JP4191500B2 - インクジェットプリンタ用インク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速印字用のインクジェットプリンタに有用な低粘度のインクジェットプリンタ用インクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、黒色顔料としてカーボンブラックを使用したインクジェットプリンタ用インクでは、カーボンブラックの分散粒径を微細にし、さまざまな添加剤により印字安定性や保存安定性、再分散性などの改良がなされている。
【0003】
たとえば、エトキシ化されたポリエチレンイミンを用いて水堅牢性を高めたり(特許文献1参照)、pHを9〜12の間に調整することにより、乾燥したインクの再分散性を高めたり(特許文献2参照)、一般的なアクリル酸共重合体を分散剤として使用して、インクジェット用の水性インク組成物を得ること(特許文献3参照)などが、提案されている。
【0004】
しかし、水堅牢性を高める方式は、これと相反する特性である再分散性が不十分となる問題があった。また、他の改良方式を含め、従来の技術では、プリンタヘッドでのインクの乾燥を防いでヘッド目詰まりを防止するため、また再分散性の向上をはかるため、高沸点の水溶性有機溶剤を多く使用しており、この場合、プラスチック、ガラス、金属板などの非吸収面に印刷すると、乾燥が悪くなり、接触により簡単に剥がれてしまう問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−311026号公報(第2頁)
【特許文献2】
米国特許第5,512,089号明細書(第7頁)
【特許文献3】
特開2000−212486号公報(第5頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術に鑑み、プラスチック、ガラス、金属板などの非吸収面に対する乾燥性と再分散性を両立する、工業的に有用なインクジェットプリンタ用インクを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的に対し、鋭意検討を続けた結果、まず、顔料、高分子化合物および水を含むインク中に、カルボキシル基を有する環状化合物を含ませると、乾燥したインクの再分散性に好結果が得られ、従来のように高沸点の水溶性有機溶剤を多量に含ませる必要がなくなり、非吸収面に印刷する場合の乾燥性と再分散性を両立できるものであることがわかった。
しかし、引き続く研究により、顔料としてとくに黒色顔料であるカーボンブラックを用いると、インク中にカルボキシル基を有する環状化合物を含ませても、再分散性を十分に満足できない場合があることがわかった。
【0008】
本発明者らは、この原因を究明するため、さらに検討を続けた結果、黒色顔料であるカーボンブラックとして塩基性カーボンブラックなどを用いると、再分散性を十分に満足できなくなるのに対し、この塩基性カーボンブラックなどに代えて、一次粒子径が特定範囲にある酸性カーボンブラックを用いると、このカーボンブラック表面の親水性官能基により高い再分散性が得られて、カルボキシル基を有する環状化合物の作用と相まって、高沸点の水溶性有機溶剤を多量に含ませることなく、非吸収面に印刷する場合の乾燥性と再分散性を高度に両立させうるものであることを知り、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、黒色顔料、高分子化合物、カルボキシル基を有する環状化合物および水を含むインクジェットプリンタ用インクであって、かつ、黒色顔料として一次粒子径が0.010〜0.040μmの範囲にある酸性カーボンブラックを含み、導電率が2〜10mS/ cm の範囲にあることを特徴とするインクジェットプリンタ用インクに係るものである。なお、上記した酸性カーボンブラックの「一次粒子径」とは、電子顕微鏡により測定される値を意味するものである。
とくに、本発明は、カルボキシル基を有する環状化合物が、カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物である上記インクジェットプリンタ用インク、カルボキシル基を有する環状化合物が、ベンゼンジカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸またはベンゼンテトラカルボン酸である上記インクジェットプリンタ用インク、カルボキシル基を有する環状化合物が、インク全量中、0.2〜2重量%の範囲で含まれる上記インクジェットプリンタ用インクを、それぞれ、提供できるものである。
【0010】
また、本発明は、高分子化合物がポリエーテル構造を有する上記インクジェットプリンタ用インク、ポリエーテル構造を有する高分子化合物が、つぎの式;
【化2】
〔R1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原子、炭素数1〜15のアルキル基またはフェニル基である。Y1はエチレンオキサイド(C2 H4 O)基、Y2はプロピレンオキサイド(C3 H6 O)基、Y3はテトラメチレンオキサイド(C4 H8 O)基である。l+m+n=1〜50である。〕
で表されるポリエーテル構造を有するモノマーと、酸性基を有するモノマーと、黒色顔料に親和性のあるモノマーとの共重合体からなる上記インクジェットプリンタ用インク、高分子化合物が50℃以下のガラス転移温度を有する上記インクジェットプリンタ用インク、高分子化合物がその重量平均分子量が1,000〜20,000の範囲にある上記インクジェットプリンタ用インク、高分子化合物が、インク全量中、0.1〜3重量%の範囲で含まれる上記インクジェットプリンタ用インクを、それぞれ、提供できるものである。
さらに、本発明は、粘度が1〜2mPa・sの範囲にある上記インクジェットプリンタ用インク、水以外の溶媒として、水溶性有機溶剤が、インク全量中、1〜20重量%の範囲で含まれる上記インクジェットプリンタ用インク、インクジェットプリンタが連続循環方式である上記インクジェットプリンタ用インクを、それぞれ、提供できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェットプリンタ用インクは、溶媒としてイオン交換水、純水などの水を使用し、これに黒色顔料を高分子化合物およびカルボキシル基を有する環状化合物を用いて、均一に微分散させてなるものである。
