JP4191317B2 - カーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物及び防虫機能を有するカーペット等の布帛類 - Google Patents

カーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物及び防虫機能を有するカーペット等の布帛類 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カーペット等の布帛類の裏打ち層の構成材として用いられる、ダニ等の虫の忌避作用及びその持続性に優れた虫忌避剤組成物およびこれを用いた防虫機能を有するカーペット等の布帛類に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住環境の変化、住環境への関心の高まり等から、カーペット等の布帛類に多数存在するダニ、カツオブシムシなどの虫を防除することに強い関心が寄せられている。その代表的なものとしてはダニが挙げられる。ダニの中には病原菌の媒介をしたり、あるいは人間の皮膚を刺す等人に直接の害を及ぼすものが存在することが知られている。また、近年最も大きな問題としてとり挙げられているのはダニが人に対してそのアレルギー症状の原因になるということである。また、ダニに限らず虫がカーペット等の布帛類に存在していると前記アレルギー症状の原因をはじめとして人体に対して様々な好ましくない影響を及ぼす。
【0003】
このような問題を解決すべく、ダニ等の虫に対して忌避作用を発揮する虫忌避剤を、カーペット等の布帛類におけるパイル部等の表層部、あるいは基布に付与せしめたものが多く提案されている。例えば、虫忌避剤を練り込んだ防虫繊維をパイル糸として使用して構成した防虫カーペットや、防虫剤を練り込んだポリオレフィン素材からなる防虫織物を基布として使用した防虫カーペット、等が挙げられる。
【0004】
しかしながら、上記のようなカーペット等の布帛類の表層部または基布に虫忌避剤を付与せしめた構成では、防虫繊維、防虫織物を製作するのに大きなコストを要し、高価なものになるという問題があった。また、人が直接に接触する表層部または基布に虫忌避剤が付与されているから安全衛生面から好ましいものではなかった。また、その忌避効果の持続性においても十分と言えるものではなかった。更に、パイル部等の表層部に虫忌避剤を付与せしめたものでは、該布帛類本来の良好な風合いを損なうという問題もあった。
【0005】
そこで、上記従来技術の問題を解決するものとして、カーペット等の布帛類の裏打ち層の構成材中に虫忌避剤を含有せしめた構成とすることが提案されている。裏打ち層の構成材中に虫忌避剤を含有せしめるだけであるから、前記表層部または基布に虫忌避剤を付与せしめた構成と比較して十分に低コスト化を図ることができるし、また人体に直接に接触することもなく、かつ良好な風合いを損なうこともない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記後者の従来技術では、虫忌避剤が裏打ち層中に埋設された状態となるために、除放性が確保される一方で、虫忌避剤が裏打ち層中から外に揮散しにくく、即ちその揮散放出量が少なく、最も重要な忌避効果が十分に得られないという問題があった。また、裏打ち層の構成素材の樹脂ラテックス中において虫忌避剤が分解しやすく、そもそもその薬効が十分に発揮される状態にないという問題もあった。
【0007】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、低コストである上に、優れた風合いを確保でき、また人体に直接接触することがなく安全性の面で優れると共に、高い忌避効果を発揮せしめることができ、かつその忌避効果の持続性に優れた、カーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物及び防虫機能を有するカーペット等の布帛類を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意研究の結果、耐アルカリ性を有する虫忌避剤と、特定の物質とを内包したマイクロカプセル体が、樹脂またはゴムの水性エマルジョン中に分散された構成の組成物を、カーペット等の布帛類の裏打ち層の構成材とすることにより、上記所望のカーペット等の布帛類が得られることを見出すに至り、この発明を完成したものである。
【0009】
