JPH11206812A - 薬液吸収材包装体 - Google Patents

薬液吸収材包装体

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JPH11206812A
JPH11206812A JP10017114A JP1711498A JPH11206812A JP H11206812 A JPH11206812 A JP H11206812A JP 10017114 A JP10017114 A JP 10017114A JP 1711498 A JP1711498 A JP 1711498A JP H11206812 A JPH11206812 A JP H11206812A
Authority
JP
Japan
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chemical solution
chemical
liquid medicine
storage bag
solution storage
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10017114A
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English (en)
Inventor
Masaaki Minamoto
政明 源
Takuya Toyokawa
卓也 豊川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP10017114A priority Critical patent/JPH11206812A/ja
Publication of JPH11206812A publication Critical patent/JPH11206812A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/32Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging two or more different materials which must be maintained separate prior to use in admixture
    • B65D81/3261Flexible containers having several compartments

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管時や運搬時に薬液の漏洩が生じ難く、使
用に際しては薬液を確実に、かつ所望通りに薬液吸収材
に含浸させることができ、さらに、衛生的に、かつ簡便
に使用し得る薬液吸収材包装体を提供する。 【解決手段】 薬液吸収材6(例、綿棒)と、薬液4が
収納された薬液収納袋2と、前記薬液吸収材6および薬
液収納袋2が収納された柔軟性を有する容器5とからな
る薬液吸収材包装体1であって、前記薬液収納袋2に外
力により優先的に破断される破断部3が形成され、かつ
前記薬液収納袋2は2つ折り以上にされて収納され、前
記薬液収納袋2の前記破断部3から前記容器5内に放出
される薬液4を吸収できる位置に前記薬液吸収材6が配
置されていることを特徴とする薬液吸収材包装体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、綿棒など
の薬液吸収材が包装されてなる薬液吸収材包装体に関
し、より詳細には、薬液吸収材が薬液と共に包装されな
がら、薬液による薬液吸収材の汚染や薬液の汚染が生じ
にくい薬液吸収材包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用途に用いられている薬液吸収材と
して、綿棒、ガーゼ、脱脂綿、不織布などがあるが、中
でも、綿棒は適用箇所に手を触れることなく操作し得る
ため、衛生的である。綿棒は、そのまま耳や鼻などの掃
除に用いられるが、種々の薬液等を皮膚などに塗布する
ためにも用いられている。
【0003】綿棒に薬液を含浸させ皮膚に塗布する場
