JP4182560B2 - 内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造 - Google Patents

内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡の挿入部の先端に設けた観察窓を洗浄するために、この観察窓に向けて洗浄水や加圧エア等の流体を噴射する流体噴射ノズルを挿入部の先端部分の所定の位置に固定的に装着する内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、一般に、図11に示したように、本体操作部1に体腔等の内部に挿入される挿入部2を連設すると共に、この本体操作部1からユニバーサルコード3を引き出すように構成したものである。ユニバーサルコード3は光源装置等に着脱可能に接続されるものであり、挿入部2は、本体操作部1への連設部側から大半の長さは挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部2aから構成され、この軟性部2aの先端にはアングル部2bが、またアングル部2bの先端には先端構成部2cが順次連設されている。先端硬質部2cには、少なくとも照明窓及び観察窓が設けられている。
【0003】
挿入部2は体腔内等に挿入される関係から、観察窓に体液その他の汚損物が付着するおそれがある。汚損物が観察窓に付着すると、良好な観察視野が得られなくなるので、体腔内等で観察窓を洗浄する洗浄機構を備えている。そこで、図12に、観察窓と共に洗浄機構の構成を示す。
【0004】
同図において、10は先端部本体、11は先端カバーをそれぞれ示す。先端部本体10は強度及び加工の容易性等の観点から金属部材で形成されており、従ってこの先端部本体10は導電部材である。従って、電気メス等を使用する時の安全性を確保するために、先端部本体10は直接体内に触れないようにする必要があり、先端カバー11で先端部本体10を覆うように装着するのはこのためであり、この先端カバー11は硬質のプラスチック材等の電気絶縁部材から構成される。そして、先端カバー11は先端部本体10の先端面を覆う端板部11aと、この端板部11aに連設され、先端部本体10の外周面を覆う嵌合部11bとから構成される。ただし、この嵌合部11bは先端部本体10の全長を覆うものではなく、先端側の僅かな部分を覆うようにしている。また、アングル部2b側から軟性樹脂からなる外皮層12を先端部本体10側に延在させて、先端カバー11の嵌合部11bと突き合わせるようになし、その端部を糸巻き及び接着剤からなる固着部13で固着している。
【0005】
先端部本体10には、その軸線方向に複数の貫通孔が形成されており、これら各貫通孔には所定の部材が接続乃至装着されている。また、先端カバー11の端板部11aにも、先端部本体10の貫通孔に対応する位置にそれぞれ開口が形成されている。これら貫通孔から開口にかけての部位に装着されるものとしては、対物レンズユニット14がある。対物レンズユニット14は内視鏡の観察機構を構成するものであって、この対物レンズユニット14の結像位置には固体撮像装置15が設けられている。ここで、対物レンズユニット14を構成する最先端のレンズ14aは平凹レンズからなり、カバーガラスを兼ねるものであって、このレンズ14aが観察窓を構成する。なお、対物レンズユニット14における最先端側にはレンズではなく、平行平面板からなり、レンズ効果を有しないカバーガラスが装着される場合もある。
【0006】
観察窓を構成するレンズ14aは、外部に露出しているので、体内に挿入した時には、体液等の汚損物が付着するおそれがあり、観察に支障を来すことになる。このように、レンズ14aに汚損物が付着した時に、それを除去して良好な観察視野を確保するための洗浄機構としては、アングル部2b側から延在させた送気・送水チューブ16を有し、この送気・送水チューブ16の先端部は先端部本体10に穿設した流体通路17に挿嵌させた接続パイプ18に接続されている。流体通路17の先端側は大径化されており、この大径化された部位はノズル挿嵌部17aとなっており、このノズル挿嵌部17aに流体噴射ノズル19が装着される。
【0007】
流体噴射ノズル19は、接続筒部20と、この接続筒部20の上部に連設した噴射部21とから構成され、噴射部21は平面状の板体の両側部を曲成したものであり、この両側の曲成部は先端カバー11の表面に当接する当接部21a,21aとなり、これによって噴射部21の内面と先端カバー11との間に流体の噴射通路が形成され、先端の開口している部位が噴射口となる。従って、この噴射口を観察窓を構成するレンズ14aに向けた状態に組み付けることにより、洗浄水や加圧エアからなる洗浄用流体をレンズ14aに向けて噴射させることができる。そして、当接部21aが先端カバー11から浮いた状態になっていると、その隙間から流体が漏れることになるから、この側部側の隙間を塞ぐために噴射部21の噴射口以外の外周縁部にはシール材または接着剤を供給することによりシールしている。
