JP3987680B2 - 包装体 - Google Patents

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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/002Packages specially adapted therefor ; catheter kit packages

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
神経因性膀胱をはじめとして様々な排尿障害に対する治療方法として、間歇式自己導尿法(Clean Intermittent Catheterization;以下「CIC」と略す)が、普及してきている。CICとは、医療関係者以外の人、主に患者自身がカテーテルを膀胱内に挿入し、膀胱内に溜まった尿を排出する療法である。このCICにより、膀胱内に溜まった尿によって引き起こされる尿路感染や腎臓障害の危険性が、低減される。このCICは、患者自身が必要な時に行うことができ、しかも、外出先でも行うことができるため、患者のQOL(Quality Of Life=生活の質)を向上する上で、極めて有効である。
【0003】
このようなCICでは、カテーテルを膀胱内へ挿入する際に粘膜炎症や粘膜損傷が起きるのを防止するため、カテーテルは、表面に潤滑性を有することが必要とされる。現在、CICには、表面を湿潤させると潤滑性が発現するようなカテーテルが用いられるようになってきている。このようなカテーテルは、使用直前まで乾燥状態が保たれるため、カテーテルが使用されるまでの長期間の間に、潤滑剤が変質したり、劣化したり、カテーテルの表面から剥離したりすることが好適に防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなカテーテルの湿潤を円滑かつ無菌的に行えるようにするため、本願特許出願人は、カテーテルと流動性の物質を入れた容器とを1個の包材内に収納した包装体を提案した(特願平11−084854)。この包装体では、包装体内に収納した容器を包装体内で破断させることにより、カテーテルを湿潤させることができる。この包装体を用いれば、カテーテルの使用直前に、包装体内で無菌的に、カテーテルの表面に潤滑性を付与することができる。これにより、細菌感染の危険性が低減し、より安全にCICを行える。
【0005】
このような包装体では、非使用時に、不本意に容器が破裂しないようにする必要がある。例えば保管中や運搬中に、包装体中の容器が破裂しては困る訳である。特に、CICは、患者が外出先で行う場合がある。このため、患者が鞄やバッグ等に包装体を強引に押し込んだ場合でも、包装体中の容器が破裂しないようにすることが望ましい。
【0006】
そこで、本発明の目的は、内部の容器が不本意に破断しにくい包装体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
【0014】
(1) 生体に挿入または挿着して使用される器具と、
流動性の物質が密封された容器と、
前記器具と前記容器とを収納する包材とを有する包装体であって、
前記容器が収納された部分の前記包材の厚さが、前記器具が収納された部分の前記包材の厚さよりも薄いことを特徴とする包装体。
【0015】
(2) 前記容器が収納された部分の前記包材の厚さが、前記器具が収納された部分の前記包材の厚さの4/5以下である上記(1)に記載の包装体。
【0016】
(3) 前記容器の一部または全部が、前記器具に重ならないよう前記容器の位置を規制する位置規制手段を有する上記(1)または(2)に記載の包装体。
【0017】
(4) 前記位置規制手段は、前記包材の内部に突出した突出部により構成されている上記(3)に記載の包装体。
【0018】
(5) 前記包材は、前記器具および前記容器を収納可能な膨らみを有するシート材と平坦なシート材とを重ね、これらの縁部をシールしたものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装体。
【0019】
(6) 前記容器は、前記包材を開封しないで前記包材内で開封可能である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の包装体。
【0020】
(7) 前記容器から流出した前記流動性の物質を前記器具に案内するガイド面を有する上記(6)に記載の包装体。
【0021】
(8) 前記容器を収納する凹部を有し、
この凹部の形状は、前記容器の形状に対応している上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の包装体。
【0022】
(9) 前記器具は、カテーテルであり、前記容器の周りを囲むように、前記包材内に設置される上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の包装体。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の包装体の第1実施形態を示す分解透視図である。図2は、図1に示す包装体のI−I線端面図である。
【0024】
同図に示すように、包装体1Aは、包材2A内に、カテーテル7と、液体89を密封した容器8とが収納された構成となっている。
この包装体1Aは、例えば、間歇式自己導尿法などに用いられる。例えば、使用者は、包装体1Aの開封前に、容器8を強く押圧して破断し、液体89でカテーテル7を湿らせる。その後、包装体1Aを開封してカテーテル7を取り出し、このカテーテル7を、患者の体内(例えば尿道等)に挿入する。
