JP4176182B2 - フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は引き裂き強度の弱いフイルムの処理方法に関し、特に溶液キャストした溶媒を含有する高分子樹脂フィルムをピンテンターを用いて乾燥、熱処理並びに横延伸などの処理をする際に起こる問題点を解消して、ピンテンターを有効に活用する方法に関する。更に詳細には、ピンテンターで溶媒を含有したフィルムを横延伸する技術の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テンターとはフィルムの把持部分を固定し、搬送しつつ処理する装置であり、例えばピンテンターはピンにより突き刺し固持し、搬送しつつ処理をする装置である。
このような処理には、例えば乾燥処理、熱処理、延伸処理などがある。
【0003】
(乾燥熱処理)
(ピン)テンターは熱可塑性高分子フィルムの熱処理等、たとえば溶液キャストされた高分子樹脂フィルムの乾燥,熱処理等に使用されている。この際ある種のたとえば光学用途の高分子樹脂フィルムのように表面欠陥を生じさせたくないものの製造においては非接触加熱処理が可能なので(ピン)テンター処理は特に有用である。
【0004】
(ピン)テンターによって溶媒含有フィルムを乾燥させる際には、乾燥初期には溶媒蒸発によってフィルムが収縮し、ある程度乾燥が進むと伸長し、更に乾燥温度から室温に冷却する際にフィルムが収縮するという複雑な現象を示す。従ってフイルムの引き裂き強度が弱い状態である乾燥の初期工程においては、フィルムの収縮応力によって例えばフィルムのピン突き刺し部の穴が拡大されるという現象が起こる。また、ある程度乾燥が進んだ段階においてはフィルムが幅方向にたるむ(長くなる)。このためピンに突き刺された穴の部分で、フィルム面に平行に掛かる力が低下し把持力が弱くなって、ピン部でフィルムが上下動する現象が起こる。この際フィルムがある程度乾燥されて脆くなっているためピン(針)の側面でフィルムが擦られて粉(以下ピン粉と称する)を生じることがある。また、ピンテンターの終りの段階ではフィルムを冷却する際この収縮応力によってピン突き刺し部の穴が拡大したり、フィルムが把持の端部から切断したりする場合がある。
【0005】
(延伸処理)
ピンテンターによってフィルムを延伸する場合、フィルムの両端部をピンで把持し横延伸する場合にもこの延伸法を用いることができる。
【0006】
引き裂き強度の弱いフイルムの例として溶媒を含有した高分子樹脂フィルムを代表として述べる。このフイルムを延伸する場合、乾燥も同時に進むからそのガラス転移温度Tg’は含有溶媒量の減少とともに上昇する。延伸の工程では溶媒含有量は更に変化する。延伸により厚みが薄くなる効果により乾燥が著しく促進されるからである。
【0007】
特に延伸倍率を上げてフィルムの横方向の分子配向を上げようとする場合には、雰囲気温度を比較的低温に下げて、かつ高倍率に延伸する必要がある場合がある。この場合にはフィルムの雰囲気温度が低いから特に把持部分での乾燥が進まず、フィルムはこの部分で特に軟化した(Tg’が低いので)引き裂き強度の弱い状態となっている。一方、急激な乾燥と延伸張力の増大とによってピンの突き刺し部にかかる力は単なる溶媒の乾燥の場合よりも著しく増大する。この結果突き刺し穴が拡大され、把持方向に伸びる長穴となってピン穴から外れたり、極端な場合にはフィルムが切断し、製膜が中断するという問題も起こる。
【0008】
前段で縦一軸延伸し、次の段で横一軸延伸する逐次延伸の際にも上記と同様な現象が起こる。溶媒キャストフィルムでは前段の延伸である程度溶媒が乾燥されて少なくなっているためTg'は高くなっているが、前段延伸の縦配向のためフィルム端部のピン突き刺し部でフィルムが裂け易いという問題も有る。
【0009】
以上のように(ピン)テンターで引き裂き強度の弱いフィルムを乾燥、熱処理及び延伸などの処理をする場合にはピン粉等の発生による製膜装置の汚染、製品フィルムのピン粉等の再付着による汚染、フィルムの切断などの問題が起こり製膜を中断してこれらの対策を取ることを余儀なくされる場合が起こる。
