JP4185240B2 - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油性成分を多量に配合でき、高粘度でかつ透明性が高く、広い温度範囲で安定な乳化系を与える水中油型乳化化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明性を有する水中油型乳化化粧料は、例えば高圧乳化機を使用して乳化粒子の平均粒径が0.2μm以下の微細化エマルションを得ることにより製造される(例えば、特開昭63−126543号公報、特開平4−48925号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高圧乳化法で得られる微細化エマルションは、一般に粘度が数十mPa・sと低く、用途が限られていた。粘度が比較的高いジェル状の乳化物は、美容液、ボディローション、ヘアトリートメント等の種々の化粧料として利用可能であるが、上記の微細化エマルションは低粘度であるためそのままでは利用できず、水溶性増粘剤で増粘する方法がある。しかし、増粘剤で増粘したものは、塗布後、乾き際にべたつくことが多く、透明かつ高粘度であり、使用感のよい水中油型乳化化粧料の要望が強い。
本発明の目的は、透明かつ高粘度で使用感がよく、油性成分を多量に含有することができ、広い温度範囲で安定な水中油型乳化化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、固体脂を含有する油性成分及び水を、親水性界面活性剤とともに強力な剪断力を有する乳化機を用いて乳化することによって、上記目的が達成されることを見出した。
【0005】
本発明は、リン酸エステル塩、N−アシルグルタミン酸モノナトリウム及びアルキルトリメチルアンモニウム塩から選ばれる親水性界面活性剤 0.1〜30重量%、
液体油成分 0.5〜80重量%、
脂肪族アルコール、コレステロール、脂肪酸、脂肪酸アミド誘導体及び脂肪族アミン誘導体から選ばれる固体脂 3.2〜30重量%、並びに
水を含有し、550nmの光透過率が50%以上で、25℃における粘度が200〜1,000,000mPa・sである水中油型乳化化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の水中油型乳化化粧料の油相は液体油成分と固体脂とからなる。このうち、液体油成分は、常温で液体であり、20℃の水と混合した場合に2相分離を生ずる油剤で、皮膚や毛髪に柔軟性、滑沢性を与え、皮膜を形成して外部からの刺激物等の侵入及び内部からの水分蒸散を抑制する等の効果を有する成分である。
【0007】
液体油成分としては、流動パラフィン、スクワラン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素油;ジオクチルエーテル、エチレングリコールモノラウリルエーテル、エチレングリコールジオクチルエーテル、グリセロールモノオレイルエーテル等のエーテル油;ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸ジイソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリカプロイン等のエステル油;イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の飽和高級アルコール;オレイルアルコール、ラノリンアルコール等の不飽和高級アルコール;エイコセン酸、イソミリスチン酸、カプリン酸等の高級脂肪酸;ラウロイルラウリルアミン、ラウリン酸ブチルアミド等の高級脂肪酸アミド;オリーブ油、大豆油、綿実油等の油脂;ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油;パーフルオロアルキルエチルリン酸、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンリン酸、パーフルオロポリエーテル、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系油等が挙げられる。
【0008】
特に流動パラフィン、スクワラン、パルミチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノラウリルエーテル、パーフルオロポリエーテル、ジメチルポリシロキサンが好ましい。これらの油性成分は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0009】
本発明の水中油型乳化化粧料中に、液体油成分は、0.5〜80重量%(以下単に%と記載する)、特に3〜70%含有するのが好ましい。
【0010】
次に、固体脂は25℃で固体の油性物質であり、脂肪族化合物が好ましく、脂肪族アルコール、コレステロール、脂肪酸、脂肪族アミド誘導体及び脂肪族アミン誘導体から選ばれるものがよい。そのうち、脂肪族アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等、炭素数12〜24の飽和脂肪族アルコールが好ましい。また、脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べヘン酸等、炭素数12〜24の飽和脂肪酸が好ましい。脂肪族アミド誘導体としては、タイプI〜タイプVIの天然セラミド、N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド、N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルデカナミド等のセラミド類及びその類似物質が好ましい。脂肪族アミン誘導体としては、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、デヒドロスフィンゴシン、デヒドロフィトスフィンゴシン、スフィンガジエニン及びこれらのN−メチル体又はN,N−ジメチル体等のスフィンゴシン類、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール等が好ましい。これらのうち、特にセタノール、ステアリルアルコール、コレステロール、ステアリン酸、パルミチン酸、セラミド類及びその類似物質、スフィンゴシン類が好ましい。
【0011】
固体脂は、後述の親水性界面活性剤1重量部に対して0.5〜15重量部、好ましくは1〜10重量部の範囲で含有するのがよく、本発明の水中油型乳化化粧料中に1〜30%、特に2〜20%含有するのが好ましい。