即ち、この発明のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物は、耐アルカリ性を有する虫忌避剤と、可塑剤、テルペノイド類及びテルペノイド類誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上のキャリア剤と、を含有してなる組成物を殻体内に内包したマイクロカプセル体が、樹脂およびゴムからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子物質を分散質とする高分子水性エマルジョン中に分散状態に含有されていることを特徴とするものである。
【0010】
虫忌避剤が耐アルカリ性を有するものであるから、高分子水性エマルジョン中においても分解されることが殆どなく、従ってその薬効が十分に発揮され得る状態となされる。また、前記虫忌避剤に加えて、上記の特定化合物から選ばれるキャリア剤が一緒にマイクロカプセル体内に内包された構成となされており、このキャリア剤の併存により前記虫忌避剤の裏打ち層表面側への蒸散移行が促進され、ひいては布帛において高い虫忌避効果が発揮されるものとなる。更に、薬効成分である虫忌避剤がマイクロカプセル体内に内包されているから除放性能が付与されることに加えて、上記キャリア剤の併存によってマイクロカプセル体内における残存虫忌避剤濃度が相当に低い値になるまで虫忌避剤を誘導蒸散移行せしめることができるから、その優れた忌避効果が長期間にわたって持続されて、長期にわたって安定した除放性が確保される。従って、より少ない忌避剤使用量で高い忌避効果及びその持続性が得られるので、低コスト化をも図り得る。
【0011】
上記耐アルカリ性を有する虫忌避剤としてはジエチルトルアミドを用いるのが好ましく、このような構成とすることで、一層高い虫忌避効果を得ることができるとともに、優れた耐アルカリ性を有するのでその分解がより効果的に防止される。
【0012】
マイクロカプセル体における耐アルカリ性虫忌避剤/キャリア剤の混合比率は重量比で5/1〜5/5の範囲であるのが好ましい。このような範囲内に設定すれば、低コストで一層優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0013】
耐アルカリ性虫忌避剤/高分子物質の混合比率は重量比で0.01/100〜1.5/100の範囲であるのが好ましい。このような範囲内に設定すれば、裏打ち層としての機能を低下させることなく、かつ低コストでより一層優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0014】
マイクロカプセル体の粒径は1〜100μmであるのが好ましく、これにより均一な分散性と虫忌避効果の持続性を十分に得ることができる。
【0015】
マイクロカプセル体に内包される組成物の構成成分として更に共力剤が含有されているのが好ましい。この共力剤が存在することで、虫忌避剤の裏打ち層表面側への蒸散移行が一段と促進される。
【0016】
上記共力剤としては、虫忌避剤の蒸散移行の促進効果に特に優れている点で、ピペロニルブトキサイドを用いるのが好ましい。
【0017】
また、この発明の防虫機能を有するカーペット等の布帛類は、カーペット基材等の繊維基材の裏面に裏打ち層が設けられたカーペット等の布帛類において、前記裏打ち層が、上記いずれかのカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物が塗布乾燥されることにより形成されたものであることを特徴とするものである。
【0018】
裏打ち材の構成主材が、樹脂またはゴムを分散質とする高分子水性エマルジョン(樹脂ラテックスまたはゴムラテックス)が塗布乾燥されて形成されたものであり、裏打ち層として空気が通過しやすい構造が形成されるので、虫忌避剤等の蒸散物が十分に通過し得るものとなる。そして、裏打ち層の構成材として上記構成に係る虫忌避剤組成物が用いられているから、布帛において高い虫忌避効果が発揮されると共に、その優れた忌避効果が長期間にわたって持続されて、長期間にわたって安定した除放性を有するものとなる。また、布帛の表層部(パイル等)や基布に虫忌避剤を付与せしめるものではないから、布帛本来の優れた風合いを確保できると共に、安全性の面でも優れたものとなし得る。
【0019】
上記布帛類において、裏打ち層における耐アルカリ性虫忌避剤含量が0.1〜15g/m2 の範囲であるのが好ましく、このような範囲とすれば、裏打ち層としての機能を低下させることなく、かつ低コストで一層優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物は、特定の虫忌避剤と特定の化合物(キャリア剤)とを含有してなる組成物を殻体内に内包したマイクロカプセル体が、特定の高分子物質を分散質とする水性エマルジョン中に分散状態に含有されているものである。
【0021】
