JP4192063B2 - 建設機械用キャブのフロアマット - Google Patents

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本発明は建設機械用キャブのフロアマットに関するものであり、特に、フロアマットと化粧カバーの隙間から砂や泥等が床面に浸入することを防止したフロアマットに関するものである。
従来、此種建設機械用キャブのフロアマットは、キャブ内壁面の化粧カバーやシート用台座若しくはその化粧カバーとの間に隙間が生じ易く、この隙間から土埃、砂や泥、或いは、水等が浸入して床面を汚損することがあった。
これを防止するために、マット面の縁に立ち上げフランジを備えたフロアマットをシート用台座の壁面に対向して配置し、シート用台座の壁面に前記フロアマットの立ち上げフランジを上方から覆うような凸部を形成した構成が知られている（例えば、特許文献１参照）。
また、キャブ内壁面の前後方向へ空調ダクトを配設し、この空調ダクトを覆う化粧カバーの下端側に窪み部を設け、フロアマットの縁に立ち上がり部を設けて前記化粧カバーの窪み部の内部に収容した構成も知られている（例えば、特許文献２参照）。
特開２０００−１６８６２３号公報。 特開２０００−１７７６５３号公報。
特許文献１記載の発明は、フロアマットの立ち上げフランジをシート台座の凸部にて上方から覆うように形成してあるため、従来の一般的なフロアマットよりも床面へのシール性が向上するが、シート台座の壁面下部と立ち上げフランジとの間に間隙があるため、やはりその間隙から砂や泥等が浸入する虞がある。
また、特許文献２記載の発明も、フロアマットの立ち上がり部を化粧カバーの窪み部へ収納して床面へ砂や泥等の浸入を防止しているが、やはりフロアマットの立ち上がり部と化粧カバーの窪み部との間に間隙が生じ易く、シール性が十分ではない。
そこで、建設機械用キャブのフロアマットと、特に、キャブ内壁面に設けた化粧カバーとの間に隙間が生じないようにし、シール性を向上させて床面へ砂や泥等の浸入を防止するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項１記載の発明は、建設機械用キャブ内に敷設されるフロアマットであって、該フロアマットの外周に立ち上がり部を設け、キャブ内壁面に設けた化粧カバーの下端を前記フロアマットの立ち上がり部に当接させて成る建設機械用キャブのフロアマットにおいて、
前記立ち上がり部は下方が開放された空洞部を有し、且つ、上辺を薄肉にして前記化粧カバーの下端を当接させたことを特徴とする建設機械用キャブのフロアマットを提供する。
この構成により、化粧カバーの下端をフロアマットの立ち上がり部に当接させると、該立ち上がり部の上辺が薄肉であるので化粧カバーの下端により押圧されて空洞部方向へ湾曲する。従って、化粧カバーの下端とフロアマットの立ち上がり部とが密着してシール性がより一層向上する。
請求項２記載の発明は、建設機械用キャブ内に敷設されるフロアマットであって、該フロアマットの外周に立ち上がり部を設け、キャブ内壁面に設けた化粧カバーの下端を前記フロアマットの立ち上がり部に当接させて成る建設機械用キャブのフロアマットにおいて、前記立ち上がり部は周囲が閉鎖された薄肉の袋状部を有し、該袋状部に前記化粧カバーの下端を当接させたことを特徴とする建設機械用キャブのフロアマットを提供する。
この構成によれば、化粧カバーの下端をフロアマットの立ち上がり部に当接させると、該立ち上がり部が薄肉であるので化粧カバーの下端により押圧されて袋状部の内側方向へ湾曲する。従って、化粧カバーの下端とフロアマットの立ち上がり部とが密着してシール性がより一層向上する。
請求項１記載の発明は、フロアマットの立ち上がり部が空洞部を有し、且つ、その上辺が薄肉であるので、化粧カバーの下端をフロアマットの立ち上がり部に当接させると、立ち上がり部の上辺が空洞部方向へ湾曲して化粧カバーの下端に密着し、化粧カバーの下端とフロアマットの立ち上がり部とのシール性がより一層向上する。
請求項２記載の発明は、フロアマットの前記立ち上がり部が薄肉の袋状部を有しているので、前記化粧カバーの下端をフロアマットの立ち上がり部に当接させると、立ち上がり部の内側方向へ湾曲して化粧カバーの下端に密着し、化粧カバーの下端とフロアマットの立ち上がり部とのシール性がより一層向上する。
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。図１は建設機械の一例として油圧ショベル１０を示し、下部走行体１１の上に旋回機構１２を介して上部旋回体１３が旋回自在に載置されている。上部旋回体１３にはその前方一側部にキャブ１４が設けられ、且つ、前方中央部にブーム１５が俯仰可能に取り付けられている。更に、ブーム１５の先端にアーム１６が上下回動自在に取り付けられ、該アーム１６の先端にバケット１７が取り付けられている。
