JPH0595891A

JPH0595891A - 内視鏡用洗浄カテーテル装置

Info

Publication number: JPH0595891A
Application number: JP3264072A
Authority: JP
Inventors: Seiji Kuramoto; 聖治倉本
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1991-10-11
Filing date: 1991-10-11
Publication date: 1993-04-20

Abstract

(57)【要約】【目的】特にガイド手段等を必要とせず、既存の内視
鏡においても適用可能であり、確実な洗浄効果を得るこ
とができ清潔性の向上した内視鏡用洗浄カテーテル装置
を提供する。【構成】観察窓１３を先端部７に露呈させた内視鏡の
チャンネルに、洗浄用カテーテル装置の細長なカテーテ
ル本体およびノズル部２２ｂを挿通して、ノズル部２２
ｂを先端部７から突出させる。そして、カテーテル本体
からノズル部２２ｂに流体を流し、ノズル部２２ｂに形
成されている４つの洗浄用噴出口より観察窓１３に向け
て流体を噴射させ、観察窓１３に付着した汚物等を除去
する。ここで、洗浄用噴出口はノズル部２２ｂに周方向
に４つ形成されているため、洗浄用カテーテル装置が内
視鏡のチャンネル内で周方向にずれても、洗浄用流体が
確実に観察窓１３方向に噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡のチャンネルに
挿入可能で、観察窓等を洗浄するための内視鏡用洗浄カ
テーテル装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】体腔内等に挿入することにより、体腔内
の深部等を観察したり、必要に応じて処置具を用いるこ
とにより、治療処置等も行うことのできる内視鏡が医療
分野において広く用いられるようになった。

【０００３】また、工業分野においても、ジェットエン
ジン内部あるいはプラント内部等の検査に内視鏡が広く
用いられる。

【０００４】例えば、図８に示すように、従来の医療用
内視鏡の先端側は、医療用内視鏡の挿入部の先端部５２
には、観察窓５３が形成され、この観察窓５３には対物
レンズ系５４が取り付けられ、この対物レンズ系５４の
焦点面に配置したイメージガイド５５の先端面に光学像
を結ぶよう構成されている。

【０００５】上記観察窓５３に隣接して送気・送水チャ
ンネル５６が形成されており、この送気・送水チャンネ
ル５６の先端には洗浄用のノズル５７が取り付けられて
いる。このノズル５７の先端は屈曲されて、観察窓５３
に取り付けられる対物レンズ系５４の外表面に向くよう
に配設され、このノズル５７から噴出される洗浄水など
により、体液などで汚れた対物レンズ系５４（観察窓５
３）の外表面を洗浄できるようにしている。

【０００６】しかし、上記従来技術の内視鏡では、ノズ
ル５７が屈曲しているので、内視鏡を使用すると、この
ノズル５７内に汚物等が溜まり易く、使用後の消毒液な
どによる消毒処理でも完全に除去、滅菌することが困難
になり、この消毒処理が完全でないと、雑菌の繁殖源と
なる恐れがあった。

【０００７】一方、実公昭６４ー６８０４号公報におい
て、内視鏡先端部に、送気・送水ノズルが形成されたノ
ズルキャップを着脱自在に設け、このノズルキャップを
交換して使用することにより、清潔性を向上させた内視
鏡が示されている。

【０００８】しかしながら、このノズルキャップを有す
る内視鏡では、洗浄のための送気・送水圧を高めると、
上記ノズルキャップが脱落してしまう恐れが有るため、
送気・送水圧を高めることができず、十分な流体圧によ
る効果的な洗浄ができないといった課題が生じる。

【０００９】また、内視鏡のチャンネル内に、挿抜自在
で、先端側に洗浄ノズルを有する細長の洗浄用カテーテ
ルを挿通し、内視鏡先端面を洗浄できるようにした内視
鏡用洗浄カテーテル装置による洗浄の技術が知られてい
る。

【００１０】この内視鏡用洗浄カテーテル装置を使用す
ることにより、洗浄のための送気・送水圧を高めること
が可能となり、十分な流体圧による効果的な洗浄が可能
となる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の内視鏡
用洗浄カテーテル装置を用いる場合、洗浄用カテーテル
が細長であり、また、内視鏡挿入部は自由に屈曲される
ようになっているため、上記洗浄用カテーテルの洗浄ノ
ズルからの洗浄用流体の噴射方向を、内視鏡の観察窓等
に指向させた状態を常に一定に保つことは難しい。

