JP4186274B2 - 防犯監視用システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防犯監視用システムに関し、特に、集合住宅やテナントビル等の複数階を有する建物の防犯装置の警戒、警戒解除を、各階毎に個別に制御できるようにした、防犯監視用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、集合住宅やテナントビル等の複数階を有する建物には、防犯監視用システムが設置されるようになっている。
図15は、そのような従来の防犯監視用システムの一例を概略的に示すブロック図であり、又、図16は、図15に示す従来の防犯監視用システムの設置例を模式的に示す全体構成図である。
【0003】
この防犯監視用システム101は、通用口用カードリーダ102と、建物Bの各部屋(この例では、テナントと図示されている。)R11・・・の各々の鍵を保管するキー保管ボックス103と、建物Bの各階の共用部に設けられた防犯装置や、複数階を有する建物の各部屋設けられた防犯装置の動作を制御する防犯監視盤104とを備える。
【0004】
尚、図15中、104aで示す部材装置は、建物Bの各階の共用部や各部屋設けられる防犯センサを、代表して例示的に示している。
また、105で示す部材装置は、建物Bの共用部や各部屋の照明装置を制御する照明制御盤を、106で示す部材装置は、建物Bの共用部や各部屋の空調装置を制御する空調制御盤を、107で示す部材装置は、建物Bに設置されたエレベータを、また、108で示す部材装置は、エレベータ107の昇降や停止を制御するエレベータ制御盤を、各々、示している。
【0005】
また、109で示す部材装置は、防犯監視用システム101を動作させるための電源装置を示している。
また、110で示す部材装置は、カードリーダ102、キー保管ボックス103及び防犯監視盤104と、照明制御盤105、空調制御盤106、エレベータ制御盤108等との間で、多重伝送により信号のやりとりを行うインターフェース盤を示している。
【0006】
尚、照明制御盤105、空調制御盤106、エレベータ107、エレベータ制御盤108及びインターフェース盤110は、建物Bに必要により設置されるものである。
また、本明細書では、建物Bのある階mにある部屋Rmnとして説明する。
図17は、キー保管ボックス103、防犯監視盤104、照明制御盤105及び空調制御盤106の動作を概略的に示すタイムチャートである。
【0007】
尚、照明制御盤105及び空調制御盤106の動作は同じであるので、図24中では、照明制御盤105及び空調制御盤106の動作を、照明/空調制御盤の動作として表している。
まず、図15〜図17の各図を参照しながら、通用口用カードリーダ102の構成について説明する。
【0008】
通用口用カードリーダ102は、建物Bの共用エントランス部Bcの通用口の外側の、扉Deの近傍に設けられ、磁気カード等のIDカードを読み取る、カードリーダ102aを備える。
尚、通用口の扉Deは、建物Bの内側からは、開閉自在にされているが、建物Bの外側からは、電気錠Keにより、常時、閉じた状態にされている。
【0009】
この建物Bの利用者は、この建物Bに入る際に、自己のIDカードをカードリーダ102aに差し込む。
カードリーダ102aがIDカードから読み取った情報(IDコード)は、キー保管ボックス103へ送信される。
キー保管ボックス103は、通用口用カードリーダ102から送信された、カードリーダ102aがIDカードから読み取った情報(IDコード)を受信すると、この情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致するか否かを判断する。
【0010】
そして、キー保管ボックス103は、カードリーダ102aがIDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致する場合には、通用口用カードリーダ102に、電気錠Keを解錠する信号を送信する。
通用口用カードリーダ102は、キー保管ボックス103から、電気錠Keを解錠する信号を受信すると、電気錠Keを解錠状態にする。
【0011】
すると、扉Deが一定時間開いた状態になる。
扉Deは、一回開いた後、再び、閉じると、電気錠Keを再び施錠状態にするようになっている。
また、キー保管ボックス103は、カードリーダ102aがIDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致する場合には、防犯監視盤104に、共用部の防犯装置(後述する、防犯センサ104a・・・。)の警戒を解除する警戒解除信号を送信する。
【0012】
防犯監視盤104は、キー保管ボックス103から、共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)の警戒を解除する警戒解除信号を受信すると、共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒状態になっている場合には、共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)の警戒を解除する。
【0013】
また、この建物Bの全館の共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が、既に、警戒解除状態になっている場合には、その状態を保持するようになっている。
これにより、この建物Bの全館の共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒解除状態になる。
【0014】
尚、この防犯監視用システム101では、通用口用カードリーダ102のカードリーダ102aにIDカードが差込み操作されても、一定時間(図27に示す時間T2を参照。)内に、キー保管ボックス103のいずれの錠収容部C11・・・からも鍵が取り出されなかった場合には、キー保管ボックス103は、防犯監視盤104に、いずれの錠収容部C11・・・からも鍵が取り出されなかったという信号を送信するようになっている。そして、防犯監視盤104は、キー保管ボックス103から、いずれの錠収容部C11・・・からも鍵が取り出されなかったという信号を受信した場合には、この建物Bの共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)を再び警戒状態にするようにしている。
【0015】
更に、インターフェース盤110により、照明制御盤105、空調制御盤106が接続されている場合には、この建物Bの共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒状態になると、照明制御盤105は、この建物Bの共用部の照明器具(図示せず。)を消灯状態にし、また、空調制御盤106は、この建物Bの共用部の空調器具(図示せず。)を停止状態にするようになっている。また、この建物Bの共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒解除状態になると、照明制御盤105は、この建物Bの共用部の照明器具(図示せず。)を点灯状態にし、また、空調制御盤106は、この建物Bの共用部の空調器具(図示せず。)を動作状態にするようになっている。
【0016】
次に、キー保管ボックス103の構成を更に詳しく説明する。
キー保管ボックス103は、建物Bの共用エントランス部Bcの通用口の内側に設けらる。
図18は、キー保管ボックス103の構成を概略的に説明する説明図である。このキー保管ボックス103は、磁気カード等のIDカードを読み取るカードリーダ103aと、建物Bに設けられている全ての部屋R11・・・に対応するように設けられた複数の鍵収容部C11・・・と、複数の鍵収容部C11・・・の各々に対応するように設けられた鍵保管表示部L11・・・とを備える。
【0017】
このキー保管ボックス103は、例えば、建物物Bのある部屋Rmnの利用者が、ある部屋Rmnを管理するIDカードをカードリーダ103aに差し込めば、IDカード(即ち、ある部屋Rmn)に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くようになっている(図19及び図20を参照)。
また、鍵保管表示部L11・・・の各々は、鍵収容部C11・・・の各々に、鍵が保管されている場合には点灯し、鍵収容部C11・・・の各々から、鍵が取り出されている場合には、消灯するようになっている。
【0018】
例えば、図21に示すように、鍵収容部Cmnに、鍵が保管されている場合には鍵保管表示部Lmnが点灯するようになっている。
次に、防犯装置(防犯センサ104a・・・)及び防犯監視盤104について説明する。
一般に、防犯センサ104a・・・の各々は、図22に示すように、各部屋をつなぐ廊下(共用部)Scや、各部屋(この例では各部屋Rm1、Rm2、Rm3、Rm4)内に設けられている。
【0019】
尚、図22中、Dm1で示す部材装置は、鍵Km1により施解錠が可能な部屋Rm1の扉を、Dm2で示す部材装置は、鍵Km2により施解錠が可能な部屋Rm2の扉を、Dm3で示す部材装置は、鍵Km3により施解錠が可能な部屋Rm3の扉を、又、Dm4で示す部材装置は、鍵Km4により施解錠が可能な部屋Rm4の扉を、各々、示している。
【0020】
また、図23は、キー保管ボックス103の鍵収容部におけるある鍵(この例では、部屋Rm1の鍵Km1)の取り出し又は返却操作に伴う、キー保管ボックス103の動作と、各部屋内に設けられた防犯装置(この例では、各部屋Rm1の室内に設けられている防犯センサ104a)の動作、照明制御盤105の動作、及び、空調制御盤106の動作を概略的に示すタイムチャートである。
【0021】
尚、照明制御盤105及び空調制御盤106の動作は同じであるので、図24中では、照明制御盤105及び空調制御盤106の動作を、照明/空調制御盤の動作として表している。
キー保管ボックス103の鍵収容部C11・・・の各々に、鍵が保管されると、キー保管ボックス103から、鍵が収容された鍵収容部の識別番号とともに、鍵が鍵収容部に保管されたという信号が、防災監視盤104に送信され、防災監視盤104は、キー保管ボックス103から、鍵収容部に鍵が返却されたという信号を受信すると、鍵が返却されたという信号を発信した鍵収容部に対応する部屋の防犯センサ104aを警戒状態にするようになっている。
【0022】
例えば、図22に示す部屋Rm1の鍵Km1を鍵収容部Cm1に保管すると、キー保管ボックス103から、鍵収容部Cm1に鍵Km1が保管されたという信号が、防災監視盤104に送信される。そして、防災監視盤104は、鍵収容部Cm1に鍵Km1が保管されたという信号を受信すると、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1を、図24(a)に示すように、警戒状態にする。
【0023】
また、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1が、図24(a)に示すように、警戒状態にされると、照明制御盤105は、部屋Rm1内の照明装置(図示せず。)が点灯している場合には、消灯するように制御する。
また、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1が、図24(a)に示すように、警戒状態にされると、空調制御盤106は、部屋Rm1内の空調装置(図示せず。)が運転状態にされている場合には、停止するように制御する。
【0024】
また、鍵収容部Cm1に鍵Km1が保管されると、鍵収容部Cm1に対応する鍵保管表示部(図18に示す鍵保管表示部Lm1)が点灯するようにされている。
また、キー保管ボックス103の鍵収容部C11・・・の各々から鍵が取り出されると、キー保管ボックス103から、鍵が取り出された鍵収容部の識別番号とともに、鍵が鍵収容部から取り出されたされたという信号が、防災監視盤104に送信され、防災監視盤104は、キー保管ボックス103から、鍵が鍵収容部から取り出されたという信号を受信すると、鍵が取り出されたという信号を発信した鍵収容部に対応する部屋の防犯センサ104aを警戒解除状態にするようになっている。
【0025】
例えば、図23に示す部屋Rm1の鍵Km1を鍵収容部Cm1から取り出すと、キー保管ボックス103から、鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されたという信号が、防災監視盤104に送信される。そして、防災監視盤104は、鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されたという信号を受信すると、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1を、図24(b)に示すように、警戒解除状態にする。
【0026】
また、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1が、図24(b)に示すように、警戒解除状態にされると、空調制御盤106は、部屋Rm1内の空調装置(図示せず。)を運転するように制御する。
また、鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されると、鍵収容部Cm1に対応する鍵保管表示部(図18に示す鍵保管表示部Lm1)を消灯するようにされている。