【0010】
また、延伸して、更に配向度を上げようとする場合には上記のピン粉等の発生の問題と同時にフィルム端部切断により横延伸倍率向上に限界があり高配向のフィルムを中断なく効率的に製造することが困難になるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の如き問題点に着目してなされたものである。
本発明は、溶媒を含有する高分子フィルム等の引き裂き強度の弱いフイルムを(ピン)テンター法によって乾燥処理、熱処理及び/又は延伸処理する際に起こるピン突き刺し穴や把持部の拡大を抑え、ピン粉等の発生を抑え、延伸におけるピン突き刺し穴や把持部の延伸方向への拡大及びこの拡大によるフィルムの切断を抑え高倍率にて延伸配向させてフィルムの特性を制御すること等を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決のため、検討の結果、処理すべき引き裂き強度の弱いフィルムの両端部(ピン突き刺し部)をより引き裂き強度の強いフィルムで付着補強すること、この付着の際に例えば溶媒を含有させた状態にて加熱圧着させれば良いことを知見し本発明に到達した。
【0013】
(1)引き裂き強度が0.0035Kg/μm以下の溶液キャストした溶媒を含有する高分子樹脂フイルムをピンテンターにて処理する際に、該フイルム端部のシート把持部に該フイルムより引き裂き強度が高く且つ該フイルムと付着可能な補強フイルムを重ねあわせて付着し、該補強フイルムに力を加えて処理することを特徴とするフイルムの製造方法。
(2)該補強フイルムの引き裂き強度が該高分子樹脂フイルムのそれより0.001Kg/μm以上高い、項1記載のフイルムの製造方法。
(3)該高分子樹脂フィルムの溶媒の含有量が乾燥高分子樹脂フイルム基準で2〜20重量%である項1記載のフイルムの製造方法。
(4)該高分子樹脂フイルムが50〜150μmの厚さを有する項1〜3のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(5)該付着が補強フイルムに設けられた粘着剤で達成される項1〜4のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(6)該付着が補強フイルムと高分子樹脂フイルムとの面接触力で達成される項1〜4のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(7)該ピンテンターにて処理する際に、該補強フイルムに力を加えて延伸することを特徴とする項1〜6のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(8)該引き裂き強度がピンテンター内のフイルムの走行方向に対し直角方向基準である、項1〜7のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(9)該補強フイルムと高分子樹脂フイルムとが同一素材である、項1〜8のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
(10)引き裂き強度が0.0035Kg/μm以下の溶液キャストした溶媒を含有する高分子樹脂フイルムをピンテンターにて処理する際に、該フイルム端部のシート把持部に該フイルムと付着可能な補強フイルムを重ねあわせて付着し該フイルムより引き裂き強度を高くし、該補強フイルム付着部に力を加えて処理することを特徴とするフイルムの製造方法。
(11)該補強フイルムと高分子樹脂フイルムとが同一素材である、項10に記載のフイルムの製造方法。
(12)該付着が融着である、項11に記載のフイルムの製造方法。
【0014】
本発明において引き裂き強度の弱い高分子樹脂フイルムとしては、その引き裂き強度自身は特に限定されずテンター処理の条件により定まるが、一般的には後述する測定法で0.0035Kg/μm以下、より好ましくは0.0030Kg/μm以下のものである。典型的には溶媒を含有する厚さ150μm以下、好ましくは125μm以下の高分子樹脂フイルムが挙げられる。
