JP4895336B2 - ポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法に関する。詳しくは、潤いや滑らかさに優れた化粧機能性を有する安定なポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低分子量の環状オルガノシロキサンを界面活性剤と重合触媒の存在下に水中で乳化分散させて開環重合させることにより、シリコーンオイルからシリコーンガムにわたって広い粘度範囲の高分子量オルガノポリシロキサンが得られることは知られており、例えば、特公昭34−2041号公報、特公昭41−13995号公報、特公昭43−18800号公報および特公昭44−20116号公報等で開示されている。
【0003】
このような乳化重合に供される低分子量オルガノシロキサンとしては、乳化・開環重合しやすく、かつ入手が容易なことから、一般に、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような環状オルガノシロキサンオリゴマーが用いられている。しかしながら、環状オルガノシロキサンオリゴマーの開環重合は平衡化反応であるため、乳化重合後のポリオルガノシロキサン中には、通常、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような環状オルガノシロキサンオリゴマーが8〜15重量%存在し、このオリゴマーの揮散により乳化系の物理的安定性が低下することがあるという欠点があった。また、このようなエマルジョンを配合した毛髪用化粧料を、たとえば美容院で多量に使用した場合、特に加熱ブロー処理を伴う場合には、揮散した環状オルガノシロキサンオリゴマーが周辺の換気ファン系を汚損したり、ファンヒーターなど多種の電気機器の接点障害を起こして周囲環境を汚染することがあった。さらにこのようなエマルジョンを皮膚用化粧料に用いると、シロキサンオリゴマーの揮発によって化粧品の感触を損ねることがあった。
【0004】
このため、ポリオルガノシロキサンエマルジョンを化粧料用途に使用する場合には、環状オルガノシロキサンオリゴマーの含有量を抑制することが求められるようになった。しかしながら、乳化重合後のポリオルガノシロキサンエマルジョンを破壊することなく残存する環状オルガノシロキサンのみを除去するのは困難であった。
【0005】
一方、特公昭41−13995号公報、特開平63−265924号公報および特開平4−178429号公報には、分子鎖末端がシラノール基で封鎖されたポリジオルガノシロキサンを、脂肪族炭化水素基で置換されたベンゼンスルホン酸のような界面活性作用を有するスルホン酸触媒の存在下に水中で高圧ホモジナイザーを用いて乳化した後、室温に放置して重合させることが記載されている。
【0006】
このように、乳化重合によって高分子量ポリオルガノシロキサンのエマルジョンを調製する際には、通常、界面活性剤を兼ねる重合触媒として、乳化が容易で入手しやすいドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸が用いられている。
【0007】
しかしながらアルキルベンゼンスルホン酸を用いると、重合後に中和してもその塩がエマルジョン中に残存して、用途によっては紫外線により着色が生じるという欠点があった。また、生分解性が低いために、環境への影響が大きい点も問題であった。さらに、アルキルベンゼンスルホン酸により乳化したポリオルガノシロキサンエマルジョンを化粧料の原料として用いると、アルキルベンゼンスルホン酸塩は洗浄力が強いために皮膚や頭皮や毛髪を過剰に刺激し、その結果、化粧料の使用感を低下させるだけでなく、皮膚のかゆみやあれ、頭皮のふけや毛髪の損傷等を引き起こすことがあるという欠点があった。
【0008】
【発明が解消しようとする課題】
本発明者らは上記問題点を解消すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、潤いや滑らかさに優れた化粧機能性を有する安定なポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法および、該製造方法により得られたエマルジョン組成物からなる化粧料原料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)ケイ素原子数が4〜8個の環状オルガノシロキサンの混合物の含有率が2.5重量%以下である末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサン 100重量部を、(B)一般式:R3−CO−NR4−C2H4−SO3M(式中、R3およびR4は非置換の一価炭化水素基であり、Mは水素原子,アルカリ金属原子,アンモニウムおよびトリエタノールアンモニウムからなる群から選択される基である。)で示される化合物 1〜100重量部の存在下で、(C)水 30〜1000重量部中で乳化縮重合することを特徴とするポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
【0011】
(a)成分は末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサンであり、一般式(I):HO(R2 2SiO)nHで示される両末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサンが挙げられる。式中、R2は同一もしくは異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;ビニル基,アリル基,ヘキセニル基などの不飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基,シクロヘキシル基などの飽和脂環式炭化水素基;フェニル基,トリル基,ナフチル基などの芳香族炭化水素基が例示される。nは25℃における粘度が10〜30,000mPa・sとなるような値である。このようなポリオルガノシロキサンとして具体的には、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン,テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサン,オクタメチル−1,7−ジヒドロキシテトラシロキサンが例示される。このような末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサンは、通常、環状シロキサンオリゴマーを、硫酸のような酸性触媒または、水酸化カリウムやカリウムシラノレートのようなアルカリ性触媒の存在下に開環重合させた後、水により分子鎖末端を停止する方法によって合成される。尚、この方法で得られた反応生成物には、通常、未反応のケイ素原子数が4〜8個の環状オルガノシロキサン(4量体〜8量体)の混合物(以下、「環状オルガノシロキサンオリゴマー」という)が存在するが、本発明ではその含有率を2.5重量%以下であり、1.5重量%以下がより好ましく、1.0重量%以下がさらに好ましい。またこの反応生成物中、環状オルガノシロキサン4量体の含有率は0.1重量%以下であることが好ましく、0.05重量%以下がより好ましく、0.01重量%以下がさらに好ましい。環状オルガノシロキサンオリゴマーの含有量を低減する方法としては、例えば、開環重合によって得られたポリジオルガノシロキサンから、ストリッピングや薄膜蒸留装置により、残存する環状オルガノシロキサンオリゴマーを減圧下に留去する方法が挙げられる。
