JP4178258B2 - 外部電極の焼付け方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部電極およびこれに接続する外部電極を備えるセラミック電子部品の外部電極の焼付け、特にNi,Cuなどの卑金属により構成される内部電極および外部電極を備えたセラミック電子部品の外部電極の焼付け方法およびこれを実現する焼成炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、セラミック電子部品のコストを低減するために、内部電極および外部電極にNiやCuなどの卑金属を使用する傾向が強くなっている。
【0003】
例えば、積層セラミックコンデンサでは、Niよりなる複数の内部電極をセラミック層を介して積層し、焼結することにより、セラミック焼結体を構成する。この焼結体の内部電極が外部に露出している両端面に、Cuを含有する導電ペーストを塗布し、焼付けて外部電極を形成する。
【0004】
導電ペーストは、Cuを含有する金属粉末、ガラス、有機バインダおよび溶剤を混練して調整されているため、外部電極の焼付け時には、最初に有機物を燃焼・飛散させる脱バインダ工程と、次に完全に焼付ける外部電極焼付け工程とによって焼付けをする。ここで、外部電極の材料としてCuを使用しているため、Cuの余剰な酸化を防止するために、特開平7−335477号公報に記載されているように、窒素を焼成炉内に供給し、所定の窒素雰囲気下で焼付けを行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の焼付け方法では、以下に示す解決すべき課題が存在した。
【0006】
従来の焼付け方法では、脱バインダに際して、有機物の燃焼を促進させるために焼成炉内の酸素分圧を高くし、その後のCuの焼結に際し酸素濃度を低下させてCuの酸化を防止していた。
【0007】
ところで、Cuペーストの焼付けの際に酸素濃度を高くした場合には、Cuの焼結密度が高められ、耐衝撃性等に優れた外部電極を形成し得るものの、内部電極と外部電極との電気的接続の信頼性が劣化するため、取得静電容量が低下してしまう。
【0008】
また、酸素濃度を低く設定した場合には、内部電極と外部電極との合金化が促進し、内部電極と外部電極との電気的接続性が高められる。しかしながら、外部電極の焼結密度が十分高められず、外部電極中に空孔を生じやすくなる。その結果、外部電極表面にメッキ層を形成する場合、メッキ液が外部電極から内部に侵入し、内部欠陥が発生したり、絶縁抵抗が劣化したりするという問題が生じやすい。
【0009】
すなわち、従来の外部電極焼付け方法では、CuやNiなどの卑金属を含む外部電極ペーストを用いた場合、内部電極と外部電極との接続の信頼性を高めること、並びに外部電極の密度を高めることの双方を両立することが難しかった。
【0010】
この課題を解決する焼付け方法が、特開平7−335477号公報に開示されている。
【0011】
前記焼付け方法では、外部電極の焼付けに際し、前記脱バインダ工程では酸素濃度を20ppm以下とした雰囲気下で熱処理し、前記外部電極焼付け工程では酸素濃度を30ppm以上100ppm以下とした雰囲気下で熱処理して前記課題を解決している。
【0012】
しかし、前記焼付け方法に示すように、脱バインダ工程(低温域)における酸素濃度を単に低く抑えたのでは同時に焼付ける製品数(焼成炉内に持ち込まれる樹脂量)によって、雰囲気が大きく変動し品質がばらついたり、外部電極の脱バインダの遅れが最終的な外部電極の焼結性を低下させる場合があった。
【0013】
この発明の目的は、内部電極と外部電極との間の電気的接続の信頼性および外部電極の焼結性の両方を十分に満たす外部電極の焼付け方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、Ni,Cuまたはこれらの合金からなる内部電極および外部電極を備えるセラミック電子部品における外部電極の焼付け方法であって、セラミック焼結体を準備する工程と、前記セラミック焼結体の表面に外部電極用導電ペーストを塗布する工程と、前記導電ペーストを焼付ける工程と、備え、前記導電ペーストを焼付ける工程は、前記焼付け時の雰囲気を、第1の酸化性雰囲気、弱酸化性または還元性雰囲気、第2の酸化性雰囲気の順に三段階に切り替えながら連続昇温する工程であり、前記第1の酸化性雰囲気は、酸素濃度が20ppmを超え、50000ppm以下であり、前記弱酸化性または還元性雰囲気は、20ppm以下、または水素濃度が10%以下、または一酸化炭素濃度が10%以下であり、前記第2の酸化性雰囲気は、酸素濃度が50ppm以下であることを特徴としている。