【0027】
更に、この防犯監視用システム101では、キー保管ボックス103の鍵収容部C11・・・の全てに、鍵K11・・・・が返却されると、キー保管ボックス103は、防犯監視盤104に、所定時間(図17に示す所定時間T1を参照。)経過後、全館の共用部の防犯装置(全館の共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする警戒信号を送信する。
【0028】
防犯監視盤104は、キー保管ボックス103から、全館の共用部の防犯装置(全館の共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする警戒信号を受信すると、共用部の防犯装置(共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする。
これにより、この建物Bの防犯装置は、各部屋内及び全館の共用部とも、いずれも、警戒状態にされる。
【0029】
尚、図17には図示していないが、インターフェース盤110により、照明制御盤105や空調制御盤106が連動して動作するようにされている場合にあっては、全館の共用部の防犯装置(全館の共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒状態になると、照明制御盤105は、全館の共用部の照明装置(図示せず。)を消灯し、また、空調制御盤106は、全館の共用部の空調装置(図示せず。)を停止状態にされる。
【0030】
次に、従来の防犯監視用システム101が設置された建物Bにおける防犯監視用システム101の使用例について説明する。
(退室時(退社時))
ある部屋Rmnの利用者は、利用している部屋Rmnの扉Dmnに鍵Kmnをかけて、退室する。
【0031】
その後、ある部屋Rmnの利用者は、必要により、階段(図示せず。)やエレベータ107等を利用して、共用エントランス部Bcの所へ行き、共用エントランス部Bcに設けられているキー保管ボックス103のカードリーダ103aに、自己のIDカードを差し込む。
すると、IDカード(ある部屋Rmn)に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くので、鍵収容部Cmnに、鍵KmnをキーホルダーHmnごと収容し、扉Cmnaを閉じる。
【0032】
この時、部屋Rmn内の防犯センサ104aは警戒状態になる。
鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されると、鍵収容部Cm1に対応する鍵保管表示部(図18に示す鍵保管表示部Lm1)が点灯するので、ある部屋Rmnの利用者は、鍵保管表示部Lm1が点灯する確認してから、通用口の扉Deを開閉して、この建物から退出する。
【0033】
以下、順次、部屋R11・・・の全ての利用者が、ある部屋Rmnの利用者と同じ操作を行って退室(退社)し、キー保管ボックス103の鍵収容部C11・・・に全ての鍵が返却されると、キー保管ボックス103から、所定時間(図17に示す所定時間T1を参照。)経過後、防犯制御盤104に、全館の共用部の防犯装置(全館の共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする警戒信号を送信される。
【0034】
防犯監視盤104は、キー保管ボックス103から、全館の共用部の防犯装置(全館の共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする警戒信号を受信すると、共用部の防犯装置(共用部の防犯センサ104a・・・。)を警戒状態にする。
更に、インターフェース盤110により、照明制御盤105、空調制御盤106が接続されている場合には、この建物Bの全館の共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ104a・・・。)が警戒状態になると、照明制御盤105は、この建物Bの全館の共用部の照明器具(図示せず。)を消灯状態にし、また、空調制御盤106は、この建物Bの全館の共用部の空調器具(図示せず。)を停止状態にするようになっている。
(入室時(出社時))
まず、誰もいなくなった建物Bに、ある部屋Rmnの利用者が、例えば、次の日、最初に、この建物Bに出社してきた場合を説明する。
【0035】
この場合、ある部屋Rmnの利用者は、自己のIDカードを、通用口用カードリーダ102のカードリーダ102aに差し込む。
通用口用カードリーダ102がIDカードから読み取った情報(IDコード)は、キー保管ボックス103に送信される。
キー保管ボックス103が、通用口用カードリーダ102がIDカードから読み取った情報(IDコード)が正しいと判断すると、通用口の扉Deが開くので、ある部屋Rmnの利用者は、通用口の扉Deを通って、建物B内に入ることができる。
【0036】
また、キー保管ボックス103が、通用口用カードリーダ102がIDカードから読み取った情報(IDコード)がが正しいと判断すると、全館の共用部の防犯装置(防犯センサ104a・・・)が警戒解除状態になる。
また、この建物Bの全館の共用部の防犯装置(防犯センサ104a・・・)が警戒解除状態になると、照明制御盤105は、この建物Bの全館の共用部の照明器具(図示せず。)を点灯状態にし、また、空調制御盤106は、この建物Bの全館の共用部の空調器具(図示せず。)を動作状態にするようになっている。
【0037】
この建物Bの全館の共用部の防犯装置(防犯センサ104a・・・)は、キー保管ボックス103が、IDカードか正規のものであると判断した時点で、警戒解除状態にされているので、ある部屋Rmnの利用者が、建物B内の共用部内に入っても、防犯装置(この例では、防犯センサ104a・・・)が作動することはない。
【0038】
また、この建物Bの共用部の照明装置(図示せず。)は、キー保管ボックス103が、IDコードが正しいと判断した時点で、点灯状態になっている。
更にまた、この建物Bの共用部の空調装置(図示せず。)は、キー保管ボックス103が、IDコードが正しいと判断した時点で、動作状態になっている。
その後、ある部屋Rmnの利用者は、所定時間T2内に、共用エントランス部Bcの所へ行き、共用エントランス部Bcに設けられているキー保管ボックス103のカードリーダ103aに、自己のIDカードを差し込む。
【0039】
すると、IDカード(ある部屋Rmn)に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くので、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出し、扉Cmnaを閉じる。
この時、部屋Rmn内の防犯センサ104aは警戒解除状態になる。
そして、ある部屋Rmnの利用者は、必要により、階段やエレベータ107を利用して、ある部屋Rmnの扉Dmnを鍵Kmnを用いて開き、ある部屋に入室(入社)する。
【0040】
ある利用者より遅い時間に、この建物Bに出社してくる利用者は、自己のIDカードを、通用口用カードリーダ102のカードリーダ102aに差し込む。
キー保管ボックス103が、IDコードが正しいと、通用口の扉Deが開くので、扉Deを通って、建物B内に入ることができる。
この建物Bの全館の共用部の防犯装置(この例では、防犯センサ104a・・・)は、既に、ある部屋Rmnの利用者によって、建物B内の全館の共用部の防犯装置(この例では、防犯センサ104a・・・)が警戒解除状態にされているので、利用者が、建物B内のいずれの共用部内に入っても、防犯装置(この例では、防犯センサ104a・・・)が作動することはない。
【0041】
また、この建物Bの全館の共用部の照明装置(図示せず。)は、既に、点灯状態になっている。
更にまた、この建物Bの全館の共用部の空調装置(図示せず。)も、既に、動作状態になっている。
その後、利用者は、共用エントランス部Bcの所へ行き、共用エントランス部Bcに設けられているキー保管ボックス103のカードリーダ103aに、自己のIDカードを差し込む。
【0042】
すると、IDカード(ある部屋R11・・・)に対応する鍵収容部C11・・・の扉C11a・・・が自動的に開くので、鍵収容部C11・・・から、自分の部屋R11・・・の鍵K11・・・を取り出し、扉C11a・・・を閉じる。
この時、各々の部屋R11・・・内の防犯センサ104a・・・は警戒解除状態になる。
【0043】
そして、利用者は、必要により、階段やエレベータ107を利用して、自分の部屋R11・・・の扉D11・・・を鍵K11・・・を用いて開き、自分の部屋R11・・・に入室(入社)する。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の防犯監視用システム101には、キー保管ボックス103の鍵収容部C11・・・の全てに鍵が保管された時(キー保管ボックスの鍵収容部C11・・・に全鍵の保管成立時)にならないと、共用部の防犯装置(この例では、共用部の防犯センサ104a・・・)を警戒状態にすることができないという問題がある。
【0045】
即ち、ある階においては、その階の利用者の全てが退出しているにもかかわらず、その階の共用部の防犯装置(この例では、共用部の防犯センサ104a・・・)を警戒状態にすることができないため、その階に関係の無い者が、その階に出入りしても、その階の共用部の防犯装置(この例では、共用部の防犯センサ104a・・・)は作動しないため、警備が十分に行えないという問題があった。
【0046】
また、共用部の照明器具は、共用部の防犯装置(この例では、共用部の防犯センサ104a・・・)が警戒状態にならないと消灯状態にならず、同様に、共用部の空調器具も、共用部の防犯装置(この例では、共用部の防犯センサ104a・・・)が警戒状態にならないと停止状態にならないため、ある階においては、全ての利用者が退出しているにもかかわらず、その階の共用部の照明器具は点灯した状態になっており、その階の共用部の空調器具も動作状態になっており、電力が単に浪費されているに過ぎないという問題もあった。
【0047】
更にまた、従来は、エレベータは、防犯監視用システムとは連動して動作されるようにされていないため、ある階の全ての利用者が退出しても、その階に関係の無い者が、エレベータを利用してたやすく、その階に出入りできるため、警備の万全を期し難いという問題もあった。
本発明は、以上の問題を解決するためになされたものであって、特に、複数階を有する建物の共用部の防犯装置の警戒又は警戒解除を各階毎に行うようにさせることで、各階の警備をより万全なものにした防犯監視用システム、共用部の照明器具は点灯又は消灯を各階毎に行うようにさせることで、電力の浪費を防ぐことができるようにした防犯監視用システム、更には、共用部の照明器具は点灯又は消灯を各階毎に行うようにさせることで、電力の浪費を防ぐことができるようにした防犯監視用システムを提供することを目的としている。
【0048】
更にまた、全ての利用者が退出した階には、エレベータが停止しないようにし、その階に関係の無い者が、エレベータを利用して、自由に出入りできないようにすることで、より一層充実した警備が行えるようにした防犯監視用システムを提供することを目的としている。
【0049】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の防犯監視用システムは、複数階を有する建物の各階毎に設けられ、その階にある各部屋に対応して設けた鍵収容部と、カードリーダとを備える複数のキー保管ボックスと、建物の各階の共用部における人の出入りを監視する防犯装置の動作を制御する防犯監視盤とを接続した防犯監視用システムであって、建物の各階に設置された複数のキー保管ボックスの各々は、そのキー保管ボックスに設けられているカードリーダに読み込ませたIDカードの登録を確認すれば、その登録が確認されたIDコードに対応した鍵収容部のみ解錠させて、そのIDコードに対応する部屋の鍵の出し入れを可能とする一方、全ての鍵収容部に鍵が収容され施錠されたときには、防犯監視盤に、全ての鍵収容部に鍵が返却されたという階警戒セット信号を送信し、防犯監視盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を警戒状態にするようになっている。
更に、建物の共用エントランス部に設置した通用口の扉を施解錠する通用口用カードリーダを組み合わせて構成されており、通用口用カードリーダにIDカードを差し込むと、そのIDカードから読み取られたIDコードが、複数のキー保管ボックスの各々に送信するようになっており、複数のキー保管ボックスの各々は、通用口用カードリーダから送信されてきた、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認し、複数のキー保管ボックスの中、その登録を確認したキー保管ボックスは、通用口用カードリーダに、電気錠解錠信号を送信し、通用口用カードリーダは、複数のキー保管ボックスのいずれかから、電気錠解錠信号を受信すると、共用エントランス部の通用口に設けられた扉を解錠するとともに、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードが、予め登録されたIDコードに一致すると判断したキー保管ボックスは、防犯監視盤に、階警戒セット信号を解除する階警戒解除セット信号を送信し、防犯監視盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒解除セット信号を受信すると、階警戒解除セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を警戒解除状態にするようになっている。
