JP4189099B2 - ボールバルブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はボールバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のボールバルブとして、円筒状のバルブ本体内に流路を開閉可能なボールが配置され、このボールに流路両側よりボールシートが当接され、このボールシートがボール押えによりボールに向けて押圧されるようになされた所謂ユニオンタイプのボールバルブがある。このボールバルブは接続スリーブをバルブ本体に接続することにより、ボール押えが接続スリーブで押されてボールに向けて押圧されるようになっている。たとえば、ユニオンナットによりバルブ本体に接続される接続スリーブによりボール押えが押圧され、ユニオンナットの締め具合を調整することによりボールとボールシートとの当接圧力が調整されるようになされ、ボールシートが摩耗して流体の漏れを生じたときにはユニオンナットを増締めして漏れを防止できる機構となっている。
【0003】
この種のボールバルブの最大の欠点はボールが流路を閉じた状態であって、かつボールの片側に流体圧力を保った状態で、反対側のユニオンナットおよび接続スリーブを取り外すことができないことである。すなわち、接続スリーブに接続されたパイプの修理または交換を必要とするときなどには、ユニオンナットをゆるめて接続スリーブを取り外さなければならないが、接続スリーブを取り外すと、圧力によってボールおよびボール押えがバルブ本体から飛び出し、危険を伴うものであった。
【0004】
この欠点を解消したボールバルブとして、特公平1−55832号公報には、ボールの流路孔の部分が球面よりへこむのを利用して、スピンドルとボールとの嵌合組立が可能なようにバルブ本体の内周部分に一対の突条を設け,この突条にボール押えに設けた係合溝を係合させることによって、ボール押えの飛び出しを防止したものが開示されている。そして、このボールバルブでは、スピンドルとバルブ本体の首部との間のシール性は、スピンドルの外周面に設けられた2個の環状溝に装着された2個のシールリングにて保持されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公平1−55832号公報に開示のボールバルブでは、シールリングが装着されている2個の環状溝の深さは同一であるため、たとえば、ボールとボールシートとの間に異物などが入り込んでスピンドルの回動が困難となった時、過度なハンドル操作によってスピンドルを回動しようとした場合、両環状溝の部分にてスピンドルが破損する恐れがある。
【0006】
その際、ボールに近い側の環状溝の部分にて破損した場合、バルブ本体内から流体が外部に流出することになる。一方、バルブ本体の首部上端面に近い側の環状溝の部分にて破損した場合、ボールに近い側の環状溝にはシールリングが残っているので、バルブ本体内からの外部への流体の流出は生じない。しかしながら、バルブ本体の首部上端面から外方に突出しているスピンドルの残部がないため、バルブ本体内の流路の開閉を行うことは不可能であった。
【0007】
本発明の第1の目的は、過度なハンドル操作によってスピンドルが破損しても、バルブ本体内から外部への流体の流出を防止できるボールバルブを提供することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、過度なハンドル操作によってスピンドルが破損しても、たとえばスパナなどを用いてバルブ本体内の流路の開閉を行うことができ、一時的な応急処置を取ることができるボールバルブを提供することである。
【0009】
本発明の第3の目的は、バルブ本体の内周面にねじ部が存在するにもかかわらず、バルブ本体の強度低下が生じず、しかも、バルブ本体の流路内にボールを挿入して配置でき、バルブ本体からのボールおよびボール押えの飛び出しを防止することができるボールバルブを提供することである。
【0010】