合、まず、綿棒と、薬液が収納されている容器とを用意
する。次いで、綿棒に薬液を滴下したり、または綿棒を
薬液収納容器内の薬液にいれて、綿棒に薬液を含浸させ
る。従って、使用に先立ち、綿棒だけでなく薬液収納容
器をも探さねばならず、また上記のような煩雑な含浸作
業が必要であった。その上、使用者が含浸作業を行うた
め、残った薬液が汚染されたり、汚染された薬液で綿棒
が汚染される可能性があった。このように、従来の綿棒
は使用方法によっては、必ずしも、衛生的ではなかっ
た。
【0004】そこで、予め綿棒に薬液が含浸されたもの
が提案されている(例えば、実開昭57−26247号
公報など)。しかしながら、綿棒の綿球に薬液が含浸さ
れた状態で長期間保存されるため、薬液の種類や綿球の
材質によっては、薬が綿球に吸着し、薬液濃度が低下す
ることがあった。また、綿棒を構成する材料、包装袋な
どからの溶出物または繊維屑などの不純物が長期間保管
している間に薬液に混入する恐れもあった。
【0005】そこで、綿棒やガーゼなどの薬液吸収材と
薬液などを、個々に密封された包装体内に収納してなる
薬液吸収材包装体が考えられている。例えば、実開昭5
8−156664号公報には、綿棒などの薬液吸収材を
収納した包装体内に、薬液を密封した薬液収納室を区画
形成してなる、薬液吸収材の包装用シール袋が開示され
ている。ここでは、外部から薬液収納室を指で押圧して
薬液収納室と薬液吸収材の区画境界部分を剥離し、連通
させて綿棒に薬液を含浸させたり、または包装体内で綿
棒を移動させて境界部分を突き破り、綿棒に薬液を含浸
させたりすることが可能とされている。
【0006】しかしながら、上記薬液吸収材包装用シー
ル袋では、包装体内に薬液収納室が区画形成されている
ため、保管時や運搬時に包装体に圧力が加わると、薬液
収納室と吸収材収納室の境界部分が連通し、薬液が漏洩
し、綿棒等が使用に先立ち汚染されることがあった。保
管時や運搬時での薬液収納室境界部分の上記のような連
通を防止するため、境界部分を剥離しがたくした場合に
は、使用に際して大きな圧力を加えても境界部分が連通
せず、薬液を綿棒等に吸収させることができないことが
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状に鑑
みてなされたものであり、その目的は、保管時や運搬時
に薬液の漏洩が生じ難く、使用に際しては薬液を確実
に、かつ所望通りに薬液吸収材に含浸させることがで
き、さらに、衛生的に、かつ簡便に使用し得る薬液吸収
材包装体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
薬液吸収材と、薬液が収納された薬液収納袋と、前記薬
液吸収材および薬液収納袋が収納された柔軟性を有する
容器とからなる薬液吸収材包装体であって、前記薬液収
納袋に外力により優先的に破断される破断部が形成さ
れ、かつ前記薬液収納袋は2つ折り以上にされて収納さ
れ、前記薬液収納袋の前記破断部から前記容器内に放出
される薬液を吸収できる位置に前記薬液吸収材が配置さ
れていることを特徴とする薬液吸収材包装体である。
【0009】請求項2記載の発明は、前記破断部が薬液
収納袋の開口部を溶着または接着する接合部であること
を特徴とする請求項1記載の薬液吸収材包装体である。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、薬液収納袋に
破断部が形成され、使用の際、この破断部を破断するこ
とにより、薬液吸収材に薬液を吸収させることができ
る。従って、所定の外力で破断部が破断するように設定
しておくことにより、保管時や運搬時等に破断部が破断
しないようにすることができ、薬液の漏洩を防止するこ
とができるとともに、使用に際しては、所定の圧力以上
で押圧することにより、確実に破断部を破断して薬液収
納袋内の薬液を薬液吸収材に吸収させて使用することが
できる。
【0011】また、薬液収納袋が2つ折り以上にされて
容器内に収納されているので、薬液収納袋に十分な膨ら
みがもたらされ、押圧による薬液収納袋の破断が容易と
なる。併せて、薬液収納袋の製造においては予め袋に大
きな膨らみをもたせる必要がなく、製造上極めて都合が
