JP2006039358A - 電子写真用フラッシュ定着トナー及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッシュ定着システムにおいて、出力画像が良好な耐擦過性を示す電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供すること。さらに、フラッシュ定着における耐擦過性改善材料である、「メタロセン触媒存在下で重合して得られたポリオレフィン」の分散性が良好で、フィルミングなどによる寿命劣化が生じにくい電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
バインダ樹脂、着色剤、及び800〜1000nmの範囲に吸収を示す赤外線吸収剤を含む電子写真用フラッシュ定着トナーに、さらに、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物(下記一般式(I)において、p、q、m及びnは、それぞれ16〜22の正の整数を表す)を含ませる。そして、この電子写真用フラッシュ定着トナーを用いた画像形成装置である。
【化1】
【選択図】 なし
【解決手段】
バインダ樹脂、着色剤、及び800〜1000nmの範囲に吸収を示す赤外線吸収剤を含む電子写真用フラッシュ定着トナーに、さらに、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物(下記一般式(I)において、p、q、m及びnは、それぞれ16〜22の正の整数を表す)を含ませる。そして、この電子写真用フラッシュ定着トナーを用いた画像形成装置である。
【化1】
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタや静電記録装置などの複写機、プリンタに用いることのできる、トナーに関する。さらに詳しくは、フラッシュ定着システムに適応可能で、定着性が良好な電子写真用フラッシュ定着トナー、及びそれを用いる画像形成装置に関する。
電子写真法としては光導電性絶縁体(感光体ドラムなど)上に一様な静電荷を与え、様々な手段により該光導電性絶縁体上に光像を照射することによって静電潜像を形成し、次いで、該潜像をトナーと呼ばれる微粉末を用いて現像可視化し、紙等の記録媒体にトナー粉像を転写した後に定着させ、印刷物を得る方法が一般的である。
この定着工程で、記録媒体上のトナーは、加圧、加熱、溶剤蒸気、光等により溶融されて、記録媒体に固着される。ここで、トナー粉像に強力な光を照射しトナーを溶融させる光定着方式は下記の理由により注目を集めている。
(1)非接触定着であるため、定着過程で画像のニジミ、チリなどが発生せず、解像度を劣化させない。
(2)装置電源投入後の待ち時間がなく、クイックスタートが可能である。
(3)システムダウンにより定着器内に記録紙がつまっても発火しない。
(4)のり付き紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙等、記録紙の材質や厚さに関係なく定着が可能である。
(2)装置電源投入後の待ち時間がなく、クイックスタートが可能である。
(3)システムダウンにより定着器内に記録紙がつまっても発火しない。
(4)のり付き紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙等、記録紙の材質や厚さに関係なく定着が可能である。
現在、光定着方式において最も一般的な方法は、光源にキセノンフラッシュランプを使用するフラッシュ定着法である。
フラッシュ定着は非接触定着であるが故に、定着画像の表面が平滑化しない。このため、出力画像の耐擦過性(紙による擦り/爪やボールペンなどによる擦り)が低いことが問題となっていた。
一般的な加熱ロール定着方式においても定着画像の擦りを向上させることは重要であり、以下のように、トナーに添加するワックス(以下、WAXと略記することがある)などの検討が行われている。
ヒートロール定着トナーにおいて、定着性、オフセット防止性、ヒートレスポンス性向上のため機能性付与剤として、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスを添加することが知られている(例えば、特開平9−43891号公報参照)。
しかし、我々の経験では、非極性のオレフィンWAXは、トナーバインダ樹脂(帯電付与のため極性樹脂が一般に用いられる)と相溶性が低い。特に、低分子量ポリオレフィン樹脂は、溶融時の粘度が極めて低いため、トナー製造段階でトナーバインダ樹脂と共に溶融混練する際に、樹脂とWAXが相分離しやすく、良好なWAX分散性が得られない。このため、トナーが感光体や現像機にフィルミングしやすく、装置寿命を著しく短くしてしまう不具合があった。
また、ヒートロール定着機における紙送りローラなどでのこすり防止のために、ヒートロール定着トナーとして、樹脂としてゲル分を15ないし40wt%含むスチレン−アクリル系樹脂を用い、さらにメタロセン系触媒存在下で重合して得られたポリオレフィンを変性したワックスを添加したトナーが知られている(例えば、特開平9−15896号公報参照)。
このメタロセン触媒存在下で重合して得られたポリオレフィンを変性することで、WAX分散性の向上を図っているものと予想されるが、WAXを変性することで、コスト的に不利になるばかりでなく、変性時にWAXが反応/分解し分子量分布が変化して、WAXの性能が劣化しやすい。加えて、本技術は以下の理由で、フラッシュ定着に適応できない。