【0050】
この防犯監視用システムでは、複数階を有する建物の各階毎に、キー保管ボックスを設ける構成にし、各階毎に設けられたキー保管ボックスにより、その階の共用部の防犯装置の警戒と解除とを行えるようにしている。
これにより、ある階の全ての利用者が退出すると、その階の共用部の防犯装置を警戒状態にできる。このため、たとえ、建物のその他の階には利用者がいたとしても、全ての利用者が退出した階の共用部の防犯装置は警戒状態にされているため、その階に関係の無い者が侵入すると、直ちに、その者を検知できる。
また、「キー保管ボックスが設けられている階の共用部」中の「共用部」は、各階の利用者のみが利用する共用部を意味し、複数階の利用者が共通して使用する共用部、即ち、共用エントランス部は除かれる。また、共用エントランス部に設けられる防犯装置の動作は、以下の動作をするようになっている。
即ち、共用エントランス部に設けられる防犯装置は、建物の通用口用カードリーダに最初に利用者が正規のIDカードを差し込んで、そのIDコードが、複数階の各々に設けられたカードボックスのいずれかにより、正規のものであると判断されると、警戒解除状態になり、複数階の各々に設けられたカードボックスの全ての鍵収容部に鍵が返却されたら、警戒状態になるようにされている。
この防犯監視用システムでは、各階の共用部の防犯装置は、各階の利用者の中、この建物の通用口用カードリーダに、最初に、IDカードを差し込んだ場合に、初めて、警戒解除状態になる。これにより、他の階の利用者が、既に、この建物内に入っても、誰一人として入っていない階の共用部の防犯装置は、依然として、警戒状態になっているため、その階に関係の無い者が、その階に入ると、防犯装置により検知されることになる。
【0051】
請求項2に記載の防犯監視用システムは、請求項1に記載の防犯監視用システムの、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、全ての鍵収容部に鍵が返却された状態になると、階警戒セット信号を、所定時間経過してから、防犯監視盤に送信するようになっている。
各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々が、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、直ちに、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号を、防犯監視盤に送信し、防犯監視盤が、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号を発信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部の防犯装置を直ちに警戒状態にしてしまうと、その階で、最後に、その階に設けられているキー保管ボックスの鍵収容部に鍵を返却した者が、防犯装置によって検知され、防犯警報が発令されてしまうという問題がある。
【0052】
この防犯監視用システムでは、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号を、所定時間経過してから、防犯監視盤に送信するようにしている。これにより、ある階で、最後に、その階に設けられているキー保管ボックスの鍵収容部に鍵を返却した者が、防犯装置によって検知され、防犯警報が発令されてしまうことを防ぐことができる。
【0057】
この結果、各階毎の警備を一層充実したものにできる。請求項3に記載の防犯監視用システムは、複数のキー保管ボックスの各々は、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、階警戒セット信号を防犯監視盤に送信し、防犯監視盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を、再び、警戒状態にするようにした。
【0058】
この防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされてから、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合には、その階の共用部の防犯装置を再び警戒状態にしている。
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の防犯装置がいつまでも警戒解除状態になっているというゆゆしき事態が生じるのを防ぐことができる。
【0059】
請求項4に記載の防犯監視用システムは、通用口用カードリーダに、複数階を有する建物の各階に対応させた、複数階を有する建物の各階の共用部の防犯装置の各々の動作状態を表示する表示部を設けた。この防犯監視用システムでは、通用口用カードリーダに、複数階を有する建物の各階の共用部の防犯装置の動作状態を表示する表示部を設けているので、利用者は、通用口用カードリーダに、IDカードを差し込む際に、その利用者が利用している部屋のある階に、他の利用者が既に来ているか否かを知ることができる。
【0060】
また、請求項3に記載の防犯監視用システムにあっては、ある階の部屋の利用者であって、その階に最初に行く人に、一定時間内に、その階のキー保管ボックスから自己の鍵を取り出す必要があるという注意を促すことができる。
請求項5に記載の防犯監視用システムは、防犯監視盤が、更に、建物の各部屋に設けられた防犯装置の警戒、警戒解除の設定制御ができるようにされており、複数のキー保管ボックスの各々は、各々に設けられているカードリーダにIDカードを差し込むことで読み取られたIDコードの登録が確認された後、所定時間内に、対応する鍵収容部を解錠させて鍵が取り出されると、IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されたという個別警戒解除セット信号を防犯監視盤に送信し、且つ、各々に設けられている鍵収容部に鍵が返却されると、鍵収容部に鍵が返却されたという個別警戒セット信号を防犯監視盤に送信し、防犯監視盤は、複数のキー保管ボックスのいずれから、個別警戒解除セット信号を受信すると、鍵が取り出された鍵収容部に対応する部屋の防犯装置を警戒解除状態にし、複数のキー保管ボックスのいずれかから、個別警戒セット信号を受信すると、鍵が返却された鍵収容部に対応する部屋の防犯装置を警戒状態にする。
【0061】
この防犯監視用システムでは、各階に設けられたキー保管ボックスで、各部屋の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにしている。
これにより、従来の共用エントランス部に設けられたキー保管ボックスで、各部屋の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにした従来の防犯監視用システムに比べ、利用者の移動に要する時間分だけ速く、各部屋の防犯装置の警戒が行える。
【0062】
請求項6に記載の防犯監視用システムは、複数階を有する建物が、更に、建物の各階の共用部の照明装置の点灯・消灯を制御する照明装置制御盤を備え、複数のキー保管ボックスの各々の中、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、照明装置制御盤に、階警戒解除セット信号を送信し、照明装置制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒解除セット信号を受信すると、階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階の共用部の照明装置を点灯し、且つ、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、全ての鍵収容部に鍵が返却された状態になると、階警戒セット信号を照明装置制御盤に送信し、照明装置制御盤は、複数キー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階の共用部に設けられた照明装置を消灯状態にするようになっている。
【0063】
この防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、これに対応して、共用部の防犯装置が警戒状態になった階の共用部の照明装置を消灯するようにしているので、誰もいない階の共用部の照明装置がいつまでも点灯しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
請求項7に記載の防犯監視用システムは、複数のキー保管ボックスの各々が、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、階警戒セット信号を照明装置制御盤に送信し、照明制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた照明装置を、再び、消灯状態にするようにした。
【0064】
この防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の照明装置を点灯状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の照明装置を消灯するようにしている。
【0065】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の照明装置がいつまでも点灯状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
請求項8に記載の防犯監視用システムは、複数階を有する建物が、更に、建物の各階の共用部の空調装置の動作・停止を制御する空調装置制御盤を備え、複数のキー保管ボックスの各々の中、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、空調装置制御盤に、階警戒解除セット信号を送信し、空調制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒解除セット信号を受信すると、階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階の共用部の空調装置を動作状態にし、且つ、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、階警戒セット信号を空調装置制御盤に送信し、空調装置制御盤は、複数キー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階の共用部に設けられた空調装置を停止状態にするようになっている。
【0066】
この防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、これに対応して、共用部の防犯装置が警戒状態になった階の共用部の空調装置を停止するようにしているので、誰もいない階の共用部の空調装置がいつまでも動作しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
請求項9に記載の防犯監視用システムは、複数のキー保管ボックスの各々が、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、IDカードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、階警戒セット信号を空調制御盤に送信し、空調制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた空調装置を、再び、停止状態にするようにした。
【0067】
この防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の空調装置を動作状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の空調装置を停止するようにしている。
【0068】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の空調装置がいつまでも動作状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
請求項10に記載の防犯監視用システムは、複数階を有する建物が、更に、エレベータと、エレベータを制御するエレベータ制御盤とを備え、複数のキー保管ボックスの各々の中、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、エレベータ制御盤に、階警戒解除セット信号を送信し、エレベータ制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒解除セット信号を受信すると、階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階にエレベータが停止できるようにし、且つ、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、階警戒セット信号をエレベータ制御盤に送信し、エレベータ制御盤は、複数キー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階にエレベータが停止するのを禁止するようになっている。