【0012】
本発明の水中油型乳化化粧料を製造するにあたっては親水性界面活性剤を使用する。親水性界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びHLB9以上の非イオン性界面活性剤から選ばれ、疎水基として、炭素数10〜24、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。本発明において、親水性とは、界面活性剤、油、水を混合したとき、水中油型(O/W)乳化物を作り得る界面活性剤をいう。
【0013】
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、モノステアリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩等が挙げられる。
【0014】
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、トリアルキルメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
【0015】
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系両性界面活性剤、N−ラウリルグリシン、N−ラウリルβ−アラニン、N−ステアリルβ−アラニン等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0016】
非イオン性界面活性剤は、安定な乳化系を与えるために、HLB9以上、特にHLB10〜17、さらにHLB12〜17のものが好ましい。ここに、HLBとは親水性−親油性のバランス(Hydrophilic-Lypophilic Balance)を示す指標であり、小田・寺村らによる次式により定義される。
【0017】
【数1】
【0018】
このような非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、アルキルグルコシド系界面活性剤等が挙げられる。
【0019】
親水性界面活性剤のうち、N−ステアロイルアルギニンモノナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(6)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(30)セチルエーテル、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムが好ましい。
これらの親水性界面活性剤は2種以上併用してもよい。
【0020】
本発明の水中油型乳化化粧料中に、親水性界面活性剤は0.1〜30%、好ましくは0.1〜6%含有するのがよい。
【0021】
本発明の水中油型乳化化粧料中に、水相は5〜99.85%、特に10〜98.9%含有するのが好ましい。
【0022】
本発明の水中油型乳化化粧料は、液体油成分、固体脂及び適宜添加される油溶性成分を含有する油相と水、親水性界面活性剤及び適宜添加される水溶性成分を含有する水相とを高剪断力で乳化することによって製造され、25℃において200〜1,000,000mPa・s、好ましくは2,000〜100,000mPa・sの粘度を有する。この際の乳化分散する油相乳化粒子の平均粒径は0.01〜0.2μmの大きさを有するものとなる。平均粒径はレーザー回折/散乱法で測定される。
【0023】
このような微細な油滴の乳化系を得るためには、高剪断力による乳化は、最大剪断力が10,000s-1以上、特に10,000〜100,000,000s-1に相当する剪断力が得られる乳化機で行うのがよい。
このような高剪断力は、既存の高圧乳化機例えば、フィルミックス(特殊機化社製)、クレアミックス(エムテクニック社製)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、DeBEE2000(B.E.E.インターナショナル社製)等により得ることがきる。
【0024】
例えば、噴射圧力を300〜3,000kg/cm2、温度を5〜50℃の範囲に設定することによって、所望のマイクロエマルションを得ることができる。ただし、上記の圧力・温度等の運転条件は装置の仕様により異なるものであって、特に限定されるものではない。
また、通常の乳化方法で得た予備エマルションに同様の高剪断力処理を施すことにより、より効率的に所望の乳化系を得ることもできる。また、必要に応じて、この高剪断力処理を繰り返し行なってもよい。
【0025】
こうして、油相含有量が高く高粘度の水中油型乳化液を製造した上で、更に水又は水性媒体で希釈し、油相含有量及び粘度を調整した乳化液を得ることもできる。
ここで水性媒体とは、水と水溶性アルコール類の混合物であって、水溶性アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量400〜20,000)、ソルビタン、ソルビトール、マルトース、マルトトリオース、ヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0026】
この際、水溶性高分子を加えて粘度を調節することもできる。
水溶性合成高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルスルホン、マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリジアリルアミン、ポリエチレンイミン、水溶性セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸エステルナトリウム等)、デンプン誘導体(例えば、酸化デンプン、ジアルデヒドデンプン、デキストリン、ブリティシュガム、アセチルデンプン、リン酸デンプン、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン等)が挙げられる。
水溶性天然高分子としては、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カラギーナン、ファーセルラン、寒天、ハイメトキシペクチン、ローメトキシペクチン、キチン、キトサン、デンプン(例えば、トウモロコシ、バレイショ、小麦、米、甘薯、タピオカ等由来のデンプン、αデンプン、可溶性デンプン等)、発酵法多糖類(例えば、キサンタンガム、プルラン、カードラン、デキストラン等)、蛋白質(例えば、カゼインナトリウム、ゼラチン、アルブミン等)、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等が挙げられる。
