JP4195289B2 - セルロースエーテル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロースエーテルに関し、また、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプからのセルロースエーテルの製造方法に関する。本発明は、また、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプからのバルク密度が増大したセルロースフロック(cellulose floc)の製造にも関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロースエーテルは、増粘剤(例えば食品添加物において)、結合剤(例えばラッカー及び他の塗料において)、接着剤、印刷ペースト、懸濁液安定剤、熱可塑性材料、保護コロイド、エマルジョン安定剤、仕上げ組成物(例えば織物において)、被覆組成物(紙及び紙製品において)、プラスチックシート(例えば包装又は織物において)、及び、被膜形成剤において幅広い用途を有している。例えば、Cellular Materials to Composites, Volume 3, Chapter “Cellulose Ethers”, pages 226-269, Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, 2nd Ed., 1985, John Wiley & Sons, New Yorkを参照されたい。これらの用途の多くは、セルロースエーテル(例えば石油製品流体物)の比較的高い粘性に基づくものである。本発明前は、セルロースエーテルの溶液粘度は主に重合度(DP)又はセルロースエーテルの製造に使用されるセルロースパルプの粘度の増大によって、或いは、セルロースエーテル製造間に行われるパルプ粉砕及び他のプロセスの間のDP又は粘度劣化に対抗して保護処置をとることによって増加されていた。
【0003】
例えば、セルロースエーテルの特定の溶液粘度が所望される場合、適切なセルロースパルプ粘度が決定され、この粘度を有するセルロースパルプが選択される。この原料選択戦略はエーテル製造者にも採用され、比較的高密度のセルロースフロックを用いることによって生成物スループットが増大する。
【0004】
セルロースエーテルは典型的にはセルロースを水酸化ナトリウム等のアルカリ化剤でアルカリ化してアルカリセルロースを形成し、次いでエーテル化することによって製造される。例えば、米国特許第2067946号、2636879号、4063018号、4250305号、4339573号及び
4547570号を参照されたい。セルロースパルプはアルカリ化される前に短くされ又は造粒されてセルロースフロックとされてもよい。例えば、米国特許第2067946号、2636879号及び4339573号を参照されたい。
【0005】
Edelmanらの米国特許第4941943号は、カルボキシメチルセルロースナトリウム製造用の前処理工程を開示している。この前処理工程は、セルロースを約5〜15%の濃度へスラッシュして繊維懸濁液を形成し、この繊維懸濁液を約23〜25%の濃度に濃縮してパルプを形成し、そのパルプを均一化することを含む。繊維懸濁液の濃縮後、パルプはマーセル処理され(mercerized)て活性化セルロース(又はアルカリセルロース)となる。このマーセル処理は前記均一化工程の前後又は同時に行われてもよい。この前処理後、活性化セルロースはエーテル化されてカルボキシメチルセルロースナトリウムとなる。
【0006】
Oriiらの米国特許第4292426号は、ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法を開示している。この方法は、セルロースを膨潤させ、膨潤セルロースから過剰の苛性ソーダ溶液を追い出して脱水セルロースを形成し、水性苛性溶液で洗浄し且つ脱水セルロースを乾燥することによってアルカリセルロースを得ることを要する。アルカリセルロースは脱水セルロースのアルカリ含量を低減するために洗浄される。得られるアルカリセルロースは0.05〜0.16の水酸化ナトリウム対セルロース比を有しており、0.2〜0.5の水対セルロース比を有している。この方法は、モル置換が1と2の間になるまでアルカリセルロースをプロピレンオキシドと反応させ、アルカリセルロース原料中のセルロースの1部毎に0.2〜0.7部の水を添加し、モル置換が2.5より高くなるまでエーテル化反応を継続することを更に含む。
【0007】
Bredereckらの米国特許第4491661号は、セルロースをアンモニアで活性化し、アンモニアの存在下でアルカリ化剤によって活性化セルロースをアルカリ化し、アルカリ化剤の存在下でアルカリセルロースからアンモニアを除去し、有機溶媒の存在下でエーテル化剤によってアルカリセルロースをエーテル化することを含む水溶性セルロースエーテルの製造方法を開示している。セルロースが液体アンモニアで活性化されると、結晶性セルロースIIIが形成される。当該分野で周知であるが、結晶性セルロースIIIは、結晶性セルロースII等の他の結晶性セルロース構造とは有意に異なる特性及び構造を有している。例えば、下記のRydholm及びOtt, Spurlin, Grafflinを参照。
【0008】
LaskowksiらのDDR特許第146462号は、置換度が0.5未満の低置換水溶性カルボキシメチルセルロースの製造方法を開示している。この方法は、セルロースを液体アンモニアで活性化し、アンモニアを蒸気で除去し、活性化セルロースを水酸化ナトリウムでアルカリ化し、アルカリ化セルロースをカルボキシメチル化することを含む。
【0009】
DautzenbergらのDDR特許第148342号は、溶液粘度が高いカルボキシメチルセルロースの製造方法を開示している。この方法は、セルロースを液体アンモニアで活性化し、活性化セルロースをアルカリ化し、アルカリ化セルロースをカルボキシメチル化することを含む。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
スループットを増大させ、且つ、セルロースエーテルの溶液粘度が、単に出発原料の粘度によってではなく、処理条件によって制御されるセルロースエーテルの製造方法の必要性が存在する。また、数平均フロック長さ毎のバルク密度を増大するセルロースフロックの製造方法の必要性も存在する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、セルロースパルプから製造されたセルロースエーテルの溶液レオロジーがセルロースエーテル製造前のセルロースパルプのマーセル処理及び回収によって変更されることを見出した。例えば、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプから製造されたカルボキシメチルセルロース(CMC)の溶液粘度は非マーセル処理セルロースパルプから製造されたものよりも有意に大きい。
【0012】
本発明は、(a)マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプを得る工程、(b)前記マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプをセルロースエーテルに変換する工程を含むセルロースエーテルの製造方法を提供するものである。ある態様では、セルロースパルプはサザンソフトウッドクラフト(southern softwood kraft)であり、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する。しかし、この方法は、マーセル化された場合に12cPより高い粘度を有するものを含む全てのセルロースパルプに、その粘度に係わらず、適用されてもよい。マーセル処理されたセルロースパルプは典型的にはセルロースIIIが実質的にないものである。この方法で製造されたマーセル処理セルロースパルプは非マーセル処理セルロースパルプよりも結晶性セルロースIIの割合が大きく、且つ、結晶領域がより小さい。
【0013】
好ましい態様では、上記方法は、(a)マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプを得る工程、(b)上記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプを処理してセルロースフロックを形成する工程、(c)セルロースフロックをアルカリ化してアルカリセルロースを形成する工程、及び(d)アルカリセルロースをエーテル化してセルロースエーテルを形成する工程を含む。ある態様では、セルロースパルプはサザンソフトウッドクラフトであり、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する。しかし、この方法は、マーセル化された場合に12cPより高い粘度を有するものを含む全てのセルロースパルプに、その粘度に係わらず、適用されてもよい。他の態様では、工程(a)及び(b)は逆でもよく、すなわち、セルロースパルプはセルロースフロックを形成するために処理され、次いで、セルロースフロックがマーセル化され且つ回収される。
【0014】
本発明はまた、(a)マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプを得る工程、(b)マーセル化されたパルプを処理してセルロースフロックを形成する工程を含むセルロースフロックの製造方法をも提供するものである。ある態様では、セルロースパルプはサザンソフトウッドクラフトであり、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する。しかし、この方法は、マーセル化された場合に12cPより高い粘度を有するものを含む全てのセルロースパルプに、その粘度に係わらず、適用されてもよい。或いは、上記方法は、セルロースフロックをマーセル処理し且つ回収することを含む。この方法で製造されたセルロースフロックは類似の非マーセル化セルロースパルプから製造されたセルロースフロックよりも大きなバルク密度を有する。更に、バルク密度増加はセルロースフロックの製造からの粗さ(繊維長単位毎の重量)増加から予期されるものよりも大きい。
【0015】
更に他の態様は(a)セルロースエーテルの所望の粘度を選択する工程、(b)選択された粘度を有するセルロースエーテルを生産するために適切な粘度を有するマーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプを得る工程、及び(c)前記マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプをセルロースエーテルに変換する工程を含むセルロースエーテルの製造方法である。ある態様では、セルロースパルプはサザンソフトウッドクラフトであり、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する。しかし、この方法は、マーセル化された場合に12cPより高い粘度を有するものを含む全てのセルロースパルプに、その粘度に係わらず、適用されてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
予めマーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプから製造されたセルロースエーテルが非マーセル処理セルロースパルプから製造された類似のセルロースエーテルよりも有意に異なる溶液レオロジーを有することが驚くべき事に発見された。例えば、製造されたセルロースエーテルの粘度はマーセル化度を変えること等のプロセスパラメーターの変更によって制御されうる。結果的に、製造者は、セルロースパルプのタイプ又は製造設備を変更することなく、サザンソフトウッドクラフト(SSK)等のセルロースパルプの同じタイプ及び製造設備を使用して、幅広い溶液レオロジーを有するセルロースエーテルを生産することが可能である。ある種のセルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース、に対しては、出発材料としてのマーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプの使用がセルロースエーテルの溶液粘度を有意に増大させる。溶液粘度の増大はセルロースエーテル製造者(及び最終製品使用者)に幅広い合成及び他の天然水溶性ポリマーに匹敵し、セルロースエーテルの新しい用途を開発し、現在の製品性能を改良する機会を提供する。
【0017】
本発明者らは、また、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプから製造されたセルロースフロックが非マーセル処理されたセルロースフロックから製造されたものよりも密度が大きいことをも発見した。ここで使用される「セルロースフロック」という用語は、シート又はバルク材料がさいの目に切られ、帯状に切られ、又は、粉砕によって、より短い長さにされるかどうかに関係なく、セルロースパルプにおける繊維長の減少の結果得られる物質として定義される。フロック密度の増大はセルロースエーテル製造者にミルスループットの増大を許容する。図1に示されるように、綿リンターパルプ(CLP)、サザンソフトウッドクラフト(SSK)及びノザンソフトウッドスルフィト(NSS)のマーセル処理された繊維は、フロック(繊維)長に係わらず、全て、非マーセル処理された対応物よりも高いフロック密度を有している。例えば、粉砕セルロースフロックは一般に非マーセル処理セルロースパルプに由来する類似のフロックよりも約20〜約60%大きいフロックタップ密度を有している。この密度差は反応器装填及び製造スループットにおいてかなりの利点をエーテル製造者に提供する。
【0018】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプの製造
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは、(i)セルロースパルプをマーセル処理すること、(ii)マーセル処理されたセルロースパルプを洗浄、中和又は洗浄且つ中和すること、及び、(iii)任意にマーセル化処理されたセルロースパルプを乾燥することによって製造することができる。
【0019】
当該分野で公知のあらゆるセルロースパルプが出発物質として使用可能である。セルロースパルプの好適な源は、これらに限定されるものではないが、綿リンターパルプ、ハードウッドセルロースパルプ(ハードウッドクラフト等)、ソフトウッドセルロースパルプ(ソフトウッドクラフト等)、スルフィトセルロースパルプ(ソフトウッド及びハードウッドスルフィト等)、クラフトセルロースパルプ、再水和セルロースパルプ、及び、上記のあらゆる組み合わせを含む。好適なハードウッドセルロースパルプは、これらに限定されるものではないが、南半球ハードウッドクラフトセルロースパルプ、南半球ハードウッドスルフィトセルロースパルプ、スカンジナビアハードウッドクラフトセルロースパルプ、スカンジナビアハードウッドスルフィトセルロースパルプ、ノザンハードウッドクラフトセルロースパルプ(NHK)、ノザンハードウッドスルフィトセルロースパルプ、サザンハードウッドクラフトセルロースパルプ(SHK)、サザンハードウッドスルフィトセルロースパルプ、熱帯ハードウッドクラフトセルロースパルプ、熱帯ハードウッドスルフィトセルロースパルプ、及び、上記のあらゆる組み合わせを含む。好適なソフトウッドセルロースパルプは、これらに限定されるものではないが、南半球ソフトウッドクラフトセルロースパルプ、南半球ソフトウッドスルフィトセルロースパルプ、スカンジナビアソフトウッドクラフトセルロースパルプ、スカンジナビアソフトウッドスルフィトセルロースパルプ、サザンソフトウッドクラフトセルロースパルプ(SSK)、ノザンソフトウッドクラフトセルロースパルプ(NSK)、サザンソフトウッドスルフィトセルロースパルプ(SSS)、ノザンソフトウッドスルフィトセルロースパルプ(NSS)、及び、上記のあらゆる組み合わせを含む。好適なスルフィトセルロースパルプは、これらに限定されるものではないが、サザンソフトウッドスルフィトセルロースパルプ、ノザンソフトウッドスルフィトセルロースパルプ、熱帯ハードウッドスルフィトセルロースパルプ、及び、上記のあらゆる組み合わせを含む。特に、綿リンターパルプ、ソフトウッドスルフィトセルロースパルプ及び未乾燥(never dried)セルロースパルプが好ましい。
【0020】
セルロースパルプは2つ以上の異なるセルロースパルプの混合物であってもよい。好ましくは、セルロースパルプは再生セルロースパルプではない。本発明に好適なクラフトセルロースパルプは任意に再水和されていてもよい。また、セルロースパルプは上記の材料の任意のもののセルロースフロックであってもよい。
【0021】
セルロースパルプは当該分野で公知の任意の方法でマーセル処理されてよい。それは、例えば、Rydholm編「Pulping Processes」(Interscience Publishers, 1965)及びOtt, Spurlin及びGrafflin編「Cellulose and Cellulose Derivatives」 Vol.V, Part 1 (Interscience Publishers, 1954)に記載されているもの等であり、これらは参照としてここに組み込まれる。マーセル化はセルロースをその元々の形態であるセルロースIからセルロースII等のより熱動力学的に安定な形態に変換する。セルロースパルプはパルプをセルロースIをセルロースIIへ変換するマーセル化剤(すなわちセルロースIIマーセル化剤)等のマーセル化剤と反応させることによってマーセル処理されうる。ある好ましい態様では、マーセル化剤はアンモニア又はアミンではない。
【0022】
好ましいマーセル化剤は、これらに限定されるものではないが、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化カリウム(KOH)及び水酸化ルビジウム(RbOH)等のアルカリ金属水酸化物;水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム(BTMOH);及び、上記の任意のもののあらゆる組み合わせを含む。
【0023】
好ましい態様では、マーセル化剤は水酸化ナトリウムである。セルロースパルプは、一般に、全水溶液100重量%に対して約6.5〜約50重量%、好ましくは約7〜約24重量%の水酸化ナトリウムを有する水溶液によって処理される。これは、それぞれ、約70〜約764グラム/リットル(g/l)の水酸化ナトリウム濃度から約75〜約300g/lの水酸化ナトリウム濃度に対応する。セルロースパルプは、全水溶液100重量%に対して、約9〜約50重量%、約10〜約50重量%、約13〜約50重量%、約16〜約50重量%、約18〜約50重量%、約9〜約24重量%、約10〜約24重量%、約13〜約24重量%、約16〜約24重量%、又は、約18〜約24重量%、の水酸化ナトリウムを有する水溶液によって処理されうる。典型的には、セルロースパルプは約20℃以上の温度でマーセル化剤と撹拌下で処理される。
【0024】
マーセル処理は、ダイジェスト、漂白、精製及び乾燥の途中及び後を含むパルプ製造プロセスの途中又は後に実施されうる。マーセル処理工程は再水和セルロースパルプに対して実施されてもよい。好ましい態様では、マーセル処理はパルプ製造途中の漂白及び/又は精製プロセス間に実施される。
【0025】
好ましい態様では、マーセル処理は窒素下の様に酸素が実質的にない環境下で実施される。酸素はポリマー鎖の分裂を引き起こし最終生成物の粘度を低くしうる。
【0026】
マーセル処理は典型的にはエーテル化剤が実質的にない環境下で、より好ましくは、セルロースパルプとエーテル化剤の総量100重量%に対して、エーテル化剤が0.1重量%未満含まれる環境下で、実施される。最も好ましくは、マーセル処理はエーテル化剤が存在しない状態で実施される。
【0027】
マーセル処理後、セルロースパルプは、セルロースパルプの結晶性部位の100重量%に対して、好ましくは少なくとも約20重量%、より好ましくは少なくとも約35重量%、さらに好ましくは約60重量%のセルロースIIを含む。典型的には、結晶性部位はセルロースIとセルロースIIのみからなる。
【0028】
次に、セルロースパルプはセルロースパルプとマーセル化剤との混合物から回収される。すなわち、マーセル化剤の殆ど又は全てが除去され又は混合物中で中和される。マーセル処理されたセルロースパルプは典型的には洗浄され及び/又は中和される。マーセル処理されたパルプは、例えば、水、弱酸(例えば、約4.0〜約6.9のpHを有する)、弱いマーセル化剤を有する溶液(例えば、約7.1〜約10.0のpHを有する)、又は、上記の任意のもののあらゆる組み合わせによって洗浄されうる。
【0029】
中和剤をセルロースパルプに適用することによってマーセル化剤も中和されうる。好適な中和剤は、これらに限定されるものではないが、硫酸、塩酸、シュウ酸、二酸化硫黄、リン酸、及び、上記の任意のもののあらゆる組み合わせを含む。セルロースパルプはあらゆる順序で洗浄及び中和されてもよい。典型的には、パルプは約6.0〜約8.0のpHに中和される。セルロースパルプの中和後、それは好ましくは洗浄されて塩化ナトリウム(NaCl)等の過剰の塩を除去される。マーセル化剤は洗浄及び/又は中和工程中に回収され、後の使用のために再利用される。
【0030】
好ましい態様では、マーセル処理されたセルロースパルプは水で洗浄される。マーセル処理されたセルロースパルプは一般にパルプからの残留水が約10.0未満のpH、好ましくは約5.0〜約8.0のpH、を有するようになるまで水で洗浄される。
【0031】
洗浄され及び/又は中和されたセルロースパルプは、一般に、セルロースパルプとマーセル化剤の総重量100%に対して約3.5重量%未満のマーセル化剤を含む。洗浄された及び/又は中和されたセルロースパルプは、セルロースパルプとマーセル化剤の総重量100%に対して好ましくは約0.3重量%未満、より好ましくは0.03重量%未満、最も好ましくは約0.02重量%未満のマーセル化剤を含む。
【0032】
セルロースパルプはマーセル処理及び洗浄及び/又は中和工程後に乾燥されてシート、ベール(bale)又はバルクのセルロースパルプとされうる。乾燥は当該分野で公知の任意の方法で実施されうる。好ましくは、セルロースパルプは、セルロースパルプと水の総重量100%に対してセルロースパルプが約20重量%未満、より好ましくは約15重量%未満、最も好ましくは約10重量%未満の水分量を含むまで乾燥される。乾燥は、典型的には、約100〜約185℃、好ましくは約120℃〜約170℃の温度で実施される。
【0033】
好ましくは、アルカリ金属水酸化物でマーセル処理され且つ回収されたCLP、NSS、SSK及びSHK等のセルロースパルプは、約0.57より大きい、好ましくは約0.60より大きい、最も好ましくは約0.64より大きいRx値を有する。セルロースパルプはまた約0.575、0.58、0.59、0.61、0.62又は0.63より大きいRx値を有することができる。好ましくは、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは、セルロースの全重量100%に対して約60重量%未満、より好ましくは約50重量%未満、の結晶部位を有している。マーセル処理され且つ回収された木由来のセルロースパルプは、セルロースの全重量100%に対して、好ましくは約45重量%未満の結晶部位という全結晶性を有する。
