JP4175996B2 - 非接触加熱定着用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等により形成された静電潜像を現像するためのトナー、特に非接触の加熱定着装置において定着性の良好なトナーに関する。
トナー像を転写紙上に加熱定着する方法としては、大別して接触加熱定着方式と非接触加熱定着方式とがある。非接触加熱定着方式は定着時に粉体トナー像にいかなる部材も接触しない定着方式であり、フラッシュ定着方式、オーブン(雰囲気)定着方式が主力となっている。
フラッシュ定着方式は、感光体または中間転写部材から転写紙上に転写された粉体トナー像に、たとえば、キセノン、ハロゲンフラッシュランプなどの閃光を照射し、その輻射熱によりトナー像を溶融して転写紙上に定着させる方法である。
オーブン定着方式は、感光体または中間転写部材から転写紙上に転写された粉体トナー像に、たとえば、オーブン雰囲気下で赤外線を照射し、その輻射熱によりトナー像を溶融して転写紙上に定着させる方法である。
このような非接触加熱定着方式は以下に述べるような優れた特徴をもつ。
・粉体トナー像がいかなる部材にも接触することなく溶融して定着する非接触定着方式であるので、部材による像つぶれがなく現像時の解像度を劣化させない;
・定着時間が極めて短時間であるため、高速定着が可能である;
・定着による待ち時間がないため、クイックスタートが可能である;
・厚さ、紙質の異なる転写紙に容易に対応可能である。
しかしながら、非接触加熱定着方式は、非接触で加熱定着を行うため周囲へのエネルギー放散が大き大きい。一方で、環境性の観点から、定着エネルギーの低減化がはかられている。しかし、粉体トナー像に与える光エネルギーの総量が不足する傾向が強い。そのため、粉体トナー像が充分に溶融することができず、満足する定着性が得られないという問題がある。特に、黒色画像とカラー画像とを同時に印字するフルカラー画像では色ごとに吸収するエネルギー量が異なることから、与えるエネルギー量のコントロールが難しい。
そこで、充分な溶融定着を実現するために、例えば、少なくとも結着樹脂、赤外線吸収剤、着色剤および特定のエステル系化合物を含有するカラートナー(例えば、特許文献1および特許文献2参照)、650nmにおける吸光度が赤外領域の分光吸収極大波長における吸光度の10%以下である赤外吸収色素を含有した、3色以上のトナーを積層した画像に用いるフラッシュ定着用トナーにおいて、吸収極大波長が少なくとも20nm以上ずれた少なくとも2種の赤外吸収色素を用いることを特徴とするフラッシュ定着用トナー(特許文献3参照)、少なくとも結着樹脂、着色剤及びワックス成分を必須成分として含有し、結着樹脂の100℃における溶融粘度が1×10〜5×10Pa・Sであり、ワックスの80℃における溶融粘度が1×10〜1×10Pa・Sであることを特徴とするフラッシュ定着用トナー組成物(特許文献4)が提案されている。
特開2001-22127号公報(第2頁) 特開2001-92174号公報(第2頁) 特開2002-99111号公報(第2頁) 特開2000-284529号公報(第2頁)
しかしながら、上記のようなトナーでも、画像の種類や定着条件によっては未だ充分な定着性が得られなかったり、充分な画質性が得られなかったりした。充分な定着性が得られないと、得られる画像において定着強度が低下したり、少なくとも片面に既に画像が形成された用紙の紙送りの際に定着画像がローラ等で擦られて画像ににじみや汚れ等の画質低下を起こす現象が発生した(耐スミア性の低下)。充分な画質性が得られないと、カブリが発生したり、所望の色やドットや細線を良好に再現できなかった。またトナー保管時の耐熱性が悪化することもあった。
特に、定着エネルギーが少ないとき、トナーの定着性の低下が顕著であった。
本発明は、定着エネルギーが比較的少なくても充分な定着性と画質性を示す非接触加熱定着用トナーを提供することを目的とする。
本発明はまた、定着エネルギーが比較的少なくても充分な定着性と画質性を示し、定着強度、耐スミア性、色再現性、ドット再現性、細線再現性および耐熱性に優れたカブリのない画像を提供する非接触加熱定着用トナーを提供することを目的とする。
本発明はまた、定着エネルギーが比較的少なくても、定着性および画質性に優れた画像を提供する画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤、赤外線吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスを含んでなり、第1ワックスが融点55〜75℃の脂肪酸エステルワックス、第2ワックスが融点80〜150℃のポリオレフィン系ワックスであり、第1ワックスにおける示差熱曲線の極大ピークの温度(X;℃)と結着樹脂のTg(Y;℃)との差(X−Y)が−5〜+10℃以内であり、第1ワックスと第2ワックスとの重量比率が3:1から7:1であることを特徴とする非接触加熱定着用トナーに関する。
本発明はまた、上記の非接触加熱定着用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明の非接触加熱定着用トナーは、定着エネルギーが比較的少なくても充分な定着性と画質性を発揮し、定着強度、耐スミア性、色再現性、ドット再現性、細線再現性および耐熱性に優れたカブリのない画像を提供できる。
本発明の発明者等は、非接触加熱定着方式において定着性を向上させるべく、鋭意検討した結果、結着樹脂のガラス転移点とほぼ同じ位の融点を有するワックスを加えることにより、周囲へのエネルギー放散が比較的大きくてもトナーを充分に溶融でき、トナーの定着性が向上することを見い出した。
本明細書中、定着性は非接触加熱定着用トナーとしての定着性を意味し、定着強度や耐スミア性を包含して意味するものとする。
本発明の非接触加熱定着用トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、赤外線吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスを含んでなる。
本発明において結着樹脂としてはポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂等が使用される。ポリエステル系樹脂としては、多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させることにより得られたポリエステル樹脂が使用可能である。
多価アルコール成分のうち2価アルコール成分としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
また、多価カルボン酸成分のうち2価のカルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、nードデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、nードデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、nーオクテニルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、nーオクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物あるいは低級アルキルエステルが挙げられる。
3価以上のカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサンントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
また、本発明においてはポリエステル系樹脂として、ポリエステル樹脂の原料モノマーと、ビニル系樹脂の原料モノマーと、両方の樹脂の原料モノマーと反応するモノマーとの混合物を用い、同一容器中でポリエステル樹脂を得る縮重合反応およびスチレン系樹脂を得るラジカル重合反応を並行して行わせて得られた樹脂も好適に使用可能である。なお、両方の樹脂の原料モノマーと反応するモノマーとは、換言すれば縮重合反応およびラジカル重合反応の両反応に使用し得るモノマーである。即ち縮重合反応し得るカルボキシ基とラジカル重合反応し得るビニル基を有するモノマーであり、例えばフマル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。ポリエステル樹脂の原料モノマーとしては上述した多価アルコール成分および多価カルボン酸成分が挙げられる。