【0015】
上記引き裂き強度の弱い高分子樹脂フイルムより引き裂き強度が高く且つ該フイルムと付着可能な補強フィルムとは、テンター処理の途中でフイルムに掛けられる力に対して耐えることができる強度を有するものであれば特に限定されないが、一般的には該高分子樹脂フイルムより0.001Kg/μm以上好ましくは0.0015Kg/μm高い引き裂き強度を有するものであり、表面は平滑でもよく、また凹凸を有していてもよい。複数用いる場合は全体で上記強度を満足すればよい。好便には上記強度を有する厚さ50〜150μm、好ましくは70〜120μm の高分子(樹脂)フイルムを用いることができる。処理すべき高分子樹脂フィルムが溶媒を十分に含有する場合、補強フィルムの乾燥の程度は充分に乾燥されたものから処理すべきフィルムと同程度の溶媒を含むものまで用いることができる。補強フィルムの厚みは処理すべきフィルムの厚みによって適宜選択するが、通常は70〜120μmの乾燥フィルムを用いれば良い。補強フィルムの幅は(ピン)テンターの把持部例えばピンシート部の幅に近い値とするのが好ましい、この補強フィルムは広幅のフィルムロールから狭幅にスリットして用いれば良い。
【0016】
処理するべきフィルムがある程度乾燥されている場合、たとえばこの前段で乾燥するとか、延伸するとかして処理したものである場合は補強フィルムは溶媒を比較的多く含む方が好ましい。この溶媒の含有量は処理すべきフィルムとこの補強フィルムとを重ねあわせて加熱圧着する等の付着予備テストによって決めることができる。厚みや幅は上記と同様にするのが好ましい。
【0017】
該補強フイルムに力を加えて処理するとは、必ずしも補強用フイルムにだけテンターの力を加えることを意味していない。処理すべきフイルムと補強用フイルムに同時に力を加えてもよいのは当然である。
【0018】
処理すべきフィルムと補強フィルムとは同一の高分子材料、同一種類の含有溶媒が最適である。高分子材料が変わると同一の溶媒を含む場合でもTg’が異なるからフィルムを重ねあわせて圧着しても圧着しないことがあり好ましくない。同様の高分子材料を用いるのはこれらを回収して溶媒に再溶解してフィルムのキャステイングに供することができる利点があるからである。こうすることによってフィルム端部や切れ端を回収して使用することが可能となるから好都合である。
【0019】
場合によっては、補強用フイルムは必ずしも処理すべきフイルムより引き裂き強度が高くなくても良い。補強された結果として把持部においてテンター処理するに耐える引き裂き強度が得られれば良い。特に複数の補強用フイルムを用いる場合は、個々の補強用フイルムの強度は低くてもよいのは容易に理解できる。
【0020】
ポリカーボネートフィルムの塩化メチレン含有量と見かけ上の(ガラス転移温度)Tg’との関係はポリカーボネートの場合 たとえば特開平7−299828号公報に記載されている。このTg’は溶媒を含有する高分子フィルムのガラス転移温度であり、この温度は乾燥が進むにつれて残留溶媒量の減少とともに上昇する。
【0021】
(本発明の高分子樹脂)
本発明において用いられる高分子樹脂については、希望するフィルムの諸特性が得られるものであれば特に制約はない。高分子樹脂としては例えばポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリスチレン、トリアセチルセルロースなど従来公知のもので溶液流延法で製膜できるものが挙げられる。すなわち溶液流延法に必要な濃度、粘度を持った溶液を形成する高分子樹脂であれば本発明方法に適用できる。これらのなかでもとくにポリカーボネートが好ましい。
【0022】
一般に、ポリカーボネートと総称される高分子材料は、重縮合反応で生成され、主鎖がカーボネート結合で結ばれているものを総称する。これらのうちでもビスフェノール誘導体と、ホスゲン或いはジフェニールカーボネートから重縮合反応により得られるものが好ましい。経済性及び物性面からビスフェノールAと呼称されている2、2ビス(4ヒドロキシフェニル)プロパンをビスフェノール成分とする繰り返し単位を有する芳香族ポリカーボネートが好ましく使用されるが、適宜各種ビスフェノール誘導体を選択することで、ポリカーボネート共重合体を構成することが出来る。