【0034】
好ましい態様では、マーセル処理され回収されたCLPは約0.57より大きいRx値とセルロースの全重量100%に対して約60重量%未満の全結晶性を有する。更に他の好ましい態様では、マーセル処理され回収されたSHKは約0.57より大きいRx値とセルロースの全重量100%に対して約50重量%未満の全結晶性を有する。更に他の好ましい態様では、マーセル処理され回収されたSSKは約0.57より大きいRx値とセルロースの全重量100%に対して約50重量%未満の全結晶性を有する。更に他の好ましい態様では、マーセル処理され回収されたNSSは約0.57より大きいRx値とセルロースの全重量100%に対して約50重量%未満の全結晶性を有する。
【0035】
本発明の方法は、任意の粘度の、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプに適用されてもよい。例えば、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは最大で12cPのTAPPIT230om−89粘度を有することができる。ある態様では、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは10.4、9.25又は8cP未満のTAPPIT230om−89粘度を有する。他の態様では、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは11.2cPより大きく12cP以下のTAPPIT230om−89粘度を有する。
【0036】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは10%水酸化ナトリウムにおいてASTM D 1696−95で決定されたものとして2.3%、3.0%又は5.0%より大きい溶解度を、及び/又は、18%水酸化ナトリウムにおいてASTM D 1696−95で決定されたものとして1.3%、2.0%又は4.0%より大きい溶解度を有する。
【0037】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは予め加水分解されてもされなくてもよい。また、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは例えば元素状塩素によって漂白されてもされなくてもよい。
【0038】
ある態様では、セルロースパルプがサザンソフトウッドクラフトである場合、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプはTAPPIT230om−89で測定されたものとして最大で12cPの粘度を有する。好ましい態様では、マーセル処理され且つ回収されたサザンソフトウッドクラフトセルロースパルプは以下の特性:
(i) 10.4、9.25又は8cP未満又は11.2cPより大きいTAPPIT230om−89粘度
(ii) 10%水酸化ナトリウムにおいてASTM D 1696−95で決定されたものとして2.3%、3.0%又は5.0%より大きい溶解度
(iii) 18%水酸化ナトリウムにおいてASTM D 1696−95で決定されたものとして1.3%、2.0%又は4.0%より大きい溶解度
(iv) 予め加水分解されていない
(v) 元素状塩素で漂白されていない
(vi) 上記の任意のもののあらゆる組み合わせ
のうち少なくとも1つを有する。より好ましい態様は、上記のマーセル処理され且つ回収されたサザンソフトウッドクラフトセルロースパルプがヒドロキシエチルセルロースを調製するために使用される場合である。
【0039】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプには好ましくは実質的にセルロースIIIがない。マーセル処理されたセルロースパルプは、セルロースパルプの結晶部位100重量%に対して、約20重量%未満、より好ましくは約5重量%未満のセルロースIIIを含む。
【0040】
一般に、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプには実質的にエーテル化剤がなく、好ましくは、セルロースパルプとエーテル化剤の100重量%に対して、約0.1重量%未満のエーテル化剤を含む。より好ましくは、マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプはエーテル化剤が存在しない。
【0041】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは、TAPPI法T203又はASTM D 588−42で決定されたものとして、97%、95%、90%又は85%未満のαセルロース含量を有してもよい。セルロースパルプのαセルロース含量は水酸化ナトリウム溶液に不溶性のパルプの部分である。
【0042】
マーセル処理され且つ回収されたセルロースパルプは、好ましくは、予備製造、すなわち、セルロースエーテルが大量に製造される場所から離れた位置で調製される。ここでの「大量」という用語は約20kgを超える量を定義するものである。
【0043】
セルロースフロックの製造
セルロースパルプは当該パルプをマーセル処理し且つ回収する前後にセルロースフロックに変換してもよい。好ましくは、セルロースパルプはセルロースフロックに変換される前にマーセル処理され回収される。
【0044】
セルロースフロックは機械プロセス等の公知の任意の方法によって製造されてよい。セルロースパルプは回転切断刃等によって粉砕され、所望のフロックサイズとされてよい。セルロースパルプは1段階及び/又は2段階のナイフ粉砕機によって粉砕されてもよい。あるいは、パルプは当該分野で公知の方法によってサイコロ型に切断され又は千切りにされてセルロースフロックとされてもよい。
【0045】
粉砕されたセルロースフロックの繊維長は製造されるエーテルによって変わりうる。数平均フロック長、すなわちフロック中の繊維長、は約0.1乃至約2.0mmの範囲で広範に変化しうる。粉砕されたセルロースフロックの好ましい繊維長は約0.2乃至約0.5mmである。サイコロ型に切断されたフロックの長さは典型的には約0.5乃至約5.0mmであり、好ましくは約1乃至約3mmである。フロックの乾燥密度は主にフロックの長さとマーセル化されたセルロースパルプの密度によって変化する。
【0046】
例えば、0.25から0.50mmの数平均フロック長を有する本発明のCLP由来セルロースフロックは下記式:
フロックタップ密度CLPフロック=m*(AFL)−0.8043
(式中、mは0.0755から0.0835であり、AFLは数平均フロック長である)の広範なフロックタップ密度を有する。
0.25から0.50mmの数平均フロック長を有する本発明のSSK由来セルロースフロックは下記式:
フロックタップ密度SSKフロック=m*(AFL)−0.9676
(式中、mは0.0841から0.0925であり、AFLは上記のとおりである)の広範なフロックタップ密度を有する。
0.25から0.50mmの数平均フロック長を有する本発明のNSS由来セルロースフロックは下記式:
フロックタップ密度NSSフロック=m*(AFL)−0.7336
(式中、mは0.0689から0.0758であり、AFLは上記のとおりである)の広範なフロックタップ密度を有する。
【0047】
セルロースエーテルの製造
マーセル処理されたセルロースパルプは当該分野で公知の任意の方法によってセルロースエーテルに変換されうる。マーセル処理されたセルロースパルプの好ましい変換方法は、マーセル処理されたセルロースパルプを処理してセルロースフロックを形成し、当該セルロースフロックをセルロースエーテルに変換するものである。例えば、セルロースエーテルはセルロースフロックをアルカリ化してアルカリセルロースを形成し、当該アルカリセルロースをセルロースエーテルにエーテル化することで製造されうる。セルロースフロックは既述したとおりに、あるいは、当該分野で公知の任意の方法によって製造されうる。セルロースエーテルはセルロースフロックを形成することなく、セルロースパルプをアルカリ化及びエーテル化することによっても製造されうる。
【0048】
あるいは、セルロースフロックは既述したようにマーセル処理され且つ回収され、次に、セルロースエーテルに変換されうる。例えば、セルロースエーテルはマーセル処理され且つ回収されたセルロースフロックをアルカリ化してアルカリセルロースとし、当該アルカリセルロースをエーテル化することによって製造されうる。
【0049】
マーセル処理されたセルロースパルプ/フロックのアルカリ化
セルロースパルプ又はフロックは当該分野で公知の任意の方法によってアルカリ化されうる。例えば、セルロースパルプ又はフロックは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物で処理されてアルカリセルロースとされうる。好ましいアルカリ金属水酸化物は、これらに制限されるものではないが、既述したとおりである。アルカリ金属水酸化物はセルロース鎖間の分子間水素結合を破壊し、当該セルロースのあまり反応性でない結晶領域を崩壊させてセルロースと反応する。
【0050】
一般に、マーセル処理されたセルロースは、水性溶液の全100重量%に対して、約15乃至約80重量%、好ましくは約25乃至65重量%、より好ましくは約30乃至50重量%のアルカリ金属水酸化物を有する水性溶液で処理される。アルカリ化は典型的には約20乃至約40℃、好ましくは約24乃至約34℃の温度で行なわれる。
【0051】
好ましい態様では、アルカリ化は窒素下等の実質的に酸素のない環境下で行なわれる。酸素はポリマー鎖の分裂を引き起こし得るので、最終生成物の粘度が低下する結果となる。
【0052】
アルカリセルロースのエーテル化
最終工程はアルカリセルロースのエーテル化である。典型的には、アルカリセルロースは当該アルカリセルロースをエーテル化剤と反応させることによってエーテル化される。好ましいエーテル化剤は、ただしこれらに限定される訳ではないが、ナトリウム−モノ−クロロ酢酸等のハロ酢酸及びその塩を含む。アルカリセルロースからセルロースエーテルを製造する様々な方法が米国特許第4063018号、第4250305号及び第4547570号に記載されており、これらは全てここに参照として組み込まれる。
【0053】
セルロースフロックのアルカリセルロースへの変換とエーテル化工程は同時に又は連続的に実施しうる。
【0054】
本発明の方法によって製造されうるセルロースエーテルは、これらに限定される訳ではないが、イオン性、及び、非イオン性セルロースエーテルを含む。そのようなセルロースエーテルの例は、これらに限定される訳ではないが、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルセルロース(MC)、及び、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)を含む。本発明の方法で製造されるセルロースエーテルは水溶性ポリマーの製造用の出発原料として特に好適である。
【0055】
例えば、この方法は、以下のものを製造することができる:
1重量%のCMCからなる水溶液において約60000乃至約100000cPの溶液粘度(ASTM D2196による)を有する綿リンターパルプ由来カルボキシメチルセルロース(CMC’s);
1重量%のCMCからなる水溶液において約1000乃至約1600cPの溶液粘度を有するソフトウッドクラフトパルプ由来CMC;
1重量%のCMCからなる水溶液において約1000乃至約1600cPの溶液粘度を有するハードウッドクラフトパルプ由来CMC;及び