まず始めに、包材2Aについて説明する。
【0025】
包材2Aは、一対のシート材、第1シート材28と第2シート材29とで構成されている。図1に示すように、これら第1シート材28および第2シート材29の平面形状(平面視形状)は、ほぼ同形状をなし、いずれも略四角形状をなしている。これに対応して、包材2Aの平面形状も、略四角形状をなしている。
【0026】
包材2Aは、第1シート材28と第2シート材29とを重ね、これらの縁部を融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶剤による接着)によりシールして、袋状としたものである。図1では、シールされた部分をシール部21として、網掛けを付して示す。同図に示すように、シール部21は、包材2Aの外周部に沿って、帯状に形成されている。
【0027】
図1および図2に示すように、第2シート材29は、平坦な形状に成形(形成)されている。これに対し、第1シート材28は、カテーテル7および容器8を収納可能な突出形状(ブリスター形状)に、成形(形成)されている。換言すれば、第1シート材28は、カテーテル7および容器8を収納できるように、膨らみを有している。そして、この膨らみの内部(以下、「収納空間22」という)に、カテーテル7と容器8とが収納される。
【0028】
この収納空間22は、第1シート材28と第2シート材29とシール部21とで囲まれており、外部から隔離されている。したがって、収納空間22内に収納されたカテーテル7および容器8は、使用時まで好適に無菌状態が保たれる。
【0029】
この包材2Aの少なくとも一つの角部には、シート材をシールしないことにより形成したピールタブ(開封部)211が設けられている。このピールタブ211で例えば第2シート材29を第1シート材28から離間する方向に引っ張ることにより、シール部21を剥離し、包材2Aを開封することができる。
【0030】
以下、収納空間22が開放している側(図1、図2中の上、すなわち第2シート材29が位置する側)を「上」といい、上と反対側(図1、図2中の下、すなわち第1シート材28が位置する側)を「下」という。
【0031】
第1シート材28の中央部付近には、平面形状が略四角形の第1凹部231が形成されている。包材2Aは、この第1凹部231内に容器8を収納する。この第1凹部231は、第1シート材28を成型することにより形成されたものである。本実施形態では、この第1凹部231により、容器8を収納する部分である容器収納部23が構成されている。この容器収納部23の形状、大きさ、すなわち第1凹部231の形状、大きさは、容器8の形状、大きさに対応している。
【0032】
この第1凹部231の周囲には、包材2Aの内部(収納空間22内)に突出した壁状の突出部25が形成されている。図1に示すように、この突出部25の平面形状は、四角形の一辺が開放したような形状(角ばったCの字状)をなし、容器収納部23を囲んでいる。この突出部25は、容器収納部23に収納された容器8の位置を規制する機能を有している。具体的には、この突出部25は、液体89が密封された部位(内部空間81)がカテーテル8と重ならないように、容器8の位置を規定している。このように、包装体1Aでは、突出部25により、液体89が密封された部位がカテーテル8と重ならないように容器8の位置を規制する位置規制手段が、構成されている。
なお、突出部25は、壁状としなくてもよい。
【0033】
図2に示すように、突出部25は、突出部25と反対側の包材2A、すなわち第2シート材29に隣接または接触している。これにより、例えば包装体1Aを激しく揺り動かしたりして、容器8が包材2A内で激しく動いた場合でも、容器8が突出部25を乗り越えて容器収納部23の外に飛び出すことが、極めて好適に防止されるようになる。つまり、突出部25が第2シート材29に隣接または接触していると、容器8の内部空間81が、カテーテル7に、より重なりにくくなる。このような効果は、突出部25と第2シート材29との間隙(突出部25と第2シート材29との距離)を、容器8の厚さの半分以下とすると、より効果的に得られる。
なお、本実施形態の包材2Aでは、突出部25は、ほぼ全周にわたって第2シート材29に隣接または接触しているが、突出部25は、部分的に第2シート材29に隣接または接触していればよい。また、突出部25は、第2シート材29に隣接または接触していなくてもよい。
【0034】
このような突出部25は、第1シート材28を成型することにより形成されたものである。このように、突出部25を第1シート材28と一体的に形成すると、包材2Aの構成部材の数を削減することができ、包材2Aの製造をより簡易に行うことができるようになる。
なお、突出部25は、設けなくてもよい。
【0035】
突出部25の外側には、平面形状がロの字状の第2凹部241が形成されている。包材2Aは、この第2凹部241内に、カテーテル7を収納する。この第2凹部241は、第1シート材28を成型することにより形成されたものである。本実施形態では、この第2凹部241により、カテーテル7を収納する部分であるカテーテル収納部24が構成されている。
【0036】
このカテーテル収納部24には、図1に示すように、包材2Aの長辺に沿って、リブ(係合部)27が設けられている。図2に示すように、このリブ27は、第2凹部241の外周側の内壁245に突出形成され、第2シート材29の近傍、すなわちカテーテル7の上方に位置している。このリブ27は、第1シート材28を成型することにより形成されたものである。
【0037】