【0069】
この防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が警戒状態になっている階には、エレベータが停止できないようにしている。これにより、誰もいない階に、その階に関係の無い者が、エレベータを利用して、侵入することを防ぐことができる。
請求項11に記載の防犯監視用システムは、複数のキー保管ボックスの各々が、通用口用カードリーダから、通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、階警戒セット信号をエレベータ制御盤に送信し、エレベータ制御盤は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号を受信すると、階警戒セット信号を解除する解除信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階にエレベータが停止できないようにした。
【0070】
この防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階にエレベータが停止できるようにしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階にエレベータが停止できないようにしている。
【0071】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階に関係の無い者が、エレベータを利用して、侵入することを防ぐことができる。
【0072】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る防犯監視用システムを、更に、詳しく説明する。
図1は、本発明に係る防犯監視用システムの一例を概略的に示すブロック図であり、又、図2は、図1に示す防犯監視用システムの内部構成を模式的に示すブロック図である。
【0073】
この防犯監視用システム1は、図1及び図2に示すように、通用口用カードリーダ2と、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・と、建物Bの各階の共用部に設けられた防犯装置や、複数階を有する建物の各部屋設けられた防犯装置の動作を制御する防犯監視盤4とを備える。
尚、図1中、4aで示す部材装置は、建物Bの各階の共用部や各部屋に設けられる防犯センサを、代表して例示的に示している。
【0074】
また、5で示す部材装置は、建物Bの各階の共用部や各部屋内の照明装置を制御する照明制御盤を、6で示す部材装置は、建物Bの各階の共用部や各部屋の空調装置を制御する空調制御盤を、また、8で示す部材装置は、エレベータ(図7示すエレベータ7を参照。)の昇降や停止を制御するエレベータ制御盤を、各々、示している。
【0075】
尚、ここでいう、「各階の共用部」は、各階に部屋を持っている利用者だけが共有して使用する場所をいい、複数階の利用者が、共有して使用する場所、例えば、建物Bの共用エントランス部Bcは除かれ、共用エントランス部Bcに設けられる防犯装置は、各階の共用部に設けられる防犯装置と別動作するようにされている。
【0076】
また、9で示す部材装置は、防犯監視用システム1を動作させるための電源装置を示している。
また、図1中、10で示す部材装置は、カードリーダ2、複数のキー保管ボックス3A、3B、3C及び防犯監視盤4と、照明制御盤5、空調制御盤6、エレベータ制御盤8等との間で、多重伝送により信号のやりとりを行うインターフェース盤を示している。
【0077】
この防犯監視用システム1では、通用口用カードリーダ2の構成や、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々を各階に1台ずつ設置した点に特徴がある。
図3は、通用口用カードリーダ2の外観構成を概略的に示す外観構成図である。
【0078】
また、図4及び図5は、通用口用カードリーダ2、ある階mに設置されたキー保管ボックス3Mの動作を概略的に示すタイムチャートである。
このタイムチャートは、この建物Bの利用者が、ある部屋からの退室(退出)する際と、入室(出社時)する際の操作による、カードリーダ2、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の中、キー保管ボックス3M及び防犯監視盤4の動作とを示している。
【0079】
尚、照明制御盤5及び空調制御盤6の動作は、ある階mの防犯センサ4a・・・が警戒状態になると、各々、停止状態になるようにされており、また、ある階mの防犯センサ4a・・・が警戒解除状態になると、各々、動作状態になるようにされているので、ここでは、図示するのを省略する。
以上の図面を適宜参照しながら、まず、通用口用カードリーダ2の構成について説明する。
【0080】
通用口用カードリーダ2は、図1に示すように、建物Bの共用エントランス部Bcの通用口の外側の、扉Deの近傍に設けられ、磁気カード等のIDカードを読み取る、カードリーダ2aを備える。
通用口用カードリーダ2は、図3に示すように、各階の共用部の防犯装置(この例では、各階の共用部に設けられている防犯装置)の動作状態を、各階毎に表示する表示部11と、IDカードが適正であれば点灯するようにされたカード適正時点灯灯12Aと、IDカードが不正の場合に点灯するようにされたIDカード不適正時点灯灯12Bとを備える。
【0081】
尚、図2中、2bで示す部材装置は、通用口用カードリーダ2の全体を制御する制御部を、また、2cで示す部材装置は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・との間で、信号の送受信を行う通信制御部を示している。
また、12Cで示す部材装置は、カード適正時点灯灯12A及びIDカード不適正時点灯灯12Bの各々の点灯、消灯を制御する制御部を示している。
【0082】
この建物Bの利用者は、この建物Bに入る際に、自己のIDカードをカードリーダ2aに差し込むようにされている。
カードリーダ2aがIDカードから読み取った情報(IDコード)は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・3M、・・・の全てへ送信される。
図6は、この防犯監視システム1で用いるIDカードの構成を概略的に示す説明図である。
【0083】
このIDカード13は、磁気ストライプ部14を備える。
磁気ストライプ部14は、始まり符号14a、キー保管ボックスコード14b、個人コード14c、終わり符号14d、誤り検出符号14eを備える。
キー保管ボックスコード14bは、各階に設けられるキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々のIDコードのいずれかが記憶されている。
【0084】
尚、このキー保管ボックスコード14bは、建物Bの複数階のいずれか一つの階を特定するコードでもある。
個人コード14cは、利用者が利用する部屋R11・・・のアドレスが記憶される。
尚、この個人コード14cは、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々の鍵収容部C11・・・、C21・・・、・・・、CM1・・・、・・・の各々に設けられた扉を開くコードでもある。
【0085】
複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々は、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aがIDカード13から読み取った情報(IDコード)が、各々に、予め登録された情報(IDコード)と一致するかどうかを比較する。
そして、複数のキー保管ボックス3A、3B、3M、・・・の中、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aがIDカード13から読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)と一致したキー保管ボックスは、通用口用カードリーダ2に、電気錠Keを解錠する電気錠解錠信号を送信する。
【0086】
この例では、通用口用カードリーダ2は、電気錠解錠信号を受信すると、カード適正時点灯灯12Aを一定時間点灯し、その後、消灯するようになっている。そして、通用口用カードリーダ2は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・のいずれかから、電気錠Keを解錠する電気錠解錠信号を受信すると、電気錠Keを解錠状態にする。
【0087】
すると、通用口の扉Deが一定時間開いた状態になる。
扉Deは、一回開いた後、再び、閉じると、電気錠Keを再び施錠状態(オートロック)になっている。
尚、通用口の扉Deは、建物Bの内側からは、開閉自在にされているが、建物Bの外側からは、電気錠Keにより、常時、閉じた状態にされている。
【0088】
また、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の中、通用口用カードリーダ2から送信されてきた、通用口用カードリーダ2が、IDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致すると判断したキー保管ボックスは、防犯監視盤4に、そのキー保管ボックスの鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号(階警戒セット信号。図4及び図5中に示す「全保管信号」、以下、全保管信号という。)を解除する解除信号を、キー保管ボックスのアドレスとともに、送信するようになっている。
【0089】
防犯監視盤4は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・のいずれかから、キー保管ボックスの鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号(全保管信号)を解除する解除信号を受信すると、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号(全保管信号)を解除する解除信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置が警戒状態になっている場合には、これらの防犯装置の警戒を解除するようになっている。
【0090】
次に、防犯装置(防犯センサ104a・・・)及び防犯監視盤104について説明する。
図7は、ある階mに設けられているキー保管ボックス3M、防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)を概略的に示す平面図である。
図7を参照しながら説明すると、ある階mに設けられているキー保管ボックス3Mが、通用口用カードリーダ2から送信されてきた、通用口用カードリーダ2が、IDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致すると判断した場合には、キー保管ボックス3Mは、防犯監視盤4に、階警戒セット信号、即ち、キー保管ボックス3Mの鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号(全保管信号)を解除する解除信号を、キー保管ボックス3Mのアドレスとともに、送信する。
【0091】
防犯監視盤4は、キー保管ボックス3Mから、キー保管ボックス3Mの鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号(全保管信号)を解除する解除信号を受信すると、キー保管ボックス3Mが設けられている階mの共用部(図7に示す共用部Sc)に設けられた防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)が警戒状態になっている場合には、これらの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)の警戒を解除するようになっている。
【0092】
尚、既に、キー保管ボックス3Mが設けられている階mの共用部Scに設けられた防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)が警戒解除状態になっている場合には、防犯監視盤4は、キー保管ボックス3Mが設けられている階mの共用部Scに設けられた防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)は、警戒解除状態を維持するようにされている。
【0093】
また、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・のいずれの中にも、通用口用カードリーダ2から送信されてきた、通用口用カードリーダ2が、IDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致しない場合には、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々から、予め登録された情報(IDコード)に一致しない旨の信号が、通用口用カードリーダ2に送信される。
【0094】