(1)ゲル分を含んだトナーは溶融粘度が高く、非接触(定着圧力が無い)フラッシュ定着では、定着強度が低下する。
(2)スチレン−アクリル系樹脂はフラッシュ照射により分解し、臭気を発生する。
特開平9−43891号公報
特開平9−15896号公報
(2)スチレン−アクリル系樹脂はフラッシュ照射により分解し、臭気を発生する。
以上のように、フラッシュ定着固有課題である出力画像の耐擦過性改善には、これまで満足なものが得られていないのが現状である。
従って、本発明の目的はフラッシュ定着システムにおいて、出力画像が良好な耐擦過性を示す電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供することにある。さらに、フラッシュ定着における耐擦過性改善材料である、「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」の分散性が良好で、フィルミングなどによる寿命劣化が生じにくい電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」のトナー中の分散性を高めるために、エステル型構造の化合物を併用することが有効であることを見出した。即ち、
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーは、バインダ樹脂、着色剤、及び800〜1000nmの波長領域に吸収を示す赤外線吸収剤を含み、
さらに、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び下記一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物(下記一般式(I)において、p、q、m及びnは、それぞれ、16〜22の正の整数を表す)を含んでいることを特徴としている。
さらに、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び下記一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物(下記一般式(I)において、p、q、m及びnは、それぞれ、16〜22の正の整数を表す)を含んでいることを特徴としている。
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーにおいては、さらに、熱分解型ポリプロピレンを含んでいることが好適である。
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーにおいては、前記ポリオレフィンワックスの数平均分子量(Mn)が500〜5000で、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表される分子量分布が1.0〜2.0であることが好適である。
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーにおいては、前記ポリオレフィンワックスと前記エステル型構造の化合物との添加量比(ポリオレフィンワックス/エステル型構造の化合物)が0.1〜10であることが好適である。
一方、本発明の画像形成装置は、
上記本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する電子写真方式の画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成されたトナー画像を、光露光によって定着する定着手段と、
を有することを特徴としている。
上記本発明の電子写真用フラッシュ定着トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する電子写真方式の画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成されたトナー画像を、光露光によって定着する定着手段と、
を有することを特徴としている。
本発明によれば、フラッシュ定着システムにおいて、出力画像が良好な耐擦過性を示す電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供することができる。さらに、フラッシュ定着における耐擦過性改善材料である、「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」の分散性が良好で、フィルミングなどによる寿命劣化が生じにくい電子写真用フラッシュ定着トナー及びそれを用いる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(電子写真用フラッシュ定着トナー)
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナー(以下、本発明のフラッシュ定着トナーと略記する)は、バインダ樹脂、着色剤、及び800〜1000nmの波長領域に吸収を示す赤外線吸収剤を含むと共に、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物を含有する。また、必要に応じて、帯電制御剤、ワックス(WAX)組成物、外添剤など、その他の添加剤も含ませることができる。