【００１２】このような洗浄ノズルの指向性の課題を解
決するため、内視鏡のチャンネルあるいは先端部に、何
等かのガイド手段等を設ける必要があるが、これは、部
品点数の増加、加工工程の増加および生産性の低下を招
く可能性がある。

【００１３】さらに、既存の内視鏡では、上述したよう
なガイド手段等は形成されていないため、既存の内視鏡
において、洗浄ノズルの指向性を常に一定に保ちなが
ら、内視鏡用洗浄カテーテル装置を使用することは困難
であった。

【００１４】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、特にガイド手段等を必要とせず、既存の内視鏡にお
いても適用可能であり、確実な洗浄効果を得ることがで
き清潔性の向上した内視鏡用洗浄カテーテル装置を提供
することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による内視鏡用洗浄カテーテル装置は、観察窓を
先端部に露呈させた内視鏡のチャンネル内に、挿抜自在
に挿通可能な洗浄用カテーテル装置であって、この洗浄
用カテーテル装置の細長な洗浄用カテーテル本体の先端
側に、流体を噴出可能な洗浄用噴出口を周方向に複数形
成したノズル部を備えたものである。

【００１６】

【作用】上記構成において、まず、内視鏡による観察
を行なう場合、観察窓を先端部に露呈させた内視鏡のチ
ャンネルに、洗浄用カテーテル装置の細長なカテーテル
本体およびノズル部を挿通して、このノズル部を、上記
内視鏡先端部から突出させる。

【００１７】そして、上記内視鏡による観察中に、上記
内視鏡の観察窓に汚物等が付着した場合には、上記洗浄
用カテーテル装置のカテーテル本体からノズル部に流体
を流す。この流体は、上記ノズル部に形成されている複
数の洗浄用噴出口より上記観察窓方向に噴射されて、上
記付着した汚物等を除去する。

【００１８】ここで、上記洗浄用噴出口は上記ノズル部
に周方向に複数形成されているため、上記洗浄用カテー
テル装置が上記内視鏡のチャンネル内で周方向にずれる
ことがあっても、洗浄用流体が確実に上記観察窓方向に
噴射される。

【００１９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００２０】図１〜図７は本発明の一実施例を示し、図
１は内視鏡先端部の洗浄時における作用説明図、図２は
内視鏡全体の説明図、図３は図１のＩＩＩ−ＩＩＩ断面
図、図４は洗浄用カテーテル装置の先端側説明図、図５
は洗浄用カテーテル装置の位置決め機構説明図、図６は
位置決め機構の遊嵌時説明図、図７は位置決め機構の緊
締時説明図である。

【００２１】図２において、符号１は、例えば、胸腔観
察用の内視鏡を示し、この内視鏡１は観察手段を内蔵
し、体腔内などに挿入できるように細長で可撓性を有す
る挿入部２と、この挿入部２の後端に連設された太幅の
操作部３と、この操作部３の後端に形成された接眼部４
と、前記操作部３の側部から延出された図示しないライ
トガイドケーブルとからなり、このライトガイドケーブ
ルの端部はコネクタ（図示せず）を介し、図示しない光
源装置と着脱自在に接続されている。

【００２２】上記挿入部２は先端側から硬質の先端部７
と、弯曲自在の弯曲部８と、可撓性の可撓管部９とから
なり、前記操作部３に設けた弯曲ノブ１１を操作するこ
とにより、上記弯曲部８を弯曲操作可能になっている。

【００２３】また、上記ライトガイドケーブル５のコネ
クタを光源装置に接続することにより、光源装置内の図
示しないランプの白色光が、図示しないライトガイドの
端面に照射され、このライトガイドにより伝送された照
明光は、上記先端部７側の端面が取り付けられた照明窓
１２から前方に出射され、図示しない被検体を照明す
る。

【００２４】上記照明光により照明された被検体は、先
端部７の観察窓１３の後方に設けられた対物レンズ系２
０によって、その焦点面に固定されたイメージガイド２
１の一方の端面に光学像が結ばれる。このイメージガイ
ド２１によって前記接眼部４側の他方の端面に光学像が
伝送可能になっており、この他方の端面に対向して図示
しない接眼レンズが配置され、この接眼レンズを経て、
肉眼にて拡大観察することができる。