通用口用カードリーダ2は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の全てから、予め登録された情報(IDコード)に一致しない旨の信号を受信すると、IDカード不適正時点灯灯12Bを一定時間点灯させた後、消灯する。そして、この場合には、電気錠Keは、施錠状態に保持される。
尚、この防犯監視用システム1では、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aにIDカードが差込み操作されても、一定時間(図4及び図5に示す時間T1を参照。)内に、キー保管ボックス3Mの錠収容部Cm1・・・のいずれからも鍵が取り出されなかった場合には、キー保管ボックス3Mは、防犯監視盤4に、キー保管ボックス3Mに設けられたいずれの錠収容部Cm1・・・からも鍵が取り出されなかったという信号を送信するようになっている。そして、防犯監視盤4は、キー保管ボックス3Mから、いずれの錠収容部C11・・・からも鍵が取り出されなかったという信号を受信した場合には、この建物Bのある階mの共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ4a・・・。)を再び警戒状態にするようにしている。
【0095】
更に、インターフェース盤10により、照明制御盤5、空調制御盤6が接続されている場合には、この建物Bのある階mの共用部の防犯装置(共用部Scの防犯センサ4a・・・。)が警戒状態になると、照明制御盤5は、キー保管ボックスMから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、この建物Bのある階mの共用部の照明器具(図示せず。)を消灯状態にし、また、空調制御盤6は、キー保管ボックスMから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、ここの建物Bのある階mの共用部の空調器具(図示せず。)を停止状態にするようになっている。
【0096】
また、この建物Bの共用部の防犯装置(後述する、共用部の防犯センサ4a・・・。)が警戒解除状態になると、照明制御盤5は、キー保管ボックスMから、階警戒解除セット信号(全保管信号を解除する解除信号)を受信すると、この建物Bの共用部の照明器具(図示せず。)を点灯状態にし、また、空調制御盤6は、この建物Bの共用部の空調器具(図示せず。)を動作状態にするようになっている。
【0097】
次に、建物Bの各階に一台ずつ設置されている、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々の構成について更に詳しく説明する。
図8は、キー保管ボックス3Mの構成を概略的に示す外観構成図である。
尚、キー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々の構成は、いずれも、同様であるので、以下の説明では、ある階mに設置されているキー保管ボックス3Mについてのみ説明する。
【0098】
このキー保管ボックス3Mは、図8に示すように、磁気カード等のIDカード13を読み取るカードリーダ3aと、建物Bのある階mに設けられている各部屋Rm1・・・に対応するように設けられた複数の鍵収容部Cm1・・・と、複数の鍵収容部Cm1・・・の各々に対応するように設けられた鍵保管表示部Lm1・・・とを備える。
【0099】
鍵収容部Cm1・・・の各々は、各々から、鍵が取り出されると、各々のIDコードとともに、防犯監視盤4に、鍵が取り出された鍵収容部のIDコードとともに、鍵が取り出されたという信号(個別警戒解除セット信号)を送信するようになっている。
また、鍵収容部Cm1・・・の各々は、各々に、鍵が返却されると、各々のIDコードとともに、防犯監視盤4に、鍵が返却されたという信号(個別警戒セット信号)を送信するようになっている。
【0100】
また、キー保管ボックス3Mは、全ての鍵収容部Cm1・・・に鍵が収容された状態になると、全ての鍵収容部に鍵が返却されたという階警戒セット信号(全保管信号)を防犯監視盤4に送信するようになっている。
また、キー保管ボックス3Mは、通用口用カードリーダ2がIDカードから読み取ったIDコードが登録されていると判断した後、一定時間(T1)経過しても、いずれの鍵収容部からも鍵が取り出されなかった場合には、階警戒セット信号(全保管信号)を防犯監視盤4に送信するようになっている。
【0101】
また、例えば、建物物Bのある階mに設けられている部屋Rmnの利用者が、ある部屋Rmnを管理するIDカードを、キー保管ボックス3Mのカードリーダ3aに差し込めば、IDカード(即ち、ある部屋Rmn)13に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くようになっており(図9及び図10を参照)、利用者が、扉Cmnaを再び閉じるとオートロックがされるようにされている。
【0102】
即ち、IDカード13を、キー保管ボックス3Mのカードリーダ3aに差し込めば、IDカード(即ち、ある部屋Rmn)13に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くようになっている(図9及び図10を参照)。
これにより、図9(a)に示すように、鍵収容部Cmnから鍵Kmnが既に取り出されている場合には、鍵収容部Cmnに鍵KmnをキーホルダーHmnごと返却し、扉Cmnaを閉じたり(図9(b)を参照。)、又、図10(a)に示すように、鍵収容部Cmnに鍵Kmnが保管されている場合には、鍵収容部Cmnから鍵Kmnを取り出したりすることができるようになっている(図10(b)を参照。)。
【0103】
尚、この例では、鍵収容部Cm1・・・の各々は、キーホルダー収容部Hm1a、・・・、Hmna、・・・の奥に、常時オフ型のスイッチ素子が収容されており、キーホルダー収容部Hm1a、・・・、Hmna、・・・の各々内に、キーホルダーHm1、・・・、Hmn、・・・が収容されると、スイッチ素子がオンになるので、鍵収容部Cm1・・・の各々内に、鍵Km1、・・・、Kmn、・・・が収容されたことが判るようになっている。
【0104】
また、鍵保管表示部Lm1・・・の各々は、鍵収容部Cm1・・・の各々に、鍵が保管されている場合には点灯し、鍵収容部Cm1・・・の各々から、鍵Km1、・・・、Kmn、・・・が取り出されている場合には、消灯するようになっている。
例えば、図11に示すように、鍵収容部Cmnに、鍵Kmnが保管されている場合には鍵保管表示部Lmnが点灯するようになっている。
【0105】
また、鍵収容部Cmnから鍵Kmnが取り出されている場合には、鍵保管表示部Lmnが消灯するようになっている。
次に、防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)及び防犯監視盤4について説明する。
一般に、防犯センサ4aは、図7に示示したように、各部屋をつなぐ廊下(共用部)Scや、各部屋(この例では各部屋Rm1、Rm2、Rm3、Rm4)内に設けられている。
【0106】
ある階mのキー保管ボックス3Mの鍵収容部Cm1・・・の各々に、鍵Km1、Km2、Km3、Km4のいずれかが保管されると、キー保管ボックス3Mから、鍵が収容された鍵収容部のアドレスとともに、鍵が鍵収容部に保管されたという信号(個別警戒セット信号)が、防災監視盤4に送信される。
防災監視盤4は、キー保管ボックス3Mから、鍵収容部に鍵が返却されたという信号を受信すると、鍵が返却されたという信号を発信した鍵収容部に対応する部屋の防犯センサ4aを警戒状態にするようになっている。
【0107】
例えば、図12に示すある部屋Rm1の鍵Km1を鍵収容部Cm1に保管すると、キー保管ボックス3Mから、鍵収容部Cm1に鍵Km1が保管されたという信号が、防災監視盤4に送信される。
防災監視盤4は、鍵収容部Cm1に鍵Km1が保管されたという信号(個別警戒セット信号)を受信すると、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1を、図12に示すように、警戒状態にする。
【0108】
また、キー保管ボックス3Mの鍵収容部Cm1・・・の各々から鍵が取り出されると、キー保管ボックス3Mから、鍵が取り出された鍵収容部のIDコードとともに、鍵が鍵収容部から取り出されたされたという信号(個別警戒セット信号)が、防災監視盤4に送信され、防災監視盤4は、キー保管ボックス3Mから、鍵が鍵収容部から取り出されたという信号(個別警戒セット信号)を受信すると、鍵が取り出されたという信号(個別警戒セット信号)を発信した鍵収容部に対応する部屋の防犯センサ4aを警戒解除状態にするようになっている。
【0109】
例えば、図13に示す部屋Rm1の鍵Km1を鍵収容部Cm1から取り出すと、キー保管ボックス3Mから、鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されたという信号(個別警戒解除セット信号)が、防災監視盤4に送信される。
防災監視盤4は、鍵収容部Cm1から鍵Km1が取り出されたという信号(個別警戒解除セット信号)を受信すると、鍵収容部Cm1に対応する部屋Rm1を、図13に示すように、警戒解除状態にする。
【0110】
そして、キー保管ボックス3Mの鍵収容部Cm1・・・の全てに、鍵Km1・・・・が返却されると、キー保管ボックス3Mは、全ての鍵収容部に鍵が返却されたという、階警戒セット信号(全保管信号)を、犯監視盤4に、所定時間(図5に示す所定時間T1を参照。)経過後、送信する。
防犯監視盤4は、キー保管ボックス3Mから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、ある階mの共用部の防犯装置(ある階mの共用部の防犯センサ4a・・・。)のみを警戒状態にする。
【0111】
これにより、この建物Bのある階mの防犯装置だけが、各部屋及び共用部とも、いずれも、警戒状態になる。
尚、インターフェース盤10により、照明制御盤5や空調制御盤6が連動して動作するようにされている場合にあっては、照明制御盤5は、キー保管ボックス3Mから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、ある階mの共用部の照明装置(図示せず。)を消灯し、また、空調制御盤6は、キー保管ボックス3Mから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、ある階mの共用部の空調装置(図示せず。)を停止状態にする。
【0112】
尚、建物Bの共用エントランス部Bcに設けられる防犯装置、照明装置、及び、空調装置は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・のいずれかが、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aがIDカード13から読み込んだ情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致すると最初に判断した時から、防犯装置は警戒解除状態にされ、照明装置は点灯状態にされ、且つ、空調装置は、動作状態にされる。
【0113】
また、建物Bの共用エントランス部Bcに設けられる防犯装置、照明装置、及び、空調装置は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の全てから、全保管信号を、防犯監視盤4が受信した後、一定時間経過後に、防犯装置は警戒状態にされ、照明装置は消灯状態にされ、且つ、空調装置は、停止状態にされる。
【0114】
次に、この防犯監視用システム1が設置された建物Bにおける防犯監視用システム1の使用例について説明する。
(退室時(退社時))
ある部屋Rmnの利用者は、利用している部屋Rmnの扉Dmnに鍵Kmnをかけて、退室する。
【0115】
その後、ある部屋Rmnの利用者は、ある階mに設けられているキー保管ボックス3Mのカードリーダ3aに、自己のIDカードを差し込む。
すると、IDカード(ある部屋Rmn)に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開くので、鍵収容部Cmnに、鍵KmnをキーホルダーHmnごと収容し、扉Cmnaを閉じる。
【0116】
この時、部屋Rmn内の防犯センサ4aは警戒状態になる。
そして、ある部屋Rmnの利用者は、階段やエレベータ等を利用して通用口の扉Deを開閉して、この建物から退出する。
以下、順次、ある階mにある部屋Rm1・・・の全ての利用者が、ある部屋Rmnの利用者と同じ操作を行って退室(退社)し、キー保管ボックス3Mの鍵収容部Cm1・・・に全ての鍵が返却されると、この建物Bでは、所定時間T1経過後ある階mの共用部の防犯装置(ある階mの共用部Scの防犯センサ4a・・・)が警戒状態にされる。
【0117】
更に、この防犯監視用システム1では、インターフェース盤10により、照明制御盤5、空調制御盤6を接続し、ある階mの共用部Scに設置されている防犯装置(ある階mの共用部Scの防犯センサ4a・・・)が警戒又は警戒解除状態に対応して、ある階mの共用部Scに設置されている照明装置(図示せず。)、ある階mの共用部Scに設置されている空調装置(図示せず。)を制御するようにしているので、ある階mの共用部Scに設置されている防犯装置(ある階mの共用部Scの防犯センサ4a・・・)が警戒になると、ある階mの共用部Scに設置されている照明装置(図示せず。)が消灯し、ある階mの共用部Scに設置されている空調装置(図示せず。)が停止する。