よい。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、薬液収納
袋の破断部が薬液収納袋の開口部を溶着または接着する
接合部であるので、薬液収納袋に所定強度の破断部を形
成することが容易である。
【0013】以上のように、本発明によれば、保管時や
運搬時の薬液の漏洩を防止することができ、使用に際し
ては薬液を確実に所望通りに薬液吸収材に含浸させるこ
とができ、衛生的かつ簡便に使用し得る薬液吸収材包装
体が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。薬液吸収材および薬液収納袋を収納する容器 本発明において、上記薬液吸収材および薬液収納袋を収
納する容器を構成する材料は特に限定されるものではな
い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリロニ
トリル、ナイロン等のポリアミド、ポリスチレン、ポリ
ウレタンなどの合成樹脂;アルミニウム箔などの金属;
紙などを例示することができ、これらの単体もしくは積
層体により構成することができる。
【0015】上記容器は、自立性をもたせた形状とする
ことが好ましい。自立性をもたせた形状とすることによ
り、薬液が綿棒などの薬液吸収材に含浸される際に、薬
液による軸棒の汚染を防止することができ、かつ薬液吸
収袋の破損が生じたとしても薬液による薬液吸収材の汚
染、例えば綿棒の軸棒の汚染を防止することができる。
加えて、薬液収納袋から放出された薬液が、容器の底部
の一箇所に容易に集められることになるため、薬液吸収
材への薬液の吸収を速やかに行わせ得る。また、自立さ
せることにより、横置きとした場合よりも底面積が小さ
くなり、机上などにおける占有面積が小さくなり、薬液
吸収材包装体を載置するスペースの低減を図り得る。
【0016】自立性をもたせた容器の一例としては、部
分的に形状を変化させたシール袋が挙げられる。すなわ
ち、自立性をもたせるには、シール袋の底部を例えば舟
形としてもよい。ここで、舟形としては、略楕円弧を対
称的につなぎ合わせた形状を例示することができる。容
器に自立性を与える底面の形状として適切である限り、
舟形以外の形状であっても差し支えない。
【0017】また、安定な自立性をもたせるには、底面
積を大きくしたり、底部の形状を工夫したりしてもよ
い。また、全体を円柱状や角柱状、円錐形や角錐形とし
てもよい。また、容器とは別に、転倒防止用台座を容器
に組み合わせて用いてもよい。
【0018】容器はある程度の保形性と柔軟性を兼ね備
えていることが望ましい。容器の外から薬液収納袋を押
圧し、薬液収納袋を破るために、容器の外からの圧力が
内部の薬液収納袋に伝達し得る程度の柔軟性を有するこ
とが必要である。
【0019】保形性をもたせて不慮の衝撃から内容物の
破損を防ぐには、容器内に空気や不活性ガス等を充填
し、内部に膨らみをもたせたり、内部の圧力を外部に比
べて若干高めたりする方法を採用してもよい。
【0020】薬液収納袋 本発明の薬液吸収材包装体においては、薬液収納袋に外
力により優先的に破断する破断部が形成されている。こ
こで、「外力により優先的に破断する」とは、薬液収納
袋に外力が加わった際、他の部分よりも優先的に破断す
るように機械的な強度が意図的に弱められていることを
意味している。破断部としては、特に限定されるわけで
はないが、例えば、薬液収納袋の開口部を溶着または接
着する接合部;力が加わった際に他の部分よりも破断し
やすい低強度の材料を用いた部分;意図的に厚味を他の
部分より肉薄とした部分などが挙げられる。
【0021】上記接合部としては、例えば、薬液収納袋
の開口部を熱溶着、超音波溶着、高周波溶着などの各種
溶着や、接着剤による接着などで接着した部分を挙げる
ことができる。容易な接合方法としては、より好ましく
は、熱溶着が用いられる。熱溶着の場合には、熱溶着の
際の温度、時間、シール幅等を調整することにより、外
力により優先的に破断するように接合部の接合強度を容
易に調整することができる。
【0022】また、本発明では、薬液収納袋の破断部か
ら容器内に放出された薬液を吸収できる位置に薬液吸収