前記虫忌避剤としては耐アルカリ性を有するものを用いる必要がある。後に詳述する高分子物質を分散質とする水性エマルジョンはアルカリ性であることから、このようなアルカリ性水性液に対して耐久性、即ち耐分解性のないものでは、虫忌避剤自体が分解されてしまいその薬効が十分に発揮されなくなってしまうからである。このような耐アルカリ性を有する虫忌避剤としては、ジエチルトルアミド、有機リン系防虫剤等が挙げられる。中でも、ジエチルトルアミド及び該ジエチルトルアミドと同等以上の耐アルカリ性を有する虫忌避剤からなる群より選ばれる1種または2種以上の耐アルカリ性忌避剤を用いるのが好ましい。特に好ましいのはジエチルトルアミドであり、これを用いれば一層高い虫忌避効果を得ることができると共に、優れた耐アルカリ性を有することからその分解もより効果的に防止できる利点がある。
【0022】
この発明では、マイクロカプセル体の殻体内に、上記耐アルカリ性虫忌避剤と共に、可塑剤、テルペノイド類及びテルペノイド類誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上のキャリア剤を内包せしめる。この可塑剤、テルペノイド類、テルペノイド類誘導体を、マイクロカプセル体の殻体内に共存せしめることにより、前記虫忌避剤の裏打ち層表面側への蒸散移行を促進させることができ、ひいてはカーペット等の布帛において高い虫忌避効果を発揮させることができる。従って、内包される虫忌避剤量を少量にしても十分な虫忌避効果を得ることができるので、低コスト化を図ることも可能となる。これに対し、上記キャリア剤を用いない場合には、即ち虫忌避剤だけである場合には、マイクロカプセル体内に内包される量を増大せしめても、カーペット等の布帛において十分な虫忌避効果を得ることは困難である。
【0023】
前記キャリア剤を共存せしめることによって虫忌避剤の蒸散移行を促進させることができるその作用機構については定かではないが、これらキャリア剤が蒸気となってマイクロカプセル体から外に移動する際に、同じくマイクロカプセル体内にある虫忌避剤を積極的に伴って外側に誘導蒸散移行せしめているためと推定される。
【0024】
更に、マイクロカプセル体内に前記キャリア剤を共存せしめた構成を採用する場合、その優れた忌避効果が長期間にわたって持続されて、長期間安定した除放性を確保できる利点がある。そもそも、虫忌避剤がマイクロカプセル体内に内包されることで、良好な除放性が発揮されるわけであるが、虫忌避剤に加えてキャリア剤を共存せしめた系では、キャリア剤を共存させない系と比較して、マイクロカプセル体内における残存虫忌避剤濃度が相当に低くなるところまで、虫忌避剤を誘導蒸散移行せしめることが可能となることに因ると考えられる。即ち、キャリア剤を共存させない系では、マイクロカプセル体内における残存虫忌避剤濃度が比較的高い状態で蒸散移行が緩慢となってその効果が発揮され難くなるのに対し、キャリア剤を共存せしめた系ではマイクロカプセル体内における残存虫忌避剤濃度が相当に低い値になるまで虫忌避剤を誘導蒸散移行せしめることができるためと推定される。従って、従来よりも少ない虫忌避剤含量で、布帛において高い虫忌避効果が発揮されると共に、その優れた忌避効果が長期にわたって持続されるものとなる。このように、薬効効率(添加した虫忌避剤の全量のうち、蒸散して薬効に関与することができたものの比率)の高いものとなすことができるものであり、従って低コストで上記優れた諸効果を発揮できる虫忌避剤組成物を提供することができる。
【0025】
前記可塑剤としては、合成樹脂の可塑剤として用いられる公知のものを用いることができ、例えばジ−n−ブチルアジペート、ジ−n−ドデシルアジペート、クエン酸アセトブチル、ドデカン−2−酸ジメチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチルなどが挙げられる。中でも、虫忌避剤の蒸散移行を一層促進できることから、ジ−n−ブチルアジペート、ジ−n−ドデシルアジペート、クエン酸アセトブチル、ドデカン−2−酸ジメチルを用いるのが好ましい。
【0026】
前記テルペノイド類、テルペノイド類誘導体としては、特に限定されないが、例えばリモネン、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、ケイ皮酸アルコール、サリチル酸ベンジルなどが挙げられる。中でも、虫忌避剤の蒸散移行を一層促進できることから、リモネン、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジルを用いるのが好ましい。
【0027】