【0118】
以下、他の階の利用者が同様の操作手順で退出すると、複数の階の中、利用者の全員が退出した階から、順次、その階の共用部Scに設けられた防犯装置が全て警戒状態になり、その階の共用部Scに設置されている照明装置(図示せず。)が消灯し、ある階mの共用部Scに設置されている空調装置(図示せず。)が停止する。
【0119】
そして、建物B内から全ての利用者が退出した状態になると、建物Bの全部屋及び全館の共用部の防犯装置が全て警戒状態になる。
且つ、建物B内から全ての利用者が退出した状態になると、建物Bの全部屋及び全館の共用部の照明装置が消灯し、建物Bの全部屋及び全館の共用部の空調装置が停止した状態になる。
(入室時(出社時))
まず、誰もいなくなった建物Bに、ある階mの部屋Rmnの利用者が、例えば、次の日、最初に、この建物Bに出社してきた場合を説明する。
【0120】
この場合、ある部屋Rmnの利用者は、自己のIDカード13を、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aに差し込む。
この通用口用カードリーダ2には、表示部11が設けられているので、この利用者は、ある階mのランプが点灯し、この階mの共用部Scの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)が警戒状態になっていることを知ることができる。 そして、この利用者は、自分が、ある階mの部屋Rmnの他の利用者より先にこの建物Bに出社したことを知ることができる。
【0121】
通用口用カードリーダ2がIDカード13から読み取った情報(IDコード)は、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の全てに送信される。
この例では、ある階mに設置されているキー保管ボックス3Mが、通用口用カードリーダ2がIDカード13から読み取った情報(IDコード)が正しいと判断し、通用口の扉Deが開くので、ある部屋Rmnの利用者は、通用口の扉Deを通って、建物B内に入ることができる。
【0122】
この場合、建物Bの共用エントランス部Bcの防犯装置は、キー保管ボックス3Mが、通用口用カードリーダ2がIDカード13から読み取った情報(IDコード)が正しいと判断した時点で、警戒解除状態にされ、且つ、ある階mの共用部Scの防犯装置(この例では、ある階mの共用部Scの防犯センサ4a・・・)も警戒解除状態にされているので、ある部屋Rmnの利用者は、建物B内の共用エントランス部Bc及びある階mの共用部内に入っても、防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)が作動することはない。
【0123】
また、この建物Bの共用エントランス部Bcの防犯装置(図示せず。)、及び、ある階mの共用部の照明装置(図示せず。)は、キー保管ボックス3Mが、IDコードが正しいと判断した時点で、点灯状態になっている。
更にまた、この建物Bの共用エントランス部Bcの空調装置(図示せず。)、及び、ある階mの共用部の空調装置(図示せず。)は、キー保管ボックス3Mが、IDコードが正しいと判断した時点で、動作状態になっている。
【0124】
その後、ある部屋Rmnの利用者は、所定時間T2以内内に、ある階mに設置されているキー保管ボックス3Mのカードリーダ3aに、自己のIDカードを差し込んで、IDカード(ある部屋Rmn)に対応する鍵収容部Cmnの扉Cmnaが自動的に開いたら、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出すという操作をする。
【0125】
鍵収容部Cmnから鍵Kmnを取り出し操作を終了すると、扉Cmnaを閉じる。
この時、部屋Rmn内の防犯センサ4aは警戒解除状態になる。
また、このようにして、所定時間T2以内内に、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出し操作を終了すれば、ある階mの共用部Scの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)は、警戒解除状態に維持される。
【0126】
一方、この利用者が、所定時間T2以内に、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出し操作を終了しない場合には、所定時間T2経過後、ある階mの共用部Scの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)は、警戒状態に切り換るので、この利用者が、所定時間T2以内に、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出し操作を終了しない場合には、全保管信号を解除する解除信号が、防犯監視盤4に送信される。したがって、ある階mの共用部Scにいる場合には、ある階mの共用部Scの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)が警戒状態になるので、防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)によって検知され、警戒警報が発令されることになる。
【0127】
また、ある階mの共用部Scの防犯装置(この例では、防犯センサ4a・・・)は、警戒状態に切り換ると、これに連動して、ある階mの共用部Scの照明装置(図示せず。)が消灯し、ある階mの共用部Scの空調装置(図示せず。)が停止する。
ある部屋Rmnの利用者は、所定時間T2以内に、鍵収容部Cmnから、鍵Kmnを取り出し操作を終了した場合には、ある部屋Rmnの扉Dmnを鍵Kmnを用いて開き、ある部屋Rmnに入室(出社)する。
【0128】
ある部屋Rmn内の防犯装置(この例では、防犯センサ4a)は、鍵収容部Cmnから鍵Kmnを取り出した時点から、警戒解除状態になっているので、この部屋Rmnの利用者が、ある部屋Rmnに入室(出社)しても、部屋Rmn内の防犯装置(この例では、防犯センサ4a)から警戒警報が発令されることはない。
【0129】
また、ある部屋Rmn内の照明装置(図示せず。)は、鍵収容部Cmnから鍵Kmnを取り出した時点から、点灯するようにされているので、後は、室内の照明スイッチにより、ある部屋Rmn内の照明装置(図示せず。)を希望通りに点灯・消灯できる。
また、ある部屋Rmn内の空調装置(図示せず。)は、鍵収容部Cmnから鍵Kmnを取り出した時点から、運転するようにされているので、後は、室内の空調スイッチにより、ある部屋Rmn内の空調装置(図示せず。)を希望通りに運転・停止できる。
【0130】
上記した、ある利用者以降にこの建物Bに出社してくる利用者は、上記の利用者と同様に操作手順で、自分の部屋に防犯装置により検知されることなく入室できる。
そして、各々の階の利用者が、この建物B内に最初に入る順番に、利用者が入った階の共用部の防犯装置(図示せず。)が警戒解除状態になり、これに連動して、利用者が入った階の共用部の照明装置(図示せず。)が点灯し、且つまた、利用者が入った階の共用部の空調装置(図示せず。)が運転状態になっていく。
【0131】
尚、ある階mに設けられている部屋の利用者であって、2番目以降の人は、上記の利用者と同様に操作手順で、自分の部屋に防犯装置により検知されることなく入室できるが、この防犯監視用システム1では、通用口用カードリーダ2に各階の共用部の防犯装置の動作状態が表示部11に表示されているので、表示部11のある階mの表示部が既に消灯している場合には、通用口用カードリーダ2のカードリーダ2aに自己IDのカードを差し込む際に、既に、ある階mに利用者が入室(出社)していることを知ることができる。
【0132】
この場合、この利用者は、ある階mに設置されているキー保管ボックス3Mの鍵収容部から自己の鍵を所定時間T2内に取り出す必要はない。
また、図14は、エレベータ7の制御をもするようにした、本発明に係る防犯監視用システムの動作を概略的に示すタイムチャートである。
この例では、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々の中、通用口用カードリーダ2から、通用口用カードリーダ2がIDカードから読み取った情報(IDコード)が、予め登録された情報(IDコード)に一致すると判断したカードボックス(この例では、キー保管ボックス3Mとする。)は、エレベータ制御盤8に、階警戒解除セット信号(全保管信号を解除する解除信号)を送信する。
【0133】
エレベータ制御盤8は、キー保管ボックス3Mから、階警戒解除セット信号(全保管信号を解除する解除信号)を受信すると、この階警戒解除セット信号(全保管信号を解除する解除信号)を送信してきたキー保管ボックス3Mが設置されている階にエレベータ7が停止できるようにする。
また、各階に設けられた複数キー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、階警戒セット信号(全保管信号)をエレベータ制御盤8に送信する。
【0134】
エレベータ制御盤8は、複数キー保管ボックスの3A、3B、・・・、3M、・・・のいずれかから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、階警戒セット信号(全保管信号)を発信したキーボック(この例では、キー保管ボックス3M)が設けられている階mにエレベータ7が停止するのを禁止するようになっている。
【0135】
更に、複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々は、通用口用カードリーダ2から、通用口用カードリーダ2がIDカードから読み取った情報(IDコード)を受信すると、その情報(IDコード)を複数のキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々の記憶手段に予め記憶されている情報(IDコード)と比較し、記憶手段に予め記憶されている情報(IDコード)が一致すると判断してから、一定時間が経過しても、IDカードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、階警戒セット信号(全保管信号)をエレベータ制御盤8に送信するようになっている。
【0136】
そして、エレベータ制御盤8は、複数のキー保管ボックスのいずれかから、階警戒セット信号(全保管信号)を受信すると、階警戒セット信号(全保管信号)を送信したキー保管ボックス(この例では、キー保管ボックス3M)が設けられている階mにエレベータが停止できないようにしている。
この防犯監視用システム1では、複数階を有する建物Bの各階毎に、キー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・を設ける構成にし、各階毎に設けられたキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・により、各々の階の共用部の防犯装置(この例では、各階の共用部に設けられた防犯センサ4a・・・)を、階別に、警戒と解除とに制御できるようにしている。
【0137】
これにより、ある階(例えば、ある階m)の全ての利用者が退出すると、その階(この例では、ある階m)の共用部の防犯装置(この例では、各階の共用部に設けられた防犯センサ4a・・・)のみを警戒状態にできる。このため、建物Bのその他の階には利用者がいても、全ての利用者が退出した階(この例では、ある階m)は、その階(この例では、ある階m)の共用部の防犯装置(この例では、ある階mの共用部に設けられた防犯センサ4a・・・)が警戒状態にされているため、その階(この例では、ある階m)の共用部に、その階に関係の無い者が侵入すると、防犯装置により、直ちに、その者を検知できる。
【0138】
また、防犯監視用システム1では、各階に設けられた複数キー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・にの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号を、所定時間T2を経過してから、防犯監視盤4に送信するようにしている。これにより、ある階で、最後に、その階に設けられているキー保管ボックスの鍵収容部に鍵を返却した者が、共用部の防犯装置によって検知され、防犯警報が発令されてしまうことを防ぐことができる。
【0139】
また、この防犯監視用システム1では、各階の共用部の防犯装置は、各々、各階の利用者の中、この建物Bの通用口用カードリーダ2に、最初に、IDカードを差し込んだ場合に、初めて、警戒解除状態になる。
これにより、他の階の利用者が、既に、この建物B内に入っても、ある階の利用者が、依然として、誰一人として、この建物B内に入っていない場合には、利用者が誰一人として来ていない、ある階の共用部の防犯装置は警戒状態になっているため、その階に関係の無い者が、その階に入ると、共用部の防犯装置により検知されることになる。
【0140】
この結果、各階毎の警備を一層充実したものにできる。
更に、この防犯監視用システム1では、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされてから、一定時間T1を経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合には、その階の共用部の防犯装置を再び警戒状態にしている。