【0015】
また、この発明は、第1の酸化性雰囲気から弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度を300℃から500℃の間として外部電極を焼き付けし、また、第1の酸化性雰囲気から弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度を300℃から500℃の間とし、弱酸化性または還元性雰囲気から第2の酸化性雰囲気への切替温度を600℃から800℃として外部電極を焼付けする。
【0016】
また、この発明は、第2の酸化性雰囲気の酸素濃度が30ppmを超えるように設定して外部電極を焼付けする。
【0017】
また、この発明は、外部電極の焼付けを連続炉で行う。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る電子部品である積層セラミックコンデンサの外部電極焼付け方法について、図1,図2を参照して説明する。本実施形態で示す積層セラミックコンデンサは、目的とする静電容量が1μFであり、図1に示す構造を有する。
【0020】
図1は積層セラミックコンデンサの側面断面図である。
図1において、1は積層セラミックコンデンサ、2はセラミック焼結体、2a,2bはその端面、3a〜3dは内部電極、4,5は外部電極である。
【0021】
積層セラミックコンデンサ1は、セラミック焼結体2内に複数の内部電極3a〜3dがセラミック層を介して積層されている。セラミック焼結体2の端面2a,2bには外部電極4,5が形成されている。
【0022】
まず、図1に示すセラミック焼結体2を形成する。すなわち、セラミックグリーンシート上に、Ni含有導電ペーストをスクリーン印刷し、該導電ペーストの印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、上下に導電ペーストの印刷されていないセラミックグリーンシートを積層して積層体を得る。得られた積層体を厚み方向に加圧した後、焼成することにより、導電ペーストを焼付けて内部電極を完成するとともに、該内部電極がセラミック層を介して積層されているセラミック焼結体2を得る。このセラミック焼結体の外形寸法は、2.0×1.25×1.25mmである。
【0023】
次に、セラミック焼結体2の両端面2a,2bに、Cu導電ペーストを所定量塗布し、乾燥することにより試料を用意した。使用したCu導電ペーストは、Cu粉末、B−Si−Zn系のガラスフリット、および有機ビヒクルからなり、ガラスフリットの量はCu粉末に対して10wt%としている。
【0024】
このCu導電ペーストを各種条件で焼付けた。
焼付けは、図2に示すように、含有気体濃度が異なる三つのエリアからなる焼成炉で、連続して昇温しながら行う。このとき、この三つの異なる雰囲気を切り替える温度を組み合わせて、各条件で焼付けを行う。
【0025】
これらの各条件で焼付けた積層セラミックコンデンサの外部電極の表面にNiメッキ約2μmとさらにその上にSnメッキ約4μmを施し、静電容量値と絶縁抵抗値とを測定し、不良品の発生を測定した。この結果を表1〜表10に示す。ここで、表1〜表5は、第1の雰囲気から第2の雰囲気に切り換える温度をパラメータとし、表6〜表10は、第2の雰囲気から第3の雰囲気に切り換える温度をパラメータとしている。また、第1の雰囲気では、酸素濃度を50または50000ppmとする。第2の雰囲気では、酸素濃度を0,10,および20ppmとし、水素濃度を0または100ppmとし、一酸化炭素は含まない。第3の雰囲気では、酸素濃度を30または50ppmとする。
【0026】
ここで、静電容量値の不良選別基準は設定容量の90%未満の静電容量であったものであり、絶縁抵抗値の不良選別基準は測定試料のメッキ後の絶縁抵抗値が、絶縁抵抗値の全体平均値の50%未満の絶縁抵抗値であったものである。
【0027】
【表1】
Figure 0004178258
【0028】
【表2】
Figure 0004178258
【0029】
【表3】
Figure 0004178258
【0030】
【表4】
Figure 0004178258
【0031】
【表5】