【0012】
本発明において、黒色顔料としては、酸性カーボンブラックが用いられる。酸性カーボンブラックは、一般的なカーボンブラックの製造において不完全燃焼により表面にカルボキシル基や水酸基などの官能基を残留したものを指し、上記の親水性官能基の存在により、他のカーボンブラック、たとえば塩基性カーボンブラックなどに比べて、高い再分散性が得られる。
また、この酸性カーボンブラックは、一次粒子径が0.010〜0.040μmの範囲にあるもの、とくに好ましくは0.016〜0.030μmの範囲にあるものが用いられる。一次粒子径が0.010μmより小さいと、比表面積が大きくなり、インクを乾燥した際のカーボンブラック同士の凝集力が強く、再分散性が悪くなりやすい。また、0.040μmより大きいと、分散粒径が大きくなり、印字濃度が低くなり印字品質に劣りやすい。
【0013】
このような一次粒子径を有する酸性カーボンブラックには、市販品として、三菱化学(株)製の「#2200B、#1000、#970、MA77、MA7、MA8、MA11、MA100,MA100R、MA100S、MA230、MA200RB、MA14」など、デグサ社製の「Specia Black6、Specia Black5、Specia Black4、Specia Black4A、Specia Black550、Specia Black350」など、キャボット社製の「MONARCH 1000、MOGUL−L、REGAL 400R」などが挙げられる。
【0014】
黒色顔料には、通常、上記の酸性カーボンブラックをこれ単独で使用するが、必要により、これ以外の他のカーボンブラックを一部併用してもよく、また場合により、他の黒色顔料を併用することもできる。酸性カーボンブラックを必須とした黒色顔料の使用量は、インク全量中、1〜20重量%の範囲,好ましくは2〜10重量%の範囲とするのがよい。1重量%より少なくなると、インクの色濃度が薄くなりすぎて実用的でなく、また20重量%より多くなると、粘度が高くなりすぎて印字できなくなる場合がある。
【0015】
本発明において、カルボキシル基を有する環状化合物には、単環式化合物または多環式化合物があり、上記の黒色顔料、とくに酸性カーボンブラックに対してπ電子相互作用を有するとともに、カルボキシル基に基づく水への溶解作用を有していることにより、インクの再分散性の向上に貢献する。このような環状化合物の中でも、上記効果をより良く発揮させるため、カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物がとくに好ましい。
【0016】
カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物には、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ピレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、アントラセントリカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、アントラセンテトラカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、4−メチルテレフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸、2−メトキシイソフタル酸、4−カルボキシフェノキシアセテトアシッド、2,5−ジヒドロキシ1,4−ベンゼンジアセティックアシッド、1,2−フェニレンジオキシアセティックアシッド、1,4−フェニレンヂアセティックアシッドなどがある。この中でも、水への溶解性から、カルボキシル基を2個以上有するベンゼン化合物として、ベンゼンジカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸またはベンゼンテトラカルボン酸を使用すると、本発明の効果がより良く発現できるので、望ましい。
【0017】
カルボキシル基を有する環状化合物の使用量は、インク全量中、0.2〜2重量%の範囲が好ましく、0.4〜1重量%の範囲がより好ましい。0.2重量%より少ないと、これと黒色顔料とのπ電子相互作用が弱くなり、顔料同士で強い凝集をひき起こし再分散性が悪くなる。また、2重量%より多いと、インク中の電解質が過剰となり、保存安定性が悪くなる傾向にある。
【0018】
本発明において、高分子化合物としては、アクリル系、ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系、アミノ系高分子化合物などが用いられる。これらの高分子化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、合成やモノマーの入手、極性基の導入のしやすさから、アクリル系やビニル系の高分子化合物が好ましい。とくに、ポリエーテル構造を有する高分子化合物は、本発明の効果を奏する上で、最も望ましい。
【0019】
このようなポリエーテル構造を有する高分子化合物としては、アクリル系共重合体の一種として、つぎの式;
〔R1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原子、炭素数1〜15のアルキル基またはフェニル基である。Y1はエチレンオキサイド(C2 H4 O)基、Y2はプロピレンオキサイド(C3 H6 O)基、Y3はテトラメチレンオキサイド(C4 H8 O)基である。l+m+n=1〜50である。〕
で表されるポリエーテル構造を有するモノマーの1種または2種以上と、酸性基を有するモノマーの1種または2種以上と、黒色顔料に親和性のあるモノマーの1種または2種以上との共重合体が、好ましく用いられる。
【0020】
上記のポリエーテル構造を有するモノマーにおいて、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラメチレンオキサイドの1分子当たりの個数(l+m+n)は1〜50、好ましくは1〜30である。50を超えると、インクの粘度が高くなり、高速印字用のインクジェットプリンタに適さない。