上記必須成分のマイクロカプセル体内における混合比率は、耐アルカリ性虫忌避剤/キャリア剤=5/1〜5/5(重量比)の範囲とするのが好ましい。キャリア剤の混合比率が上記範囲の下限より小さくなると、虫忌避剤の蒸散移行の促進を十分に行わせることが困難となって、十分な虫忌避効果を得ることができなくなるので、好ましくない。一方、虫忌避剤の混合比率が上記範囲の下限より小さくなると、必要以上に薬効成分以外の量が多くなって虫忌避効果の低下を来たすので、好ましくない。中でも、耐アルカリ性虫忌避剤/キャリア剤=5/2〜5/4(重量比)の範囲とするのがより好ましい。
【0028】
更に、上記マイクロカプセル体の殻体内に、必須2成分(耐アルカリ性虫忌避剤、キャリア剤)に加えて、共力剤が含有されているのが好ましい。ここで、共力剤とは、そのもの自体は効力を持たないが防虫剤と共存させることでその防虫性能を増大させることが知られている化学物質のことであり、このような共力剤を前記キャリア剤と共に共存せしめることによって虫忌避剤の蒸散移行をより一段と促進させることができる利点がある。この共力剤としては、特に限定されないが、例えばピペロニルブトキサイド、イソボニルチオシアノアセテート等が挙げられる。中でも、ピペロニルブトキサイドが特に好適である。この共力剤の混合比率は、キャリア剤100重量部に対して100〜300重量部の範囲とするのが好ましい。
【0029】
これら化合物(虫忌避剤、キャリア剤など)を水に溶解または分散させた組成物をマイクロカプセル体の内包物とする。なお、この組成物中には、非イオン系界面活性剤などの界面活性剤、増粘剤等の各種添加剤を含有せしめても良い。
【0030】
前記マイクロカプセル体は、上記組成物(耐アルカリ性虫忌避剤、キャリア剤、必要に応じて共力剤など)を殻体内に内包してなるものであり、該殻体の素材は特に限定されないが、通常、合成樹脂等の高分子材料が用いられる。この殻体を構成する合成樹脂としては、例えばウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。中でも、ウレタン樹脂が好適である。
【0031】
前記マイクロカプセル体は、例えば次のようにして製造することができる。即ち、例えば、上記組成物(耐アルカリ性虫忌避剤、キャリア剤、必要に応じて共力剤、界面活性剤等)と、2価以上の脂肪族系イソシアネートとを十分に混合せしめたものを、増粘剤液に添加し、ホモジナイザーを用いて乳化させた後、乳化液を冷却し、該乳化液を、水酸基を2個以上有する化合物の水溶液に滴下していき、その後加熱攪拌することによって製造することができる。具体例としては、耐アルカリ性虫忌避剤25重量部、キャリア剤5重量部、共力剤8重量部、非イオン系界面活性剤3重量部と、ヘキサメチレンジイソシアネート7重量部とを十分に混合せしめたものを、4%増粘剤(カルボキシメチルセルロース)液30重量部に添加し、ホモジナイザーを用いて乳化させた後、該乳化液を25〜30℃に冷却し、この乳化液を、エチレングリコールの2%水溶液22重量部に滴下して1時間攪拌し、次いで60℃で3時間攪拌することによって、耐アルカリ性虫忌避剤、キャリア剤、共力剤をウレタン樹脂の殻体内に内包したマイクロカプセル体の分散液を製造することができる。
【0032】
前記マイクロカプセル体の粒径は、1〜100μmの範囲とするのが好ましい。1μm未満では虫忌避剤量が少なくなって十分な虫忌避効果が得られ難くなるので好ましくないし、一方100μmを超えると虫忌避剤組成物中における虫忌避剤の分散が不均一になりやすいので好ましくない。中でも、マイクロカプセル体の粒径は、2〜10μmの範囲とするのがより好ましい。また、殻体の膜厚は、当該マイクロカプセル体の粒径の0.05〜0.5倍の範囲とするのが好ましい。
【0033】
この発明のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物は、上記構成に係るマイクロカプセル体が、樹脂およびゴムからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子物質を分散質とする高分子水性エマルジョン中に分散状態に含有されているものである。なお、この発明の虫忌避剤組成物は、通常、上記高分子水性エマルジョン中にマイクロカプセル体を添加分散して製造することができるが、特にこのような方法で得られるものに限定されるものではなく、例えば、マイクロカプセル体が分散された水性液を分散媒として用いて、高分子エマルジョンを形成せしめることによって製造したものであっても良い。
【0034】
前記高分子水性エマルジョン(高分子ラテックス)を構成する合成樹脂としては、特に限定されないが、例えばアクリル酸エステル樹脂等のアクリル系樹脂、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂)等が挙げられる。また、前記高分子水性エマルジョンを構成する合成ゴムとしては、特に限定されないが、例えばSBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、MBR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)等が挙げられる。中でも、EVA樹脂ラテックス、SBRラテックスを用いるのが好ましい。