ビニル系樹脂の原料モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン等のスチレンまたはスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モノオレフィン類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸;アクリロニトリル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ビニルメチルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルおよびビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。ビニル系樹脂の原料モノマーを重合させる際の重合開始剤としては、例えば、2,2’ーアゾビス(2,4ージメチルバレロニトリル、2,2’ーアゾビスイソブチロニトリル、1,1’ーアゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’ーアゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネート、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
本発明において上記結着樹脂はガラス転移点(Tg)が55〜75℃、好ましくは55〜65℃、特に60〜65℃のものが望ましい。Tgが低すぎると、耐熱性が悪化する傾向がある。Tgが高すぎると、定着性、特に定着強度や色再現性が低下する傾向がある。
また結着樹脂は定着性のさらなる向上の観点から軟化点(Tm)が90〜110℃、特に100〜110℃であることが好ましい。
本発明においては、定着性をより向上させるため、あるいは、透光性を必要とするカラートナーにおいて画像の光沢性を制御する為にポリエステル系樹脂として軟化点の異なる2種類のポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。そのように軟化点の異なる2種類のポリエステル系樹脂を使用する場合、結着樹脂としてのそれらの混合樹脂は数平均分子量の分子量分布において2つのピークを有している。2種類のポリエステル系樹脂を使用する場合、それらの混合樹脂のTgが上記範囲内であればよく、また混合樹脂のTmが上記範囲内であることが好ましい。
詳しくは、定着性を向上させるために、軟化点が90〜120℃の第1ポリエステル系樹脂と、軟化点が115〜145℃の第2ポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。より好ましい第1ポリエステル系樹脂の軟化点は90〜110℃で、第2ポリステル系樹脂の軟化点は120〜140℃である。
第1ポリエステル系樹脂としては、上述した多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させて得られたポリエステル樹脂、特に多価アルコール成分としてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を主成分とし、多価カルボン酸成分としてテレフタル酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸、ベンゼントリカルボン酸のみからなる群より選択される少なくとも1種を主成分として用いて得られたポリエステル樹脂が好ましい。
第2ポリエステル系樹脂としては、上述した多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させて得られたポリエステル樹脂、特に多価アルコール成分としてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を主成分とし、多価カルボン酸成分として3価以上のカルボン酸成分、特にベンゼントリカルボン酸と、さらにテレフタル酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種とを主成分として用いて得られたポリエステル樹脂が好ましい。
第1ポリエステル系樹脂と第2ポリエステル系樹脂との重量比は9:1〜7:3、好ましくは9:1〜8:2とすることが好ましい。
第1ワックスは該ワックスにおける示差熱曲線の極大ピークの温度(X;℃)と上記結着樹脂のTg(Y;℃)との差(X−Y)が−5〜+10℃、好ましくは−2〜+6、より好ましくは−2〜+2の範囲内となるようなものを使用する。最も好ましくはXがYと等しい第1ワックスを使用する。このように結着樹脂のガラス転移点とほぼ同じ位の示差熱曲線の極大ピーク温度を有する第1ワックスを使用することにより、周囲へのエネルギー放散が比較的大きい、もしくは定着システム自体の定着エネルギーが比較的小さくてもトナーを充分に溶融することが可能となる。上記差(X−Y)が10℃を超えると、トナーの定着性が低下し、画像の定着強度および耐スミア性が悪化する。上記差(X−Y)が−5℃より小さいと、画質性が低下し、ドットや細線の再現が困難となったり、カブリが発生する。また耐熱性も著しく低下する。
示差熱曲線の極大ピークの温度は、示差走査熱量測定(DSC)によって得れれる曲線において最大の極大ピークが現れる温度であり、いわゆる融点を意味する。
本発明において「示差熱曲線の極大ピークの温度」は示差走査熱量計(DSC-200;セイコー電子社製)を用い、以下の測定法によって得られた曲線から読み取った値を用いている。しかしながら、上記装置によって測定されなければならないというわけではなく、示差熱曲線の極大ピークを認識可能な曲線を測定できれば、いかなる装置によって測定されてもよい。
(測定法)
示差走査熱量計を用い、測定する試料10mgを精密に秤量して、これをアルミニウムパンに入れ、リファレンスとしてアルミナをアウミニウムパンに入れたものを用い、昇温速度30℃/minで常温から200℃まで昇温させた後、これを冷却し、昇温速度10℃/minで20〜120℃の間で測定を行ない、この昇温過程で30〜90℃の範囲における極大ピークの温度を求める。
第1ワックスの好ましい融点は55〜75℃、特に60〜65℃である。
第1ワックスの種類は結着樹脂のTgとの関係で上記融点を有する限り特に制限されるものではない。具体例として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレン−プロピレンコポリマー等のポリオレフィン系ワックス、脂肪酸エステルおよびモンタン系エステル等の合成エステルワックス、カルナバワックス、ライスワックス、サゾールワックス、フィッシャートロプシュワックス、キャンデリラワックス、水添ホホバ油ワックス、パラフィンワックスなど公知のものを1種または2種以上選択して用いる。
上記した具体例の中でも、第1ワックスは、定着性のさらなる向上の観点から、またシャープメルトな低粘度の融解特性を有する観点から、脂肪酸エステルワックスを使用することがより好ましい。
脂肪酸エステルワックスは、直鎖飽和モノカルボン酸と、直鎖飽和1価アルコールまたは多価アルコール、特に2〜6価の多価アルコールとの縮合反応により得られるものであり、その中でもシャープメルトな融解特性を有する脂肪酸エステルワックスが特に好ましい。そのような脂肪酸エステルワックスを含有することにより、樹脂とほぼ同じような融点を有するワックスを使用しても、耐ブロッキングと定着性とをより有効に両立可能である。
シャープメルトな融解特性を有する脂肪酸エステルワックスを得るためには、以下のような直鎖飽和モノカルボン酸、直鎖飽和1価アルコール、直鎖飽和多価アルコールの使用が有効である。
直鎖飽和モノカルボン酸としては炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸からなる群から選択される1種類以上の化合物を使用する。直鎖飽和モノカルボン酸として2種類以上の化合物を使用するときは、そのうちの1成分の使用量が直鎖飽和モノカルボン酸全量に対して60重量%以上である。直鎖飽和モノカルボン酸の好ましい具体例として、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。
直鎖飽和1価アルコールとしては炭素数2〜30の直鎖飽和1価アルコールからなる群から選択される1種類以上の化合物を使用する。直鎖飽和1価アルコールとして2種類以上の化合物を使用するときは、そのうちの1成分の使用量が直鎖飽和1価アルコール全量に対して80重量%以上である。直鎖飽和1価アルコールの好ましい具体例として、例えば、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール等が挙げられる。
直鎖飽和多価アルコールとしては炭素数2〜30の2〜6価直鎖飽和アルコールからなる群から選択される1種類以上の化合物を使用する。直鎖飽和多価アルコールとして2種類以上の化合物を使用するときは、そのうちの1成分の使用量が直鎖飽和多価アルコール全量に対して80重量%以上である。直鎖飽和多価アルコールの好ましい具体例として、例えば、グリセリン、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
第1ワックスとして使用可能な市販品として、例えば、エヌエスケミカル社製のキャンデリラワックスリファイン(融点67℃)、ミツバ貿易社製のキャンデリラワックスHパウダー(融点67℃)、水添ホホバ油M1(融点72℃)、東洋ペトロライト社製のユニリン350(融点68℃)、日本油脂社製のWEP−4(融点71℃)、WEP−2(融点71℃)、理研ビタミン社製のリケマールVT−50(融点70℃)、リケマールB−150(融点70℃)、リケスターSL−02(融点67℃)等が挙げられる。