本発明の電子写真用フラッシュ定着トナー(以下、本発明のフラッシュ定着トナーと略記する)は、バインダ樹脂、着色剤、及び800〜1000nmの波長領域に吸収を示す赤外線吸収剤を含むと共に、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、及び一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物を含有する。また、必要に応じて、帯電制御剤、ワックス(WAX)組成物、外添剤など、その他の添加剤も含ませることができる。
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスと、一般式(I)で表されるエステル型構造の化合物とを併用することで、フラッシュ定着トナー中への当該オレフィンワックスの分散性が良好となり、フラッシュ定着システムにおける出力画像の耐擦過性改善(例えば、擦り性改善、テープ剥離性改善)が良好となる。
このため、本発明のフラッシュ定着トナーは、特にフラッシュ定着システムにおいて一般に黒トナーに対し定着性が低い、R/G/B、Y/M/Cといったカラートナーに適用することが有効である。
ここで、上記改善効果を奏する詳細な理由は不明だが以下のように推察できる。通常、メタロセン系のポリオレフィンワックスは非極性樹脂のため、トナーバインダ樹脂(帯電付与のため極性樹脂が一般に用いられる)と相溶性が低い。このため、溶融混練時にバインダとワックスが相分離しやすい。これに対し一般式(I)で表されるエステル型構造の化合物はアルキル基の非極性部位とエステルの極性部位を併せ持っているため、「界面活性剤」的な効果を有し、「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」の極性バインダへの分散性向上に寄与する。
加えて、エステル型構造の化合物の界面活性剤的な作用により、定着時に溶融トナーの用紙への「濡れ」が向上し、トナーと記録媒体の結合を高め、より耐擦過性が改善されると思われる。
さらに、エステル型化合物には界面活性剤的な作用があることから、トナー中の顔料などの分散性向上にも作用するという利点も併せ持つ。
ただし、我々の経験では、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスを添加したトナーを粉砕法で作製する場合、特にその添加量が多い条件下で、粉砕性が低下する傾向がある。この対策として、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスとエステル型構造の化合物に加え、さらに熱分解型ポリプロピレンを併用することで、粉砕性低下の問題も改善できる。
以下、各組成について詳細に説明する。
−メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス−
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスとしては、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン:シクロヘキセン、ノルボルネンなどの環状オレフィンのホモポリマー、コポリマー又は共重合体:を用いることができる。
−メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス−
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスとしては、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン:シクロヘキセン、ノルボルネンなどの環状オレフィンのホモポリマー、コポリマー又は共重合体:を用いることができる。
メタロセン系重合触媒としては、周期律表のIVb族、Vb族、VIb族から選ばれた遷移金属、例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、クロムなどとシクロペンタジエニル環あるいは置換シクロペンタジエニル環が2個共有結合により結合したサンドイッチ型の分子、及びアミノオキサンからなる触媒系を用いることができる。
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスの数平均分子量Mnとしては、500〜5000程度が好ましい。より好ましくは550〜3000であり、さらに好ましくは600〜2000である。数平均分子量が500より低いと、トナーの保存性が低下するばかりでなく、溶融混練時や定着時にワックスが揮発する問題を生じることがある。数平均分子量が5000より高いと耐擦過性能が得られないことがある。
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と、の比(Mw/Mn)で表される分子量分布は、1.0〜2.0程度が好ましい。より好ましくは1.0〜1.8であり、さらに好ましくは1.0〜1.4である。分子量分布が大き過ぎると、耐擦過性が低下すると共にフィルミングなどが発生しやすくなることがある。
メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスの添加量は、上記エステル型構造の化合物との添加量比(ポリオレフィンワックス/エステル型構造の化合物)で、0.1〜10程度が好ましいと思われる。ただし、この値は用いるバインダ樹脂の組成、極性などで大きく変化すると考えられる。
−一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物−
