JP4184630B2 - 自動車用グラスラン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドアサッシュ等のサッシュ部分に取付けられて、昇降ガラスの端縁をシールする自動車用グラスランに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8〜図10に示すように、自動車のドアサッシュ1には昇降ガラス2の端縁をシールするためにゴム材料等から成るグラスラン3が装着されている。このグラスラン3は、ドアサッシュ1のサッシュ溝に係合される断面略コ字状のグラスラン本体4と、このグラスラン本体4の車内側と車外側の各側壁4a,4bの先端部から底壁4c方向に延出して昇降ガラス2の端縁に密接するインナリップ5とアウタリップ6を備えている。そして、グラスラン3は、ドアサッシュ1のルーフ部に沿う水平辺(一辺)に装着される第1押出部7と、ドアサッシュ1の後部垂立辺(他辺)に装着される第2押出部8とがコーナの型成形部9において一体に結合されている。
【0003】
また、グラスラン3は、図9,図10に示すようにその両側壁4a,4bがドアサッシュの両側壁に対し開口部側に向かってハの字状に開くように形成されており、サッシュ装着時にその側壁4a,4bがサッシュの側壁に倣うように所定角度θ窄められ、それによってインナリップ5とアウタリップ6の先端部がグラスラン本体4内で寄せ合わせられるようになっている。そして、サッシュ装着時にグラスラン3の側壁4a,4bが窄められると、側壁4a,4bの水平辺側(第1押出部7側)の倒れ変形領域と後部垂立辺側(第2押出部8側)の倒れ変形領域が交差する型成形部9内の倒れ境界線k部分を中心としてグラスラン3の一辺と他辺の側面視角度がαだけ押し開かれることとなるため、グラスラン3は、予めサッシュ装着時のα分の押し開きを見込んでドアサッシュの側面視角度よりもα分小さい側面視角度に形成されている。
【0004】
尚、この関連技術は、例えば、特開平9−315161号公報等に示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のグラスラン3は、インナリップ5,アウタリップ6(以下、「シールリップ5,シールリップ6」と呼ぶ。)とも第1,第2押出部7,8から型成形部9にかけて同サイズで、しかも、側壁4a,4bに対して同傾斜角度に形成されている。したがって、サッシュ装着時に、図11に示すように(図11には、一方のシールリップ5のみ図示しているが、他方のシールリップ6側も同様となっている。)第1押出部7と第2押出部8の側壁4a(4b)の開きをθ分窄めたときに、各押出部7,8のシールリップ5(6)の先端部がグラスラン3の外周側に変位すると、型成形部9のシールリップ5(6)が押出部7,8方向に引っ張られて側壁4a(4b)に対する傾斜角度を増すように立ち上がり、昇降ガラスに対するシールリップ5(6)の接触面がその部分で歪んでしまう。
【0006】
即ち、各押出部7,8のシールリップ5(6)の先端部がグラスラン3の外周側に変位した場合には、型成形部9のうちの押出部7,8との接合部の近傍では、シールリップ5(6)の先端部が押出部7,8のシールリップ5(6)に追従して外周側に変位しようとするものの、このときシールリップ5(6)の先端部の周長は殆ど伸びることがないため、型成形部9では、図12,図13に示すように、シールリップ5(6)の先端部がサッシュ装着前の位置L0よりも外周側には変位することができず、その結果、型成形部9のシールリップ5(6)が先端部の周長を維持し得るように立ち上がってしまうと共に、シールリップ5(6)の先端部がグラスラン本体4の底面から離れてしまう。尚、同図中5’は、サッシュ装着状態における押出部7,8のシールリップを示し、L1は、シールリップ5’の先端位置を示す。
【0007】
また、上記従来のグラスラン3の場合、水平辺側の側壁4a(4b)の倒れ変形領域と垂立辺側の側壁4a(4b)の倒れ変形領域が交差する型成形部9内の倒れ境界線kの位置においては、図14に示すように、水平辺側の側壁4a(4b)と垂立辺側の側壁4a(4b)が斜めに交わって形成されることから、この部分の肉厚t2が側壁4a(4b)の他の部分の肉厚t1に比較して厚くなる。このため、サッシュ装着時にグラスラン3の側壁4a(4b)全体を倒れ変形させようとしたときに、この境界線k付近がどうしてもフラットに変形しにくくなり、このことが原因して境界線k付近のシールリップ5(6)に歪みが生じ易くなると共に、型成形部9の側壁4a(4b)がサッシュ1の側壁内面に確実に密着しなくなり、サッシュ1との間に図15に示すような隙間dができ易くなる。
【0008】
