JP4189780B2 - ドラム缶運搬車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はドラム缶を運搬する際に用いられるドラム缶運搬車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドラム缶運搬車は一般にドラム缶運搬の際にドラム缶の上端部に形成されているいわゆる耳を掴んで持ち上げ運搬するようになっている。これは一例を示せば実公昭55−26398号公報に記載されているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしドラム缶は本来多種多様であり、これは特にドラム缶の一種であるいわゆるファイバードラム缶において著しい。上記ファイバードラム缶は一例を挙げれば高さが1.150mmから200mm迄の間に数十種類があり、かつ又外径も580mmから285mmの間に13種類に分かれている。このため従来のような上部の耳を掴むドラム缶運搬車によってこれら多種類のドラム缶を運搬して処理することは困難である。このような多数の種類のドラム缶をすべて運搬処理するためのドラム缶運搬車を製造するとすれば、前記耳を掴む部材の上下動の巾が大きくなり、従って全体の装置も大型となり高価となることが避けられない。
この発明は前記のような問題を解決するためになされたもので、その目的は前記のような特別な大型のドラム缶運搬車でなく、ほぼ通常の大きさのドラム缶運搬車で、高さが異なりかつ外径の異なる多種類のドラム缶の運搬処理をすべて行うことのできるドラム缶運搬車を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するこの発明について述べるとそれは、台車1に立設された支柱2に昇降自在に設けられた昇降体3;前記台車1に設けられ、前記昇降体3に連結されて前記昇降体3を昇降させる油圧装置4;前記昇降体3に設けられ、かつ前記油圧装置4に連結された、後記ドラム缶を保持し又は離す保持部材5を作動させる作動装置6;前記昇降体3に、その両側に揺動自在に設けられ、前記作動装置6に連結してこれによりドラム缶の下部を保持し、又は離す保持部材5;前記昇降体3に設けられ、前記保持部材5と協同して前記ドラム缶を抱き抱えて保持する受け部44;から成るドラム缶運搬車であって、前記保持部材5及び受け部44は、これを上下に移動する場合の最低となる位置12が台車1より下方で、かつ台車1に設けられた車輪13の接地部14より若干上方であり、前記ドラム缶17は、その下端部外周15の、周方向の溝16に前記保持部材5及び受け部44が入った状態で、三方から保持されることを特徴とするドラム缶運搬車である。
又、作動装置6と油圧装置4との連結は、昇降体3に揺動自在に軸着7された連結杆8を介して行われる前記ドラム缶運搬車である。
又、保持部材5は、台車1の進行方向の左右に設けられ、昇降体3に軸着9されて一対の腕状に形成され、内側にそれぞれ凹状部10が形成されている前記ドラム缶運搬車である。
又、作動装置6はリンク装置であり、保持部材5を揺動させる近似直線運動機構11が用いられている前記ドラム缶運搬車である。
又、保持部材5及び受け部の上下動の際の最低となる位置12は、少なくとも下端部46の外周15に、周方向の溝16を有するドラム缶17の、同溝16の高さに合わされている前記ドラム缶運搬車である。
又、保持部材5及び受け部44は少なくとも下端部の外周15に周方向の溝16を有するドラム缶17の、同溝16の断面に適合するように凸状に形成されている前記ドラム缶運搬車である。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1、図2において1は台車であり移動用の車輪13を有している。2は前記台車1に立設された四角柱状の支柱であり、上端部に空転する上ガイド車20を有している。