請求項1記載の本発明は、バルブ本体内に流路を開閉可能とするボールが配置され、このボールとスピンドルの下端部とがバルブ本体の首部内周面との間にシールリングを介して水密状に連結されるとともに、バルブ本体の首部から上方に突出したスピンドルの上部を回動させることにより流路の開閉を行い、前記ボールに流路両側よりボールシートが当接され、このボールシートの少なくとも一方が、バルブ本体の内周面に設けられた雌ねじに、その外周面に設けられた雄ねじが螺合されたボール押えによりボールに向けて押圧されるようになされたボールバルブにおいて、前記スピンドルの上部外周面に切欠部が設けられ、この切欠部の外径が前記スピンドルのシールリングが装着された環状溝の外径よりも小さくされており、前記切欠部とバルブ本体の首部上端面との間に位置するスピンドルの外周面にスパナ係止部が設けられており、前記バルブ本体の雌ねじは、ボール押えが挿入される奥側の内周面に、この内周面よりも内方に突出して設けられ、この雌ねじはその周方向の4箇所が流路の軸方向に切り欠かれて不連続ねじとされ、一方、ボール押えの雄ねじは挿入される奥側の外周面に設けられるとともに、この雄ねじよりもバルブ本体の開口端側に位置するボール押えの外周面に環状溝が設けられ、この環状溝にOリングが装着され、
ボールシートに当接しないボールの外周面の一部が切り欠かれ、この切り欠かれた部分のボールの外径が、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態において、バルブ本体の雌ねじ山部の内径以下とされ、かつ、ボールの最大外径が雌ねじが設けられていない部分のバルブ本体の内径以下とされているものである。
【0011】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のボールバルブにおいて、ボールの反対側に位置するボール押えの端面の少なくとも2箇所に、回転治具の先端が係止される窪みが設けられているものである。
【0012】
請求項3記載の本発明は、請求項2記載のボールバルブにおいて、ボールの反対側に位置するボール押えの端面に、Oリング装着用の環状溝が設けられ、この環状溝よりも内側あるいは外側に、回転治具の先端が係止される窪みが設けられているものである。
【0017】
(作用)
請求項1記載の本発明においては、バルブ本体内に流路を開閉可能とするボールが配置され、このボールとスピンドルの下端部とがバルブ本体の首部内周面との間にシールリングを介して水密状に連結されるとともに、バルブ本体の首部から上方に突出したスピンドルの上部を回動させることにより流路の開閉を行い、前記ボールに流路両側よりボールシートが当接され、このボールシートの少なくとも一方が、バルブ本体の内周面に設けられた雌ねじに、その外周面に設けられた雄ねじが螺合されたボール押えによりボールに向けて押圧されるようになされたボールバルブにおいて、スピンドルの上部外周面に環状の切欠部が設けられ、この切欠部の外径がスピンドルのシールリングが装着された環状溝の外径よりも小さくされているので、ボールとボールシートとの間に異物などが入り込んでスピンドルの回動が困難となって、過度なハンドル操作によってスピンドルを回動しようとした場合、必ず上記切欠部の部分にてスピンドルが破損することになる。
【0018】
そして、バルブ本体の首部内に位置しているスピンドルの下端部にてシールリングを介して水密状に保持されているので、スピンドルの破損によるバルブ本体内の流路からの外部への流体の漏れは生じない。
【0019】
そして、切欠部とバルブ本体の首部上端面との間に位置するスピンドルの外周面にスパナ係止部が設けられているので、このスパナ係止部にスパナを引っ掛けて回動させることで、バルブ本体内の流路の開閉を行うことができる。
【0020】
また、バルブ本体の内周面に、この内周面よりも突出して雌ねじが設けられ、この雌ねじはその周方向の4箇所が流路の軸方向に切り欠かれて不連続ねじとされ、一方、ボールシートに当接しないボールの外周面の一部が切り欠かれ、この切り欠かれた部分のボールの外径が、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態において、バルブ本体の雌ねじ山部の内径以下とされ、かつ、ボールの最大外径が雌ねじが設けられていない部分のバルブ本体の内径以下とされているので、雌ねじがバルブ本体の内周面よりも内方に突出して設けられているにもかかわらず、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態にして、バルブ本体の端部より挿入して配置することができる。
【0021】
そして、ボール押えのボール側の外周面に設けられた雄ねじを、バルブ本体の雌ねじに螺合することで、ボール押えにてボールシートを介してボールを押圧することができる。
【0022】
また、雄ねじよりもバルブ本体の開口端側に位置するボール押えの外周面に設けられた環状溝にOリングが装着されているので、このOリングによって、ボール押えの外周面とバルブ本体の内周面との間の止水性は保持される。
【0023】
請求項2記載の本発明においては、ボールの反対側に位置するボール押えの端面の2箇所に設けられた窪みに回転治具の先端を係止して、ボール押えを回転させることで、バルブ本体とボール押えの螺合作業を容易に行える。
