JP4190185B2 - 液体収納容器および包装体 - Google Patents

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正臣 今井
博之 寺田
圭世 外山
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D77/00Packages formed by enclosing articles or materials in preformed containers, e.g. boxes, cartons, sacks or bags
    • B65D77/22Details
    • B65D77/30Opening or contents-removing devices added or incorporated during filling or closing of containers
    • B65D77/38Weakened closure seams

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Packages (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体収納容器および包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無菌的操作が求められる医療現場では、密封された包装体の内部で、医療用具に液体を接触させる等の操作が行われている。このとき、液体を放出する液体収納容器としては、重ね合わせシートの外周部同士を接合(シール)することにより内部に空間(液体収容部)を形成した容器等が知られている。容器中に収納された液体は、通常、たとえば液体収容部を外部から押圧するなど、外部から圧力を加えることにより外周部に形成された開封口用シール部の一部を剥離させ、内部の液体を放出させる。
【0003】
従来のこのような液体収納容器では、全体にわたって同じ強度で帯状に施された外周シール部の一部分のシール幅を狭くすることにより上記液体放出時に開封口となるシール部を形成している。
【0004】
しかしこのような液体収納容器には、次のような問題点があった。
・一定強度で接合されたシール部の特定位置で開封するためには、該開封部のシール面積(幅)を相対的に小さくする必要があるが、この際、開封部となるシール部は密封性を保持しうる幅も確保する必要があり、開封口となるシール部面積を挟む非開封部のシール部の幅が相対的に十分大きくなってしまう。そのため、特に液体を収納する空間が小さい場合には、液体収納容器全体に対するシール部の割合が大きくなり、液体収納容器の小型化が困難であった。
・力の加え方等により、液体の放出方向にバラツキが生じ、目的とする方向以外への放出が起こることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡便かつ確実な開封が可能であり、液体の放出に指向性が有り、小型化が可能である液体収納容器およびこれを収納した包装体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
【0007】
(1) 外周の少なくとも一部にシート材同士を接合したシール部を有し、これにより内部に空間が形成されたシート材からなり、かつ該空間内に密封収納された液体を有する液体収納容器であって、
前記シール部の少なくとも一部に接合強度が他のシール部よりも弱い開封口形成用の弱シール部を有し、
前記弱シール部は、前記空間の中心部から外縁側に向かって、外縁と平行な方向の該弱シール部の長さが漸減する形状を有し、かつ、
前記弱シール部の前記シート材外縁と平行な方向の長さをLとし、その最大値をLmax、最小値をLminとしたとき、0.1≦Lmin/Lmax≦0.7の関係を満足する液体収納容器。
【0008】
(2) 前記シート材の外縁と垂直な方向の前記弱シール部の幅をW、前記シート材の外縁と平行な方向の前記弱シール部の長さの最小値をLminとしたとき、0.1≦W/Lmin≦10の関係を満足する上記(1)に記載の液体収納容器。
【0010】
(3) 前記シール部の接合強度をF1、前記弱シール部の接合強度をF2としたとき、0.01≦F2/F1≦0.55の関係を満足する上記(1)または(2)に記載の液体収納容器。
【0011】
(4) 前記弱シール部の接合強度F2は、50〜1000gf/15mm幅である上記(1)ないし()のいずれかに記載の液体収納容器。
【0013】
(5) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体収納容器と、該液体収納容器内の液体に接触させて使用される医療用器具と、該液体収納容器と該医療用器具とを収納する包材とを有することを特徴とする包装体。
【0014】
(6) 前記医療用器具は、生体内に挿入される挿入部と、手で持って操作する基部とを有するカテーテルであり、前記包材は、前記カテーテルの基部および挿入部付近にそれぞれ長手方向への移動を規制するシール部が設けられている上記(5)に記載の包装体。
【0015】
(7) 前記液体収納容器の弱シール部は、前記カテーテルの挿入部の側部付近に位置している上記(6)に記載の包装体。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の液体収納容器は、外周の少なくとも一部にシート材同士を接合したシール部を有し、これにより内部に空間が形成されたシート材からなり、かつ該空間内に密封収納された液体を有する液体収納容器であって、前記シール部の少なくとも一部に接合強度が他のシール部よりも弱い開封口形成用の弱シール部を有する。