【0023】
かかる共重合成分としてビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン等をあげることができる。更に、これらのフェニル基の水素基が一部メチル基やハロゲン基で置換されているものも含む。
【0024】
また、一般にテレフタル酸及び/又はイソフタル酸成分を含むポリエステルカーボネートを使用することも可能である。このような構成単位をビスフェノールAからなるポリカーボネートの構成成分の一部に使用することによりポリカーボネートの性質、例えば耐熱性、溶解性を改良することができるが、このような共重合体も本発明では用いることができる。
【0025】
(高分子樹脂の分子量)
本発明において好ましく用いられるポリカーボネート系樹脂の分子量は、濃度0.5g/dlの塩化メチレン溶液中20℃での粘度測定から求めた粘度平均分子量で10,000以上200,000以下、好ましくは20,000以上120,000以下の範囲が好適に用いられる。粘度平均分子量が10,000より低い樹脂を使用すると得られるフィルムの機械的強度が不足する場合がある。また200,000以上の高分子量になるとドープ粘度が高くなりすぎて溶解やキャスト工程での取り扱い上問題を生じるので好ましくない。他の種類の樹脂についても同様の判断基準で選択することができる。
【0026】
(本発明に用いられる溶媒)
本発明において用いられる引き裂き強度が弱い高分子樹脂フイルムとして溶媒を含有する高分子樹脂フイルムを用いる。その溶媒としては、前記高分子樹脂を溶解して流延製膜法が適用できるような溶液を形成できるもの、又は高分子樹脂に含浸されて該高分子樹脂フイルムのテンター処理を可能とするようなものであればよく、例えば高分子樹脂としてビスフェノールA型ポリカーボネートを用いる場合、溶媒としては塩化メチレンを主体とする溶媒や1、3−ジオキソランを主体とする溶媒が挙げられる。
【0027】
(溶液)
ポリカーボネートの溶液を形成する具体的方法としては、塩化メチレン中にポリカーボネートを投入攪拌して溶解する。要すれば、予め塩化メチレン中に剥離助剤として所定量のエタノールを混合しておき、そこにポリカーボネートを投入して室温で攪拌溶解する方法が挙げられる。
【0028】
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリスチレン、トリアセチルセルロースの各溶液についても同様に塩化メチレンを主体とする溶媒や1,3−ジオキソランを主体とする溶媒にこれらの樹脂を溶解させることにより調製することができる。
【0029】
(溶液濃度)
本発明において高分子樹脂溶液の濃度を10〜30重量%、より好ましくは15〜25重量%に調製することにより溶液流延法により好適にフィルムを製膜することができる。
【0030】
このようにして得られた溶液を、公知の方法でスチールベルトやドラム又は支持体フィルム(一般的にはポリエステルの2軸配向フィルム)面上などに、キャストし、乾燥して半乾きの状態で支持体より剥離する。
【0031】
(補強用フィルム)
本発明においてフィルム端部の把持部例えばピン突き刺し部に重ねて通すための補強用フィルムは好ましくは高分子樹脂フィルムの比較的狭い幅のスリット品である。この補強用フィルムは溶媒を含有しても、含有していなくても良く、要は(ピン)テンター処理すべきフィルムとこの補強用フィルムとを重ねて付着可能なもの、例えば重ねあわせて加熱した時に旨く密着するものであれば良いのである。補強用フイルムの高分子樹脂素材は(ピン)テンターで処理すべき高分子樹脂フイルムと同じ素材の物が最も好ましい。こうすれば把持部例えばピン突き刺し部で製品から切除した部分は両者あわせて回収してフィルムの高分子原料として再利用ができるので好都合である。