【0012】
(B)成分は、(a)成分を水中に乳化分散するためのアニオン系界面活性剤である。加えて、原料であるシラノール基含有ポリオルガノシロキサンのシラノール基の脱水重縮合反応触媒として作用する。(B)成分は、一般式:R3−CO−NR4−C2H4−SO3Mで示される化合物である。上式中、R3およびR4は非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,ミリスチル基,パルミチル基,ステアリル基などの飽和脂肪族炭化水素基;ビニル基,アリル基,ヘキセニル基,オレイル基などの不飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基,シクロヘキシル基などの飽和脂環式炭化水素基;フェニル基,トリル基,ナフチル基などの芳香族炭化水素基が例示される。このR3およびR4は同一でも異なっていてもよいが、R3は炭素原子数が1〜30であることが好ましい。R4は炭素原子数が1〜6であることが好ましく、中でもメチル基が一般的である。Mは、水素原子;ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属原子;アンモニウム,トリエタノールアンモニウムからなる群から選択される。このような(B)成分としては、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム,N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム,N−オレオイルメチルタウリンナトリウム,N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム,N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム,N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム,N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンマグネシウム,N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム,N−ステアロイルメチルタウリンカリウム,N−セチロイルメチルタウリンカリウムおよびこれらの未中和物が例示される。これらを単独で使用してもよく、数種類を組み合わせた混合物を使用してもよい。乳化効果から、これらの化合物のナトリウム塩,カリウム塩,アンモニウム塩,トリエタノールアミン塩が特に好ましい。
【0013】
(B)成分の使用量は、(a)成分100重量部に対して1〜100重量部であることが好ましく、1〜50重量部がより好ましい。これは、この範囲外ではエマルジョンの安定性が低下することがあるためである。
【0014】
(C)水は、上記(a)成分を(B)成分によりエマルジョン化するための媒体である。その使用量はエマルジョンを乳化前後において安定化させる量であればよく、特に限定されるものではないが、通常、(a)成分100重量部に対して30〜1000重量部の範囲内で使用することが好ましい。
【0015】
本発明のポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法は、(a)成分を、(B)成分の存在下に水中で乳化縮重合することにより調製することができる。得られるポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物中に含まれるポリオルガノシロキサンは、具体的には、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサンが挙げられる。該α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサンの25℃における粘度は、100〜100,000,000mPa・sであることが好ましく、1,000〜10,000,000mPa・sであることがより好ましく、5,000〜5,000,000mPa・sであることがさらに好ましく、100,000〜5,000,000mPa・sであることが極めて好ましい。また、該α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン中の環状オルガノシロキサンオリゴマー含有率は2.5重量%以下であり、2.0重量%以下がさらに好ましい。中でも環状オルガノシロキサン4量体の含有率は、2.0重量%以下であることが好ましく、1.5重量%以下がより好ましく、1.0重量%以下がさらに好ましい。
【0016】
なお、上記(a)一般式(I)で示される低分子量ポリオルガノシロキサンの乳化縮重合時に、加水分解性オルガノシランを添加してもよい。この加水分解性オルガノシランが有機官能基を有する場合には、本発明の製造方法により得られたポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物中に含まれるポリオルガノシロキサンに有機官能基を導入することができる。このような加水分解性オルガノシランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,テトラエトキシシラン,3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン,3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,3−クロロプロピルトリエトキシシラン,3−クロロプロピルトリメトキシシラン,3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン,3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン,3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン,3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン,3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン,3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン,3−カルボキシプロピルメチルジエトキシシラン,3−カルボキシプロピルメチルジメトキシシラン,p−ビニルフェニルトリエトキシシラン,p−ビニルフェニルトリメトキシシラン,2−(ビニルフェニル)エチルトリエトキシシラン,2−(ビニルフェニル)エチルトリメトキシシラン,3