【0019】
以下、本発明の液体収納容器および包装体について添付図面に基づいて具体的に説明する。なお以下に示す図は、好適な態様を例示するものであって本発明の液体収納容器および包装体は、これら図面の態様に限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の液体収納容器の第1実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、図1(図2〜図10、12も同様)中の紙面上側を「基端」、下側を「先端」として説明する。
【0021】
図1に示すように、液体収納容器1は、シート材2を重ね、その外周部をシールして袋状としたものであり、その内部には液体3が収納されている。
【0022】
図1では、液体収納容器1は、ほぼ長方形で、かつその各角部が丸みを帯びた形状をしているが、その形状は、特に限定されない。
【0023】
シート材2は、液体を通過させない材料が用いられるが、ガスバリヤー性を有するのが好ましい。ここで、ガスバリヤー性とは、水蒸気透過度が、好ましくは50g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下、より好ましくは10g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下、さらに好ましくは1g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下であることを言う。この水蒸気透過度は、JIS K7129(A法)に記載の方法により測定される。
【0024】
このようにシート材2がガスバリヤー性を有することにより、液体収納容器1の内部からの水分の蒸散が防止できる。その結果、液体3の減少、濃縮を防止することができるとともに、液体3の量が必要最小限の量で済み、液体収納容器1全体の容積や重量を小さくすることができる。また、液体収納容器1の外部からの水蒸気の侵入も防止することができる。
【0025】
前記ガスバリヤー性を有するシート材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、これらポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等の単層フィルム、これらのフィルムにアルミニウム、シリカ等を蒸着したもの、アルミニウムフィルム、アルミニウムラミネートフィルム等の金属箔または金属箔を含むフィルムを使用することができる。さらには、これら各フィルムを2層以上積層したものを用いることもできる。
【0026】
シート材(単層または多層積層体)2の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、60〜700μm程度であるのが好ましく、100〜500μm程度であるのがより好ましい。
【0027】
このようなシート材2を構成するシート材は、例えば、インフレーション法、Tダイ法、ブロー成型法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、共押出インフレーション法、共押出Tダイ法、ホットプレス法等の種々の方法によりシート状に形成されたものを用いることができる。
【0028】
シート材2の外周には、帯状のシール部21が形成されている。このシール部21は、シート材2を融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶剤による接着)することによって形成されたものである。これによりシート材2内部に空間(収納部)3aが形成され、かつ該空間内に収納された液体3が密閉される。なお本発明では、後述するように上記シール部21の一部に開封口形成用弱シール部22を設けるが、以下では開封口形成用弱シール部22のシール部以外のシール部をシール部21と称することとする。
【0029】
図示の構成では、シール部21は、シート材2の外周に帯状に形成され、4つの辺を有するほぼ長方形の枠状で、かつその各角部が丸みを帯びた形状をしている。
【0030】
なお、図示の構成に限らず、例えば、シート材を中心より二つ折りにし、三方をシールしたものでもよい。
【0031】
シール部21の幅は、先端側の辺すなわち開封口形成用弱シール部(以下単に開封口または弱シール部ともいう)22を有する辺21aと、非開封の他の3辺21b、21c、21dとで異なっていてもよい。図1には、シール部21の幅が先端側の辺21aが他の辺21b〜21dに比べて大きいものを示したが、開封口22周辺でのシール部21aの幅が、他辺21b〜21dに比べて大きくなくてもよい。
【0032】
シール部21の幅は、シールの接合強度によっても異なるが、通常1〜30mm程度、好ましくは5〜15mm程度である。
【0033】
なお図1では、各辺におけるシール部21の幅は一定であるが、シール部21の幅は、連続的に変化していてもよい。
【0034】
本発明では、このようなシール部21内に、後述するように非開封部よりも接合強度を弱めることによって開封口22を形成する。このような開封口形成では、同一接合強度でシール面積(幅)を減少させることにより開口性を持たせる場合と異なり、開封口形成用弱シール部22のシール幅を他のシール部(非開封部)と同一の幅にすることができるため、従来とシート材を用い、非開封口を同一の接合強度でシールした場合、開封口22の設けられる辺のシール幅21aを従来よりも狭くすることができる。したがって液体収納容器の小型化もできる。
【0035】
なお本明細書において、接合強度とは以下のような剥離試験で測定された強度をいう。
