JP4182299B2 - 光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法 - Google Patents
光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子の受光面にフォトエッチング等により、スリットが直接形成された固定側素子を有する光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法に係り、特に、他の基板組立作業と同様のリフローハンダ槽を使用して組み立て作業を行うことができ、しかもノイズに強い光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、円周方向に複数のスリットを配置した回転ディスクと空隙を介して対向する固定側素子を基板に固定した光学式エンコーダの場合、基板の固定側素子を取り付けた面と該固定側素子を取り付けた反対側の面の両面に他のチップ部品を配設し、かつ固定側素子と回転ディスクの空隙を小さく維持するために、固定側素子と基板の間にスペーサを挿入し、固定側素子の基板平面からの高さが、他のチップ部品の基板平面からの高さよりも高くなるようにしたものが提案されている(例えば、実開昭62−24315号:第1従来例)。
ところが、この第1従来例の光学式エンコーダでは、固定側素子以外のチップ部品はハンダ付けにより基板に設けたパターンと接続しており、固体側素子の電極と基板に設けたパターンとの接続がアルミ等のワイヤボンディングで行われているため、固定側素子が故障したり接続不良が生じた場合には、簡単に取り外すことができないという問題があった。
この第1従来例の光学式エンコーダの問題を解決すべく提案されたものに、特願平7−172808号公報に開示の「光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法」がある。図10は、この第2従来例の光学式エンコーダの構造を説明する断面図であり、図11は図10のB−B断面に沿う正断面図である。
図10および図11において、第2従来例の光学式エンコーダは、複数の受光素子を備えた固定側素子6と、固定側素子6を固定する基板3’と固定側素子6に空隙を介して対抗する回転ディスク5とを備えた光学式エンコーダにおいて、固定側素子6の共通電極および各受光素子の電極に接続するためのパターンを備えたサブ基板7’を、固定側素子6と基板3’との間に配置したものである。
また、図12は、固定側素子6とサブ基板7との電気的接続を説明するサブ基板7’上に固定側素子6を載置したものの斜視図である。同図に示すように、第2従来例の光学式エンコーダでは、固定側素子6の受光素子電極C1,C2,C3,C4とサブ基板7’のパターン電極71’,72’,73’,74’とをアルミ等のワイヤボンディングにより電気的に接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第2従来例の光学式エンコーダにあっては、上述のように、光学式エンコーダの固定側素子取り付けに際し、ワイヤボンディングという特殊作業を行なうため、ワイヤボンディングにより取り付けられた後の受光素子の取り扱いが、ワイヤを切らないように細心の注意をする必要があり、また、ワイヤボンディングが特殊作業であるため光学式エンコーダのコストアップの要因になり、さらに、構造上、固定側素子のまわりがシールドできず、ノイズに弱いという事情があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、固定側素子とサブ基板との接続作業等においてワイヤボンディングという特殊作業を不要にし、他の基板組立作業と同様のリフローハンダ槽を使用して組み立て作業を行い得る光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法を提供することを目的としている。