したがって、上記従来のグラスラン3は、これらのことが原因して型成形部9のシールリップ5(6)に部分的な歪みが生じ易くなり、この歪みが生じると、シールリップ5(6)の先端の通り線がサッシュのコーナ付近で部分的に落ち込み、或は、撓んで外観品質が低下すると共に、昇降ガラスに対するシール性も低下してしまい、また、シールリップ5(6)の面圧が型成形部9で局部的に増大することにより、昇降ガラスの円滑な昇降作動が阻害されると共に、シールリップ5(6)に塗布された滑剤も部分的に剥がれ易くなる。
【0009】
そこで本発明は、サッシュ装着時における型成形部のシールリップの歪みを確実に防止できるようにして、昇降ガラスに対するシール性の向上、昇降ガラスの円滑な作動の実現、耐久性、及び、外観品質の向上を図ることのできる自動車用グラスランを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
サッシュ(1)の長手方向の一辺に沿って装着される第1押出部(17)とサッシュ(1)の他辺に沿って装着される第2押出部(18)とが、前記サッシュ(1)の一辺と他辺の成す側面視角度よりも小さい側面視角度となるようにコーナの型成形部(19)で一体に連結されていて、その第1,第2押出部(17,18)および型成形部(19)が、サッシュ(1)に装着される断面略コ字状のグラスラン本体(14)と、このグラスラン本体(14)の両側の側壁(14a,14b)先端からグラスラン本体(14)の底面に向かって延出して、昇降ガラスの端縁に密接するシールリップ(15,16)とをそれぞれ備え、第1,第2押出部(17,18)および型成形部(19)のそれぞれにおいて、前記グラスラン本体(14)の両側壁(14a,14b)がサッシュ(1)の両側壁(1a,1b)に対して開口部側にハの字状に開いて形成された自動車用グラスランであって、サッシュ(1)に対するグラスラン本体(14)の装着によりグラスラン本体(14)の両側壁(14a,14b)の開きが窄められるのに伴なって前記型成形部(19)を中心として第1押出部(17)と第2押出部(18)の側面視角度がサッシュ(1)の側面視角度と合致するように押し広げられるものにおいて、型成形部(19)のシールリップ(15または16)を、そのシールリップ(15または16)を支持するグラスラン本体(14)の側壁(14aまたは14b)側に、第1,第2押出部(17,18)のシールリップ(15または16)よりも余分に屈曲させて形成し、型成形部(19)のシールリップ(15または16)がサッシュ(1)装着時に立ち上がったときの同シールリップ(15または16)の傾斜角度、及び、グラスラン本体(14)底面からシールリップ(15または16)先端迄の距離が、第1,第2押出部(17,18)におけるサッシュ(1)装着時のシールリップ(15または16)の傾斜角度、及び、底面からシールリップ(15または16)先端迄の距離とほぼ等しくなるようにした。
【0011】
この発明の場合、サッシュ装着時に第1,第2押出部の側壁をサッシュの側壁に沿うように倒れ変形させると、これらの押出部のシールリップの先端部が側壁の倒れに応じて外周側に変位する。このときグラスラン全体でのシールリップ先端の周長は殆ど変化しないため、型成形部のシールリップは側壁に対する傾斜角度を増大させるように立ち上がるが、このときの立ち上がったシールリップの傾斜角度は、第1,第2押出部のシールリップの傾斜角度と等しくなり、また、型成形部におけるグラスラン本体の底面からシールリップ先端迄の距離も、このとき第1,第2押出部におけるグラスラン本体の底面からシールリップ先端迄の距離とほぼ等しくなる。したがって、サッシュ装着時にはシールリップの傾斜角度と共に、グラスラン本体の底面からシールリップ先端迄の距離が全域においてほぼ等しくなる。
【0012】
その上で、請求項2に記載の発明は、型成形部(19)の側壁(14aまたは14b)のうちの、少なくとも外周側のコーナ部と内周側のコーナ部を結ぶ領域に、グラスラン本体(14)の側壁の一般部よりも薄い薄肉部(20)を設けるようにした。
【0013】
この発明の場合、サッシュ装着時に第1,第2押出部の側壁をサッシュの側壁に沿うように倒れ変形させると、型成形部のコーナ部付近を中心に側面視角度が押し開かれるが、このとき少なくとも型成形部の側壁のうちの、外側のコーナ部と内側のコーナ部を結ぶ領域が薄肉部とされているため、側壁の倒れ境界線付近はほぼフラットになるまで変形する。したがって、シールリップの倒れ境界線付近はシールリップの他の部分とほぼ同姿勢に維持されることとなる。
【0014】
この場合、型成形部(19)の側壁(14aまたは14b)のうちの、グラスラン本体(14)の内側に臨む面に凹部を設けることによって前記薄肉部(20)を形成することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0016】