一般式(I)において、p、q、m及びnは、それぞれ16〜22の正の整数を表す。好ましくは、p=q=m=n=22、p=q=m=n=20、p=q=m=n=18、p=q=m=n=16などの化合物を用いることができる。
一般式(I)で表されるエステル型構造の化合物として具体的には、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレートなどが挙げられる。
なお、一般式(I)により表されるエステル型構造の化合物を、単に「エステル化合物」と称すことがある。
−バインダ樹脂−
バインダ樹脂としては特に限定されず、各種の天然又は合成高分子物質よりなる熱可塑性樹脂を用いることができるが、代表的には重量平均分子量5000〜10万程度、融点90〜140℃のエポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂などが単独又は混合して用いられる。特に、フラッシュ照射時の樹脂分解によるガス発生が少ない点で、ポリエステル樹脂が好適である。
バインダ樹脂としては特に限定されず、各種の天然又は合成高分子物質よりなる熱可塑性樹脂を用いることができるが、代表的には重量平均分子量5000〜10万程度、融点90〜140℃のエポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂などが単独又は混合して用いられる。特に、フラッシュ照射時の樹脂分解によるガス発生が少ない点で、ポリエステル樹脂が好適である。
−着色剤−
着色剤としては、特に限定されず、染料、顔料等のいずれでもよい。例えばカラートナーでは、キナクリドン(赤色)、フタロシアニン(青色等)、アンスラキノン(赤色)、ジスアゾ(赤色又は黄色)、モノアゾ(赤色)、アニライド系化合物(黄色)、ベンジジン(黄色)、ベンズイミダゾロン(黄色)、ハロゲン化フタロシアニン(緑色)などが用いられる。黒色トナーでは、カーボンブラック、ニグロシン染料、フェライト、マグネタイト、チタンブラックなどの黒色染顔料を広く用いることができる。
着色剤としては、特に限定されず、染料、顔料等のいずれでもよい。例えばカラートナーでは、キナクリドン(赤色)、フタロシアニン(青色等)、アンスラキノン(赤色)、ジスアゾ(赤色又は黄色)、モノアゾ(赤色)、アニライド系化合物(黄色)、ベンジジン(黄色)、ベンズイミダゾロン(黄色)、ハロゲン化フタロシアニン(緑色)などが用いられる。黒色トナーでは、カーボンブラック、ニグロシン染料、フェライト、マグネタイト、チタンブラックなどの黒色染顔料を広く用いることができる。
着色剤の添加量は、その種類にもよるが、一般に0.01〜50wt%程度、より好適には0.1〜20wt%程度である。
−赤外線吸収剤−
赤外線吸収剤としては、波長800〜1000nmの波長領域に吸収を示すものが使用される。この赤外線吸収剤を含ませることで、光定着の際、上記波長領域の照射光を吸収して発熱し、トナーを効率よく溶融させることができる。このような赤外線吸収剤としては、例えばアミニウム塩、酸化インジウム系金属酸化物、酸化スズ系金属酸化物、酸化亜鉛系金属酸化物、スズ酸カドミウム、特定のアミド化合物、ナフタロシアニンおよび/フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ランタノイド系化合物が挙げられる。さらに、カーボンブラック、チタンブラック、フェライト、マグネタイト、炭化ジルコミウム等の黒色顔料等も用いることができる。これらは単独で用いても、混合して用いても良い。
赤外線吸収剤としては、波長800〜1000nmの波長領域に吸収を示すものが使用される。この赤外線吸収剤を含ませることで、光定着の際、上記波長領域の照射光を吸収して発熱し、トナーを効率よく溶融させることができる。このような赤外線吸収剤としては、例えばアミニウム塩、酸化インジウム系金属酸化物、酸化スズ系金属酸化物、酸化亜鉛系金属酸化物、スズ酸カドミウム、特定のアミド化合物、ナフタロシアニンおよび/フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ランタノイド系化合物が挙げられる。さらに、カーボンブラック、チタンブラック、フェライト、マグネタイト、炭化ジルコミウム等の黒色顔料等も用いることができる。これらは単独で用いても、混合して用いても良い。
−帯電制御剤−
トナーの帯電性能を制御するための帯電制御剤としては、トナーに帯電を付与させる能力があれば特に制限されないが、カラートナーにおいてはトナーの色相に与える影響が小さいことを考慮すると、無色、淡色のものが好ましい。好適には、4級アンモニウム塩(無色)、ニグロシン染料(黒色)、トリフェニルメタン誘導体(青色)などが正極性帯電制御剤として、ナフトール酸亜鉛錯体(無色)、サリチル酸亜鉛錯体(無色)、ホウ素化合物などが負極性帯電制御剤として用いることができる。
トナーの帯電性能を制御するための帯電制御剤としては、トナーに帯電を付与させる能力があれば特に制限されないが、カラートナーにおいてはトナーの色相に与える影響が小さいことを考慮すると、無色、淡色のものが好ましい。好適には、4級アンモニウム塩(無色)、ニグロシン染料(黒色)、トリフェニルメタン誘導体(青色)などが正極性帯電制御剤として、ナフトール酸亜鉛錯体(無色)、サリチル酸亜鉛錯体(無色)、ホウ素化合物などが負極性帯電制御剤として用いることができる。
帯電制御剤の添加量は、その種類にもよるが、一般に0.1〜10wt%程度である。