【0008】
流体噴射ノズル19は、その噴射通路等に汚損物が固着して詰まりを生じる場合があるので、流体噴射ノズル19は先端構成部2cから取り外し可能に装着されていなければならない。このために、図13に示したように、先端部本体10には、流体噴射ノズル19を構成する接続筒部20の軸線と直交する方向にねじ孔22を穿設しておき、このねじ孔22に先端が尖った止めねじ23を螺挿して締め付けることによって、先端部を接続筒部20の外周面に押し付けるようにして流体噴射ノズル19を先端構成部2cに固定的に保持するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来技術による流体噴射ノズル19を固定するための止めねじ23が螺挿されるねじ孔22は、先端部本体10において、外皮層12で覆われている部位に穿設されている。従って、詰まり解除等のために、流体噴射ノズル19を先端構成部2cから脱着して洗浄を行うには、外皮層12を先端部本体10から剥離しなければならない。このためには、糸巻き及び接着剤からなる固着部13を取り外す必要があり、かつ流体噴射ノズル19を再組み付けを行う際には、再び糸巻きを行って、接着剤を塗布する必要がある。このために、流体噴射ノズル19の着脱作業が著しく面倒になるという問題点がある。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、先端構成部に着脱可能に装着される流体噴射ノズルを容易に着脱でき、かつ装着時には強固に固定できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、アングル部を有する挿入部の先端に、硬質部材からなり、先端部本体と、この先端部本体を覆う先端カバーとから構成した先端構成部を設けて、この先端構成部には、少なくとも照明窓と観察窓とを形成し、かつこの観察窓に向けて洗浄用流体を供給する流体噴射ノズルを装着し、前記アングル部側から先端構成部の一部にまで外皮層を装着したものであって、前記流体噴射ノズルを、前記先端構成部に形成した流体通路に挿嵌される接続筒部と、この接続筒部の先端に設けられ、前記先端構成部の表面と当接するように設けられ、前記観察窓に向けた噴射通路を有する噴射部とから構成し、前記先端部本体には前記接続筒部の軸線と直交する方向に向けて止めねじが螺挿されるねじ孔を穿設し、また前記先端カバーは、前記先端部本体に設けた前記ねじ孔を覆う位置まで嵌合させて、この嵌合部の前記ねじ孔の形成部と対応する位置に透孔を形成し、前記止めねじは外周面にねじ溝を設けたねじ杆部と、このねじ杆部の基端部に凹溝を形成した締め込み作用部を連設し、前記ねじ杆部の先端から突出する係着部とを連設したものから構成され、かつ前記締め込み作用部の外径より大きく、前記ねじ杆部の外径より小さくなし、また前記流体噴射ノズルを構成する前記接続筒部の外周面には、前記係着部が嵌入する凹部を形成し、前記凹部を構成する両側の側壁のうち、基端側の側壁または前記止めねじの係着部の少なくともいずれか一方に傾斜面を設けて、この止めねじを前記ねじ孔に螺挿する構成としたことをその特徴とするものである。
【0012】
ここで、先端構成部としては、先端部本体と、この先端部本体を覆う先端カバーとから構成されているものがある。この場合には、先端部本体に穿設したねじ孔は先端カバーで覆うようにする。即ち、先端カバーはこの先端部本体の側面に回り込む嵌合部をねじ孔を覆う位置まで延在させて、このねじ孔の形成部と対応する位置に透孔を形成する。これによって、先端カバーを取り外さなくても、流体噴射ノズルを着脱できるようになる。
【0013】
噴射部先端構成部に装着した時に、この先端構成部の表面との間に噴射通路が形成されるようにしているから、先端構成部からの突出部分の高さ寸法を短縮することができる。そして、噴射部は上面部の左右両側に先端構成部の表面に当接する当接部を形成している。
【0014】
止めねじを装着した部位はアングル部側から延在させた外皮層により覆われていない。先端カバーを先端部本体から取り外さないで流体噴射ノズルに係脱させるように構成した場合にあっては、この止めねじが緩んで脱落しないように保持する必要がある。このためには、止めねじのねじ杆部の基端部に、締め付け治具が挿入される凹溝を備えた締め込み作用部を連設し、この締め込み作用部の外径をねじ杆部より細径とする。また、先端カバーに設けられる透孔は、その開口径をねじ杆部の外径と締め込み作用部の外径との中間の寸法とする。このように構成すれば、先端カバーを取り外さない限りは止めねじが脱落するおそれはなく、かつ先端カバーを装着したままで流体噴射ノズルの着脱を行える。そして、この透孔には止めねじにより流体噴射ノズルを固定した後に、シール材を充填することにより内部を気密に保持する。