また、本発明の他の目的は、固定側素子の周囲をシールドすることにより、構造上、ノイズに強い光学式エンコーダを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載に係る光学式エンコーダは、固定基板と、複数の受光素子を備え片面に電極が裏面に共通電極が形成された固定側素子と、前記固定基板に取り付けられて前記固定基板からスペースをあけて前記固定側素子を支持するサブ基板と、前記固定側素子に空隙を介して対向する回転ディスクと、前記回転ディスクを挟んで前記固定側素子の反対側に配置されたLEDと、を有する光学式エンコーダにおいて、前記サブ基板が、金属製薄板の対向する2辺をコ字状に下側に折り曲げて成る折曲部と、前記2辺間の1辺をコ字状に上側に折り曲げて成る屈曲構造とを備え、前記折曲部で前記固定基板に取り付けられることで前記スペースを確保し、前記屈曲構造の裏側に前記固定側素子の電極に対応するサブ基板電極を設け、かつ前記サブ基板電極と前記固定基板とを接続する電極部とサブ基板共通電極およびレジストを設け、前記固定側素子を前記サブ基板に配置した状態で、前記サブ基板電極と前記固定側素子の電極とが、かつ前記サブ基板共通電極と前記固定側素子共通電極とがそれぞれ対向配置され、前記それぞれの電極間をリフローハンダで電気的に接続したことを特徴とする。
請求項2記載に係る発明は、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、光学式エンコーダが前記回転ディスクに代えて直線的に移動し得るスリット板を有することを特徴とする。
請求項3記載に係る発明は、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、前記サブ基板が、当該サブ基板を前記固定基板と固定する位置決め部を有することを特徴とする。
請求項4記載に係る発明は、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、前記サブ基板が、前記受光素子を位置決めし、かつ保持する支持部を有することを特徴とする。
請求項5記載に係る発明は、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、前記サブ基板が、導電性を備えた基材を有し、該サブ基板の基材を前記固定基板の電気回路の安定電位部に接続することを特徴とする。
請求項6記載に係る発明は、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、前記サブ基板が、前記固定基板と電気的に接続される当該サブ基板の先端部が前記固定基板とは反対側にカールした形状を備えることにより、リフローハンダにおけるハンダの分量が目視にて確認できるようにしたことを特徴とする。
【0005】
本発明の請求項1に係る光学式エンコーダでは、複数の受光素子を備えた固定側素子と、固定側素子を固定する基板と、固定側素子に空隙を介して対抗する回転ディスクとを具備する光学式エンコーダにおいて、固定側素子の共通電極および各受光素子の電極に接続するためのパターンを含むサブ基板として屈曲構造を備えたサブ基板を採用し、また、請求項8に係る光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法では、該サブ基板に固定側素子を固定した後、サブ基板のパターンと固定側素子とを接続し、基板に任意の位置を基準として位置決めする位置決め部材で固定することによりサブ基板と基板をハンダ付けにより電気的に接続するようにしている。
このように、屈曲構造を備えたサブ基板を採用したので、固定側素子を支持する形状を容易に、しかも正確な機械精度で形成することができる。また、固定側素子とサブ基板とを電気的に接続し機械的に固定する作業においてワイヤボンディングという特殊作業を不要にし、他の基板組立作業と同様のリフローハンダ槽を使用して組み立て作業を行うことができ、製作時間が低減すると共に、万一、固定側素子に不良が発生した場合でも固体側素子の交換作業が容易になり、結果として、固定側素子部の信頼性が向上する。
また、請求項2に係る光学式エンコーダでは、回転ディスクを直線的に移動し得るスリット板に代えることにより、ロータリ形のみならずリニア形の光学式エンコーダについても適用可能となる。
また、請求項3に係る光学式エンコーダでは、サブ基板を、固定側素子のスペーサとして機能させ、例えば固定側素子の基板平面からの高さを高くし、受光素子と同じ側の基板平面にも部品を実装することにより、基板の外径寸法をより小さくすることができ、装置コストを低減することができる。
また、請求項4に係る光学式エンコーダでは、サブ基板に、当該サブ基板を基板と固定する位置決め部を設けることにより、リフローハンダ時においても、固定側素子を正確に位置決めすることができる。