【0141】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の防犯装置がいつまでも警戒解除状態になっているというゆゆしき事態が生じるのを防ぐことができる。
更にまた、防犯監視用システム1では、通用口用カードリーダ2に、複数階を有する建物Bの各階の共用部の防犯装置の動作状態を表示する表示部11を設けているので、利用者は、通用口用カードリーダ2に、IDカードを差し込む際に、その利用者が利用している部屋のある階に、他の利用者が既に来ているか否かを知ることができる。また、ある階の部屋の利用者であって、その階に最初に行く人に、一定時間内に、その階のキー保管ボックスから自己の鍵を取り出す必要があるという注意を促すことができる。
【0142】
また、防犯監視用システム1では、各階に設けられたキー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々で、キー保管ボックス3A、3B、・・・、3M、・・・の各々が設置されている階の各部屋の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにしている。
これにより、従来の共用エントランス部Bcに設けられたキー保管ボックス103で、各部屋R11・・・の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにした従来の防犯監視用システム101に比べ、利用者の移動に要する時間分だけ速く、各部屋の防犯装置の警戒が行える。
【0143】
また、この防犯監視用システム1では、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、これに対応して、共用部の防犯装置が警戒状態になった階の共用部の照明装置を消灯するようにしているので、誰もいない階の共用部の照明装置がいつまでも点灯しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
更にまた、防犯監視用システム1では、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の照明装置を点灯状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の照明装置を消灯するようにしている。
【0144】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の照明装置がいつまでも点灯状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
更に、この防犯監視用システム1では、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、共用部の防犯装置が警戒状態になった階の共用部の空調装置を停止するようにしているので、誰もいない階の共用部の空調装置がいつまでも動作しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
【0145】
更に、この防犯監視用システム1では、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の空調装置を動作状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の空調装置を停止するようにしている。
【0146】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の空調装置がいつまでも動作状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
また、エレベータ7の制御をも行えるようにした防犯監視用システム1では、共用部の防犯装置が警戒状態になっている階には、エレベータ7が停止できないようにしている。
【0147】
これにより、誰もいない階に、その階に関係の無い者が、エレベータ7を利用して、侵入することを防ぐことができる。
更に、この防犯監視用システム1では、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階にエレベータ7が停止できるようにしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階にエレベータが停止できないようにしている。
【0148】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階に関係の無い者が、エレベータ7を利用して、侵入することを防ぐことができる。
【0149】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、請求項1に記載の防犯監視用システムでは、複数階を有する建物の各階毎に、キー保管ボックスを設ける構成にし、各階毎に設けられたキー保管ボックスにより、その階の共用部の防犯装置の警戒と解除とを行えるようにしている。
【0150】
これにより、ある階の全ての利用者が退出すると、その階の共用部の防犯装置を警戒状態にできる。このため、たとえ、建物のその他の階には利用者がいたとしても、全ての利用者が退出した階の共用部の防犯装置は警戒状態にされているため、その階に関係の無い者が侵入すると、直ちに、その者を検知できる。
また、各階の共用部の防犯装置は、各階の利用者の中、この建物の通用口用カードリーダに、最初に、IDカードを差し込んだ場合に、初めて、警戒解除状態になる。これにより、他の階の利用者が、既に、この建物内に入っていたとしても、誰一人として入っていない階の共用部の防犯装置は、依然として、警戒状態になっているため、その階に関係の無い者が侵入すると、その階の共用部に設置されている防犯装置により検知されることになる。この結果、各階毎の警備を一層充実したものにできる。
請求項2に記載の防犯監視用システムでは、各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、鍵収容部に全ての鍵が返却されたという信号を、所定時間経過してから、防犯監視盤に送信するようにしている。これにより、ある階で、最後に、その階に設けられているキー保管ボックスの鍵収容部に鍵を返却した者が、防犯装置によって検知され、防犯警報が発令されてしまうことを防ぐことができる。
【0152】
請求項3に記載の防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされてから、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合には、その階の共用部の防犯装置を再び警戒状態にしている。
【0153】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の防犯装置がいつまでも警戒解除状態になっているというゆゆしき事態が生じるのを防ぐことができる。
請求項4に記載の防犯監視用システムでは、通用口用カードリーダに、複数階を有する建物の各階の共用部の防犯装置の動作状態を表示する表示部を設けているので、利用者は、通用口用カードリーダに、IDカードを差し込む際に、その利用者が利用している部屋のある階に、他の利用者が既に来ているか否かを知ることができる。
【0154】
請求項5に記載の防犯監視用システムでは、各階に設けられたキー保管ボックスで、各部屋の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにしている。
これにより、従来の共用エントランス部に設けられたキー保管ボックスで、各部屋の防犯装置の警戒又は警戒解除ができるようにした従来の防犯監視用システムに比べ、利用者の移動に要する時間分だけ速く、各部屋の防犯装置の警戒が行える。
【0155】
請求項6に記載の防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、これに対応して、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になった階の共用部の照明装置を消灯するようにしているので、誰もいない階の共用部の照明装置がいつまでも点灯しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
請求項7に記載の防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の照明装置を点灯状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の照明装置を消灯するようにしている。
【0156】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の照明装置がいつまでも点灯状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
請求項8に記載の防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が各階毎に警戒状態になると、これに対応して、共用部の防犯装置が警戒状態になった階の共用部の空調装置を停止するようにしているので、誰もいない階の共用部の空調装置がいつまでも動作しているという、電力の浪費を防ぐことができる。
【0157】
請求項9に記載の防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階の共用部の空調装置を動作状態にしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階に共用部の空調装置を停止するようにしている。
【0158】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階の共用部の空調装置がいつまでも動作状態になっているという電力の無駄が生じるのを防ぐことができる。
請求項10に記載の防犯監視用システムでは、共用部の防犯装置が警戒状態になっている階には、エレベータが停止できないようにしている。
【0159】
これにより、誰もいない階に、その階に関係の無い者が、エレベータを利用して、侵入することを防ぐことができる。
請求項11に記載の防犯監視用システムでは、ある階の共用部の防犯装置が警戒解除状態にされると、その階にエレベータが停止できるようにしているが、一定時間経過しても、その階のキー保管ボックスの鍵収容部から鍵が一つも取り出されない場合に、その階共用部の防犯装置が再び警戒状態になると、これに連動して、その階にエレベータが停止できないようにしている。
【0160】
これにより、その階には、実際には誰もいないのに、その階に関係の無い者が、エレベータを利用して、侵入することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防犯監視用システムの一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示す防犯監視用システムの内部構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】通用口用カードリーダの外観構成を概略的に示す外観構成図である。
【図4】通用口用カードリーダ、ある階に設置されたキー保管ボックスの動作を概略的に示すタイムチャートである。
【図5】通用口用カードリーダ、ある階に設置されたキー保管ボックスの動作を概略的に示すタイムチャートである。
【図6】本発明に係る防犯監視システムで用いるIDカードの構成を概略的に示す説明図である。
【図7】ある階に設けられているキー保管ボックス、防犯装置を概略的に示す平面図である。
【図8】ある階に設けられたキー保管ボックスの構成を概略的に示す外観構成図である。
【図9】ある階に設けられたキー保管ボックスの鍵収容部の動作を説明する説明図であり、図9(a)は、鍵収容部から鍵が既に取り出されている状態を、また、図9(b)は、鍵収容部に鍵を返却した状態を、各々、示している。
【図10】ある階に設けられたキー保管ボックスの鍵収容部の動作を説明する説明図であり、図10(a)は、鍵収容部に鍵が収容されている状態を、また、図10(b)は、鍵収容部から鍵を取り出した状態を、各々、示している。
【図11】ある階に設けられたキー保管ボックスの鍵保管表示部の動作を概略的に説明する説明図である。
【図12】ある階が、警戒状態になった状態を説明する摸式的な平面図である。
【図13】ある部屋が、警戒解除状態になった状態を説明する摸式的な平面図である。
【図14】エレベータの制御をもするようにした、本発明に係る防犯監視用システムの動作を概略的に示すタイムチャートである。
【図15】従来の防犯監視用システムの一例を概略的に示すブロック図である。
【図16】図15に示す従来の防犯監視用システムの設置例を模式的に示す全体構成図である。
【図17】従来の防犯監視用システムのキー保管ボックス、防犯監視盤、照明制御盤及び空調制御盤の動作を概略的に示すタイムチャートである。
【図18】従来の防犯監視用システムの共用エントランス部に1台設けられるキー保管ボックスの構成を概略的に説明する説明図である。
