JP4189381B2 - 車体部分への塗料フィルムの自動貼付のための方法と装置、ならびに自動化に適合した塗料フィルム複合材 - Google Patents

車体部分への塗料フィルムの自動貼付のための方法と装置、ならびに自動化に適合した塗料フィルム複合材 Download PDF

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Description

本発明は、車体部分への塗料フィルムの自動貼付のための方法と装置、及び自動化に適合した塗料フィルム複合材に関する。この場合、本発明が、請求項1の前文に記載の車体部分への粘着性フィルムの自動貼付のための方法、及び請求項15に記載の対応する装置に基づいており、その両方の技術は、例えば特許文献1で知られている。特許文献2も本願明細書に引用可能であり、ここで関心の対象となる観点は、最初に引用した文献の内容に本質的に対応する。塗料フィルム複合材に関し、請求項33の前文に反映される公知の一般的なタイプとして、特許文献3を参照すべきである。
車両の場合、2つの隣接するガラス表面の間に配置される車体表面は、スタイル上の理由で、この箇所で連続的なガラス表面の印象を与えるために、車両の残部の色に関わらず黒く着色される高光沢の塗料フィルムを車両に接着するように意図されることが多い。正確には、このことは、車両のセンタピラーの領域におけるウィンドウフレームの2つの隣接する垂直フレームストラットに関する。これらのフレームストラットの少なくとも1つは、サイドドアのウィンドウフレームに配置される。これらの車体表面は、一般に、狭いストリップの形態に過ぎないので、貼り付けるべき塗料フィルムのブランクも、相応して細長い形状を有し、特に大きくないので、対応する塗料フィルムブランクは一人のみで問題なく手で取り扱うことができる。他方、塗料フィルムは、その有効寿命の全体にわたって車両に留まるので、塗料フィルムは、適切かつ永続的に車体に接着接合しなければならない。この場合、このようにして接着接合されるべきサイドストラットが、少なくとも乗車時に車両ユーザの直接的視界に配置され、したがって完全なフィルム貼付に対する要件が特に厳しいことに留意すべきである。
塗料フィルムの関連で冒頭に言及した特許文献3は、気泡又は皺なしにウィンドウフレームのフレームストラットに貼り付けられるように意図されるこのような粘着性塗料フィルム用の平坦なブランクを開示している。車体と塗料フィルムとの間にトラップされた空気閉じ込め(気泡)を回避するために、少なくとも危険な状態の領域の表面積全体にわたって、グリッドの形態で配置される多数の顕微鏡的な通気開口部が塗料フィルムに付与される。すべての空気閉じ込めは、これらの通気開口部を通して問題なく漏れることができる。通気開口部は非常に小さいので、通気開口部は、少なくとも当初、塗料フィルムが貼り付けられた車体部分の外観に影響を与えない。グリッドの形態で配置された通気開口部はまた、塗料フィルムの空間的適合能力を高め、かつ折り目形成の危険を低減するように意図される。この文献は、フィルムが手で又は自動的に貼り付けられる方法について明らかに何ら触れておらず、この文献の全体的な印象から、塗料フィルムを手でのみ貼り付けることができるということが導かれる。さらに、この文献は、供給状態において、処理態勢にある塗料フィルムブランクを含むフィルム複合材の完全な構造を開示していない。一般に、この従来技術の重要ファクタとして、天候の影響及び老化プロセスのため、多数の顕微鏡的な通気開口部が時間の経過につれて実際に目に見えるようになり、この結果、塗料フィルムが魅力的でなくなるということが指摘されるべきである。
下面に高強力粘着性の接着層が付与される塗料フィルムブランクは、処理態勢にある供給状態で合計3つの層を有するフィルム複合材であり、この状態で、保護フィルム又は保護紙が塗料フィルムブランクの下面にわたってまた高光沢の可視面に各々の場合に接着接合されることを想定できる。この場合、下面の保護紙には、塗料フィルムブランクの粘着接着層を有する接触面に非粘着性コーティングが付与され、この結果、塗料フィルムの強力粘着接着層から塗料フィルムブランクを比較的容易に、特に塗料フィルムを引き裂くことなく、剥離することができる。上面の保護紙には、塗料フィルムブランクの外側を有する接触面に僅かに粘着性の接着層が付与され、この保護紙も塗料フィルムから容易に剥離することができる。
塗料フィルムが手で貼り付けられつつあるとき、下面又は接着面の保護フィルムストリップが完全に除去されるので、塗料フィルムの接着面が露出される。塗料フィルムの可視面になお接着する保護フィルムストリップは、上述の特許文献3の記載によれば、塗料フィルムの端部に対して後方に置かれ、この結果、塗料フィルムブランクの残りのフィルム複合材はそれ自体で取り扱う必要がある。貼付のため、その端部の両方で手で案内される塗料フィルムは、接着されるべき車体部分の上方に小さな間隔だけ、張り渡された状態で目によって位置合わせされ、正しい位置で、塗料フィルムの一方の端部が車体に押圧される。この場合の1つの重要な要因は、塗料フィルムブランクの区画縁が端部領域の外側保護紙によって覆われないことである。一方の端部に確実に接着接合された塗料フィルム内の引張応力を手で維持しつつ、塗料フィルムは、自由になった手を使用して、進行する圧力線に沿って、確実に接着接合されていた端部から、他方の端部に向かって車体に押圧される。接着性を向上させるために、線形圧力を増しつつ、好ましくは硬質のフェルト片の形態の可撓性ワイパによって、この接触圧力が繰り返される。外側保護ストリップが引き出されると、側面においてフレームストラットを越えて突出する塗料フィルムのそれら縁部は、車体部分の縁部の周りに曲げられ、裏面に同様に押圧される。
車体への塗料フィルムの手による貼付は様々な不都合を有する。一方で、塗料フィルムを正確に位置決めできず、頻繁な後作業が必要となる。この場合、目によってフィルムブランクを位置合わせするための正確な基準マークが車体上にないことに留意すべきである。位置合わせが正しくない場合、塗料フィルムは僅かな角度で定着される可能性があり、この結果、寸法が小さい縁部が不完全に延在するか、あるいはフィルムブランクが高すぎ又は低すぎて定着されることになる。センタピラーの領域に互いに直接隣接する2つのウィンドウフレームストラットに貼り付けられる場合、塗料フィルムの異なる高さ位置は、ある状況において著しい妨げとなる。さらなる不都合は、塗料フィルムが車体上で円滑に延在し、また塗料フィルムをフレームストラットにプレスするために、大きな接触圧力が塗料フィルムに印加されるとしても、明らかになるまである程度遅れるが、空気閉じ込めが2つの品目の間にしばしば生じる。接着層に吸着される空気は、顕微鏡的で目立たない小さな気泡の形態で当初含まれる。この一次空気は接着層内でゆっくりと移動して集まり、より大きな小気泡を形成し、塗料フィルム内に局所的な膨らみを形成する。その後にのみ現れるこれらの小さな気泡は、後作業によって、すなわち小さな気泡を入念に針で穿刺することによって修正する必要がある。下部保護フィルムストリップの完全な除去、すなわち塗料フィルムの接着面の露出により、ダスト粒子がこの接着層に蓄積することになり、ある状況において、貼り付けられた塗料フィルムの可視面に不快な状態をもたらす可能性があることが確認されている。保護フィルムストリップを引き出す工程は、ダスト粒子を引き付け、それらを接着層に接着するある静電位を発生する。塗料フィルムと車体との間に堆積される粒子は、後作業段階中に貼り付けられた塗料フィルムを苦労して除去することによって、ある状況では、車体を清浄にした後に新しい塗料フィルムを貼り付けることによって修正することができる。塗料フィルムの手による貼付の場合の(多くの原因を有する)後作業は、生産性に不利な効果を及ぼし、製造費用を著しく増加させる。言及したことすべてに加えて、塗料フィルムの手による貼付は単調ではあるが、にもかかわらず最高の配慮を必要とすること、及び手で塗料フィルムを適所に強力に押し込むことは、骨が折れるのみならず、このようなストレスが長く持続するならば、健康に不利な影響、例えば腱及びそれらの鞘の炎症、又は関節の痛みをもたらす場合があることを指摘したい。
上記のすべての問題の結果として、適切な箇所でフレームストラットにクリップ留めされるか及び/又はねじ留めされる高光沢の黒く着色された塗料で覆われた硬質プラスチック部分によって連続ガラス表面の印象を与えるために、具体的にサイドウィンドウのセントラルフレームストラットにおいて、塗料フィルムのスタイル上の機能の提供に移行するための努力もすでに行われている。取付け手段を含むこのような硬質プラスチック部分は、塗料フィルムブランクよりも著しく高価であるという事実は別として、このことは、所定の外部車両寸法に関し、硬質プラスチック部分の物理的高さによって内部領域も制限する。このことは別として、このような硬質プラスチック部分及び取付け手段はまた、塗料フィルムブランクよりも重い。
粘着性フィルムの自動貼付と関連して冒頭に引用した特許文献1は、粘着性保護フィルムの連続生産中に車体に貼り付けるための装置と方法を開示している。保護フィルムは、車両が工場から車両ディーラに輸送される間に新車用の輸送パッケージとして使用される。保護フィルムは、車両が顧客に引き渡される前に車体から再び引き出される。保護フィルムは一時的にのみ使用されるので、その接着能力は比較的低い。使用後、特に保護フィルムを引き裂くか、あるいは車体の上に残査を1つも残すことなく、保護フィルムを車体から再び容易に引き出すことが可能でなければならない。フィルムの粘着性は、輸送中の走行風及び/又は天候の影響の結果として車体から剥がれることができないことを保証する程度に十分であればよい。保護すべき車体部分には、特に、大きな面積の水平面、すなわちルーフ、エンジンフード及びトランクリッドが含まれる。運転者のドアも、保護のため接着される。
特許文献1によれば、保護フィルムは、貼付のための供給ロールの上にほぼ無端の材料ウェブとして付与され、フィルムコイル内の外層の接着面は、内側のフィルム層に隣接してフィルム層の外面に直接位置し、すなわち、保護フィルムの低い接着能力に応じてフィルム層に接着される。長方形の適切な部片が供給ロールから引き出され、保護フィルムの貼付用の長さに切断され、フィルムブランクの2つの対向する長手方向側面の各々は、フィルムブランクを張り渡された状態に保持するそれぞれの吸引ストリップの形態のロボット制御の保持ストリップによって確実に保持される。必要ならば、例えば取付け部のための特定の部分を、この張り渡された状態でフィルムブランクから切断できる。次に、フィルムブランクは、接着すべき車体部分の上方でハンドリングロボットによって位置合わせされ、フィルムブランクを車両表面に向かって移動しつつ、対応する車体部分に貼り付けられる。接着すべき車体部分は僅かに湾曲しているので、フィルムブランクが車体コンポーネントの近くに移動されにつれ、ほぼ中央に位置する比較的小さな接触ゾーンがまず得られ、また最終的に水平面全体がほぼ気泡又は折り目なしに接着されるまで、フィルムブランクがより近くに移動されるにつれて接触ゾーンのサイズはより大きくなる。次に、すでに貼り付けられた保護フィルムは、形状に対応する重みが付けられたフェルトワイパによって、進行する圧力線に沿って押圧される。
巻回されたほぼ無端の単一層材料ウェブの形態で用意される低粘着性の大面積の保護フィルムの公知の貼付技術は、各々の場合に3層のフィルム複合材として個々に予成形されたフィルムの形態で提供される小面積の塗料フィルムブランクの貼付に転用できない。このことは別として、貼り付けられた塗料フィルムの位置精度、気泡及び皺からの解放に対する要件は、保護フィルムの場合よりもより厳しい。
独国特許出願公開第196 42 831 A1号明細書 独国特許出願公開第198 09 515 A1号明細書 独国特許出願公開第195 32 998 A1号明細書
本発明の目的は、保護フィルムに対する品質要件よりもはるかに厳しい品質要件にもかかわらず、再加工を大部分回避できるように、求める車体領域に塗料フィルムブランクを自動的にこのように貼り付けることができる程度に、一般型を形成する方法及び対応する装置を改良することである。さらに、本発明は、塗料フィルム複合材が自動化に適切であり、かつ当該塗料フィルム複合材によって塗料フィルムの貼付が自動的に実施できる当該塗料フィルム複合材を提供するように意図される。
この一般の方法に基づき、上記目的は、本発明によれば請求項1の特徴によって達成され、また装置に関して、上記目的は請求項15の特徴によって達成される。請求項33は、自動化に適切であり、かつ本発明に従って設計される塗料フィルム複合材を特徴づける。
これらの請求項によれば、このために適切なロボット制御の貼付ツールによって、自動化に適合した塗料フィルム複合材が最初に作製され、車体部分の正確な位置に、かつ気泡又は皺なしに接着接合される。テーブル等から捕捉されていたフィルム複合材を固定保持するために、端部を把持する2つの吸引グリッパに左右対称に角度が付けられ、このようにして吸引グリッパからの端部の剥離が防止される。端部で突出する引出ラグにおいて移動する把持ツールによって把持される下部保護ストリップは、少なくとも部分的に引き出され、このようにして塗料フィルムの有用な部分の接着面を露出する。張り渡されて保持されるフィルム複合材は、接着されかつ非可撓に保持される車体部分から小さな間隔で正しい配向に位置合わせされ、塗料フィルムの有用な部分が、移動するワイパによってフィルムの別個の位置から車体表面にワイプされる。次に、吸引グリッパによってなお確実に保持される外側保護ストリップは、貼り付けられる塗料フィルムから引き出される。本発明の適切な改良は、それぞれの従属請求項に確認することができる。
添付図面に例示される様々な実施形態を参照して、本発明について以下に説明する。
自動化に適合した塗料フィルム貼付方法
車体部分への粘着性塗料フィルムの自動貼付のための本発明による方法は、貼り付けるべき塗料フィルムがブランク6の形態で予成形され、またロボットに適切な形態で製造されることに依存している。塗料フィルムで覆われる車体部分は、例えば、サイドドアのウィンドウフレームの車両のセンタピラーの領域に配置される垂直脚部でもよく、そのフレームの外面のためフィルムブランクの細長い形状が必要とされる。このような車体部分1は、図1と図2に破線で、また図6、図7と図8で実線によって示されている。貼り付けるために、フィルムブランクは、真空を適用できる吸引グリッパによって非粘着性の外面の2つの反対側端部に把持され、張り渡されて保持され、この状態で、接着されるべき車体部分の適所に正確に位置合わせされ、また車体部分に接着接合される。