また、請求項5に係る光学式エンコーダでは、サブ基板に、受光素子を位置決めし、かつ保持する支持部を設け、サブ基板と基板を固定し、位置決めをしてからハンダ固定するので、リフローハンダ時の振動やハンダ溶融時の吸着などの原因でサブ基板が動くといった不具合を無くすことができ、固定側素子を基板に対して確実に固定することができる。
また、請求項6に係る光学式エンコーダでは、サブ基板に導電性を備えた基材を備え、該サブ基板の基材を基板の電気回路の安定電位部に接続することにより、サブ基板全体にシールド効果を持たせることができ、固定側素子の周辺部がシールドされ対ノイズ性を向上させた光学式エンコーダを実現できる。
さらに、請求項7に係る光学式エンコーダでは、基板と電気的に接続されるサブ基板の先端部を、基板とは反対側にカールした形状としたので、リフローハンダにおけるハンダの分量が正常でハンダ作業が確実に行われているかどうか、目視にて確認できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法の実施の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕、〔第3の実施形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係る光学式エンコーダの構造を説明する断面図である。同図において、図10(第2従来例)と重複する部分には同一の符号を附する。
同図において、1はエンコーダケース、2はエンコーダケース1に固定されたベース、3はベース2に固定された基板で、両面に配線パターンを設けてある。31は位置決めピンを挿入する基準穴である。また、4は基板3を挟んでベース2に固定されたLEDケース、41はLEDケース4に固定されたLED、5は円周方向に複数のスリットを配列した回転ディスクで、回転軸51にディスクハブ52を介して固定されている。6は固定側素子で、空隙を介して回転ディスク5に対向している。さらに、7は固定側素子6と基板3との間に設けたサブ基板、8は基板3の両面に取り付けられたチップ部品である。
すなわち、本実施形態の光学式エンコーダは、固定側素子6と基板3の間にスペーサ機能と屈曲構造を備えたサブ基板7が設けられており、固定側素子6は基板3からの高さが高くなっており、その結果、固定側素子6と同じ基板平面上にチップ部品8が実装されている。もちろん、固定側素子6の高さは、チップ部品8の高さより高くなるような寸法のサブ基板7を使用している。したがって、本実施形態の光学式エンコーダは、部品の実装可能な面積が表裏約2倍となり、基板7の外径寸法(半径方向)を小さくすることが可能で、光学式エンコーダ全体の大きさを小形化することができる。
固定側素子6は、図2に示すように、フォトダイオードA(+) ,A(-) ,B(+) ,B(-) からなる受光素子61,62,63,64が表面に設けられ、それぞれ電極C1,C2,C3,C4に接続されている。また、裏面には共通電極(図示せず)が設けられている。尚、共通電極を受光素子のカソードにする場合は、電極C1,C2,C3,C4はアノードとなるが、その極性を逆にしてもよい。また、図2では、固定側素子6として複数個のスリットを有する4組のフォトダイオードA(+) ,A(-) ,B(+) ,B(-) を示したが、受光表面に配置したフォトダイオードの数は1以上で、組数も1以上であればよく、図2に示す構造のフォトダイオードに限定されないことは言うまでもない。
【0007】
次に、サブ基板7について説明する。図3はサブ基板7の断面構造を説明する断面図である。同図に示すように、サブ基板7は、ベース金属(金属基材)701、絶縁層702、パターン703およびレジスト704を備えた構造である。また、サブ基板7は、屈曲構造を有するメタルベースプリント片面配線基板(例えば、商品名「クールベース」;三井化学製)であり、屈曲構造の特性を十分に発揮させるため、ベース金属701の厚さが0.1[mm]程度の薄いアルミ基板を使用している。