このようなモノマーとしては、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレートなどのエチレンオキサイドが付加されたもの、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどのプロピレンオキサイドが付加されたもの、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート、ステアロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどのエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの双方が付加されたものが挙げられる。
また、これら以外のモノマーとして、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレートなどのエチレンオキサイドとテトラメチレンオキサイドの双方が付加されたもの、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレート、プロピレングリコールポリブチレングリコールモノメタクリレート、プロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレートなどのプロピレンオキサイドとテトラメチレンオキサイドの双方が付加されたものなどが挙げられる。
これらポリエーテル構造を有するモノマーは、全モノマー中、5〜75重量%の範囲、好ましくは10〜65重量%の範囲で用いられる。これらのモノマーが少なすぎると、インクの消泡性が得られにくく、また多くなりすぎると、インクの粘度が高くなり、印字不良の原因となりやすい。
【0021】
上記の酸性基を有するモノマーは、高分子化合物の水溶化を高めことによって再分散性を良好にするために用いられる。
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、アクロイルオキシエチルフタレート、アクロイルオキシサクシネートなどのカルボキシル基を有するモノマー、アクリル酸2−スルホン酸エチル、メタクリル酸2−スルホン酸エチル、エチルアクリルアミドスルホン酸などのスルホン酸基を有するモノマー、メタクリル酸2−ホスホン酸エチル、アクリル酸2−ホスホン酸エチルなどのホスホン酸基を有するモノマーなどが挙げられ、このうち、カルボキシル基を有するモノマーが好ましい。
これらの酸性基を有するモノマーは、全モノマー中、10〜45重量%の範囲、好ましくは20〜45重量%の範囲で用いられる。10重量%より少ないと、高分子化合物の水への溶解性が悪くなり再分散性が悪くなり、45重量%より多くなると、高分子化合物のガラス転移温度が高くなり、インクの再分散性が悪くなり、粘度が高くなって高速印字しにくくなる。
【0022】
黒色顔料に親和性のあるモノマーは、上記の両モノマーと共重合可能で、かつ黒色顔料に対し親和性を有するモノマーであればよい。
具体的には、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸セチル、アクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル酸エステル、とくに、アルキル基の炭素数が8〜32の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく用いられる。
また、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルステレン、m−メチルステレン、p−メチルスチレン、p−te r t−ブチルスチレンなどのスチレン系モノマーも好ましく用いられる。その他、エチレンなどのα−オレフィン、イタコン酸ベンジルなどのイタコン酸エステル、マレイン酸ジメチルなどのマレイン酸エステル、フマール酸ジメチルなどのフマール酸エステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのグリシジル基を有するモノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、シリコーン系モノマーなども用いられる。
さらに、アミノ基含有モノマーとして、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸アミド、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプロピルなどの第1級アミノ基を有するモノマー、アクリル酸メチルアミノエチル、アクリル酸メチルアミノプロピル、アクリル酸エチルアミノエチル、アクリル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸メチルアミノエチル、メタクリル酸メチルアミノプロピル、メタクリル酸エチルアミノエチル、メタクリル酸エチアミノプロピル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどの第2級アミノ基を有するモノマー、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノプロピルなどの第3級アミノ基を有するモノマー、アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、アクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド塩、メタクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド塩などの第4級アミノ基を有するモノマーなどが用いられる。
これら黒色顔料に親和性のあるモノマーは、全モノマー中、5〜85重量%の範囲、好ましくは10〜70重量%の範囲で用いられる。このモノマーの使用量が少なすぎると、黒色顔料に対する分散性に乏しくなり、また多すぎると、ポリエーテル構造を有するモノマーおよび酸性基を有するモノマーの割合が少なくなり、定着性や溶解性などが悪くなりやすい。