Figure 0004178258
【0032】
【表6】
Figure 0004178258
【0033】
【表7】
Figure 0004178258
【0034】
【表8】
Figure 0004178258
【0035】
【表9】
Figure 0004178258
【0036】
【表10】
Figure 0004178258
【0037】
表1〜表5に示すように、第1の雰囲気から第2の雰囲気に切り換える温度が300℃より低い場合には、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化が生じる。また、切り換え温度が高い500℃より高い場合には、内部電極と外部電極との接続部が酸化し、静電容量が安定せず不良が発生する。よって、300℃〜500℃程度が適当であることが分かる。
【0038】
また、表6〜表10に示すように、第2の雰囲気から第3の雰囲気に切り換える温度が600℃より低い場合には、内部電極および外部電極の酸化抑制または還元作用が不十分となり、静電容量が安定せず不良が発生する。また、切り換え温度が高い800℃より高い場合には、セラミック素体が還元されすぎ、絶縁抵抗の劣化が生じる。よって、第2の雰囲気から第3の雰囲気に切り換える温度は、600℃〜800℃程度が適当であることが分かる。
【0039】
次に、前記結果をもとに、第1,第2,第3の雰囲気のそれぞれにおける、含有気体の濃度をパラメータとして、焼付けを行った結果を表11に示す。
【0040】
各雰囲気における、各気体のパラメータは以下の通りである。また、第1の雰囲気から第2に雰囲気に切り換える温度は400℃とし、第2の雰囲気から第3の雰囲気に切り換える温度は700℃とする。
【0041】
第1の雰囲気(部品温度が400℃未満)における酸素濃度を10,20,50,500,5000,50000,および70000ppmの7種類とする。
第2の雰囲気(部品温度が400℃以上700℃以下)における、酸素濃度を0,10,および20ppmの3種類とし、水素濃度を0,100,50000,および70000ppmの4種類とし、一酸化炭素濃度を0,100,50000,70000ppmとする。
第3の雰囲気(部品温度が700℃を超えた以降)における、酸素濃度を30,50,500,および1000ppmとする。この結果を表11に示す。
【0042】
【表11】
Figure 0004178258
【0043】
表11に示すように、条件d〜j,m,nのいずれかを満たすことにより、静電容量、絶縁抵抗の両項目について不良の発生を抑制することができ、外部電極と内部電極との結合性および外部電極の焼結度が十分に保持することができる。
【0044】
一方、他の条件については、それぞれ以下に示す要件で問題があったものと推測される。
条件aでは、全体に酸素濃度を低くしたために、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化が生じた。
条件bでは、初期温度から700℃までの酸素濃度が低いため、700℃以降の酸素濃度を高めても外部電極の緻密性を十分に向上できず、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化が生じた。
条件cでは、初期温度から700℃までの酸素濃度が低くても、700℃以降の酸素濃度を極端に高めることで外部電極の緻密性を向上し、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化を抑制した。しかし、内部電極と外部電極との接続部が酸化し、静電容量が安定せず不良が発生した。
条件k,sでは、初期温度から400℃までの酸素濃度が高く、内部電極と外部電極との接続部が酸化してしまったが、これ以降の雰囲気を還元性にすることにより静電容量が安定する程度に酸化の進行を抑制することができた。しかし、雰囲気が還元性が強すぎることにより、セラミック素体が劣化し、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化を生じた。
条件qでは、初期温度から400℃までの酸素濃度が高く、内部電極と外部電極との接続部が酸化してしまい、これ以降の酸素濃度を低くしても静電容量を安定させることができず不良が発生した。