また、図4はサブ基板7の斜視図を示し、図5は図4のA−A断面に沿う断面図である。図4および図5に示すように、サブ基板7は、固定側素子6の電極C1,C2,C3,C4に対応する電極パターンT1,T2,T3,T4と、受光面の裏面共通電極に対応する共通電極T5と、基板3と接続する電極部T11(図示せず),T12(図示せず),T13,T14とを露出させ、他のパターン(図中点線部分)についてはレジストでパターン表面を保護した構造である。また、固定側素子6とサブ基板7が正確に位置決めできるように、サブ基板7の3カ所に支持部71,72,73を配置している。さらにサブ基板7には、サブ基板7と基板3が正確に位置決め固定できるように、位置決め部74が設けられている。
尚、サブ基板7は、専用の曲げ・打ち抜き加工金型を使用して製造しているため、高精度の寸法が確保されている。従って、固定側素子6の位置決めは、精度良く行なうことができ、固体側素子6のスペーサとしての機能を考えた場合に、高さ寸法の精度も正確に製造できる。
次に、固定側素子6とサブ基板7と基板3の固定方法について説明する。図6は、固定側素子6とサブ基板7とメイン基板3とを接続固定するための組み立て工程を説明する図である。
まず、図6(a)および(b)に示すように、固定側素子6の電極部(C1,C2,C3,C4)とサブ基板7の共通電極パターンT5に高温クリームハンダを塗布し、固定側素子6をサブ基板7に固定する。この状態でリフローハンダ槽の中を通過させ、固定側素子6の各電極部C1,C2,C3,C4と裏面共通電極をそれぞれサブ基板7の電極パターンT1,T2,T3,T4,T5に接続する。
その後、図6(c)に示すように、基板3上に、他のチップ部品8と同じように、固定側素子6を搭載したサブ基板7を乗せ、予めサブ基板7の位置決め部74と同じ寸法に穴が開けられている基板3に位置決めピン75を立て、サブ基板7を正確に固定してからリフローハンダ槽に通す。この工程でサブ基板7の電極部T11,T12,T13,T14と基板3のパターンとがハンダで電気的に接続される。そして、このリフローハンダの後、位置決めピン75を除けば光学式エンコーダが完成する。
尚、位置決めピン75を用いてサブ基板7を基板3に正確に固定するのは、固定側素子6と回転ディスク5のスリット部の機械寸法を正確に一致させる必要があるからである。また、固定側素子6とサブ基板7との接続は、高温ハンダを使用して接続されているため、2回目のリフローハンダ槽を通過しても固定側素子6が位置ずれすることはない。
以上述べたように、本実施形態の光学式エンコーダによれば、固定側素子6と基板3の間にスペーサ機能と屈曲構造を備えたサブ基板7を配設し、固定側素子6の基板平面からの高さを従来よりも高くし、受光素子と同じ側の基板平面にも部品を実装することにより、基板3の外径寸法を小さくすることができる。また、屈曲構造を備えたサブ基板3を使用したことにより、固定側素子6を支持する形状を容易に、しかも正確な機械精度で形成することができる。また、製造工程において、リフローハンダ槽にてハンダ付けを行うため、ワイヤボンディングという特殊作業が不要になり、製作時間が低減すると共に、万一、固定側素子6に不良が発生した場合でも固定側素子6の交換作業が容易になり、結果として、固定側素子部の信頼性が向上する。また、サブ基板7に固定側素子6を固定する支持部71,72,73を設けることにより、リフローハンダ時においても、固定側素子6を正確に位置決めすることができる。さらに、サブ基板7に位置決め部74を設け、サブ基板7の位置決め部74と基板3の穴を位置決めピン75にて固定し、位置決めをしてからハンダ固定する方法を採用することによって、リフローハンダ時の振動やハンダ溶融時の吸着などの原因でサブ基板7が動くといった不具合を無くすことができ、固定側素子6を基板3に対して確実に固定することができる。
【0008】
〔第2の実施形態〕
次に、図7は本発明の第2の実施形態に係る光学式エンコーダのサブ基板を中心とした斜視図である。
本実施形態の光学式エンコーダでは、サブ基板7の位置決め部74による基板3への取り付けにネジ76を使用している。
また本実施形態では、位置決め部74の折り返し部分が導電性の金属基材となっているので、該折り返し部分が基板3の電気回路の安定電位部に電気的に接続されることにより、サブ基板7の全体にシールド効果を持たせることができる。すなわち、固定側素子6の周辺部がシールドされノイズに強くなるという効果が発生する。これらの他に、本実施形態においても、上述した第1の実施形態におけるサブ基板7と同等の特徴を有している。
〔第3の実施形態〕
さらに、図8は本発明の第3の実施形態に係る光学式エンコーダのサブ基板および固定側素子の斜視図である。図8(a)はサブ基板77の斜視図、図8(b)は固定側素子6aの斜視図である。