【0023】
これらモノマーの共重合は、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、レドックス重合法など、公知の一般的な重合方法を用いて行われる。その中でも、反応操作が簡単なことから、溶液重合法がとくに好ましく用いられる。この溶液重合法では、たとえば、上記のモノマーを溶剤に溶解し、これに触媒を加えて180℃以下、好ましくは30〜150℃の温度で30分間〜40時間、好ましくは2〜30時間、重合反応させればよい。
【0024】
上記の溶剤としては、ヘキサン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトンなどのケトン系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジンなどの非プロトン性極性溶剤、水などが挙げられる。これらの中でも、インクの溶媒としてそのまま使用できるという点で、水溶性溶剤を使用するのが好ましい。これらの溶剤は、必要により、2種以上を併用してもよい。
【0025】
上記の触媒には、t−ブチルパーオキシベンゾエー卜、ジ−t−ブチルパーオキシド、クメンパーヒドロキシド、アセチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2−メチルブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2−アゾビソブチレート、アゾビス−4−などのアゾ系化合物が用いられる。
【0026】
本発明では、このようにして得られるポリエーテル構造を有する高分子化合物をこれ単独で使用できるほか、この高分子化合物と黒色顔料の分散性や印字品質を向上させるための他の高分子化合物と併用してもよい。たとえば、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、アクリルエマルジョン、アクリルウレタン樹脂などと併用してもよい。
【0027】
本発明において、上記したポリエーテル構造を有する高分子化合物をはじめとした高分子化合物は、ガラス転移温度が50℃以下であるのが好ましく、30℃以下であるのがより好ましい。ガラス転移温度が50℃より高くなると、塗膜が固くなり、再分散性が悪くなる。
【0028】
また、上記の高分子化合物は、重量平均分子量が1,000〜20,000の範囲にあるのが好ましく、1,500〜15,000の範囲にあるのがより好ましく、さらに2,000〜10,000の範囲にあるのが最も好ましい。重量平均分子量が1,000より小さいと、インク塗膜がべたつき印刷物を重ねた場合に色移りを起こし、耐水性も悪くなる。また、重量平均分子量が20,000より大きいと、インクの粘度が高くなり、高速印字性が悪くなる。
【0029】
本発明において、高分子化合物の使用量は、インク全量中、0.1〜3重量%の範囲であるのが好ましく、0.3〜2重量%であるのがより好ましい。高分子化合物の使用量が0.1重量%より少ないと、再分散性が悪くなり、3重量%より多くなると、インクの粘度が高くなり、高速印字性が悪くなる。
【0030】
本発明のインクジェットプリンタインクを製造するには、黒色顔料を微細に分散する必要があり、水、黒色顔料および分散剤を用いて、分散機により均一に分散する。分散機は、一般に使用される分散機として、ロールミル、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミルが好ましく用いられる。
【0031】
具体的な分散方法は、分散剤として前記したポリエーテル構造を有する高分子化合物を用いてこれを中和剤により中和し、または一般的な顔料分散剤を水中に溶解させ、これに黒色顔料を加えて混合する。必要により、消泡剤や水溶性有機溶剤を加え、上記の分散機により、所望粒径になるまで分散する。分散液を安定化させるため、分散液組成物を40〜100℃で加熱処理してもよい。
【0032】
分散機で用いられる分散媒体としては、ガラスビーズ、スチールビーズ、セラミックビーズなどが用いられるが、その中でも、0.01〜1.0mmの粒子径のセラッミックビーズを用いるのが好ましい。分散条件はとくに限定されないが、遊星ボールミルでは加速度5〜50G、サンドミルではセラミックビーズの充填率50〜90%、周速5〜20m/sで行うのが好ましい。
【0033】
上記の中和剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの1価のアルカリ金属イオン、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどの有機アミンが好ましい。揮発しにくい中和剤は、インクジェットインクに用いた場合、ヘッドでの目づまりを防止できるので、好ましい。
【0034】
このように分散した分散液には、水溶性有機溶剤、pH調整剤、界面活性剤、印字ヘッドの目詰まり防止剤、インクの消泡剤、殺菌剤、防黴剤、印字への耐水性付与剤、電荷調整剤など、インクジェットプリンタ用インクで従来から用いられている各種の添加剤を添加することができる。
【0035】
水溶性有機溶剤は、水以外の溶媒として、印字ヘッドの目詰まり防止やインク乾燥後の黒色顔料の再分散性を向上させるため、用いられる。
このような水溶性有機溶剤としては、たとえば、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、β−ジヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトンン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノール、1−ブタノール、2,5−ヘキサンジオール,エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール,1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。