3は前記支柱2に嵌合して昇降自在に設けられた昇降体であり、断面四角の筒状に形成され、その上端部内面の一側21が前記上ガイド車20に接し、かつ該昇降体3の下部に空転自在に設けた下ガイド車22が、前記支柱2の下部に接しており、かくて昇降体3は前記支柱2に対し円滑に昇降できるようになっている。4は前記昇降体3を昇降させる油圧装置であり、油圧シリンダ23とこれに油圧を加える油圧ジャッキ24、及び前記油圧シリンダ23内の高められた油圧を逃がす油圧逃がし装置25から成っている。26は前記油圧ジャッキを作動させる足踏み部材、27は前記油圧シリンダ23のピストンである。そして前記足踏み部材26をばね28に抗して繰り返し踏むことによって、油圧シリンダ23内のピストン27が上昇させられるようになっている。なおこの油圧ジャッキ24によってピストン27を作動させられる油圧シリンダ23、及びピストン27にかけられた油圧を逃がす油圧逃がし装置25については、それらの構造は周知されているため詳細な図示と説明は省略する。そして前記ピストン27は前記昇降体3に、長さ方向の途中を軸着7された連結杆8の一側に軸着30されている。この連結杆8の他側は作動杆31に軸着32したところの遊動杆33に軸着34されている。なお35は昇降体3の頂部に設けられたストッパで、連結杆8の一定以上の回動を止め、それにより昇降体3が上昇させられるようになっている。但しこのような機能は後述するがドラム缶を保持する保持部材がドラム缶を保持していない時のみ作用するようになっている。
【0006】
次に、作動杆31は前記昇降体3に突出して設けられた上ガイド36、下ガイド37にそれぞれ形成された穴38、39(図4)を通り前記昇降体3の下部に上ブラケット40(図3、図4)を介して設けられた、後記するドラム缶17を保持する保持部材5を作動させる作動装置6に連結させられている。なおこの発明では作動装置6とは前記作動杆31も含むものである。41はばねであり、前記下ガイド37上に設けられ、上ガイド36の穴38を通り作動杆31の上部に設けられた鍔部42間に設けられ、作動杆31を上方に付勢している。
5はドラム缶17の下部を保持し又は離す保持部材であり、前記昇降体3に設けられている。
【0007】
この保持部材5は図2より理解されるように、台車1の進行方向に対しハの字状に一体に連設された一対のアーム43にそれぞれ揺動自在に軸着9された腕状体であり、その長さ方向の一側は互いに内側が凹状に形成され、ドラム缶17を保持し易い形状となっている。44は昇降体3に設けられた前方が凹状にかつ弧状に形成された受け部であり、一対の保持部材5と該受け部44によりドラム缶17を同一レベルでいわゆる抱き抱えて保持するようになっている。そして前記保持部材5の長さ方向の他側は後に説明する、該保持部材5を作動させる作動装置6に連結されている。
【0008】
次にこの保持部材5の保持するドラム缶17は図1に示すようにファイバードラム缶であり、本体45は強化された厚紙により形成されており、その上下端部に金属製の周方向の溝16が形成されているものである、そして該周方向の溝16は底部46から一例として17mmの高さに形成され、巾10mmであり、断面ほぼU字状に近いV字状に形成されている。
次に前記保持部材5は前記周方向の溝16に嵌合するように断面形状を凸状にして形成されてあり、かつ上下方向に移動する場合の最低となる地上からの高さも前記周方向の溝16と同一高さに合わせた位置とされている。但し前記溝16はドラム缶により若干異なる場合があり、最低のものより高い場合があるがその場合は保持部材5の高さをそれに合わせて操作するのである。
【0009】