【0035】
前記水性エマルジョン中におけるマイクロカプセル体(耐アルカリ性忌避剤)と高分子物質の混合比率は、耐アルカリ性虫忌避剤/高分子物質の混合比率が重量比で0.01/100〜1.5/100の範囲となるように設定するのが望ましい。耐アルカリ性虫忌避剤の混合比率が上記範囲の下限より小さくなると、形成される裏打ち層における耐アルカリ性虫忌避剤含量が小さくなって、十分な虫忌避効果が発揮されなくなるので好ましくない。一方、耐アルカリ性忌避剤の混合比率が上記範囲の上限より大きくなっても、虫忌避効果としては同等であり徒にコストを増大させる上に、裏打ち層としての接着強度等の機能を低下させる恐れがあるので、好ましくない。中でも、耐アルカリ性虫忌避剤/高分子物質の混合比率が重量比で0.1/100〜1.0/100の範囲となるように設定するのがより望ましい。
【0036】
なお、上記水性エマルジョン中には、老化防止剤、抗菌剤、増粘剤等の各種添加剤を配合せしめても良い。
【0037】
しかして、上記の裏打ち層用虫忌避剤組成物を、カーペット基材等の繊維基材(3)の裏面に塗布して乾燥させることによって、この発明の防虫機能を有するカーペット等の布帛類(1)を得ることができる。繊維基材(3)の裏面への塗布方法としては、特に限定されず、例えばローラーコーティング法、転写法、スプレー法等が挙げられ、生産性、コストの観点からローラーコーティング法を用いて塗布するのが好ましい。
【0038】
図1に、この発明の防虫機能を有するカーペット等の布帛類(1)の一実施形態に係る概略断面図を示す。この実施形態にかかる布帛類は、表面にパイル層(7)を有するカーペット基材である繊維基材(3)の裏面に裏打ち層(2)が積層一体化されたカーペット(1)である。
【0039】
この発明の防虫機能を有するカーペット等の布帛類(1)において、その裏打ち層(2)における耐アルカリ性虫忌避剤含量は0.1〜15g/m2 の範囲とするのが好ましい。0.1g/m2 未満では十分な虫忌避効果が発揮されなくなるので好ましくない。一方、15g/m2 を超えても虫忌避効果としては同等であり徒にコストを増大させることとなる上に、裏打ち層としての接着強度等の機能を低下させるので好ましくない。中でも、裏打ち層(2)における耐アルカリ性虫忌避剤含量は1〜10g/m2 の範囲とするのがより好ましい。
【0040】
また、裏打ち層(2)の乾燥重量は、100〜10000g/m2 とするのが好ましい。100g/m2 未満では、パイル糸を保持する抜糸強度が低下するので、好ましくない。また10000g/m2 を超えると、カーペット等の布帛類の重量が増大する上に、コスト高となるので好ましくない。中でも、裏打ち層(2)の乾燥重量は400〜1500g/m2 とするのがより好ましい。
【0041】
この発明において、カーペット基材等の繊維基材(3)としては、特に限定されるものではくどのようなものでも使用できる。例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維からなる糸を製編織した布地の他、各種の繊維や糸を、ニードリング等により機械的に接結したり、あるいは接着剤等により化学的に接結した不織布等を使用できる。
【0042】
また、カーペット基材等の繊維基材(3)は、図1に示すような、その表面にパイル層(7)が形成されたパイル布帛であっても、あるいはパイル層が形成されない平布地であっても良いが、カーペット等の床敷き材等として使用される場合には、快適な座り心地、踏み心地等を得るためにパイル布帛を使用するのが望ましい。
【0043】
カーペット基材等の繊維基材(3)にパイル層(7)を形成する場合、パイル素材としては、特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その他、麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等を使用できる。更にパイル層(7)の形成手段も特に限定されるものではなく、例えばモケット等のように経パイル織、緯パイル織等の製織によりパイル層を形成する手段、タフティングマシン等によりパイル糸を植毛してパイル層を形成する手段、接着剤を用いてパイル糸を接着してパイル層を形成する手段等を例示することができる。
【0044】