−ワックス組成物−
「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」以外に、分散性を損なわない程度の添加量で他のワックス等も添加できる。ワックス組成物としては、天然ワックス、合成ワックスなどを広く用いることができる。例えば、石油系ワックスとしてパラフィンワックス、マイクロクリスタインワックスなど、鉱物ワックスとしてフィッシャートロプシュワックス、モンタンワックスなど、植物ワックスとしてカルナバワックスなど、動物ワックスとして蜜ろう、ラノリンなど、合成ワックスとしてポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、脂肪酸エステル類、アミド系ワックス、変成ポリオレフィンなど、さらにその他の化合物としてテルペン系化合物、ポリカプロラクトンなどを単体、又は混合物として広く用いることができる。中でも、軟化温度が150℃以下のものが好ましく、特にトナーバインダ樹脂の溶融軟化温度より低い軟化温度を示すものが好ましい。
「メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス」以外に、分散性を損なわない程度の添加量で他のワックス等も添加できる。ワックス組成物としては、天然ワックス、合成ワックスなどを広く用いることができる。例えば、石油系ワックスとしてパラフィンワックス、マイクロクリスタインワックスなど、鉱物ワックスとしてフィッシャートロプシュワックス、モンタンワックスなど、植物ワックスとしてカルナバワックスなど、動物ワックスとして蜜ろう、ラノリンなど、合成ワックスとしてポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、脂肪酸エステル類、アミド系ワックス、変成ポリオレフィンなど、さらにその他の化合物としてテルペン系化合物、ポリカプロラクトンなどを単体、又は混合物として広く用いることができる。中でも、軟化温度が150℃以下のものが好ましく、特にトナーバインダ樹脂の溶融軟化温度より低い軟化温度を示すものが好ましい。
また、上述のように、粉砕性特性の低下を防止する目的で、熱分解型ポリプロピレンを使用することが特に好ましい。
この熱分解型ポリプロピレンは、一般成型用のポリプロピレンを熱分解により低分子量化することにより得られる、数平均分子量Mn=5000〜30000、より好ましくは7000〜15000、軟化温度130〜160℃程度のものを好適に用いることができる。
この熱分解型ポリプロピレンは、一般成型用のポリプロピレンを熱分解により低分子量化することにより得られる、数平均分子量Mn=5000〜30000、より好ましくは7000〜15000、軟化温度130〜160℃程度のものを好適に用いることができる。
ワックス組成物の添加量は、その種類にもよるが、一般に0.1〜10wt%程度である。
−外添剤−
トナーに外添する添加剤としては、通常用いられている材料が広く適応できる。シリカ、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛などの無機微粒子や該無機粒子の疎水化処理品、又はポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子などが適応できる。
トナーに外添する添加剤としては、通常用いられている材料が広く適応できる。シリカ、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛などの無機微粒子や該無機粒子の疎水化処理品、又はポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子などが適応できる。
以下、本発明のフラッシュ定着トナーの作製方法について説明する。
本発明のフラッシュ定着トナーは、通常のトナー作製法と同様に作製することができる。以下、その一例を示す。
本発明のフラッシュ定着トナーは、通常のトナー作製法と同様に作製することができる。以下、その一例を示す。
まず、粉砕法で作製する場合、バインダ樹脂、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、エステル化合物、赤外線吸収剤、さらに必要に応じてワックス組成物、着色剤、帯電制御剤などのトナー構成物を混合した後、ニーダー、押し出し機などを用いて上記材料を溶融混練する。この後溶融混錬物を粗粉砕した後、ジェットミル等で微粉砕し、風力分級機により、目的とする粒径のトナー粒子を得る。さらに、外添剤を添加し、最終的なトナーを完成させる。
また、トナーを重合法で作製することも可能である。この場合、主に懸濁重合法と乳化重合法が適応できる。
懸濁重合法で作製する場合、スチレン、ブチルアクリレート、2エチルヘキシルアクリレートなどのモノマ、ジビニルベンゼンなどの架橋剤、ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤、着色剤、帯電制御剤、赤外線吸収剤、エステル化合物、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックス、重合開始剤を混合してモノマ組成物を作製する。その後、リン酸三カルシウム、ポリビニルアルコール等の懸濁安定剤、界面活性剤が入った水相中に、前記モノマ組成物を投入し、ローターステータ式乳化機、高圧式乳化機、超音波式乳化機などを用いてエマルションを作製した後、加熱によりモノマの重合を行う。重合終了後、粒子の洗浄、乾燥を行い、外添剤を添加して最終的なトナー粒子を得る。