次に前記保持部材5を作動させる作動装置6を説明する。同装置6は昇降体3に設けた上ブラケット40と、下ブラケット47に設けたアーム43に軸着された保持部材5間に設けられたリンク装置であり、まず同装置6に含まれる前記作動杆31の下端部48と下ブラケット47間に菱形状の四つ棒リンク49が、パンタグラフ状に形成されている。50は概略三角状のプレートであり、一端51が前記四つ棒リンク49に軸着されてあり、上端52がリンク棒53を介して前記上ブラケット40に軸着されてあり、下端54が前記保持部材5に軸着されている。そして図3に示す状態は保持部材5が開かれた状態となっており、作動杆31が油圧装置4により下方に押圧されると前記菱形状の四つ棒リンク49は点線55で示す形状となりプレート50の下端54は矢印54方向へ移動し、近似的に直線運動を行うのである。これは互いに遠ざかる方向への動きであり、これにより軸着されている保持部材5は水平状態において互に近づく方向に動き、図2に示すようにドラム缶17を締め付け、保持する。
【0010】
なおこの場合保持部材5はドラム缶17の前記周方向の溝16内に入り、締め付けるのである。又その際前記受け部44も同溝16内に入り、三方から保持することになる。そして上記説明により理解されるように前記作動装置6は近似直線運動機構11を構成しているものである。
ドラム缶17を離す場合は作動杆31を上方に移動すれば作動装置6は前記と逆に作動し、保持部材5が開き、ドラム缶17を離すのである。
なお図1において57は連結杆8の手動用ハンドル、58は台車1の操作ハンドルを示す。
【0011】
次にこのように構成されたドラム缶運搬車の作動について述べると、通常油圧装置4の作動しない状態では前記作動杆31は図1に示すように上に引き上げられた状態となっており、従って保持部材5は開いた状態となっている。この状態でこのドラム缶運搬車を移動して保持部材5内にドラム缶17を収容し、前記油圧ジャッキ24の足踏み部材26を、ばね28に抗して繰り反し踏むことにより油圧シリンダ23はピストン27を上昇させる。そうすると連結管8は同図において反時計回りに回動し、作動杆31をばね41に抗して下方に移動させ、作動装置6を作動させて保持部材5を互いに近ずく方向に回動させてドラム缶17を保持する。
【0012】
そしてこの場合の保持は、ドラム缶17の下端部外周15の、周方向の溝16に前記保持部材5、及び受け部44が入った状態で、締めつけ保持される。次にこの状態でなおも前記足踏み部材26を踏むと、前記連結杆8は回動できず軸着部7を押し上げて昇降体3を上昇させる。これは保持部材5がドラム缶17を保持した状態で行われるため、ドラム缶17が望む高さ迄上昇したならば、前記足踏み部材26の足踏み動作を中止し、ハンドル58により台車1を移動させる。そして目的の場所に到達したならば油圧逃がし装置25を作動させ、油圧シリンダ23中の油圧を逃がすことによりピストン27は前記ドラム缶17の重量により下降し、やがてドラム缶17は接地する。そうしたならばばね41の付勢が加わって作動杆31が上昇し、保持部材5がドラム缶17を離す。そして台車1を後退させ、ドラム缶17から離れるのである。
なおドラム缶17がパレット等の上に載置されている場合に、これを保持する際は、前記油圧ジャッキ24を作動させて油圧シリンダ23のピストン27を上昇させる。そうすると前記連結杆8は軸着部7を中心として、図1において反時計回り方向に回動し、やがて前記ストッパ35に当り、これにより昇降体3を上昇させる。目的の高さに上昇したならば、前記ジャッキ24の作動を止め、次に前記連結杆8のハンドル57を同図において時計回り方向に引き、前記ばね41の付勢も利用して作動杆31を上昇させ、前記保持部材5を開かせて、運搬車を前進させ、保持部材5の中にドラム缶17を収容させ、そして前記油圧ジャッキ24を再び作動させて前記連結杆8を反時計回り方向に回動させ、作動杆31を下降させ、保持部材5を互いに近づく方向に回動させてドラム缶を保持させ、なおも油圧ジャッキ24を作動させて前記ドラム缶17を持ち上げるのである。
【0013】
【発明の効果】
請求項1の発明は前記のように構成されたことにより、ドラム缶の下部を保持し、又は離すことができ、上端を持つのではないからドラム缶の高さに多数の種類があってもこの発明のドラム缶運搬車ですべて運搬することができる。しかもドラム缶の外径に多数の種類があっても保持部材及び受け部によって抱き抱えて保持するから差し支えなく運搬することができる。