第2ワックスとしては、第1ワックスの具体例として例示したものが使用可能であるが、中でも、ポリオレフィン系ワックスを用いることが特に好ましい。非接触加熱定着は、熱ロール定着のような接触加熱定着に比べて紙への圧接力が弱いため、画像の表面平滑性能が悪く、耐スミア性低下の原因となっていたが、ポリオレフィン系ワックスを添加することで、非接触加熱定着後のトナー画像の表面平滑性能が向上し、耐スミア性が顕著に向上するためである。ポリオレフィン系ワックスは他のワックス成分に比べ、非接触加熱定着時に揮発する成分が極めて少ないので、臭気の点からも優れている。
ポリオレフィン系ワックスはシャープメルトでかつ吸熱ピークの小さな融解特性を有するワックスが好ましい。そのようなポリオレフィン系ワックスは、非接触加熱定着時において比較的少ない定着エネルギーでもトナー中で自己が迅速に溶融し、結果としてトナーをも充分に迅速に溶融させ得るためである。そのようなポリオレフィン系ワックスを含有することで優れた定着性能を発揮することが可能である。
ポリオレフィン系ワックスの種類としては、オレフィン系モノマーが重合してなるワックスであれば特に制限されないが、本発明においてはエチレン及び/またはプロピレンのホモポリマー及びコポリマーワックスが特に好ましい。これらのポリオレフィン系ワックスは重合型、分解型、変性型など使用可能であるが、シャープメルトでかつ吸熱ピークの小さな融解特性を有するポリオレフィン系ワックスを使用する観点から、重合型が好ましい。更には高密度の重合型がドラムフィルミングを抑制する観点からも最も好ましい。
重合型ポリオレフィン系ワックスはメタロセン法により製造することが可能である。メタロセン法は、チーグラー法と比較してより狭い分子量分布、より均一なコモノマーの取り込み、より低い融点およびより高い触媒収量が得られるという点でも優れている。
第2ワックスの好ましい融点は80〜150℃、特に90〜130℃である。
上記のような第2ワックスとしてのポリオレフィン系ワックスの市販品として、例えば、800P(三井化学社製)、2203A(三井化学社製)、4202E(三井化学社製)、PE190(クラリアント社製)等のポリエチレンワックス等が入手可能である。
第1ワックスおよび第2ワックスの合計含有量は結着樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部、特に2〜4重量部とすることがフィルミング等の問題を生じることなく添加による効果を得る上で好ましい。本発明は第1ワックスおよび第2ワックス以外に他のワックスが含有されることを妨げるものではなく、その場合それらの合計含有量が上記範囲内であればよい。
本発明において第1ワックスと第2ワックスとの重量比率は3:1から7:1、好ましくは4:1〜6:1である。このような比率とすることによって、優れた定着性(定着強度および耐スミア性)と画質性(色再現性、ドット再現性、細線再現性、カブリ)とを両立できる。第1ワックスの比率が大きすぎても、小さすぎても、所望の定着性および画質性は得られない。特に、第1ワックスの比率が大きすぎると、所望の定着性が得られず、定着強度が低下し、スミアが発生する傾向が高くなる。また第1ワックスの比率が小さすぎると、所望の画質性が得られず、特にドットや細線の再現が困難となり、カブリが発生する傾向が高くなる。
本発明において使用される赤外線吸収剤(IR吸収剤)としては、公知の赤外線吸収剤を用いることができ、例えば、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等を用いることができる。具体的には、金属錯体系赤外線吸収剤(三井化学社製:SIR−130,SIR132)、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(みどり化学社製:MIR−101)、ビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−102)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス(シス−1,2−ジフェニル−1,2−エチレンジチオレート)ニッケル(みどり化学社製:MIR−1011)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−1021)、ビス(4−tert−1,2−ブチル−1,2−ジチオフェノレート)ニッケル−テトラ−n−ブチルアンモニウム(住友精化社製:BBDT−NI)、シアニン系赤外線吸収剤(富士写真フィルム社製:IRF−106,IRF−107)、無機塩系赤外線吸収剤(帝国化学産業社製:NIR−AM1)、イモニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−1080,CIR−1081)、アミニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−960,CIR−961)、アントラキノン系化合物(日本化薬社製:IR−750)、アミニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−002,IRG−003)、ポリメチン系化合物(日本化薬社製:IR−820B)、ジイモニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−022,IRG−023)、シアニン化合物(日本化薬社製:CY−2,CY−4,CY−9)、可溶性フタロシアニン(日本触媒社製:TX−305A)等を用いることができる。本発明においては定着性の観点からシアニン系化合物とアミニウム系化合物とを組み合わせて使用することが好ましい。
本発明においてIR吸収剤は単独で使用されても、2種類以上組み合わせて使用されてもよい。一般に、IR吸収剤は可視光の波長領域で淡い色調をもつものから濃色の色調をもつものまで多岐にわたっており、たとえ淡い色調をもつものを使用する場合であっても、そのようなIR吸収剤を微量でもトナーに添加すると、カラートナーにおける色再現性が大きく変わることが知られている。従って、本発明においては、定着画像の色調への影響を抑制し、色再現性を制御するためにも、上記したIR吸収剤を単独で使用するよりは、色調の異なる2種類以上のIR吸収剤を組み合わせて使用し、それらの使用量を調整して色再現性を制御することが好ましい。定着性をも同時に向上させる観点からは色調の異なるシアニン系化合物とアミニウム系化合物を組み合わせて使用することがより好ましい。
また、本発明においては光消色型のIR吸収剤を単独または併用で使用しても良い。特に、色再現性を重視した場合、通常のIR吸収剤においては添加量の上限が制約を受け易い。一方で、IR吸収剤を減らすと定着性が低下する傾向にある。色再現性を高いレベルに維持しつつ、定着性を改善する目的で本件構成の組成に対し、IR吸収剤として光消色型の染料が好適に使用できる。本材料は、定着時にIR吸収剤として作用すると同時に光によって自己消色し、最終の画像の色再現に対し、IR吸収剤自身の色の影響がなくなり、色再現性の低下がなくなる。ここで「光」は紫外線、可視光線、赤外線を含む。従って、IR吸収剤としてそのような消色型タイプを用いることにより、必要に応じて添加量を増やしてもカラー画像の色再現性を損なうことがなく、優れた色再現が可能となる。また、非接触加熱定着時のエネルギー量を低減することも可能となる。
本発明において、特に好適に使用できる光消色型のIR吸収剤としては、下記一般式(1)で表わされる有機ホウ素アニオンとカチオン性有機染料のイオン対からなる光消色型染料が挙げられる。
一般式(1):(R)
(Rは分岐または直鎖状の置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換の環状脂肪族基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換の複素環基からなり互いに同じでも異なっていてもよく、互いに環形成していても良い。