この実施形態のグラスラン10は、図2に示すように、自動車のドアサッシュ1のルーフ部に沿う水平辺11から後部垂立辺12にかけて装着されるものである。ドアサッュ1は断面略コ字状のサッシュ溝13を備え、このサッシュ溝13内にグラスラン10が装着されるようになっている。
【0017】
グラスラン10は、サッシュ溝13内に係合されるグラスラン本体14が断面略コ字状に形成され、このグラスラン本体14の車内側と車外側の側壁14a,14bの先端部にグラスラン本体14の底壁14c方向に延出して、昇降ガラスの車内側と車外側の各端縁に密接するシールリップ15,16が設けられている。そして、グラスラン本体14の両側壁14a,14bは、図1に示すように、ドアサッシュ1の両側壁1a,1bに対して開口部側にハの字状に所定角度θ開いて形成されており、ドアサッシュ1への装着時にその開き分θが窄められ、それによってドアサッシュ1の両側壁に弾接するようになっている。
【0018】
また、このグラスラン10は主要部分が基本的に押出成形によって形成されているが、ドアサッシュ10の水平辺11に装着される第1押出部17と後部垂立辺12に装着される第2押出部18は上方のコーナ部分において型成形によって連結されている。このコーナの型成形部19は第1押出部17と第2押出部18を連続させる部分であることから、両押出部17,18と断面のサイズや形状はほぼ同様となっているが、側壁14a,14bに対する各シールリップ15,16の傾斜角度と、車内側の側壁14aの一部の断面形状等が若干異なっている。
【0019】
以下、この型成形部19について押出部17,18との相違部分を中心説明する。尚、図示の都合上、図1,図3,図4等においては断面の車内側半分のみを示すが、車外側半分も車内側半分とほぼ同様の構造となっている。
【0020】
このグラスラン10の場合、型成形部19のシールリップ15(16)は、図1に示すように、そのシールリップ15(16)を支持する側壁14a,(14b)側に、第1,第2押出部17,18の対応するシールリップ15(16)よりも余分に屈曲させて形成されている。具体的には、サッシュ装着前における型成形部19のグラスラン本体14の底面からシールリップ15(16)の先端までの距離n1,n2が、サッシュ装着時における第1,第2押出部17,18のグラスラン本体14の底面からシールリップ15(16)の先端までの距離m1,m2と略等しくなるように予め余分に屈曲させてある。これは型成形部19のシールリップ15(16)が周長を一定に維持すべくサッシュ装着時に立ち上がることを見込んでの余分な屈曲であり、この余分な屈曲を設けたことにより、サッシュ装着時に型成形部19のシールリップ15(16)の傾斜角度が第1,第2押出部17,18のシールリップ15(16)の傾斜角度と同角度になると共に、グラスラン本体14の底面からシールリップ15(16)の先端までの距離が押出部17,18と型成形部19でほぼ等しくなる。
【0021】
即ち、今、サッシュ1への装着によって第1,第2押出部17,18の側壁14a(14b)が図1,図3,図4中の破線で示すようにθ分窄められたとすると、これらの押出部17,18のシールリップ15(16)の先端部は外周側に変位してグラスラン本体14の底面からの距離がm1,m2に狭められる。しかし、このとき型成形部19においては、側壁14a,14bは同様にθ分窄められるもののシールリップ15(16)の先端部の周長が伸びないことからシールリップ15(16)が立ち上がり、その結果、図5に示すようにグラスラン本体14の底面からシールリップ15(16)の先端までの距離が型成形部19と押出部17,18で略等しくなり(n1=m1,n2=m2)、シールリップ15(16)の傾斜角度も型成形部19と押出部17,18で同角度となる。したがって、サッシュ装着状態においても、シールリップ15(16)の先端の通り線は、型成形部19で部分的に落ち込んだり、撓むことがなく、このことからサッシュ装着状態での外観品質は確実に向上する。尚、図中L1は、サッシュ装着時における押出部17,18のシールリップ15の先端位置を示す。
【0022】
また、このグラスラン10においては、型成形部19の車内側の側壁14aのうちの、第1押出部17の延出方向から第2押出部18の延出方向に向きが変わる領域全体(図1中のクロスハッチングが入れてある領域)に他の部分の肉厚t1よりも肉厚が薄い薄肉部20が設けられている。この薄肉部20は、図6,図7に示すように側壁14aのうちの、グラスラン本体14の内側に臨む面に凹部が設けられることによって形成されている。そして、この薄肉部20は肉厚が最大になる倒れ境界線k部分でも肉厚t2'が押出部17,18の側壁の肉厚t1よりも薄くなっている。尚、薄肉部20の倒れ境界線k以外の部分の肉厚は図中t1'で示す。