なお、この発明の防虫機能を有するカーペット等の布帛類(1)の使用形態は特に限定されるものではなく、例えば、通常のカーペットの他、マットあるいはタイルカーペット等として構成することができるし、またその他の敷物等として、更には椅子張り用等のモケット等として構成することもできる。
【0045】
【実施例】
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
【0046】
<実施例1>
ジエチルトルアミド25重量部、ジ−n−ブチルアジペート5重量部、非イオン系界面活性剤3重量部、水60重量部からなる水性液を、ウレタン樹脂で被覆してマイクロカプセル体を得た。このマイクロカプセル体の平均粒径は5μmであった。
【0047】
上記マイクロカプセル体5重量部を、SBRの水性エマルジョン液(SBRラテックス、SBR含量50重量%)1000重量部に添加分散させて、裏打ち層用虫忌避剤組成物を得た。この組成物におけるジエチルトルアミド/SBR(固形分)の混合比率は重量比で0.25/100であった。
【0048】
上記裏打ち層用虫忌避剤組成物をプラスチックシャーレに1000g/m2 となるように流し込んだ後、室温で十分に乾燥させて試験試料とした。この試験試料におけるジエチルトルアミド含量は、1.25g/m2 であった。
【0049】
<実施例2〜10>
表1〜3に示す材料を表1〜3に示す割合で用いてマイクロカプセル体を作成した以外は、実施例1と同様にして裏打ち層用虫忌避剤組成物を得、また実施例1と同様にして試験試料を得た。
【0050】
なお、実施例9では、マイクロカプセル体の平均粒径を3μmとすると共に、SBRの水性エマルジョン液としてSBR含量が60重量%のものを用いて裏打ち層用虫忌避剤組成物におけるジエチルトルアミド/SBR(固形分)の混合比率を重量比で0.21/100とし、その結果、試験試料におけるジエチルトルアミド含量は、1.26g/m2 であった。
【0051】
また、実施例10では、マイクロカプセル体の平均粒径を10μmとすると共に、SBRの水性エマルジョン液としてSBR含量が40重量%のものを用いて裏打ち層用虫忌避剤組成物におけるジエチルトルアミド/SBR(固形分)の混合比率を重量比で0.31/100とし、その結果、試験試料におけるジエチルトルアミド含量は、1.24g/m2 であった。
【0052】
<実施例11>
ポリプロピレン繊維の織布(縦密度18本/inch、横密度11本/inch)からなるベースに、ポリエステル繊維からなるパイル糸をタフティングマシンによりタフティングして、パイル目付が400g/m2 カーペット原反を得た。上記カーペット原反の裏面に、実施例1で得られた裏打ち層用虫忌避剤組成物をローラーコーティング法により塗布した後、150℃で乾燥させて、カーペットを作成した。このカーペットの裏打ち層における虫忌避剤含量は、1.25g/m2 であった。
【0053】
得られたカーペットは、優れた風合いを有すると共に、十分な抜糸強度を有する等裏打ち層として十分な特性を具備していた。
【0054】
更に、実施例2〜10で得られた各裏打ち層用虫忌避剤組成物についても、それぞれ上記実施例11と同様にして実際にカーペット原反の裏面に塗布形成してカーペットを作成したところ、いずれも優れた風合いを有すると共に、十分な抜糸強度を有する等裏打ち層として十分な特性を具備していた。
【0055】
【表1】
Figure 0004191317
【0056】
【表2】
Figure 0004191317
【0057】
【表3】
Figure 0004191317
【0058】
<比較例1>
マイクロカプセル体の中にキャリア剤を含有せしめない構成(虫忌避剤+共力剤)とした以外は、実施例3と同様にして裏打ち層用虫忌避剤組成物を得、また実施例3と同様にして試験試料を得た。
【0059】
<比較例2>
薬効成分としてダイアジノン(リン系化合物)を用いる構成とした。即ち、ダイアジノン25重量部、非イオン系界面活性剤3重量部、水65重量部からなる水性液を、ウレタン樹脂で被覆してマイクロカプセル体を得た。このマイクロカプセル体の平均粒径は5μmであった。以下、実施例1と同様にして裏打ち層用虫忌避剤組成物を得、また実施例1と同様にして試験試料を得た。
【0060】
<比較例3>
マイクロカプセル体の中にキャリア剤を含有せしめない構成とした以外は、実施例1と同様にして裏打ち層用虫忌避剤組成物を得、また実施例1と同様にして試験試料を得た。
【0061】
<比較例4>
ジエチルトルアミド1.25gをマイクロカプセル体内に内包せずにそのままSBRの水性エマルジョン液(SBRラテックス、SBR含量50重量%)1000重量部に添加分散させて、裏打ち層用虫忌避剤組成物を得た。この組成物におけるジエチルトルアミド/SBR(固形分)の混合比率は重量比で0.25/100であった。以下、実施例1と同様にして試験試料を得た。