シートを2枚重ね、シール幅15mmのシール部を有する接合シートを作製する。シールの施されていない一方のシート端部を固定し、シールの施されていない他方のシートを引張試験機により一定速度(200mm/min)で、シール幅15mmに対し垂直方向に引張る。シール部が剥離するまで引っ張ったときの最大強度を接合強度とした。
【0036】
シール部21の非開封部の接合強度は、特に限定されないが、300〜5000gf/15mm幅であるのが好ましく、1000〜5000gf/15mm幅であるのがより好ましい。
【0037】
シール部21の接合強度は、一般的に大きいほどよいが、シート材2の材料等によって、非開封部の上限値を超えるものは、製造が困難である場合がある。一方、非開封シール部の接合強度が下限値未満であると、後述する開封口(弱シール部)22以外のシール部21が剥離を起こし、液漏れを起こす可能性がある。
【0038】
シート材2の外周の一部には、少なくとも1つの開封口が設けられている。本実施形態では、先端の辺の中央部に、1つの開封口が形成されている。
【0039】
この弱シール部22は、開封前の状態では液密性(気密性)を確保しうる接合強度を有するが、シール部21よりは小さい接合強度により、該部分の接合を引き剥がすことにより容易に開封され、開封口を形成するように設けられている。
【0040】
このような弱シール部22は、該部分の融着を、たとえば、シール部21よりも低温、より短時間、より低圧力あるいはこれらを組合わせることにより形成することができる。
【0041】
このようにシール部21とは接合強度の異なる弱シール部22を形成することにより、開封時においては、弱シール部22のみが剥離され、この部分から液体3が放出されることになる。
【0042】
弱シール部22を剥離するには、シート材2の液体3を収納する部分を押圧(圧迫)し、液体収納容器1内の内圧を高めることにより可能となる。また、その他、弱シール部22を手で揉みほぐしてもよく、さらには、これらの方法を併用してもよい。このように、極めて簡単な操作で、液体3を外部に放出することが可能となる。
【0043】
ここで、シール部21の先端側の辺21aの外縁を外縁23とする。
弱シール部22は、シート材2の中心方向から外縁23の方向に向かって、外縁23と平行な方向の弱シール部22の長さ(以下、単に「弱シール部22の長さ」と言う)が一定の割合で小さくなる形状を有している。すなわち、弱シール部22の形状は、図示のように台形となっている。
【0044】
弱シール部22の接合強度が小さいことに加えて、このように、シート材2の中心部側(基端側)の弱シール部22の長さが、シート材2の外縁23側(先端側)の長さに比べて大きくなっていることによって、弱シール部22の開封はさらに容易となる。
【0045】
また、弱シール部22は、このような形状を有することにより、液体3の放出に際しての指向性を与えることができ、比較的狹い範囲に向けて集中的に液体3を放出することが可能となる。
【0046】
なお、シート材2の中心方向から外縁23の方向に向けての弱シール部22の長さの減少率は、一定でなくてもよい。すなわち、弱シール部22の形状は、台形でなくてもよい。
【0047】
図示の構成では、弱シール部22は、先端の辺の中央部に形成されているが、その形成部位は、特に限定されない。
【0048】
また弱シール部22の接合強度は、液密性を保持できる範囲であれば特に限定されないが、50〜1000gf/15mm幅であるのが好ましく、100〜500gf/15mm幅であるのがより好ましい。弱シール部22の接合強度が上限値を超えると、開封に大きな力が必要となり、開封の確実性が低下する。
【0049】
一方、弱シール部22の接合強度が下限値未満であると、弱シール部22が誤って開封し、液漏れを起こす可能性がある。
【0050】
弱シール部22の前記シート材外縁と平行方向の長さをLとし、その最大値をLmax、最小値をLminとしたとき、通常、式(I)を満すのが好ましいが、
0.05≦Lmin/Lmax≦0.95 …(I)
特に本発明では、上記式(I)に代わり式(II)を満足する。
0.1≦Lmin/Lmax≦0.7 …(II)
【0051】
min/Lmaxの値が前記式中の上限値を超えると、外縁23と垂直な方向の弱シール部22の幅(以下、単に「弱シール部22の幅」と言う)等によっては、液体3の放出について指向性が低下する可能性がある。
【0052】
一方、Lmin/Lmaxの値が前記式中の下限値未満であると、Lminの値等によっては、開封および液体3の放出に大きな力が必要となり、また液体3の流量を十分に確保できない場合がある。
【0053】
minの値は、特に限定されないが、2〜100mmであるのが好ましく、5〜50mmであるのがより好ましい。
【0054】
minの値が上限値を超えると、Lmaxの値等によっては、液体3の放出について指向性が低下する可能性がある。
【0055】
一方、Lminの値が下限値未満であると、弱シール部22の幅や弱シール部の接合強度等によっては、開封および液体3の放出に大きな力が必要となり、また液体3の流量を十分に確保できない場合がある。
【0056】
弱シール部22の幅をWとしたとき、下記式(III)を満足するのが好ましい。
0.1≦W/Lmin/≦10 …(III)
【0057】
また、式(III)に代わり、式(IV)を満足するのがより好ましい。
0.2≦W/Lmin/≦7 …(IV)
【0058】
W/Lminの値が前記式中の上限値を超えると、液体収納容器1の大きさ等によっては、液体収納容器1全体に対するシール部21と弱シール部22の割合が大きくなり、液体収納容器1の大型化を招く。
【0059】
一方、W/Lminの値が前記式中の下限値未満であると、弱シール部22の接合強度等によっては、弱シール部22の安定した成形が困難になる可能性がある。