材が配置されている。従って、使用に際して、外部から
薬液収納袋に力を加えることにより、破断部を優先的に
破断し、破断部から放出された薬液を薬液吸収材に吸収
させることができる。また、本発明では、薬液収納袋に
破断部を形成しているので、破断部を所望の箇所に設定
することができる。また、破断部での破断がどの程度の
外力により破断するかを調整することができるので、保
管時や運搬時での薬液の漏洩を防止し、かつ使用に際し
て適度な外力で破断可能なように設定することができ
る。
【0023】さらに、本発明の薬液収納袋は、2つ折り
以上にされて容器に収納される。2つ折り以上とするこ
とにより、折り目部分の薬液が袋内の他の部分に押しや
られるため、薬液収納袋に十分な膨らみをもたせること
ができる。従って、薬液収納袋を例えば指で挟み押圧す
ることにより薬液収納袋内の内部の圧力が高められる
と、破断部が優先的に破断して、その破断部から内部の
薬液が放出される。
【0024】一般に、一定の外力を与えることにより確
実に薬液収納袋を破るには、薬液収納袋に立体的に膨ら
みをもたせることが好ましい。薬液収納袋に膨らみをも
たせることにより、薬液収納袋に与えられた外圧が逃げ
ることなく、薬液収納袋内の内圧となり、薬液収納袋の
上記破断部に伝達されることになる。このことにより、
薬液収納袋の破断部は破断する。薬液収納袋の膨らみが
少ないと、指による押圧では小さな面積にしか圧力が与
えられないため破断部に十分な圧力が伝達されないこと
がある。
【0025】薬液収納袋の形態は特に限定されないが、
一般的なシール袋の形状である三方シール袋や四方シー
ル袋などを例に取ると、量産設備においてシール袋に膨
らみをもたせようとすると、薬液の連続充填つまり液中
シール方式の充填シール機を採用しなければならない。
この充填方式は、内容物の定量充填が難しく、特に本例
の医薬品の充填のように、充填量のばらつきに高い精度
が要求される場合には、好ましい充填方式とはいえな
い。一方、薬液を定量ポンプ等で一定量充填した後、開
口部を密封する間欠充填方式の充填シール機では、袋に
十分な膨らみをもたせることが困難であった。つまり、
汎用の充填シール機では、内容物の定量充填と袋に膨ら
みをもたせることの両立は不可能であった。また、この
ような要求を満たす新規の充填シール機を設計すること
も困難であった。そこで、本発明では薬液収納袋に膨ら
みをもたせる方法として薬液収納袋を2つ折り以上とす
ることで、量産に対応させるとともに十分な膨らみをも
たせることを可能とした。
【0026】薬液収納袋の大きさは特に限定されない。
収納する薬液量により適宜選択される。
【0027】薬液収納袋を構成する材料については、特
に限定されるものではない。すなわち、薬液収納袋は、
薬液に影響を与えない合成樹脂;紙に合成樹脂をラミネ
ートしたもの;合成樹脂と金属箔をラミネートしたもの
などの適宜の材料から構成することができる。
【0028】上記合成樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ナイロンなどのポリアミド、ポリアク
リロニトリル、ポリスチレン、ポリウレタンなどを例示
することができる。シール袋では、一般に、ガスおよび
水蒸気バリヤー性が求められ、ガスおよび水蒸気バリヤ
ー性と上記シール性を両立させるためには、上述した合
成樹脂を2種以上組み合わせてなる積層フィルムが好適
に用いられる。
【0029】また、ガスおよび水蒸気バリヤー性や遮光
性高めるために、アルミニウムなどの金属箔を単層もし
くは積層の合成樹脂フィルムとラミネートしてなる積層
材、またはアルミニウムなどの金属や珪素酸化物などの
無機物などを単層または積層の合成樹脂フィルムに蒸着
してなるフィルムを用いてもよい。
【0030】さらに、薬液収納袋の最内層は、シール性
を付与するための易シール性材料により構成することが
好ましい。このような易シール性材料としては、特に限
定されるわけではないが、例えば、ポリエチレンやポリ
プロピレンなどのポリオレフィンまたはポリ塩化ビニリ
デンなどを用いることができる。中でも、ポリ塩化ビニ
リデンは、シール条件に影響されず安定したシールが可