条件p,uでは、初期温度から400℃までの酸素濃度が高く、内部電極と外部電極との接続部が酸化してしまったが、これ以降の雰囲気を強還元性にすることにより静電容量が安定する程度に酸化の進行を抑制することができた。しかし、雰囲気が強還元性であることにより、セラミック素体が劣化し、メッキ液の侵入による絶縁抵抗の劣化を生じた。
条件rでは、初期温度から400℃までの酸素濃度が高く、内部電極と外部電極との接続部が酸化してしまい、これ以降の雰囲気を還元性にしても、前段の酸性による影響が強いため、静電容量を安定させることができず不良が発生した。
条件tでは、初期温度から400℃までの酸素濃度が高く、内部電極と外部電極との接続部が酸化してしまい、これ以降の雰囲気を強還元性にしても、前段の酸性による影響が強いため、静電容量を安定させることができず不良が発生した。
【0045】
以上の結果から、少なくとも条件d〜j,m,nの全てを包括する条件下で焼付けを行えば、安定して信頼性の高い積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0046】
すなわち、第1の雰囲気(初期温度から400℃の間)を酸素濃度が20ppmを超える酸化性とし、第2の雰囲気(400℃〜700℃)を酸素濃度が20ppm以下、または水素濃度が10%以下、または一酸化炭素濃度が10%以下である弱酸化性から還元性の間とし、第3の雰囲気(700℃以降)を酸素濃度が30ppmを超える第2の酸化性とすることにより、安定して外部電極(外部電極)を焼付けることができる。
【0047】
次に、前述のフローを実現する焼成装置の構成について、図3を参照して説明する。
図3は焼成装置の概要図であり、10は焼成炉、11は焼成炉10の第1の焼成エリア、12は焼成炉10の第2の焼成エリア、13は焼成炉10の第3の焼成エリア、21は第1、第2の焼成エリアから発生する気体を外部に排出する第1のバインダーベント、22は第2、第3の焼成エリアから発生する気体を外部に排出する第2のバインダーベントである。
【0048】
第1の焼成エリア11、第2の焼成エリア12、および第3の焼成エリア13のそれぞれには、少なくとも一つの気体供給部が設けられており、それぞれのエリアにおいて、前述の雰囲気を維持するように所定の気体を供給している。
【0049】
第1のバインダーベント21は、第1の焼成エリア11と第2の焼成エリア12との境界の位置に設置されており、付近の気体を焼成炉1の外部に排出する。また、第2のバインダーベント22は、第2に焼成エリア12と第3の焼成エリア3との境界の位置に設置されており、第1のバインダーベントと同様に、付近の気体を焼成炉1の外部に排出する。
【0050】
このような構造とすることにより、焼成炉1は第1の焼成エリア11、第2の焼成エリア12、および第3の焼成エリア13の三つの独立した雰囲気を維持する。
【0051】
このような複数のバインダーベント付きの連続焼成炉の各位置における機能を以下に説明する。
【0052】
搬入口から第1のバインダーベント21が設けられた位置(第1の焼成エリア11)においては、前述の第1の酸化性雰囲気を維持し、外部電極ペーストの脱バインダーを促進する。次に、第1のバインダーベント21から第2のバインダーベント22までの位置(第2の焼成エリア12)においては、前述の弱酸化性または還元性雰囲気を維持し、内部電極と外部電極との接続部の過度な酸化を抑制し、若干還元させることで、内部電極と外部電極との間の接続性を向上する。次に、第2のバインダーベント22より搬出口までの位置(第3の焼成エリア13)においては、前述の第2の酸化性雰囲気を維持し、ガラスとCuとの濡れ性を向上し、外部電極をより緻密に焼結する。
【0053】
これを連続炉で行うことにより、第2のバインダーベント22付近の温度は、各加熱ゾーンのヒータ温度を調整することで、容易に設定でき、この設定温度を保持することができる。また、第1のバインダーベント21の位置を可変にすることにより、各加熱ゾーンのヒータ温度の設定とともに、位置を移動させて、所望の設定温度を得ることができる。
【0054】