乳化重合法で作製する場合、過硫酸カリウムなどの水溶性重合開始剤を溶解させた水中に、スチレン、ブチルアクリレート、2エチルヘキシルアクリレートなどのモノマ、必要に応じてドデシル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤を添加し、攪拌を行いながら過熱、重合を行い樹脂粒子を得る。その後、赤外線吸収剤、エステル化合物粒子、メタロセン系重合触媒を用いて得られた低分子量ポリオレフィンワックスなどの粒子を樹脂粒子が分散したサスペンション中に添加し、サスペンションのpH、攪拌強度、温度などを調整することにより粒子をヘテロ凝集させる。さらに、系を樹脂のガラス転移温度以上に過熱、ヘテロ凝集体を融着させトナー粒子を得る。その後、粒子の洗浄、乾燥を行い、外添剤を添加して最終的なトナー粒子を得る。この粒子の着色は、ヘテロ凝集体を融着させた後、染料で染色しても良いし、ヘテロ凝集体形成時に顔料を合わせて凝集させても良い。
なお、本発明のフラッシュ定着トナーは、そのまま1成分現像剤として用いることも、キャリアと混合して2成分現像剤とすることもできる。2成分現像剤として用いる際のキャリアは、公知のマグネタイト、フェライト、鉄粉を用いることができる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、上記本発明のフラッシュ定着トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する電子写真方式の画像形成手段と、記録媒体上に形成されたトナー画像を、光露光によって定着する定着手段と、を有するものである。このような、本発明の画像形成装置は、フラッシュ定着システムを採用した公知の電子写真方式の画像形成装置が適用される。
本発明の画像形成装置は、上記本発明のフラッシュ定着トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する電子写真方式の画像形成手段と、記録媒体上に形成されたトナー画像を、光露光によって定着する定着手段と、を有するものである。このような、本発明の画像形成装置は、フラッシュ定着システムを採用した公知の電子写真方式の画像形成装置が適用される。
以下、本発明の画像形成装置の一例について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置10は、ロール状に巻かれた記録媒体Pを紙送りローラ28によって送るようにし、このように送られる記録媒体Pの片面側上に、この記録媒体1の送り方向上流側から下流側に向けて、並列して4つの画像形成ユニット12(ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))が設けられ、さらに、当該画像形成ユニット12の下流側にフラッシュ定着方式の定着器26が設けられている。
ブラック用画像形成ユニット12Kは、公知の電子写真方式の画像形成ユニットである。具体的には、感光体14Kの周辺に、帯電器16K、露光手段18K、現像器20K、クリーナ22Kが設けられ、記録媒体Pを介して転写器24Kが設けられている。他のイエロー用、マゼンタ用、シアン用画像形成ユニット12Y、M、Cについても同様である。
定着器26としては、キセノンランプ、ネオンランプ、アルゴンランプ、クリプトンランプ等を用いることができる。また、その光定着エネルギーとしては、3.0〜7.0J/cm2の範囲にすることが好ましい
図1に示す画像形成装置10では、ロール状態から引き出された記録媒体P上に、各画像形成ユニット12K、Y、M、Cにより公知の電子写真方式でトナー画像が順次転写され、そして、当該トナー画像に定着器26により光定着が施されて、画像が形成される。
以下に本発明の実施例を示すが、当然、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
〔実施例1〕
バインダ樹脂として、酸価10mg/KOH、軟化温度104℃のポリエステル樹脂を用い、これに対してマゼンタ着色剤(F6B、クラリアント)を5wt%、帯電制御剤としてカリックスアレン化合物(E89、オリエント)3wt%、赤外線吸収剤としてバナジルナフタロシアニン化合物(最大吸光波長=850nm)0.5wt%、さらに一般式(I)で表されるエステル型構造の化合物(エステル化合物)として「WEP−5(日本油脂社製)」1wt%、及び、メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス=WAX−A(セリダスト2055、クラリアント製:Mn=1100、Mw=1500、Mw/Mn=1.4)1wt%を添加した。この組成物を、ヘンシェルミキサーで充分混合した後、該トナー組成物を2軸押出機(PCM−30、混練機:池貝製)に連続フィードし溶融混練した。このトナー組成物の溶融混練物を冷却後、粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕した。得られた微粉砕物を風力分級機で分級し、体積平均粒子径8.5μmの粉体を得た。この粉体に疎水性シリカ(TG810、キャボット)0.5wt%を添加し、ヘンシェルミキサーで均一混合しトナーを得た。なお、試作トナーの組成を表1に示す。