予成形の塗料フィルムブランク6の輸送及び自動的な取扱いを可能にするために、塗料フィルムブランクの各々の外側及び下側に、粘着性であるが、容易に剥離可能な保護ストリップ8、9を付与しなければならず、すなわち、フィルム複合材に含まれなければならない。図面は、フィルム複合材5(図1、図2、図6と図16a)、15(図16b)、15’(図16c)、16(図17a)、16’(図17b)の異なる実施形態を示している。これらの変形について以下により詳細に説明するが、この説明は、まず図1、図2と図16aに示した模範的な実施形態に基づき行われる。塗料フィルムブランクの正しいハンドリング及び貼付のために、2つの保護ストリップ8、9の各々が、ブランクの狭い面の領域に配置される2つの端部においてブランク6の有用な長さLを越えて突出し、その領域で、突出部10と11をそれぞれ形成し、これらの突出部に、塗料フィルムブランク6それ自体の領域を覆う必要なしに、真空を適用できる吸引グリッパ30と31によってフィルム複合材を確実に保持できることが重要である。
端部突出部11のブランク6の長手方向で測定した長さは、塗料フィルムブランク6の長手方向で測定した関連吸引グリッパ31の取付け幅bにほぼ合わせられる。他方の開始側突出部10の長さは、明らかに、関連の開始側吸引グリッパ30の取付け幅bに同様にほぼ合わせられる。しかし、開始側突出部10は、少なくとも下部保護ストリップ9に対して、言及した貼付幅bを越える特定の把持長さlだけ長くされ、この結果、引出ラグ12もこの把持長さlによって形成される。
このようにして設計されまた塗料フィルムブランク6を収容するフィルム複合材5は、規定の配向で貼付ツールによって捕捉されるように供給され、外側保護ストリップ8は、貼付ツール20が設けられる自由にプログラム可能な工業用ロボットの動作領域で自由にアクセス可能である。ハンドリングロボットによる移送のための規定の配向のフィルム複合材の供給は、様々な方法でならびに異なる配向で実施することができる。この場合の重要な要因は、第一に、移送されるフィルム複合材の機械的ストッパ等によって正確に規定される位置が、移送工程中に変化しない、すなわち、フィルム複合材が固定された基材に供給されなければならないことである。他方、フィルム複合材は剛性の基材に位置してはならない。このことは、基材と貼付ツール20内の吸引グリッパ30、31の捕捉面21との間の小さな配向ずれの場合に、貼り付けられる塗料フィルム上の決して完全には回避できない永久の圧力点をもたらすことがある。この点について、図3と関連して以下により詳細に説明する。この点について、フィルム複合材5は、移送のために貼付ツールに水平位置に積層して供給することが好ましいことをまさに指摘したい。フィルム複合材が突出部の中にまで積層し、またスタック内に平坦に位置することを可能にするために、塗料フィルム6の厚さに対応する支持フィルム7が、各々の場合に、突出部10と11の領域の2つの保護ストリップ8、9の間に挿入され、この結果、フィルム複合材5は、ある中断部は別としてその全長にわたって3つの層で形成され、かつ均一な厚さDを有する。フィルム複合材の個々の層の厚さは、図1では、より明らかに示すために誇張された形態で示されている。
2つの吸引グリッパ30、31は、貼付ツール20の動作面22に設けられ、それらの吸引捕捉面32は標準捕捉面21に配置される。2つの吸引グリッパの位置とサイズは、フィルム複合材5について言及した突出部10と11に対応する。開始側突出部及び端部突出部に応じて、吸引グリッパは「開始側吸引グリッパ」30及び「端部吸引グリッパ」31と称される。2つの吸引グリッパの吸引捕捉面は、2つの突出部10、11の領域の上部保護ストリップ8に置くことができ、次に真空が適用され、これによって、捕捉すべきフィルム複合材が供給位置から貼付ツールに移送される。
フィルム複合材5が貼付工程中に取り扱われている間に、各々の場合に塗料フィルムブランクと対面する区画縁33又は33’から開始して、フィルム複合材が吸引グリッパの吸引捕捉面32によって持ち上げられる危険があり、空気が吸引グリッパの内部に不正確に吹き込まれるので、空気が少なくとも部分的に1つ又は複数の吸引グリッパに導入される。このことにより、吸引グリッパの固定力がごく大幅に低減されるか、あるいは完全に消失されるであろう。これを防止するために、2つの吸引グリッパ30、31の各々は、フィルム複合材5の移送後に、捕捉面21からそれぞれ特定の角度α、α’にわたって揺動される。捕捉されており、張り渡されて保持されるフィルム複合材5の突出部10、11は、次に、図の破線によって示されるように、捕捉面21から貼付ツールの後面23の方向に、斜めにかつ互いにほぼ鏡像型に突出する。しかし、吸引グリッパ30と31及びそしてそれらの揺動軸受について、フィルム複合材の引張応力が揺動運動によってせいぜい無視できる程度に変更されることを保証するために、適切な設計上の注意がなされなければならない。これについて、貼付ツール20、20’と20”の個々の代替例の説明と関連して以下により詳細に説明する。この点について、吸引グリッパ30、31の揺動角度α、α’の大きさが、貼付工程中に、一方でフィルム複合材5と、他方で反対側吸引グリッパの捕捉面21に配置される2つの区画縁33、33’の間の結合線との間に生じる最大角度βよりも大きいことがまさに言及される(図6参照)。吸引グリッパの揺動角度α、α’の絶対的大きさに関して、10〜60°、好ましくは15〜45°の範囲の揺動角度をこの関連で推奨することができる。
塗料フィルムの貼付の準備として、下部保護ストリップ9が、引き出しのための開始側突出部10の引出ラグ12を当初使用して、塗料フィルムブランクから引き出される。この引出ラグは、貼付ツール内で移動できる把持ツール50によって把持され、下部保護ストリップ9が、図1、図2、図6と図16aに示した模範的な実施形態では開始側突出部10で開始して、フィルム複合材からこのように引き出され、塗料フィルムブランク6の接着面全体が徐々に露出される。
フィルム複合材から下部保護ストリップ9を引き出す工程と関連して、一方で、貼付工程の前に、この保護ストリップ9をフィルム複合材から完全に引き出し、その場合にのみ塗料フィルムの貼付工程を開始することが可能であり、このために、さらに以下に図16b、図16c及び図17a、図17bに関する説明と関連して説明するさらに異なる選択がある。引き出される下部保護ストリップの結果、残りのフィルム複合材に静電位が発生し、この静電位が周囲領域から塗料フィルム6の露出した接着面に粒子を引き付け、その接着面に粒子が固持されることがある危険性を念頭に置き、保護ストリップ9の引出と車体部分1への塗料フィルム6の接着結合との間の時間間隔を可能な限り短く維持し、またこの期間の間、残りのフィルム複合材の位置をできるだけ変えないことが賢明である。この目的は、貼付工程中に初めて、すなわち貼付と同時に、下部保護ストリップを引き出すことによって最善に達成される。保護ストリップ9が引き出された直後に塗料フィルム6が車体部分1に接着接合されるならば、さもなければおそらく必要となるであろうクリーンルーム状態の代わりに、塗料フィルムの貼付工程を通常の工場環境で実施することができる。
貼付ツール20に張り渡されて保持されるフィルム複合材5から下部保護ストリップが少なくとも部分的に引き出されると、フィルム複合材5は、接着されるべきまた規定の配向にかつ非可撓に確実に保持される車体部分1から小さな間隔で、塗料フィルムブランク6と正しい配向に位置合わせされる。次に、塗料フィルムブランク6は、貼付ツール20内で長手方向に移動できる可撓性ワイパ90、91によって、張り渡された分離位置から、接着されるべき車体部分1にワイプされる。最後に、上部保護ストリップ8は、貼付ツール20、特に端部の吸引グリッパ31の引出運動によって、完全に貼り付けられた塗料フィルムブランク6の外面から引き出される。このため、貼付ツール20は、図8の実線の矢印で示されるように、開始側吸引グリッパ30の近傍に配置される事実上の揺動軸を中心に車体表面1から離れて揺動される。この代わりにあるいは追加して、貼付ツール20を塗料フィルムブランク6の開始側端部の方向に移動することができる。貼付ツールのこれらの運動の一方及び/又は他方により、端部吸引グリッパ31は、車体部分1に完全に貼り付けられた塗料フィルムブランク6から外側保護ストリップ8を引き出す。
貼付工程中に、貼付工程と同時に下部保護ストリップ9を有利に引き出すために、下部保護ストリップ9がフィルム複合材からまず部分的にのみ引き出され、塗料フィルムブランク6の接着面が部分的にのみ露出される。保護ストリップ9の引出工程の残りは、及び塗料フィルムブランク6の接着面の露出は、車体部分に塗料フィルムブランク6をワイプする工程の進行に対応して行われる。この場合、塗料フィルムブランクは、単一方向にのみかつ1つのみのワイパ90、91で車体部分1にワイプされる。
貼付工程と同時に下部保護ストリップ9を引き出すこの工程中、一方で、引き出される保護ストリップ上の進行する引出点69と、他方で、保護ストリップに追随しかつ同様に進行するワイパ90、91との間にほぼ一定の間隔Aが維持される(図5又は図6参照)。簡単かつ物理的にコンパクトな貼付ツールを使用して、このことを実施することを可能にするために、下部保護ストリップ9を引き出す工程は、一方で巻取装置の並進直線運動と他方で巻取装置の回転巻回運動との重ね合わせによって実施される。引き出された保護ストリップ9を巻き付ける巻取装置は、巻取工程中にワイパの速度に整合する速度でさらに並進運動される。さらに、保護ストリップ9は、それ自体で、ワイパ90、91の速度に整合するように設定しなければならないコイルの円周速度に対応する速度で、巻取工程によって引き出される。この場合、並進運動速度及び巻取速度は重ね合わせられる。
特にワイプ工程の終了に向かって、特に塗料フィルムブランク6の容認できない程度に大きなフィルム複合材5の膨張を防止するため、端部吸引グリッパ31は、接着されるべき車体表面1に向かって移動される(図7参照)。同時に、端部吸引グリッパ31によって把持されるフィルム複合材5の端部突出部11は、この段階で摺動を継続することが可能にされ、この摺動は、保持力を低減する意味で、端部吸引グリッパ31の真空を入念に低減することによって達成することができる。
車体に貼り付けられた塗料フィルムの優れた接着のため、貼付工程中に非常に高い線形圧力で塗料フィルムブランク6をワイプすることが重要である。正確には、この線形圧力は、10〜50N/cm、好ましくは20〜30N/cmの範囲にあるべきである。
一方で、このような高い線形圧力を及ぼすことを可能にし、他方で、接着されるべき車体表面の僅かな湾曲又は傾斜にもかかわらず、ワイパの全幅にわたって可能な限り均一に高い線形圧力の生成を可能にすることは、それほど簡単でない。さらに、高い線形圧力にもかかわらず、貼り付けられるべき塗料フィルムに圧力点が残るべきではない。上記のことすべてを考慮するために、塗料フィルムブランク6は、約10〜20mmの厚さを有する硬質フェルトから構成されたワイパ91によってワイプされる。
塗料フィルムが車体部分に貼り付けられるべき、かつ車体部分から小さな間隔で保持される点の上方の位置に正確に位置合わせされる塗料フィルム複合材から開始して(例えば、図6参照)、ワイパ91はフィルム複合材に配置され、また貼付ツール内で高い接触圧によりフィルム複合材に沿って案内され、貼付ツールは、塗料フィルムブランクの長手方向に車体部分の上の固定位置にロックされる。この場合、塗料フィルム6の接着面は高い線形圧力で車体表面にワイプされ、非常に小さなガス閉じ込めは、この工程中に進行に応じて接着接合部から強制排出される。さらに、露出した接着層に接着接合してしまった空気は、ワイパの高い線形圧力によってまず強制排出される。その結果、上述のように、ガス閉じ込めが接着接合部にもはや留まらないので、塗料フィルムが車体表面に非常に確実に接着するだけでなく、顕微鏡的なガス閉じ込めがその後蓄積して目に見える気泡を形成することは不可能である。
乗用車サイドドアの垂直フレーム脚部への塗料フィルム貼付の1つの特別な特徴は、塗料フィルムブランクがフレーム脚部の平坦面に正確に接着接合された場合、平坦面の突出する側縁を後面の周りに曲げなければならず、後面に押圧する必要があることである。そのためのロボット工具が未だ用意されていない場合、これは、従来の方法で手作業で、ある状況では側縁を後面に押圧するための特殊なハンドツールを用いて行うことができる。
自動化に適合した塗料フィルム複合材
自動的な塗料フィルム貼付のための方法の基本的な説明に続き、貼付ツール20、20’、20”の設計の詳細について以下にさらに説明する前に、貼付方法の説明と関連して行われなかった限りにおいて、図16a、b、cと図17a、bを参照して、自動化に適切なフィルム複合材の様々な特徴及び/又は変形をまず第一に取り扱う。対応するフィルム複合材の特徴を参照してまず以下に取り扱うフィルム複合材の模範的な実施形態は、図面に示されている。
外側保護ストリップ8には、適度に強力な粘着性の層が付与されるので、大きな力量なしに、特に残渣を残すことなく外側保護ストリップを塗料フィルム6から引き出すことができる。他方、下部保護ストリップ9には非粘着性コーティングが付与されるので、引き裂かれることなく又は離層なしに、塗料フィルム6の非常に強力な粘着性の層から同様に引き出すことができる。鋭角にわたって曲げられる場合、すなわち小さな曲げ半径で曲げられる場合、下部保護ストリップ9を塗料フィルムブランク6の接着面から自動的に剥離することが望ましい。いずれにしろ、塗料フィルムの外面からの外側保護ストリップ8の剥離よりも、下部保護ストリップ9は、塗料フィルム又は支持フィルムの接着面からより容易に剥離可能であるべきである。