又、前記保持部材は、その状態でドラム缶に向かって進めれば、そのままドラム缶の下端部の周方向に溝と同一レベルに位置させることができ、その次の動作がきわめて容易である。
【0014】
請求項2の発明は前記のように構成されたことにより、ドラム缶の保持と上昇を一連の連続した動作で容易に行うことができる。
又ドラム缶を保持する保持力はドラム缶の重量と比例して自動的に加減させることができる。
請求項3の発明は前記のように構成されたことにより、保持部材によって効果的にドラム缶を保持させることができる。又ドラム缶の外径が異なっていても、それに順応して保持することができる。
【0015】
請求項4の発明は前記のように構成されたことにより、簡単な構造にもかかわらず確実に保持部材をしてドラム缶を保持させることができる。
請求項5の発明は、前記のように構成されたことにより保持部材はその状態でドラム缶に向かって進めれば、そのままドラム缶の下端部の周方向に溝と同一レベルに位置させることができ、その次の動作がきわめて容易である。
請求項の発明は、前記のように構成されたことにより、保持部材によるドラム缶の保持を確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示し、ドラム缶運搬車の側面図である。
【図2】図1に示すドラム缶運搬車の平面図であると共に作用を説明する図である。
【図3】図1に示すドラム缶運搬車の要部の正面図である.
【図4】図3に示す要部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 台車
2 支柱
3 昇降体
4 油圧装置
5 保持部材
6 作動装置
7 軸着部
8 連結杆
9 軸着部
10 凹状部
11 近似直線運動機構
12 最低となる位置
13 車輪
14 接地部
15 下端部外周
16 周方向の溝
17 ドラム缶
44 受け部

Claims (6)

  1. 台車1に立設された支柱2に昇降自在に設けられた昇降体3;前記台車1に設けられ、前記昇降体3に連結されて前記昇降体3を昇降させる油圧装置4;前記昇降体3に設けられ、かつ前記油圧装置4に連結された、後記ドラム缶を保持し又は離す保持部材5を作動させる作動装置6;前記昇降体3に、その両側に揺動自在に設けられ、前記作動装置6に連結してこれによりドラム缶の下部を保持し、又は離す保持部材5;前記昇降体3に設けられ、前記保持部材5と協同して前記ドラム缶を抱き抱えて保持する受け部44;から成るドラム缶運搬車であって、
    前記保持部材5及び受け部44は、これを上下に移動する場合の最低となる位置12が台車1より下方で、かつ台車1に設けられた車輪13の接地部14より若干上方であり、前記ドラム缶17は、その下端部外周15の、周方向の溝16に前記保持部材5及び受け部44が入った状態で、三方から保持されることを特徴とするドラム缶運搬車。
  2. 作動装置6と油圧装置4との連結は、昇降体3に揺動自在に軸着7された連結杆8を介して行われる請求項記載のドラム缶運搬車。
  3. 保持部材5は台車1の進行方向の左右に設けられ、昇降体3の両側のアーム43にそれぞれ軸着9されて一対の腕状に形成され、内側にそれぞれ凹状部10が形成されている請求項1、又は、2記載のドラム缶運搬車。
  4. 作動装置6はリンク装置であり、保持部材5を揺動させる近似直線運動機構11が用いられている請求項1、2、又は、3記載のドラム缶運搬車。
  5. 保持部材5及び受け部44の上下動の際の最低となる位置12は、少なくとも下端部46の外周15に、周方向の溝16を有するドラム缶17の、同溝16の高さに合わされている請求項1、2、3、又は、4記載のドラム缶運搬車。
  6. 保持部材5及び受け部44少なくとも下端部の外周15に、周方向の溝16を有するドラム缶17の、同溝16の断面に適合するように凸状に形成されている請求項5記載のドラム缶運搬車。
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