【0024】
請求項3記載の本発明においては、ボールの反対側に位置するボール押えの端面にOリング装着用の環状溝が設けられ、この環状溝よりも内側あるいは外側に回転治具の先端が係止される窪みが設けられているので、ボール押えの端面側における止水性はなんら影響を受けることがない。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明のボールバルブVの第1実施例を示す縦断面図、図2は図1の要部を示す部分拡大断面図、図3は図1におけるスピンドルを示す斜視図、図4は図1におけるバルブ本体を示す半断面図、図5は図4対応の右側面図である。ボールバルブVは硬質塩化ビニル樹脂製のものである。
【0028】
図において、1はバルブ本体で、バルブ本体1内にボール2が挿入され、バルブ本体1の首部10を貫通するスピンドル3がボール2の凹溝21と嵌り合っている。このボール2の両側にはボールシート4が当てがわれ、ボール押え5が挿入保持されている。ボールシート4はボール押え5に嵌め込まれて支持されている。そして、バルブ本体1の端部外周の雄ねじ11にユニオンナット7が螺合され、このユニオンナット7で接続スリーブ6をボール押え5に向けて押圧して管と接続するようになっている。8はハンドルであり、スピンドル3の上端部に装着されている。
【0029】
スピンドル3は、図3に示すように、バルブ本体1の首部10内に挿通される円柱部32と、円柱部32の下端から延設され、ボール2の凹溝21と嵌合される係止部31と、円柱部32の上端から突設された十字形の嵌合凸部33とから構成されている。円柱部32の外周面の上下2箇所には環状溝321,321が設けられ、両環状溝321にOリング322が装着されることで、スピンドル3の円柱部32とバルブ本体1の首部10との間のシール性が保持されている。
【0030】
十字形の嵌合凸部33の上半部は、図2に示すように、ハンドル8に形成されている十字形の凹部81に嵌合されている。そして、この凹部81に嵌合されていない嵌合凸部33の外周面の4箇所には切欠部331が設けられている。
この結果、嵌合凸部33の切欠部331の実質的な外径は円柱部32の環状溝321の外径よりも小さくされている。また、嵌合凸部33が十字形であるので、この嵌合凸部33にスパナを係止することができる。
【0031】
ボール押え5のバルブ本体1への係合保持はバルブ本体1の内周面に設けられた雌ねじ12と、ボール押え5の外周面に設けられた雄ねじ51との螺合によりなされている。
【0032】
バルブ本体1のボール押え5が挿入される両端部の奥部内周面には雌ねじ12、12が設けられている。この雌ねじ12、12はその周方向の4箇所が流路の軸心方向に切り欠かれて不連続ねじとされている。すなわち、図4および図5に示すように、スピンドル3が挿入される貫通孔10の中心軸から左右に約34〜53度の範囲内に位置する4箇所のねじ部が流路の軸心方向に切り欠かれて切欠部13とされている。
【0033】
図6はボール2を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。図7はボール2の断面を示すものであり、(a)は図4(b)のA−A断面図、(b)は図4(a)のB−B断面図である。
【0034】
図6および図7に示すように、ボールシート4に当接しないボール2の外周面の一部は切り欠かれ、この切欠部22,23のボール2の外径D2は、ボール2を流路が閉となる方向に向けた状態(図8を参照)において、バルブ本体1の雌ねじ12の山部の内径d2よりも少し小さくされ、かつ、ボール2の最大外径D1は、雌ねじ12が設けられていない部分のバルブ本体1の内径d1よりも少し小さくされている。
【0035】
このように、ボール2の外周面の切欠部22,23がボールシート4の最大外径部よりも外方に位置しているので、この切欠部22,23が存在していても、ボール2とボールシート4との当接面での止水性には全く影響は生じない。
【0036】
図9に示すように、ボール押え5の外周面には一端側より雄ねじ51と、Oリング521が装着される環状溝52が設けられている。また、雄ねじ51の反対側に位置する端面にはOリング531が装着される環状溝53が設けられている。この環状溝53よりも外方に位置する端面の対向する2箇所には小さな窪み54,54が設けられている。この窪み54はボール押え5の雄ねじ51をバルブ本体1の雌ねじ12に螺合させる際に、回転治具(図示せず)の先端を係止させてボール押え5を廻すためのものである。
【0037】