このような種々の水溶性有機溶剤の中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどの水溶性多価アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種を使用するのがとくに好ましい。
【0036】
水溶性有機溶剤の使用量は、インク全量中、1〜20重量%,好ましくは2〜10重量%の範囲内とするのがよい。このような割合で用いることにより、印字ヘッドの目詰まり防止や再分散性に好ましい結果が得られる。とくに、本発明では、カルボキシル基を有する環状化合物と黒色顔料とのπ電子相互作用により、また上記カルボキシル基の水への溶解作用のため、再分散性を向上できるので、水溶性有機溶剤の使用量を10重量%以下に抑えることができる。
【0037】
pH調整剤として、有機アミン、水溶性無機塩または水溶性無機水酸化物の中から選ばれる少なくとも1種を用い、インクのpHが7〜12の範囲内になるように調整すると、ノズルの目つまり防止に好結果が得られる。有機アミンには、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、モノエチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノールなどがある。水溶性無機塩には、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどが、水溶性無機水酸化物には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどがある。
【0038】
界面活性剤は、インクの印字安定性を向上させために、好ましく用いられる。とりわけ、サーマルタイプのインクジェットプリンタでは、ヒータで加熱したときのバブルが安定に発生するため、好ましく用いられる。添加量は、印字安定性上、インク全量中、0.5〜5重量%の範囲とするのがよい。
【0039】
このような界面活性剤としては、印字安定性を考慮すると、水溶性のイオン性界面活性剤やHLB価12以上の非イオン性界面活性剤が好ましい。たとえば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが好ましく用いられる。これらの中でも、とくに好ましい界面活性剤は、アニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤である。
【0040】
アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ソーダせっけん、オレイン酸カリせっけん、半硬化牛脂脂肪酸ソーダせっけんなどの脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、高級アルコール硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムなどのアルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、アルキル燐酸カリウムなどのアルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムやポリオキシエチレンアルキル硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアルキルアリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物などが挙げられる。
【0041】
カチオン性界面活性剤としては、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテートなどのアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、ラウリルベタイン、ステアリルベタインなどのアルキルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイドなどのアミンオキサイドなどが挙げられる。
【0042】
HLB価12以上の非イオン性界面活性剤には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどが挙げられる。
その他、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットなどのポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アセチレングリコールなどの非イオン性界面活性剤なども挙げることができる。
【0043】
消泡剤は、印字安定性を向上させるための上記界面活性剤とは別に、消泡剤としての機能を発現させる目的で使用され、アルキルベンゼンスルホン酸系、アルキル硫酸エステル系、脂肪酸塩系、4級アンモニウム塩系などの陽イオン活性剤、アルキルベタイン、アミンオキサイドなどの両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ポリメチルシロキサン共重合体などの有機シリコーン系非イオン性界面活性剤などが用いられる。消泡剤としてとくに好ましいものは、ソルビタン酸エステル系などの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、シリコーンオイルなどが挙げられる。また、防黴剤や殺菌剤として、安息香酸塩、アルキルアミン塩、4級アンモニウム塩などが用いられる。
【0044】
インクに電荷をかけるタイプのインクジェットプリンタにおいて、インクの導電率を所定値に調整するため、電解質を添加するのが望ましい。プリンタの機種により必要とされる導電率が異なり、またインク中の他の成分によってもインクの導電率が異なるため、電解質は、必要により用いられる。
電解質には、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、硝酸リチウム、硝酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウムなどの無機塩類、トリエタノールアミン塩酸塩、トリエタノールアミン硝酸塩、トリエタノールアミン硫酸塩などがある。なお、前記したカルボキシル基を有する環状化合物は電解質であるため、導電剤としても作用する。