上記一般式(1)で表わされる有機ホウ素アニオンとして具体的には、メチルトリフェニルボレート、エチルトリフェニルボレート、n−ブチルトリフェニルボレート、n−オクチルトリフェニルボレート、n−ドデシルトリフェニルボレート、メチルトリ(p−トリル)ボレート、エチルトリ(p−トリル)ボレート、n−ブチル(p−トリル)ボレート、n−オクチル(p−トリル)ボレート、n−ドデシル(p−トリル)ボレート、メチルトリ(p−アニシル)ボレート、エチルトリ(p−アニシル)ボレート、n−ブチル(p−アニシル)ボレート、n−オクチル(p−アニシル)ボレート、n−ドデシル(p−アニシル)ボレート、ジメチルジフェニルボレート、ジエチルジフェニルボレート、ジ(n−ブチル)ジフェニルボレート、ジ(n−オクチル)ジフェニルボレート、ジ(n−ドデシル)ジフェニルボレート、ジメチルジ(p−トリル)ボレート、ジエチルジ(p−トリル)ボレート、ジ(n−ブチル)ジ(p−トリル)ボレート、ジ(n−オクチル)ジ(p−トリル)ボレート、ジ(n−ドデシル)ジ(p−トリル)ボレート、ジメチルジ(p−アニシル)ボレート、ジエチルジ(p−アニシル)ボレート、ジ(n−ブチル)ジ(p−アニシル)ボレート、ジ(n−オクチル)ジ(p−アニシル)ボレート、ジ(n−ドデシル)ジ(p−アニシル)ボレート、テトラフェニルボレート、テトラ(p−アニシル)ボレート、テトラ(p−トリル)ボレート、トリフェニルナフチルボレート、トリ(p−トリル)ナフチルボレート、テトラ(n−ブチル)ボレート、トリ(n−ブチル)(トリフェニルシリル)ボレート、トリ(n−ブチル)(トリジメチルフェニルシリル)ボレート、n−オクチルジフェニル(ジn−ブチルフェニルシリル)ボレート、ジメチルフェニル(トリメチルシリル)ボレートなどが挙げられるが、1種または2種以上を用いてもよいし、これに限定されるものではない。
カチオン性有機染料としては、前記シアニン化合物、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物などを用いることができる。
上記光消色型IR吸収剤の消色機能をより高めるために、消色剤を併用することが好ましい。消色剤としては、前記一般式(1)で表される有機ホウ素アニオンと、陽イオンとのイオン対を用いることができる。ここで陽イオンとして、4級アンモニウム陽イオン、4級ピリジニウム陽イオン、4級キノリニウム陽イオンまたはホスホニウム陽イオンを用いることができる。具体的な例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラ−n−オクチルアンモニウム、テトラ−n−ドデシルアンモニウム、トリメチルハイドロジェンアンモニウム、トリエチルハイドロジェンアンモニウム、トリ−n−ブチルハイドロジェンアンモニウム、トリ−n−オクチルハイドロジェンアンモニウム、テトラハイドロジェンアンモニウム、メチルピリジニウム、エチルピリジニウム、n−ブチルピリジニウム、n−オクチルピリジニウム、n−ドデシルピリジニウム、メチルキノリニウム、エチルキノリニウム、n−ブチルキノリニウム、n−オクチルキノリニウム、n−ドデシルキノリニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、テトラ−n−オクチルホスホニウム、テトラ−n−ドデシルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウムおよびテトラアニシルホスホニウムイオンなどが挙げられる。前記有機ホウ素アニオンと陽イオンとを組み合せて用いることができるが、好ましい組み合せとしては、n−ブチルトリフェニルボレートとテトラブチルアンモニウム、n−ブチルトリフェニルボレートとテトラメチルアンモニウム、ジメチルジフェニルボレートとテトラブチルアンモニウム、ジブチルジフェニルボレートとテトラブチルアンモニウムである。これらの消色剤は単独でまたは2種以上の混合物として用いることができる。消色剤の合計の添加量は、画質に悪影響を及ぼさず、かつ消色特性を向上させる効果を得る観点から、光消色型IR吸収剤100重量部に対して50〜300重量部であることが好ましい。
IR吸収剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部が望ましい。すなわち使用量が0.01重量部未満であると、充分な定着性を得ることが困難になる恐れが高い。使用量が5重量部を超えると、定着性の面では何ら問題はないが、経済的に不利になるだけでなく、前述したように、トナーの色調を制御するのが困難となり、色調の劣悪なトナーとなる恐れが生じる。2種以上のIR吸収剤を使用する場合は、それらの合計使用量が上記範囲内であればよい。
トナーの定着性、経済性および色調の観点から、色調の異なる2種類のIR吸収剤、特に色調の異なるシアニン系化合物とアミニウム系化合物とを使用する場合は、それぞれ結着樹脂100重量部に対して0.1〜1.5重量部の範囲で使用することが最も好ましい。
特に、シアニン系化合物とアミニウム系化合物とを組み合わせて使用する場合、それらの使用割合は2:1〜1:3の範囲内で色ごとに適宜決定される。詳しくは、マゼンタトナーにおいては1:1〜1:2が好適である。シアントナーにおいては1:1〜2:1が好適である。イエロートナーにおいては1:1〜1:2が好適である。
本発明において着色剤としては、公知の顔料及び染料が使用される。例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を挙げることができる。着色剤の含有量は結着樹脂100重量部に対して2〜7重量部が好適である。
また、黒トナーには、各種カーボンブラック、活性炭、チタンブラックに加えて、着色剤の一部または全部を磁性体と置き換えることができる。このような磁性体としては、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄等、公知の磁性体微粒子が使用可能である。磁性粒子の平均粒径は製造時における分散性を得る意味において、好ましくは1μm以下特に0.5μm以下が好ましい。
本発明のトナーには目的に応じて帯電制御剤等の添加剤を含有させてもよい。
帯電制御剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属錯体、アゾ系金属化合物のような含金属染料、マレイン酸を単量体成分として含む共重合体の如き高分子酸、第4級アンモニウム塩、ニグロシン等のアジン系染料、カーボンブラック等を添加することができる。
本発明のトナーにおいて、各含有成分の存在形態は特に制限されるものではない。特にIR吸収剤は、少なくとも結着樹脂からなるトナー粒子の内部に含有されていてもよいし、外表面に固定・融着されていてもよいし、または一部が内部に含有され、かつ残りが外表面に固定・融着されていてもよい。定着性のさらなる向上を図る観点からは、トナー粒子の内部に含有されていることが好ましい。
本発明のトナーを構成するトナー粒子は、粉砕法またはいわゆる乳化重合凝集法、乳化分散法、乳化分散凝集法、乳化重合法、懸濁重合法および懸濁造粒法等のような湿式造粒法によって製造され得る。
例えば、粉砕法では、結着樹脂、着色剤、IR吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスならびにその他の添加剤を混合した後、溶融混練し、冷却して、混練物を得る。その後、混練物を、粉砕、分級してトナー粒子を得る。
また例えば、乳化重合凝集法では結着樹脂を形成し得る前記ビニル系樹脂の原料モノマー等のような重合性モノマーを含む重合組成物を、重合開始剤を含む水系媒体中に分散し、乳化重合することによって結着用樹脂粒子を得る。その後、少なくとも該樹脂粒子を凝集/融着させ、濾過・洗浄・乾燥を行いトナー粒子を得る。着色剤およびIR吸収剤はそれぞれ独立して上記樹脂粒子とともに凝集/融着させてもよいし、または重合組成物もしくは水系媒体に予め含有させてもよく、好ましくはいずれも上記樹脂粒子とともに凝集/融着させる。第1ワックスおよび第2ワックスはそれぞれ独立して上記樹脂粒子とともに凝集/融着させてもよいし、または重合組成物もしくは水系媒体に予め含有させてもよく、好ましくはいずれも重合組成物に予め含有させる。乳化重合は多段階で行って複合型結着用樹脂粒子を形成しても良い。すなわち、重合組成物を水系媒体中で乳化重合し、得られた微小樹脂粒子分散液と別途調製された水系媒体とを混合した後、さらに別途調製された重合組成物を混合・撹拌し、乳化重合を行う。このような操作はさらに繰り返し行われても良い。本明細書中、「凝集」は、少なくとも複数の樹脂粒子が単に付着することを意図する概念で用いるものとする。「凝集」によって、構成粒子は接触しているものの、樹脂粒子等の溶融による結合は形成されていない、いわゆるヘテロ凝集粒子(群)が形成される。そのような「凝集」によって形成される粒子群を「凝集粒子」と呼ぶものとする。「融着」は、凝集粒子における個々の構成粒子の界面の少なくとも一部において樹脂粒子等の溶融による結合が形成され、使用、取り扱い単位としての一つの粒子となることを意図する概念で用いるものとする。そのような「融着」がなされた粒子群を「融着粒子」と呼ぶものとする。「凝集/融着」とは、凝集と融着とが同時あるいは段階的に起こること、または、凝集と融着とを同時あるいは段階的に起こさせる行為をいう。
また例えば、乳化分散法では結着樹脂をトルエン、酢酸エチル等の有機溶媒に溶解して得られる樹脂溶液に着色剤、IR吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスならびにその他の添加剤を分散/溶解する。その後、得られた樹脂溶液を水系媒体中で乳化分散し、溶媒成分を除去し、濾過・洗浄・乾燥を行いトナー粒子を得る。