【0032】
補強用フイルムと高分子樹脂フイルムとの付着は、上記のごとき加熱圧着でもよいが、例えば粘着剤を用いる通常の付着、又は含有する溶媒を利用した又はそれとは関係なく表面を密着させて発生する付着力を利用するものであってもよい。
【0033】
((ピン)テンター処理法)
本発明の(ピン)テンターによる処理は次のようにする。
この詳細を図1,2並びに3に示したので、これを基に説明する。
キャストベルトより剥ぎ取った半乾燥の高分子樹脂フィルム(1)をフィルムの搬送ロール系(5,6)に通膜する。この際補強用フィルム(2)を巻き出し処理すべきフィルム(1)に端部を重ねて搬送する。補強フィルム(2)を重ねるフィルム(1)の面は上側でも下側でも良いし、両面に重ねて用いても良く、更に補強フィルムを数枚重ねて用いても良い。
【0034】
処理すべきフィルム(1)と補強フィルム(2)とを密着させるためには、ピンテンター入り口直前で公知の方法で例えば熱風で加熱してロール等でフィルム面を加圧して圧着する方法を取ることができる。また、ピンテンターのオーブン入り口の最初のゾーンを両者のフィルム端部を密着させるための加熱ゾーンとして使っても良い。要はフィルムをピンテンターオーブンに重ねあわせたフィルムが送入される直前からオーブン内の極入り口において、幾分加熱されフィルム(1)と補強用フィルム(2)同士が密着するようにすることが必要である。ここで言う密着とは両者のフィルムが重ね合わさって外れないことである。この密着においては空気の層が全く介在せず全面がぴったりと付いているのが最良である。全面がぴったりと付いてなくとも、処理すべきフィルム(1)と補強用フィルム(2)が重なりピンで突き刺し、加熱しつつ延伸した時に両フィルムが一体となって変形するようになすことである。このようにできない場合にはフィルム(1)と(2)とは個々にピン突き刺し部の影響を受けるからフィルム(1)は穴が拡大されたりこの部分から切断を起こしたりする。
【0035】
この密着は処理すべきフィルム(1)が溶媒を含んでおり(従って、フィルムのガラス転移温度Tg’が低くなっており)フィルム(2)の面と接触加圧した時に密着するのである。ここでいうところのTg’とは溶媒を含有したフィルムのガラス転移温度のことである。処理すべきフィルム(1)の含有溶媒の量が比較的少ない場合にはフィルム(2)の方の含有溶媒量を多くしてTg’を下げ加熱によって両フィルムが旨く密着するようにする。密着させるためのフィルム温度は試行錯誤によって容易に決めることができる。フィルム(1)または(2)の内より含有溶媒量の多い、即ちより低い方のTg’を基準とする時、密着のためのフィルム加熱温度は(Tg’+50)℃以上が好ましい。この様にしてフィルム端部は厚くし補強されるからピンテンターでフィルム(1)を熱処理するのみの場合にも、また、フィルムを延伸する場合にも端部でピン突き刺し穴が拡大されてフィルムが切断したり、ピン粉が発生したりする問題がなくなる。ピンテンター処理を終わったフィルムの幅方向の両端部には補強用のフィルムが熱密着されており厚くなっているからこの部分は切除して製品とする。
【0036】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。ここで言うところのフィルムの含有溶媒量及びガラス転移温度Tg’とは以下のようにして測定したものである。
【0037】
1)フィルム中の含有溶媒量の測定
溶媒を含有したフィルム約5gを採取し、170℃の熱風乾燥機で1時間乾燥させた後室温まで冷却した。乾燥前後の重量変化率を科学天秤で精秤した。これより固形分基準の溶媒含有量を求めた。幅方向に測定の場合にはフィルムを幅方向に5等分して測定した。
【0038】
2)ガラス転移温度Tg’(溶媒を含んだフィルムのTg)の測定
フィルムサンプル約10mgを用い、加熱速度10℃/min.でDSC曲線を求めた。この曲線の立ち下がり(変曲点)部を見かけのガラス転移温度Tg’とした。
またTg’は溶媒を含有した高分子フィルムの当該溶媒を含有した状態におけるガラス転移温度(℃表示)である。Tg’(℃)は乾燥が進むにつれ残留溶媒含有量の減少とともに上昇する。