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピルトリエトキシシラン,3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピルトリメトキシシラン,N−メタクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−メタクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン,N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N,N−ビス(メタクリロイル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン,N,N−ビス(メタクリロイル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N,N−ビス(ラウロイル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N,N−ビス(ラウロイル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが例示される。これらを単独で使用してもよく、2種以上の混合物を使用してもよい。
【0017】
本発明のエマルジョン組成物を調製するには、(a)末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサンに、(C)水および(B)ラウロイルメチルタウリンあるいはその塩を加えてこれらを予備混合する。混合順序は任意であるが、たとえば攪拌槽中で(C)成分に(B)成分を混合溶解して攪拌しながらこれに、(a)成分を添加する方法が挙げられる。次いで、ホモジナイザー,コロイドミル,ラインミキサー,ソノレーター,コンビミックス,トレロミキサー,ホモミックラインミルなどの乳化機を通して乳化させる。このとき、ホモミキサー,コロイドミルまたはラインミキサーなどの乳化機を用いて粗乳化してから、さらに加圧ホモジナイザーや超音波ホモジナイザーなどの乳化機を通して乳化してもよい。必要であれば、さらに水を加えて均一に乳化分散させる。尚、(B)成分としてラウロイルメチルタウリン塩を用いた場合には、乳化後に酸を添加することが好ましい。これは、酸成分が(B)成分中のスルホン酸塩の一部をスルホン酸型に変換することにより、反応系内でラウロイルメチルタウリンが生成して、これが乳化重合触媒として反応に寄与するためである。使用される酸としては、硫酸,塩酸,リン酸などの無機酸や蟻酸,酢酸,クエン酸などの有機酸が挙げられる。これらの中でも硫酸や塩酸は、それ自体がシラノール基の脱水重縮合反応触媒として作用し、低温でも大きな重合速度が得られるという利点を有し、一方、リン酸,蟻酸,酢酸,クエン酸は、系中に残存しても重縮合反応中に環状オルガノシロキサンオリゴマーが副生しにくく、エマルジョン中のオリゴマー量を抑制できるという利点を有する。その使用量は特に限定されないが、(a)成分100重量部に対して0.05〜10重量部であることが好ましい。次いで攪拌を継続することにより、(a)成分中のシラノール基が重縮合反応して高分子量ポリオルガノシロキサンのエマルジョンが得られる。尚、ポリオルガノシロキサンをより高重合度化し、かつ副反応による環状オルガノシロキサンオリゴマーの生成を防止するには、重縮合反応の温度は低いほど好ましい。しかし、過度に冷却するとエマルジョンの安定性が損なわれるのでこれらを総合して、乳化縮重合温度は0〜25℃が好ましく、0〜15℃がより好ましい。重合時間は環状オルガノシロキサンオリゴマーの発生量により異なるが、48時間以内が好ましく、24時間以内がより好ましく、15時間以内がさらに好ましい。乳化縮重合後のオリゴマー含有率を3.5重量%以下に抑えるためには、高温であるほど短い時間で重合を完結させる必要があり、重合温度が低いほど長時間の重合が可能となる。所望の重合粘度に達した後は、アルカリ性物質を添加して(B)成分および酸を中和する。アルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,アンモニア,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸アンモニウム,酢酸カリウムのような無機物質;トリエタノールアミンのようなアミン類が挙げられる。目的によっては、トリメチルシロキシ基のようなトリオルガノシロキシ基を有するジオルガノポリシロキサンを末端封止剤として使用することにより、粘度を制御してもよい。
【0018】
本発明のエマルジョン組成物には、安定性を維持するために、本発明の目的を損なわない範囲であれば、(B)成分以外のアニオン系界面活性剤や非イオン系界面活性剤を添加することができる。アニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム,ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸2ナトリウム,ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム,α−オレフィンスルホン酸ナトリウム,ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン,ポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸ナトリウムが例示される。非イオン系界面活性剤としては、グリセリンモノステアレート,ソルビタンモノパルミテート,ポリオキシエチレンセチルエーテル,ポリオキシエチレンラウリルエーテル,ポリオキシエチレンステアリルエーテル,ポリオキシエチレンステアリン酸エステル,ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート,ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド,ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール,ポリオキシエチレン基を含有する変性シリコーンオイルが例示される。このような界面活性剤は,乳化前もしくは乳化後のいずれに使用してもよい。また菌汚染を防止するために防腐剤や殺菌剤を添加したり、pH調整剤や防カビ剤、防錆剤などを使用してもよい。
【0019】
以上のような本発明のポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物は、乳化剤としてN−アシルアルキルタウリンまたはその塩類を使用し、加えて環状オルガノシロキサンオリゴマーの含有率を3.5重量%以下に抑制しているので、エマルジョン自体の安定性やシリコーンの安定性ならびに各種化粧料への配合安定性に優れており、また、皮膚や頭皮に対する刺激が小さく、極めて優れた化粧機能性を示すという特徴を有する。さらに、使用時に周辺環境を汚染することがなく、人体に対する安全性が高いという利点を有する。このため、本発明のエマルジョン組成物は、皮膚用化粧料や毛髪用化粧料の原料に添加されるシリコーン成分として有用である。即ち、化粧料そのものではなく、他の成分に配合して使用される化粧料原料に好適であるという特徴を有する。