バインダ樹脂として、酸価10mg/KOH、軟化温度104℃のポリエステル樹脂を用い、これに対してマゼンタ着色剤(F6B、クラリアント)を5wt%、帯電制御剤としてカリックスアレン化合物(E89、オリエント)3wt%、赤外線吸収剤としてバナジルナフタロシアニン化合物(最大吸光波長=850nm)0.5wt%、さらに一般式(I)で表されるエステル型構造の化合物(エステル化合物)として「WEP−5(日本油脂社製)」1wt%、及び、メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス=WAX−A(セリダスト2055、クラリアント製:Mn=1100、Mw=1500、Mw/Mn=1.4)1wt%を添加した。この組成物を、ヘンシェルミキサーで充分混合した後、該トナー組成物を2軸押出機(PCM−30、混練機:池貝製)に連続フィードし溶融混練した。このトナー組成物の溶融混練物を冷却後、粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕した。得られた微粉砕物を風力分級機で分級し、体積平均粒子径8.5μmの粉体を得た。この粉体に疎水性シリカ(TG810、キャボット)0.5wt%を添加し、ヘンシェルミキサーで均一混合しトナーを得た。なお、試作トナーの組成を表1に示す。
また、ワックスの分子量測定は以下の通りに行った。先ず、試料30mgをo−ジクロロベンゼン20mlに145℃で完全溶解した後、孔径0.45μmのフィルタでろ過しサンプルを形成する。次にゲル浸透クロマトグラフ(AllianceGPC2000型、Waters製)を用い、測定カラム(TSKgelGMH6−HTとTSKgelGMH6−HTL、東ソー)、カラム温度140℃、流速1ml/min、サンプリング時間間隔1sの条件で測定した。カラム較正にはポリスチレンを用いた。
また、ワックスと顔料の分散性を、以下の方法で判定した。ミクロトーム(RM2145、ライカ製)にて溶融混練物の薄片を形成し、顕微鏡観察を行い、2μm以上のワックス、顔料の凝集物が観察されたものを不良、凝集物が観察されなかったものを良好と判定した。
この結果、上記トナーの顔料とワックスの分散性は良好であった。これらの結果を表2に示す。
このトナーを非磁性一成分フルカラープリンタGL8300A(富士通製)の定着器を取り除いた改造機に搭載し、トナー単色付着量は0.6mg/cm2、2次色(同色の2回重ね)のトータル付着量を1.2mg/cm2、3次色で1.8mg/cm2に調整して、トナーの1inch四方(2.54×2.54cm□)の未定着粉像を形成した。この未定着トナー粉像を、光定着器として700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を有するキセノンフラッシュランプを搭載した商品番号CF1100のプリンタ(富士ゼロックス製)の改造機により、フラッシュ定着を行った。フラッシュの発光のスペクトルを図2に示す。フラッシュ照射方法は単位面積当たりの発光を2回行うディレイ発光方式とした。ディレイ発光は同じエネルギを2回照射し、ディレイ時間は5ms(ミリ秒)とした。
次に、得られた1inch四方の画像の定着率を以下のように評価した。まず、画像の光学濃度(OD1)を測定し、その後、この画像上に粘着テープ(スコッチメンディングテープ、住友3M製)を貼り、しかる後、粘着テープを引き剥がし、剥離後の画像の光学濃度(OD2)を測定した。なお、光学濃度は(STATUS A)を分光色度計(X−rire938、X−rite製)により,光源D50、2°(バッキング白)の条件で測定した。
次に、得られた光学濃度の値を用いて下式(1)より定着率を算出した。
・定着率(%)=OD2/OD1×100……(1)
・定着性の評価
◎:90%以上
○:80〜89%
×:79以下(使えないレベル)
・定着率(%)=OD2/OD1×100……(1)
・定着性の評価
◎:90%以上
○:80〜89%
×:79以下(使えないレベル)
また、上記画像の擦過性を次のように評価した。まず、画像の光学濃度(OD1)を測定し、その後、画像をステンレス製爪(0.25mm厚)で10回擦過し、擦り後の画像の光学濃度(OD3)を測定した。得られた光学濃度の値を用いて下式(2)より耐擦過率を算出した。
・耐擦過率(%)=OD3/OD1×100……(2)
・耐擦過性の評価
◎85%以上
○:70〜85%
×(使えないレベル):69以下
・耐擦過率(%)=OD3/OD1×100……(2)
・耐擦過性の評価
◎85%以上
○:70〜85%
×(使えないレベル):69以下
これら定着率、耐擦過率の結果を表2に示す。
〔実施例2〕
メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)の添加量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは、ワックス分散性、定着性、耐擦過性はいずれも良好であった。
メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)の添加量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは、ワックス分散性、定着性、耐擦過性はいずれも良好であった。
〔実施例3〕
熱分解型ポリプロピレンワックス(550P、三洋化成)1.0wt%を添加したこと以外は実施例2に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは実施例2に比べ、トナー粉砕/分級時にトナーの装置への付着が少なく、製造性に優れていた。