また例えば、乳化分散凝集法では結着樹脂をトルエン、酢酸エチル等の有機溶媒に溶解して得られる樹脂溶液を水系媒体中で乳化分散し、溶媒成分を除去して結着用樹脂粒子を得る。その後、少なくとも該樹脂粒子を凝集/融着させ、濾過・洗浄・乾燥を行いトナー粒子を得る。着色剤、IR吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスはそれぞれ独立して上記樹脂粒子とともに凝集/融着させてもよいし、または樹脂溶液に予め含有させてもよい。
上記トナー粒子の製造方法のうち結着樹脂を直接的に使用する粉砕法、乳化分散法、乳化分散凝集法等の方法を採用する場合において結着樹脂のTgおよびTmは使用される結着樹脂のTgおよびTmがそれぞれ前記範囲内であればよい。
一方、結着樹脂を直接的に使用しない乳化重合凝集法、乳化重合法、懸濁重合法等の湿式重合法を採用する場合において結着樹脂のTgおよびTmは、着色剤、IR吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスを使用しないこと以外、当該湿式重合法と同様の方法によって得られるトナー粒子のTgおよびTmがそれぞれ前記範囲内であればよい。特にそのような湿式重合法を採用した場合の着色剤、IR吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスの含有量および使用量はトナー粒子中の結着樹脂を構成する重合性モノマー100重量部に対する値が前記範囲内であればよい。
さらに、本発明においてトナー粒子には、流動性調整剤として各種有機/無機微粒子を添加することが好ましい。無機の微粒子としては、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム、ダイヤモンドカーボンラクタム等の各種炭化物、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物、ホウ化ジルコニウム等のホウ化物、酸化物、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の各種チタン酸化合物、二硫化モリブデン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フッ化炭素等のフッ化物、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種金属石鹸、滑石、ベントナイト等の各種非磁性無機微粒子を単独あるいは組み合わせで用いることができる。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛等の無機微粒子においては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニス等の従来から使用されている疎水化処理剤、さらにはフッ素系シランカップリング剤、またはフッ素系シリコーンオイル、さらにアミノ基や第4級アンモニウム塩基を有するカップリング剤、変性シリコーンオイル等の処理剤で公知の方法で表面処理されていることが好ましい。
次に、本発明の非接触加熱定着用トナーを使用するのに適した非接触加熱定着方法を含む画像形成方法を、該方法を採用した図1に示す画像形成装置を用いて説明する。
図1に示すフルカラー画像形成装置においては、ロール状に巻かれた記録媒体1を各送りローラ2によって送るようにし、このように送られる記録媒体1の片面側において、この記録媒体1の送り方向上流側から下流側に向けて、黒色のトナーを記録媒体1に供給する第1の画像形成用ユニット10Bk、シアン色のトナーを記録媒体1に供給する第2の画像形成用ユニット10C、マゼンダ色のトナーを記録媒体1に供給する第3の画像形成用ユニット10M、黄色のトナーを記録媒体1に供給する第4の画像形成用ユニット10Yの順に設けている。
そして、上記のように送りローラ2によって送られる記録媒体1の片面側に、上記の第1〜第4の各画像形成用ユニット10Bk,10C,10M,10Yから上記の各トナーをそれぞれ適当な位置に供給して記録媒体1の片面側にフルカラーのトナー像を連続して形成するようにしている。
そして、このように片面側に連続してフルカラーのトナー像が形成された記録媒体1を送りローラ2によってフラッシュランプを用いたフラッシュ定着装置20に導き、このフラッシュ定着装置20から記録媒体1の片面に形成されたフルカラーのトナー像に対して光照射し、この光エネルギーによりフルカラーのトナー像を記録媒体1に定着させるようにしている。フラッシュランプは例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ等であってよい。
上記の第1〜第4の各画像形成用ユニット10Bk,10C,10M,10Yにおけるトナー、特に第2〜第5の各画像形成用ユニット10C,10M,10Yにおけるトナーに、前記の本発明のトナーを用いると、各トナーを重ねてフルカラーのトナー像を記録媒体1に定着させる場合においても、上記のフラッシュ定着装置20によってフルカラーのトナー像が記録媒体1に十分に定着されるようになり、耐スミア性の問題も起こらない。
前記のようにフラッシュ定着装置20によってフルカラーのトナー像を記録媒体1に定着させるにあたり、上記のフラッシュランプの発光エネルギーは1.0〜3.5J/cm2、好ましくは1.0〜3.0J/cm2、より好ましくは1.5〜2.5J/cm2の範囲にすることができる。このように低エネルギーであっても、本発明のカラートナーからなるトナー像は記録媒体1に十分に定着され得る。
(ポリエステル樹脂の製造例)
温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー、および窒素導入管を取り付けたガス製4つ口フラスコに、表1に示す重量比でアルコール成分および酸成分を重合開始剤(ジブチル錫オキシド)とともに入れた。これをマントルヒーター中において窒素気流下にて、攪拌しながら220℃で加熱することにより反応させた。そして、この反応の進行は、酸価を測定することにより追跡した。所定の酸価に達した時点でそれぞれ反応を終了させて室温まで冷却し、ポリエステル樹脂H1、H2、L1およびL2を得た。得られた各ポリエステル樹脂を1mm以下に粗砕したものを以下のトナーの製造で用いた。なお、ここで得られたポリエステル樹脂の物性は、表1に示す通りのガラス転移温度(Tg)、軟化点(Tm)、酸価、水酸価およびTHF不溶分を有する。
Figure 0004175996
表中、BPA−POはポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを、BPA−EOはポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを、TPAはテレフタル酸を、TMAはトリメリット酸を、DSAはイソドデセニル無水コハク酸を、FAはフマル酸を表す。
以下では、樹脂H1と樹脂L1とを重量比15:85で混合したものをポリエステル樹脂A1として使用した。ポリエステル樹脂A1のTgは62℃、Tmは105℃であった。
また、樹脂H2と樹脂L1とを重量比15:85で混合したものをポリエステル樹脂A2として使用した。ポリエステル樹脂A2のTgは60℃、Tmは102℃であった。
また、樹脂H1と樹脂L2とを重量比15:85で混合したものをポリエステル樹脂A3として使用した。ポリエステル樹脂A3のTgは65℃、Tmは109℃であった。
(第1ワックスの製造例)
エステルワックスA
四つ口フラスコにアルコールとしてグリセリン100g(約1モル)及びカルボン酸としてステアリン酸900g(約3モル)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、15時間常圧で反応させた。得られたエステル化粗生成物の量は約900gであった。このエステル化粗生成物約900gにトルエン190g及びエタノール90g(エステル化粗生成物100重量部に対し、炭化水素溶媒は20重量部、分離用アルコール溶媒は10重量部)を入れ、更に8%水酸化ナトリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。その後30分間静置して水層部を除去して脱酸工程を終了した。ついで用いたエステル化粗生成物100重量部に対して、20重量部のイオン交換水を入れて、70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を分離・除去した。廃水のpHが中性になるまで水洗を繰り返し、その後残ったエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去し、ろ過を行い、融点62℃のエステルワックスAを得た。
エステルワックスB〜F
表2に示す酸成分、アルコール成分、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤およびアルカリ水溶液を、表2に示す量で使用したこと以外、上記エステルワックスAの製造方法と同様にしてエステルワックスB〜Fを得た。
Figure 0004175996
(第2ワックスの製造例)
ポリオレフィンコポリマーワックスA