本実施形態の固定側素子6aは、図8(b)に示すように、受光出力電極C1a,C2a,C3a,C4a,C5aの全てが受光面に配置された構造を備えている。
また、サブ基板77は、図8(a)に示すように、固定側素子6a全ての電極が受光面にあるため、サブ基板77の中央部に、受光素子の大きさに対応した窓を開けた構造となっている。また、固定側素子6aの側面に対応する部分には、サブ基板77の金属基材の弾力性を応用して内側方向に湾曲させた形状の位置決め部78が設けられており、基板3との固定時における2回目のリフローハンダ時や万一の場合にも、固定側素子6が落下しない構造となっている。
また図9には、本実施形態の光学式エンコーダの固定側素子6a、サブ基板77および基板3についての断面図を示す。
同図に示すように、サブ基板77の先端部を基板3と反対側にカールさせた形状とすることにより、リフローハンダにおけるハンダの分量が正常でハンダ作業が確実に行われているかどうか、目視にて確認できるという特徴がある。これらの他に、本実施形態においても、上述した第1の実施形態におけるサブ基板7と同等の特徴を有している。
尚、以上説明した第1、第2および第3の実施形態の光学式エンコーダでは、回転ディスク5を備えたロータリ形の光学式エンコーダについて例示したが、回転ディスク5に代えて、直線的に移動する方向に複数のスリットを有するスリット板を備えたリニア形の光学式エンコーダについても適用可能である。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法によれば、固定側素子の共通電極および各受光素子の電極に接続するためのパターンを含むサブ基板として屈曲構造を備えたサブ基板を採用し、該サブ基板に固定側素子を固定した後、サブ基板のパターンと固定側素子とを接続し、基板に任意の位置を基準として位置決めする位置決め部材で固定することによりサブ基板と基板をハンダ付けにより電気的に接続することとしたので、固定側素子を支持する形状を容易に、しかも正確な機械精度で形成することができ、また、固定側素子とサブ基板とを電気的に接続し機械的に固定する作業においてワイヤボンディングという特殊作業を不要にし、他の基板組立作業と同様のリフローハンダ槽を使用して組み立て作業を行うことができ、製作時間が低減すると共に、万一、固定側素子に不良が発生した場合でも固体側素子の交換作業が容易になり、結果として、固定側素子部の信頼性を向上させた光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの固定側素子取り付け方法を提供することができる。
また、本発明の光学式エンコーダによれば、回転ディスクを直線的に移動し得るスリット板に代えることにより、ロータリ形のみならずリニア形の光学式エンコーダについても適用可能となる。
また、本発明の光学式エンコーダによれば、サブ基板を、固定側素子のスペーサとして機能させ、例えば固定側素子の基板平面からの高さを高くし、受光素子と同じ側の基板平面にも部品を実装するので、基板の外径寸法をより小さくすることができ、装置コストを低減した光学式エンコーダを提供することができる。また、本発明の光学式エンコーダによれば、サブ基板に、当該サブ基板を基板と固定する位置決め部を設けることにより、リフローハンダ時においても、固定側素子を正確に位置決めすることができる。
また、本発明の光学式エンコーダによれば、サブ基板に、受光素子を位置決めし、かつ保持する支持部を設け、サブ基板と基板を固定し、位置決めをしてからハンダ固定するので、リフローハンダ時の振動やハンダ溶融時の吸着などの原因でサブ基板が動くといった不具合を無くすことができ、固定側素子を基板に対して確実に固定することができる。
また、本発明の光学式エンコーダによれば、サブ基板に導電性を備えた基材を備え、該サブ基板の基材を基板の電気回路の安定電位部に接続することとしたので、サブ基板全体にシールド効果を持たせることができ、固定側素子の周辺部がシールドされ対ノイズ性を向上させた光学式エンコーダを提供することができる。
さらに、本発明の光学式エンコーダによれば、基板と電気的に接続されるサブ基板の先端部を、基板とは反対側にカールした形状としたので、リフローハンダにおけるハンダの分量が正常でハンダ作業が確実に行われているかどうか、目視にて確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光学式エンコーダの構造を説明する断面図である。