図1、図2、図6と図16aに示した模範的な実施形態によるフィルム複合材5は、上に扱った貼付方法の説明の基礎として使用されている。このフィルム複合材5は、開始側突出部と端部突出部10と11(図16a、図16bと図16c)の両方、及びフィルム複合材を塗料フィルムブランク6の外側に確実に保持できる突出部10’と11’(図17aと図17b)が用意されるという、図16b、図16c、図17aと図17bに示した他の模範的な実施形態と共通の特徴を有する。塗料フィルムの厚さに対応する支持フィルム7は、突出部10、11の領域の外側及び下部保護ストリップ8、9の間にそれぞれ挿入され、この結果、フィルム複合材5、15と15’は、これらの突出部10と11の領域で塗料フィルムブランク6の領域と同一の厚さDを有する。したがって、フィルム複合材5、15と15’は、積層形態による提供に特に著しく適切である。対照的に、図17aと図17bに示したフィルム複合材16と16’の場合、突出部10’と11”の領域に支持フィルムはなく、コストが低減する。これらのフィルム複合材は、比較的大量の場合、明らかに特に平坦に又は平面状に積層できないが、スタックの量が小さい場合、フィルム複合材はなお十分に平坦で平面の形態であり得る。この種類のフィルム複合材は、1シフト当たりの製造バッチサイズが小さい場合、実際に有用であり得る。
3つのフィルム複合材5、15と15’(図16a、図16b、図16cに示したような模範的な実施形態)すべての場合、支持フィルム7は塗料フィルム6と同一でもよい。いずれにしろ、支持フィルムは、別の措置なしに塗料フィルム6から剥離されるように、中断部13によって塗料フィルムブランク6の有用部分から剥離されるべきである。
図1、図2、図6と図16aと関連して、この模範的な実施形態の例では、2つの突出部10と11のみでなく、この場合開始側端部にのみ設けられる引出ラグ12においても、各々の場合に、塗料フィルム6と同一の厚さの支持フィルム7が、外側保護ストリップ8と下部保護ストリップ9との間に挿入されることも述べるべきである。小さな中断部13と14は別として、フィルム複合材5は、その全長にわたって、すなわち引出ラグ12内にさえも3つの層を有する。この結果、フィルム複合材5の全長にわたって均一な厚さDが得られるので、これらのフィルム複合材は、比較的大量でも平坦にかつ平面状に積層することができる。
フィルム複合材5の引出ラグ12の引出機能を保証するために、下部保護ストリップ9のみが引出ラグ12内に連続的に形成され、一方、対照的に、外側保護ストリップ8及び支持フィルム7には、フィルム複合材5の全幅にわたって局所的に横断方向線に沿った狭いスロット14が設けられる。このスロットは、開始側突出部10と引出ラグ12との間の領域に配置される線に沿ってフィルム複合材5の長手方向に対して横断方向に走る。
図16bに示したフィルム複合材15の模範的な実施形態は、引出ラグ12’の構造においてのみ図16aに示した実施形態と異なり、この引出ラグは、フィルム複合材15の場合の単一層を有し、下部保護ストリップ9の一体構成要素である。フィルム複合材は、積層工程中に塗料フィルムブランク及び突出部10と11の領域においてのみ、平坦にかつ平面状に置く必要があるので、引出ラグ12’は、問題なくフィルム複合材のスタック内で幾分垂れ下がることができる。1つのフィルム複合材が貼付ツールに捕捉されると、関連の引出ラグ12’は、貼付ツールに統合される引出装置の把持ツール(図16bの破線によって示されている)の領域内に突出し、引出ラグ12’は、ある程度垂れ下がるにもかかわらず、この把持ツールによって確実に把持することができる。
図16cに示したフィルム複合材15’の場合、(単一層の)引出ラグ12’が(3つの層の)開始側突出部10に付与されるだけでなく、引出ラグ12”も端部突出部11の最外側端部に配置され、両方の引出しラグは下部保護ストリップ9の部分である。フィルム複合材15’のこの種類の実施形態は、塗料フィルムブランクの貼付前にフィルム複合材からの下部保護ストリップ9の完全な除去が意図される。下部保護ストリップを完全に引き出すこの工程は、図16cの破線によって示されるように、貼付ツールに捕捉されていたフィルム複合材15’の2つの引出ラグ12’と12”が、貼付ツールに統合される把持ツールを移動することによって把持され、また捕捉面に対して横断方向に確実に保持されたフィルム複合材から移動されることによって、貼付ツール内で実施することができる。下部保護ストリップ9がフィルム複合材から完全に剥離されると、把持ツールを開放することによって、引き出されていた保護ストリップをスクラップコンテナ内に投下することができる。フィルム複合材15’の利点及び塗料フィルムの貼付前の下部保護ストリップ9の事前の完全除去の利点は、貼付工程中に下部保護ストリップが除去される貼付ツールよりも著しく簡単に貼付ツールを設計できることである。ある状況では、この操作方法は、最近自動車塗装システムに広く使用されているクリーンルーム状態で容認し得るように思われる。
図17aに示したフィルム複合材16のさらなる模範的な実施形態は、2つの層を有する、すなわち、突出部10’と11’の間に保護フィルムを有しない当該突出部は別として、図16bに示すフィルム複合材に主として対応する。フィルム複合材16は、塗料フィルムブランク6それ自体の領域のみに3つの層を有する。開始端部にはめ込まれる引出ラグ12’は、単一層のみを有する。このフィルム複合材16は、支持フィルムが間挿されていないため、特に費用効果的であるが、比較的大きな数で突出部10’と11’の領域内に平坦にかつ平面状に積層できない。しかし、スタック内のフィルム複合材16の数が小さい場合、貼付ツールへの確実かつ正確に位置決めされたフィルム複合材の移送が可能であり得る。(単一層の)引出ラグ12’は、フィルム複合材16の場合の開始側端部においてのみ設けられるので、このフィルム複合材は、図1〜図3及び図5〜図8と関連して上述したように、貼付工程と同時に下部保護ストリップを除去するために適切である。
フィルム複合材16’の図17bに示した最後の模範的な実施形態は、図16cに示したフィルム複合材の場合の実施形態と同様に、(単一層の)引出ラグ12”がフィルム複合材16’の後端にも設けられるという点で、図17aに示した実施形態とは異なる。したがって、このフィルム複合材16’は、塗料フィルムブランクの貼付前に貼付ツール内のフィルム複合材から下部保護ストリップ9を完全に除去するために適切である。
自動化に適切な貼付ツール
変形の間の対応性
車体部分への粘着性塗料フィルムの自動貼付のための機械として使用される装置に関し、図面の様々な模範的な実施形態20、20’と20”に示されているように、数回既述した貼付ツールについて特にここで言及する。実施形態に関わらず、貼付ツールの後面23は、自由にプログラム可能な工業用ロボットの動作アーム24のハンドジョイント25に取り付けられ、ロボットによって3次元で自由に取り扱うことができる。空気又は真空を入念に適用できる2つの吸引グリッパ30と31は、貼付ツールの反対側の平坦面に、特に動作面22に互いに距離をおいて配置され、自動化に適切なフィルム複合材に収容される予成形の塗料フィルムブランク6を外側の2つの反対側端部に把持するために、塗料フィルムブランクを張り渡して保持するために、また工業用ロボット又は貼付ツールによってこの状態で自由に取り扱うのみでなく、車体部分1の正確な位置に貼り付けるためにも使用することができる。
様々な貼付ツール20(図1〜図3と図5〜図8)、20’(図4)及び20”(図9)の間の対応領域について、まず説明する。3つのすべての実施形態において、2つの吸引グリッパ30と31、30’と31’及び30”と31”は、各々の場合に、揺動できるように貼付ツールに装着され、揺動駆動部37、40、40’が設けられる。吸引グリッパの吸引捕捉面32は、このように、一方で(平坦な平面状に付与される)塗料フィルム複合材5を移送するための標準捕捉面21、すなわち捕捉位置に、あるいは他方で動作位置に揺動させることができ、これらの2つの位置は互いにほぼ鏡像型にある。揺動される動作位置において、吸引捕捉面32は、捕捉面21から斜めに、すなわち貼付ツールの後面23の方向に角度α、α’で突出する。吸引グリッパのこの揺動運動は、張り渡されたフィルム複合材が貼付工程中に捕捉面からV字形に押圧されるにもかかわらず、フィルム複合材の把持される突出部10と11が吸引グリッパに確実に保持されることを保証するために利用される、一例として、図6の角度β参照。吸引グリッパの揺動能力は、捕捉されていたフィルム複合材内の引張応力が、吸引グリッパ30、31の揺動運動によってせいぜい無視できる程度に変更されるように物理的に設計される。このことは、吸引捕捉面32の相互に対面する区画縁33と33’が、吸引グリッパの揺動運動後に揺動運動の前よりも互いに遠く離れてはならないことを意味する。貼付ツールの様々な模範的な実施形態は、この問題に対する設計上の解決方法の点で互いに異なるが、これについては、これ以降に説明する。
様々な貼付ツール20、20’と20”の対応する特徴と関連して、揺動駆動部37(図3と図9)ならびに40と40’(図4)が作用する揺動レバー36、36’、さらに、吸引グリッパの捕捉位置及び動作位置を画定する好ましくは調整可能な関連ストッパについても説明する。図3に示した貼付ツール20の場合、ストッパ38と38’それぞれは、実線によって示される捕捉位置を画定し、一方、ストッパ39と39’それぞれは、破線によって示される吸引グリッパ30と31のそれぞれの動作位置を画定する。吸引グリッパの捕捉位置を画定するストッパ30’と31’は、図4に示した貼付ツール20’について43と43’で示され、一方、対照的に、動作位置用のストッパは参照番号44と44’が付されている。最後に、図9に示したような吸引グリッパ30”と31”を有する貼付ツール20”の対応する参照記号についても説明する、捕捉位置(実線)用のストッパ47と47’、及び動作位置(破線)用のストッパ48と48’。
記載したすべての貼付ツールの場合、平行に移動できまたそれらの様々な実施形態が示されている把持ツール50、50’、80、80’は、フィルム複合材の開始側突出部10を把持する開始吸引グリッパ30、30’、30”に隣接して適切にさらに配置される。この把持ツールは移動可能に装着され、また一方で、開始吸引グリッパに沿った捕捉面21、すなわち開始位置に捕捉態勢にあるように把持ツールを移動できるように、適切な運動駆動部が設けられる。他方、把持ツールは、捕捉面21の下のこの開始位置から把持ツールの作業面53に、またこの作業面内で前記動作位置に対し平行に、かつそれ自体に対し平行に移動することができる。把持ツールそれ自体のさらなる詳細については、これに関する個々の模範的な実施形態と関連して以下に説明する。この点について、図示した模範的な実施形態のすべての把持ツールは、回転できるように装着され、適切な回転駆動部に連結され、また下部保護ストリップ9の端部が把持される当該ストリップ用のコイルコアとして使用されることをまさに指摘したい。このために、把持ツールは、吸引グリッパ30と31に沿って側方にオフセットして配置されるアングル駆動部54で回転できるように装着され、また把持ツールは吸引グリッパから軸方向に自由に突出する。把持ツールは、巻き付けのための駆動モータ55によって入念に回転させるようにすることができる。
把持ツールの移動案内の物理的設計は、貼付ツールの様々な模範的な実施形態に対応する形態で示されており、これは図5に最善に理解することができる。そこに図示した模範的な実施形態では、把持ツールは、回転できるように装着されるロングノーズプライヤの形態であり、これによって、端部が保持される下部保護ストリップ9を同時に巻き付けることもできる。
アングル駆動部54とモータ55とを備える把持ツールの駆動ブロックは、パラレログラムガイド56によってキャリッジ59に連結され、この結果、図5の実線によって示される開始位置から破線によって示される動作位置に、駆動ブロックとロングノーズプライヤとを円弧状に並進移動できる。キャリッジ59に取り付けられたストッパ58によって画定される開始位置において、ロングノーズプライヤの中心は、貼付ツールの捕捉面21と同一レベルにある。対照的に、作業面53のそれらの動作位置に移動された後、ロングノーズプライヤは捕捉面の下に配置される。動作位置は、キャリッジ59に同様に取り付けられるストッパ58’によって画定される。動作シリンダの形態の直線運動駆動部57は、開始位置から動作位置に、またその逆に駆動ブロックとロングノーズプライヤとを移動するために設けられ、模範的な実施形態の動作シリンダは、2つのパラレログラムガイド56及びそれらのジョイントによって覆われる四棒リンク機構の対角線上の反対側の2つのヒンジ点を結合する。キャリッジ59は、捕捉面21に対し平行に移動するようにガイドロッド60で案内される。キャリッジ及びロングノーズプライヤは、貼付ツールに取り付けられる直線運動駆動部61によって作業面21に対し平行に移動でき、この駆動部は、ピストンロッドがキャリッジ59に連結される動作シリンダの形態である。キャリッジ59の直線運動は、少なくとも貼り付けるべき塗料フィルムブランク6の長さLに対応する。
キャリッジ59の必要とされる直線運動のこの些細な長さLを念頭に置くと、図に水平に配置される貼付ツールの物理的長さは、特に大きいが、特に、この理由は、言及した直線運動又はガイドロッド60のみでなく、少なくとも示した模範的な実施形態において、キャリッジ59用の直線運動駆動部61としての対応する長さの動作シリンダを貼付ツールに同様に収容しなければならないからである。貼り付けるべき塗料フィルムブランク、例えば車体のルーフの幅にわたって貼り付けなければならないブランクが非常に長い場合、ある状況では、キャリッジ用の直線運動駆動部はスピンドル駆動部の形態であることが適切であり得、この場合、スピンドルをガイドロッドの間にスペースを節約して配置することができる。
貼付ツールの様々な説明の図面の面に対する物理的深さに関する把持ツール及びロングノーズプライヤの位置及び配向に関し、ロングノーズプライヤが、すでに言及した吸引グリッパ30、31が配置され、かつロングノーズプライヤによって捕捉されていたフィルム複合材も配置される領域と同一の領域に配置されることを指摘したい。以下にさらに説明し、同様にキャリッジ59に取り付けられ、また塗料フィルムを車体にワイプするために使用されるワイパ90も、同一の領域に配置される。したがって、把持ツールを回転するための駆動ブロック54/55は、把持ツール、吸引グリッパ、フィルム複合材及びワイパを越える面に位置しなければならない。