【0027】
これらの水溶性高分子の中で、ポリエチレンオキサイド(分子量10万〜500万)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、水溶性セルロース、カラギーナンが好ましい。
【0028】
これらの水溶性高分子は、例えば60℃に加温した水相に攪拌下添加して溶解させ、室温付近まで放冷後、必要に応じて中和剤を加えることにより水性ゲルを形成することができる。本発明の水中油型乳化化粧料における含有量は、通常0.01〜30%であるが、各水溶性高分子の種類や中和度によって異なり、配合物の粘度が前記範囲になるように適宜選択される。
【0029】
得られる水中油型乳化化粧料は、安定な微細化エマルションを形成しているため、外観が高い透明性を呈する。ここで透明性とは紫外可視吸光光度計により評価でき、波長550nmの光の透過率が50%以上、好ましくは60%以上である。
【0030】
本発明の水中油型乳化化粧料は、ヘアリキッド、ヘアムース、シャンプー、リンス等の毛髪化粧料;アフターシェーブローション等のひげそり用化粧料;ボディローション、フェイスローション、化粧水、美容液、浴剤等の皮膚化粧料、ボデイシャンプー等として使用することができる。個々の用途に応じて適宜配合される成分は上記微細化エマルションを得た後、配合してもよいし、高速剪断処理の前に予め含有させておくこともできる。
【0031】
【実施例】
実施例1
表1の組成成分のうち、水、エタノール以外の成分を80℃にて予め加熱混合して溶解した相に、プロペラ攪拌下で80℃の水を加え予備乳化を行なった。25℃まで冷却した後、エタノールを添加した。この予備乳化物を高圧乳化機(DeBEE2000 (B.E.E.インターナショナル社製))を使用して剪断速度(10,000,000s-1)で10回通液して水中油型乳化物を製造した。
なお、表中、比較例1は、固体脂を用いないで同様に製造した水中油型乳化物にヒドロキシエチルセルロースを加えて増粘したものであって、比較例2は、各成分を単に混合した水性ゲルである。
【0032】
光透過率は、紫外可視吸光光度計UV−160(島津製作所製)、吸収波長550nmの吸光度(セル長1cm)で測定した。粘度は、B型回転粘度計(ローターNo.1〜4、回転数6r/min)で25℃にて測定した。化粧料としての油性感及びしっとり感は、専門パネル20名が、クレンジングフォームにて洗顔の後、各化粧料を顔に塗布して、塗布時の油性感と乾いた後のしっとり感を評価した。
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、本発明の水中油型乳化化粧料は、透明感に優れ、増粘剤を用いることなく高粘度であり、油性感、しっとり感に優れていた。
【0036】
実施例1と同様に以下の各実施例の水中油型乳化化粧料を製造した。
【0037】
実施例2
組成:
N-ステアロイル-L-グルタミン酸モノナトリウム 0.7%
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 4.0
ソルビトール 7.0
エタノール 7.0
セタノール 3.0
ステアリルアルコール 2.0
精製水 76.3
製造した水中油型乳化化粧料は、光透過率69%、平均粒径0.22μm、粘度20,000mPa・sであった。
【0038】
実施例3
組成:
モノステアリルリン酸ナトリウム 1.0%
スクワラン 7.0
1,3−ブタンジオール 2.2
12−ヒドロキシステアリン酸 1.2
パルミチン酸 1.1
ステアリン酸 0.9
精製水 86.6
製造した水中油型乳化化粧料は、光透過率77%、平均粒径0.14μm、粘度4,125mPa・sであった。
【0039】
実施例4
組成:
N-ステアロイル-L-グルタミン酸モノナトリウム 1.0%
パーフルオロポリエーテル 8.0
グリセリン 9.4
エタノール 4.0
ドコサヘキサエン酸 1.2
コレステロール 2.3
精製水 74.1
製造した水中油型乳化化粧料は、光透過率83%、平均粒径0.08μm、粘度13,000mPa・sであった。
【0041】
実施例5
組成:
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0%
ジメチルポリシロキサン(2cs) 20.0
ジプロピレングリコール 15.0
パルミチン酸 2.4
ステアリン酸 3.6
セラミド類似物質*) 5.0
精製水 52.0
*)N-(2-ヒドロキシ-3-ヘキサデシロキシプロピル)-N-2-ヒドロキシエチルヘキサ デカナミド
製造した水中油型乳化化粧料は、光透過率75%、平均粒径0.1μm、粘度27,000mPa・sであった。
【0042】
実施例6
組成:
N-ステアロイル-L-グルタミン酸モノナトリウム 0.6%
スクワラン 3.0
コレステロール 0.2
ソルビトール 4.0
エタノール 7.0
フィトスフィンゴシン 3.0
パルミチン酸 1.2
ステアリン酸 1.8
精製水 79.2
製造した水中油型乳化化粧料は、光透過率70%、平均粒径0.18μm、粘度18,900mPa・sであった。
【0043】
実施例2〜6の水中油型乳化化粧料は−5〜40℃で1年間保存しても安定であった。
【0044】
【発明の効果】
透明かつ高粘度で使用感がよく、液体油成分を多量に含有することができ、広い温度範囲で安定で、油性感、しっとり感等に優れた水中油型乳化化粧料を与えることができる。
Claims (2)
- リン酸エステル塩、N−アシルグルタミン酸モノナトリウム及びアルキルトリメチルアンモニウム塩から選ばれる親水性界面活性剤 0.1〜6重量%、
液体油成分 0.5〜80重量%、
脂肪族アルコール、コレステロール、脂肪酸、脂肪酸アミド誘導体及び脂肪族アミン誘導体から選ばれる固体脂 3.2〜30重量%、並びに
水を含有し、最大剪断速度10,000〜100,000,000 s -1 に相当する剪断力を与えることにより製造される、550nmの光透過率が50%以上で、25℃における粘度が2,000〜1,000,000mPa・sである水中油型乳化化粧料。 - 請求項1記載の水中油型乳化化粧料を水性媒体で希釈してなる液状化粧料。
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