【0020】
次に、本発明の化粧料原料について説明する。
本発明の化粧料原料は、上記したポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物からなるが、本発明の目的を損なわない範囲であれば、化粧料への配合安定性をさらに向上させるために、シリコーンエマルジョンからなる化粧料原料の添加剤として公知である他の成分を添加配合することが可能である。このような添加剤としては、(B)成分以外のアニオン系界面活性剤,ノニオン系界面活性剤,pH調整剤,防腐剤,防カビ剤,防錆剤などが挙げられる。これらの成分は、単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。これらの成分の配合順序は、特に限定されないが、ノニオン系界面活性剤のような乳化縮重合の遅延や妨げになる成分は、添加量を制限したり乳化重合後に配合するのが好ましい。
【0021】
アニオン系界面活性剤の具体例としては、N−アシル−L−グルタミン酸ジエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキル(12,14,16)硫酸アンモニウム、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(1)、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(2)、アルキル(12〜14)硫酸トリエタノールアミン、アルキル硫酸トリエタノールアミン液、アルキル(12,13)硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム液、イセチオン酸ナトリウム、イソステアリン乳酸ナトリウム、ウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン硫酸トリエタノールアミン、オレイン硫酸ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク二ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸モルホリン、オレオイルザルコシン、カリウム含有石けん素地、カリウム石けん用素地液、カリ石ケン、カルボキシル化ポリオキシエチレントリドデシルエーテル、カルボキシル化ポリオキシエチレントリドデシルエーテルナトリウム塩(3E.O.)、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ジウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム液、スルホコハク酸ポリオキシエチレンモノオレイルアミドジナトリウム(2E.O.)液、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム(5E.O.)、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、セチル硫酸ジエタノールアミド、セチル硫酸ナトリウム、石けん用素地、セトステアリル硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸トリエタノールアミン、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、ヒマシ油脂肪酸ナトリウム液(30%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ジエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテル硫酸トリエタノールアミン(1E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテル硫酸ナトリウム(1E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(11〜15)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)スルホコハク酸二ナトリウム(7E.O.)、ポリオキシエチレンウンデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム液、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンペンタデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(16E.O.)液、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(2E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ジエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム、ミリストイルメチル−β−アラニンナトリウム液、薬用石ケン、ヤシ油アルキル硫酸マグネシウム・トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム液、N−ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン液、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪メチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪メチルアラニンナトリウム液、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液(30%)、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン、ラウリン酸トリエタノールアミン液、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸ミリスチン酸トリエタノールアミン、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンナカリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン液、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルβ−アラニンナトリウム液が挙げられる。
【0022】