原則として、下部保護ストリップの端部を把持して、フィルム複合材から引き出すために、把持ツールを開始位置から動作面53に変更することは別として、移動把持ツールを動作面内で直線的にのみ移動することも実行可能であり、この結果、把持ツール用の複雑な回転駆動部は不必要である。しかし、少なくとも、貼付工程と同時に保護ストリップを引き出す必要がある場合、このことは、貼り付けるべき塗料フィルムブランクの長さLの2倍に対応するこのようにして案内される把持ツールの直線運動に関係し、さらに、このようにして案内される把持ツールは、ワイパ90/91を案内するキャリッジ59の2倍の速度で駆動されなければならないであろう。このことは、複雑な重複するキャリッジ案内のみでなく、貼付ツールのごく大きな物理的長さも前提とし、貼付ルーフを不必要に重く、かつ取り扱いにくくする。したがって、移動可能に装着される把持ツールは、述べたように、同時に、図示した模範的な実施形態の巻取装置の形態であり、この結果、ワイパ90、91と共にキャリッジ59に保持することができ、ワイパと共に移動することができるが、貼付工程と同時に下部保護ストリップを塗料フィルムから引き出すことを同様に可能にする。
貼付ツール内に配置され、また実際の貼付段階に使用される既述したワイパ90、91は、方法にとって重要である貼付ツール20、20’、20”の別の物理的構成要素として挙げたい。ワイパは、2つの方法で移動可能に配置され、また適切な直線運動駆動部が設けられる。一方で、ワイパの動作縁部は、図5の実線によって示されまた捕捉面21から押し戻される待機位置から、破線によって示され、また捕捉面21に近接して配置される動作位置に移動することができ、また動作位置において、塗料フィルムが貼り付けられる車体部分1に対して特定の力でワイパを押圧できる。このため、ワイパホルダ90のようなキャリッジは、図5から最も明らかに理解できるように、捕捉面21に対し傾斜しているキャリッジガイド93に装着され、またワイパに接触力も加える動作シリンダの形態の適切な調整駆動部92が設けられる。他方、動作位置にあるとき、ワイパは直線にかつ捕捉面21に対し平行に移動することができる。これを可能にするために、図5に示した模範的な実施形態のキャリッジガイド93は、既述したキャリッジ59それ自体に配置され、このキャリッジも、ロングノーズプライヤのために揺動可能に保持される駆動ブロック54/55に間接的に装着される。直線運動駆動部61は、キャリッジとワイパ91とを作業面21に対し平行に移動するために使用することができ、塗料フィルム6は、特定の線形圧力で車体部分1にワイプされる。
既述したように、塗料フィルムは、一方で、実際の貼付段階中に非常に高い線形圧力でワイプされなければならないが、他方で、車体表面が僅かに曲げられる。同時にワイパ全幅にわたって可能な限り均一な高い線形圧力を生成し、にもかかわらず、貼り付けられる塗料フィルムに対し圧力点を生じないことを可能にするために、ワイパ91は硬質フェルトから構成される。
自動化に適切な積層装置
図3から分かるように、基部フレーム100に弾性的に装着され、また側面保持及びガイドウェブ97、98を有する水平の積層プラットフォーム96は、貼付ツール20を取り扱うように工業用ロボットの動作領域に配置され、またその水平の積層プラットフォーム96に、フィルム複合材を積層してスタック95を形成することができ、したがって、貼付ツール20に水平に配置して供給することができる。側面の保持及びガイドウェブ97、98は、スタックに収容されたフィルム複合材を正確に上下に位置合わせするために使用される。完全を期すため、正確に水平に積層プラットフォームを位置合わせする必要はないが、この配置が好ましいことを指摘したい。特定の例では、スタックの僅かな傾斜がおそらくは有用であり得る。
図示した模範的な実施形態では、下側で弾性的に支持される積層プラットフォームは、ガイドウェブ98の垂直の細長い孔の側面ガイドジャーナルによって案内されるので、積層プラットフォームは垂直に移動できるのみならず、水平座標に対するその画定位置を維持しつつ、ガイドジャーナル99によって画定される長手方向軸線を中心に限定的に傾斜させることもできる。この傾斜能力は、支持ピラー101と積層プラットフォームの下面との間の弾性中間要素104によって可能になる。弾性中間要素によって可能にされるある量の軸圧縮はまた、図面の面に対し直角の揺動軸を中心とする積層プラットフォームの限定的な自由傾斜を可能にする。さらに、ガイドピラー101は垂直ガイド102内で移動でき、またストッパ(調整ナット105)によって抑制される上限位置に直線運動ばね103によってクランプされる。このことはまた、積層プラットフォームが垂直方向に並進して屈曲することを可能にする。限定的であるとしても、多くの観点で弾性である積層プラットフォームのこの可撓性は、ロボット制御の貼付ツールによって積層プラットフォームに供給されるフィルム複合材の慎重な捕捉にとって重要である。一方で移送のために供給されるフィルム複合材と他方で貼付ツールの移送位置との間の工業用ロボットの運動公差の範囲内にある位置又は配向のずれは、この可撓性のお陰で、フィルム複合材に対する損傷又はその上の圧力点を生じることができないが、この理由は、積層プラットフォームが貼付ツールの小さな位置又は配向のずれに対しそれ自体を自動的かつ自由に合わせることができるからである。
積層プラットフォームが垂直に可撓性であることにより、貼付ツールを上から垂直方向にフィルムスタック95に向かって移動すること、及び吸引グリッパ30と31をスタックの上端に配置することが本質的に実行可能であり、この場合、この配置は、広く異なる種類の及び広く異なる構成の触覚センサによって検出することができる。しかし、このことは、吸引グリッパがスタックに余りに強くぶつかることを防止するために、スタックの残りの高さに応じて、貼付ツールがスタック95に達する前に寸動モードで多少の距離を移動しなければならず、このことがサイクル時間を不利に長くすることを意味するであろう。
これを回避するため、積層プラットフォーム96が可変の高さに保持され、また積層プラットフォームに積層されるフィルム複合材の数に関わらず、スタック95の上縁が常に一定の高さレベルにあるように、制御可能な高さ調整駆動部が積層プラットフォームに設けられる。
図3に示した模範的な実施形態の場合、積層プラットフォームの高さ調整の制御は、次の物理的構成要素によって達成される。スタックの上縁は、僅かにオフセットされた高さの2本のビームを有する高さ調整可能なライトバリア109によって別個の検出器により記録される。高さ調整が静止状態にある場合、下方の光ビームはスタックによって暗くされるべきであり、対照的に、上方の光ビームが暗くされてはならない。下方の光ビームが暗くされない場合、下方の光ビームがスタックによって再び暗くされるまで、スタックはゆっくりと持ち上げられる。対照的に、両方のライトバリアが暗くされる場合、正確には、スタックが上方の光ビームを妨害しなくなるまでのみ、スタックはゆっくりと下降される。
ライトバリアからの信号は、適切な制御器110を介して間接的に電気調整モータ107に通過し、このモータによって、必要に応じて積層プラットフォームが上昇又は下降される。このため、捻ることができないように垂直ガイド102に案内される支持ピラーには、下側に調整スピンドル106が設けられる。運動制限ストッパとして作用する調整ナット105は、調整スピンドルにねじ留めすることができ、下側で垂直ガイド102の端面に当接し、また支持ピラー101の高さを決定する。直線運動ばね103によって、支持ピラーには、上方に連続的にプレストレスが加えられ、調整ナットをストッパに保持する。調整ナットそれ自体は、調整モータ107によって歯付きベルト108を介して回転することができ、調整ナットの回転方向に応じて積層プラットフォームを上昇又は下降する。
このような積層プラットフォーム、あるいは弾性的に限定的に可撓性の同様の積層プラットフォームが、他の貼付ツールに設けられる。
貼付ツールの基本的な操作方法
次に、図1〜図9に示した貼付ツールの模範的な実施形態の操作方法について、以下に説明するが、貼付工程の準備段階と実際の貼付段階との間の区別が行われる。
貼付工程の準備段階において、フィルム複合材5が貼付ツール20に捕捉されると、ロングノーズプライヤ50は、捕捉されていたフィルム複合材の開始端部に取り付けられる引出ラグ12を把持する。次に、2つの吸引グリッパは、図4に実線で示されている捕捉位置から、図5の破線で示されている斜めの動作位置に揺動し、当初なお待機位置に固定されるロングノーズプライヤ50に対する開始側突出部30の相対運動により、フィルム複合材の開始側端部において、下部保護ストリップ及び支持フィルムは開始側突出部の領域の外側保護ストリップから剥離される。今や、ロングノーズプライヤは、開始位置から動作位置又は作業面53に移動され、巻取駆動部55が同時にスイッチオンされる。この段階で、巻取速度は、フィルム複合材から引き出されていた下部保護ストリップ9の当該部分が、一方で特定の密度でロングノーズプライヤに巻回され、他方で、塗料フィルムブランクの接着面の特定の初期の部分が露出されるように、初期の円弧上のロングノーズプライヤの直線運動速度に整合される。貼付工程のこの準備段階の終了時の駆動ブロック54/55の位置は、図5に破線(左側の位置)で示されている。この準備段階の少なくとも最後の工程は、車体部分の前の正しい位置に小さな間隔でフィルム複合材が位置合わせされる位置に、貼付ツールがすでにある状態で行われることが好ましい。塗料フィルムブランクの実際の貼付段階は、破線で示されかつ図5の左に示される駆動ブロック54/55の位置から開始する。
実際の貼付段階の開始時、ワイパ90/91は、実線で示される待機位置から矢印の方向に、捕捉面で張り渡されたフィルム複合材5に下降され、底部のワイパホルダ90に保持されるワイパブレード91のフェルトから構成される縁部は、図6に示したように、フィルム中断部13の領域の塗料フィルムブランク6の前に下方に配置される。固定位置にまた規定の配向に支持される車両サイドドアが取り付け状態で、塗料フィルムがウィンドウフレームのフレーム脚部にワイプされると、図6〜図8の図面は、垂直位置にあるように対応して選択される。ワイパに及ぼされる接触圧により、フィルム複合材は、並んで配置される車体部分1のフィルム複合材が貼り付けられる表面に押圧されるようにされ、フィルム複合材はまず張り渡された位置からV字形に押し出される。この場合にV字形に張り渡されたフィルム複合材のより短い脚部は、捕捉面21に対して当初βの最大角度をとり、その角度βは、フィルム複合材をこの吸引グリッパの吸引接触面から剥離できないように、開始吸引グリッパ30の揺動角度αよりも小さくなければならない。図6に示した初期位置のワイパ91で開始して、今や、ワイパは、貼付ツール内のフィルム複合材に沿って高い接触圧で移動され、貼付ツールは、車体部分の上方の固定位置に塗料フィルムブランクの長手方向にロックされる。
塗料フィルムが車体表面にワイプされる間、巻取方向に駆動されるロングノーズプライヤ50は、ワイパと同一速度でまたワイパから一定の距離Aで前方に並進移動される。同時に、ロングノーズプライヤは、前方に移動するにつれて剥離点69において塗料フィルムから剥離される下部保護ストリップ9が、連続的にかつしっかりと巻き付けられてコイル68を形成するような角速度で駆動される。この場合、巻取工程の円周速度は一定であり、またワイパの並進速度に特に等しく、一方、対照的に、コイル直径が大きくなるにつれ、ロングノーズプライヤ50の回転速度は低下する。剥離点69の領域で、フィルム複合材が前方に移動するときに、コイルがより大きくなるにつれてフィルム複合材5はコイルによって支持される。
図7は、ワイプ工程の終了を示している。ワイパ91は塗料フィルムブランク6の端部に達しており、今やすでに非常に大きな下部保護ストリップのコイル68は、車体部分の外側にすでに配置される。端部吸引グリッパ31は、端部突出部11が吸引グリッパに確実に保持されたままであるように、捕捉面21に対するフィルム複合材の広がり角度β’が余りに大きくならず、いずれにしろ端部吸引グリッパ31の揺動角度α’よりも大きくならないことを保証するために、ワイプ工程の終了に向かって車体部分に向かって移動されている。端部吸引グリッパ31の内部の真空は、保持力を低減するためにこの最終段階中に明らかに低減され、このように、フィルム複合材が引張応力の過度の増加なしに摺動を継続することを可能にする。より重要なことは、真空の大きさによって規定かつ低減される保持力が、制御されない程には崩壊しないことである。
図8に示した貼付工程のステージにおいて、塗料フィルム6は、すでに車体部分1に完全に接着接合されており、また下部保護ストリップは完全にフィルム複合材から引き出されており、コイル68を形成するために巻き付けられている。今やなお必要なことすべては、貼り付けられた塗料フィルム6の外面から外側保護ストリップ8を引き出すことであり、この外側保護ストリップ8は、貼付ツールの2つの吸引グリッパ30と31によって、なお両方の端部に確実に保持される。この引出工程は、車体部分から離れる貼付ツールの大きな揺動運動によって実施され、外側保護ストリップの剥離点69’は、ワイプ方向と反対方向に塗料フィルムの端部からその始めまで走る。図8では、外側保護ストリップは端部吸引グリッパの大きな運動によって引き出される。しかし、開始側吸引グリッパの引出運動によって外側保護ストリップを引き出すことが等しく実行可能であろう。
外側保護ストリップが引き出されると、両方の保護ストリップをスクラップコンテナを介して投棄することができる。吸引グリッパによって保持される外側保護ストリップは、真空をスイッチオフすることによって、また空気を吸引グリッパに適用することによって投棄され、これは、貼付ツールのほぼ任意の所望の位置で行うことができる。対照的に、ロングノーズプライヤに巻き付けられていた下部保護ストリップを投棄するために、ロングノーズプライヤの自由端が下方を指しつつ、ロングノーズプライヤが重力の方向に対しほぼ平行に位置合わせされ、この結果、ロングノーズプライヤが開口されている間に、緩められたコイル68が重力によってコイルコアから軸方向に落ちることができるような位置に、貼付ツールを移動しなければならない。
