JP4195685B2 - 板状構造物 - Google Patents
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Description
このような板状構造物は、個々の長板状部材がねじ部材などで基体に固定されて形成されているが、日常生活において人が触れる場所に配され前記ねじ部材で体や衣服を傷つけることを防ぐ必要がある場合や、美観上ねじ部材が外部に露出することが問題となる場合などにおいては、前記長板状部材として側面にスリット溝などの係止用凹部が形成されたものが用いられる。即ち、長板状部材を目地を設けるなどして配列し、このスリット溝とねじ部材との係合を外部から行うことで板状構造物の表面にねじ部材が現れないようされている。
ところで、板状構造物の目地は、長板状部材を基体に固定する際に、一定の間隙を設けて幅方向に配列されることで形成される。このような間隙を設ける手段として、従来は、固定した長板状部材と次に固定する長板状部材との間に目地間隔に応じたスペーサーを挟み、一枚づつ長板状部材を固定する方法が行われており、特許文献1には、側面に溝の形成された長板状部材と、上下に平板構造を有し且つ上下の平板を連結する板構造を備えた正面横H字状の金物をスペーサーとして用いて、所定の間隙を保持しつつ床構造を形成する方法が開示されている。
しかし、このような板状構造物は、一部の長板状部材を微調整したり取り替える必要が生じたときに、板状構造物の端から、取り替える必要のある部分までの全ての長板状部材を取り外さなければならず作業性が悪いという問題を有している。
また、特許文献2には鋼板と該鋼板と直交方向に配され該鋼板を回動自在に保持するボルトと該ボルトの周りに取付けられたバネ材とを備えたねじ部材により、前記鋼板を外壁パネルの側面に供えられた凹部に係入させて外壁パネルの固定を行うことが記載され、前記鋼板を回転させて鋼板の方向を変えることにより外壁パネルを係合状態と開放状態とに変更し、外壁パネルの位置を微調節可能に固定することが開示されている。
しかし、このような板状構造物においては、ねじ部材にて外壁パネルを固定する際に、前記鋼板がねじの回転にともなって回転することを鋼板とバネ材との摩擦力により抑制しているため、前記ねじ部材の締結時に加える力の大きさにより鋼板とねじ部材との摩擦力がバネ材との摩擦力を上回り、鋼板が回転して外壁パネルから外れる怖れがある。このことを防止するためには、ねじ部材の締結時に鋼板が回転しないよう作業を慎重に行うか、あるいは、鋼板が外れた場合にねじ部材を緩めて改めて固定作業をやり直すかしなければならず作業性が悪いという問題を有している。
また、上記板状構造物においては、前記係止部材は、中央の部位が底板と該底板の外縁に沿って立設される側壁とを備えて構成されるものであることが好ましい。
また、本発明の板状構造物は、前記係止部材が、長手方向先端部が前記係止用凹部に係入された状態で、前記長板状部材と当接し締結方向への回転を停止させる当接部を備えているため摩擦力により前記回転を停止させる場合に比べ、ねじ部材の締結時に係止部材が回転して、長板状部材から外れてしまうことを抑制することができ、長板状部材の固定作業を良好なものとし得る。
前記根太2は、通常、ベランダの長手方向に配され、前記デッキプレート1は、通常、前記根太2に対して直行する方向、即ち、ベランダの短手方向に配されている。
また、前記根太2には、配置された前記デッキプレートの間隙に該デッキプレートを前記根太2に固定するための固定具3が配される。
また、前記スリット溝11の前記下羽根13からの奥行きは、5〜20mmに形成されている。
前記固定具3は、通常、ステンレス製でねじ部材31の軸部312の径が3〜5mmとされ、該軸部312よりも1〜2mm径大な頭部311を備えたボルトが用いられる。また、前記頭部311には、六角レンチやドライバーなどの締め付け手段に応じた溝が形成され、前記軸部312には前記締め付け手段により時計方向に回転させられた場合に締結する方向となるようねじが形成されている。