反応器中に1000gのプロパン及び250gのプロペン及び30℃、0.5barの水素及び7barのエチレンを計量し添加する。更にこれらと並行して触媒を製造するために10mgのビス‐n‐ブチルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライドを5cmのトルエン中の10重量%濃度のメチルアルミノキサン溶液に溶解し、そして15分間静置して予備活性化する。この反応器を70℃に加熱し、そして100rpmで攪拌する。20分後に圧力閉止弁を介して先ほど予備活性化させた触媒を添加することによって、250rpmで重合を開始する。冷却することによって重合温度70℃に調節し、そして更に成分を計量添加することによって気相中の組成を一定に保持する。1時間の重合時間の後に、イソプロパノールを添加して反応を停止させ、そして反応器を通気し、解放する。生成物を減圧乾燥することにより、融点105℃のエチレン‐プロピレンコポリマーAを得た。
ポリオレフィンコポリマーワックスB
反応器中に300gのプロパン及び1000gのプロペン、30℃、1barの水素及び4.5barのエチレンを計量し添加する。更にこれらと並行して触媒を製造するために5mgのビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを10cmのトルエン中の10重量%濃度のメチルアルミノキサン溶液に溶解し、そして15分間静置して予備活性化する。この反応器を70℃に加熱し、そして100rpmで攪拌する。20分後に圧力閉止弁を介して先ほど予備活性化させた触媒を添加することによって、250rpmで重合を開始する。冷却することによって重合温度70℃に調節し、そして更に成分を計量添加することによって気相中の組成を一定に保持する。1時間の重合時間の後に、イソプロパノールを添加して反応を停止させ、そして反応器を通気し、解放する。生成物を減圧乾燥することにより、融点120℃のエチレン‐プロピレンコポリマーBを得た。
(IR吸収剤の製造)
シアニン系化合物
5−メトキシ−1−エチル−3,3−ジメチル−2−メチレンインドリン2部、2−クロロ−1−ホルミル−3−ヒドロキシメチレンシクロヘキセン1部、テトラフルオロホウ酸1部及び無水酢酸ナトリウム0.5部を無水酢酸10部の溶媒中で、1時間煮沸した後室温まで冷却し反応液を吸引ろ過した。この反応液を氷水30部にあけて沈殿した結晶を吸引ろ過した。この結晶をメタノール20部で洗浄、乾燥し、シアニン系化合物を得た。
アミニウム系化合物
N、N、N’、N’−テトラキス(p−ジブチルアミノフェニル)−p−フェニレンジアミン1.38gを酢酸エチルに溶かし、アセトニトリル6ml、過塩素酸ナトリウム0.22g及び1、3−ジアミノプロパン四酢酸の第二鉄錯塩のアンモニウム塩1.13gを水6mlに溶かしたものを加えた。30℃で6時間攪拌した。反応混合物を水洗し、減圧濃縮し、n−ヘプタンを加えて、析出した結晶を濾取、乾燥し、アミニウム系化合物(緑色粉末)を得た。
(顔料マスターバッチの製造)
各実施例または比較例で使用する結着樹脂と、C.I.Pigment Red57-1(富士色素社製)、C.I.Pigment Blue 15-3(大日本インキ社製)またはC.I.Pigment Yellow 180(クラリアント社製)とを重量比で7:3の割合で加圧ニーダーに仕込み、120℃で1時間混練した。冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、顔料含有率30重量%のマゼンタ、シアンおよびイエローの顔料マスターバッチを得た。
(フルカラートナーの製造)
実施例1〜13および比較例1〜6
表3および4に示す結着樹脂、第1ワックス、第2ワックス、およびIR吸収剤を、結着樹脂100重量部に対して表3および4に示す添加量で使用し、さらに顔料4.0重量部含有相当のマゼンタマスターバッチを使用した。これらの混合物をヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸押し出し混練機(PCM-63:池貝鉄工社製)を使用して、溶融混練した後冷却した。得られた混練物を冷却プレスで圧延し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で平均粒径10〜12μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチック工業社製)で平均粒径7μmまで粉砕粗粉分級した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して体積平均粒径7.5μm、のマゼンタトナー粒子を得た。
トナー粒子100重量部に対して疎水性シリカ微粒子(ワッカー社製:H2000)を0.5重量部、酸化チタン(チタン工業社製:STT30A)を0.5重量部、平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secで5分間混合した後、目開き106μmの篩で篩いトナーを得た。
Figure 0004175996
Figure 0004175996
表中、添加量は結着樹脂100重量部に対する値である。
「カルナバ」はカルナバワックス(融点80℃)を意味する。
「800P」はポリエチレンワックス「800P」(三井化学社製)を意味する。
「2203A」はポリエチレンワックス「2203A」(三井化学社製)を意味する。
実施例14
シアントナーの製造例
<シアン着色剤分散液>
顔料C.I.ピグメントブルー15:3 50重量部
シアニン系化合物 3.5重量部
アミニウム系化合物 6.0重量部
ドデシル硫酸エステルNa塩 10重量部
イオン交換水 200重量部
上記をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が170nmのシアン着色剤分散液を得た。
<ラテックスの調製>
(ラテックス1HMLの調製)
(分散媒1)
ドデシル硫酸ナトリウム 4.05g
イオン交換水 2500.00g
(1)核粒子の調製(第一段重合):撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000m1のセパラブルフラスコに、上記分散媒1を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
(単量体溶液1)
スチレン 568.00g
n−ブチルアクリレート 164.00g
メタクリル酸 68.00g
n一オクチルメルカプタン 16.51g
この活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)9.62gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、上記の単量体溶液を90分かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックスを調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。ラテックス(1H)の重量平均粒径は68nmであった。
(2)中間層の形成(第二段重合)
(単量体溶液2)
スチレン 123.81g
n一ブチルアクリレート 39.51g
メタクリル酸 12.29g
n−オクチルメルカプタン 0.72g
エステルワツクスA 65.0g
ポリオレフィンコポリマーワックスA 10.0g
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、上記の単量体溶液2を仕込み、80℃に加熱し溶解させて単量体溶液を調製した。
(分散媒2)
1021(OCH2CH22OSO3Na 0.60g
イオン交換水 2700.00g
一方、上記分散媒2を98℃に加熱し、この分散媒に、核粒子の分散媒である前記ラテックス(1H)を固形分換算で32g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミツクス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により、単量体溶液2を8時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(過硫酸カリウム)6.12gをイオン交換水250m1に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて12時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第二段重合)を行い、ラテックス(ラテックス(1H)粒子の表面が被膜された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
(3)外層の形成(第三段重合)