1重量%のCMCからなる水溶液において約1800乃至約3000cPの溶液粘度を有するウッドパルプ由来CMC。
【0056】
好ましい綿リンターパルプ由来CMC’sは、これらに限定される訳ではないが、1重量%のCMCからなる水溶液において約70000乃至約85000cPの溶液粘度(ASTM D2196による)を有するものを含む。好ましいソフトウッドクラフトパルプ由来CMC’sは、これらに限定される訳ではないが、1重量%のCMCからなる水溶液において約1100乃至約1400cPの溶液粘度を有するものを含む。好ましいハードウッドクラフトパルプ由来CMC’sは、これらに限定される訳ではないが、1重量%のCMCからなる水溶液において約1200乃至約1400cPの溶液粘度を有するものを含む。好ましい木パルプ由来CMC’sは、これらに限定される訳ではないが、1重量%のCMCからなる水溶液において約2000乃至約2600cPの溶液粘度を有するものを含む。これらの溶液粘度は、標準ブルックフィールド粘度計LVDV2+型でASTM D2196に従って測定される。スピンドルのサイズ(2−4)は回転トルクが10より大きく90未満となるように適切に選択される。スピンドルの速度は60rpmに設定される。マーセル処理されたCLPから製造されたもの等の高粘度CMC’s用には、1%の水溶液の粘度を測定するために、4のスピンドルサイズと6のrpmが必要かもしれない。
【0057】
本発明の方法で製造されるセルロースエーテルは、例えば、水溶性ポリマー、合成増粘剤、石油製造流体、水分保持補助剤、結合剤(例えばラッカーや他の塗料の)接着剤、印刷ペースト、懸濁液安定化剤、熱可塑性原料、保護コロイド、エマルジョン安定化剤、皮膜形成剤、仕上げ組成物(例えば織物用)、被覆組成物(例えば紙及び紙製品用)及びプラスチックシート(例えば、包装用又は織物用)を製造するために使用される。
【0058】
下記の実施例は本発明を何ら制限することなく例証するためのものである。全ての「部」と「%」は特に断らない限り重量ベースである。用語「w/w」は混合物の全重量100%に基づいて、その混合物中の1以上の特定の成分を重量で表すことを意味する。
【0059】
【実施例】
実施例1
綿リンターパルプ由来セルロースフロックの製造
【0060】
未乾燥綿リンターパルプのサンプルが25℃で7%(w/w)の水酸化ナトリウム(NaOH)75g/L、10%(w/w)の水酸化ナトリウム111g/L、14%(w/w)の水酸化ナトリウム162g/L、及び、18%(w/w)の水酸化ナトリウム216g/Lで処理(3%濃度で15分間)された。各パルプのサンプルは50℃で50分間次亜塩素酸塩で漂白された。次に、パルプは洗浄され、3.5%濃度で硫酸及びシュウ酸で処理され、Alpharetta, GAのサイバーメトリックス社から入手可能なFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーでシートに成形された。シートは乾燥され、Philadelphia, PAのArthur H. Thomas社から入手可能なWiley Mill 粉砕機で粉砕され、0.45mmの数平均フロック長(AFL)を有するセルロースフロックとされた。フロックの数平均繊維長はフィンランドのカジャアニ市のNeles/Valmet社から入手可能なカジャアニFS-200繊維分析器を用いて決定された。
【0061】
パルプとフロックの粘度はTAPPI T230 om-89に従って測定された。
【0062】
乾燥フロックタップ密度は、フロックで充填された250mlの目盛り付きシリンダーを用いて、それを反応器にパックするにあたって1000回タップ(軽くたたくこと)して、ASTM D1439に従って測定された。
【0063】
水保持値(WRV)がTheodor Hopner, Grorg Jayme, and Johannes C. Ulrich著「The Determination of Water Retention Capacity (Swelling Value) of Pulps」(Das Papier, Vol. 9, No. 19/20, pp. 476-482(1955))に記載の方法に従って粉砕されたフロックについて測定された。一般に、細分化されたパルプサンプルは16から24時間で水中で膨潤し、1500gで遠心分離された。次に、湿った遠心分離されたサンプルが秤量され、105±2℃で乾燥され、再秤量された。遠心分離後にサンプルに保持された水は主に膨潤によって保持されていた。WRVは下記式で定義される。
WRV=(遠心分離されたサンプルの重量−乾燥サンプルの重量)×100%/乾燥サンプルの重量
【0064】
セルロースパルプシートのセルロースIIの(重量)百分率(全結晶性部分の100重量%に対する)及び結晶性度(結晶性Xc)(全セルロースの100重量%に対する重量ベース)が、ドイツのTeltow-Seehofの応用高分子研究所のFraunhofer機関で広角X線散乱法(WAXS)(Fink, H.-P., Walenta, E. (1994) Rontgenbeugungsuntersuchungen zur ubermolekulararen Struktur von Cellulose im Verarbeitungsprozesc. Das Papier 12, 739-748; H. -P Fink, D. Hofmann, and B. Philipp, Cellulose 2 (1995), 51-70)で測定された。調査は、Ge主ビームモノクロメーター(等方性サンプル4°≦2θ≦104°)で対称透過幾何性においてSiemens D-500を用いて行なわれた。
【0065】
シートパルプのRx値は以下のようにして測定された。シートパルプについて本来のセルロースI繊維とマーセル処理されたセルロースII繊維のピーク強度を測定するためにX線回折(Philips PW1729X線発生器+PW1840回折測定器)を実施した。Rx値はセルロースIIとセルロースIのピーク回折の合計に対するセルロースIIのピーク回折の比である(Rasch and McCarthy, Norsk Skogindustri, 8:329, 1954参照)。セルロースIIの百分率はRx値が増大するにつれて増大する。Rx値は約12.6と15.6度の回折放射の強度(I、カウント/秒)から誘導され、式Rx=2I12.6/2I12.6+I15.6の式に従って計算される。結果を表1Aに示す。
【表1】
Figure 0004195289
【0066】
使用されたマーセル化剤処理における水酸化ナトリウムの濃度の増大は綿リンターパルプ(CLP)の粘度を低下させた。しかし、マーセル処理剤による処理濃度が増大すると、フロック密度は増大した。18%の水酸化ナトリウム処理は対照に比べてCLPフロック密度を41%増大させる結果となった。
【0067】
綿リンターパルプ由来CMCの製造
前記フロックはドイツのStaufenのJanke and Kunken社から入手可能なIKA反応器を用いて下記のようにカルボキシメチルセルロース(CMC)に変換された。40〜50gの(ボーンドライ)セルロースフロックが水に一晩浸漬された。浸漬セルロースは次に776〜870gの水性イソプロパノール(99.0%)に添加された。得られたスラリーは約25℃で30分間撹拌された。46〜58gの50%(w/w)水性水酸化ナトリウムがスラリーに添加されセルロースフロックをアルカリ化した。アルカリ化は約25℃で30分間行われた。26〜35gの99.6%のモノクロロ酢酸が100gのイソプロパノールに溶解され、スラリーに添加された。次にスラリーは75℃で1.5時間加熱され、反応終了後、スラリーは#4濾紙を備えた15cmのBuchner漏斗を用いて脱水された。濾液はメタノールで4回洗浄され、塩化ナトリウム及び他の副成生物が除去された。残ったCMCは次に約55℃で空気乾燥され、下記の標準的な方法(すなわちASTM方式)を用いて評価された。CMCの2つの別個のバッチが調製され、7%と10%以外の各マーセル化剤濃度でテストされた。CMCの1つバッチだけが調製され、7%と10%のマーセル化剤濃度でそれぞれテストされた。
【0068】
エーテル回転粘度は標準ブルックフィールド粘度計LVDV2+型を用いてASTM D2196に従って水性溶液(0.5%〜1%)の範囲で測定された。スピンドルのサイズ(2−4)は回転トルクが10より大きく90未満となるように適切に選択された。表1Bにおいて特に断らない限りスピンドル速度は60rpmに設定された。マーセル化CLPから調製された高粘度CMCの粘度には、4のスピンドルサイズと6のrpmが1%水溶液の粘度を測定するために必要であった。
【0069】
CMCの置換度(DS)は灰化CMC試料(0.2〜1.0g)の0.1N塩酸による滴定で決定された。灰化CMC試料はCMCを約600℃で約20分間加熱することによって製造された。CMCのDS値は約0.7〜0.85であった。結果を表1Bに示す。
【表2】
Figure 0004195289
【0070】
CMC溶液の置換度(DS)はマーセル化剤処理段階の追加では改善しなかった。しかし、水酸化ナトリウム処理と関連したCMC溶液粘度(0.75%のCMC溶液中の14%(w/w)水酸化ナトリウムで78%、及び、18%(w/w)水酸化ナトリウムで132%)では大きな改善があった。
【0071】
実施例2
サザンソフトウッドクラフト(SSK)由来セルロースフロック及びCMCの製造
【0072】
Foley,FL,のBuckeye Technologies社から入手可能な非マーセル化SSKシート(E30グレード)が600のカウンターセッティングを行った上でTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解されてパルプスラリーが形成された。次にスラリーは、25℃で、75g/Lで7%(w/w)水酸化ナトリウム、111g/Lで10%(w/w)水酸化ナトリウム、162g/Lで14%(w/w)水酸化ナトリウム、及び、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウム、で処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて水酸化ナトリウムを除去され、Formette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされた。シートは乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.39〜0.49mmの数平均フロック長を有するフロックが形成された。
【0073】
このセルロースフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。このセルロースフロックから2つのCMC試料が製造されテストされた。
【0074】
同じセルロースパルプから対照セルロースフロックが製造されたが水酸化ナトリウムを用いたマーセル化はなかった。実施例1に記載される方法に従って、対照セルロースフロックからもCMCが製造された。結果を表2に示す。
【表3】
Figure 0004195289
【0075】
18%(w/w)水酸化ナトリウムでマーセル化されたフロックは乾燥タップ密度が30%、WRVが11%、対照に比べて増大した。14%及び18%マーセル化処理における粘度増大(1.0%CMC溶液について)は96%〜128%まで変化した。このマーセル化SSKパルプの溶液粘度の増大はSSKから製造されるエーテルの溶液粘度範囲を実質的に拡大する。
【0076】