【００２５】また、上記内視鏡１には、処置具等を挿通
して治療処置等を行なうことが可能に、チャンネル２３
が設けられており、このチャンネル２３は、前記操作部
３の挿入口１７から上記挿入部２内を経て上記先端部７
の末端の開口部１８に至る。このチャンネル２３は上記
挿入部２内ではフレキシブルなチューブで形成され、こ
のチューブの先端は、上記先端部７の透孔に固定された
口金（図示せず）に固着されている。

【００２６】上記内視鏡１のチャンネル２３には、後述
する洗浄用カテーテル装置２２の細長な洗浄用カテーテ
ル本体２２ａを挿通して、前記観察窓１３の外表面等、
つまり前記対物レンズ系２０の外表面等を洗浄する洗浄
手段として使用可能になっている。

【００２７】この洗浄用カテーテル装置２２は、上記チ
ャンネル２３内を挿通可能で可撓性を有するチューブよ
りなる細長で中空の洗浄用カテーテル本体２２ａと、こ
の洗浄用カテーテル本体２２ａの先端側に設けられ、こ
の洗浄用カテーテル本体２２ａとともに上記チャンネル
２３内を挿通され、上記挿入部２の先端部７から露呈可
能なノズル部２２ｂとから構成されている。

【００２８】また、上記ノズル部２２ｂの側面で周方向
には、上記洗浄用カテーテル本体２２ａから導かれた洗
浄用流体を、上記先端部７の観察窓１３等の方向に指向
させて噴出可能な４つの洗浄用噴出口２２ｃが等間隔に
形成されている。尚、この上記洗浄用噴出口は４つに限
ることなく、例えば、２つ、３つ、あるいは、５つ以上
形成してもよく、また、ノズル部の側面かつ周方向で、
各々の洗浄用噴出口を軸方向にずらして形成してもよ
い。

【００２９】図５に示すように、上記洗浄用カテーテル
本体２２ａ後端部には太径の中空管２６が接続されてお
り、この中空管２６の後端部には、外周に締結用テーパ
面２７ａが形成された中空の締結管２７が接続されてい
る。また、この締結管２７には、上記締結用テーパ面２
７ａ側に締結ナット２８ａが設けられ、上記締結管２７
に固定可能なナット組み立て２８が配設されている。

【００３０】また、上記洗浄用カテーテル本体２２ａ後
端の中空管２６外周には、この中空管２６がスライド自
在な内径を有し、外周にネジ部が形成された押圧管２９
と、この押圧管２９に押圧され、変形自在なシリコンゴ
ム等の弾性材料よりなる中空管固定部材３０とが設けら
れており、この中空管固定部材３０を格納するととも
に、上記押圧管２９のネジ部と螺合自在なネジ部が螺設
されたつまみ部３１が設けられている。さらに、上記押
圧管２９のネジ部には、上記つまみ部３１の端面が当接
されて、このつまみ部３１のスライド移動量を抑制すべ
く、上記締結管２７の固定に使用したものと同様のナッ
ト組み立て２８が固定されている。

【００３１】すなわち、上記ナット組み立て２８と、押
圧管２９と、中空管固定部材３０およびつまみ部３１と
で、上記洗浄用カテーテル装置２２のチャンネル２３内
での前後方向の挿入量の位置決めを行なう位置決め機構
３２が構成されている。

【００３２】一方、前記光源装置側には気体圧力により
洗浄水を送水可能な送水手段３３が設けられ、また、シ
リンジ等の送気手段３４が設けられて、一本の送気・送
水チューブ３５に接続されている。この送気・送水チュ
ーブ３５の先端には、前記締結管２７の締結用テーパ面
２７ａに、上記締結ナット２８ａで装着自在な口金３６
が設けられている。

【００３３】次に、上記構成による作用について説明す
る。

【００３４】まず、内視鏡１による観察を行なうにあた
り、洗浄用カテーテル装置２２のノズル部２２ｂおよび
洗浄用カテーテル本体２２ａを、この内視鏡１のチャン
ネル２３内に挿通する。すなわち、このチャンネル２３
の挿入口１７から挿入部２内を経て内視鏡先端部７の末
端の開口部１８に、上記洗浄用カテーテル装置２２を挿
通し、この洗浄用カテーテル装置２２のノズル部２２ｂ
を、上記開口部１８から突出させ、上記ノズル部２２ｂ
の洗浄用噴出口２２ｃを、先端部７の観察窓１３等の方
向に指向させる。