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、エチレングリコール脂肪酸エチル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリコール脂肪酸エステル類、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル類、ペンタエリスリット脂肪酸エステル類、グルコシド誘導体類、グリセリンアルキルエーテル脂肪酸エステル類、トリメチロールプロパンオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸アミド類、アルキロールアミド類、アルキルアミンオキシド類、ラノリンおよびその誘導体類、ヒマシ油誘導体類、硬化ヒマシ油誘導体類、ステロールおよびその誘導体類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド類、ポリオキシエチレンアルキロールアミド類、ポリオキシエチレンジエタノールアミン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多価アルコールエーテル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類が挙げられる。
【0023】
pH調整剤の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、リン酸水素ニアンモニウム、リン酸水素ニナトリウム、リン酸水素ニカリウム、リン酸ニ水素アンモニウム、リン酸ニ水素ナトリウム、リン酸ニ水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、酢酸、酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸ニアンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエタノールアミンが挙げられる。
【0024】
防腐剤、防カビ剤、防錆剤の具体例としては、安息香酸、安息香酸アルミニウム、安息香酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、エチルヘキサンジオール、塩化リゾチーム、塩酸クロルヘキシジン、オクチルフェノキシエタノール、オルトフェニルフェノール、過ホウ酸ナトリウム、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号、グルコン酸クロルヘキシジン液、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロルヘキシジン、クロロブタノール、酢酸レゾルシン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、臭化ドミフェン、ジンクピリチオン、ジンクピリチオン液、ソルビン酸、サオルビン酸カリウム、チアントール、チオキソロン、チモール、チラム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸メチルナトリウム、パラクロルフェノール、パラフェノールスルホン酸ナトリウム(二水和物)、ハロカルバン、フェノキシエタノール、フェノール、ヘキサクロロファン、モノニトログアヤコール、モノニトログアヤコールナトリウム、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルヘプチルメチルリアゾリニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムトリクロロフェノキサイド、硫酸オキシキノリン、リン酸オキシキノリン、レゾルシンが挙げられる。
【0025】
このような本発明の化粧料原料は、次のような各種原料に添加混合することにより、皮膚に対する適合性が良好であり、かつ、優れた潤いや滑らかさを付与し得る皮膚用化粧料が得られる。皮膚用化粧料の各種原料としては、前述のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防カビ剤、防錆剤などの他に、アボガド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、タートル油、椿油、パーシック油、ヒマシ油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、卵黄油、モクロウ、ヤシ油、ローズヒップ油、硬化油等の油脂;オレンジラフィー油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ホホバ油、モンタンロウ、ミツロウ、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等の炭化水素;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン酸、合成脂肪酸等の高級脂肪酸;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等のアルコール;コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロール等のステロール;リノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、トリミリスチン酸グリセリン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリン、トリイソオクタン酸グリセリン、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル等の脂肪酸エステル;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、d,l−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿剤;カチオン界面活性剤;ベタイン型、アミノ酸型、イミダゾリン型、レシチン等の両性界面活性剤;酸化鉄等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジリコニウム等の白色顔料、マイカ、タルク、セリサイト等の体質顔料等の顔料;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル;精製水;カラギーナン、アルギン酸、アラビアゴム、トラガント、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレングリコール等の増粘剤、シリコーン・アクリル共重合体、シリコーンレジンやアクリルポリマー等の皮膜形成剤、さらには、紫外線吸収剤、抗菌剤、坑炎症剤、制汗剤、香料、酸化防止剤、噴射剤が例示される。尚、皮膚用化粧料として具体的には、ハンドクリーム、スキンクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、洗顔料、ボディーシャンプーが挙げられる。
【0026】