【0045】
さらに、前記した高分子化合物とは別に、印字物の耐水性や光沢、耐擦性を向上させる目的で、適宜の樹脂を添加してもよい。この樹脂としては、水溶性または平均粒径が10〜300nmの分散型の樹脂が好ましい。樹脂の化学構造は、アクリル系、ビニル系、ポリエステル系、アミド系、それらの共重合体などが好ましい。使用量は、粘度や諸特性から、インク全量中,0.1〜15重量%の範囲が好ましく、0.5〜10重量%の範囲がより好ましい。
【0046】
本発明のインクジェットプリンタ用インクは、その粘度が1〜2mPa・sの範囲にあるのが好ましく、とくに1.1〜1.8mPa・sの範囲にあるのが最も好ましい。粘度が1mPa・sより低くなると、揮発性の溶剤を多量に使用する必要があり、人体や環境の上で好ましくない。また、粘度が2mPa・sを超えると、高速印字しにくくなる傾向にある。
さらに、本発明のインクジェットプリンタ用インクは、既述したとおり、インクに電荷をかけるタイプのインクジェットプリンタを使用する場合には、所定の導電率を有していることが望ましく、この導電率は、プリンタの機種により異なるが、通常は、2〜10mS/cmの範囲にあるのがよい。
【0047】
本発明のインクジェットプリンタ用インクは、市販のピエゾタイプやサーマルタイプ、連続式などのインクジェット方式であれば、機種になんら限定はなく、すべてのプリンタを使用できる。とくに好ましいプリンタは、連続循環方式である。特開平8−109343号公報や米国特許第4,255,754号明細書などに記載されるプリンタを使用して、印字することができる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明する。以下の記載において、「部」および「%」は、とくに断りがない限り、「重量部」および「重量%」を意味する。また、注意書きのない試薬は、すべて和光純薬社製の試薬1級を用いた。カーボンブラックの分散粒径は、コールター社製のレーザードップラー方式の「粒度分布計N4 PLUS」で測定を行った。
【0049】
合成例1
下記の成分を混合し、モノマー溶液を調製した。
スチレンモノマー 15.0部
アクリル酸 20.0部
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート 65.0部
(日本油脂社製の「ブレンマーPME−400」)
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸) 8.0部
メチルエチルケトン 28.0部
エタノール 50.0部
【0050】
これとは別に、窒素導入管を備え付けた反応容器に、メチルエチルケトン67部を計り込み、窒素シールしながら、還流温度まで昇温した。これに、上記のモノマー溶液を、2時間かけて滴下し、滴下終了後、還流温度で12時間反応させた。反応後の溶液は、酸価157mgKOH/g、重量平均分子量8,400、ガラス転移温度26℃の高分子化合物Aを含有する、不揮発分33.2%の溶液であった。つぎに、これを、ジメチルアミノエタノールで115%中和し、イオン交換水とメチルエチルケトンおよびエタノールを置換して、高分子化合物Aの25%水溶液を調製した。
【0051】
合成例2
下記の成分を混合し、モノマー溶液を調製した。
スチレンモノマー 35.0部
アクリル酸 20.0部
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート 45.0部
(日本油脂社製の「ブレンマーPME−400」)
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸) 8.0部
メチルエチルケトン 50.0部
【0052】
これとは別に、窒素導入管を備え付けた反応容器に、イソプロピルアルコール100部を計り込み、窒素シールしながら、還流温度まで昇温した。これに、上記のモノマー溶液を、2時間かけて滴下し、滴下終了後、還流温度で12時間反応させた。反応後の溶液は、酸価154mgKOH/g、重量平均分子量8,100、ガラス転移温度45℃の高分子化合物Bを含有する、不揮発分41.5%の溶液であった。つぎに、これを、ジメチルアミノエタノールで115%中和し、イオン交換水とメチルエチルケトンおよびイソプロピルアルコールを置換して、高分子化合物Bの25%水溶液を調製した。
【0053】
合成例3
下記の成分を混合し、モノマー溶液を調製した。
スチレンモノマー 25.0部
アクリル酸 20.0部
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート 55.0部
(日本油脂社製の「プレンマーPME−400」)
アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
メチルエチルケトン 50.0部
【0054】
これとは別に、窒素導入管を備え付けた反応容器に、イソプロピルアルコール100部を計り込み、窒素シールしながら、還流温度まで昇温した。これに、上記のモノマー溶液を、2時間かけて滴下し、滴下終了後、還流温度で12時間反応させた。反応後の溶液は、酸価155mgKOH/g、重量平均分子量6,600、ガラス転移温度35℃の高分子化合物Cを含有する、不揮発分44.2%の溶液であった。つぎに、これを、ジメチルアミノエタノールで115%中和し、イオン交換水とメチルエチルケトンおよびイソプロピルアルコールを置換して、高分子化合物Cの25%水溶液を調製した。
【0055】
合成例4
下記の成分を混合し、モノマー溶液を調製した。
スチレンモノマー 22.5部
アクリル酸 40.0部
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート 45.0部
(日本油脂社製の「ブレンマーPME−400」)
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸) 8.0部
メチルエチルケトン 28.0部
エタノール 50.0部
