JP3808157B2 - 自動車用ウエザストリップ - Google Patents
自動車用ウエザストリップInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用ウエザストリップ、特に車体のドア開口の開口縁に取付けられるウエザストリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2に示すように、車体のドア開口の開口縁1には、開口縁1とドアガラス2との間をシールするウエザストリップ3が取付けられている。
【0003】
ウエザストリップ3としては、図3に示すように取付基部31と、車内側の側壁32および車外側の側壁33と、シール壁34とで囲まれた中空状のウエザストリップが用いられており、取付基部31がドア開口縁1に設けたリテーナ4に嵌着され、シール壁34がドアガラス2を閉じたときにその周縁により押し上げられるようになっている。なお、車内側の側壁32は下方へ延出し、その先端からは閉時のドアガラス2の内面に当接するシールリップ36とドア開口縁1のフランジ部に取付けられたトリム5に当接するシールリップ37が伸び出している。リテーナ4の車外端は、下方へ延出し反転し上方へ延出して断面V字形のモール6を形成しており、その内面にウエザストリップ3の車外側の側壁33が押し当てられている。車外側の側壁33とシール壁34とが接続するコーナ部35は、車外側の側壁から延出しなだらかに湾曲してシール壁に連なる湾曲形状をなしており、コーナ部35にはドアガラス2の押し上げ位置よりも車外側の内面にノッチ351が形成されて薄肉となっている。
【0004】
シール壁34がドアガラス2により押し上げられると、シール壁34はノッチ351を形成した薄肉部がV字状に屈曲し、ドアガラス2の上端部はシール壁34でほぼ包まれた状態となりシール性が確保される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで自動車高速走行時、ドアガラス2の上部には車外方向(図3の矢印A方向)への吸出され現象が生じるので、これを防止する対策が必要である。
【0006】
ドアガラス吸出され防止対策の一つとして、実開平5−26564号には、車外側の側壁の中間部位を薄肉として屈曲点とし、また、上記中間部位からシール壁にかけてを厚肉部として、この厚肉部とシール壁との連結部が相対的に薄肉となることから、この連結部も屈曲点となり、2つの屈曲点間の厚肉部を倒れ込ませて、その厚肉部により吸出され防止する技術が示されている。この技術を上記図3のウエザストリップに取り入れた場合、図4(A)に示すように上記コーナ部35をシール壁34の一般部よりも厚肉とし、その車内側および車外側の端部の内面にそれぞれノッチ352、353を形成する対策が考えられ得る。これによれば、ドアガラス2によりシール壁34が押し上げられると、ノッチ352、353を形成した薄肉部が屈曲してコーナ部35はモール6とドアガラス2との間でこれ等と交差する方向となり、コーナ部35の突っ張りでドアガラス2の吸出されが防止される。かつシール壁34のドアガラス包み込み性もよい。
【0007】
しかしながら、この構造では、ウエザストリップ3およびドアガラス2の組付けバラツキによっては、ドアガラス2の吸出され時、図4(B)に示すようにドアガラス2がコーナ部35を押し上げその下面を滑るようにして車外側へ逃げてしまうおそれがある。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑み、従来構造を大きく改変することなく、ウエザストリップの吸出されを防止し、かつシール性能を良好に確保することを課題としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は車体のドア開口の開口縁に取付けられる中空状のウエザストリップであって、車外側の側壁とシール壁とが接続するコーナ部が、車外側の側壁から延出しなだらかに湾曲してシール壁に連なる湾曲面をなし、車外側の側壁およびコーナ部が上記開口縁に沿って設けたモールで被覆されるウエザストリップにおいて、上記コーナ部を車外側の側壁よりも薄肉でシール壁よりも厚肉に形成する。そしてコーナ部のシール壁に連なる端部をドアガラスの押し上げ個所に位置せしめ該端部の内面にはドアガラスの押し上げ中心点よりも若干車外側の位置に第1のノッチを形成し、かつコーナ部の両端部間のほぼ中央位置の内面には第2のノッチを形成し、ドアガラスによる押し上げ時に、第1のノッチが開き、第2のノッチが閉じるとともに車外側の側壁に連なるコーナ部の端部が屈曲してコーナ部を下方へ突出する断面ほぼV字形に変形させる構造とした。第2のノッチはこれが閉じられたときに相対向する溝面が全面で圧接する断面V字形に形成することが望ましい。