吸引グリッパの変形の揺動能力
既述したように、1つの重要な特徴は、捕捉されたフィルム複合材のほぼ均一な引張応力を維持しつつ揺動する吸引グリッパの能力であり、様々な貼付ツールはこの点に関して互いに異なる。
縁部同心の揺動
図1〜図3及び図5〜図8に示唆するか又は図示する貼付ツール20の第1の模範的な実施形態において、2つの吸引グリッパ30、31の揺動ジャーナル34は吸引グリッパの塗料フィルムブランク6と対面する区画縁33、33’に対して同心に配置され、すなわち、揺動軸の幾何学的軌跡は貼付ツールの捕捉面21に配置される。したがって、2つの吸引グリッパは、この模範的な実施形態の区画縁33と33’を中心に揺動し、その結果、捕捉されていたフィルム複合材5の引張応力は揺動運動によって変化しない。この解決方法の利点はその物理的単純であるが、揺動ジャーナル用の軸受35、また揺動ジャーナル34それ自体さえも、貼付ツールの捕捉面21又は動作面22を越えて下方に突出し、ある状況では、平坦な基材から薄いフィルム複合材を捕捉する工程に対し妨害効果を及ぼす可能性があるという不都合を有する。
可動端部吸引グリッパとの揺動
吸引グリッパは、捕捉されたフィルム複合材の一定の引張応力で揺動できなければならないが、捕捉面21の下の貼付ツールの下面を構成要素から完全に自由に維持するために、図4と図5に示したような貼付ツール20’のさらに模範的な実施形態を、以下にさらに説明する貼付ツール20”(図9)に加えて使用することが可能であり、ここで関係のある特徴を図4にのみ示す。
左に示した開始側吸引グリッパ30’用の軸受ジャーナル34とジャーナル軸受35とを有する揺動軸受は、従来のジャーナル軸受の形態であり、その中心点は、捕捉面21に最も近いジャーナル軸受35’のそれらの輪郭それら自体がその後面23の方向に貼付ツール20’の捕捉面21に対してなおオフセットされる程度に、その後面23の方向に貼付ツール20’の捕捉面21に対してオフセットされる。開始側吸引グリッパ30’のジャーナル軸受35’は、揺動レバー36に作用する動作シリンダの形態の関連の別個の揺動駆動部40と同一の方法で、同様に貼付ツールに不動に装着される。
端部吸引グリッパ31’の状態は異なる。明らかに、この吸引グリッパには、好ましくは、捕捉面21から後面23に向かって開始側吸引グリッパ30’と同一の大きさだけオフセットされる軸受ジャーナル34’とジャーナル軸受35’とを有する従来のジャーナル軸受が装備される。しかし、ジャーナル軸受35’及び関連の別個の揺動駆動部40’は、長手方向に移動できるように装着されるキャリッジ41に配置され、この結果、端部吸引グリッパ31’は移動可能に貼付ツール20’に保持される。捕捉されていたフィルム複合材のある程度の引張応力を維持するために、キャリッジ、及びそれと共に吸引グリッパに、フィルム複合材を捕捉するときにとられる限界位置の方向に、例えばテンションスプリング42によってプレストレスが加えられ、前記限界位置は、図示した模範的な実施形態において、キャリッジガイドに固定できるストッパリング41’によって予め決定される。テンションスプリングの代わりに、小さな動作シリンダも使用でき、これによって、直線運動と無関係の可変のクランプ力をフィルム複合材に加えることが可能である。
フィルム面に対してオフセットされる揺動ジャーナル34、34’を中心とする吸引グリッパの揺動にもかかわらず捕捉されていたフィルム複合材の特定の引張応力の図4に示したような維持の操作方法は、次の通りである。第1に、図4の実線で示される捕捉位置において、吸引グリッパは貼付ツールのフィルム複合材を捕捉し、端部吸引グリッパのキャリッジ41はストッパリング41’によって画定される限界位置にある。開始側吸引グリッパ30’の時計回り方向の揺動の結果、接触面32の前部区画縁は距離hにわたって左に移動される。端部吸引グリッパ31’は、ほぼ同一の大きさの角度にわたって、しかし反対の揺動方向に揺動されるので、左側の区画縁は、その接触面32から、端部吸引グリッパ31’を保持するための可動システムに対して、ほぼ同一の距離hにわたって右に、すなわち他の吸引グリッパに30’に対し反対方向に移動される。これは、実際に、捕捉されていたフィルム複合材の引張応力の増加を生じないが、この理由は、移動可能に保持される端部吸引グリッパ31’が、オフセット距離の2倍、具体的に距離2hにわたって移動する工程で、開始側吸引グリッパ30’によって及ぼされかつフィルム複合材の左に方向付けられる張力に自由に、しかしテンションスプリング42の効果に対抗して追随できるからである。この場合の重要な要因は、開始側吸引グリッパ30’が貼付ツールに非可撓に保持され、またフィルム複合材がワイプされている間にその張力方向に作用する力によって貼付ツール内で移動不可能であることである。
図4の模範的な実施形態に示した設計は、第一に2つの吸引グリッパの物理的に簡単なジャーナル軸受に関し、第二に、貼付ツール20’の捕捉面21が、それを越えて下方に突出する物理的構成要素を有しないという事実に関し、また当然、捕捉されたフィルム複合材の残りの引張応力が制御レベルに留まるので、互いに反対方向の2つの吸引グリッパの揺動運動中に捕捉されたフィルム複合材の引張応力の安定化に有利である。さらなる利点は、フィルム複合材の又は貼り付けるべき塗料フィルムの異なる長さLの問題なしに、端部吸引グリッパ用のキャリッジ41によって、具体的にまさにストッパリング41’の位置を変更することによって、図4に示したような貼付ツール20’を改造できることである。共に考慮すると、これらの利点自体は、端部吸引グリッパ31’用の別個のキャリッジ41の複雑さの高まりを正当化する。
四棒リンク機構の端部吸引グリッパの揺動
図9は、複雑なキャリッジ構造を回避する貼付ツール20”のさらに模範的な実施形態を示している。図9の左に示した開始側吸引グリッパ30”の揺動軸受34”、35”は、図4に示した貼付ツールと同様に、同様に従来のジャーナル軸受の形態であり、その中心点は、捕捉面21に最も近いジャーナル軸受35”のそれらの輪郭が貼付ツール20”の捕捉面21から上方方向になお分離される程度に、貼付ツール20”の捕捉面21に対しその後面23の方向にある程度オフセットされる。
揺動可能に装着される端部吸引グリッパ31”は、同様に貼付ツール20”に対し長手方向に移動することが明らかであるが、キャリッジガイドによらない。実際に、図9に示した模範的な実施形態の場合、端部吸引グリッパの揺動能力は、図示した模範的な実施形態の四棒リンク機構によって達成される長手方向のその移動能力と物理的に組み合わせられる。このリンク機構は、一方で端部吸引グリッパ31”に各々関節接合され、他方で貼付ツール20”に各々関節接合される2つのロッカ45と45’によって形成される。ロッカ45、45’のヒンジ中心の間の結合線は、四棒リンク機構の任意の所望の運動位置で交差し、これらの結合線の相互交差部は、移動する瞬間的な回転中心、すなわち、端部吸引グリッパ31”の揺動運動の瞬間的な回転中心を示している。46は、揺動運動の開始時の瞬間的な回転中心、すなわち、吸引グリッパ31”が捕捉位置にあるときの瞬間的な回転中心を示しており、一方、対照的に、揺動運動の終了時の、すなわち吸引グリッパ31”が動作位置にあるときの瞬間的な回転中心は、46’で示される。中間位置の瞬間的な回転中心は、点によって示される回転経路46”の瞬間的な回転中心上を移動する。ロッカ45と45’の長さを含むヒンジ点の位置は、一方で、瞬間的な回転中心46、46’が吸引グリッパ31”のすべての位置において貼付ツール20”の捕捉面21に対し、すなわち、開始側吸引グリッパ30”用のジャーナル軸受34”、35”と同様に捕捉面に対し反対方向に下方にオフセットされるように選択される。
さらに、端部吸引グリッパ31”用の四棒リンク機構軸受は、ブランクに近接した端部吸引グリッパ31”の当該区画縁の揺動工程によって引き起こされる位置オフセット(距離h’)が、大きさと方向に関して、開始側吸引グリッパ30”の対応する位置オフセット距離h’と同一のサイズであるように、ヒンジ点の相互の配置に関して、またロッカ45、45’の長さに関して形成される。この場合、瞬間的な回転中心は、言及した回転経路46”の瞬間的な中心を移動し、また工程において、端部吸引グリッパそれ自体の長手方向(h’)の距離の約2倍(2h’)にわたって移動する。
図9に示した揺動軸受の利点は、物理的に簡単な構造の利点と図4に示した模範的な実施形態の通常の利点とを組み合わせる。この場合、ロッカ45と45’の上方揺動軸受及びストッパ47’と48’が取り付けられるフレームが、貼付ツールの長手方向の異なる位置にねじ留めできる限り、フィルム複合材の異なる長さに対する貼付ツール20”の改造が同様に可能である。
引出ラグ用の把持ツール
ジョーの変形の間の対応性
すでに数回言及した把持ツールは、貼付技術に対するその実用的な重要性のため様々な模範的な実施形態に示されている。一方で図9と図10にまた他方で図11と図12に示されている模範的な実施形態の場合、把持ツールは、各々の場合にロングノーズプライヤ50と50’の形態であり、これらは回転できかつ移動可能に案内され、またこれらの各々は、上部ジョー部分(51と51’それぞれ)と下部ジョー部分52と52’それぞれとを有し、ジョー部分の各々はそれらの長さ範囲にわたって一定の断面積を有する。上部ジョー部分51又は51’それぞれは、溝の形態の断面を有し、2つの側縁は共に上部ジョー部分51”の接触面を覆う。下部ジョー部分は、ロングノーズプライヤが閉鎖されている間、これらの側縁の間を半径方向に移動する。
捕捉態勢にあるロングノーズプライヤの初期位置において、ロングノーズプライヤ50又は50’はこのような円周位置になければならず、また回転駆動部には、回転駆動部をこの円周位置に自動的に移動するために相応に適切な制御手段が装備されなければならず、この位置で、上部ジョー部分51又は51’それぞれが捕捉面21の上方に配置され、一方、対照的に、下部ジョー部分52、52’は、捕捉態勢にある初期位置にあるときに捕捉面21の下にある。
一般的な場合、ロングノーズプライヤ50、50’のそれぞれの上部ジョー部分51又は51’及び下部ジョー部分52、52’の両方は、開閉運動の方向に移動することができる。
貼付ツールは、捕捉されるべきフィルム複合材に上から接近するので、上部ジョー部分51又は51’それぞれは、ロングノーズプライヤ50、50’の開閉運動の方向に移動しないように、設計してもよい。対照的に、下部ジョー部分52、52’は、この意味で移動可能に配置されかつ案内されなければならず、また適切な運動駆動部が装備されなければならない。2つのロングノーズプライヤの間の差は、本質的に第一に、捕捉されるべきフィルム複合材の引出ラグ12にロングノーズプライヤが取り付けられる方法及び製造されるコイル68が次に再び解放される方法にあり、他方で、ロングノーズプライヤの開閉運動の性質にある。ロングノーズプライヤの模範的な実施形態の両方において、ロングノーズプライヤ用の回転駆動部55の適切な制御手段によって、ロングノーズプライヤの上述の初期位置に自動的に揺動可能でなければならない。
揺動できる下方部分を有するロングノーズプライヤ
図9と図10に示されているロングノーズプライヤ50の模範的な実施形態では、下部ジョー部分52は、捕捉態勢にある初期位置にあるときに、ロングノーズプライヤ50が完全に開口している状態で、下部ジョー部分52が貼付ツール20”の捕捉面21に対し直角に下方に突出するように、ロングノーズプライヤ50の開閉運動の方向に90°にわたって揺動できる。このため、下部ジョー部分は揺動軸受62を介して上部ジョー部分51に結合され、その揺動軸は、ロングノーズプライヤの円周に対して接線方向に位置合わせされ、それらの円周に近接して配置される。別の揺動軸受が、揺動軸受62に対してロングノーズプライヤの自由端に向かって軸方向にオフセットして、下部ジョー部分52の直径の反対側に取り付けられ、枢着軸受62から半径方向距離にあり、このように下部ジョー部分用の操作レバーを形成する。トグルレバーリンク機構63は、この操作レバーの下端に作用するほぼ中央に配置されたトグルリンク64を有し、トグルレバーリンク機構は、揺動軸受62に対し後方にオフセットされる点で、上部ジョー部分51のその他方の端部に関節接合される。連結要素65はトグルリンク64に作用して、操作プランジャ66を介して直線運動シリンダ67によってそれ自体を作動することができる。このことは、一方で、実線によって示される閉位置に、下部ジョー部分52を揺動することを可能にし、他方で、破線によって示される開位置に下部ジョー部分を揺動することを可能にし、この開位置で、下部ジョー部分はロングノーズプライヤの回転軸から直角に下方に突出する。操作シリンダには、その露出端部に図10に示していない圧力供給部ヘッドが設けられ、このヘッドにより、固定位置の円周点から回転操作シリンダに圧力を供給することが可能である。
図10に示したロングノーズプライヤ50の利点は、それら自体のみでなく、それらの操作駆動部が物理的に比較的簡単にかつ頑丈に設計されることである。しかし、この模範的な実施形態は、下部ジョー部分がフィルム複合材を捕捉しつつ、すなわち、ロングノーズプライヤが開状態にあるとき、捕捉面21の下にかなり突出するという不都合を有する。したがって、捕捉プラットフォームは、開口時に突出する下部ジョー部分の位置にカットアウトを有する必要があるか、あるいは少なくともこの箇所で適切に狭く設計されなければならない。
平行に移動できる下方部分を有するロングノーズプライヤ
図11と図12に別個の形態で示され、またロングノーズプライヤ50の代わりに貼付ツール20又は20’に取り付け得るロングノーズプライヤ50’について、次により詳細に説明する。この場合も、上部ジョー部分51’は、再び、開閉方向に移動できないようにロングノーズプライヤ内に配置される。対照的に、下部ジョー部分52’、またこれのみを、上部ジョー部分に向かってそれを閉鎖する方向にそれに対し平行に移動させることができ、またそれを開口する方向にそれから移動して戻すことができる。さらに、ロングノーズプライヤ全体をフィルム複合材5の領域から、またその中に移動して、その長手方向に対し横断方向に捕捉することができ、ロングノーズプライヤによって覆うことができる運動距離(横断方向直線運動H)は、捕捉されるフィルム複合材5の幅に、あるいは引出ラグ12の幅に少なくとも対応する。