能であり、また易開封性(イージーシール性)に優れて
おり、かつバリヤー性と易開封性とのバランスに優れて
いるため、最も好ましい。ポリ塩化ビニリデンは、一般
的な純度以上のものを単体で使用することが好ましい
が、必要に応じて他の材質を混ぜ合わせてもよい。
【0031】薬液収納袋を構成するための材料の好まし
い例としては、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン
/ポリエチレンのラミネートフィルム、ポリエチレンテ
レフタレート/アルミニウム/ポリエチレンテレフタレ
ート/ポリ塩化ビニリデンのラミネートフィルム、ポリ
エチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリプロピレ
ンのラミネートフィルムなどを例示することができる。
ポリ塩化ビニリデン等の樹脂は、フィルムのラミネート
の他、コーティング等により積層されてもよい。
【0032】薬液収納袋におけるシール強度は、易開封
性を得るには、例えば指で押圧した場合に容易にシール
部を剥離し得る程度とされることが好ましく、従って、
シール強度は100〜1500gf/15mmの範囲で
あることが望ましい。100gf/15mm未満の場合
には、わずかな外力が加わっただけでも薬液収納袋が破
れることがあり、かつシールの確実性が損なわれること
がある。1500gf/15mmを超えると、易開封性
が損なわれることがある。易開封性をさらに高めるため
には、上記シール強度は、好ましくは100〜1000
gf/15mm、より好ましくは100〜500gf/
15mm、他方、シールの確実性を考慮すると、より好
ましくは、200〜500gf/15mmである。な
お、本発明において上記シール強度とは、JIS Z
0238(密封軟包装袋の試験方法)のヒートシール強
さ試験により測定されるヒートシール強さを意味するも
のとする。
【0033】また、シール強度100〜1500gf/
15mmのハーフシール性を得るには、ヒートシールに
際しての温度や時間条件をコントロールすることにより
行うことができ、かつシール材の種類、厚みおよびシー
ル幅を制御することによっても可能である。特に、シー
ル材として上述したポリ塩化ビニリデンを用いた場合、
シール材の厚みを薄くしたとしても、安定なハーフシー
ルを実現することができる。すなわち、一定の外力でシ
ール部は破壊されるが、安定したシール強度が得られる
ので、一定の外力より小さな力が加わったとしても、不
意のシール破壊が生じがたい。
【0034】薬液収納袋は、熱溶着、超音波溶着、高周
波溶着等の溶着やブロー成形や射出成形等の成形によっ
て形成することができる。中でも熱溶着によりシール袋
を形成する方法が最も容易であり、より好ましい。この
場合、シール袋の外周部の一部または全部を外力により
優先的に破断する破断部とすることができる。つまり、
シール袋の周囲の全てのシール部を上記ハーフシール部
としてもよく、部分的にハーフシール部を構成してもよ
い。薬液収納袋の強度を高めるには、外周シール部の一
部をハーフシール部とし、他の部分をよりシール強度が
高いシール部としてもよい。
【0035】薬液収納袋を構成する上述した材質の厚み
については特に限定されるものではないが、要求される
ガスおよび水蒸気バリヤー性を考慮すると、薬液収納袋
の構成材料によっても異なるが、通常、10〜1000
μmとすることが好ましく、より好ましくは、20〜5
00μmである。厚みが10μm未満では、十分なガス
および水蒸気バリヤー性を得ることができないことがあ
り、1000μmを超えると加工性が悪くなったり、易
開封性が損なわれることがある。
【0036】また、上記接合部を溶着により形成する場
合、溶着層(シール材)の厚みも特に限定されるもので
はない。溶着層がポリエチレンなどの合成樹脂フィルム
のラミネートにより構成される場合、溶着層は一般に1
0〜100μm程度とされる。もっとも、この範囲外で
も何ら問題はない。また、溶着層がポリ塩化ビニリデン
などのコーティングにより構成される場合には、溶着層
の厚みを10μm以下とすることが好ましく、より好ま
しくは0.5〜10μmとされる。溶着層の厚みが0.