また、前記底板321の下部には、前記ねじ部材31周りにバネ材4が備えられている。
また、前記底板321は、外縁に沿って側壁322が立設され、前記正方形の一辺の長さが前記隣接するデッキプレート1の下羽根13の間隙より僅かに幅狭な大きさとされる。
前記底板321と側壁322とは、前記係止部材32をねじ部材31の締結方向へ約90度回転させた後、前記側壁322をデッキプレート1の下羽根13と当接させて停止し、且つ、該停止した状態から前記締結方向と逆方向に約90度回転さてた場合に再び前記側壁322をデッキプレート1の下羽根13と当接させて停止し得るように、図3、4に示す通り、正方形と該正方形に内接する円を描いた時に得られる前記正方形と前記円との4つの接点間を円上と正方形上を交互に移動して形成される紡錘形の上面視形状を備え、該底板321の中央部に前記貫通孔320を備えている。
また、前記側壁322に対し180度対称な方向に2つの係合壁323を突出させている。
また、前記貫通孔320の中心から前記長方形の長手方向に引いた直線を前記中心周りに時計方向に90度の回転させた間の区間において前記底板321の円区間が形成され、さらに時計方向に90度回転させた場合に、正方形区間を備えている。
このとき、係止部材32は、デッキプレート1を配置したときの状態から、ねじ部材31の締結方向に90度回転するまでの区間に前述の上面円弧状の側壁322が形成されているため、前記ねじ部材31の頭部311と底板321との摩擦により係止部材32を回転させることができる。また、係止部材32は、この90度回転した位置からさらに90度の区間に、前記側壁322が上面正方形の区間である当接部を備えているため、前記側壁322とデッキプレート1の下羽根13とを当接させて回転を停止させる。
このとき係止部材32は、前記係合壁323が前記スリット溝11に係入して停止し、ねじ部材31が前記係止部材32に対し相対回転して締結するを行うため、前記下羽根13と前記係合壁323とが係合された状態でデッキプレート1が根太2に固定されることとなる。
また、固定具3は、前記バネ材4を備えているために係合壁323をより高い位置で保持することができ、前記下羽根13と係合壁323が互いの側方を当接させて係合状態の妨げとなることを有効に回避し得る。
たとえ、途中で当接させる方向を間違えたり、デッキプレート1を誤って破損してしまった場合でも、必要なデッキプレート1のみをやり直すことが可能である。
2 根太(基体)
3 固定具
11 スリット溝(係止用凹部)
31 ねじ部材
32 係止部材
Claims (2)
- 長板状部材が、基体上に間隙を設けつつ幅方向に複数枚配列され、前記間隙に配された固定具により、前記基体に固定されてなる板状構造物であって、
前記長板状部材は、両側面に係止用凹部を有し、
前記固定具は、前記間隙に挿通し得るように短手方向が前記間隙よりも幅狭とされ且つ前記係止用凹部に係入し得るように長手方向が前記間隙よりも幅広とされた係止部材と、該係止部材を前記基体に取付ける前記係止部材の短手方向よりも径小なねじ部材と、前記係止部材が基体から離間する方向に付勢する弾性体とを備え、
前記係止部材は、前記間隙に挿通し得る中央の部位と、該中央の部位から長手方向に突出し長板状部材の係止用凹部に係入し得る一対の長手方向先端部とを有し、前記ねじ部材の回転と共に回転可能で、且つ長手方向先端部が前記係止用凹部に係入された状態で、前記長板状部材と当接し締結方向への回転を停止させる当接部を前記中央の部位の外周に備えており、
前記長板状部材は、前記係止部材が前記ねじ部材を軸として回転されて該係止部材の長手方向先端部が前記係止用凹部に係入されることにより前記基体に固定されていることを特徴とする板状構造物。 - 前記係止部材は、中央の部位が底板と該底板の外縁に沿って立設される側壁とを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の板状構造物。
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