このリブ27は、カテーテル7が相対的に上方に移動した場合、カテーテル7に係合(接触)することができる。このため、例えば第2シート材29を勢いよく引っ張って包装体1Aを開封し、カテーテル7が上方に弾んだ場合でも、かかるカテーテル7が、リブ27に引っかかり(係合し)、包材2Aから飛び出すことが防止される。このように、包装体1Aでは、リブ27により、包材2Aの開封時にカテーテル7が包材2Aから飛び出すのを防止する飛び出し防止手段が構成されている。
【0038】
包材2Aでは、第1凹部231の底面232は、第2凹部241の底面242とほぼ平行になっている。したがって、第2凹部241の底面242が接地するように包装体1Aを置くと、第1凹部231の底面232は、ほぼ水平になる。
【0039】
図1に示すように、カテーテル収納部24と容器収納部23との間の突出部25が形成されていない部分には、ガイド面26が、形成されている。このガイド面26は、容器8から流出した液体89を、カテーテル収納部24、すなわちカテーテル7に案内する。図1に示すように、ガイド面26は略四角形状をなしており、一辺の縁部は容器収納部23に隣接し、その反対側の縁部は、カテーテル収納部24に隣接している。図2に示すように、ガイド面26は、第2凹部241の底面242から所定角度傾斜して、テーパ状をなしている。
【0040】
図1に示すように、このガイド面26は、突出部25が構成する四角形の一辺上に、位置している。換言すれば、包材2Aを平面視した場合、ガイド面26と突出部25とで、容器収納部23の周囲は、完全に囲まれている。
【0041】
このような包装体1Aでは、容器8が収納された部分の包材2Aの厚さT1は、カテーテル7が収納された部分の包材2Aの厚さT2よりも薄くなっている。
【0042】
これにより、包装体1Aの保管時、運搬時等、包装体1Aの使用前に、容器8が破断し、液体89が漏れることが好適に防止されるようになる。後述するように、容器8は、強く押圧される等して内部空間81の内圧が高まると、破断し、液体89が容器8の外に流出するようになっている。本発明の包装体1Aでは、厚さT1が厚さT2よりも薄いため、第1シート材29や第2シート材28に物が当たり、包装体2Aが圧縮される方向に力が加わった場合でも、かかる力は、主にカテーテル収納部24にかかり、容器収納部23には、あまりかからない。したがって、保管や運搬のため、多数の包装体1Aを箱等の中に押し込んだ場合でも、各包装体1Aでは、包装体1Aに対する押圧力は、主としてカテーテル収納部24にかかるようになる。このため、容器8に加わる押圧力は低減され、容器8の内部空間89の内圧が極度に増大することが、防止されるようになる。これにより、容器8の不用意な破断が防止される。
【0043】
特に、包装体1Aでは、厚さT1を、好ましくは厚さT2の4/5以下に、より好ましくは2/3以下に設定すると、このような効果を、さらに効果的に得られるようになる。
【0044】
また、本発明の包装体1Aでは、前述した位置規制手段(突出部25)によっても、容器8の不用意な破断が防止される。
前述したように、カテーテル収納部24は、外からの押圧力がかかりやすい部分である。このため、カテーテル収納部24が変形した場合等には、カテーテル7にも、外からの押圧力がかかる可能性がある。この場合、容器8の内部空間81がカテーテル7に重なってしまうと、外からの包装体1Aへの押圧力が、カテーテル7を介して、容器8の液体89が密封された部位にかかってしまう可能性がある。
【0045】
本発明の包装体1Aでは、位置規制手段により、このような事態が防止される。本発明の包装体1Aでは、位置規制手段が、内部空間81がカテーテル7と重なることを防止するので、カテーテル7が容器8の液体89が密封された部位を押圧することが、防止される。本発明の包装体1Aでは、これによっても、内部空間81の内圧が高まることが防止され、容器8の破断が防止される。したがって、例えば、鞄やバッグ等の中で、包装体1Aの縁部が局所的に強く押圧された場合でも、容器8が破断することが、好適に防止されるようになる。
【0046】
さらには、本実施形態の包装体1Aでは、突出部25が第2シート材29に隣接または接触していることも、容器8が強く押圧されにくくなることに貢献している。包装体1Aでは、中央部付近、すなわち容器収納部23が押圧された場合、突出部25がこの押圧力にある程度抗することができる。このため、容器8に加わる押圧力が緩和される。特に、本実施形態の包装体1Aのように、突出部25が壁状をなしていると、このような効果がより効果的に得られるようになる。さらには、本実施形態の包装体1Aのように、第1凹部231の形状、大きさが容器8の形状、大きさに対応していると、突出部25が容器8の近傍に位置するようになる。かかる点も、このような効果の向上に貢献している。また、このような効果は、突出部25が容器収納部23を囲むように形成されていると、さらに効果的に得られる。
【0047】
このような効果を好適に得る観点からは、包材2A、特に第1シート材28は、保形性を有することが望ましい。これにより、前述した効果がより効果的に得られ、容器8が、より不本意に破断しにくくなる。また、包材2A、特に第1シート材28は、ある程度の柔軟性を有することが好ましい。これにより、使用時には、容器8を好適に破断させることができるようになる。
包材2Aには、好ましくは、エチレンオキサイド、オートクレーブ、放射線、電子線等の滅菌に対応可能なガス透過性や耐熱性を有する材料、あるいは、滅菌後に無菌性を維持できる材料が用いられる。また、包材2Aには、カテーテルの劣化を防ぐために、UV遮蔽効果のある材料を用いることもできる。なお、内容物の視認性を確保するために、第1シート材28、第2シート材29のうち少なくとも一方は、透明であることが好ましい。