対照と18%(w/w)マーセル化処理について、セルロースフロックとCMCの重合度(重量平均)(DPw)が下記のように決定された。セルロースフロックのDPwは0.5%CED粘度からMorton, J.H., in The Chemistry and Processing of Wood and Plant Fibrous Materials, Kennedy, J.F., Philips, G.O., Williams, P.A. eds. Chapter 15, Woodhead Publishing Ltd., Cambridge, Eng. 1996に記載の方法に従って予測された。
【0077】
CMCのDPwはW.Brown, D.Henley and J.Oehman, Makromol Chem., 62:164(1963)に記載の方法に従って溶媒としてのカドセン(cadoxen)を使用して固有粘度値から決定された。結果を表3に示す。
【表4】
Figure 0004195289
【0078】
対照パルプはエーテル化の間にDPwが14%の減少を示したが、マーセル化フロックは1%のみのDPw減少を示した。
【0079】
実施例3
サザンソフトウッドクラフト(SSK)由来セルロースフロック及びCMCの製造
【0080】
Foley,FL,のBuckeye Technologies社により製造された未乾燥のインプロセスSSKパルプが二酸化塩素、アルカリ処理、追加の実験室規模漂白のための二酸化塩素漂白段階(DED)の後に収集された。次に、パルプスラリーは、25℃で、75g/Lで7%(w/w)水酸化ナトリウム、111g/Lで10%(w/w)水酸化ナトリウム、162g/Lで14%(w/w)水酸化ナトリウム、及び、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウム、で処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて水酸化ナトリウムを除去され、二酸化塩素で処理され、次に、硫酸で処理された。得られたスラリーは残留水が9未満のpHとなるまで軟水で洗浄され、Formette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされた。シートは乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.36〜0.37mmの平均フロック長(AFL)を有するフロックが形成された。
【0081】
このセルロースフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。このセルロースフロックから2つのCMCバッチが製造され、処理されたセルロースパルプの各バッチからテストされた。
【0082】
同じセルロースパルプから対照セルロースフロックが製造されたが水酸化ナトリウムを用いたマーセル化はなかった。結果を表4に示す。
【表5】
Figure 0004195289
【0083】
14%及び18%マーセル化処理レベルにおける粘度増大(1.0%CMC溶液について)は対照に対して148%〜168%まで変化した。18%(w/w)水酸化ナトリウムでマーセル化されたフロックは対照のそれよりも14%大きい乾燥タップ密度を有していた。
【0084】
実施例4
NSS由来セルロースフロック及びCMCの製造
【0085】
非マーセル化ノザンソフトウッドスルフィト(NSS)パルプシートが600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解され、パルプスラリーが形成された。次に、スラリーは、25℃で、75g/Lで7%(w/w)水酸化ナトリウム、111g/Lで10%(w/w)水酸化ナトリウム、162g/Lで14%(w/w)水酸化ナトリウム、及び、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウム、で処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは水で洗浄されて3.5%濃度の硫酸及びシュウ酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.28〜0.29mmの平均フロック長を有するフロックが形成された。このフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。処理されたセルロースパルプの各バッチから2つの別個のCMCバッチが製造され、テストされた。
【0086】
第1の対照(対照1)が非マーセル化NSSシートを直接粉砕してフロックとし、当該フロックを実施例1に記載されるようにCMCに変換して製造された。
【0087】
第2の対照(対照2)が非マーセル化NSSシートを600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解し、パルプスラリーを形成することによって製造された。分解されたパルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕されセルロースフロックが形成された。このフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。結果を表5に示す。
【表6】
Figure 0004195289
【0088】
10%、14%及び18%(w/w)水酸化ナトリウムでのマーセル化フロックは全て対照に対して乾燥タップ密度に関して同等の増大(31〜28%)を有していた。10%、14%及び18%(w/w)処理で製造されたCMCの粘度(1.0%CMC溶液)は対照のそれよりも104〜190%大きかった。この範囲でのCMC溶液の粘度は木パルプから製造されるCMCで現在市販で入手可能なもののそれを超えている。マーセル化NSSの溶液のこの粘度増大はNSSから製造されるエーテルの溶液粘度の範囲を実質的に拡大する。
【0089】
実施例5
SHK由来セルロースフロック及びCMCの製造
【0090】
非マーセル化サザンハードウッドクラフト(SHK)パルプシートが600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解され、パルプスラリーが形成された。次に、スラリーは、25℃で、75g/Lで7%(w/w)水酸化ナトリウム、111g/Lで10%(w/w)水酸化ナトリウム、162g/Lで14%(w/w)水酸化ナトリウム、及び、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウム、で処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて3.5%濃度の硫酸及びシュウ酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.22〜0.25mmの平均フロック長を有するセルロースフロックが形成された。このフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。処理されたセルロースパルプの各バッチから2つの別個のCMCバッチが製造され、テストされた。
【0091】
第1の対照(対照1)が非マーセル化SHKシートを直接粉砕してフロックとし、当該フロックを実施例1に記載されるようにCMCに変換して製造された。
【0092】
第2の対照(対照2)が非マーセル化SHKシートを600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解し、パルプスラリーを形成することによって製造された。分解されたパルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕されセルロースフロックが形成された。このフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。結果を表6に示す。
【表7】
Figure 0004195289
【0093】
マーセル化セルロースパルプは1.0%CMC溶液について、10%水酸化ナトリウム濃度での100%から18%水酸化ナトリウム濃度での300%まで粘度の増大を示した。
【0094】
実施例6
図1において、実施例1、2及び4のマーセル化及び非マーセル化綿リンターパルプ、サザンソフトウッドクラフト、及び、ノザンソフトウッドスルフィトから製造されたフロックの乾燥フロック密度が、それぞれ、フロックの平均繊維長に対してプロットされた。
【0095】
図2では、実施例1、2、4及び5で製造されたマーセル化綿リンターパルプ、サザンソフトウッドクラフトパルプ、ノザンソフトウッドスルフィトパルプ、及び、サザンハードウッドクラフトパルプRx値が当該パルプの処理間に適用された水酸化ナトリウムの百分率に対してプロットされた。
【0096】
実施例7
未乾燥(湿)CLPからのCMCの製造
【0097】
テネシー州メンフィスのBuckeye Technologies社から製造されている未乾燥インプロセスCLP(UVEグレード)が粉砕され、実験室規模のマーセル化のためのダイジェスト処理及び漂白後に収集された。未乾燥パルプは18%(w/w)水酸化ナトリウム(216g/l)の水性溶液で処理された(3%濃度で15分間)。処理温度は約25℃であった。次にパルプは洗浄され、3.5%濃度の硫酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.39〜0.40mmの平均フロック長を有するフロックが形成された。このフロックは実施例1の方法でCMCに変換された。
【0098】
再湿潤乾燥仕上げ製品CLPからのCMCの製造
【0099】
同じ製品ランからの乾燥仕上げ製品CLPの試料が600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解され、パルプスラリーが形成された。上記のとおり、スラリーはマーセル化され、洗浄され、酸で処理され、シートに成形され、フロックに粉砕され、CMCに変換された。
【0100】
乾燥仕上げ製品CLP(対照)の製造
【0101】
対照として、同じ製造ランからの乾燥仕上げ製品CLPの試料が収集され、上記のとおり、フロックに粉砕され、セルロースエーテルに変換された。
【0102】
3つのCMC試料が上記の各工程により製造され、テストされた。結果を下記の表7に示す。
【表8】
Figure 0004195289
未乾燥マーセル化CLPは1%の水性CMC溶液に対照よりも269%高い粘度を与えた。予め乾燥し、次にマーセル処理する場合の1%の水性CMC溶液粘度は対照よりも102%高いものであった。
【0103】
実施例8
仕上げ製品CLPからのメチルセルロース(MC)の製造
【0104】
テネシー州メンフィスのBuckeyeTechnologies社が製造する仕上げ製品CLP(HVEグレード)が処理のために収集され、600のカウンターセッティングを伴うTAPPITMI73-06-00に記載の方法に従って分解され、パルプスラリーが形成された。次に、スラリーは、25℃で、162g/Lで14%(w/w)水酸化ナトリウム、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウム、及び、304g/Lで24%(w/w)水酸化ナトリウム、で処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて3.5%濃度の硫酸及びシュウ酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.29〜0.31mmの平均フロック長を有するフロックが形成された。
【0105】