【0060】
シール部21の接合強度をF1、弱シール部22の接合強度をF2としたとき、下記式(V)を満足するのが好ましい。
0.01≦F2/F1≦0.55 …(V)
【0061】
また、式(V)に代わり、式(VI)を満足するのがより好ましい。
0.02≦F2/F1≦0.50 …(VI)
【0062】
2/F1の値が前記式中の上限値を超えると、弱シール部22の幅W等によっては、開封に大きな力が必要となり、また開封の確実性が低下する。
【0063】
一方、F2/F1の値が前記式中の下限値未満であると、弱シール部22の幅W等によっては、相対的に弱シール部22の接合強度が弱くなり、弱シール部22が誤って剥離し、液漏れを起こす可能性がある。
【0064】
弱シール部22の接合強度F2の値は、上記したように50〜1000gf/15mm幅であるのが好ましく、100〜500gf/15mm幅であるのがより好ましい。F2の値が、上限値を超えると、弱シール部22の幅W等によっては、開封に大きな力が必要となり、開封の確実性が低下する。一方、F2の値が、下限値未満であると、弱シール部22が誤って剥離し、液漏れを起こす可能性がある。
【0065】
上記のようなF2/F1を満たす実施態様例として、シート材としてアルミニウムとポリプロピレンの積層フィルムを用いて、図1に示すような液体収納容器において、辺21aのシール部幅Wを15mmで形成し、弱シール部22の接合強度F2を100〜500gf/15mm幅、非開封部シール部21の接合強度F1を1000gf/15mm幅以上とした例が好適に例示される。この例では、開封口を設けた辺21aのシール部21のシール幅も15mmと狭く、かつ開封も容易であり、液密も充分に保持された。
【0066】
液体収納容器1に収納される液体3は、特に限定されず、例えば、水や溶液等の種々の液体のほか、半固形状のものや粘性の高い流動性物質も含むものとする。この液体3としては、種類、用途等に特に限定されないが、医療用に用いられる場合、例えば、薬液、血液凝固剤、麻酔薬、消毒薬、抗生剤、潤滑剤、診断薬剤、生理食塩水、精製水、キシロカインゼリー、輸液、経口高カロリー栄養剤等が挙げられる。
【0067】
図2は、本発明の液体収納容器の第2実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、第2実施形態の液体収納容器について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
【0068】
図2に示すように、シール部21は、第1実施形態と同様に、シート材2の外周に、帯状に形成されているが、第1実施形態では、先端の辺においてシール部21aの幅Wが、他の3辺21b〜21dに比べて大きくなっていたのに対し、第2実施形態では、先端の辺21aと、それに垂直なもう1つの辺21bにおいてシール部21の幅Wが、他の2辺21c、21dに比べて大きくなっている。
【0069】
また、第2実施形態の液体収納容器1は、2つの弱シール部22、24を有している。
この2つの弱シール部22、24は、それぞれ先端の辺21aと、それに垂直な辺21bまたは21dの一方に設けられており、図2には辺21bに設けられた例を示す。
【0070】
このように複数の弱シール部を有することにより、それぞれの弱シール部22、24からそれに応じた方向に液体3を放出することが可能となり、また複数の弱シール部から液体3を同時に放出することも可能となり、液体3を比較的広範囲に放出したい場合や、放出したい方向が複数ある場合での利用が可能となる。
【0071】
また、液体3を放出する際、その放出の方向や順序を任意に選択すること等ができる。例えば、未開封または開封後の特定の弱シール部を、予め指で押圧しておいたり、その周辺のシート材2を折り曲げておいたりすることで、その弱シール部に液体3の圧力が加わらないようにしたうえで、シート材2の液体3を収納する部分を押圧し、液体3の圧力が加わった弱シール部のみを開封し、そこから液体3を放出させることが可能となる。
【0072】
なお弱シール部の形状、Lmax、Lmin、接合強度F2等の条件については、第1実施形態と同様であるが、弱シール部22と弱シール部24でこれらの条件は、同一であっても、異なっていてもよい。
【0073】
図3は、本発明の液体収納容器の第3実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、第3実施形態の液体収納容器について、前記第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
【0074】
図3に示すように、第3実施形態の液体収納容器1は、筒状に形成されたシート材(インフレーションシート材)2の両辺部21a、21cを融着または接着し、袋状としたものであり、その内部に形成された空間3a内に液体3が収納されている。
【0075】
また、本実施形態の液体収納容器1は、第2実施形態の液体収納容器1と同様、2つの弱シール部22、24を有しているが、第2実施形態では、2つの弱シール部22、24は、液体3の放出方向がほぼ垂直になるように位置しているのに対し、第3実施形態では、一のシール部21a、21cの一方(図3では21a)に液体3の放出方向がほぼ平行になるように位置している。
【0076】
このように、シート材2の外周に弱シール部が複数ある場合、これらの弱シール部は、放出される液体の放出方向が異なる方向になるように位置していても、ほぼ平行になるように位置していてもよい。
【0077】
なお、弱シール部の形状、Lmax、Lmin、接合強度F2等の条件については、第1実施形態と同様であるが、弱シール部22と弱シール部24でこれらの条件は、同一であっても、異なっていてもよい。