【0023】
したがって、このグラスラン10はサッシュ装着時の両側壁14a,14bのθ分の倒れに伴って側面視角度が図1に示すように広がろうとするが、このとき型成形部19の側壁14aは、図7中の鎖線で示すように薄肉部20で確実にフラットに変形することから、倒れ境界線k部分で屈曲することなく、ドアサッシュ1の側壁1a内面に確実に密着する。この結果、グラスラン10の側面視角度は所望通りに確実にαだけ押し開かれることとなり、シールリップ15の倒れ境界線k近傍部分はシールリップ15の他の部分と同姿勢、同高さに維持されるようになる。よって、このグラスラン10においては、型成形部19の側壁14a外面とドアサッシュ1の側壁1a内面の間に隙間(従来の技術を示す図15の符号d参照。)ができなくなると共に、シールリップ15に撓み変形が生じなくなり、これらのことから外観品質が大幅に向上する。また、この実施形態のグラスラン10においては、側壁14aのうちのグラスラン本体14の内側に臨む面に凹部を設けることによって薄肉部20を形成するようにしているため、側壁14aの外側面をドアサッシュ1の側壁内面により隙間無く確実に密着させることができる。尚、側壁14aの外側面に凹部を設けた場合には、その凹部の淵の段差によって側壁14a内面側に波打ちが生じ、その波打ちがシールリップ15の先端部の歪みを引き起こす可能性があるが、この実施形態においてはこのような不具合も生じない。
【0024】
この実施形態のグラスラン10は以上のような構成であるため、サッシュ装置時に型成形部19のシールリップ15(16)部分に歪みが生じることがなく、押出部17,18から型成形部19にかけてシールリップ15(16)を均一に昇降ガラスに密接させることができる。このため、昇降ガラスに対するシール性を確実に向上させることができると共に、昇降ガラスの昇降動作を円滑にすることができる。また、これらのことに加えシールリップ15(16)が昇降ガラスに部分的に強接触することがないため、シールリップ15(16)に塗布した滑剤が経時使用によって剥離しにくく、シールリップ15(16)の耐久性も向上する。
【0025】
尚、図1中のa1,a2は、型成形部19の成形時に金型に挿入される第1押出部17と第2押出部18の端末領域を示すが、この領域においてはシールリップ15(16)が型成形部19のシールリップ姿勢(余分に屈曲した姿勢)に緩やかに変化するように金型によって癖付けされている。
【0026】
また、以上では、グラスラン10の型成形部19の両シールリップ15,16を同様に屈曲させた最も好ましい実施形態について説明したが、片側のシールリップ15または16のみを屈曲させてもある程度の効果は得ることができる。
【0027】
さらに、以上の実施形態においては、薄肉部20を車内側の側壁14aのみに形成したが、この薄肉部20は車外側の側壁14bにのみ形成することも、両側壁14a,14bに形成することも可能である。また、薄肉部20の形成範囲は側壁14a(14b)の外側コーナと内側コーナを結ぶ範囲を含むものであれば前述の効果は得ることができるが、上記の実施形態のように第1押出部17の延出方向から第2押出部18の延出方向に向きが変わる領域全体に薄肉部20を設けるようにした場合には、サッシュ装着時における側面視角度の開きをより容易にすることができるうえ、この開きによる応力集中をも緩和することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明は、サッシュ装着時の型成形部のシールリップの立ち上がりを見込んで、型成形部のシールリップを、第1,第2押出部のシールリップよりも余分に屈曲させておくようにしたことから、サッシュ装着時における型成形部のシールリップの歪みを確実に無くすことができる。したがって、この発明によれば、昇降ガラスに対するシールリップの当りを均一にしてシール性を向上させることができると共に、昇降ガラスの円滑な作動を得ることができ、しかも、シールリップに塗布した滑剤が昇降ガラスとの接触によって剥がれにくいことから、シールリップの耐久性をも向上させることができる。また、シールリップの先端の通り線の落ち込みも生じないため、外観品質も向上する。
【0029】
また、請求項2に記載の発明は、サッシュ装着時に、グラスランの側面視角度が押し開かれるときに、型成形部の側壁のうちの、外周側のコーナ部と内周側のコーナ部を結ぶ領域が薄肉部によって容易にフラットに変形できるようになっているため、型成形部のシールリップのうちの、側壁の倒れ境界線付近に歪みが生じるのを確実に防止することができる。また、この発明の場合、型成形部の側壁のうちの、倒れ境界線付近がサッシュ装着時にフラットになるため、型成形部の側壁をサッシュの側壁に確実に密着させて隙間を無くし、車両の外観品質を向上させることができる。さらに、サッシュ装着時には薄肉部を中心としてグラスランの側面視角度を容易に押し開くことができるため、サッシュに対する装着作業性をも向上させることができるという利点もある。