また、脱バインダー後の電子部品は僅かでも外力が加わると、外部電極の欠落などが起こりやすいが、連続炉において処理することにより、脱バインダーベントの電子部品をハンドリングすることなく、以降の焼付けを行うことができる。また、連続炉を用いることにより、部品投入から取り出しまでの間の工程が、全て連続炉内で行われるため、生産性が向上する。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、焼付け時の雰囲気を、第1の酸化性雰囲気、弱酸化性または還元性雰囲気、第2の酸化性雰囲気の順に三段階に切り替えながら連続昇温する工程であり、前記第1の酸化性雰囲気を、酸素濃度が20ppmを超え、50000ppm以下とし、前記弱酸化性または還元性雰囲気を、20ppm以下、または水素濃度が10%以下、または一酸化炭素濃度が10%以下とし、前記第2の酸化性雰囲気を、酸素濃度が50ppm以下としたことにより、安定して外部電極を焼付けすることができる。
【0056】
また、この発明によれば、第1の酸化性雰囲気から弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度を300℃から500℃の間とすることにより、焼付け工程を安定させ、信頼性の高い外部電極を焼き付けすることができる。
【0057】
また、この発明によれば、第1の酸化性雰囲気から弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度を300℃から500℃の間とし、弱酸化性または還元性雰囲気から第2の酸化性雰囲気への切替温度を600℃から800℃の間とすることにより、焼付け工程を安定させ、信頼性の高い外部電極を焼き付けすることができる。
【0058】
また、この発明によれば、第1の酸化性雰囲気の酸素濃度が20ppmを超え、第2の酸化性雰囲気の酸素濃度が30ppmを超えるように設定することにより、安定して信頼性の高い外部電極を焼付けすることができる。
【0059】
また、この発明によれば、連続炉で外部電極の焼付けを行うことにより、速やかに雰囲気を切り換えることができ、安定して外部電極を焼付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの側面断面図
【図2】本発明の実施形態に係る焼付け工程の温度プロファイルを示した図
【図3】本発明の実施形態に係る焼成炉の概要図
【符号の説明】
1−積層セラミックコンデンサ
2−セラミック焼結体
2a,2b−セラミック焼結体の端面
3a〜3d−内部電極
4,5−外部電極
10−焼成炉
11−焼成炉10の第1の焼成エリア
12−焼成炉10の第2の焼成エリア
13−焼成炉10の第3の焼成エリア
21−第1、第2の焼成エリアから発生する気体を外部に排出する第1のバインダーベント
22−第2、第3の焼成エリアから発生する気体を外部に排出する第2のバインダーベント

Claims (5)

  1. Ni,Cuまたはこれらの合金からなる内部電極および外部電極を備えるセラミック電子部品における外部電極の焼付け方法であって、
    セラミック焼結体を準備する工程と、前記セラミック焼結体の表面に外部電極用導電ペーストを塗布する工程と、前記導電ペーストを焼付ける工程と、備え、
    前記導電ペーストを焼付ける工程は、前記焼付け時の雰囲気を、第1の酸化性雰囲気、弱酸化性または還元性雰囲気、第2の酸化性雰囲気の順に三段階に切り替えながら連続昇温する工程であり、
    前記第1の酸化性雰囲気は、酸素濃度が20ppmを超え、50000ppm以下であり、
    前記弱酸化性または還元性雰囲気は、酸素濃度が20ppm以下、または水素濃度が10%以下、または一酸化炭素濃度が10%以下であり、
    前記第2の酸化性雰囲気は、酸素濃度が50ppm以下である外部電極の焼付け方法。
  2. 前記第1の酸化性雰囲気から前記弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度が300℃から500℃の間である請求項1に記載の外部電極の焼付け方法。
  3. 前記第1の酸化性雰囲気から前記弱酸化性または還元性雰囲気への切替温度が300℃から500℃の間であり、
    前記弱酸化性または還元性雰囲気から前記第2の酸化性雰囲気への切替温度が600℃から800℃の間である請求項1に記載の外部電極の焼付け方法。
  4. 前記第2の酸化性雰囲気の酸素濃度が30ppmを超える請求項1〜3にいずれかに記載の外部電極の焼付け方法。
  5. 前記外部電極の焼付けは、連続炉によって行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の外部電極の焼付け方法。
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