上記の様にして得られたラテックス(1HM)に、重合開始剤(KPS)8.8gをイオン交換水350mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、82℃の温度条件下に、スチレン350g、n―ブチルアクリレート95g、メタクリル酸5g更にはこの活性剤溶液にn−オクチルメルカプタンを上記単量体に対し1.0モル%加え均一に撹拌したものを一時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却しラテックス(ラテックス(1H)からなる中心部と、第二段重合樹脂からなる中間層と、第三段重合樹脂からなる外層とを有し、前記第二段重合樹脂層にワックスが含有されている複合樹脂の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。
<トナー粒子の調製>
ラテックス(1HML)を420.0g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、上記シアン着色剤分散液150gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物65.0gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に92℃まで昇温し、凝集粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンターTA−II」にて凝集粒子の粒径を測定し、個数平均粒径が6.1μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4gをイオン交換水1000m1に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度94℃にて加熱撹拌することにより、粒子の融着及び結晶性物質の相分離を継続させた(熟成工程)。その状態で、「FPIA−2000」にて融着粒子の形状を測定し、形状係数が0.960になった時点で30℃まで冷却し、撹拌を停止した。生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄を行い、その後、40℃の温風で乾燥することにより、シアントナー粒子を得た。シアントナー粒子の個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.0μm、0.962であった。
また、ワックス、着色剤およびIR吸収剤を含まない以外は上記と同様に融着粒子を作製し、濾過・洗浄・乾燥を行った後、Tgを測定したところ62℃であった。またTmは105℃であった。
<トナーの製造>
トナー粒子100重量部に対して疎水性シリカ(ワツカー杜製:H2000)を0.5重量部、疎水性シリカ(一次粒子径21nm、HMDS処理品)を0.5重量部、酸化チタン(チタン工業杜製:STT−30S)を0.5重量部、平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、9Lヘンシェルミキサーにより、周速40m/sec で5分間混合した後、目開き106μmの篩で篩い、シアントナーC1を得た。なお、このトナーについて、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンの添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
実施例15
マゼンタトナーの製造例
<マゼンタ着色剤分散液>
顔料C.I.ピグメントレッド122 80重量部
シアニン系化合物 4.0重量部
アミニウム系化合物 6.0重量部
ドデシル硫酸エステルNa塩 10重量部
イオン交換水 200重量部
上記をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が160nmのマゼンタ着色剤分散液を得た。
以下、上記マゼンタ着色剤分散液を使用したことおよびポリオレフィンコポリマーワックスAの代わりにポリオレフィンコポリマーワックスBを使用したこと以外、実施例14と同様の方法により、マゼンタトナー粒子を得た。このマゼンタトナー粒子の個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.0μm、0.965であった。
マゼンタトナー粒子に対して実施例14と同様の方法で疎水性シリカ、疎水性酸化チタン、チタン酸ストロンチウムの処理を行い、マゼンタトナーM1を得た。
実施例16
<イエロー着色剤分散液>
顔料C.I.ピグメントイエロー74 55重量部
シアニン系化合物 4.5重量部
アミニウム系化合物 7.0重量部
ドデシル硫酸エステルNa塩 10重量部
イオン交換水 200重量部
上記をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が160nmのイエロー着色剤分散液を得た。
以下、上記イエロー着色剤分散液を使用したことおよびポリオレフィンコポリマーワックスAの代わりにポリオレフィンコポリマーワックスBを使用したこと以外、実施例14と同様の方法により、イエロートナー粒子を得た。このイエロートナー粒子の個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.1μm、0.965であった。
イエロートナー粒子に対して実施例14と同様の方法で疎水性シリカ、疎水性酸化チタン、チタン酸ストロンチウムの処理を行い、イエロートナーY1を得た。
実施例17
<ブラック着色剤分散液>
モーガルL(CABOT杜製) 85重量部
ドデシル硫酸エステルNa塩 10重量部
イオン交換水 200重量部
上記をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が160nmのブラック着色剤分散液を得た。
以下、上記ブラック着色剤分散液を使用したことおよびポリオレフィンコポリマーワックスAの代わりにポリオレフィンコポリマーワックスBを使用したこと以外、実施例14と同様の方法により、ブラックトナー粒子を得た。このブラックトナー粒子の個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.1μm、0.962であった。
ブラックトナー粒子に対して実施例14と同様の方法で疎水性シリカ、疎水性酸化チタン、チタン酸ストロンチウムの処理を行い、ブラツクトナーK1を得た。
実施例18〜20
IR吸収剤としてシアニン系化合物およびアミニウム系化合物の代わりにIR吸収剤である化合物1(下記一般式(I))を2重量部と消色剤である化合物2(下記一般式(II))を3.4重量部用いたことおよびポリオレフィンコポリマーワックスAの代わりにポリオレフィンコポリマーワックスBを使用したこと以外はそれぞれ実施例14〜16と同様のトナー粒子の製造方法ならびに後処理法により、トナーC2、M2、Y2を得た。それぞれのトナーの粒径、形状係数は、C2:6.1μm、0.965,M2:6.2μm、0.965,Y2 : 6.1μm、0.965であった。
Figure 0004175996
Figure 0004175996
Figure 0004175996
表中、赤外線吸収剤の量はトナー粒子中における結着樹脂を構成する重合性モノマー100重量部に対する含有量を示す。
(評価)
各実施例および比較例で得られたマゼンタトナーを、後述のコート型キャリアと、トナー混合比がそれぞれ5重量%になるように調合し、架台にて30分混合し、スターターを作成した。
各実施例および比較例のスターターを、図1に示す非接触定着システム構成のフルカラー画像形成装置に搭載し、単色画像を形成した。紙上のトナー付着量は7g/m2であった。紙上に定着(キセノンランプの発光強度は約2.0J/cm、波長域810〜840nmに発光スペクトルをもつ)し、得られた画像の定着性、色再現性、カブリ、ドット再現性、細線再現性の評価を行った。
<定着強度(定着性)>
画像を砂消しゴムでこすった前後の画像濃度変化で定着性を評価した。
画像濃度変化=(試験後の画像濃度/試験前の画像濃度)×100(%)
◎:画像濃度変化が90%以上;
○:画像濃度変化が80%以上;
△:画像濃度変化が70%以上(実用上問題のないレベル);
×:画像濃度変化が70%未満。
<耐スミア性>
定着性評価時において得られた画像と別の未使用の複写紙とを所定の荷重をかけてこすり併せて、その未使用複写紙の汚れ具合を観察し、以下のようにランク付けを行った。
◎:45g/cmの荷重をかけて行った結果、殆ど汚れがないか、若干汚れがあるが、殆ど目立たなかった;
○;30g/cmの荷重をかけて行った結果、殆ど汚れがないか、若干汚れがあるが、殆ど目立たなかった;
△;30g/cmの荷重をかけて行った結果、若干汚れが観察されたが実用上問題なし(実用上問題のないレベル);
×;30g/cmの荷重をかけて行った結果、全紙面に汚れが見られた。
<色再現性>
紙上画像の単色画像の色再現性をもとに目視評価した。また、上記方法で作製した画像のEabをそれぞれ分光測色計CM2000(ミノルタ社製)で測定した。さらに別途作製したIR吸収剤を含まないトナーを用いて、改造した上記フルカラー画像形成装置(定着装置を熱ローラ定着装置にかえたもの)により得た画像のEabを測定した。それぞれの実施例および比較例に対し、IR吸収剤を含む場合と含まない場合のEabの差:ΔEabを求めた。