なお、窪み54は少なくとも2箇所に設けられておればよい。また、窪み54はOリング531のシール性を損なわない位置に設けられておればよく、環状溝53の位置によっては、環状溝53の内方に位置する端面に設けてもよい。
【0038】
そして、雄ねじ51側のボール押え5の内面にはボールシート4を嵌め込み支持する係止溝54が設けられている。
【0039】
これらの環状溝52,53にはOリング521,531が装着されており、ボール押え5とバルブ本体1の内周面および接続スリーブ6との間からの漏れが防止されるようになっている。また、係止溝54にはOリング541を介してボールシート4が装着されている。
【0040】
そして、上記構造のボールバルブVを組立てるには、バルブ本体1に首部10の貫通孔101を通じてスピンドル3を嵌挿し、その下端部をバルブ本体1内方に突出させておき、一方、ボール2を流路孔20が閉の状態となる方向に向けてバルブ本体1の端部より挿入してスピンドル3の下端部と嵌合する。
【0041】
この際、上記図6および図7にて示したように、ボールシート4に当接しないボール2の外周面の一部は切り欠かれ、この切欠部22,23のボール2の外径D2が、ボール2を流路が閉となる方向に向けた状態において、バルブ本体1の雌ねじ12の山部の内径d2よりも小径とされ、かつ、ボール2の最大外径D1が切欠部13に対応するバルブ本体1の内径d1よりも小径とされているので、図6に示すように、バルブ本体1の内周面に雌ねじ12が存在しているにもかかわらず、バルブ本体1の開口端側からバルブ本体1内にボール2を挿入することができる。
【0042】
つぎに、先端内部にOリング541およびボールシート4を、環状溝52にOリング521をそれぞれ装着したボール押え5をそのボールシート4を装着した側を前方にしてバルブ本体1内に挿入し、このボール押え5を回転治具にて周方向に回して、ボール押え5の雄ねじ51をバルブ本体1の雌ねじ12に螺合させてねじ込み、ボール押え5の係止溝54に装着されたボールシート4にて、ボール2とボールシート4との当接面の面圧が所定の押圧力となるようにする。
【0043】
そして、ボール押え5の端面の環状溝53にOリング531を装着して接続スリーブ6を当てがい、ユニオンナット7をバルブ本体1の端部外周の雄ねじ11に螺合して接続スリーブ6をボール押え5に向けて押圧し、スピンドル3の上端部にハンドル8を嵌め込んで、バルブVの組立てを完了する。
【0044】
この第1実施例のボールバルブでは、スピンドル3を構成している十字形の嵌合凸部33の外周面の4箇所に切欠部331が設けられることで、嵌合凸部33の最小外径がOリング322が装着された環状溝321の外径よりも小径とされているので、ボール2とボールシート4との間に異物などが入り込んでスピンドル3の回動が困難となって、過度なハンドル操作によってスピンドル3を回動しようとした場合、切欠部331の部分にてスピンドル3が破損することになる。そして、バルブ本体1の首部10内に位置している円柱部32にて2本のOリング322を介して水密状に保持されているので、バルブ本体1内からの外部への流体の漏れを防止できる。
【0045】
そして、バルブ本体1の首部10上端面から突出している嵌合凸部33が十字形であるので、この嵌合凸部33をスパナを引っ掛けるための係止部として利用でき、この嵌合凸部33にスパナを引っ掛けてスピンドル3回動させることで、バルブ本体1内の流路の開閉を行える。
【0046】
また、切欠部22,23のボール2の外径D2がバルブ本体1の雌ねじ12の山部の内径d2よりも小径とされ、また、ボール2の最大外径D1が切欠部13に対応するバルブ本体1の内径d1よりも小径とされているので、バルブ本体1の内周面に雌ねじ12が存在していても、バルブ本体1の開口端側からバルブ本体1内にボール2を挿入することができる。
【0047】
そして、雌ねじ12はバルブ本体1の内周面から内方に突出して設けられているので、バルブ本体1の壁部厚みが薄くならず、このため、バルブ本体1の強度低下が生じることはない。
【0048】
さらに、ボール2の外周面に設けられた切欠部22,23がボールシート4の最大外径部よりも外方に位置しているので、この切欠部22,23の存在は、ボール2とボールシート4との当接面での止水性に全く影響を与えない。
【0049】
図10は本発明のボールバルブの第2実施例を示す半断面図、図11は図10におけるバルブ本体を示す断面図、図12は図10のボールバルブV1の組立て状態を示す右側面図、図13は流路を閉じた状態の図10対応のボールバルブを示す半断面図である。
【0050】