【0056】
これとは別に、窒素導入管を備え付けた反応容器に、メチルエチルケトン67部を計り込み、窒素シールしながら、還流温度まで昇温した。これに、上記のモノマー溶液を、2時間かけて滴下し、滴下終了後、還流温度で12時間反応させた。反応後の溶液は、酸価311mgKOH/g、重量平均分子量8,600、ガラス転移温度43℃の高分子化合物Dを含有する、不揮発分32.1%の溶液であった。つぎに、これを、ジメチルアミノエタノールで115%中和し、イオン交換水とメチルエチルケトンおよびエタノールを置換して、高分子化合物Dの25%水溶液を調製した。
【0057】
合成例5
下記の成分を混合し、モノマー溶液を調製した。
スチレンモノマー 15.0部
アクリル酸 20.0部
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート 65.0部
(日本油脂社製の「ブレンマーPME−400」)
t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサネート 8.0部
(日本油脂社製の「パーヘキシル−O」)
【0058】
これとは別に、窒素導入管を備え付けた反応容器に、イソプロピルアルコール100部を計り込み、窒素シールしながら、還流温度まで昇温した。これに、上記のモノマー溶液を、2時間かけて滴下し、滴下終了後、還流温度で14時間反応させた。反応後の溶液は、酸価155mgKOH/g、重量平均分子量9,000、ガラス転移温度26℃の高分子化合物Eを含有する、不揮発分33.1%の溶液であった。つぎに、これを、ジメチルアミノエタノールで115%中和し、イオン交換水とイソプロピルアルコールを置換して、高分子化合物Eの25%水溶液を調製した。
【0059】
実施例1
酸性カーボンブラック〔三菱化学社製の「MA8」、一次粒子径0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンクリル62)14.3部、イオン交換水65.7部および湿潤剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)2.5部を、分散機としてシンマルエンタープライゼス社製の「ダイノーミルKDLスペシャル」により、粒径0.3μmのジルコニアビーズを分散媒体として、2時間分散して、顔料分散液(a)を得た。
カーボンブラックの分散粒径(コールター社製のレーザードップラー方式の粒度分布計「N4−PLUS」で測定)は、87nmであった。
【0060】
この顔料分散液(a)15.0部に、グリセリン5.0部、合成例1で得た高分子化合物A1.1部、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸0.2部、ジメチルアミノエタノール1.1部およびイオン交換水77.6部を加えた。これを、再び、上記の分散機により混合分散し、最終的にメンブランフィルターでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0061】
比較例1
酸性カーボンブラック(MA8)20.0部に代えて、塩基性カーボンブラック(デグサ社製の「プリンテックス85」)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、顔料分散液(b)を得た。顔料分散液(a)15.0部に代えて、上記の顔料分散液(b)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0062】
比較例2
実施例1で得た顔料分散液(a)10.0部に、グリセリン10.0部、マルチトース6.3部、スクロース0.7部、ジエチレングリコール3.0部、2−ピロリドン2.0部、消泡剤(日信化学社製の「サーフィノール465」)1.0部、イオン交換水67.0部を加えた。これを、実施例1と同様の分散機により混合分散し、最終的にメンブランフィルターでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0063】
実施例2
酸性カーボンブラック(MA8)20.0部に代えて、酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「#1000」、一次粒子径0.018μm)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、顔料分散液(c)を得た。顔料分散液(a)15.0部に代えて、上記の顔料分散液(c)を同量使用し、かつ合成例1で得た高分子化合物A1.1部に代えて、合成例2の高分子化合物Bを同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0064】
実施例3
酸性カーボンブラック(MA8)20.0部に代えて、酸性カーボンブラック(デグサ社製の「Specia Black 550」、一次粒子径0.025μm)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、顔料分散液(d)を得た。顔料分散液(a)15.0部に代えて、上記の顔料分散液(d)を同量使用し、かつ合成例1で得た高分子化合物A1.1部に代えて、合成例3の高分子化合物Cを同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0065】
実施例4
酸性カーボンブラック(MA8)20.0部に代えて、酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA11」、一次粒子径0.029μm)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、顔料分散液(e)を得た。顔料分散液(a)15.0部に代えて、上記の顔料分散液(e)を同量使用し、かつ合成例1で得た高分子化合物A1.1部に代えて、合成例4の高分子化合物Dを同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0066】
実施例5