【0039】
3)引き裂き強度測定法
本発明における引き裂き強度とは、以下の方法で測定された値である。
【0040】
<無延伸フイルムの場合>
先端を尖らした太さ1mmの針を一本鉄板に溶接してモデルピンシートとする。
フイルムを幅30mmx長さ100mmで切り出し、幅方向中央部、長端部から20mmのところをピンに突き刺し、他端に種々の重さの重りをぶら下げ、下向きの荷重を掛ける。このフイルム突き刺しモデルピンシートを150℃エアオーブン中に3分間放置する。しかる後、該ピンシートを取り出し、室温で冷却してフイルムのピン穴の変形量を測定する。長穴の長さが3mm以上になるときの荷重をフイルムの引き裂き強度とする。
単位はKg/μmである。
【0041】
<一軸延伸フイルムの場合>
一軸延伸フイルムの場合、引き裂き方向(荷重を掛ける方向)を一軸延伸方向と直角の方向にして測定する。
【0042】
[実施例1]
塩化メチレン溶液からキャストした半乾燥のポリカーボネートフィルム(1)(分子量3.7万、含有溶媒量12%、Tg’57℃、厚み100μ、引き裂き強度0.0021Kg/μm)を横一軸延伸するためピンテンターに送入した。この際補強用フィルム(2)として溶媒を殆ど含まない同一素材のフイルム(含有溶媒量0.2重量%、厚み100μ、幅40mm、引き裂き強度0.0054Kg/μm)のものをロールより巻き出して用い、処理すべきフィルム(1)の両端部で下側に重ねた。これを図に示す押圧ロール(4)で押し付け、重ねた状態でピンに突き刺してピンテンター内にフィルムを送入した。この際ピンテンターの入り口の把持幅を調節してフィルム(1)が平面状態を保つようにし、ばたつかないように調節した。
【0043】
ピンテンターの最初のゾーンの雰囲気温度を125℃とし、フィルムの把持幅を極力フィルムの幅と同様にした。こうすることによって処理フィルムは最初の処理ゾーンでピーンと張った状態になった。次のゾーンから雰囲気温度を130℃として横延伸を開始した。延伸のゾーンを4つ使いフィルムの把持幅を直線的に拡大しつつ1.2倍まで延伸した。更に次のゾーンで雰囲気温度を120℃その次のゾーンでフィルムの雰囲気温度を50℃としてこの後空冷してフィルムの重ね合わさった部分を切除しつつ巻き取った。この様にして1日製膜したが、製膜上の問題、フィルムの延伸による端部からの切断、ピン突き刺し部から発生するピン粉によるフィルムの汚染等製膜上の問題はみられなかった。
【0044】
[実施例2]
塩化メチレン溶液からのキャスト製膜法で得られたポリカーボネートフィルムを一段目で縦方向に延伸したフィルム(厚み90μ、含有溶媒量2.5重量%、Tg’130℃、引き裂き強度(横延伸方向)0.0025Kg/μm)を、補強フイルムで補強してピンテンターにて横方向に延伸した。
【0045】
この際補強フィルム(2)は含有溶媒量10重量%、厚み150μ、幅40mmの無延伸フイルム(このフイルム1枚の横延伸方向の引き裂き強度0.0018Kg/μm)のものを2枚処理すべきフイルムの上下に用い、両フィルム端部を重ねあわせ押し圧ロールで押し付けつつピンテンター入り口ゾーンで130℃に加熱し密着させた。次いで第2ゾーン以降で雰囲気温度を158℃に加熱し、把持幅を直線的に拡大しつつ1.2倍まで延伸した。更に次のゾーンで雰囲気温度を130℃その次のゾーンでフィルムの雰囲気温度を50℃とした。この後冷風で冷却してフィルムの重ね合わさった部分を切除しつつ巻き取った。この様にして1日製膜したが、製膜上の問題即ち、フィルムの延伸による端部からの切断、ピン突き刺し部から発生するピン粉によるフィルムの汚染等製膜上の問題はみられなかった。
【0046】
[比較例1]
実施例1と同じキャストフィルム(1)を端部を単独で補強しないでピンテンターに送入した。ピンテンターのオーブンの第2番目のゾーンから5番目のゾーンまでを延伸ゾーンとした、この延伸ゾーンにおいて把持幅を徐々に広げ延伸倍率を上げることを試みた。この際にピン突き刺し穴が長穴となり最終的にはフィルムが切断する時の倍率を求めた。この時の延伸倍率はせいぜい1.05倍であった。フィルムの端部が切断しない場合でもピン突き刺し穴が長穴化することによりピン粉が発生して製品とすべきフィルムに付着して不良品となった。