上述のように、フィルム複合材用の引出ラグ12のための把持機能を提供することに加えて、ロングノーズプライヤ50’はまた、下部保護ストリップ9用のコイルコアとして使用され、したがって、駆動されて回転できる。このため、ロングノーズプライヤは、スピンドル71の自由にアクセス可能な端部に保持され、スピンドルそれ自体は、丸くないその外部輪郭のため回転できないが、軸方向に移動できるように、回転可能にかつ駆動されて回転できるようにアングル駆動部54’に装着される中空シャフト70に装着される。横断方向直線運動Hにわたるロングノーズプライヤの軸方向運動は、開状態にのみ、また閉鎖中に上部ジョー部分及び下部ジョー部分が、捕捉されるべきフィルム複合材又はそれから突出するそれぞれの引出ラグ12の上下にそれぞれ位置決めされるように、ロングノーズプライヤの回転位置のみで行われる。横断方向直線運動Hの外端に到達するまで、すなわち、ロングノーズプライヤがフィルム複合材の全幅にわたって移動されるときまで、ロングノーズプライヤは閉鎖されず、この状態は図11の実線で示され、また図12の破線で示されている。反対側の順序は、ロングノーズプライヤが後方に移動されるときに行われ、すなわち、ロングノーズプライヤが最外側の端部位置から後方に軸方向に移動されるとすぐに、それらは最初に開位置に戻り、次に、復帰運動の前に、図12の実線で示されている後退端部位置に戻り始める。
操作シリンダ77は、スピンドル71及びロングノーズプライヤ51’の軸方向運動のためにスピンドルの軸方向反対側の端部に取り付けられ、操作シリンダ77はスピンドルと共に回転し、したがって、図の右はじに示されているように、回転操作シリンダの2つの操作方向に圧力を供給するために、回転方向で静止している圧力供給部ヘッド78を設ける必要がある。
図11と図12に示した把持ツールの模範的な実施形態では、ロングノーズプライヤの閉鎖運動及び開口運動は、ロングノーズプライヤを開閉するための運動がスピンドル70の軸方向運動から導かれるように、ロングノーズプライヤ用の直線運動駆動部に連結される。このため、下部ジョー部分52’は、1対のパラレログラムガイド73によって中空スピンドル71内の円弧上で移動できるように案内されるガイドロッド72に取り付けられ、ガイドロッドは、ロングノーズプライヤの開閉の方向の径方向運動を実施するのみならず、スピンドルに固く結合される上部ジョー部分51’に対するガイドロッド及び下部ジョー部分52’の小さな軸方向運動hを実施する。ガイドロッドには、その後方端部に取り付けられる開口部ばね76によって、ロングノーズプライヤの開位置の方向にストレスが加えられる。ロングノーズプライヤを閉鎖するための手段を導くため、スピンドルの軸方向運動を利用するために、ガイドロッドの前部領域はその中に横断方向ピン74を配置してあり、このピンは、ガイドロッドで半径方向に移動でき、また中空シャフト70の丸くない内孔の抱きまで、スピンドルの軸方向に位置合わせされた細長い孔を通して突出するように案内される。中空シャフトの端面は、縁部において、スピンドル上のカットアウト内に突出する軸方向突出ウェブ75’を有するストッパリング75によって閉鎖され、この場合、ストッパリング75は横断方向ピンと相互作用することができる。
横断方向ピン74が、スピンドル71の横断方向運動の終了に向かってストッパリング75の軸方向突出ウェブを打つと、スピンドルのさらなる軸方向運動の結果、ガイドロッド72は固定されるので、ガイドロッドは、開口部ばね76の力に対抗してスピンドルに対し前記軸方向運動hを実施し、またその工程で、1対のパラレログラムガイドによって画定される円弧上でスピンドルに対し移動し、すなわち、ガイドロッドはまた、閉鎖運動の方向にスピンドル内を半径方向に移動する。
図11と図12に示したロングノーズプライヤ50’は、図10に示されたロングノーズプライヤと較べて、ロングノーズプライヤが捕捉態勢にある状態にあるとき、それらを捕捉面21の背後に完全に後ろに問題なく引き出すことができ、この結果、フィルム複合材を比較的大きな平坦なテーブル面からさえも、関連の貼付ツールによって捕捉し得るという利点を有する。
しかし、その不都合は、貼付ツールによって捕捉されていたフィルム複合材の引出ラグの側面に開口したロングノーズプライヤを取り付けるために、ロングノーズプライヤが半径方向の開閉運動のみでなく、比較的大きな横断方向運動Hも実施しなければならないので、駆動部が幾分より複雑であることである。
真空によって動力供給される把持ツール
図13〜図15に示したような吸引ストリップの形態である把持ツール80と80’それぞれは、著しくより簡単であるが、それらが一体であるからであり、かつ把持機能が真空によって空圧式に行われるからである。図13は、それぞれ図14a、図14b及び図15a、図15bに詳細に示されている吸引ストリップ80と80’それぞれの2つの模範的な実施形態に関する概略図である。関連の貼付ツール内で移動できる把持ツールは、同様に下部保護ストリップ9用のコイルコアとして使用される。したがって、貼付ツールは、アングル駆動部54”と駆動モータ55とによって駆動されて回転でき、またほぼ半円形又はD字形の断面を有する。制御して空気又は真空を適用できる吸引ストリップは、その平坦面に吸引接触面88、88’を有する。吸引ストリップが取り付けられるアングル駆動部54”の出力駆動シャフトの内部は、軸方向に中空であるように穿孔され、この孔は真空供給部として使用される。同時に回転しない圧力供給部ヘッドは、アングル駆動部から突出する出力駆動シャフトの後方端部に取り付けられる。捕捉態勢にある状態にあるときにコイルコアとして使用される吸引ストリップはまた、当然、D字形断面を有する吸引ストリップの平坦な捕捉面が、貼付ツールの捕捉面に対し平行であるか、あるいは捕捉されていたフィルム複合材の引出ラグに対し平行であるように、回転位置に入念に移動可能でなければならない。捕捉されなければならないか、あるいは貼付ツールにすでに捕捉されているフィルム複合材の開始側突出部に、引出ラグ12を把持するために、引出ラグに取り付けられる吸引ストリップの内部に真空をまさに適用しなければならない。
図14a、図14b及び図15a、図15bそれぞれに示されている吸引ストリップ80と80’それぞれは、フィルム複合材5に取り付けることができる吸引捕捉面88又は88’それぞれの物理的構造において本質的に異なる。図14a、図14bに示した吸引ストリップ80の模範的な実施形態の場合、スタッド付き金属シート81は、略半円形の管の開口端部内に空密にスエージ加工される。グリッドの形態で配置され、また例えば円筒状である多数の支持スタッド82がスタッド付き金属シートに設けられ、それらの間に、真空用の移送開口部83が取り付けられる。支持スタッドは、捕捉されていたフィルム複合材5に向かって非常に小さな接触面及び支持面を形成し、この結果、形成される真空はフィルム複合材に作用でき、側面取付けフランジの間に配置されるスタッド付き金属シートのほぼ領域全体にわたって、フィルム複合材を確実に保持することができる。真空又は空気は、コイルコアとして使用される把持ツールの駆動シャフトを通過する吸引結合部84を介して吸引ストリップの内部に適用できる。
図15a、図15bに示されている吸引ストリップ80’の例は、同様に略半円形の管に基づいており、その開口端部には、例として、ニッチ87に組み込まれる長手方向ウェブ86と多数の短い横断方向ウェブ85とを有するラミネートから構成される格子が形成される。横断方向ウェブにスエージ加工される半管の長手方向面は、接触面88’の領域の格子ラミネートと面一に研磨される。真空は、回転把持ツールが取り付けられるシャフトに同様に配置される吸引結合部84’を介して、吸引ストリップに供給することができる。図15a、図15bに示した吸引ストリップ80’の吸引ストリップ80に対する利点は、吸引ストリップ80’がより大きな移送断面を有することである。吸引ストリップ80’(図15a、図15b)の場合、一方で移送断面及び他方で吸引領域は等しいサイズであるが、対照的に、この点に関して、吸引ストリップ80’と吸引ストリップ80(図14a、図14b)との間には大きな差がある。
自動化に適切であり、また貼り付けられる塗料フィルムブランクを有するフィルム複合材の縦断面図であり、図3に示したような貼付ツール及び同様に車体に直接関係する構成要素も示されている。 自動化に適切であり、また貼り付けられる塗料フィルムブランクを有するフィルム複合材の平面図(図2)であり、図3に示したような貼付ツール及び同様に車体に直接関係する構成要素も示されている。 同様に示されている積層装置に向かって移動したときのロボット制御の貼付ツールの側面図であり、正しい位置で貼り付けられるフィルム複合材の特定の供給部は、この積層装置に保持され、貼付ツールの吸引グリッパ用の揺動軸受は相互に対面する縁部の各々に対し同心に配置される。 変形貼付ツールの図3と同一の側面図であり、揺動軸受はリセス付きジャーナル軸受によって形成されるが、捕捉されるフィルム複合材に対する一定の応力は、端部吸引グリッパ用の可動軸受による吸引グリッパの角度付けによって保証される。 本図に示した図面に対し平行の図4に示した貼付ツールの垂直断面図であり、外側保護ストリップを引き出すための装置を示している。 車体部分への塗料フィルムブランクの貼付中の3つの異なる段階のうち、ワイプ工程の開始段階を示している。 車体部分への塗料フィルムブランクの貼付中の3つの異なる段階のうち、ワイプ工程の終了段階を示している。 車体部分への塗料フィルムブランクの貼付中の3つの異なる段階のうち、外側保護ストリップが貼り付けられた塗料フィルムから引き出される段階を示している。 貼付ツールのさらなる別形態の側面図であり、開始側吸引グリッパはリセス付き揺動ジャーナルに装着され、また端部吸引グリッパは、吸引グリッパの揺動中に端部吸引グリッパの対面する区画縁が開始側吸引グリッパの対応する区画縁と同一方向に、大きさと方向に基づき移動されるように、四棒リンク機構によって揺動可能に装着される。 フィルム複合材の引出ラグを把持しかつ取り扱うために、また保護ストリップを巻き付けるために、90°にわたって揺動できる下部ジョー部分を有する既に示した貼付ツール用の駆動されて回転できるロングノーズプライヤの個々の拡大図である。 平行に移動させることができ、また全体としてフィルム複合材の幅だけ前後に移動させることができるジョー下方部分を有するロングノーズプライヤの他の実施形態の大幅に拡大した部分断面図である。 平行に移動させることができ、また全体としてフィルム複合材の幅だけ前後に移動させることができるジョー下方部分を有するロングノーズプライヤの他の実施形態の縮尺断面図である。 保護フィルム引出装置を示した貼付ツールのさらに模範的な実施形態の部分図であり、この場合回転できるように駆動される把持ツールは、同時にコイルコアとして機能するD字形断面を有する吸引ストリップの形態である。 図13に示した保護フィルム引出装置の吸引ストリップの断面図である。 図13に示した保護フィルム引出装置の吸引ストリップの開口吸引面の図面である。 図13に示した保護フィルム引出装置に使用し得る吸引ストリップの変形改良形態の断面図である。 図13に示した保護フィルム引出装置に使用し得る吸引ストリップの変形改良形態の開口吸引面の図面である。 端部突出部に中間支持フィルムを有するフィルム複合材の3つの異なる模範的な実施形態の一つを示している。 端部突出部に中間支持フィルムを有するフィルム複合材の3つの異なる模範的な実施形態の一つを示している。 端部突出部に中間支持フィルムを有するフィルム複合材の3つの異なる模範的な実施形態の一つを示している。 端部突出部に支持フィルムを有しないフィルム複合材の2つの異なる模範的な実施形態の一つを示している。 端部突出部に支持フィルムを有しないフィルム複合材の2つの異なる模範的な実施形態の一つを示している。
符号の説明
車体
1 車体部分
2 ウィンドウフレーム下縁
3、4 未使用
塗料フィルム
5 フィルム複合材、図1、図16a
6 塗料フィルムブランク
7 支持フィルム
8 外側保護ストリップ
9 下部保護ストリップ
10 開始側突出部
10’ 開始側突出部、図17a、b
11 端部突出部
11’ 端部突出部、図17a
11” 端部突出部、図17b
12 引出ラグ、図1、図16a
12’ 開始側引出ラグ、図16b、c;図17a、b

12” 端部引出ラグ、図16c、図17b
13 塗料フィルムと支持フィルムとの間の中断部
14 突出部と引出ラグとの間のスロット
15 フィルム複合材、図16b
15’ フィルム複合材、図16c
16 フィルム複合材、図17a
16’ フィルム複合材、図17b
L 6の長さ
l 把持長さ
取付け幅、開始側吸引グリッパ
取付け幅、端部吸引グリッパ
D フィルム複合材の厚さ
17−19 未使用
塗布工具全体
20 塗布工具、図3
20’ 塗布工具、図4と図5
20” 塗布工具、図9
21 捕捉面
22 20、20’、20”の動作面
23 20、20’、20”の後面
24 工業用ロボットの動作アーム
25 24のハンドジョイント
26−29 未使用
吸引グリッパ
図1〜図3及び図6〜図8
30 開始側吸引グリッパ
31 端部吸引グリッパ
32 吸引捕捉面
33、33’ 対面区画縁
34 30、31用の揺動ジャーナル
35 34用の軸受
36、36の’ 揺動レバー
37 揺動駆動部
38、38’ 捕捉位置用のストッパ
39、39’ 動作位置用のストッパ
α 30、30’の揺動角度
α’ 31、31’の揺動角度
β、β’ 21に対するフィルムのV字状角度
図4と図5
30’ 開始側吸引グリッパ
31’ 端部吸引グリッパ
34’ 30’、31’用の揺動ジャーナル
35’ 34’用の軸受
36、36’ 30’、31’上の揺動レバー
40 30’用の駆動部
40’ 31’用の駆動部
41 キャリッジ
41’ ストッパリング
42 張力スプリング
43、43’ 捕捉位置用のストッパ
44、44’ 動作位置用のストッパ
h 区画縁の運動
2h キャリッジ41の運動
図9
30” 開始側吸引グリッパ
31” 端部吸引グリッパ
32 吸引捕捉面
34” 30”用の揺動ジャーナル
35” 34”用の軸受
36、36’ 揺動レバー
37 揺動駆動部