【0015】
観察窓を確実に洗浄するには、噴射部が確実に観察窓に向くように配置しなければならない。このためには、噴射部の位置決め機構を設ける。この位置決め機構としては、先端カバーの表面にその流体噴射ノズルの噴射部の当接部の側部に当接する壁面を持った凹陥部で構成することができる。例えば、この凹陥部は流体噴射ノズルの外周部を囲繞する位置決め壁で形成することができ、また流体噴射ノズルの先端カバー表面への当接部の部位が配置される溝等であっても良い。さらに、この凹陥部に弾性部材を貼着すれば、シール材や接着剤を用いなくても、当接部部と先端カバーとの間に隙間が生じないようにでき、さらに流体噴射ノズルの前記弾性部材の表面への当接部にエッジを有する構成とすれば、弾性部材に食い込むことから、さらに密閉性が良好になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、前述した従来技術の構成と同一または均等な構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0017】
而して、図1に内視鏡の挿入部2における先端部分の断面を示す。先端構成部2cは、先端部本体10と先端カバー30とから構成される点については、従来技術と格別の差異はないが、先端カバー30の端板部30aに連設される嵌合部30bは、その先端部本体10への嵌合部を従来技術による先端カバー11より長くなし、後述するねじ孔41を完全に覆うような位置にまで延在されている。従って、アングル部2b側から延在させた外皮層31は、この先端カバー30の嵌合部30bの端部に当接する位置にまで延在されており、糸巻き及び接着剤の塗布による固着部32aにより先端部本体10に固着されている。
【0018】
先端カバー30には所要箇所に複数の開口が形成されており、これによって図2に示したように、対物レンズユニット14のレンズ14aが臨む観察窓33が形成されており、また照明用レンズが臨む照明窓34が2箇所形成されており、さらに処置具挿通チャンネル35が開口している。そして、流体噴射ノズル36は、先端カバー30における端板部30aの表面に露出して、観察窓33に近接する位置にまで延在されており、先端部本体10に設けた流体通路17から供給される洗浄水や加圧エアといった洗浄用流体を観察窓33に向けて噴射できるようになっている。そして、流体通路17には接続パイプ18を介して送気・送水チューブ16が接続されている。
【0019】
流体噴射ノズル36はポリスルフォンその他、高い強度を有し、かつ耐薬品性,耐熱性等に優れた電気絶縁性を有するプラスチック等から形成され、流体通路17における大径化されたノズル挿嵌部17aに挿嵌される円筒形の接続筒部37と、この接続筒部37に連設される噴射部38とから構成され、接続筒部37の内部には流体通路17に通じる流通路39が形成され、噴射部38はほぼ平面形状となった板体部の左右両側部を曲成して先端カバー30の先端面に当接する当接部38a,38aを形成して、その間の内面を先端カバー30から所定の間隔だけ離間させることにより噴射通路40が形成され、この噴射通路40の先端は、観察窓33に向けて流体を噴射させる噴射口40aとなっている。
【0020】
以上の構成を有する流体噴射ノズル36は、先端部本体10に穿設したねじ孔41に止めねじ42を螺挿することにより固定的に保持される。この止めねじ42は、図3及び図4に示したように、外周面にねじ溝を設けたねじ杆部42aの先端部には先細となった裁頭円錐形状の係着部42bが連設されており、また基端側にはドライバ等の締め付け治具が係合する溝を設けた締め込み作用部42cが連設されている。ここで、締め付け作用部42cはねじ杆部42aより細径化されており、ねじ杆部42aと締め込み作用部42cとの間には段差が生じている。止めねじ42により流体噴射ノズル36が固定的に保持されるが、この流体噴射ノズルを構成する接続筒部37の外周面には止めねじ42の係着部42bが挿嵌される凹部43が設けられている。この凹部43は、加工の都合等の観点から、円環状に形成されており、その側壁は底部側から拡開する方向に傾斜する傾斜面43a,43bとなっている。そして、係着部42bは、この凹部43における基端側、即ち噴射部38への連設側とは反対側の傾斜面43aに係合する。なお、止めねじ42におけるねじ杆部42aから係着部42bの先端面に至るまでの長さは、先端部本体10に形成したねじ孔41の全長とほぼ一致する長さとするのが好ましく、またねじ孔41より僅かに長い寸法とすることもできる。
【0021】