【0047】
【発明の効果】
本発明は高分子樹脂のフィルムをピンテンターにより処理して製造する際に、処理すべきフィルムの両端部に補強フィルムを重ねあわせ、その際に含有溶媒による熱密着効果を利用してフィルム同士を密着させ、ピンテンターに通膜し、ピンの突き刺し部で起こる製膜上の問題即ち、フィルムの延伸による端部からの切断、ピン突き刺し穴から発生するピン粉によるフィルムの汚染等製膜上の問題を解決したもの。
本発明の高分子フィルムの製造方法によって、ピンテンターによる横延伸倍率を自由に変えることが可能となり、フィルムの特性をある程度自由に変えることができるようになった。また、ピン粉混入等の無い品質の良好な長尺フィルムを製造することができる。この結果光学用途に好適なフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピンテンター処理機の概略構成説明図。
【図2】ピンテンターのピンによるフィルムの突き刺し部の概略構成説明図。
【図3】フィルム密着押圧部概略構成図。
【符号の説明】
1.処理すべきフィルム
2.補強用フィルム
3.補強用フィルムの巻出し部
4.押圧ロール
5.フィルムガイドロール
6.フィルムガイドロール
7.押し圧調整用荷重
8.ピンシート
Claims (12)
- 引き裂き強度が0.0035Kg/μm以下の溶液キャストした溶媒を含有する高分子樹脂フィルムをピンテンターにて処理する際に、該フィルム端部のシート把持部に該フイルムより引き裂き強度が高く且つ該フイルムと付着可能な補強フィルムを重ねあわせて付着し、該補強フイルムに力を加えて処理することを特徴とするフィルムの製造方法。
- 該補強フイルムの引き裂き強度が該高分子樹脂フイルムのそれより0.001Kg/μm以上高い、請求項1記載のフイルムの製造方法。
- 該高分子樹脂フィルムの溶媒の含有量が乾燥高分子樹脂フイルム基準で2〜20重量%である請求項1記載のフイルムの製造方法。
- 該高分子樹脂フイルムが50〜150μmの厚さを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 該付着が補強フイルムに設けられた粘着剤で達成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 該付着が補強フイルムと高分子樹脂フイルムとの面接触力で達成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 該ピンテンターにて処理する際に、該補強フイルムに力を加えて延伸することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 該引き裂き強度がピンテンター内のフイルムの走行方向に対し直角方向基準である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 該補強フイルムと高分子樹脂フイルムとが同一素材である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のフイルムの製造方法。
- 引き裂き強度が0.0035Kg/μm以下の溶液キャストした溶媒を含有する高分子樹脂フイルムをピンテンターにて処理する際に、該フイルム端部のシート把持部に該フイルムと付着可能な補強フイルムを重ねあわせて付着し該フイルムより引き裂き強度を高くし、該補強フイルム付着部に力を加えて処理することを特徴とするフイルムの製造方法。
- 該補強フイルムと高分子樹脂フイルムとが同一素材である、請求項10に記載のフイルムの製造方法。
- 該付着が融着である、請求項11に記載のフイルムの製造方法。
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