この第2実施例のボールバルブV1は、上記第1実施例のボールバルブVにおけるバルブ本体の一端部を、図11に示すように、ボール押え5に対応する部分をバルブ本体と一体化させた以外は、基本的には第1実施例のボールバルブと同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0051】
すなわち、この第2実施例の場合、図11に示すように、管路内に配管接続する際に、流入側となるバルブ本体1Aの内周面にのみ雌ねじ12が設けられている。そして、図11におけるバルブ本体1Aの左側端部の内周面に設けられた係止溝54AにOリング541およびボールシート4が装着され、このバルブ本体1A内に右側開口端側からボール2が挿入され、バルブ本体1の壁面を貫通するスピンドル3がボール2の凹溝21と嵌合され、このボール2の右側に、その係止溝54にボールシート4が挿入されたボール押え5が挿入保持されている。そして、バルブ本体1の端部外周の雄ねじ11にユニオンナット7が螺合され、このユニオンナット7で接続スリーブ6をボール押え5に向けて押圧して管と接続するようになっている。
【0052】
この第2実施例の場合も、切欠部22,23のボール2の外径D2がバルブ本体1Aの雌ねじ12の山部の内径d2よりも小径とされ、また、ボール2の最大外径D1が切欠部13に対応するバルブ本体1Aの内径d1よりも小径とされているので、バルブ本体1Aの内周面に雌ねじ12が存在していても、図12に示すように、バルブ本体1Aの開口端側からバルブ本体1A内にボール2を挿入することができる。
【0053】
また、バルブ本体1Aが片キャリア型のものであるので、ボールバルブの組立て作業が簡単になる。
【0054】
上記実施例では、ボールバルブを樹脂製のものとしたが、金属製のものであってもよい。
【0055】
また、上記上記実施例では、スパナ係止部を十字形の嵌合凸部33としたが、このスパナ係止部は矩形状や三味胴形状としてもよい。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明においては、バルブ本体内に流路を開閉可能とするボールが配置され、このボールとスピンドルの下端部とがバルブ本体の首部内周面との間にシールリングを介して水密状に連結されるとともに、バルブ本体の首部から上方に突出したスピンドルの上部を回動させることにより流路の開閉を行い、前記ボールに流路両側よりボールシートが当接され、このボールシートの少なくとも一方が、バルブ本体の内周面に設けられた雌ねじに、その外周面に設けられた雄ねじが螺合されたボール押えによりボールに向けて押圧されるようになされたボールバルブにおいて、スピンドルの上部外周面に環状の切欠部が設けられ、この切欠部の外径がスピンドルのシールリングが装着された環状溝の外径よりも小さくされているので、ボールとボールシートとの間に異物などが入り込んでスピンドルの回動が困難となって、過度なハンドル操作によってスピンドルを回動しようとした場合、必ず上記切欠部の部分にてスピンドルが破損することになる。
【0057】
そして、バルブ本体の首部内に位置しているスピンドルの下端部にてシールリングを介して水密状に保持されているので、スピンドルの破損によるバルブ本体内の流路からの外部への流体の漏れは生じない。
【0058】
そして、切欠部とバルブ本体の首部上端面との間に位置するスピンドルの外周面にスパナ係止部が設けられているので、このスパナ係止部にスパナを引っ掛けて回動させることで、バルブ本体内の流路の開閉を行うことができる。
【0059】
また、バルブ本体の内周面に、この内周面よりも突出して雌ねじが設けられ、この雌ねじはその周方向の4箇所が流路の軸方向に切り欠かれて不連続ねじとされ、一方、ボールシートに当接しないボールの外周面の一部が切り欠かれ、この切り欠かれた部分のボールの外径が、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態において、バルブ本体の雌ねじ山部の内径以下とされ、かつ、ボールの最大外径が雌ねじが設けられていない部分のバルブ本体の内径以下とされているので、雌ねじがバルブ本体の内周面よりも内方に突出して設けられているにもかかわらず、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態にして、バルブ本体の端部より挿入して配置することができる。
【0060】
そして、ボール押えのボール側の外周面に設けられた雄ねじを、バルブ本体の雌ねじに螺合することで、ボール押えにてボールシートを介してボールを押圧することができる。
【0061】