図２及び図３は前記キャブ１４の内部を示し、該キャブ１４内の運転席１８の後部に空調ユニット１９が設けられ、この空調ユニット１９から前方へドアの反対側内壁面２０に沿って空調ダクト２１を配設し、該空調ダクト２１の前端から右側の前ピラー２２に沿ってダクト２３を分岐して立ち上げ、右前中段位置に吹出し口２４を設けてある。該吹き出し口２４は、運転席１８に座っているオペレータの上半身に向かって冷風・温風が吹き出されるように設けられている。また、前記空調ダクト２１は化粧カバー２５にて覆われている。更に、キャブ１４の床面２６にはフロアマット２７が敷設されている。
図４に示すように、前記フロアマット２７の外周には立ち上がり部２８が設けられている。該立ち上がり部２８は下方が開放された空洞部２９を有し、上辺２８ａを薄肉に形成してある。同図に示した一例では、該立ち上がり部２８が断面視コ字状となっているが、特にこの形状に限定されるべきではなく、例えば図５に示すように、下方と側方の両方が開放された空洞部２９ａを有する断面視略逆Ｌ字状の立ち上がり部３０に形成してもよい。この立ち上がり部３０の上辺３０ａも薄肉に形成されている。
而して、図６はキャブ内壁面の２０の化粧カバー２５の下端を前記コ字状の立ち上がり部２８に当接させた構成を示し、該立ち上がり部の上辺２８ａが薄肉であるので前記化粧カバー２５の下端により押圧されて空洞部２９の方向へ湾曲する。従って、化粧カバー２５の下端とフロアマット２７の立ち上がり部２８とが密着してシール性がより一層向上する。
また、図７はキャブ内壁面の２０の化粧カバー２５の下端を前記逆Ｌ字状の立ち上がり部３０に当接させた構成を示し、該立ち上がり部の上辺３０ａが薄肉であるので前記化粧カバー２５の下端により押圧されて空洞部２９ａの方向へ湾曲する。従って、化粧カバー２５の下端とフロアマット２７の立ち上がり部３０とが密着してシール性がより一層向上する。
図８は更に他の実施の形態を示し、前記フロアマット２７の外周に設けた立ち上がり部３２は、周囲が閉鎖された薄肉の袋状部３３を有している。該袋状部３３は断面視大略箱形状であり、同図に示したように、上辺３２ａと内側辺３２ｂとの間にアール部３２ｃを設けてあってもよい。
而して、図９はキャブ内壁面の２０の化粧カバー２５の下端を前記立ち上がり部３２に当接させた構成を示し、該立ち上がり部３２が薄肉であるので前記化粧カバー２５の下端により押圧されて袋状部３３の内側方向へ湾曲する。従って、化粧カバー２５の下端とフロアマット２７の立ち上がり部３２とが密着してシール性がより一層向上する。
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
油圧ショベルの側面図。 キャブ内部の側面図。 キャブ内部の平面図。 フロアマットの立ち上がり部の一例を示す縦断面図。 フロアマットの立ち上がり部の他の一例を示す縦断面図。 図４に示した立ち上がり部に化粧カバーの下端を当接させた構成を示す縦断面図。 図５に示した立ち上がり部に化粧カバーの下端を当接させた構成を示す縦断面図。 フロアマットの立ち上がり部の他の実施の形態を示す縦断面図。 図８に示した立ち上がり部に化粧カバーの下端を当接させた構成を示す縦断面図。
符号の説明
１０ 油圧ショベル
１４ キャブ
２０ 内壁面
２５ 化粧カバー
２６ 床面
２７ フロアマット
２８ 立ち上がり部
２８ａ 上辺
２９ 空洞部
２９ａ 空洞部
３０ 立ち上がり部
３０ａ 上辺
３１ 立ち上がり部
３１ａ 上辺
３１ｂ 凹部
３２ 立ち上がり部
３２ａ 上辺
３３ 袋状部

Claims (2)

  1. 建設機械用キャブ内に敷設されるフロアマットであって、該フロアマットの外周に立ち上がり部を設け、キャブ内壁面に設けた化粧カバーの下端を前記フロアマットの立ち上がり部に当接させて成る建設機械用キャブのフロアマットにおいて、
    前記立ち上がり部は下方が開放された空洞部を有し、且つ、上辺を薄肉にして前記化粧カバーの下端を当接させたことを特徴とする建設機械用キャブのフロアマット。
  2. 建設機械用キャブ内に敷設されるフロアマットであって、該フロアマットの外周に立ち上がり部を設け、キャブ内壁面に設けた化粧カバーの下端を前記フロアマットの立ち上がり部に当接させて成る建設機械用キャブのフロアマットにおいて、
    前記立ち上がり部は周囲が閉鎖された薄肉の袋状部を有し、該袋状部に前記化粧カバーの下端を当接させたことを特徴とする建設機械用キャブのフロアマット。
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