.01〜150重量部、必要に応じて充填剤を0.01〜300重量部、好ましくはオレフィン系共重合体を0.1〜20重量部、充填剤を0.1〜40重量部、さらに好ましくはオレフィン系共重合体を0.5〜10重量部、充填剤を0.5〜20重量部の量で用いることが好ましい。
本発明のオレフィン系共重合体を含んで成る材料は、該オレフィン系共重合体中の親水性セグメントの効果により、帯電が抑制される効果が発現されうるものであり、好ましくは、該オレフィン系共重合体と樹脂、ゴム、潤滑油用基材、ワックス、またはインキ・塗料とを含むオレフィン系重合体組成物において、その効果がより発現されるものである。
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例中で行った接触角試験は、以下の条件であった。
・試験機:CA−Sミクロ2型(協和界面科学製)
・試験液:純水
・試験温度:23℃
本実施例中で行った濡れ張力試験は、以下の条件であった。
・試験液:ホルムアルデヒド、エチレングリコールモノエチルエーテル、メタノール、水を所定の割合で混合した標準液。
・試験温度:23℃
[参考例1]
エチレン含量が20モル%、極限粘度([η])が2.30dl/gのエチレン/ブテン共重合体を、一軸押出機(サーモ20mmφ)に投入して、樹脂温度200℃の条件で溶融混練し、ストランド状に押し出して水冷し、ペレット化して混合物を得た。次に混合物に対して、無水マレイン酸1.0重量部と有機過酸化物(2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert- ブチルパーオキシ)ヘキシン-3)0.1重量部を添加して一軸押出機(サーモ20mmφ)に投入し、樹脂温度250℃で溶融混練し、ストランド状に押し出して水冷し、ペレット化して、無水マレイン酸グラフト変性エチレン/ブテン共重合体組成物を得た。
得られた変性エチレン/ブテン共重合体の極限粘度([η])は2.01dl/gであった。メルトフロー比と分子量分布の差((I10/I2)−(Mw/Mn))の値は、10.50であった。変性エチレン/ブテン共重合体の無水マレイン酸基含量は、IR測定から、変性エチレン/ブテン共重合体中、0.8重量%であることを確認した。得られた変性エチレン/ブテン共重合体のTgは、DSC測定からー65℃であった。
得られた固体の純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、96.2°であった。
攪拌機を備え、充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器内に、乾燥キシレン250ml、参考例1で得られた変性エチレン/ブテン共重合体30g、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量(Mn):2000)12g、パラトルエンスルホン酸、0.3gを加えた。反応器内温度を135℃に昇温した後、6時間攪拌して反応を行なった。反応終了後、反応物を3Lのアセトン中に注ぎ込み、固形物を得た。得られた固形物は、3Lのメタノール、1Lの水で洗浄した後、更に1Lのアセトンで洗浄し減圧下120℃で10時間乾燥した。33.6gの固体を得た。得られた個体の極限粘度([η])は2.18dl/gであった。IR測定から、得られた個体中に無水マレイン酸基に由来するシグナルとエステル結合に由来するシグナルが確認された。
1H−NMR測定から、得られた個体中にポリエチレングリコールモノメチルエーテルに由来するセグメントが12重量%存在していることが確認された。
得られた固体の純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、64.5°であった。また、得られた固体の濡れ張力は、濡れ張力試験から59mN/mであった。
〔比較例1〕
パラトルエンスルホン酸を用いなかった以外は、実施例と同様に反応操作を行なった。29.7gの個体が得られ、得られた個体の極限粘度([η])は2.02dl/gであった。1H−NMR測定からは、得られた個体中にポリエチレングリコールモノメチルエーテルに由来するシグナルが確認されなかった。
得られた固体の純水を用いた場合の接触角は、接触角試験から、96.2°であった。また、得られた固体の濡れ張力は、濡れ張力試験から32mN/mであった。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表されることを特徴とするオレフィン系共重合体。
    Figure 0004198630


    (式中POは、エチレンと、炭素原子数〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとか得られる共重合体であって、酸無水物基を含有し、且つ長鎖分岐を含むセグメントを示し、gはエステル結合を示し、Bはポリアルキレングリコールアルキルエーテルに由来するセグメントを示し、mは自然数を示す。(g−B)はPOセグメント中および/またはPOセグメント末端に存在する。)
  2. 前記一般式(I)のBセグメントが、ポリエチレングリコールアルキルエーテルに由来するセグメントであることを特徴とする請求項1記載のオレフィン系共重合体。
  3. 前記一般式(I)のPOセグメントが、エチレンと、炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとから得られる共重合体であって、無水カルボン酸基を含有し、且つ長鎖分岐を含むセグメントであること特徴とする請求項2記載のオレフィン系共重合体。
  4. 前記一般式(I)のPOセグメントが、エチレンとブテンとから得られる共重合体であって、無水マレイン酸基を含有し、且つ長鎖分岐を含むセグメントであることを特徴とする請求項2記載のオレフィン系共重合体。
  5. 純水による接触角試験において、該オレフィン系共重合体を用いた場合に得られる接触角の値(θCPI)とPOセグメントを用いた場合に得られる接触角の値(θPO)の関係が、
    Figure 0004198630

    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン系共重合体。
  6. 濡れ試験によって得られる濡れ張力の値が38mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン系共重合体。
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