フロックはドイツのマンハイムのDraiswerke社から入手可能なDrais高濃度反応器を用いて下記のようにMCに変換された。150gの(ボーンドライ)精製セルロースフロック(窒素ブランケット下)に296gの50%(w/w)の水酸化ナトリウムをスプレーし、約25℃で5分間撹拌した。374gの塩化メチレン(CHCl)がこのアルカリセルロースに添加された。得られた混合物は約75℃に加熱され、反応は2.5時間継続した。得られた生成物は反応器から除去され、80℃の水で4回洗浄された。次に残留MCは105℃で空気乾燥された。
【0106】
MCの置換度(DS)はASTM法D3876−96を用いて、下記のカラム:Hewlett Packard HP-20M Carbowax 20M; 30M*0.53mm*1.33micronsフィルム厚を備えたHewlett Packard社製ガスクロマトグラフィ5890型モデル2で測定された。
【0107】
エーテル回転粘度は標準ブルックフィールド粘度計LVDV2+型を用いて下記のように測定された。MCは熱水(80〜90℃)に溶解され、30分間撹拌された。次に、溶液は撹拌されて5℃まで冷却された。粘度測定のために溶液の温度は水浴で20℃に調節された。
【0108】
追加のフロック及びエーテル特性が実施例1に記載の方法によって決定された。
【0109】
2つの個別のMCバッチが処理された各セルロースパルプから製造され、テストされた。
【0110】
対照MCが同じ方法で製造されたが、但し、パルプは水酸化ナトリウムで処理・洗浄されなかった。結果を表8に示す。
【表9】
Figure 0004195289
【0111】
マーセル化処理はフロック密度とフロックWRVの増加をもたらした。マーセル化CLPから調製されたメチルセルロースの粘度と置換度は水酸化ナトリウムの濃度増大のために減少した。
【0112】
実施例9
CLP由来セルロースフロック及びCMCの調製
【0113】
テネシー州メンフィスのBuckeyeTechnologies社が製造する未乾燥インプロセスCLP(UVEグレード)がダイジェスト及び漂白後に収集され、25℃で、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウムで処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて3.5%濃度の硫酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、乾燥され、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.40〜0.41mmの平均フロック長を有するフロックが形成された。
【0114】
フロックはドイツのマンハイムのDraiswerke社から入手可能なDrais高濃度反応器を用いて下記のようにCMCに変換された。150gの(ボーンドライ)精製セルロースフロック(窒素ブランケット下)に175gの50%(w/w)の水酸化ナトリウムをスプレーし、約25〜30℃で60分間撹拌してアルカリセルロースを形成した。次に、50℃に加熱されたイソプロパノールに溶解された99%(w/w)モノクロロ酢酸(MCA)102gがこのアルカリセルロースに添加された。得られた混合物は窒素ブランケット下に載置され、約70℃に加熱された。反応は70℃で3.0時間継続した。反応終了後、混合物は#4濾紙を備えた15cmBuchner漏斗で脱水された。塩化ナトリウム及び残存副成生物は当該混合bつを水性メタノールで2回、メタノールで2回洗浄することによって除去された。残存CMCは次に55℃で空気乾燥された。
【0115】
2つのCMCの別個のバッチが各被処理セルロースパルプから調製され、テストされた。
【0116】
対照として、テネシー州メンフィスのBuckeye Technologies社によって製造されている仕上げ製品CLP(HVEグレード)のサンプルが直接粉砕されてフロックとされ、CMCに変換された。結果を表9に示す。
【表10】
Figure 0004195289
【0117】
マーセル化CLPの密度は非マーセル化CLP対照の密度よりも高かった。(マーセル化繊維から)高粘度反応器中で製造されたCMCも溶液粘度の大きな増大を示した(1%水性溶液で149%)。
【0118】
実施例10
テネシー州メンフィスのBuckeye Technologies社によって製造された未乾燥インプロセスCLP(UVEグレード)がダイジェスト及び漂白後に収集され、25℃で、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウムで処理(3%濃度で15分間)された。次に、パルプは洗浄されて3.5%濃度の硫酸で処理された。パルプはFormette Dynamiqueハンドシートフォーマーを用いてシートの形状にされ、パルプがボーンドライになるまで或いは30%の水分量を有するまで乾燥された。シートは、Wiley Mill 粉砕器で粉砕され0.38〜0.41mmの平均フロック長を有するフロックが形成された。
【0119】
フロックは実施例1に記載の方法に従ってCMCに変換された。水対セルロースの比を約2.6対1とするための水分添加量はパルプの水分によって変化した。
【0120】
2つのCMCの別個のバッチが各被処理セルロースパルプから調製され、テストされた。
【0121】
対照として、同じ未乾燥インプロセスCLPのサンプルが上記と同じようにテストされたが、18%(w/w)水酸化ナトリウムでマーセル化されなかった。結果を表10に示す。
【表11】
Figure 0004195289
【0122】
18%水酸化ナトリウムマーセル化処理は、ボーンドライ及び30%水分量CLPの両方についてCMCの1%溶液粘度を増大させた。
【0123】
実施例11
テネシー州メンフィスのBuckeye Technologies社によって製造された仕上げ製品CLP(HVEグレード)がWiley Mill 粉砕器を用いてフロック(0.39mmの平均フロック長を有する)に粉砕された。得られたフロックは25℃で、216g/Lで18%(w/w)水酸化ナトリウムでマーセル化(3%濃度で15分間)された。次に、マーセル化フロック水で洗浄されて3.5%濃度の硫酸及びシュウ酸で処理された。フロックは71℃のオーブンで様々な時間量で乾燥された。次にフロックは実施例1に記載の方法に従ってCMCに変換された。水対セルロースの比を約2.6対1に一定とするための水分添加量はパルプの水分によって変化した。
【0124】
2つのCMCの別個のバッチが各被処理セルロースパルプから調製され、テストされた。
【0125】
対照として、同じフロックからCMCが誘導されたが、18%(w/w)水酸化ナトリウムでマーセル化されなかった。結果を表11に示す。
【表12】
Figure 0004195289
【0126】
実施例12
実施例2、4、5及び11の出発物質として使用された仕上げ製品パルプ(すなわち、それぞれ、SSK、NSS、SHK及びCLP)が下記のようにテストされた。各サンプルはストリップに切断された。各ストリップは−50℃で30分間液体アンモニア浴でマーセル化されてセルロースIIIを形成した。マーセル化されたストリップは次に105℃のオーブンで一晩乾燥された。ストリップはWiley Mill粉砕器を用いて粉砕されてフロックとされた。フロックは実施例1に記載の方法に従ってCMCに変換された。2つのCMCバッチが製造され処理及びセルロース型毎にテストされた。
【0127】
対照として、当該サンプルから上記のようにCMCが製造されたが、当該サンプルは液体アンモニアでマーセル化されなかた。結果を表12に示す。
【表13】
Figure 0004195289
【0128】
実施例13
実施例2及び11の出発物質として使用された仕上げ製品パルプ(すなわち、それぞれ、SSK及びCLP)が下記のようにテストされた。各サンプルはストリップに切断された。各ストリップは約−35℃で5分間液体アンモニア(1700mL)とメタノール(300mL)の混合物中でマーセル化されてセルロースIIIを形成した。マーセル化されたストリップはフード下で72時間空気乾燥された。ストリップはWiley Mill粉砕器を用いて粉砕されてフロックとされた。フロックは実施例1に記載の方法に従ってCMCに変換された。2つのCMCバッチが製造され処理及びセルロース型毎にテストされた。
【0129】
対照として、当該サンプルから上記のようにCMCが製造されたが、当該サンプルは液体アンモニアでマーセル化されなかた。結果を表13に示す。
【表14】
Figure 0004195289
【0130】
実施例14
Foley,FL,のBuckeye Technologies社が製造した低粘度未乾燥インプロセスSSKパルプが9.6%(w/w)水酸化ナトリウム(106g/L)でマーセル化され、二酸化塩素(D)及び抽出(Eop)段階という漂白シークエンスが続いた。次にパルプは中和され追加の漂白処理の前に洗浄された。仕上げ製品シートはWiley Mill粉砕器で粉砕されて平均フロック長(AFL)が0.36mmのフロックが形成された。
【0131】
マーセル化されたフロックは実施例1に記載の方法によってIKA反応器を用いて2つの別個のCMCバッチに変換された。2つのバッチの結果は平均された。
【0132】
平均長0.36mmを有する2つの対照セルロースフロックサンプルが同じセルロースパルプから製造されたが、それは水酸化ナトリウムでのマーセル化を行わなかった。実施例1に記載の方法に従って、対照セルロースフロックサンプルからCMCサンプルも製造された。2つの対照の結果は平均された。
【0133】
結果を表14に示す。マーセル化パルプから製造されたCMCは非マーセル化パルプから誘導されたものよりも有意により粘度が高かった。また、マーセル化パルプから製造されたフロックの密度も非マーセル化パルプから誘導されたものよりも有意に大きかった。
【表15】
Figure 0004195289
【0134】
ここに記載の全ての文献は参照として組み込まれる。本明細書と文献との間に相違がある場合は、その限りにおいて、ここに記載の開示の用語が優先する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、マーセル処理及び非マーセル処理サザンソフトウッドクラフト、ノザンソフトウッドスルフィト、及び、綿リンターパルプから製造されたセルロースフロックの乾燥フロック密度、対、フロックの数平均繊維長の線グラフである。
【図2】図2は、マーセル処理綿リンターパルプ、サザンソフトウッドクラフトパルプ、ノザンソフトウッドスルフィトパルプ、及び、サザンハードウッドクラフトパルプのRx値、対、パルプ処理中に適用された水酸化ナトリウムの百分率の線グラフである。

Claims (84)

  1. (a)(i) セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii) 前記(a) (i) 工程からのマーセル化されたセルロースパルプを洗浄すること、中和すること、又は中和かつ洗浄することによって回収する工程;及び
    (b)前記(a) (ii) 工程からのセルロースパルプをセルロースエーテルに変換する工程
    を含むセルロースエーテルの製造方法であって、
    工程(a)におけるマーセル化セルロースパルプがセルロースIIマーセル化剤でマーセル化され、前記(a) (ii) 工程からのマーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが、セルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤しか含まず、
    前記セルロースパルプがサザンソフトウッドクラフトであり、
    前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有しており、