5μm未満であると、均一な溶着層が形成できなかった
り、溶着後のシール強度が不十分となる可能性がある。
10μmを超えると、溶着層によってはシール強度が強
くなりすぎ、適度な外力で破れ難くなる可能性がある。
もっとも、このような不具合が生じない場合には、溶着
層の厚みは上記範囲に限定されるものではない。溶着層
がポリ塩化ビニリデンのコーティング層により構成され
る場合には、より好ましくは、溶着層の厚みは1〜5μ
mである。
【0037】薬液収納袋に要求されるガスバリヤー性
は、充填される薬液により異なるため、一義的には決め
得ないが、例えば、酸素透過度で15ml/24hr・
2 ・atm以下、好ましくは5ml/24hr・m2
・atm以下であり、特に高いガスバリヤー性が要求さ
れる場合には、1ml/24hr・m2 ・atm以下と
することが望ましい。
【0038】また要求される水蒸気バリヤー性について
も、充填される薬液により異なるため、一義的には定め
得ないが、例えば、水蒸気透過度で15g/24hr・
2以下、好ましくは5g/24hr・m2 以下であ
り、特に高い水蒸気バリア性が要求される場合には、1
g/24hr・m2 以下とすることが望ましい。
【0039】薬液吸収材 薬液吸収材とは、綿棒に限定されず、ガーゼ、脱脂綿ま
たは不織布などの従来より薬液等を含浸させて皮膚等に
適用するのに用いられている一般的な吸収性材料の全て
が包含される。
【0040】吸収性材料の材質は、特に限定されるもの
ではなく、薬液等(軟膏、クリーム等を含む)を吸収
し、かつ皮膚などに塗布し得るものであれば、適宜の材
料で構成され得る。例えば、脱脂綿、絹、ウール、レー
ヨン、ポリエステル、アクリル樹脂、ナイロン、ポリウ
レタン、ポリオレフィンなどからなるものを挙げること
ができ、これら2種以上を混合したものであってもよ
い。形状や大きさは特に限定されず、使用目的に合わせ
て選定される。
【0041】吸収性材料が綿棒である場合、形状に特に
限定はなく、例えば、薬液等を含浸させる綿球部分と指
でつまんで使用する軸棒部分で構成される。綿球部分は
薬液等を吸収し、皮膚に塗布できるものであればその材
質は特に限定されない。例えば、脱脂綿、絹、ウール、
レーヨン、ポリエステル、アクリル樹脂、ナイロン、ポ
リウレタン、ポリオレフィンなどが挙げられ、これら2
つ以上を混合したものでもよい。形状も特に限定され
ず、例えば球形、円筒形、平板形などが挙げられ、球形
の変形体として断面形状が楕円のものが多く使用され
る。これは、繊維を巻き付けたもの、帯状の不織布をロ
ール状に巻き付けたもの、型抜きされた一体ものや成形
品であってもよい。
【0042】綿球の大きさは特に限定されず、所定量の
薬液等を皮膚に塗布できればよく、使用目的に合わせて
設定して差し支えない。消毒薬の場合、好ましくは長さ
10〜30mm、最大径3〜20mm、重量0.01〜
0.3g程度とされ、それによって皮膚表面の消毒に好
適に用いられる。
【0043】軸棒部分は、材質、形状及び大きさなどに
ついては特に限定されない。材質としては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ートなどのプラスチック、紙、木、アルミニウム等の金
属などが挙げられる。形状としては、例えば、円柱状、
楕円柱状、角柱状などが挙げられる。また、軸棒には綿
球を固定するための滑り止めを施してもよい。
【0044】一般に、綿球と軸棒は接着剤を用いて固定
されるが、熱融着や一体成形で造られてもよい。固定方
法はこれらに限定されない。
【0045】綿球部分が繊維を巻き付けたような繊維集
合体である場合、表面のけば立ち防止や繊維の抜け落ち
防止のために表面を例えばカルボキシメチルセルロース
ナトリウムなどの接着剤等でコーティングしてもよい。
【0046】容器内に収納される薬液吸収材は1本に限
定されず、複数収納されていてもよい。
【0047】薬液 薬液については、特に限定されるものではなく、薬液吸
収材に含浸させて皮膚等に塗布するのに適した全ての薬
液を用いることができる。具体的には、液剤、ローショ
ン、軟膏、クリームなどが挙げられる。また薬液は、薬
効等を示す主成分の水溶液であってもよく、他の溶媒で