また、本発明の化粧料原料を毛髪用化粧料に使用する場合には、前述のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、pH調整剤や防腐剤、防カビ剤、防錆剤などの他に、皮膜形成剤、凍結防止剤、油分、乳化剤、湿潤剤、ふけ止め剤、酸化防止剤、キレート剤、紫外線吸収剤、香料、着色料といった各種原料を配合することによって、毛髪への付着性が良好であり、かつ、優れた潤いや滑らかさを付与し得る毛髪用化粧料を得ることができる。皮膜形成剤として具体的には、(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマーの重合体やシリコーン系化合物との共重合体、ポリ(N―アシルアルキレンイミン)、ポリ(N−メチルピロリドン)、フッ素基含有有機基やアミノ基で変性したシリコーンレジンや無官能性のシリコーンレジンが例示される。凍結防止剤は特に限定されないが、一般的には、エタノール、イソプロピルアルコール、1、3 −ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンが挙げられる。油分としては、通常化粧料に用いられるものが使用できる。代表的な例として、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ゲイろう、ビーズワックス、ジャパンワックス、ショ糖ワックス等のワックス類またはそれらの混合物、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、スクワレン等の炭化水素油またはこれらの混合物、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、硬化ヒマシ脂誘導アルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール等の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和の非置換もしくはヒドロキシ置換高級アルコールまたはこれらの混合物、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニア酸、ヒマシ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和の非置換もしくはヒドロキシ置換高級脂肪酸またはこれらの混合物、オリーブ油、ヤシ油、なたね油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、落花生油、牛脂、水添牛脂、ホホバ油、硬化ホホバ油、モノステアリン酸グリセリド、モノオレイン酸グリセリド、ジパルミチン酸グリセリド、トリミリスチン酸グリセリド、オレイルオレート、イソステアリルイソステアレート、パルミチルベヘネート、イソプロピルパルミテート、ステアリルアセテート、ジヒドロキシステアリン酸エステル等のエステル、直鎖状、分枝状または環状の低分子量シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、リン酸(塩)基含有シリコーンオイル、硫酸(塩)基含有シリコーンオイル、フッ素変性アルキル基含有シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル、高分子量シリコーン、溶剤に可溶で、室温で液状や生ゴム状、または熱可塑性を有するシリコーンレジンまたはこれらの混合物が挙げられる。これらのシリコーンは乳液状であることが好ましく、乳化剤としては、例えば、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートのような、従来一般的に使用されているものが挙げられる。湿潤剤としては、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール600 、ピログルタミン酸ソーダ、グリセリンが挙げられる。ふけ止め剤としては、イオウ、硫化セレン、ジンクピリジウム−1−チオール−N−オキサイド、サリチル酸、2、4、4'−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、1−ヒドロキシ−2−ピリドン化合物が例示される。酸化防止剤としては、BHA 、BHT 、γ−オリザノールが挙げられる。キレート剤としては、エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1、1 −ジホスホニックアシッドおよびその塩が例示される。紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンに代表されるベンゾフェノン誘導体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)−ベンゾトリアゾールに代表されるベンゾトリアゾール誘導体、桂皮酸エステル等が例示される。さらには、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム等の陽イオン性界面活性剤、あるいは、両性界面活性剤、スクワレン、ラノリン、パーフルオロポリエーテル、カチオン性ポリマー等の感触向上剤、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の保湿剤、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリオキシエチレングリコールジステアレート、エタノール等の粘度調整剤、パール化剤、香料、色素、染料、噴射剤、ビタミン、養毛料、ホルモンなどの薬剤、トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤、ジンクピリチオン、オクトピロックス等の抗フケ剤、メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、噴霧剤、その他Encyclopedia of Shampoo Ingredients(Micelle press、1985)に収載されている成分が挙げられる。尚、毛髪用化粧料として具体的には、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、セットローション、ブロースタイリング剤、ヘアスプレー、泡状スタイリング剤、ジェル状スタイリング剤、ヘアリキッド、ヘアトニック、ヘアクリーム、育毛剤、養毛剤、染毛剤が挙げられる。
【0027】
【実施例】
次に本発明を、実施例により詳細に説明する。実施例中、「部」は「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表し、「環状オルガノシロキサンオリゴマー」は環状オルガノシロキサン4量体〜8量体の混合物である。エマルジョン組成物の物性値、安定性の測定および毛髪・皮膚の処理は、以下の方法に従って行った。
【0028】
<環状オルガノシロキサンの含有率>
エマルジョン約1gを精密に秤量してこれに、10mlのヘキサンと5mlのメタノールを加えて激しく攪拌してエマルジョンを破壊し、オルガノポリシロキサンをヘキサン層に十分に溶解させた。この状態で12〜24時間放置した後、イオン交換水5mlを加えて、上層のヘキサン層をガスクロマトグラフィーにより測定して、環状オルガノシロキサンオリゴマー(D4〜D8)および環状オルガノシロキサン4量体(D4)の含有率を定量した。
【0029】