【0048】
このような観点からは、第1シート材28、第2シート材29には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、これらポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等の単層フィルム、これらのフィルムにアルミニウム、シリカ等を蒸着したもの、アルミニウムフィルム、アルミニウムラミネートフィルム等の金属箔または金属箔を含むフィルムなどが、好適に用いられる。さらには、これら各フィルムを2層以上積層したものを用いることもできる。また、前記シート材としてプラスチック製不織布や紙を用いてもよい。なお、第1シート材28および第2シート材29を、これ以外の材料で構成してもよいことは言うまでもない。
【0049】
第1シート材28、第2シート材29(単層または多層積層体)の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、通常は、60〜700μm程度であるのが好ましく、100〜500μm程度であるのがより好ましい。なお、第1シート材28、第2シート材29の厚さは、異なるものとしてもよいし、ほぼ同じものとしてもよい。
【0050】
このような第1シート材28、第2シート材29は、例えば、インフレーション法、Tダイ法、ブロー成型法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、共押出インフレーション法、共押出Tダイ法、ホットプレス法等の種々の方法により製造することができる。
【0051】
以下、このような包材2Aに収納されるカテーテル7および容器8について説明する。
【0052】
包材2A内に収納されるカテーテル7は、生体に挿入または装着して使用される長尺の器具である。このカテーテル7は、外部からの押圧力に対して容易に破壊されにくい(特に容器8よりも)強い器具である。このため、カテーテル7にある程度の外力が加わった場合でも、カテーテル7は、この外力に抗することができる。
【0053】
図1に示すように、カテーテル7は、容器8の周りを囲むように環状に曲げられ(湾曲され)、カテーテル収納部24内に収納される。このように、カテーテル7を環状に湾曲させて包材2A内に収納するようにすると、包材2Aの長さを短くすることができる。このため、包装体1Aがコンパクトになり、鞄やバッグへの収納が便利になる。また、容器8の周りを囲むようにカテーテル7が設置されると、例えば、包装体1Aに、様々な方向から力が加わった場合でも、容器8は、カテーテル7で好適にガードされ、容器8には、あまり力が加わらないようになる。
【0054】
カテーテル7は、生体内に挿入される挿入部71を有している。
挿入部71は、好ましくは可撓性を有する管体で構成されている。この挿入部71は、生体内への挿入を円滑に行うことが必要とされ、そのために、挿入部71の表面の全体または一部には、湿潤により潤滑性を発現する物質が付与されているのが好ましい。
【0055】
このような物質としては、例えば、特開昭60−259269号、特開平1−195863号公報に記載されているような親水性ポリマーが挙げられる。また、例えば、特公平6−32652号、特開平6−7426号、国際出願WO8802623、国際出願WO8907521、国際出願WO8909246、国際出願WO9001344、国際出願WO9219289、国際出願WO9311751、国際出願WO9529722、特表平10−502854号、特表平10−502855号、特表平10−502856号に開示されている物質や方法を用いてもよい。このような物質は、通常、挿入部71の表面に、湿潤していない状態(乾燥状態)で存在している。
【0056】
このような物質は、挿入部71の基材表面に化学結合されたポリマーであって、該基材表面からの剥離や、水、生理等張液、その他潤滑剤等への溶出が生じ難いものが、潤滑性の持続性、安全性の点から好ましい。
このようなことから、カテーテル7の使用に先立ち、容器8から噴出した液体89を挿入部71に接触させ、湿潤により潤滑性を発現させる。
【0057】
包材2A内に収納されるカテーテル7の種類、用途等は、特に限定されず、例えば、気管、消化管、尿道、膣、血管、リンパ管、胆管、その他の体腔や、例えば、肺、心臓、腎臓等の各種臓器、その他の生体組織等へ挿入される種々のカテーテル、バルーンカテーテル等が挙げられる。この中でも、特に、尿道に挿入して使用されるカテーテル(尿道カテーテル、導尿カテーテル)が好ましい。
【0058】
排尿障害における導尿法は、留置カテーテルではなく無菌間歇導尿法が好ましいが、近年、患者自身がカテーテルを使って尿を排出する自己導尿が有効な治療方法として普及してきている。排尿障害は、前立腺肥大症、結石、腫瘍などによる尿道閉塞や、脳・脊髄および骨盤神経などの障害により見られる神経因性膀胱によって起こるが、尿を完全に出しきれない状態になると、尿路内圧が上がって腎臓に負担をかけるので、定期的に尿を排出する必要がある。この際に行われる自己導尿法は、低圧で完全に尿を排出できるので、既にある尿感染が低減する、頻尿、尿失禁が治る、膀胱と腎臓に負担をかけない等の利点があり、患者自身が1日4〜6回程度、尿道から膀胱内にカテーテルを挿入し、尿の排出が終了したら抜去する。その頻度は、例えば、昼間は4〜5時間毎、夜間は就寝前とされる。
【0059】
容器8は、内部に内部空間81を有し、この内部空間81内に、液体89を密封・貯留している。本実施形態では、この容器8は、第1シート材28のみならず、第2シート材29にも接触または隣接している。