【0010】
ドアガラス閉時にシール壁に連なるコーナ部の端部がドアガラスにより押し上げられると第1のノッチは開き第2のノッチは閉じられ、ドアガラスの上昇端位置では車外側の側壁に連なるコーナ部の端部が屈曲してコーナ部は下方へ突出する緩やかな断面V字状となる。従ってドアガラス吸出され時、ドアガラスがコーナ部の下面を滑って車外方向に逃げることがなく、かつシール壁よりも厚肉とし、第2のノッチが閉じられたコーナ部の抗力でドアガラスの吸出されが防止される。またドアガラスの押し上げ個所では第1のノッチを設けて曲りやすくしたから、ドアガラス上端の包み込み性もよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるウエザストリップを示すもので、ウエザストリップ3は、自動車のフロントピラーからリヤピラーに至るルーフサイドに沿うドア開口縁1に取付けられている。
【0012】
図1(A)に示すように、ウエザストリップ3は、取付基部31と、取付基部31の両端から延びる車内側および車外側の側壁32、33と、両側壁32、33をつなぐシール壁34で中空体を形成しており、取付基部31がドア開口縁1に沿って設けたリテーナ4に嵌着され、ドアガラス閉時にシール壁34がドアガラス2の上端縁により押し上げられる。車内側の側壁32の先端からは前後方向にそれぞれシールリップ36、37が伸び出しており、シールリップ36はドアガラス2の内面に当接し、シールリップ37はドア開口縁1のフランジ11に取付けたトリム5に当接する。車内側の側壁32には肉抜きがなされている。ウエザストリップ3はスポンジゴムからなり、一体押出成形される。
【0013】
ウエザストリップ3の取付基部31が嵌着されるリテーナ4の車外側の端部は上記車外側の側壁33に沿うようにコーナ部35の中央部まで延出し、V字形に反転して上方に延びてルーフサイドに沿うモール6を形成しており、上記車外側の側壁33がモール6の内側面に密着せしめてある。
【0014】
ウエザストリップ3の車外側の側壁33とシール壁34を接続するコーナ部35は、車外側の側壁から延出しなだらかに湾曲してシール壁に連なる湾曲面としてあり、肉厚は車外側の側壁33よりも薄く、シール壁34よりも厚い厚さとしてある。コーナ部35の車外側の側壁33に連なる端部はモール6の下部と対応する位置にあり、シール壁34に連なる端部はドアガラス2の押し上げ個所となる位置としてある。ウエザストリップ3の大きさにもよるが、シール壁34の肉厚は1.1〜1.3mm程度であり、コーナ部35の肉厚は1.5〜1.6mm程度とする。車外側の側壁33の肉厚は更に大きい。
【0015】
コーナ部35のシール壁34側の端部にはその内面に断面V字状の第1のノッチ354が形成してある。ノッチ354の位置は、ドアガラス2の押し上げ中心点(ドアガラス2の厚さの中心)よりも若干車外側の位置、例えばドアガラス2の外面にほぼ対応する位置としてある。コーナ部35の内面には更に、両端部間のほぼ中央位置ないしは若干シール壁34側の位置に、V字状の第2のノッチ355が形成してある。
【0016】
ドアガラス閉時、図1(B)に示すように、コーナ部35とシール壁34の連接部がドアガラス2の周縁で押し上げられると、第1のノッチ354は開方向に変形し、第2のノッチ355は閉方向に変形して閉じられ、コーナ部35は下方へ突出する断面ほぼV字形に変形する。そしてドアガラス2が更に上昇して閉状態正規位置に至ると、コーナ部35およびシール壁34全体が持ち上げられて引張り力が作用し、車外側の側壁33に連なるコーナ部35の端部が屈曲する。
【0017】
ドアガラス2の端縁が圧接する部分は第1のノッチ354が形成されて薄肉で屈曲しやすくしてあるから、ドアガラス2の端縁部の包み込みは良好になされシール性能が確保される。なお、ドアガラス2を正規位置まで上昇させてからドアを閉めた場合も同様の状態となる。
【0018】
自動車高速走行時、ドアガラス2が車外方向に引かされると、V字形のコーナ部35は幅方向に圧縮力を受け第2のノッチ355の相対向する溝面は強く圧接され、圧縮力はコーナ部35を更に屈曲させようとする方向に作用する。従って、ドアガラス2は、その端縁がコーナ部35を持ち上げながらコーナ部35の下面を滑って車外方向へ逃げることはない。かつ、コーナ部35は厚く形成されており、ノッチ355は閉じられているからドアガラス2の移動に対して充分な抗力を有し、ドアガラス2の吸出されは確実に防止されるのである。
【0019】