の溶液であってもよい。さらに、薬液は、溶液ではなく
分散液であってもよい。薬液は水性、油性のどちらでも
よい。
【0048】薬効等を示す主成分についても特に限定さ
れるものではなく、例えば、消毒薬、キズ薬、かゆみ止
め薬、水虫薬などが挙げられ、その他、洗浄液や化粧液
などを用いることも可能である。
【0049】上記消毒薬の一例としては、ポビドンヨー
ド、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウ
ム、エタノールやイソプロパノールなどのアルコール類
などを挙げることができる。また、これらの2種以上を
混合すること等により併用してもよい。
【0050】薬液量は、特に限定されない。綿棒等の薬
液吸収材の薬液吸収量に合わせて適宜決定される。軟膏
やクリームに関しては薬液吸収材の表面に転写して皮膚
等へ塗布するため、薬液吸収量とは概念が異なる。薬液
量が多過ぎると吸収性材料に吸収されずに余った薬液が
飛散したりこぼれ落ち、垂れ落ちしたりし、また使用さ
れない薬液量が多く無駄となるためコスト的にも不都合
である。逆に少な過ぎると、十分な量の薬液が、皮膚等
の表面に塗布できないことがある。薬液量は、好ましく
は綿棒等の薬液吸収材の最大薬液吸収量の0.5〜5
倍、より好ましくは1〜3倍である。
【0051】薬液には色素等を添加して着色し、薬液の
所在を確認しやすくすることもできる。
【0052】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
何らこれに限定されない。 (実施例1)図1は本発明の薬液吸収材包装体1の一例
を示す正面図である。薬液収納袋2は、合成樹脂とアル
ミニウム箔の積層ラミネートフィルムが二つ折りされた
後、折り目を除く三方がヒートシールされた三方シール
袋であり、外力により優先的に破断される破断部3は、
三方のヒートシール部のいずれかである。上記三方のヒ
ートシール部のヒートシール強さは、いずれも500g
f/15mmとされている。薬液収納袋2の内部には薬
液4として10重量%ポビドンヨード液が充填されてい
る。そして、薬液を充填した三方シール袋がほぼ中央部
で二つ折りとされ、この状態で容器5に収納されること
により薬液収納袋2に膨らみが形成されている。容器5
内に薬液吸収材6としての綿棒が5本収納されている。
この本数は5本に限定されず、任意の本数とすることが
できる。容器5は合成樹脂の積層ラミネートフィルムか
らなる四方シール袋である。使用に際しては、容器5の
上から薬液収納袋2を例えば指で押圧して破断部3から
破断させ、中より放出された薬液4が薬液吸収材6に含
浸される。容器5には綿棒の軸棒端側にノッチ7が設け
られており、ここより開封して綿棒を取り出し、使用す
ることができる。
【0053】(実施例2)図2は本発明の薬液吸収材包
装体10の他の例を示す斜視図である。薬液収納袋2は
内部に薬液4として0.5重量%グルコン酸クロルヘキ
シジンのエタノール液が充填された以外は実施例1と同
様である。容器5a内に薬液吸収材6として綿棒が5本
収納されている。容器5aは、底面を舟形形状とした自
立性のあるシール袋とされている。使用に際しては、容
器5aの上から薬液収納袋2を例えば指で押圧して破断
部3から破断させ、中より放出された薬液4を薬液吸収
材6に含浸させる。容器5aが自立性のある容器である
ため、放出された薬液4によって薬液吸収材6の軸棒部
が汚染されない。また、容器5aには綿棒の軸棒端側に
ノッチ7が設けられており、ここより開封して綿棒を取
り出し、使用することができる。
【0054】(実施例3)図3は本発明の薬液吸収材包
装体20の更に他の例を示す斜視図である。薬液収納袋
2aは、四方がヒートシールされた四方シール袋とした
以外は実施例1と同じであるが、該シール袋の一方だけ
が外力により優先的に破断される破断部3aとされ、そ
のヒートシール強さは800gf/15mmとされてお
り、他の三方はヒートシール強さ3000gf/15m
mとされている。薬液収納袋2a内には薬液4として
0.5重量%グルコン酸クロルヘキシジンのエタノール
液が充填されている。合成樹脂からなるブリスター容器
である容器5b内に、薬液吸収材6としての1本の綿棒