【図19】従来の防犯監視用システムの共用エントランス部に1台設けられるキー保管ボックスの鍵収容部の動作を説明する説明図であり、図19(a)は、鍵収容部から鍵が既に取り出されている状態を、また、図19(b)は、鍵収容部に鍵を返却した状態を、各々、示している。
【図20】従来の防犯監視用システムの共用エントランス部に1台設けられるキー保管ボックスの鍵収容部の動作を説明する説明図であり、図20(a)は、鍵収容部に鍵が収容されている状態を、また、図20(b)は、鍵収容部から鍵を取り出した状態を、各々、示している。
【図21】従来の防犯監視用システムの共用エントランス部に1台設けられるキー保管ボックスの鍵保管表示部の動作を概略的に説明する説明図である。
【図22】従来の防犯監視用システムの、ある階に設けられている防犯装置を概略的に示す平面図である。
【図23】従来の防犯監視用システムの共用エントランス部に1台設けられるキー保管ボックスの鍵収容部におけるある鍵の取り出し又は返却操作に伴う、キー保管ボックスの動作と、各部屋内に設けられた防犯装置の動作、照明制御盤の動作、及び、空調制御盤の動作を概略的に示すタイムチャートである。
【図24】ある部屋の防犯装置の動作を説明する説明図であり、図24(a)は、ある部屋の防犯装置が警戒状態になった様子を示す図であり、また、図24(B)は、ある部屋の防犯装置が警戒解除状態になった様子を示す図である。
【符号の説明】
1 防犯監視用システム
2 通用口用カードリーダ
2a、3a カードリーダ
3A、3B、3M キー保管ボックス
4a 防犯装置(防犯センサ)
4 防犯監視盤
5 照明制御盤
6 空調制御盤
7 エレベータ
8 エレベータ制御盤
9 電源装置
10 インターフェース盤
m ある階
De 通用口の扉
Ke 通用口の扉の電気錠
C11、C21、Cm1、Cmn 鍵収容部
Cmna 鍵収容部の扉
R11、Rm1、Rm2、Rm3、Rm4 ある階に設けられている部屋
D11、Dm1、Dm2、Dm3、Dm4 ある階に設けられているの部屋の扉
Km1、Km2、Km3、Km4 ある階に設けられている部屋の扉を開閉する鍵
Claims (11)
- 複数階を有する建物の各階毎に設けられ、その階にある各部屋に対応して設けた鍵収容部と、カードリーダとを備える複数のキー保管ボックスと、
前記建物の各階の共用部における人の出入りを監視する防犯装置の動作を制御する防犯監視盤と、
前記建物の共用エントランス部に設置した通用口の扉を施解錠する通用口用カードリーダと、を接続した防犯監視用システムであって、
前記通用口用カードリーダは、
IDカードが差し込まれると、そのIDカードから読み取られたIDコードを、前記複数のキー保管ボックスの各々に送信する一方、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記共用エントランス部の通用口に設けられた扉を解錠させる電気錠解錠信号を受信すると、前記扉を解錠し、
前記建物の各階に設置された複数のキー保管ボックスの各々は、
そのキー保管ボックスに設けられているカードリーダに読み込ませたIDカードの登録を確認すれば、その登録が確認されたIDコードに対応した鍵収容部のみ解錠させて、そのIDコードに対応する部屋の鍵の出し入れを可能とする一方、
全ての鍵収容部に鍵が収容され施錠されたときには、前記防犯監視盤に、全ての鍵収容部に鍵が返却されたという階警戒セット信号を送信し、
前記通用口用カードリーダから送信されてきた、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードの登録を確認して、
当該IDコードの登録を確認した場合には、前記電気錠解錠信号を前記通用口用カードリーダに送信するとともに、前記階警戒セット信号を解除する階警戒解除セット信号を前記防犯監視盤に送信し、
前記防犯監視盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を警戒状態にする一方、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒解除セット信号を受信すると、
前記階警戒解除セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を警戒解除状態にするようになっている、防犯監視用システム。 - 前記各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、全ての鍵収容部に鍵が返却された状態になると、前記階警戒セット信号を、所定時間経過してから、前記防犯監視盤に送信するようになっている、請求項1に記載の防犯監視用システム。
- 前記複数のキー保管ボックスの各々は、
前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを前記複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、前記記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、前記IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、前記階警戒セット信号を前記防犯監視盤に送信し、
前記防犯監視盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた防犯装置を、再び、警戒状態にするようにした、請求項1又は請求項2に記載の防犯監視用システム。 - 前記通用口用カードリーダに、前記複数階を有する建物の各階に対応させた、前記複数階を有する建物の各階の共用部の防犯装置の各々の動作状態を表示する表示部を設けた、請求項1〜3のいずれかに記載の防犯監視用システム。
- 前記防犯監視盤は、更に、前記建物の各部屋に設けられた防犯装置の警戒、警戒解除の設定制御ができるようにされており、
前記複数のキー保管ボックスの各々は、
各々に設けられているカードリーダにIDカードを差し込むことで読み取られたIDコードの登録が確認された後、所定時間内に、対応する鍵収容部を解錠させて鍵が取り出されると、前記IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されたという個別警戒解除セット信号を前記防犯監視盤に送信し、且つ、
各々に設けられている鍵収容部に鍵が返却されると、鍵収容部に鍵が返却されたという信号を前記防犯監視盤に送信し、
前記防犯監視盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれから、前記個別警戒解除セットを受信すると、鍵が取り出された鍵収容部に対応する部屋の防犯装置を警戒解除状態にし、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記鍵収容部に鍵が返却されたという個別警戒セット信号を受信すると、鍵が返却された鍵収容部に対応する部屋の防犯装置を警戒状態にする、請求項1〜4のいずれかに記載の防犯監視用システム。 - 前記複数階を有する建物は、更に、
前記建物の各階の共用部の照明装置の点灯・消灯を制御する照明装置制御盤を備え、
前記複数のキー保管ボックスの各々の中、前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、前記照明装置制御盤に、前記階警戒セット信号を解除する階警戒解除セット信号を送信し、
前記照明装置制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒解除セット信号を受信すると、
前記階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階の共用部の照明装置を点灯し、且つ、
前記各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、全ての鍵収容部に鍵が返却された状態になると、前記階警戒セット信号を前記照明装置制御盤に送信し、
前記照明装置制御盤は、前記複数キー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階の共用部に設けられた照明装置を消灯状態にするようになっている、請求項1〜5のいずれかに記載の防犯監視用システム。 - 前記複数のキー保管ボックスの各々は、
前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを前記複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、前記記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、前記IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、前記階警戒セット信号を前記照明装置制御盤に送信し、
前記照明制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた照明装置を、再び、消灯状態にするようにした、請求項6に記載の防犯監視用システム。 - 前記複数階を有する建物は、更に、
前記建物の各階の共用部の空調装置の動作・停止を制御する空調装置制御盤を備え、
前記複数のキー保管ボックスの各々の中、前記通用口用カードリーダがIDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、前記空調装置制御盤に、前記階警戒解除セット信号を送信し、
前記空調制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒解除セット信号を受信すると、
前記階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階の共用部の空調装置を動作状態にし、且つ、
前記各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、
鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、前記階警戒セット信号を前記空調装置制御盤に送信し、
前記空調装置制御盤は、前記複数キー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階の共用部に設けられた空調装置を停止状態にするようになっている、請求項1〜7のいずれかに記載の防犯監視用システム。 - 前記複数のキー保管ボックスの各々は、
前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを前記複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、前記記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、前記IDカードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、前記階警戒セット信号を前記空調制御盤に送信し、
前記空調制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階の共用部に設けられた空調装置を、再び、停止状態にするようにした、請求項8に記載の防犯監視用システム。 - 前記複数階を有する建物は、更に、
エレベータと、
前記エレベータを制御するエレベータ制御盤とを備え、
前記複数のキー保管ボックスの各々の中、前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードの登録を確認したキー保管ボックスは、前記エレベータ制御盤に、前記階警戒解除セット信号を送信し、
前記エレベータ制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒解除セット信号を受信すると、
前記階警戒解除セット信号を送信してきたキー保管ボックスが設置されている階にエレベータが停止できるようにし、且つ、
前記各階に設けられた複数キー保管ボックスの各々は、鍵収容部に全ての鍵が返却された状態になると、前記階警戒セット信号を前記エレベータ制御盤に送信し、
前記エレベータ制御盤は、前記複数キー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を発信したキーボックが設けられている階にエレベータが停止するのを禁止するようになっている、請求項1〜9のいずれかに記載の防犯監視用システム。 - 前記複数のキー保管ボックスの各々は、
前記通用口用カードリーダから、前記通用口用カードリーダが前記IDカードから読み取ったIDコードを受信すると、そのIDコードを前記複数のキー保管ボックスの各々の記憶手段に予め記憶されているIDコードと比較し、前記記憶手段に予め記憶されているIDコードが一致すると判断してから、一定時間が経過しても、前記IDコードに対応する鍵収容部から鍵が取り出されないときには、再び、前記階警戒セット信号を前記エレベータ制御盤に送信し、
前記エレベータ制御盤は、
前記複数のキー保管ボックスのいずれかから、前記階警戒セット信号を受信すると、
前記階警戒セット信号を解除する解除信号を送信したキー保管ボックスが設けられている階にエレベータが停止できないようにした、請求項10に記載の防犯監視用システム。
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