先端カバー30を構成する嵌合部30bにおけるねじ孔41が設けた部位には透孔44が穿設されており、この透孔44は締め付け治具を挿入するためのものである。そして、この透孔44の開口径は、止めねじ42における締め付け作用部42cの外径より大きく、ねじ杆部42aの外径より小さくなっている。これにより、止めねじ42をねじ孔41に螺挿した状態で、先端カバー30を先端部本体10に嵌合させると、この止めねじ42は脱落できない状態になる。しかも、止めねじ42のねじ杆部42aと締め付け作用部42cとの間の段差部分を先端カバー30の内面に当接する位置に配置すると、係着部42bは流体噴射ノズル36の接続筒部37に形成した凹部43から離間するので、先端カバー30を先端部本体10から分離しないでも、流体噴射ノズル36を先端構成部2cから脱着できるようになる。さらに、この透孔44には、止めねじ42で流体噴射ノズル36を固定した後に、シール材45が充填されるようになっている。
【0022】
本実施の形態は以上のように構成されるものであって、流体噴射ノズル36を先端構成部2cに組み込むことによって、観察窓33を構成するレンズ14aの表面に汚損物が付着すると、まず洗浄水を噴射して、このレンズ14aの表面を洗い流し、次いで加圧エアを噴射させることによりレンズ14aの表面に付着している水滴等を除去することができる。この点については、従来技術によるものと格別の差異はない。
【0023】
そこで、この流体噴射ノズル36の装着方法について、図5に基づいて説明する。即ち、同図(a)に示したように、先端カバー30を先端部本体10に装着する前の段階で、まず止めねじ42をねじ孔41に螺挿し、その締め込み作用部42cがねじ孔42内に完全に入り込んだ状態とする。従って、止めねじ42の先端における係着部42bは流体通路17のノズル挿嵌部17a内に入り込ませる。
【0024】
次に、同図(b)に示したように、先端カバー30を先端部本体10に装着する。この先端カバー30は、その透孔44がねじ孔41の延長線上に位置する状態とする。そして、同図(c)に示したように、一度止めねじ42を螺回して係着部42bを流体通路17から退避させる。この操作は、透孔44からドライバ等の治具を挿入して、締め込み作用部42cと係合させることにより行うようにする。これによって、流体通路17に流体噴射ノズル36を装着するスペースが確保される。
【0025】
この状態で、同図(d)に示したように、流体噴射ノズル36の接続筒部37を先端カバー30の表面側からノズル挿嵌部17a内に挿入する。そして、止めねじ42を螺回して、その先端の係着部42bを流体噴射ノズル36の接続筒部37の外周面に形成した凹部43に係合して流体噴射ノズル36が脱落しない状態になる。そして、係着部42bと凹部43を構成する傾斜壁43bとが当接するが、さらに止めねじ42を追い込むと、係着部42bにより流体噴射ノズル36の接続筒部37がノズル挿嵌部17aに引き込まれる方向に変位する。これにより、噴射部38の当接部38aが先端カバー30の表面に圧接されて、図3に示したようになる。この結果、流体噴射ノズル36が固定されると共に、噴射部38の当接部38aが先端カバー30と密着するから、シール材等を供給しなくても、噴射通路40の側部が密閉されることになる。従って、図3から明らかなように、係着部42bの先端面が凹部43の底面から離間している状態で、噴射部38の当接部38aが先端カバー30の表面に十分圧接されるようにすることにより、流体噴射ノズル36の固定性及び噴射通路40の側部の密着性を確保できる。そして、この状態で、透孔44にシール材45を充填することによりシールを行うようにする。
【0026】
ここで、止めねじ42は外皮層31により覆われておらず、また治具を接続するために、先端カバー30には透孔44が形成されているが、この透孔44の開口径は止めねじ42におけるねじ杆部42aの外径より小さくなっているので、たとえ止めねじ42が緩んだとしても、脱落するといった事態が発生することはない。また、止めねじ42は、その係着部42bが所定の嵌合長をもって凹部43に嵌合しているので、この止めねじ42のねじ杆部42aの基端部が先端カバー30の嵌合部30bの内面と当接する位置まで移行しない限りは、流体噴射ノズル36が先端構成部2cから脱落することもない。そして、止めねじ42をねじ孔41の長さより僅かに長くしておけば、止めねじ42が嵌合部30bの内面と当接する位置まで移行しても、流体噴射ノズル36が脱落することはなくなる。この場合には、止めねじ42とねじ孔41との寸法差にもよるが、止めねじ42の先端部分は裁頭円錐形状の係着部42bとなっているので、流体噴射ノズル36に外力を加えると、その接続筒部38が弾性変形することから、先端カバー30を先端部本体10に連結したままでも流体噴射ノズル36の着脱を行うことができる。