【0060】
この容器8は、例えば、平坦なシート材(インフレーションシート材)の中央部を折り曲げ三方を融着(または接着)によりシールし、袋状としたものである。この袋の内部に内部空間81が形成され、ここに、液体89が貯留(充填)される。以下、容器8のシート材がシールされた部分を、シール部82という。
なお、容器8は、図示のように形成したものに限定されず、例えば、筒状に成形されたシート材の両端部を融着(または接着)し、袋状としたもの、あるいは、2枚のシート材を重ね、その外周部全周を融着(または接着)し、袋状としたものでもよい。
【0061】
図1で格子を施して示すように、シール部82の一部は、他の部分(シール部821)より接合強度(剥離強度)が弱い弱シール部(イージーピールシール部)83で構成されている。シール部821は、対向するシート材同士が完全に融着され、強固な接合状態であるのに対し、弱シール部83は、それより低温で融着する等により、対向するシート材同士の融着がある程度不完全であるような状態とされる。ただし、弱シール部83においても、液密性(気密性)は、確保されている。そして、その効果は、経時的に持続する。
【0062】
したがって、例えば、容器8の液体89が貯留された部分を押圧(圧迫)し、内部空間81の内圧を高めると、弱シール部83が優先的に剥離(破断)する。これにより、内部空間81と容器8の外部とが連通し、液体89が容器8の外に流出する。このように、容器8では、弱シール部83により、容器8を開封する部分である開封口が構成されている。
【0063】
本実施形態の包装体1Aでは、容器8を、第1シート材28および第2シート材29越しに押圧できる。特に、本実施形態の包装体1Aのように、容器8が第1シート材28および第2シート材29に隣接または接触していると、かかる操作がさらに容易となる。したがって、包装体1Aでは、包装体1Aが未開封の状態で、極めて簡単な操作で、容器8を開封することができる。また、本実施形態では、第1凹部23の底面232が第2シート材29と略平行であることも、容器8の押圧がさらに容易となることに、寄与している。
なお、弱シール部83を剥離する方法は、上記方法に限定されず、例えば、弱シール部83を、シート材越しに手で揉みほぐしてもよい。
なお、開封口は、例えば、シール部82のシール幅を、局所的に他の部分のシール幅よりも狭くするような構成としてもよい。
【0064】
このような容器8の厚さは、カテーテル7の厚さ(外径)よりも薄いことが好ましい。これにより、包装体1Aに強い力が加わり、第1シート材28が圧縮され、変形しても、包装体1Aに加わる力は、主としてカテーテル7に加わることになる。このため、容器8に加わる力はより好適に低減され、容器8の破損がより好適に防止される。
【0065】
また、容器8は、内部空間81に貯留される流動性物質の蒸気バリヤー性を有するのが好ましい。例えば、前記流動性物質が水である場合、この蒸気バリヤー性とは、水蒸気透過度が、好ましくは30g/m2・24hrs・25μm厚・40℃・90%RH以下、より好ましくは10g/m2・24hrs・25μm厚・40℃・90%RH以下、さらに好ましくは1g/m2・24hrs・25μm厚・40℃・90%RH以下であることを言う。この水蒸気透過度は、JIS K7129(A法)に記載の方法により測定される。
容器8が水蒸気バリヤー性を有することにより、容器8の内部からの水分の蒸散が防止できる。その結果、内部空間81内の液体89の減少、濃縮を防止することができるとともに、液体89の量が必要最少限の量で済み、包装体1A全体の容積や重量を小さくすることができる。
【0066】
容器8を構成するシート材(フィルム)、特に水蒸気バリヤー性を有するシート材としては、例えば、下記のものなどが挙げられる。
[1]1種のポリオレフィン樹脂で構成される単層フィルム、
[2]2種以上の互いに相溶しないポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂より構成される単層フィルム、
[3]シーラント層(融着に関与する層)にポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂も使用可能)を用いたポリオレフィン樹脂もしくはポリエステル樹脂の多層フィルム、
[4]シーラント層がポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂も使用可能)より構成されるフィルム、外層がポリ塩化ビニリデンをコーティングしたポリオレフィンまたはポリエステルフィルム等で構成される多層フィルム、
[5]シーラント層がポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂も使用可能)より構成されるフィルム、外層がアルミ蒸着もしくはシリカ蒸着されたポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルム等で構成される多層フィルム、
[6]シーラント層がポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂も使用可能)より構成されるフィルム、中間層がアルミニウムフィルム、最外層がポリエステルフィルム等で構成される多層フィルム、
[7]シーラント層がポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂も使用可能)、中間層がナイロンフィルム、最外層がアルミ蒸着もしくはシリカ蒸着されたポリオレフィンまたはポリエステルフィルム等で構成される多層フィルム、