◎:色再現性が特に優れており、Eab≦10であった;
○:色再現性に優れており、10<Eab≦15であった;
△:多少の色汚染があるが、実用上問題ないレベルであり、15<Eab≦20であった;
×:色汚染大で画像品質上問題あり、20<Eabであった。
<カブリ>
各色C/W比5%比の文字パターン画像を10枚複写した際の複写画像を目視により観察し、以下のランク付けに従って評価した。
○;ほとんどカブリは認められなかった;
△;若干のカブリが認められるが、実用上問題なかった;
×;カブリが全面にわたって存在し、実用上問題があった。
<ドット再現性>
600dpiで2ドット網点の画像を画出しし、ルーペ(50倍)でドットを観察してランク評価した。
◎:画像品質が特に優れていた(ドットが1つずつ再現されており、ドットの大きさのバラツキが殆どない);
○:画像品質が優れていた(ドットの大きさのバラツキが小さい);
△:実用上問題ないレベルであった(ドットとドットは分離されており欠損はないが、ドットの大きさにバラツキが多い);
×:画像品質上問題あった(2ドットの1つ1つが欠損しており、くっついていたりして十分にドット再現されていない)。
<細線再現性>
600dpiで2ドットラインの画像を画出しし、ルーペ(50倍)でライン画像を観察しランク評価した。
◎:画像品質が特に優れていた(ラインが連続して再現されており、そのライン幅のバラツキが殆どない);
○:画像品質が優れていた(ライン幅のバラツキが小さい);
△:実用上問題ないレベルであった(ライン画像の欠損はないが、ライン幅のバラツキが多い);
×:画像品質上問題あった(ライン画像の欠損があったり、ライン幅のバラツキが大きく、十分にライン再現されていない)。
<耐熱保管性>
各実施例および比較例のマゼンタトナー20gをガラス瓶に入れ、50℃の高温下に24時間放置後、そのトナーを目視で確認することにより評価を行なった。
○:凝集トナーがなく、全く問題なかった;
△:軽い軟凝集が存在するが、軽い力ですぐ解れ、実用上問題なかった;
×:強い凝集塊が存在し、容易には解れないもので実用上問題あった。
Figure 0004175996
Figure 0004175996
(キャリアの製造)
コート型キャリア
アクリル変性シリコーン樹脂KR9706(信越化学工業社製)20重量部をメチルエチルケトン400mlに溶解してコーティング溶液を調整した。このコーティング溶液をスピラコータ(岡田精工社製)を用いて平均粒径50μmのCu−Zn系フェライト粒子にスプレーし、樹脂被覆を行い、次いで、180℃に加熱して30分間被覆樹脂の硬化を行ってアクリル変性シリコーン樹脂被覆キャリアを作製した。キャリアバルクを取り出し、粉砕機で解砕し、90μmのフルイで分級し、さらに磁力選別を行い低磁力成分を除去し平均粒径50μmの樹脂被覆フェライトキャリアを作製した。
(各種物性評価方法)
<ガラス転移点(Tg)測定法>
示差走査熱量計(DSC−200:セイコー電子社製)を用い、測定する試料10mgを精密に秤量して、これをアルミニウムパンに入れ、リファレンスとしてアルミナをアルミニウムパンに入れたものを用い、昇温速度30℃/minで常温から200℃まで昇温させた後、これを冷却し、昇温速度10℃/minで20℃〜120℃の間で測定を行い、この昇温過程で30℃〜90℃の範囲におけるメイン吸熱ピークのショルダー値をTgとした。
<軟化点(Tm)測定法>
フローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を用い、測定する試料1.0gを秤量し、h1.0mm×φ1.0mmのダイを使用し、昇温速度3.0℃/min、予熱時間180秒、荷重30kg、測定温度範囲60〜140℃の条件で測定を行い、上記の試料が1/2流出したときの温度を軟化点(Tm)とした。
<酸価測定方法>
10mgの試料をトルエン50mlに溶解し、0.1%のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用いて、予め標定されたN/10水酸化カリウム/アルコール溶液で滴定し、N/10水酸化カリウム/アルコール溶液の消費量から算出した値である。
<水酸価>
水酸価は、秤量された試料を無水酢酸で処理し、得られたアセチル化合物を加水分解し、遊離する酢酸を中和するのに必要な水酸価化カリウムmgで表した。
<THF不溶分>
THF不溶分はテトラヒドロフランを溶媒とした10時間のソックスレー抽出により測定した。
実施例1においてマゼンタマスターバッチの代わりに顔料5重量部含有相当のシアンマスターバッチまたは顔料7重量部含有相当のイエローマスターバッチを使用したこと、およびIR吸収剤としてのシアニン系化合物およびアミニウム系化合物の添加量を以下のように変更したこと以外、実施例1のマゼンタトナーの製造方法と同様にしてシアントナー1,2およびイエロートナー1,2を製造した。
シアントナー1
シアニン系化合物;0.3重量部
アミニウム系化合物;0.3重量部
シアントナー2
シアニン系化合物;0.3重量部
アミニウム系化合物;0.5重量部
イエロートナー1
シアニン系化合物;0.3重量部
アミニウム系化合物;0.4重量部
イエロートナー2
シアニン系化合物;0.3重量部
アミニウム系化合物;0.5重量部
上記シアントナー、イエロートナーについては、前記実施例1のマゼンタトナーと同様にして単色画像を形成し、色再現、カブリ、ドット再現性、細線再現性を評価した。結果は表8、9に示す。
次に、実施例1のマゼンタトナー、ならびに上記シアントナーおよびイエロートナーを用い、Y、M、Cの3色重ねで紙上のトナー付着量を21g/m2となるように設定し、色再現性、カブリ、ドット再現性、細線再現性を評価した(紙上の上からY、M、Cの順)。結果は表8、9それぞれの最下行に示す。
また、実施例14〜16および実施例18〜20のカラートナーを用いて、上記と同様に3色重ねで紙上のトナー付着量を21g/cmとなるように設定し、色再現性、カブリ、ドット再現性、細線再現性を評価した。その結果を表10に示す。なお、表10において、「3色重ね(14〜16)」は実施例14のシアントナー、実施例15のマゼンタトナーおよび実施例16のイエロートナーを用いたことを示し、「3色重ね(18〜20)」は実施例18のシアントナー、実施例19のマゼンタトナーおよび実施例20のイエロートナーを用いたことを示している。
トナー層を重ね合わせた場合であっても本発明のトナーにおいては、色再現性、カブリ、ドット再現性、細線再現性のいずれも良好であった。さらに、2種類のIR吸収剤を用い、色ごとに添加割合を調整することで3色重ねした画像でもより好適な色再現が行なえる。
Figure 0004175996
Figure 0004175996
Figure 0004175996
本発明のトナーを使用するのに適した非接触定着システム構成のフルカラー画像形成装置の概略構成図を示す。
符号の説明
1;記録媒体、2;送りローラ、10Bk、10C、10M、10Y;画像形成用ユニット、20;フラッシュ定着装置。

Claims (6)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤、赤外線吸収剤、第1ワックスおよび第2ワックスを含んでなり、第1ワックスが融点55〜75℃の脂肪酸エステルワックス、第2ワックスが融点80〜150℃のポリオレフィン系ワックスであり、第1ワックスにおける示差熱曲線の極大ピークの温度(X;℃)と結着樹脂のTg(Y;℃)との差(X−Y)が−5〜+10℃以内であり、第1ワックスと第2ワックスとの重量比率が3:1から7:1であることを特徴とする非接触加熱定着用トナー。
  2. 赤外線吸収剤としてシアニン系化合物とアミニウム系化合物とを含み、シアニン系化合物とアミニウム系化合物との重量比率が1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1に記載の非接触加熱定着用トナー。
  3. 結着樹脂のTmが90℃から110℃の範囲で、分子量分布において2つのピークを有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非接触加熱定着用トナー。
  4. 第1ワックスにおける示差熱曲線の極大ピークの温度(℃)と結着樹脂のTg(℃)とが等しいことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非接触加熱定着用トナー。
  5. 粉砕法または湿式造粒法によって製造されてなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非接触加熱定着用トナー。
  6. 赤外線吸収剤が光により自己消色するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非接触加熱定着用トナー。
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