第1のノッチ354は、これが開かれることでウエザストリップのドアガラス押し上げ個所に屈曲変形性を与えるものであるから、その断面形状はV字形、U字形などいずれの形でもよい。第2のノッチ355は、ドアガラス閉時に閉じられ、ドアガラス吸出され時にはドアガラスの押し込みに抗する反力が要求されるから、V字形に形成して閉じられたときに対向する溝面が全面で圧接するようにすることが望ましい。なお、第2のノッチ355の開口幅は、ドアガラス閉状態正規位置のときに完全に閉じられる幅とする。
【0020】
【発明の効果】
本発明のウエザストリップは、ドアガラス閉時におけるドアガラスまわりの包み込みが良好でシール性能にすぐれ、かつ自動車高速走行時におけるドアガラスの吸出されを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエザストリップを示すもので、(A)は図2のA−A線に沿う位置での取付状態断面図、(B)はドアガラス閉時の取付状態断面図である。
【図2】本発明のウエザストリップが適用される自動車の側面図である。
【図3】従来のウエザストリップの図2のA−A線に沿う位置での取付状態断面図である。
【図4】本発明が達成される過程で考案されたウエザストリップを示すもので、(A)は取付状態断面図、(B)はドアガラス吸出され時における不都合を示す図である。
【符号の説明】
1 車体のドア開口縁
2 ドアガラス
3 ウエザストリップ
31 取付基部
32、33 側壁
34 シール壁
35 コーナ部
351、352、353、354、355 ノッチ
4 リテーナ
6 モール
Claims (1)
- 車体のドア開口の開口縁に取付けられる取付基部と、取付基部の両端から延びる車内側および車外側の側壁と、両側壁をつなぎドアガラス閉時にドアガラスの周縁により押し上げられるシール壁を備えた中空状のウエザストリップであって、車外側の側壁とシール壁が接続するコーナ部を、車外側の側壁から延出しなだらかに湾曲してシール壁に連なる湾曲面に形成し、取付状態において車外側の側壁およびコーナ部がドア開口の開口縁に沿って設けたモールにより被覆されるウエザストリップにおいて、上記コーナ部を車外側の側壁よりも薄肉でシール壁よりも厚肉に形成し、ドアガラスの押し上げ個所となるコーナ部のシール壁側に連なる端部の内面にはドアガラスの押し上げ中心点よりも若干車外側位置に第1のノッチを形成するとともに、コーナ部の両端部間のほぼ中央位置の内面には第2のノッチを形成し、ドアガラスによる押し上げ時に、第1のノッチが開き、第2のノッチが閉じるとともに車外側の側壁に連なるコーナ部の端部が屈曲してコーナ部を下方へ突出する断面ほぼV字形に変形させる構造としたことを特徴とする自動車用ウエザストリップ。
Priority Applications (1)
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JP04483197A JP3808157B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | 自動車用ウエザストリップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04483197A JP3808157B2 (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | 自動車用ウエザストリップ |
Publications (2)
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JPH10226232A JPH10226232A (ja) | 1998-08-25 |
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ID=12702417
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3808157B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP5447147B2 (ja) * | 2010-04-27 | 2014-03-19 | 豊田合成株式会社 | 自動車用ルーフサイドウエザストリップ |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP04483197A patent/JP3808157B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10226232A (ja) | 1998-08-25 |
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