この場合、対向する一対のシート材のうちの一方を不透明なアルミニウムフィルム、他方をシリカ蒸着フィルム等の透明な水蒸気バリヤー性フィルムとすれば、容器8の内容物の視認による確認が行えるので、さらに好ましい。なお、アルミニウムフィルムは、必要に応じその一部もしくは全部が剥離除去可能であってもよい。
【0067】
なお、弱シール部83においては、直接融着に関与する層(シーラント層)が2種以上の互いに相溶しないポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂、もしくは2種以上の互いに相溶しないポリオレフィンをセグメントに有するランダムもしくはブロック共重合体で構成されていることが好ましい。
【0068】
容器8を構成するシート材(単層または多層積層体)の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、20〜700μm程度であるのが好ましく、40〜500μm程度であるのがより好ましい。
【0069】
このような容器8を構成するシート材は、例えば、インフレーション法、Tダイ法、ブロー成型法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、共押出インフレーション法、共押出Tダイ法、ホットプレス法等の種々の方法により製造することができる。
【0070】
なお、以上述べた特性を有する容器8は、例えば特願平11−084854を参照することにより、好適に製造することができる。
【0071】
このような容器8を備えた包装体1Aは、次のような効果(利点)を有する。第1に、包材2A内に入れる容器8の容量を選択することにより、容器8の内容物(液体89等)の量や重量を容易に設定することができる。第2に、容器8は、包材2Aとは別個に単独で製造可能なので、製造・管理がしやすい。
【0072】
このような容器8内に収納される液体89は、カテーテル7の挿入部71の表面と接触して、その摩擦抵抗を低減させることができる物質(液状または半液状物)であるのが好ましい。
【0073】
このような液体89としては、特に限定されないが、例えば、水、生理等張液(生理食塩水)、グリセリン、シリコーンオイル、オリーブオイル等のオイル類、キシロカインゼリー等が挙げられる。
【0074】
以下、包装体1Aの使用方法(作用)の一例について説明する。
前述したように、本発明の包装体1Aは、保管中に、容器8が破損しにくい。
保管後、包装体1A内の医療器具を使用する際には、下記のような操作を行う。
【0075】
まず、包材2Aの外部から容器8を指等で押圧・圧迫する。これにより、弱シール部83が剥離(破断)して、かかる剥離した部分から、液体89が流出する。
【0076】
容器8から流出した液体89は、ガイド面26上を伝わり、カテーテル収納部24内へ流入する。そして、このカテーテル収納部24へ流入した液体89は、第2凹部241の底面242で広がる。これにより、カテーテル7の挿入部71が濡れ(湿潤し)、挿入部71の表面に、潤滑性が発現する。つまり、挿入部71表面の摩擦抵抗が低減する。
このとき、必要に応じて、包装体1Aの両端(短辺を構成する端部、あるいは長辺を構成する端部)を交互に上下させる等の操作を行ってもよい。これにより、液体89がより好適にカテーテル収納部24内に広がり、挿入部71が、より満遍なく、より均一に濡れるようになる。
なお、容器8を開封後、必要に応じて、包装体1Aの外部から容器8を指等で押圧(圧迫)する等して、容器8内の液体89を残らず排出する操作を行ってもよい。
【0077】
本実施形態の包装体1Aのように、容器収納部23の形状、大きさが容器8の形状、大きさにほぼ対応していると、容器収納部23内(第1凹部231の底面232)に残存しカテーテル収納部24に流れない液体89の量が減少する。このため、比較的少ない液体89の量で、より効率よくカテーテル7の挿入部71を濡らすことができる。
【0078】
以上のようにして、カテーテル7の挿入部71の表面に潤滑性が発現したら、ピールタブ211を引っ張って、包材2Aを開封する。
そして、カテーテル7を包材2A内から取り出す。
【0079】
包材2Aから取り出されたカテーテル7は、生体の目的部位に挿入または装着される。カテーテル7が尿道カテーテル(導尿カテーテル)である場合には、挿入部71を先端側から尿道および膀胱に挿入する。このとき、挿入部71の表面が潤滑性を有しているため、カテーテル7の挿入操作を、円滑かつ安全に行うことができる。その後、患者は、カテーテル7を介して排尿を行う。
【0080】
このように、包装体1Aを用いれば、カテーテル7の挿入部71の表面に潤滑性を発現させる操作を、密閉された包材2A内で外気と接触することなく行うことができる。したがって、本発明の包装体1Aでは、カテーテル7は、使用直前まで、無菌性が良好に保たれる。
【0081】
以下、本発明の包装体の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態の包装体と共通する事項については説明を省略し、相違する事項を中心に説明する。
図3は、本発明の包装体の第2実施形態を示す端面図である。なお、本実施形態の上下の概念は、第1実施形態と同様である。
【0082】
同図に示すように、包装体1Bでは、第1凹部231の底面232’が、第2凹部241の底面242に対して所定角度傾斜し、テーパ状をなしている。詳しくは、底面232’は、ガイド面26の方向に下がるように(第2シート材29から離間し第2凹部241の底面242に近づくように)、テーパ状をなしている。これに対応して、容器8は、弱シール部83が下がるように(第2シート材29から離間し第2凹部241の底面242に近づくように)、容器収納部23に設置されている。