と、上記薬液収納袋2aが収納されている。使用に際し
ては、容器5bの上から薬液収納袋2を例えば指で押圧
して破断部3aから破断させ、中より放出された薬液4
を薬液吸収材6に含浸させる。次いで、ブリスター容器
5bの上蓋を開封して綿棒を取り出し、使用することが
できる。
【0055】(実施例4)図4は本発明に使用される薬
液収納袋の変形例である。薬液収納袋2bは、合成樹脂
とアルミニウム箔の積層ラミネートフィルムからなり、
薬液4が充填された後、四方がヒートシールされた後、
中央部2c(×印で示した部分)が更にヒートシールさ
れることにより膨らみが形成されている。中央部2cの
ヒートシールは、そのヒートシール強さが2000gf
/15mmとされ、上記の四方のヒートシール強さ30
0gf/15mmよりも強くされている。このとき、最
初のシールにおいては袋に大きな膨らみをもたせる必要
がないので、通常の定量充填シールが可能である。次の
中央部2cのシールによって薬液収納袋2bに膨らみが
与えられる。薬液収納袋2bは容器に収納される際に
は、図5に示すように中央部2cのヒートシール部で二
つ折りにされて収納されて、薬液吸収材包装体とされ
る。この薬液吸収材包装体においては、中央部2cで区
画された薬液収納室の2室が1回の押圧で同時に、四方
のヒートシール部である破断部3bから破断可能とな
る。
【0056】
【発明の効果】本発明の薬液吸収材包装体の構成は、上
記の通りであり、本発明によれば、保管時や運搬時の薬
液の漏洩を防止することができ、使用に際しては薬液を
確実に所望通りに薬液吸収材に含浸させることができ、
衛生的かつ簡便に使用し得る薬液吸収材包装体が提供さ
れる。
【0057】更に、薬液収納袋の破断部が薬液収納袋の
開口部を溶着または接着する接合部である場合には、薬
液収納袋に所定強度の破断部を形成することが容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の薬液吸収材包装体を示す正面図。
【図2】実施例2の薬液吸収材包装体を示す斜視図。
【図3】実施例3の薬液吸収材包装体を示す斜視図。
【図4】本発明に使用される薬液収納袋の変形例を示す
正面図。
【図5】図4の薬液収納袋が二つ折りにされている状態
を示す図。
【符号の説明】
1、10、20 薬液吸収材包装体 2、2a、2b 薬液収納袋 2c 中央部 3、3a、3b 破断部 4 薬液 5、5a、5b 容器 6 薬液吸収材 7 ノッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液吸収材と、薬液が収納された薬液収
    納袋と、前記薬液吸収材および薬液収納袋が収納された
    柔軟性を有する容器とからなる薬液吸収材包装体であっ
    て、前記薬液収納袋に外力により優先的に破断される破
    断部が形成され、かつ前記薬液収納袋は2つ折り以上に
    されて収納され、前記薬液収納袋の前記破断部から前記
    容器内に放出される薬液を吸収できる位置に前記薬液吸
    収材が配置されていることを特徴とする薬液吸収材包装
    体。
  2. 【請求項2】 前記破断部が薬液収納袋の開口部を溶着
    または接着する接合部であることを特徴とする請求項1
    記載の薬液吸収材包装体。
JP10017114A 1998-01-29 1998-01-29 薬液吸収材包装体 Withdrawn JPH11206812A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280605A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 口腔用組成物塗布用綿棒
JP2013516207A (ja) * 2009-12-30 2013-05-13 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 口腔ケア用品パック
WO2015133418A1 (ja) * 2014-03-04 2015-09-11 株式会社トクヤマデンタル 歯科用接着性組成物用プラスチック容器

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