JP4192723B2 - 負帯電性荷電制御剤および負帯電トナー - Google Patents
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Description
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、高温高湿の環境下での帯電性低下が防止された負帯電性荷電制御剤および負帯電トナーを提供することを目的とする。
本発明の負帯電性荷電制御剤においては、スルホン酸基を置換基として有する帯電制御樹脂が、アクリルアミドスルホン酸単位またはアクリルアミドスルホン酸塩単位を0.1〜30質量%含有することが好ましい。あるいは、スチレンスルホン酸塩単位を0.1〜30質量%含有することが好ましい。
本発明の負帯電トナーは、結着剤100質量部に対し上記負帯電性荷電制御剤を0.1〜30質量部含有することを特徴とする。
アクリルアミドスルホン酸単位またはアクリルアミドスルホン酸塩単位を含有する共重合体としては、例えば、芳香族ビニル単量体と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸あるいはその塩との共重合体、芳香族ビニル単量体と2−アクリルアミド−2−フェニルエタンスルホン酸あるいはその塩との共重合体などが挙げられる。また、スチレンスルホン酸塩単位を含有する共重合体としては、例えば、芳香族ビニル単量体とスチレンスルホン酸ナトリウムとの共重合体などが挙げられる。さらに、これら共重合体には、他の単量体が共重合されていてもよい。
このようなゼオライトは極性吸着作用を有しているので、負帯電性荷電制御剤中で帯電制御樹脂のスルホン酸を吸着する。
結着剤としては、従来の負帯電トナーを構成する結着剤として用いられている種々の合成樹脂のいずれも使用できる。具体例としては、スチレン及び/またはα−メチルスチレンと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の1種または2種以上の単量体の混合物)を常法に従って重合または共重合したビニル系重合体、ビスフェノール型ジオールおよびグリコールからなる群から選ばれた少なくとも1つのジオール成分と、フタル酸、イソフタル酸、テルフタル酸などのジカルボン酸またはトリメリット酸とから合成されるポリエステル樹脂などが挙げられる。
ビニル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、50〜80℃の範囲にあることが好ましい。また、この重合体は、架橋剤として共重合性不飽和基を分子中に2個以上有するアルキレンジオール、オキシアルキレンジオール、ポリオキシアルキレンジオール等の多価アルコール類のジ(メタ)アクリレート類、ジビニルベンゼン等を用いて重合した架橋部分を有するものであってもよい。
(A)スチレン/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸=90/10(質量比)の共重合体。
以下に、この共重合体の製造方法を示す。
攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた2Lフラスコに、メタノール300g、トルエン100g、スチレン540g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸60g、ラウロイルパーオキサイド6gを仕込み、攪拌、窒素導入下65℃で10時間溶液重合した。その後、内容物をフラスコから抜き出し、減圧乾燥後、ジェットミルで粉砕して質量平均分子量(Mw)が8200の重合体(A)を得た。
この共重合体の製造方法は、(A)の製造方法と同様に重合した後、スルホン酸と等モルの水酸化ナトリウムを添加し、減圧乾燥後、ジェットミルで粉砕して質量平均分子量(Mw)が8200の重合体(B)を得た。
以下に、この共重合体の製造方法を示す。
攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた2Lフラスコに、イソプロピルアルコール675gと水225gとの混合溶媒に、ポリアクリル酸10gを溶解し、これにスチレン70g、2−エチルヘキシルメタクリレート20g、スチレンスルホン酸ナトリウム10g、アゾイソブチロニトリル7.5gを加え、窒素導入下、150rpmで攪拌しながら70℃で12時間分散重合し、乳濁液を得た。その後、その乳濁液を定性濾紙にて濾過し、さらに洗浄、乾燥して微粒子状の重合体(C)を得た。この重合体の質量平均分子量(Mw)が5000の重合体(C)を得た。
以下に、この共重合体の製造方法を示す。
攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた2Lフラスコに、メタノール300g、トルエン100g、スチレン480g、2−エチルヘキシルメタクリレート78g、2−アクリルアミド−2−フェニルエタンスルホン酸42gを仕込み、攪拌、窒素導入下65℃で10時間溶液重合した。その後、内容物をフラスコから抜き出し、減圧乾燥後、ジェットミルで粉砕して質量平均分子量(Mw)が9000の重合体(D)を得た。
(F)ゼオライトの含有量を1.0質量部にしたこと以外は(E)と同じもの。
(G)ゼオライトの含有量を30質量部にしたこと以外は(E)と同じもの。
(H)ゼオライトとして、水澤化学工業社製商品名シルトンAMT08を用いたこと以外は(F)と同じもの。なお、シルトンAMT08の組成式は、Na2O・Al2O3・2SiO2・nH2O(n=3〜4.5)であり、平均粒径は0.9μmである。
(I)ゼオライトとして、水澤化学工業社製商品名シルトンJC20を用いたこと以外は(F)と同じもの。なお、シルトンJC20の組成式は、Na2O・CaO・Al2O3・2SiO2・nH2O(n=3〜4.5)であり、平均粒径は2.1μmである。
(J)(B)の製造方法における減圧乾燥前に、(B)100質量部に水澤化学工業社製商品名シルトンBを1.0質量部加え、減圧乾燥したもの。
(K)(C)100質量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し((C):MEK=1:4(質量比))、これに水澤化学工業社製商品名シルトンBを1質量部加え、減圧乾燥したもの。
(L)(D)の製造方法における減圧乾燥前に、(D)100質量部に水澤化学工業社製商品名シルトンBを加え、減圧乾燥したもの。
(ブローオフ帯電性評価)
負帯電トナーとキャリア(TEFV、パウダーテック社製)を3:100の質量比率で混合し、その混合物を、[20℃,65%RH]の環境下または[35℃,85%RH]の環境下で1時間ローテーターにより攪拌して摩擦帯電させた。その後、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)を用いて帯電量を測定した。
そして、[20℃,65%RH]の環境(常温常湿)下、[35℃,85%RH]の環境(高温高湿)下での帯電量の変化率を下記の式から求め、その値を環境変動率とした。
環境変動率(%)=(1−(高温高湿での1時間帯電量÷常温常湿での1時間帯電量))×100
これらの結果について、表1、表2に示す。
一方、比較例1〜4では、ゼオライトを含有していなかったので、高温高湿下において帯電量が低くかった。また、比較例5では、ゼオライトを20質量部を超えて含んでいたので、高温高湿下における帯電量の低下が防止されていたものの、帯電量の絶対量が少なかった。
Claims (4)
- スルホン酸基を置換基として有する帯電制御樹脂100質量部に、ゼオライトが0.1〜20質量部の割合で混合されたことを特徴とする負帯電性荷電制御剤。
- スルホン酸基を置換基として有する帯電制御樹脂が、アクリルアミドスルホン酸単位またはアクリルアミドスルホン酸塩単位を0.1〜30質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の負帯電性荷電制御剤。
- スルホン酸基を置換基として有する帯電制御樹脂が、スチレンスルホン酸塩単位を0.1〜30質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の負帯電性荷電制御剤。
- 結着剤100質量部に対し、請求項1〜3のいずれかに記載の負帯電性荷電制御剤を0.1〜30質量部含有することを特徴とする負帯電トナー。
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