【0062】
<参照例>
薬効成分を全く使用しない構成とした。すなわち、SBRの水性エマルジョン液(SBRラテックス、SBR含量50重量%)をプラスチックシャーレに1000g/m2 となるように流し込んだ後、室温で十分に乾燥させて試験試料とした。これは、後述する「未加工試料区」に相当するものである。
【0063】
【表4】
Figure 0004191317
【0064】
上記のようにして得られた各試験試料に対して、下記試験法に基づき防ダニ性の評価を行った。
【0065】
<防ダニ性試験法>
本試験法は、防ダニ加工製品自主基準作成委員会で規定された試験方法で1999年度中の導入が予定されているものであり、カーペット等がその対象とされている侵入阻止法に準拠したものである。
【0066】
外径約90mm、高さ約20mmのガラスシャーレA(21)に生存ダニ数10000匹(ヤケヒョウヒダニ)を含む量のダニ培地(22)を均一に広げ、該ガラスシャーレA(21)を直径100mm以上の昆虫用粘着トラップ上に置く。前記ガラスシャーレA(21)の中央部に外径約45mm、高さ約15mmのガラスシャーレB(23)を置く。このガラスシャーレB(23)にその内径と同サイズに切り取った試験試料(24)を敷き込み、その中心に直径約10mmの範囲内に誘引用のダニ未接種培地(25)0.05gを置く。これを粘着トラップごと飽和食塩水の入った食品保存用プラスチック製容器(300mm×240mm×100mm、内容量約5L、本体がポリプロピレン、蓋がポリエチレン製)に入れ密閉する。
【0067】
次に、前記食品保存用プラスチック製容器を全暗状態の恒温器中に静置し、容器内が25±1℃、75±5%R.H.を維持している状態で24±1時間放置の後、誘引ダニ(試験試料、ダニ未接種培地、ガラスシャーレBの内壁部分にいるダニを対象とする)の全生存ダニ数を計数する。
【0068】
なお、各試料につきそのサンプル数を5個とし、即ち各試料につき5回試験を行い、その平均値を忌避率(%)とした。
【0069】
忌避率(%)=(X−Y)÷X×100
X…未加工試料区の全生存ダニ数
Y…防ダニ加工試料区の全生存ダニ数
【0070】
【表5】
Figure 0004191317
【0071】
<忌避効果の持続性試験法>
試験試料を81℃で48時間加熱処理を行った後、同様に前記防ダニ性試験法に基づいてその忌避率(%)を求めた。その結果を表5に示す。
【0072】
表から明らかなように、この発明の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物で作成した実施例1〜10の試料においては、高い忌避率が得られており、優れた虫忌避効果を発揮させることができることを確認し得た。また、実施例1〜8の試料のいずれもその虫忌避効果の持続性にも優れていた。
【0073】
これに対し、この発明の範囲を逸脱する比較例1〜4では、十分な忌避率が得られなかった。また、虫忌避効果の持続性も十分ではなかった。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物は、虫忌避剤が耐アルカリ性を有するので、高分子水性エマルジョン中でも分解されることが殆どなく、その薬効が十分に発揮される状態とすることができる。また、虫忌避剤に加えて上記特定化合物から選ばれるキャリア剤をマイクロカプセル体内に併存させているから、虫忌避剤の蒸散移行を促進することができ、ひいては布帛において高い虫忌避効果を発揮させることができる。更に、虫忌避剤がマイクロカプセル体内に内包されていることにより除放性が得られるのであるが、これに加えてキャリア剤の併存によってマイクロカプセル体内における残存虫忌避剤濃度が相当に低い値になるまで虫忌避剤を誘導蒸散移行せしめることができるので、その優れた虫忌避効果を長期間にわたって発揮させることができ、長期にわたって安定した除放性を確保することができる。このように、より少ない忌避剤使用量で高い忌避効果及びその持続性を得ることができるので、低コスト化をも図ることができる。
【0075】
耐アルカリ性を有する虫忌避剤がジエチルトルアミドである場合には、より高い虫忌避効果を得ることができると共に、忌避剤の分解をより効果的に防止できる。
【0076】
マイクロカプセル体における耐アルカリ性虫忌避剤/キャリア剤の混合比率が重量比で5/1〜5/5の範囲である場合には、低コストで一層優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0077】