また、ガイド面26’は、第2凹部241の底面242とほぼ直行している。
【0083】
包材2Aをこのような構成にすると、包装体1Bを傾ける等の操作をあまりしなくても、液体89が、カテーテル収納部24内に、円滑に流れて行くようになる。
【0084】
本実施形態のように、容器8が収納された部分の包材2Bの厚さT1が均一でない場合は、例えば、容器8が収納された部分の中央部付近の厚さを、厚さT1の指標とすることができる。
【0085】
以下、本発明の包装体の第3実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態の包装体と共通する事項については説明を省略し、相違する事項を中心に説明する。
図4は、本発明の包装体の第3実施形態を示す端面図である。なお、本実施形態の上下の概念は、第1実施形態と同様である。
【0086】
同図に示すように、包装体1Cでは、第2凹部241の外周側の内壁245が、テーパ状をなしている。詳しくは、内壁245は、第2凹部241の底面242の法線に対して所定角度傾斜しており、その上部(底面242と反対側の部分)が、収納空間22の内部に向かってせり出している(突出している)。
【0087】
この内壁245上部のせり出した部分(以下、せり出し部27’という)は、包材2Cの長辺に沿って、形成されている。このせり出し部(係合部)27’は、カテーテル7の上方に位置している。このせり出し部(凸部)27’は、カテーテル7が上方に相対的に移動した場合、カテーテル7に係合(接触)することができる。
【0088】
しかも、本実施形態の包装体1Cでは、カテーテル7が上方に弾んだ場合、カテーテル7は、第2凹部241の外周側の内壁245に当接して、上方への移動が規制されることとなる。
【0089】
このため、本実施形態の包装体1Cでは、包材2Cの開封時にカテーテル7が包材2Cから飛び出すことが、極めて好適に防止されるようになる。本実施形態では、飛び出し防止手段は、テーパ状の内壁245と、せり出し部27'とにより、構成されている。
【0090】
以下、本発明の包装体の第4実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態の包装体と共通する事項については説明を省略し、相違する事項を中心に説明する。
図5は、本発明の包装体の第1実施形態を示す分解透視図である。図6は、図5に示す包装体のII−II線端面図である。
【0091】
同図に示すように、包装体1Dでは、第1凹部231’および容器収納部23’は、一方の長辺に接近して位置している。
また、突出部25’の平面形状は、図5に示すように、四角形の三辺を構成するコの字状をなし、容器収納部23’を囲んでいる。そして、突出部25’は、長辺に向かって、開放している。
【0092】
本実施形態の包装体1Dでは、容器収納部23’が、第2凹部241’の外周側の内壁245に接近して設置されているため、図6に示すように、容器8の開封部(弱シール部83)は、内壁245に当接または隣接している。
このため、容器8から流出した液体89は、内壁245に接触し、この内壁245を伝って、カテーテル収納部24’に案内されることとなる。このように、本実施形態の包装体1Dでは、容器8の開封部に臨む第2凹部241’の外周側の内壁245により、液体89をカテーテル7に案内するガイド面26”が構成されている。
【0093】
前述したように、容器収納部23’は、包材2Dの中央部から一方の長辺側に若干ずれたところに位置している。このため、容器収納部23’が第2凹部241’の外周側の内壁245に接近した側では、第2凹部241’の底面(以下、底面242aという)の面積が小さくなっている。これに対し、容器収納部23’が内壁245から離間した側では、底面(以下、底面242bという)の面積が大きくなっている。
【0094】
そして、本実施形態の包装体1Dでは、底面242b上に、すなわち底面242b側のカテーテル収納部24’内に、液体89等を吸収し、保持することができる吸収体9が設置される。
吸収体9を包材2D内に入れることにより、吸収体9に、カテーテル7を濡らした後の余剰の液体89を吸収させることが可能となる。
【0095】
吸収体9としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系またはマレイン酸系材料等の合成ポリマーや、デンプン、セルロース、アルギン酸のような多糖類材料等の天然材料等のような高分子吸収材料で構成されたものが好ましい。また、その他、例えば、スポンジ、綿、ガーゼ、不織布やそれらに前記高分子吸水性材料を担持したもの(例えば、おむつ、生理用品等に用いられているもの)も可能である。このような吸収体9は、ブロック状、粉末状、フィルム状、シート状(板状)、繊維状などの形態(形状)をとることができる。図5、6では、一例として、ブロック状の吸収体9を示した。
【0096】
このように、本実施形態の包材2Dでは、内部にカテーテル7および容器8以外の部材を設置するスペースを確保することが容易となり、かかるスペースに、吸収体9等の新たな部材を設置することが容易となる。
【0097】
吸収体9のようなカテーテル7および容器8以外の新たな部材としては、特に限定されないが、吸収体9の他に、例えば、カテーテル挿入前後に尿道口付近を消毒することができるシート、使用済みカテーテルを廃棄するまでに発生する臭気を抑制する脱臭剤、細菌、ウイルス等の微生物の繁殖を抑制する抗菌剤などが挙げられる。
【0098】
以上、本発明を図示の好適実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0099】