45、45’ 31’上のロッカ
46 回転の瞬間中心、開始時
46’ 回転の瞬間中心、終了時
46” 回転経路の瞬間中心
47、47’ 捕捉位置用のストッパ
48、48’ 動作位置用のストッパ
h’ 区画縁の運動
49 −
保護ストリップ引出装置
図4、図5、図9、図10
50 ロングノーズプライヤ
51 上部ジョー部分
51” 51の(及び51’の)接触面
52 下部ジョー部分
53 動作面
54 アングル駆動部
55 駆動モータ
56 パラレログラムガイド
57 揺動駆動部
58、58’ ストッパ
59 キャリッジ
60 ガイドロッド
61 直線運動駆動部
62 上部ジョー部分に対する下部ジョー部分用の揺動軸受部
63 トグルレバーリンク
64 トグルリンク
65 連結要素
66 作業プランジャ
67 直線運動シリンダ
68 保護ストリップコイル
69 6からの9の剥離点
69’ 6からの8の剥離点
A 剥離点69とワイパとの間の距離
図11と図12
50’ ロングノーズプライヤ
51’ 上部ジョー部分
52’ 下部ジョー部分
51” 51’(及び51の)の接触面
54’ アングル駆動部
70 中空シャフト
71 スピンドル
72 ガイドロッド
73 パラレログラムガイド
74 横断方向ピン
75 ストッパリング
75’ 75から軸方向に突出するウェブ
76 開口ばね
77 作業シリンダ
78 77上の圧力供給ヘッド
50’の横断方向直線運動
51’に対する52’の軸方向直線運動
79 −
図13、図14a、図14b
54” アングル駆動部
55 駆動モータ
80 吸引ストリップ
81 スタッド付き金属シート
82 支持スタッド
83 移送開口部
84 吸引結合部
88 接触面
図15aと図15b
80’ 吸引ストリップ
84’ 吸引結合部
85 横断方向ウェブ
86 長手方向ウェブ
87 ニッチ
88’ 接触面
89 −
ワイピング装置
90 ワイパホルダ
91 ワイパブレード
92 調整駆動部
93 調整ガイド
94 −
積層装置
図4
95 フィルム複合材料のスタック
96 積層プラットフォーム
97 保持ウェブ
98 ガイドウェブ
99 96上のガイドジャーナル
100 基部フレーム
101 支持ピラー
102 垂直ガイド
103 直線運動ばね
104 伸縮性中間要素
105 調整ナット
106 調整スピンドル
107 調整モータ
108 歯付きベルト
109 ライトバリア
110 制御器

Claims (37)

  1. 車体部分への粘着性フィルムの自動貼付のための方法であって、真空を適用できる吸引グリッパによってフィルムブランクが非粘着性の外面の2つの反対側端部に把持され、かつ張り渡されて保持され、張り渡されて保持される前記フィルムブランクが、接着されるべき前記車体部分の上方の位置に位置合わせされ、かつ前記車体部分に接着接合される方法において、
    予成形の細長い塗料フィルムブランク(6)が、塗料フィルムの貼付のために次のa)〜c)により用意され、このようにして用意された前記塗料フィルムブランク(6)が、自動貼付のために次のd)〜g)に従って移動されることを特徴とする方法:
    a)各予成形の細長い塗料フィルムブランク(6)が、フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)に含まれ、また前記塗料フィルムブランク(6)の外側及び下部に、粘着性であるが、容易に剥離可能な保護ストリップ(8、9)が設けられ、前記2つの保護ストリップ(8、9)の各々が、前記塗料フィルムブランク(6)の領域に配置される2つの端部において前記塗料フィルムブランク(6)の有用な長さ(L)を越えて突出する突出部10、10’、11、11’)を有すること
    b)前記フィルムブランク(6)の長手方向で測定した以下に「端部突出部」と称する一方の前記突出部(11、11’)の長さが、前記塗料フィルムブランク(6)の長手方向で測定した関連する端部吸引グリッパ(31)の取付け幅(b)にほぼ合わせられ、一方、対照的に、以下に「開始側突出部」と称する他の突出部(10、10’)の長さは、関連する開始側吸引グリッパ(30)の取付け幅(b)に同様にほぼ合わせられるが、前記開始側突出部(10、10’)の少なくとも前記下部保護ストリップ(9)は、前記取付け幅(b )を越えて特定の把持長さ(l)だけ長くされる引出ラグ(12、12’)を有すること
    c)このようにして形成され、かつ前記塗料フィルムブランク(6)を含む前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)が前記外側保護ストリップ(8)を伴って規定の位置に提供され、前記外側保護ストリップ(8)は、貼付ツール(20、20’、20”)によって捕捉するために該貼付ツール(20、20’、20”)が設けられるプログラム可能な工業用ロボットの動作領域でアクセス可能であること、
    d)前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)が、前記貼付ツール(20、20’、20”)に設けられる2つの吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)によって捕捉され、該吸引グリッパの吸引捕捉面(32)が前記2つの突出部(10、10’、11、11’)の領域の前記外側保護ストリップ(8)の標準捕捉面(21)に配置され、次に、張り渡されて保持される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)から捕捉されていた前記突出部(10、10’、11、11’)が、前記捕捉面(21)から前記貼付ツール(20、20’、20”)の後面(23)の方向に斜めにかつ互いにほぼ鏡像型に突出するように、前記2つの吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)が捕捉面(21)からそれぞれの特定の角度(α、α’)にわたって揺動されること
    e)前記下部保護ストリップ(9)が、前記塗料フィルムブランク(6)の開始側端部から開始して引き出されて、前記開始側突出部(10、10’)によって案内され、前記下部保護ストリップが引出ラグ(12、12’)として使用されかつ把持ツール(50、50’、80、80’)によって把持され、前記把持ツールは前記貼付ツール(20、20’、20”)内で移動し、このように前記塗料フィルムブランク(6)の接着面を露出させることができること
    f)前記貼付ツール(20、20’、20”)によって張り渡されて保持される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)が、接着されるべきまた規定の配向に確実にかつ非可撓に保持される前記車体部分(1)から正しい配向に位置合わせされると、前記塗料フィルムブランク(6)が、前記貼付ツール(20、20’、20”)内で長手方向に移動できる可撓性ワイパ(90、91)によって、張り渡された分離位置から、接着されるべき前記車体部分(1)にワイプされること
    g)次に、前記外側保護ストリップ(8)が、前記端部吸引グリッパ(31、31’、31”)の引出運動によって、前記貼り付けられた塗料フィルムブランク(6)の外面から引き出されること
  2. 前記捕捉されたフィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の引張応力が前記2つの吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)の揺動運動によってせいぜい無視できる程度に変更されるように、前記揺動運動行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)の揺動角度(α、α’)の大きさが、貼付工程中に、一方で前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)と、他方で前記反対側吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)の捕捉面(21)に配置される2つの区画縁(33、33’)の間の結合線との間に生じる最大角度(β)よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記塗料フィルム(6)の厚さに対応する支持フィルム(7)が、各々の場合に、前記突出部(10、11)の領域の前記2つの保護ストリップ(8、9)の間に挿入され、この結果、前記フィルム複合材(5、15、15’)が、ある中断部は別としてその全長にわたって3つの層で形成され、かつ均一な厚さ(D)を有することと、前記フィルム複合材(5、15、15’)が積層形態で提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記フィルム複合材(5、15、15’)が、少なくともほぼ水平位置に積層して提供されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記貼付工程の開始時に、前記下部保護ストリップ(9)が部分的にのみ引き出され、前記塗料フィルムブランク(6)の接着面が最初に部分的にのみ露出されることと、前記下部保護ストリップ(9)を引き出す工程の残り及び前記塗料フィルムブランク(6)の接着面の露出が、前記塗料フィルムブランク(6)を前記車体部分(1)にワイプする工程の進行に対応して実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記塗料フィルムブランク(6)が、単一方向にのみかつ1つのみのワイパ(90、91)で前記車体部分(1)上にワイプされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記ワイプ工程中に、ほぼ一定の間隔(A)が、一方で進行する前記ワイパ(90、91)と、引き出される前記下部保護ストリップ(9)上の同様に進行する引出点との間に維持されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記下部保護ストリップ(9)を引き出す工程が、一方で前記下部保護ストリップ(9)を巻き付けて、前記ワイパの速度に適合する速度で移動される巻取装置の並進移動と、他方で前記巻取装置の巻き取り運動との重ね合わせによって実施され、前記巻取装置が、それ自体で、前記ワイパ(90、91)の速度に適合する速度で前記引出保護ストリップ(9)を同様に巻き付けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記ワイプ工程の終了に向かって、前記端部吸引グリッパ(31、31’、31”)が、接着される前記車体表面(1)に接近することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記端部吸引グリッパ(31、31’、31”)によって把持される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の端部突出部(11、11’)が、前記ワイプ工程の終了に向かって摺動を継続することが許容されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記ワイプ工程が、10〜50N/cmの線形圧力で実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記塗料フィルムブランク(6)が、10〜20mmの厚さを有する硬質フェルトから構成されたワイパ(91)によってワイプされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記完全に貼り付けられた塗料フィルムブランク(6)から前記外側保護ストリップ(8)を引き出すために、前記貼付ツール(20、20’、20”)が、前記開始側吸引グリッパ(30、30’、30”)の近傍に配置される揺動軸を中心に前記車体表面(1)から揺動して離されるか、及び/又は前記端部吸引グリッパ(31、31’、31”)が、前記貼り付けられた塗料フィルムブランク(6)から前記外側保護ストリップ(8)を引き出すように、前記塗料フィルムブランク(6)の反対側端部の方向に移動されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 車体部分への粘着性フィルムの自動貼付のための装置であって、プログラム可能な工業用ロボットによって取り扱うことができ、かつ2つの吸引グリッパを有する貼付ツールを備え、前記吸引グリッパが互いに間隔を置いて配置され、かつ以下に前記貼付ツールの「動作面」と称する1つの平坦面において、前記吸引グリッパに空気又は真空を適用でき、請求項1に記載の方法を実施するために、1つのフィルムブランクを張り渡した状態で工業用ロボットによって取り扱うことができるように、前記吸引グリッパが非粘着性外面の2つの反対側端部において前記フィルムブランクを把持でき、かつ張り渡して保持できる装置において、
    自動化のために設計されかつ個別ベースで製造されるフィルム複合材(5、15、15’、16、16’)に各々の場合に含まれる予成形の細長い塗料フィルムブランク(6)を貼り付けるために、前記貼付ツール(20、20’、20”)に、次のa)〜c)が付与されることを特徴とする装置:
    a)前記2つの吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)の各々が揺動できるように前記貼付ツール(20、20’、20”)に配置され、また用意されていた前記塗料フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)を移送するために前記吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)をそれらの吸引捕捉面(32)と共に標準捕捉面(21)、すなわち捕捉位置に揺動できるか、あるいは前記動作面(22)と反対側にありかつ以下に「後面」(23)と称する前記標準捕捉面(21)から前記貼付ツール(20、20’、20”)の平坦面の方向に前記吸引捕捉面(32)が突出する、互いにほぼ鏡像型に位置する動作位置に揺動できるように、前記2つの吸引グリッパに揺動駆動部(37、40、40’)が設けられること