熱分解型ポリプロピレンワックス(550P、三洋化成)1.0wt%を添加したこと以外は実施例2に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは実施例2に比べ、トナー粉砕/分級時にトナーの装置への付着が少なく、製造性に優れていた。
〔実施例4〕
メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)を、メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス=WAX−B(セリダスト2051、クラリアント製:Mn=630、Mw=880、Mw/Mn=1.4)に変更したこと以外は、実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは、ワックス分散性、定着性、耐擦過性はいずれも良好であった。
メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)を、メタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス=WAX−B(セリダスト2051、クラリアント製:Mn=630、Mw=880、Mw/Mn=1.4)に変更したこと以外は、実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは、ワックス分散性、定着性、耐擦過性はいずれも良好であった。
〔実施例5〕
熱分解型ポリプロピレンワックス(550P、三洋化成)1.0wt%を添加したこと以外は実施例4に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは実施例4に比べ、トナー粉砕/分級時にトナーの装置への付着が少なく、製造性に優れていた。
熱分解型ポリプロピレンワックス(550P、三洋化成)1.0wt%を添加したこと以外は実施例4に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーは実施例4に比べ、トナー粉砕/分級時にトナーの装置への付着が少なく、製造性に優れていた。
〔比較例1〕
エステル型構造の化合物を添加しないこと以外は、実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーはワックスの分散性が悪く、トナー粉砕/分級時にトナーが著しく装置へ付着し、製造が困難であった。
エステル型構造の化合物を添加しないこと以外は、実施例1に従ってトナーを試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーはワックスの分散性が悪く、トナー粉砕/分級時にトナーが著しく装置へ付着し、製造が困難であった。
〔比較例2〕
実施例3のメタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)の代わりに、エステル化合物(WEP−5、日本油脂社製)を添加したトナー(本トナーのエステル化合物添加量は3wt%)を試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーの耐擦過性は不良であった。
実施例3のメタロセン系重合触媒を用いて得られたポリエチレンワックス(WAX−A)の代わりに、エステル化合物(WEP−5、日本油脂社製)を添加したトナー(本トナーのエステル化合物添加量は3wt%)を試作し、定着性、耐擦過性を評価した。結果を表2にあわせて示す。本トナーの耐擦過性は不良であった。
表2の結果より、本実施例の試作トナーは、ワックス分散性、顔料分散性共に良好で、そして、定着性、耐擦過性も共に良好であることがわかる。
10 画像形成装置
12 画像形成ユニット
14 感光体
16 帯電器
18 露光手段
20 現像器
22 クリーナ
24 転写器
26 定着器
28 紙送りローラ
P 記録媒体
12 画像形成ユニット
14 感光体
16 帯電器
18 露光手段
20 現像器
22 クリーナ
24 転写器
26 定着器
28 紙送りローラ
P 記録媒体
Claims (3)
- さらに、熱分解型ポリプロピレンを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用フラッシュ定着トナー。
- 請求項1から2いずれか1項に記載の電子写真用フラッシュ定着トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する電子写真方式の画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成されたトナー画像を、光露光によって定着する定着手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2004221548A JP2006039358A (ja) | 2004-07-29 | 2004-07-29 | 電子写真用フラッシュ定着トナー及び画像形成装置 |
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2004
- 2004-07-29 JP JP2004221548A patent/JP2006039358A/ja active Pending
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