<ポリオルガノシロキサンの粘度>
エマルジョンにアセトンを添加して完全に破壊した後、オイル分を分取した。このオイル分をさらにアセトンで洗い、次いで105℃のオーブンで15分間加熱処理した後、E型粘度計を用いて25℃における粘度を測定した。
【0030】
<安定性>
得られたポリオルガノシロキサンエマルジョン50ccを、100ccのガラスビンに入れて密栓した。このガラス瓶を、12時間毎に0〜50℃までの温度サイクルを行えるように設定した環境試験器中に30日間放置して、30日経過後の外観変化と表面油分の有無を測定した。評価結果は次のように表した。
・外観変化
◎:均一で変化は認められなかった。
○:上部に若干のクリーミングが認められた。
△:クリーミングが認められた。
×:2層に分離した。
・表面油分
○:全く認められなかった。
△:僅かに油分が認められた。
×:表面全体に油分が認められた。
【0031】
<毛髪の処理>
処理毛髪の前処理として、毛髪束5gを10重量%ポリオキシエチレン(4)ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した後、流水ですすぎ、24時間以上自然乾燥した。このように前処理した毛髪を毛髪用ヘアシャンプー組成物に10秒間浸せき後、よく水切りした。その後、引掛かりがなくなるまでブラッシングを行い、24時間以上自然乾燥した。このようにシャンプー処理した毛髪を、30名のパネラーにより感触評価を行った。
【0032】
<皮膚の処理>
30名のパネラーの皮膚を、ボディーシャンプー組成物で30秒間洗浄し、流水でよくすすいだ。タオルで水分を完全に除去した後、感触評価を行った。
【0033】
【合成例1】
環状ジメチルシロキサンオリゴマーを5.4%含有する粘度65mm2/sの分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサンオイル(オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有率は1.3%)1000gを容量2000mlのナスフラスコに採取し、これをエバポレーターで窒素バブリング下、減圧度10mmHg、150℃の条件で12時間ストリッピングを行い、環状ジメチルシロキサンオリゴマー含有率を0.4%まで減少させた。尚、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有率は0.01%であった。以下、このポリジメチルシロキサンオイルを、オリゴマー低減オイルと称する。
【0034】
【実施例1】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.35ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、5℃の温度条件下で15時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−1)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表1に示した。
【0035】
【実施例2】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.33ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、5℃の温度条件下で24時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−2)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表1に示した。
【0036】
【実施例3】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.36ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、5℃の温度条件下で48時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止してα,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−3)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表1に示した。
【0037】
【実施例4】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.35ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸1.0部を添加して、5℃の温度条件下で48時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−4)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表1に示した。
【0038】
【実施例5】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.36ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、25℃の温度条件下で15時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−5)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表1に示した。
【0039】
【実施例6】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.34ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに硫酸0.5部を添加して、25℃の温度条件下で15時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−6)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0040】
【実施例7】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部およびメチルトリメトキシシラン0.3部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.38ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、15℃の温度条件下で20時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、分子鎖末端がシラノール基で封鎖された架橋型ポリメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−7)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0041】