【0078】
図4は、本発明の液体収納容器の第4実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、第4実施形態の液体収納容器について、前記第1〜第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
【0079】
図4に示すように、第4実施形態の液体収納容器1は、その内部が、仕切り部(シール部21e)28によって、2つの空間(収納部)3a,4aに仕切られており、それぞれの空間3a,4aに液体3と液体4が収納されている。また、それぞれの空間に対して弱シール部22、24が設けられている。この場合、両空間の容積は、異なっていてもよい。
【0080】
液体3と液体4とは、同一の組成のものであっても、異なる組成のものであってもよい。
【0081】
液体3と液体4とが同一の組成である場合、液体の供給量を3段階に調整することができる。液体3と液体4の双方を放出すれば、液体の合計の供給量は、最も多く、液体3のみを供給すれば、液体の供給量は、中程度となり、液体4のみを放出すれば、液体の供給量は、最も少なくなる。
【0082】
このように、液体の必要量に応じて弱シール部を開封することにより、使用後、液体収納容器1内に開封状態で残る液体量を最小限に抑えることができるようになり、利便性が向上する。
【0083】
また、液体3と液体4とが異なる組成のものである場合、反応等による変質、劣化を防止するために、使用するまでは別々に保存しておき、使用に際し、両液を混合することが好ましいときや、液体3と液体4を放出する際、ある特定の順序で放出する必要があるとき等に適用することができる。
【0084】
液体3、液体4としては、例えば、麻酔薬、消毒薬、抗血栓剤、抗生剤、潤滑剤のうち2つを任意に組み合わせたもの等が挙げられる。
【0085】
なお、弱シール部の形状、Lmax、Lmin、接合強度F2 等の条件については、第1実施形態と同様であるが、弱シール部22と弱シール部24でこれらの条件は、同一であっても、異なっていてもよい。
【0086】
図5は、本発明の液体収納容器の第5実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、第5実施形態の液体収納容器について、前記第1〜第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
【0087】
図5に示すように、第5実施形態の液体収納容器1は、第4実施形態と同様、その内部が、仕切り部(シール部21e)28によって、2つの空間(収納部)3a、4aに仕切られており、それぞれの空間に液体3と液体4が収納されているが、開封口は、先端側の空間に対して1つだけ形成されている。また、仕切り部のほぼ中央部には、弱シール部29が形成されている。この弱シール部29を剥離することによって、2つの空間は、連通する。
このように、開封口としての弱シール部は、少なくとも1つあればよい。
【0088】
液体3と液体4とは、同一の組成のものであっても、異なる組成のものであってもよい。
【0089】
液体3と液体4とが、同一の組成である場合、第3実施例と同様、液体の供給量を調整することが可能であり、特に、収納されている液体を全量放出するときにおいて、予め、弱シール部29を剥離しておくことによって、液体の連続的に放出することが可能となる。
【0090】
また、液体3と液体4とが異なる組成である場合、反応等による変質、劣化を防止するために、使用するまでは別々に保存しておき、使用に際し、両液を混合することが好ましいとき等に適用することができる。
【0091】
特に、本実施形態によれば、液体3と液体4との混合を液体収納容器1内で行うことができるため、放出前に、液体が均一になるように十分混合しなければならない場合等に適用できる。
【0092】
液体3と液体4の組み合わせとしては、例えば、生理食塩水とヘバリン、生理食塩水とキシロカイン等が挙げられる。
【0093】
図示の構成では、液体収納容器1内の複数の空間を連通するための弱シール部29は、仕切り部28のほぼ中央部に形成されているが、このような弱シール部は、仕切り部の中央部に形成されていなくてもよい。また、図示の構成では、このような弱シール部は、1つだけ形成されているが、2つ以上形成されていてもよく、また仕切り部28のほぼ全体にわたって形成されていてもよい。また、その形状は、特に限定されない。
【0094】
なお、弱シール部の接合強度F2 等の条件については、第1実施形態と同様であるが、弱シール部22と弱シール部29でこれらの条件は、同一であっても、異なっていてもよい。
【0095】
上記図1〜図5(第1〜第5実施形態)には、いずれも開封口となる弱シール部22は、その弱シール部の形成された辺の外縁に対して液体の放出方向が垂直になるように設けられた態様を示したが、その辺の外縁に対して斜めの方向になるように設定されたものでもよい。
【0096】
すなわち、図6に示すように、弱シール部22の形状が隣り合う2つの角が直角である台形であって、液体3の放出方向が外縁23に対して垂直な方向から若干傾いたものでもよく、また、図7に示すように、弱シール部22の形状が向かい合う2つの角が共に鈍角、または共に鋭角である台形であって、液体3の放出方向が外縁23に対して垂直な方向から大きく傾いたものでもよい。なお図6、図7において、液体3の放出方法をそれぞれ矢印で示した。
【0097】
また、図1〜図5に示した第1〜第5実施形態では、いずれも開封口となる弱シール部は、その長さの減少率が一定のものであるが、その長さの減少率は、一定でなくてもよい。
【0098】