【図2】第1の実施形態における固定側素子の構造を説明する平面図である。
【図3】実施形態におけるサブ基板の断面構造を説明する断面図である。
【図4】第1の実施形態におけるサブ基板の斜視図である。
【図5】図4のサブ基板のA−A断面に沿う断面図である。
【図6】第1の実施形態における固定側素子とサブ基板と基板とを接続固定するための組み立て工程を説明する説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光学式エンコーダのサブ基板を中心とした斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る光学式エンコーダのサブ基板および固定側素子の斜視図である。
【図9】第3の実施形態の固定側素子6a、サブ基板77および基板3についての断面図である。
【図10】第2従来例の光学式エンコーダの構造を説明する断面図である。
【図11】図10のB−B断面に沿う正断面図である。
【図12】固定側素子とサブ基板との電気的接続を説明する説明図であり、サブ基板上に固定側素子を載置したものの斜視図である。
【符号の説明】
1 エンコーダケース
2 ベース
3,3’ 基板
31 基準穴
4 LEDケース
41 LED
5 回転ディスク
51 回転軸
52 ディスクハブ
6 固定側素子
7,7’,77 サブ基板
T1,T2,T3,T4 サブ基板電極
T5 サブ基板共通電極
T11,T12,T13,T14 メイン基板と接続する電極
71,72,73 サブ基板支持部
74 サブ基板位置決め部
75 位置決めピン
76 ネジ
78 位置決め部
701 ベース金属(金属基材)
702 絶縁層
703 パターン
704 レジスト
8 チップ部品
C5 固定側素子共通電極
Claims (6)
- 固定基板と、複数の受光素子を備え片面に電極が裏面に共通電極が形成された固定側素子と、前記固定基板に取り付けられて前記固定基板からスペースをあけて前記固定側素子を支持するサブ基板と、前記固定側素子に空隙を介して対向する回転ディスクと、前記回転ディスクを挟んで前記固定側素子の反対側に配置されたLEDと、を有する光学式エンコーダにおいて、
前記サブ基板が、金属製薄板の対向する2辺をコ字状に下側に折り曲げて成る折曲部と、前記2辺間の1辺をコ字状に上側に折り曲げて成る屈曲構造とを備え、前記折曲部で前記固定基板に取り付けられることで前記スペースを確保し、前記屈曲構造の裏側に前記固定側素子の電極に対応するサブ基板電極を設け、かつ前記サブ基板電極と前記固定基板とを接続する電極部とサブ基板共通電極およびレジストを設け、前記固定側素子を前記サブ基板に配置した状態で、前記サブ基板電極と前記固定側素子の電極とが、かつ前記サブ基板共通電極と前記固定側素子共通電極とがそれぞれ対向配置され、前記それぞれの電極間をリフローハンダで電気的に接続したことを特徴とする光学式エンコーダ。 - 前記回転ディスクに代えて直線的に移動し得るスリット板を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
- 前記サブ基板は、当該サブ基板を前記固定基板と固定する位置決め部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
- 前記サブ基板は、前記受光素子を位置決めし、かつ保持する支持部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
- 前記サブ基板は、導電性を備えた基材を有し、該サブ基板の基材を前記固定基板の電気回路の安定電位部に接続することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
- 前記サブ基板は、前記固定基板と電気的に接続される当該サブ基板の先端部が、前記固定基板とは反対側にカールした形状を備えることにより、リフローハンダにおけるハンダの分量が目視にて確認できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
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