【0030】
また、請求項3に記載の発明は、型成形部の側壁のうちの、グラスラン本体の内側に臨む面に凹部を設けることによって薄肉部を形成し、型成形部の側壁の外面をサッシュの内面に確実に密着できるようにしたため、両者の間の隙間をより完全に無くして車両の外観品質を向上させることができると共に、型成形部のシールリップの姿勢を安定させてシールリップの歪みをより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すグラスランの部分破断斜視図。
【図2】同実施形態を示す、ドアサッシュに装着されたグラスランの斜視図。
【図3】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図4】同実施形態を示す図1のB−B線に沿う断面図。
【図5】同実施形態を示す、グラスランの部分破断斜視図。
【図6】同実施形態を示す図1のC−C線に沿う断面図。
【図7】同実施形態を示す図1のD−D線に沿う断面図。
【図8】車両のドアの側面図。
【図9】従来の技術を示すグラスランの図8のE部に相当する部分の斜視図。
【図10】同技術を示すグラスランの断面図。
【図11】同技術を示すグラスランの部分破断斜視図。
【図12】同技術を示す図11のG−G線に沿う断面図。
【図13】同技術を示す図11のH−H線に沿う断面図。
【図14】同技術を示す図11のF−F線に沿う断面図。
【図15】同技術を示す斜視図。
【符号の説明】
1…ドアサッシュ(サッシュ)
10…グラスラン
14…グラスラン本体
14a,14b…側壁
14c…底壁
15,16…シールリップ
17…第1押出部
18…第2押出部
19…型成形部
20…薄肉部
Claims (3)
- サッシュ(1)の長手方向の一辺に沿って装着される第1押出部(17)とサッシュ(1)の他辺に沿って装着される第2押出部(18)とが、前記サッシュ(1)の一辺と他辺の成す側面視角度よりも小さい側面視角度となるようにコーナの型成形部(19)で一体に連結されていて、その第1,第2押出部(17,18)および型成形部(19)が、サッシュ(1)に装着される断面略コ字状のグラスラン本体(14)と、このグラスラン本体(14)の両側の側壁(14a,14b)先端からグラスラン本体(14)の底面に向かって延出して、昇降ガラスの端縁に密接するシールリップ(15,16)とをそれぞれ備え、第1,第2押出部(17,18)および型成形部(19)のそれぞれにおいて、前記グラスラン本体(14)の両側壁(14a,14b)がサッシュ(1)の両側壁(1a,1b)に対して開口部側にハの字状に開いて形成された自動車用グラスランであって、
サッシュ(1)に対するグラスラン本体(14)の装着によりグラスラン本体(14)の両側壁(14a,14b)の開きが窄められるのに伴なって前記型成形部(19)を中心として第1押出部(17)と第2押出部(18)の側面視角度がサッシュ(1)の側面視角度と合致するように押し広げられるものにおいて、
型成形部(19)のシールリップ(15または16)を、そのシールリップ(15または16)を支持するグラスラン本体(14)の側壁(14aまたは14b)側に、第1,第2押出部(17,18)のシールリップ(15または16)よりも余分に屈曲させて形成し、型成形部(19)のシールリップ(15または16)がサッシュ(1)装着時に立ち上がったときの同シールリップ(15または16)の傾斜角度、及び、グラスラン本体(14)底面からシールリップ(15または16)先端迄の距離が、第1,第2押出部(17,18)におけるサッシュ(1)装着時のシールリップ(15または16)の傾斜角度、及び、底面からシールリップ(15または16)先端迄の距離とほぼ等しくなるようにしたことを特徴とする自動車用グラスラン。 - 型成形部(19)の側壁(14aまたは14b)のうちの、少なくとも外周側のコーナ部と内周側のコーナ部を結ぶ領域に、グラスラン本体(14)の側壁の一般部よりも薄い薄肉部(20)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用グラスラン。
- 型成形部(19)の側壁(14aまたは14b)のうちの、グラスラン本体(14)の内側に臨む面に凹部を設けることによって前記薄肉部(20)を形成したことを特徴とする請求項2に記載の自動車用グラスラン。
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