図8に示すように、基端側から先端側に向けて、弱シール部22の長さが途中まで一定の割合で減少し、その後、その長さが一定になっていてもよい。また、図9に示すように、基端側から先端側に向けて、弱シール部22の長さの減少率が連続的に小さくなっていてもよい。すなわち、弱シール部22は、曲線部を有する形状であってもよい。
【0099】
本発明では、上記のような液体収容容器と、該液体収納容器内の液体に接触させて使用される器具と、該液体収納容器と該器具とを収納するシート材とを有することを特徴とする包装体も提供する。
【0100】
図10は、前述したような各液体収納容器を内部に有する包装体の第1実施形態を示す平面図(内部透視図)、図11は、図10中のA−A線断面図である。
【0101】
図10および図11に示すように、包装体5は、液体収納容器1と、液体収納容器1内の液体3に接触させて使用される器具7と、液体収納容器1と器具7を収納する包材6とを有する。
【0102】
包材6は、対向する一対のシート材6a、6bで構成されている。図11に示すように、一方のシート材6aは、平坦な形状に、他方のシート材6bは、収納する液体収納容器1および器具7の形状に対応するような所望パターンの突出形状(フリスター形状)に成形されたもので、両シート材6a、6bを重ね、それらの外周部を融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶剤による接着)によりシールして、袋状としたものである。
【0103】
この包材6の基端には、開封部62が形成されている。この開封部62は、両シート材6a,6bの基端をシールせずに形成した一対にピールタブ63、63を互いに反対方向に引っ張ることにより、開封部62のシール部61を剥離し、開封することができる。
【0104】
開封部62は、後述する器具(カテーテル)7の基部72側、特に基部72の近傍に形成されているため、挿入部71が液体3で濡らされた器具(カテーテル)7を開封された開封部62から取り出す際に、基部72が液体3と接触して濡れることをより有効に防止することができる。
【0105】
なお、包材開封部の構成は、図示のものに限らず、例えば、包材の外縁に切欠き(ノッチ)が形成され、この切欠き部から包材6を引き裂いて開封するような構成のものや、前述と同様な弱シール部が包材6のシール部分の一部に形成され、この弱シール部を剥離して開封するような構成のものでもよい。
【0106】
包材6は、それに収納された器具(カテーテル)7の基端および先端付近に、それぞれ、シール部61が存在している。このため、器具(カテーテル)7は、包材6内において、その長手方向の移動が規制される。すなわち、器具(カテーテル)7は、その長手方向にわずかな距離しか移動することができない。
【0107】
また、包材6は、それに収納された液体収納容器1の基端および先端付近に、それぞれ、シール部61が存在している。このため、液体収納容器1は、包材6内において、器具(カテーテル)7の長手方向の移動が規制される。すなわち、液体収納容器1は、器具(カテーテル)7の長手方向にわずかな距離しか移動することができない。
【0108】
包材6を構成するシート材の形成方法、材料等は、特に限定されないが、前述のシート材2の場合と同様であるのが好ましい。
【0109】
液体3に接触させて使用される器具7は、特に限定されないが、医療用に用いられる場合、例えば、カテーテル、ガイドワイヤー等が挙げられる。図10に示した実施形態では、器具7としてカテーテルが用いられている。
【0110】
カテーテル7は、生体内に挿入される挿入部71とカテーテル7を手で持って操作する基部72とを有している。
【0111】
挿入部71は、生体内への挿入を円滑に行うことが必要とされ、そのために、挿入部71の表面には、湿潤により潤滑性を発現する物質が付与されている。
【0112】
このような物質としては、例えば、特開昭60−259269号、特開平1−195863号公報に記載されているような親水性ポリマーが挙げられる。また、例えば、特公平6−32652号、特開平6−7426号、国際出願WO8802623、国際出願WO8907521、国際出願WO8909246、国際出願WO9001344、国際出願WO9219289、国際出願WO9311751、国際出願WO9529722、特表平10−502854号、特表平10−502855号、特表平10−502856号に開示されている物質や方法を用いてもよい。このような物質は、通常、挿入部71の表面に、湿潤していない状態(乾燥状態)で存在している。
【0113】
このような物質は、挿入部71の基材表面に化学結合されたポリマーであって、該基材表面からの剥離や、水、生理等張液、その他潤滑剤等への溶出が生じ難いものが、潤滑性の持続性、安全性の点から好ましい。
【0114】
このようなことから、カテーテル7の使用に先立ち、液体収納容器1から、放出された液体3を挿入部71に接触させ、湿潤により潤滑性を発現させる。
【0115】
一方、カテーテル7の基部72は、手で持つ部分であるため、液体3で濡れていると、滑りやすく、カテーテル7の操作性を低下させ、また、手にも液体3が付着するので、液体3との接触は、好ましくない。
【0116】
このように、カテーテル7には、液体3との接触を必要とする部分、すなわち、挿入部71と、液体3との接触を必要としない部分(特に、液体3との接触が好ましくない部分)、すなわち、基部72が存在し、液体3との接触は、挿入部71のみについて、行う必要がある。
包装体5内には、前述したような液体収納容器1が収納されている。
【0117】
液体収納容器1の弱シール部22は、カテーテル7の挿入部の側部近傍に位置している。
【0118】
弱シール部22がこのような位置にあると、カテーテル7の基部72が弱シール部22から放出された液体3で濡れにくく、しかも、その液体3で挿入部71を迅速に、均一に濡らすことができる。