    b)平行に移動できる把持ツール(50、50’、80、80’)が、以下に「開始吸引グリッパ」(30、30’、30”)と称する前記吸引グリッパの1つに対し隣接して配置され、また一方で、前記把持ツール(50、50’、80、80’)が捕捉態勢にあるように前記開始吸引グリッパ(30、30’、30”)に沿って前記把持ツールを捕捉面(21)に移動でき、他方で、前記捕捉面(21)の下の開始位置から作業面(53)に移動でき、さらに、前記作業面(53)において、前記作業面(53)に対し平行にかつ前記把持ツール(50、50’、80、80’)に対し平行に移動できること
    c)さらに、ワイパ(90、91)が前記貼付ツール(20、20’、20”)内に配置され、前記ワイパが前記捕捉面(21)から移動して戻されていた待機位置から、前記ワイパが前記捕捉面(21)に近接して配置される動作位置に、前記ワイパの動作縁部を移動でき、特定の力で押圧でき、また前記動作位置で直線にかつ前記捕捉面(21)に対し平行に移動できること
  16. 弾性的に装着される水平の積層プラットフォーム(96)が、前記貼付ツール(20、20’、20”)を取り扱う前記工業用ロボットの動作領域に配置され、また側面保持及びガイドウェブ(97、98)を有し、該ウェブの上で、前記フィルム複合材(5、15、15’)が少なくともほぼ水平位置で貼付ツール(20、20’、20”)にスタック(95)の形態で供給されることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 前記積層プラットフォーム(96)が可変の高さに保持され、また前記スタック(95)内の前記フィルム複合材(5、15、15’)の数に関わらず、前記スタック(95)の上縁が常に一定の高さ位置にあるように、制御可能な高さ調整駆動部(105〜108)が前記積層プラットフォーム(96)に設けられることを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 前記捕捉されたフィルム複合材(5、15、15’、16、16’)内の引張応力が、吸引グリッパ(30、31)の揺動運動によってせいぜい無視できる程度に変更されるように、前記2つの吸引グリッパ(30、31)の揺動軸(34)が、前記捕捉面(21)に配置され、かつ前記塗料フィルムブランク(6)に対面する前記吸引グリッパ(30、31)の前記区画縁(33、33’)に近接して配置されることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  19. 次のa)〜(c)を有することを特徴とする請求項15に記載の装置:
    a)前記開始側吸引グリッパ(30”)の前記揺動軸受(34”、35”)がジャーナル軸受の形態であり、前記捕捉面(21)に最も近い前記ジャーナル軸受(35”)の輪郭それら自体が、前記貼付ツール(20”)の前記捕捉面(21)に対して前記貼付ツールの後面(23)の方向にオフセットされるような程度に、前記ジャーナル軸受の中心点が前記貼付ツール(20”)の前記捕捉面(21)に対して前記貼付ツールの後面(23)の方向にオフセットされること
    b)前記端部吸引グリッパ(31”)用の揺動軸受が、2つのロッカ(45、45’)を有する四棒リンク機構の形態であり、前記ロッカの各々が一方で前記端部吸引グリッパ(31”)に関節接合され、また他方で前記貼付ツール(20”)に関節接合され、前記端部吸引グリッパ(31”)によって引き起こされる当該端部吸引グリッパの揺動運動のための移動する瞬間的な回転中心(46、46’)が、前記貼付ツール(20”)の前記捕捉面(21)に対する前記端部吸引グリッパのすべての位置において、前記ジャーナル軸受(34”、35”)に対し反対方向にオフセットされること、および
    c)前記ブランクに近接した前記端部吸引グリッパ(31”)の前記区画縁(33’)の揺動に起因する前記位置オフセット(間隔h’)が、その大きさと方向に関して、前記開始側吸引グリッパ(30”)の対応する前記位置オフセット(距離h’)と同一のサイズであるように、前記端部吸引グリッパ(31”)用の四棒リンク機構軸受が、前記ロッカ(45、45’)のヒンジ点と長さとの相互配置に関して設計されること
  20. 前記吸引グリッパ(30、30’、30”、31、31’、31”)が、10〜45°の大きさのオーダのストッパ(38、39;38’、39’;43、44;43’、44’;47、48;47’、48’)によって予め決定できる固定揺動角度(α、α’)にわたって揺動できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  21. 前記把持ツール(50、50’、80、80’)が回転できるように装着され、かつ前記把持ツール駆動されて回転できるように設計され、またストリップの形態でありかつ端部において前記把持ツール(50、50’、80、80’)によって把持される材料のためのコイルコアとして前記把持ツールを同時に使用できるように、前記把持ツールがその長手方向の範囲にわたってほぼ一定のほぼ丸い断面を有することを特徴とする請求項15に記載の装置。
  22. 前記把持ツールがロングノーズプライヤ(50、50’)の形態であり、該プライヤは前記貼付ツール内で移動でき、少なくとも捕捉態勢にある初期位置において前記捕捉面(21)の上方に配置される上部ジョー部分(51、51’)を有し、また前記捕捉面(21)の下に配置される下部ジョー部分(52、52’)を有し、前記下部ジョー部分(52、52’)のみが、前記ロングノーズプライヤ(50、50’)の開閉運動の方向に移動できることを特徴とする請求項15あるいは21に記載の装置。
  23. 前記下部ジョー部分(52)が、完全に開口しかつ捕捉態勢にある前記ロングノーズプライヤ(50)の初期位置において、前記捕捉面(21)に対し直角にかつ前記貼付ツール(20、20’、20”)から離れて突出するように、前記下部ジョー部分(52)を前記ロングノーズプライヤ(50)の開閉運動の方向に90°にわたって揺動できることを特徴とする請求項22に記載の装置。
  24. 前記ロングノーズプライヤ(50’)の開閉運動の方向において、前記上部ジョー部分(51’)に向かって閉鎖方向に前記下部ジョー部分(52’)をそれ自体に対し平行に移動でき、また開口方向に前記上部ジョー部分(51’)から離れて移動できることと、前記ロングノーズプライヤ(50’)全体を、側面からかつ前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の長手方向の範囲に対し横断方向に捕捉されるべき前記フィルム複合材の領域からまたその中に移動でき、前記把持ツール(50’)を移動できる間隔(横断方向間隔H)は、捕捉される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の幅に少なくとも対応することを特徴とする請求項22に記載の装置。
  25. 駆動されて回転でき同時に前記下部保護ストリップ(9)用のコイルコアとして使用される前記把持ツール(50’)が、スピンドル(71)に保持され、該スピンドルそれ自体は、回転できかつ駆動されて回転できるように装着されると共に直線運動駆動部(77)に連結される中空シャフト(70)内で軸方向に移動できるように装着され、前記把持ツール(50’)の開閉運動は前記スピンドル(70)の軸方向運動から導かれることを特徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 駆動されて回転でき同時に前記下部保護ストリップ(9)用のコイルコアとして使用される前記把持ツール(80、80’)が、吸引ストリップの形態であり、該吸引ストリップは貼付ツール(20、20’、20”)内で移動でき、該吸引ストリップに空気又は真空を制御して適用でき、該吸引ストリップはほぼ半円形又はD字形の断面を有し、平坦面上に吸引接触表面(88、88’)を有し、また前記接触面(88、88’)を、前記貼付ツール(20、20’、20”)に保持される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の開始側突出部(12、12’)に当接できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  27. 前記把持ツール(50、50’、80、80’)の前記捕捉面(51”、88、88’)が、前記貼付ツール(20、20’、20”)に保持される前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)の開始側突出部(12、12’)に対し平行に捕捉する態勢にあるように、駆動されて回転でき同時に前記下部保護ストリップ(9)用のコイルコアとして使用される前記把持ツール(50、50’、80、80’)を回転位置に移動できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  28. 予め決定できる前記コイル(68)の少なくともほぼ一定の円周速度を前記コイル(68)の直径の増大に関わらず維持できるように、同時にコイルコアとして使用される前記把持ツール(50、50’、80、80’)の回転駆動部の回転速度を巻取工程中に制御できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  29. 前記ワイパ(90、91)及び前記把持ツール(50、50’、80、80’)が、動作位置で固定配置(間隔A)して互いに結合されるか又は互いに連結され、また同一の速度で移動されることができることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  30. ワイプ工程の終了に向かって摺動の継続を可能にする方向に固定力を変更できるように、少なくとも前記端部吸引グリッパ(31、31’、31”)のために、真空を適用できる期間中の真空の強さを別個に変更できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  31. 10〜50N/cmの線形圧力で、前記ワイパ(90、91)を前記フィルムブランク(6)に及び/又は非可撓に保持される前記車体部分(1)に押圧できることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  32. 前記ワイパ(91)が、10〜20mmの厚さを有する硬質フェルトから構成されることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  33. 料フィルムブランクの外側及び下部の両方に、粘着性であるが、容易に剥離可能な保護ストリップが付与される、特定の車体部分に貼り付けるために意図される予成形の細長い塗料フィルム複合材において、
    プログラム可能な工業用ロボットによって取り扱うことができる貼付ツール(20、20’、20”)によって、前記塗料フィルムブランク(6)を前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)に自動貼付するために、前記外側保護ストリップ(8)及び前記下部保護ストリップ(9)の両方の各々が、前記塗料フィルムブランク(6)の領域に配置される2つの端部において前記塗料フィルムブランク(6)を越えて突出し、以下に「端部突出部」と称する一方の突出部(11、11’)のフィルムブランク(6)の長手方向で測定した長さが、前記塗料フィルムブランク(6)の長手方向で測定した関連する端部吸引グリッパ(31、31’、31”)の取付け幅(b)にほぼ合わせられ、一方、対照的に、以下に「開始側突出部」と称する他方の突出部(10、10’)の長さは、関連する開始側吸引グリッパ(30、30’、30”)の取付け幅(b)に同様にほぼ合わせられるが、少なくとも前記下部保護ストリップ(9)は、保護ストリップ引出装置(把持ツール50、50’、80、80’)によって把持されるために、前記開始側突出部(10、10’)の前記取付け幅(b)を越えて特定の把持長さ(l)だけ長くされることを特徴とする塗料フィルム複合材。
  34. 前記フィルム複合材(5、15、15’、16、16’)が、ある中断部(13)は別として、少なくとも前記外側保護ストリップ(8)の全長にわたって3つの層を有し、またこの範囲まで均一な厚さ(D)を有するように、前記塗料フィルム(6)の厚さに対応する支持フィルム(7)が、各々の場合に、前記保護ストリップ(8、9)の前記突出部(10、10’、11、11’)の領域の前記2つの保護ストリップ(8、9)の間に挿入されることを特徴とする請求項33に記載の塗料フィルム複合材。
  35. 前記開始側突出部(10)の領域において、前記外側保護ストリップ(8)前記取付け幅(b)を越えて把持長さ(l)だけ長くされ、引出ラグ(12)を形成するように、支持フィルム(7)を前記外側保護ストリップと前記長くされた下部保護ストリップ(9)との間に挿入して、前記長くされた下部保護ストリップに結合されること、および前記フィルム複合材(5)の長手方向に対して横断方向に走り、かつ前記把持長さ(l)の周りの前記開始側突出部(10)と前記引出ラグ(12)との間の領域に配置される線に沿って、同一の点においてかつ前記フィルム複合材(5)の全幅にわたって前記外側保護ストリップ(8)及び前記支持フィルム(7)にスロットが付けられるが、一方、対照的に、前記下部保護ストリップ(9)はこの箇所においても連続的であることを特徴とする請求項34に記載の塗料フィルム複合材。
  36. 前記支持フィルム(7)が前記塗料フィルム(6)と同一であるが、前記塗料フィルムブランク(6)の有用部分から中断部(13)によって分離されることを特徴とする請求項33に記載の塗料フィルム複合材。
  37. 前記塗料フィルムブランク(6)の接着面から前記下部保護ストリップ(9)を剥離することが、前記塗料フィルムブランク(6)を前記外側保護ストリップ(8)から剥離することよりも容易であるように、前記下部保護ストリップ(9)に非粘着性コーティングが付与されることを特徴とする請求項33に記載の塗料フィルム複合材。
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