また、雄ねじよりもバルブ本体の開口端側に位置するボール押えの外周面に設けられた環状溝にOリングが装着されているので、このOリングによって、ボール押えの外周面とバルブ本体の内周面との間の止水性は保持される。
【0062】
請求項2記載の本発明においては、ボールの反対側に位置するボール押えの端面の2箇所に設けられた窪みに回転治具の先端を係止して、ボール押えを回転させることで、バルブ本体とボール押えの螺合作業を容易に行える。
【0063】
請求項3記載の本発明においては、ボールの反対側に位置するボール押えの端面にOリング装着用の環状溝が設けられ、この環状溝よりも内側あるいは外側に回転治具の先端が係止される窪みが設けられているので、ボール押えの端面側における止水性はなんら影響を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボールバルブの第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1の要部を示す部分拡大断面図である。
【図3】図1におけるスピンドルを示す斜視図である。
【図4】図1におけるバルブ本体を示す半断面図である。
【図5】図4対応の右側面半断面図である。
【図6】図1におけるボールを示す平面図、正面図および底面図である。
【図7】図6(b)のA−A断面図および図6(a)のB−B断面図である。
【図8】バルブ本体内へのボールの挿入状態を示す説明図である。
【図9】図1におけるボール押えを示す断面図である。
【図10】本発明のボールバルブの第2実施例を示す半断面図である。
【図11】図10におけるバルブ本体を示す断面図である。
【図12】バルブ本体内へのボールの挿入状態を示す説明図である。
【図13】流路を閉じた状態の図10対応のボールバルブを示す半断面図である。
【符号の説明】
V,V1 ボールバルブ
1 バルブ本体
d1 バルブ本体の内径
10 首部
11 雄ねじ
12 雌ねじ
d2 雌ねじの山部内径
13 切欠部
2 ボール
20 流路孔
21 凹溝
22,23 切欠部
D1 ボールの最大外径
D2 ボールの外径
3 スピンドル
31 係止部
32 円柱部
321 環状溝
33 嵌合凸部
331 切欠部
332 Oリング
4 ボールシート
5 ボール押え
51 雄ねじ
52,53 環状溝
521,531,541 Oリング
54 係止溝
55 窪み
6 接続スリーブ
7 ユニオンナット
8 ハンドル
Claims (3)
- バルブ本体内に流路を開閉可能とするボールが配置され、このボールとスピンドルの下端部とがバルブ本体の首部内周面との間にシールリングを介して水密状に連結されるとともに、バルブ本体の首部から上方に突出したスピンドルの上部を回動させることにより流路の開閉を行い、前記ボールに流路両側よりボールシートが当接され、このボールシートの少なくとも一方が、バルブ本体の内周面に設けられた雌ねじに、その外周面に設けられた雄ねじが螺合されたボール押えによりボールに向けて押圧されるようになされたボールバルブにおいて、
前記スピンドルの上部外周面に切欠部が設けられ、この切欠部の外径が前記スピンドルのシールリングが装着された環状溝の外径よりも小さくされており、
前記切欠部とバルブ本体の首部上端面との間に位置するスピンドルの外周面にスパナ係止部が設けられており、
前記バルブ本体の雌ねじは、ボール押えが挿入される奥側の内周面に、この内周面よりも内方に突出して設けられ、
この雌ねじはその周方向の4箇所が流路の軸方向に切り欠かれて不連続ねじとされ、
一方、ボール押えの雄ねじは挿入される奥側の外周面に設けられるとともに、
この雄ねじよりもバルブ本体の開口端側に位置するボール押えの外周面に環状溝が設けられ、
この環状溝にOリングが装着され、
ボールシートに当接しないボールの外周面の一部が切り欠かれ、
この切り欠かれた部分のボールの外径が、ボールを流路が閉となる方向に向けた状態において、バルブ本体の雌ねじ山部の内径以下とされ、
かつ、ボールの最大外径が雌ねじが設けられていない部分のバルブ本体の内径以下とされていることを特徴とするボールバルブ。 - ボールの反対側に位置するボール押えの端面の少なくとも2箇所に、回転治具の先端が係止される窪みが設けられている請求項1記載のボールバルブ。
- ボールの反対側に位置するボール押えの端面に、Oリング装着用の環状溝が設けられ、この環状溝よりも内側あるいは外側に、回転治具の先端が係止される窪みが設けられている請求項2記載のボールバルブ。
Priority Applications (1)
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