酸性カーボンブラック(MA8)20.0部に代えて、酸性カーボンブラック(キャボット社製の「MOGUL−L」、一次粒子径0.024μm)を同量使用した以外は、実施例1と同様に、顔料分散液(f)を得た。顔料分散液(a)15.0部に代えて、上記の顔料分散液(f)を同量使用し、かつ合成例1で得た高分子化合物A1.1部に代え、合成例5の高分子化合物Eを同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0067】
実施例6
顔料分散液(a)15.0部に代えて、実施例5で得た顔料分散液(f)を同量使用し、かつ1,2,4−ベンゼントリカルボン酸0.2部に代えて、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸を同量使用した以外は、実施例1と同様に、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
【0068】
上記の実施例1〜6および比較例1,2の各インクジェットプリンタ用インクについて、下記の方法により、粒径、粘度、乾燥性、再分散性および非吸収面での乾燥性を調べた。結果は、表1に示されるとおりであった。
【0069】
<粒径、粘度>
インクジェットプリンタ用インクの粒径は、コールター社製のレーザードップラー方式の粒度分布計「N4−PLUS」で測定した。また、粘度は、東機産業社製の「R型粘度計」で測定(回転数100rpm)した。
【0070】
<乾燥性>
インクジェットプリンタ用インクを24時間室温で放置したのち、スパチュラで軽く押して、インクがスパチュラに付着するかを確認した。スパチュラにインクが付着しなかった場合を○、付着した場合を×、と評価した。
【0071】
<再分散性>
インクジェットプリンタ用インクをスライドガラス上に滴下したのち、60℃のオーブンで30分乾燥させたのち、イオン交換水中に浸漬させて、インクの再分散性を確認した。ゆっくりと再分散していった場合を○、再分散しないで塊が確認された場合を×、と評価した。
【0072】
<非吸収面での乾燥性>
インクジェットプリンタ用インクを用いて、エプソン社製の「インクジェットプリンタMJ510C」により印字し、指で印刷面を擦って剥がれるかどうかを確認した。剥がれなかった場合を○、剥がれた場合を×、と評価した。
【0073】
表1
【0074】
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜6の各インクジェットプリンタ用インクは、24時間室温放置したのちの乾燥性が非常に良好で、再分散性も良く、エプソン社製のプリンタを用いてプラスチックフィルムに印字したときの乾燥性も良く、手などが接触しても剥がれることはなかった。
【0075】
これに対して、比較例1のインクジェットプリンタ用インクは、乾燥性は良いが、再分散性が悪く、両特性を両立できなかった。また、比較例2のインクジェットプリンタ用インクは、再分散性は良かったが、乾燥性が悪く、やはり両特性を両立できず、エプソン社製のプリンタを用いてプラスチックフィルムに印字したときの乾燥性も悪く、指などが接触すると簡単に剥がれた。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、黒色顔料、高分子化合物、カルボキシル基を有する環状化合物および水を含むインクジェットプリンタ用インクであって、かつ黒色顔料として一次粒子径が0.010〜0.040μmの範囲にある酸性カーボンブラックを含ませるようにしたことにより、プラスチック、ガラス、金属板などの非吸収面に対する乾燥性と再分散性を両立する、工業的に有用なインクジェットプリンタ用インクを提供することができる。
Claims (12)
- 黒色顔料、高分子化合物、カルボキシル基を有する環状化合物および水を含むインクジェットプリンタ用インクであって、かつ黒色顔料として一次粒子径が0.010〜0.040μmの範囲にある酸性カーボンブラックを含み、導電率が2〜10mS/ cm の範囲にあることを特徴とするインクジェットプリンタ用インク。
- カルボキシル基を有する環状化合物は、カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物である請求項1に記載のインクジェットプリンタ用インク。
- カルボキシル基を有する環状化合物は、ベンゼンジカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸またはベンゼンテトラカルボン酸である請求項2に記載のインクジェットプリンタ用インク。
- カルボキシル基を有する環状化合物は、インク全量中、0.2〜2重量%の範囲で含まれる請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 高分子化合物は、ポリエーテル構造を有する請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 高分子化合物は、50℃以下のガラス転移温度を有する請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 高分子化合物は、重量平均分子量が1,000〜20,000の範囲にある請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 高分子化合物は、インク全量中、0.1〜3重量%の範囲で含まれる請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 粘度が1〜2mPa・sの範囲にある請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- 水以外の溶媒として、水溶性有機溶剤が、インク全量中、1〜20重量%の範囲で含まれる請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
- インクジェットプリンタが連続循環方式である請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェットプリンタ用インク。
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