【実施例8】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.38ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、15℃の温度条件下で20時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(A−8)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0042】
【比較例1】
ドデシルベンゼンスルホン酸1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.33ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれを別の容器に分取して、40℃の温度条件下で15時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止してα,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(B−1)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0043】
【実施例8−2】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.36ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加して、25℃の温度条件下で48時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(B−2)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0044】
【実施例8−3】
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム1.0部をイオン交換水36.0部に溶解させた後、オリゴマー低減オイル55.0部を添加して予備混合した。この混合液を、ホモジナイザーを用いて350kg/cm2の圧力で2回通過させて、平均粒子径0.35ミクロンの粗エマルジョンを得た。次いでこれに36%塩酸0.5部を添加混合して、40℃の温度条件下で15時間保持した。その後、攪拌を継続しながら、5%炭酸ナトリウム水溶液をpHが7付近になるまで滴下することにより重縮合反応を停止して、α,ω―ジヒドロキシポリジメチルシロキサンのエマルジョン組成物(B−3)を得た。得られたエマルジョン組成物の物性値および安定性を測定し、結果を表2に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【実施例9】
実施例1〜4および実施例7、8で調製したポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物A-1,A-2,A-3,A-4,A-7およびA-8を、ポリオルガノシロキサン濃度が0.25%となるように水で希釈した。この希釈エマルジョン10部を、下記成分から構成される毛髪用シャンプー基剤90部に添加配合して、毛髪用シャンプー組成物を調製した。得られた毛髪用シャンプー組成物を用いて毛髪を処理し、処理後の感触評価を行った。また、その光沢度を肉眼で観察した。これらの結果を表3に示した。
○毛髪用シャンプー基剤
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウムの25%水溶液 25.0部
ラウロイルサルコシンナトリウム 6.0部
ラウリルジメチルベタインの25%水溶液 10.0部
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0部
プロピレングリコール 5.0部
フェノキシエタノール 1.0部
塩化-o-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.5部
イオン交換水 38.5部
【0048】
【比較例4】
比較例1で調製したエマルジョン組成物B-1を用いて、実施例9と同様に毛髪用シャンプー組成物を調製して毛髪処理およびその評価を行った。結果を表3に示した。
【0049】
【表3】
【0050】
【実施例10】
実施例1〜4および実施例7、8で調製したポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物A-1,A-2,A-3,A-4,A-7およびA-8を、ポリオルガノシロキサン濃度が1.0%となるように水で希釈した。この希釈エマルジョン10部を、下記成分から構成されるボディーシャンプー基剤90部に添加配合して、ボディーシャンプー組成物を調製した。得られたボディーシャンプー組成物を用いて皮膚を洗浄し、その感触評価を行った。結果を表4に示した。
○ボディーシャンプー基剤
ラウロイルサルコシンナトリウムの30%水溶液 15.0部
スルホコハク酸ラウリル2ナトリウムの27%水溶液 15.0部
イオン交換水 60.0部
【0051】
【比較例5】
比較例1で調製したエマルジョン組成物B-1を用いて、実施例10と同様にボディーシャンプー組成物を調製して皮膚を洗浄し、その評価を行った。結果を表4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】
本発明のポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物は、N−アシルアルキルタウリンまたはその塩類を使用し、かつ、環状オルガノシロキサンオリゴマーの含有率が3.5重量%以下なので、潤いや滑らかさに優れた化粧機能性を有するという特徴を有する。また、本発明の化粧料は、毛髪および皮膚への親和性に富み、使用感に優れているという特徴を有する。
Claims (2)
- (a)ケイ素原子数が4〜8個の環状オルガノシロキサンの混合物の含有率が2.5重量%以下である末端シラノール基封鎖ポリジオルガノシロキサン 100重量部を、(B)一般式:R3−CO−NR4−C2H4−SO3M(式中、R3およびR4は非置換の一価炭化水素基であり、Mは水素原子,アルカリ金属原子,アンモニウムおよびトリエタノールアンモニウムからなる群から選択される基である。)で示される化合物 1〜100重量部の存在下で、(C)水 30〜1000重量部中で乳化縮重合することを特徴とするポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法。
- (a)成分が一般式(I):HO(R2 2SiO)nH(式中、R2は同一もしくは異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、nは25℃における粘度が10〜30,000mPa・sとなるような値である。)で示されるポリオルガノシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載のポリオルガノシロキサンエマルジョン組成物の製造方法。
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