【0027】
ところで、挿入部2を体腔内に挿入すると、流体噴射ノズル36も汚損物等と接触する可能性がある。この流体噴射ノズル36における噴射口40aは細い開口部となっているから、汚損物がこの噴射口40aに入り込むと、こびりついて目詰りを起こす可能性がある。このように噴射口40aが目詰りすると、観察窓33の洗浄に支障を来すことになるから、流体噴射ノズル36を取り外して、その洗浄を行い、目詰りを解除しなければならず、また流体噴射ノズル36が損傷した時に、それを交換しなければならない。流体噴射ノズル36は、止めねじ42により先端部本体10に固定されている。
【0028】
そこで、まず透孔44に充填されているシール材45を取り除いた後に、止めねじ42と流体噴射ノズル36との係合を解除することによって、即ち図5(c)の状態にすることによって、この流体噴射ノズル36を取り外すことができる。また、流体噴射ノズル36を再装着する場合には、流体噴射ノズル36の接続筒部37をノズル挿嵌部17aに挿入して、止めねじ42を所定の締め付け力が作用する状態にまで締め付けて、シール材45を再充填することにより行える。従って、流体噴射ノズル36の着脱操作は極めて簡単になる。
【0029】
而して、流体噴射ノズル36は、その噴射通路40の噴射口40aが正確に観察窓33を向くようにして固定されていなければならない。この流体噴射ノズル36の接続筒部37は円筒形のものであるから、流体通路17のノズル挿嵌部17a内に挿嵌させた状態で、噴射部38は任意の方向に向けることができる。また、流体噴射ノズル36を固定的に保持するための止めねじ42は接続筒部37の外面に設けた凹部43を構成する傾斜壁43bに当接することから、やはり円周方向の任意の位置で固定することができる。そこで、噴射口40aが確実に観察窓33を向くように位置決めするには、図6及び図7に示した構成とすれば良い。
【0030】
即ち、先端カバー50の端板部50aの表面に、流体噴射ノズル36の平面形状の外形に沿うような凹陥部51を形成する。そして、この凹陥部51を少なくとも観察窓33が形成されている部位にまで延在させる。これによって、先端カバー50には流体噴射ノズル36の外径に沿った立ち上がり壁52が形成されることになる。従って、流体噴射ノズル36を装着した時に、その噴射部38における外側面が先端カバー50の立ち上がり壁52と当接することになるから、この立ち上がり壁52が流体噴射ノズル36の位置決め壁として機能するようになって、噴射口40aを正確に観察窓33に向けた状態に装着できる。なお、このように先端カバー50の表面に段差を形成していることから、観察窓33及びレンズ14aを装着した鏡筒の先端部は、凹陥部51の底面とほぼ一致する位置に臨ませるのが好ましい。
【0031】
さらに、図8に示したように、凹陥部51内にゴム等の弾性シート60を貼着するように構成することもできる。これによって、流体噴射ノズル36を止めねじ42で固定するに当って、その噴射部38の当接部38aはこの弾性シート60に圧接されることになるから、その密着力がより向上することになり、シール材等を供給しなくても、噴射通路40の側部における隙間をなくすことができる。また、図9に示したように、流体噴射ノズル36′の噴射部38′における左右の当接部38a′,38a′をその長手方向に向けてエッジを有する構成とすれば、弾性シート60への食い込みがさらに良好となり、その間のシール性を著しく高めることができる。
【0032】
なお、流体噴射ノズルの脱落を防止するためには、図10に示したように、流体噴射ノズル70の接続筒部71の基端側が太径部71a先端側が細径部71bとなるように段差を設け、先端部本体10側に形成される凹部72を流体噴射ノズル70の太径部71aが嵌入する開口径となし、また先端カバー30に設けられる開口73の開口径を流体噴射ノズル70の太径部71aの外径寸法と細径部71bの外径寸法との間の寸法となるように設定することができる。このように構成すれば、止めねじ74は流体噴射ノズル70の脱落防止を図る機能を持たせる必要がなくなるので、その全長を短縮できることになる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、先端構成部の外皮層で覆った部分より先端側の位置にねじ孔を穿設して、このねじ孔に先端が流体噴射ノズルの接続筒部の外周面に当接して、この流体噴射ノズルを固定する止めねじを螺挿する構成としたので、先端構成部に着脱可能に装着される流体噴射ノズルを容易に着脱でき、かつ装着時には強固に、しかも安定した状態で固定できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す流体噴射ノズルを装着した内視鏡の挿入部における先端部分の断面図である。