【0119】
包材6の、液体収納容器1の弱シール部22に対面する位置には、シール部61によるテーパ状の壁部64が形成されている。この壁部64は、弱シール部22から放出される液体3の放出方向に対し、所定角度傾斜している。このような壁部64を設けたことにより、次のような作用・効果を生じる。
【0120】
弱シール部22から放出された液体3は、まず壁部64に衝突し、その勢いが緩和されるとともに、図10中の矢印で示すように、テーパ状の壁部64に衝突し、カテーテル7の挿入部71に向けて広い角度で飛散する。これにより、液体3が挿入部71の長手方向に満遍なく広がり、挿入部71の広範囲をより均一に濡らすことができる。
【0121】
また、液体収納容器1には、前述したように指向性があるため、液体3を、壁部64の方向に向けて放出させることが可能である。その結果、これらの効果が、相乗的に作用することによって、カテーテル7の挿入部71を液体3で濡らし、かつ、カテーテル7の基部72を液体3で濡らさないように(または、濡らしたとしても基部72の先端側を部分的に濡らす程度に)することが可能となる。
【0122】
また、図示されていないが、包材6内には、液体3を吸収し、保持することができる液体吸収性材料が収納されていてもよい。
【0123】
これにより、カテーテル7の挿入部71と液体3を接触させた後、余剰の液体3を液体吸収性材料で吸収、保持することが可能となる。したがって、カテーテル7の基部72が液体3と接触し、濡れてしまう可能性がより低くなる。
【0124】
液体吸収性材料の包材6内での位置は、特に限定されないが、例えば、カテーテル7の先端部付近が好ましい。これにより、液体収納容器1から放出された液体3が、カテーテル7の挿入部71と十分接触した後、液体吸収性材料で吸収、保持されることにより、液体3の利用効率がよい。
【0125】
液体吸収性材料としては、例えば、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系またはマレイン酸系材料などの合成ポリマーや、デンプン、セルロース、アルギン酸のような多糖類材料などの天然材料などのような高分子吸水性材料が好ましい。また、その他、例えば、スポンジ、綿、ガーゼ、不織布や、それらに上記高分子吸水性材料を担持したもの(例えば、おむつ、生理用品などに用いられているもの)が挙げられる。これらの液体吸収性材料は、例えば、粉末状、フィルム状、シート状、繊維状(繊維の集合体)などの種々の形態をとることができる。
【0126】
次に、前述した包装体5の使用方法(作用)の一例について説明する。
例えば、包装体5を水平にした状態で、包材6の外部から液体収納容器1を指等で押圧・圧迫する。これにより、液体収納容器1の弱シール部(開封口)22が剥離(破断)し、液体収納容器1内の液体3が放出される。
【0127】
開封口22から放出された液体3は、まず壁部64に衝突し、その勢いが緩和されるとともに、比較的広い角度で飛散する。これにより、液体3が挿入部71の長手方向に万遍なく広がり、挿入部71の少なくとも基端側の部分を均一に濡らす。このとき、カテーテル7の基部72は、ほとんど液体3で濡れないか、または、濡れたとしても、基部72の先端側が部分的に濡らす程度である。
【0128】
また、必要に応じ、包装体5を、その先端が鉛直下方に向くような姿勢とする。これにより、挿入部71の表面に付着している液体3が挿入部71の表面に沿って流下し、挿入部71の先端まで、満遍なく、均一に濡らすことができる。
【0129】
なお、包材6内に前記液体吸収性材料(図示せず)が収納されている場合には、余剰の液体3がこの吸収体で吸収、保持される。これにより、例えば、誤って、包装体5の基端を鉛直下方に向けてしまったような場合でも、カテーテル7の基部72が余剰の液体3と接触し、濡れてしまうことを防止することができる。
【0130】
以上のようにして挿入部71の表面が液体3で濡れると、挿入部71の表面は、潤滑性を発現し、摩擦抵抗が低減する。
【0131】
なお、液体収納容器1の弱シール部(開封口)22を開封後、必要に応じ、包材6の外部から指で液体収納容器1をしごくなどして、液体収納容器1内の液体3を残らず排出する操作を行ってもよい。
【0132】
包材6の内部および液体収納容器1の内部は、予め滅菌処理が施されており、しかも、液体3との接触によりカテーテル7の挿入部71の表面に潤滑性を発現させる操作は、密閉された包材6内で外気と接触することなく行われるため、カテーテル7は、無菌性を保持することができる。
【0133】
以上のようにしてカテーテル7の挿入部71の表面が液体3で濡れ、潤滑性を発現したら、包材6の開封部62を剥離(破断)して開封する。
【0134】
そして、カテーテル7の基部72を手で持ち、カテーテル7を包材6内より取り出す。このとき、カテーテル7の基部72は、液体3で濡れていないため、基部72を手で持ったときに濡れにより滑ることがなく、このカテーテル7の取り出し操作を迅速、確実に行うことができる。
【0135】
また、カテーテル7の基部72は、開封部62の近傍に位置しているため、包材6からのカテーテル7の取り出し操作の際にも、基部72が包材6の内面等に付着した液体3と接触し、濡れるということが防止される。
【0136】
包材6から取り出されたカテーテル7は、その挿入部71が生体の目的部位に挿入または装着される。カテーテル7が尿道カテーテル(導尿カテーテル)である場合には、その挿入部71を先端側から尿道および膀胱に挿入し、このカテーテル7を介して排尿する。このとき挿入部71の表面が潤滑性を有しているため、円滑かつ安全に行うことができる。
【0137】