本発明において、生体に挿入または装着して使用される長尺のカテーテル7としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・胃管カテーテル、栄養カテーテル、経管栄養用チューブ、酸素カテーテル、酸素カヌラ、気管内チューブのチューブやカフ、気管切開チューブのチューブやカフ、気管内吸引カテーテル等の経口または経鼻的に挿入、留置されるカテーテル類。
・吸引カテーテル、排液カテーテル、腹腔カテーテル、直腸カテーテル、トロッカー等の各種体腔、臓器、組織内に挿入、留置されるカテーテル類。
・血管造影用カテーテル、PTCA用バルーンカテーテル、IABP用バルーンカテーテル、静脈留置カテーテル、動注用カテーテル等の血管内に挿入、留置されるカテーテル類。
【0100】
さらには、生体に挿入または挿着して使用される長尺の器具としては、カテーテルの他に、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・単独で、または、前記各カテーテル類とともに使用される各種ガイドワイヤー。
・人工血管、ステント。
・注射針、留置針、カテーテルイントロデューサ。
・内視鏡、超音波破砕プローブ。
・縫合用または結紮用の糸。
【0101】
さらには、生体に挿入または挿着して使用される器具は、長尺状のものでなくてもよい。包装体に収納される生体に挿入または挿着して使用される器具としては、上述したもの以外に、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・心拍出量測定器具、超音波測定・診断器具、ペースメーカー、体温計。
・人工肛門、人工骨、人工関節、補綴物、義眼。
・シース。
・浣腸。
・コンドーム等の避妊具。
【0102】
以上述べた実施形態では、容器8に収納される流動性の物質として、液体89を挙げたが、容器8には、液体89以外の流動性を有する物質、例えば、ゲル状、ゼリー状の物、粉体、粒体などを収納してもよい。
なお、包装体内には、前述した以外の任意のものが収納されていてもよい。
【0103】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、内部の容器が不本意に破断しにくい包装体を提供することができる。
したがって、例えば本発明を間歇式自己導尿法に適用した場合、患者は、本発明の包装体を安心して携行することができ、しかも、外出先においても、簡便かつ確実に自己導尿を行うことができる。
よって、本発明は、患者の生活の質の向上に、大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装体の第1実施形態を示す分解透視図である。
【図2】図1に示す包装体のI−I線端面図である。
【図3】本発明の包装体の第2実施形態を示す縦端面図である。
【図4】本発明の包装体の第3実施形態を示す縦端面図である。
【図5】本発明の包装体の第4実施形態を示す分解透視図である。
【図6】図5に示す包装体のII−II線端面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D 包装体
2A、2B、2C、2D 包材
21 シール部
211 ピールタブ
22 収納空間
23、23’ 容器収納部
231、231’ 第1凹部
232、232’ 底面
24、24’ カテーテル収納部
241、241’ 第2凹部
242、242a、242b 底面
245 外周側の内壁
25、25’ 突出部
26、26’、26” ガイド面
27 リブ
27’ せり出し部
28 第1シート材
29 第2シート材
7 カテーテル
71 挿入部
8 容器
81 内部空間
82 シール部
821 弱シール部以外のシール部
83 弱シール部
89 液体
9 吸収体
T1 容器が収納された部分の包材の厚さ
T2 カテーテルが収納された部分の包材の厚さ

Claims (9)

  1. 生体に挿入または挿着して使用される器具と、
    流動性の物質が密封された容器と、
    前記器具と前記容器とを収納する包材とを有する包装体であって、
    前記容器が収納された部分の前記包材の厚さが、前記器具が収納された部分の前記包材の厚さよりも薄いことを特徴とする包装体。
  2. 前記容器が収納された部分の前記包材の厚さが、前記器具が収納された部分の前記包材の厚さの4/5以下である請求項1に記載の包装体。
  3. 前記容器の一部または全部が、前記器具に重ならないよう前記容器の位置を規制する位置規制手段を有する請求項1または2に記載の包装体。
  4. 前記位置規制手段は、前記包材の内部に突出した突出部により構成されている請求項3に記載の包装体。
  5. 前記包材は、前記器具および前記容器を収納可能な膨らみを有するシート材と平坦なシート材とを重ね、これらの縁部をシールしたものである請求項1ないし4のいずれかに記載の包装体。
  6. 前記容器は、前記包材を開封しないで前記包材内で開封可能である請求項1ないし5のいずれかに記載の包装体。
  7. 前記容器から流出した前記流動性の物質を前記器具に案内するガイド面を有する請求項6に記載の包装体。
  8. 前記容器を収納する凹部を有し、
    この凹部の形状は、前記容器の形状に対応している請求項1ないし7のいずれかに記載の包装体。
  9. 前記器具は、カテーテルであり、前記容器の周りを囲むように、前記包材内に設置される請求項1ないし8のいずれかに記載の包装体。
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