【図2】挿入部の先端部の外観図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】図1のX−X断面図である。
【図5】流体噴射ノズルの装着方法を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す先端カバーの平面図である。
【図7】図6の実施の形態における流体噴射ノズルの装着部の断面図である。
【図8】本発明におけるさらに別の実施の形態を示す流体噴射ノズルの装着部の断面図である。
【図9】流体噴射ノズルの噴射部の他の例を示す正面図である。
【図10】本発明におけるさらに他の実施の形態を示す流体噴射ノズルの装着部の断面図である。
【図11】内視鏡の全体構成図である。
【図12】従来技術を示す流体噴射ノズルを装着した内視鏡の挿入部における先端部分の断面図である。
【図13】図12のY−Y断面図である。
【符号の説明】
1 本体操作部 2 挿入部
2a 軟性部 2b アングル部
2c 先端構成部 10 先端部本体
14 対物レンズユニット 14a レンズ
16 送気・送水チューブ 17a ノズル挿嵌部
18 接続パイプ 30,50 先端カバー
30a,50a 端板部 30b 嵌合部
31 外皮層 33 観察窓
36,70 流体噴射ノズル 37 接続筒部
38,38′ 噴射部 38a,38a′ 当接部
39 流通路 40 噴射通路
40a 噴射口 41 ねじ孔
42,74 止めねじ 42a ねじ杆部
42b 係着部 42c 締め付け作用部
43,72 凹部 43b 傾斜面
44 透孔 45 シール材
51 凹陥部 52 立ち上がり壁
60 弾性シート

Claims (6)

  1. アングル部を有する挿入部の先端に、硬質部材からなり、先端部本体と、この先端部本体を覆う先端カバーとから構成した先端構成部を設けて、この先端構成部には、少なくとも照明窓と観察窓とを形成し、かつこの観察窓に向けて洗浄用流体を供給する流体噴射ノズルを装着し、前記アングル部側から先端構成部の一部にまで外皮層を装着したものにおいて、
    前記流体噴射ノズルを、前記先端構成部に形成した流体通路に挿嵌される接続筒部と、この接続筒部の先端に設けられ、前記先端構成部の表面と当接するように設けられ、前記観察窓に向けた噴射通路を有する噴射部とから構成し、
    前記先端部本体には前記接続筒部の軸線と直交する方向に向けて止めねじが螺挿されるねじ孔を穿設し、
    また前記先端カバーは、前記先端部本体に設けた前記ねじ孔を覆う位置まで嵌合させて、この嵌合部の前記ねじ孔の形成部と対応する位置に透孔を形成し、
    前記止めねじは外周面にねじ溝を設けたねじ杆部と、このねじ杆部の基端部に凹溝を形成した締め込み作用部を連設し、前記ねじ杆部の先端から突出する係着部とを連設したものから構成され、かつ前記透孔の開口径は前記締め込み作用部の外径より大きく、前記ねじ杆部の外径より小さくなし、
    また前記流体噴射ノズルを構成する前記接続筒部の外周面には、前記係着部が嵌入する凹部を形成し、
    前記凹部を構成する両側の側壁のうち、基端側の側壁または前記止めねじの係着部の少なくともいずれか一方に傾斜面を設けて、この止めねじを前記ねじ孔に螺挿する
    構成としたことを特徴とする内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
  2. 前記ねじ孔の長さは、前記止めねじのねじ杆部から前記係着部までの長さと同じか、それより長い寸法となし、前記透孔には止めねじにより前記流体噴射ノズルを固定した後に、シール材を充填する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
  3. 前記先端カバーの表面には、前記噴射部の両側の当接部と当接することによって、前記流体噴射ノズルの噴射通路を前記観察窓に向くように位置決めする位置決め部を設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
  4. 前記位置決め部は前記先端カバーの表面に設けた凹陥部の壁面から構成したことを特徴とする請求項3記載の内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
  5. 前記凹陥部には弾性部材を設ける構成としたことを特徴とする請求項4記載の内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
  6. 前記流体噴射ノズルの前記弾性部材の表面への当接部にエッジを有する構成としたことを特徴とする請求項5記載の内視鏡の流体噴射ノズルの取付構造。
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