    調製されるセルロースエーテルがヒドロキシエチルセルロースの場合、前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが下記の特性:
    (i)10.4cP未満又は11.2cPより大きいTAPPI230om−89粘度;
    (ii)2.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度;
    (iii)1.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度;
    (iv)予備加水分解されていない;または
    (v)元素状塩素で漂白されていない
    の少なくとも1つを有する、製造方法。
  2. 前記調製されるセルロースエーテルがヒドロキシエチルセルロースであり、且つ、前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが9.25cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記調製されるセルロースエーテルがヒドロキシエチルセルロースであり、且つ、前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが8cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項2記載の製造方法。
  4. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが9.25cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが8cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項4記載の製造方法。
  6. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが3.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが5.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項6記載の製造方法。
  8. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが2.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが4.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項8記載の製造方法。
  10. 前記セルロースパルプが再生セルロースパルプではない、請求項1乃至9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースフロックである、請求項1乃至10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記工程(a)が
    (i) セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii)前記マーセル化されたセルロースパルプを洗浄、中和又は洗浄及び中和する工程
    を含む、請求項1乃至11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 工程(a)(i)の前記セルロースパルプが水性溶液全100重量%に対して9乃至24重量%の水酸化ナトリウムを含む水性溶液でマーセル化される、請求項12記載の製造方法。
  14. 工程(a)(i)の前記セルロースパルプが水性溶液全100重量%に対して13乃至24重量%の水酸化ナトリウムを含む水性溶液でマーセル化される、請求項13記載の製造方法。
  15. 前記工程(a)が
    (i) セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii)前記マーセル化されたセルロースパルプを洗浄する工程
    を含む、請求項1乃至14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記工程(a)(ii)でマーセル化されたセルロースパルプが水性溶液で洗浄される、請求項12乃至15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記洗浄工程が、残留水が10未満のpHを有するまで継続される、請求項16記載の製造方法。
  18. 前記工程(a)が、更に、マーセル化され、及び、洗浄され、中和された、或いは、洗浄及び中和されたセルロースパルプを乾燥する工程(iii)を含む、請求項16記載の製造方法。
  19. 前記マーセル化され且つ乾燥されたセルロースパルプがセルロースパルプと水の全100重量%に対して、20重量%未満の水分量を有する、請求項18記載の製造方法。
  20. 前記工程(a)が
    (i)セルロースパルプを処理してセルロースフロックを形成する工程;
    (ii)セルロースフロックをマーセル化する工程;及び
    (iii)前記マーセル化セルロースフロックを洗浄、中和、または、中和及び洗浄する工程
    を含む、請求項1乃至19のいずれかに記載の製造方法。
  21. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプに実質的にセルロースIIIがない、請求項1乃至20のいずれかに記載の製造方法。
  22. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤を含む、請求項1乃至21のいずれかに記載の製造方法。
  23. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して0.3重量%未満のマーセル化剤を含む、請求項22に記載の製造方法。
  24. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して0.03重量%未満のマーセル化剤を含む、請求項23に記載の製造方法。
  25. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが0.57より大きいRx値を有する、請求項1乃至24のいずれかに記載の製造方法。
  26. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが0.60より大きいRx値を有する、請求項25に記載の製造方法。
  27. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが0.64より大きいRx値を有する、請求項26に記載の製造方法。
  28. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが前記マーセル化セルロースパルプの結晶部分の全100重量%に対して少なくとも20重量%のセルロースIIを有する、請求項1乃至27のいずれかに記載の製造方法。
  29. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプの全100重量%に対して、60重量%未満の全結晶性を有する、請求項1乃至28のいずれかに記載の製造方法。
  30. 前記工程(b)が前記マーセル化セルロースパルプをセルロースフロック中間体を介してセルロースエーテルに変換することを含む、請求項1乃至29のいずれかに記載の製造方法。
  31. 前記工程(b)が
    (i)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプを処理してセルロースフロックを形成すること;
    (ii)前記セルロースフロックをアルカリ化してアルカリセルロースを形成すること
    (iii)前記アルカリセルロースをエーテル化してセルロースエーテルを形成すること
    を含む、請求項30記載の製造方法。
  32. 前記工程(b)(i)が、前記マーセル化セルロースパルプを粉砕、賽の目切り、又は、千切りしてセルロースフロックを形成することを含む、請求項31記載の製造方法。
  33. 前記工程(b)(ii)が、前記セルロースフロックをアルカリ化剤で処理することを含む、請求項31又は32記載の製造方法。
  34. 前記アルカリ化剤がアルカリ金属水酸化物である、請求項33記載の製造方法。
  35. 前記工程(b)(iii)が前記アルカリセルロースをエーテル化剤と反応させてセルロースエーテルを形成することを含む請求項31乃至34のいずれかに記載の製造方法。
  36. 前記エーテル化剤がモノクロロ酢酸ナトリウムを含む、請求項35記載の製造方法。
  37. 前記工程(b)が
    (i)前記セルロースフロックをアルカリ化してアルカリセルロースを形成すること;及び
    (ii)前記アルカリセルロースをエーテル化してセルロースエーテルを形成すること
    を含む、請求項11記載の製造方法。
  38. 前記セルロースエーテルがカルボキシメチルセルロースである、請求項1乃至37のいずれかに記載の製造方法。
  39. 前記セルロースエーテルがメチルセルロースである、請求項1乃至38のいずれかに記載の製造方法。
  40. 前記セルロースエーテルが非イオン性エーテルである、請求項1乃至39のいずれかに記載の製造方法。
  41. 前記セルロースエーテルがイオン性エーテルである、請求項1乃至40のいずれかに記載の製造方法。
  42. 請求項38記載の製造方法で調製されたカルボキシメチルセルロースエーテル。
  43. 請求項39記載の製造方法で調製されたメチルセルロースエーテル。
  44. 請求項40記載の製造方法で調製された非イオン性セルロースエーテル。
  45. 請求項41記載の製造方法で調製されたイオン性セルロースエーテル。
  46. (a)(i) セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii) 前記(a) (i) 工程からのマーセル化されたセルロースパルプを洗浄すること、中和すること、又は中和かつ洗浄することによってセルロースパルプを回収する工程;及び
    (b)前記回収したマーセル化セルロースパルプを処理してセルロースフロックとする工程を含むセルロースフロックの製造方法であって、
    (1)前記(a) (ii) 工程からのマーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが、セルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤しか含まず、
    (2)前記セルロースパルプがサザンソフトウッドクラフトであり、且つ、
    (3)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプに実質的にセルロースIIIがなく、且つ、最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する、セルロースフロックの製造方法。
  47. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが10.4cP未満又は11.2cPより大きいTAPPI230om−89粘度を有する、請求項46記載の製造方法。
  48. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが9.25cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項47記載の製造方法。