また、このような生体への挿入操作は、カテーテル7の基部72を手で把持して行なうが、前述したように、カテーテル7の基部72は、液体3で濡れていないため、基部72を手で持ったときに濡れにより滑ることがなく、よって、このカテーテル7の生体への挿入操作を迅速、確実に行うことができる。
【0138】
図12は、前述したような各液体収納容器を内部に有する包装体の第2実施形態を示す平面図(内部透視図)である。以下、第2実施形態の包装体について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
【0139】
図12に示すように、壁部64は、第1実施形態と同様に、液体収納容器1の弱シール部22に対面する位置に、形成されているが、第1実施形態では、壁部64の形状がテーパ状であるのに対し、第2実施形態では、壁部64が液体3の放出方向に対してほぼ垂直になるように形成されている。
【0140】
そのため、第1実施形態では、放出された液体3が壁部64に衝突すると、基端側に向けて広い角度で飛散するのに対し、第2実施形態では、液体3が基端側に飛散しにくくなっている。
【0141】
このように、壁部64の形状を液体3の放出方向に対してほぼ垂直にすることによって、液体3に接触させたい部位が比較的狹い範囲に限定されている場合にも適応できる。
【0142】
【発明の効果】
本発明によれば、液体収納容器を簡便かつ確実に開封することができ、小型化することが可能である。また、弱シール部の形状により液体の放出に指向性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液体収納容器の第1実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図2】 本発明の液体収納容器の第2実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図3】 本発明の液体収納容器の第3実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図4】 本発明の液体収納容器の第4実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図5】 本発明の液体収納容器の第5実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図6】 弱シール部の形状の実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図7】 弱シール部の形状の実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図8】 弱シール部の形状の実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図9】 弱シール部の形状の実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図10】 本発明の包装体の第1実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【図11】 図10中のA−A線断面図である。
【図12】 本発明の包装体の第2実施形態を示す平面図(内部透視図)である。
【符号の説明】
1 液体収納容器
2 シート材
3、4 液体
5 包装体
6 包材
21、61 シール部
23 外縁
22、24、29 弱シール部
28 仕切り部
62 開封部
64 壁部
71 挿入部
72 基部

Claims (7)

  1. 外周の少なくとも一部にシート材同士を接合したシール部を有し、これにより内部に空間が形成されたシート材からなり、かつ該空間内に密封収納された液体を有する液体収納容器であって、
    前記シール部の少なくとも一部に接合強度が他のシール部よりも弱い開封口形成用の弱シール部を有し、
    前記弱シール部は、前記空間の中心部から外縁側に向かって、外縁と平行な方向の該弱シール部の長さが漸減する形状を有し、かつ、
    前記弱シール部の前記シート材の外縁と平行な方向の長さをLとし、その最大値をLmax、最小値をLminとしたとき、0.1≦Lmin/Lmax≦0.7の関係を満足する液体収納容器。
  2. 前記シート材の外縁と垂直な方向の前記弱シール部の幅をW、前記シート材の外縁と平行な方向の前記弱シール部の長さの最小値をLminとしたとき、0.1≦W/Lmin≦10の関係を満足する請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記シール部の接合強度をF1、前記弱シール部の接合強度をF2としたとき、0.01≦F2/F1≦0.55の関係を満足する請求項1または2に記載の液体収納容器。
  4. 前記弱シール部の接合強度F2は、50〜1000gf/15mm幅である請求項1ないし3のいずれかに記載の液体収納容器。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液体収納容器と、該液体収納容器内の液体に接触させて使用される医療用器具と、該液体収納容器と該医療用器具とを収納する包材とを有することを特徴とする包装体。
  6. 前記医療用器具は、生体内に挿入される挿入部と、手で持って操作する基部とを有するカテーテルであり、前記包材は、前記カテーテルの基部および挿入部付近にそれぞれ長手方向への移動を規制するシール部が設けられている請求項5に記載の包装体。
  7. 前記液体収納容器の弱シール部は、前記カテーテルの挿入部の側部付近に位置している請求項6に記載の包装体。
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