耐アルカリ性虫忌避剤/高分子物質の混合比率が重量比で0.01/100〜1.5/100の範囲である場合には、裏打ち層としての機能を低下させることなく、かつ低コストでより一層優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0078】
マイクロカプセル体の粒径が1〜100μmである場合には、均一な分散性と虫忌避効果の持続性を十分に得ることができる。
【0079】
マイクロカプセル体に内包される組成物の構成成分として共力剤が含有されている場合には、虫忌避剤の蒸散移行を一段と促進できるので、一段と優れた虫忌避効果を得ることができる。
【0080】
前記共力剤がピペロニルブトキサイドである場合には、虫忌避剤の蒸散移行をより一段と促進することができる。
【0081】
また、この発明の防虫機能を有する布帛類は、裏打ち層が、樹脂またはゴムの水性エマルジョンが塗布乾燥されて形成されたものであり、裏打ち層として虫忌避剤等の蒸散物が十分に通過し得る構造となる。そして、裏打ち層の構成材として上記虫忌避剤組成物を用いているので、布帛において高い虫忌避効果を発揮させることができると共に、その優れた忌避効果を長期間にわたって持続させることができ、長期間にわたって安定した除放性を確保することができる。また、このような高い忌避効果及び優れた持続性を少ない忌避剤使用量でなし得るから、その分低コストで布帛を提供することができる。また、マイクロカプセル体が裏打ち層中に埋設された態様となるから、布帛使用中において該カプセル体が脱落等することがなく耐久性にも優れている。更に、布帛の表層部や基布に虫忌避剤を付与せしめるものではないから、布帛本来の優れた風合いを十分に確保できると共に、人体に対する安全性の面でも優れたものとできる。
【0082】
裏打ち層における耐アルカリ性虫忌避剤含量が0.1〜15g/m2 の範囲である場合には、裏打ち層としての機能を低下させることなく、かつ低コストで一層優れた虫忌避効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるカーペットを示す断面図である。
【図2】防ダニ性試験方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…カーペット等の布帛類
2…裏打ち層
3…カーペット基材等の繊維基材

Claims (8)

  1. ジエチルトルアミドと、
    ジ−n−ブチルアジペート、ジ−n−ドデシルアジペート、クエン酸アセトブチル及びドデカン−2−酸ジメチルからなる群より選ばれる1種または2種以上の可塑剤を含んでなるキャリア剤と、
    を含有してなる組成物を殻体内に内包したマイクロカプセル体が、樹脂およびゴムからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子物質を分散質とする高分子水性エマルジョン中に分散状態に含有されていることを特徴とするカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  2. 前記マイクロカプセル体におけるジエチルトルアミド/キャリア剤の混合比率が重量比で5/1〜5/5の範囲である請求項1に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  3. ジエチルトルアミド/高分子物質の混合比率が重量比で0.01/100〜1.5/100の範囲である請求項1または2に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  4. 前記マイクロカプセル体の粒径が1〜100μmである請求項1〜のいずれか1項に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  5. 前記マイクロカプセル体に内包される組成物の構成成分として共力剤が含有されている請求項1〜のいずれか1項に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  6. 前記共力剤がピペロニルブトキサイドである請求項に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物。
  7. カーペット基材等の繊維基材の裏面に裏打ち層が設けられたカーペット等の布帛類において、
    前記裏打ち層が、請求項1〜のいずれか1項に記載のカーペット等の布帛類の裏打ち層用虫忌避剤組成物が塗布乾燥されることにより形成されたものであることを特徴とする防虫機能を有するカーペット等の布帛類。
  8. 前記裏打ち層におけるジエチルトルアミド含量が、0.1〜15g/m2の範囲である請求項に記載の防虫機能を有するカーペット等の布帛類。
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