  49. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが8cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項48記載の製造方法。
  50. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが2.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項46乃至49のいずれかに記載の製造方法。
  51. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが3.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項50記載の製造方法。
  52. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが5.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項51記載の製造方法。
  53. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが1.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項46乃至52記載の製造方法。
  54. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが2.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項53記載の製造方法。
  55. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが4.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項54記載の製造方法。
  56. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが予備加水分解されていない、請求項46乃至55のいずれかに記載の製造方法。
  57. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが元素状塩素で漂白されていない、請求項46乃至56のいずれかに記載の製造方法。
  58. 前記工程(a)が
    (i)セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii)前記マーセル化セルロースパルプを洗浄、中和、または、中和及び洗浄する工程
    を含む、請求項46乃至57のいずれかに記載の製造方法。
  59. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤を含む、請求項46乃至58のいずれかに記載の製造方法。
  60. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプがセルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して0.3重量%未満のマーセル化剤を含む、請求項59に記載の製造方法。
  61. 請求項46乃至60のいずれかに記載の方法により調製されたセルロースフロック。
  62. (a)セルロースフロックをマーセル化する工程;及び
    (b)前記(a)工程からのマーセル化セルロースフロックを洗浄すること、中和すること、又は中和かつ洗浄することによって回収する工程
    を含むマーセル化セルロースフロックの製造方法であって、
    (1)前記(b)工程からのマーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが、セルロースフロックとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤しか含まず、
    (2)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックに実質的にセルロースIIIがなく、
    (3)前記セルロースフロックがサザンソフトウッドクラフト由来のものであり、且つ、
    (4)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する、マーセル化セルロースフロックの製造方法。
  63. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが10.4cP未満又は11.2cPより大きいTAPPI230om−89粘度を有する、請求項62記載の製造方法。
  64. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが9.25cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項63記載の製造方法。
  65. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが8cP未満のTAPPI230om−89粘度を有する、請求項64記載の製造方法。
  66. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが2.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項62乃至65のいずれかに記載の製造方法。
  67. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが3.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項66記載の製造方法。
  68. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが5.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項67記載の製造方法。
  69. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが1.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項62乃至68記載の製造方法。
  70. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが2.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項69記載の製造方法。
  71. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが4.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項70記載の製造方法。
  72. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが予備加水分解されていない、請求項62乃至71のいずれかに記載の製造方法。
  73. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースフロックが元素状塩素で漂白されていない、請求項62乃至72のいずれかに記載の製造方法。
  74. 請求項62乃至73のいずれかに記載の方法で製造されたセルロースフロック。
  75. (a)セルロースエーテルの所望の粘度を選択する工程;
    (b)(i) セルロースパルプをマーセル化する工程;及び
    (ii) 前記 (i) 工程からのマーセル化されたセルロースパルプを洗浄すること、中和すること、又は中和かつ洗浄することによって回収する工程によって、前記選択された粘度を有するセルロースエーテルを生産するため適当な粘度を有するマーセル化され且つ回収されたセルロースパルプを得る工程;及び
    (c)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプをセルロースエーテルに変換する工程
    を含むセルロースエーテルの製造方法であって、
    (1)前記(b) (ii) 工程からのマーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが、セルロースパルプとマーセル化剤の全100重量%に対して3.5重量%未満のマーセル化剤しか含まず、(2)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプに実質的にセルロースIIIがなく、(3)前記セルロースパルプがサザンソフトウッドクラフトであり、且つ、(4)前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが最大で12cPのTAPPI230om−89粘度を有する、セルロースエーテルの製造方法。
  76. 製造されたセルロースエーテルがヒドロキシエチルセルロースである場合に、前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが10.4cP未満又は11.2cPより大きいTAPPI230om−89粘度を有する、請求項75記載の製造方法。
  77. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが2.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項75又は76に記載の製造方法。
  78. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが3.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項77記載の製造方法。
  79. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが3.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される10%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項78記載の製造方法。
  80. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが1.3%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項75乃至79記載の製造方法。
  81. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが2.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項80記載の製造方法。
  82. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが4.0%より大きいASTM D 1696−95で測定される18%水酸化ナトリウムにおける溶解度を有する、請求項81記載の製造方法。
  83. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが予備加水分解されていない、請求項75乃至82のいずれかに記載の製造方法。
  84. 前記マーセル化され且つ回収されたセルロースパルプが元素状塩素で漂白されていない、請求項75乃至83のいずれかに記載の製造方法。
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