【００３５】そして、突出位置が決定したら、位置決め
機構３２のつまみ部３１を押圧管２９のネジ部に沿って
回転移動させる。すると、このつまみ部３１の移動によ
り、押圧管２９の端面が中空管固定部材３０を押圧して
変形させ、この変形によって、上記洗浄用カテーテル本
体２２ａ後端の中空管２６が固定される。また、上記位
置決め機構３２のつまみ部３１は、このつまみ部３１端
面が、操作部３側のナット組み立て２８に当接されるま
で移動させる。この結果、上記ノズル部２２ｂの突出位
置が確実に決定され固定される。

【００３６】次いで、上記内視鏡１による観察中に、こ
の内視鏡１の観察窓１３等に汚物等が付着した場合に
は、送水手段３３により、気体圧力によって洗浄水を送
気・送水チューブ３５内に送り込み、上記洗浄用カテー
テル装置２２内部に送水して、この洗浄用カテーテル装
置２２のノズル部２２ｂに形成されている洗浄用噴出口
２２ｃから洗浄水を噴出させ、上記観察窓１３の汚物等
を除去する。

【００３７】また、洗浄後の水滴除去等の目的で送気す
る場合にも同様、シリンジ等の送気手段３４により、気
体を上記送気・送水チューブ３５内に送り込み、上記洗
浄用カテーテル装置２２内部に送気して、この洗浄用カ
テーテル装置２２のノズル部２２ｂに形成されている洗
浄用噴出口２２ｃから気体を噴出させ、上記観察窓１３
の水滴等の除去を行なう。

【００３８】ここで、上記洗浄用噴出口２２ｃは、上記
ノズル部２２ｂに周方向に４つ形成されているため、内
視鏡弯曲部８の弯曲等により、上記洗浄用カテーテル装
置２２が上記内視鏡１のチャンネル２３内で周方向にず
れることがあっても、洗浄用流体は確実に上記観察窓１
３方向に噴射される。さらに、多くの洗浄用噴出口を設
けることにより、観察窓方向への流体の噴出をより確実
に行なうようにしてもよい。

【００３９】また、内視鏡のチャンネルあるいは先端部
は、既存のものをそのまま使用できるので、汎用性、互
換性に優れた洗浄用カテーテル装置とすることができ
る。

【００４０】さらに、洗浄用カテーテル装置のノズル部
は、洗浄用カテーテル本体からの着脱が容易に行なうこ
とができるので、より清潔で衛生的な洗浄機能を得るこ
とができる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、観
察窓を先端部に露呈させた内視鏡のチャンネル内に、挿
抜自在に挿通可能な洗浄用カテーテル装置であって、こ
の洗浄用カテーテル装置の細長な洗浄用カテーテル本体
の先端側に、流体を噴出可能な洗浄用噴出口を周方向に
複数形成したノズル部を備えたので、特にガイド手段等
を必要とすることなく、既存の内視鏡においても適用可
能であり、確実な洗浄効果を得ることが可能で、清潔性
の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による内視鏡先端部の洗浄時
における作用説明図

【図２】本発明の一実施例による内視鏡全体の説明図

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ断面図

【図４】本発明の一実施例による洗浄用カテーテル装置
の先端側説明図

【図５】本発明の一実施例による洗浄用カテーテル装置
の位置決め機構説明図

【図６】本発明の一実施例による位置決め機構の遊嵌時
説明図

【図７】本発明の一実施例による位置決め機構の緊締時
説明図

【図８】従来技術による内視鏡先端側の構造説明図

【符号の説明】

１内視鏡７先端部１３観察窓１８チャンネル開口部２２内視鏡用洗浄カテーテル装置２２ａ洗浄用カテーテル本体２２ｂノズル部２２ｃ洗浄用噴出口２３チャンネル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】観察窓を先端部に露呈させた内視鏡のチ
ャンネル内に、挿抜自在に挿通可能な洗浄用カテーテル
装置であって、この洗浄用カテーテル装置の細長な洗浄
用カテーテル本体の先端側に、流体を噴出可能な洗浄用
噴出口を周方向に複数形成したノズル部を備えたことを
特徴とする内視鏡用洗浄カテーテル装置。