JP4175071B2 - 酸化物焼結体およびスパッタリングターゲット - Google Patents

酸化物焼結体およびスパッタリングターゲット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池や液晶表示素子、有機EL表示素子などに用いられる低抵抗透明導電膜をスパッタリング法やイオンプレーティング法で製造する際に使用されるスパッタリングターゲット用およびイオンプレーティングタブレット用の酸化物焼結体に関し、特に、直流スパッタリングで高速成膜が可能なスパッタリングターゲット用およびイオンプレーティングタブレット用の酸化物焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化物透明導電膜は、高い導電性と可視光領域の高い透過率とを有する。このため、酸化物透明導電膜は、太陽電池や液晶表示素子、その他各種受光素子の電極などに利用されているばかりでなく、近赤外線領域の波長での反射吸収特性を生かして、自動車や建築物の窓ガラス等に用いる熱線反射膜や、各種の帯電防止膜、冷凍ショーケースなどの防曇用の透明発熱体としても利用されている。
【0003】
酸化物透明導電膜には、アンチモンやフッ素をドーパントとして含む酸化錫(SnO2)や、アルミニウムやガリウムをドーパントとして含む酸化亜鉛(ZnO)や、Snをドーパントとして含む酸化インジウム(In23)などが広範に利用されている。特に、Snをドーパントとして含む酸化インジウム膜、すなわちIn23−Sn系膜は、ITO(Indium tin oxide)膜と称され、特に低抵抗の酸化物透明導電膜が容易に得られることから、これまで良く用いられてきた。
【0004】
これらの酸化物透明導電膜の製造方法としては、スパッタリング法や、蒸着法、イオンプレーティング法、透明導電層形成用塗液を塗布する方法が良く用いられている。その中でもスパッタリング法やイオンプレーティング法は、蒸気圧の低い材料を使用する際や、精密な膜厚制御を必要とする際に有効な手法であり、操作が非常に簡便であるため、工業的に広範に利用されている。
【0005】
スパッタリング法では、一般に、約10Pa以下のガス圧のもとで、基板を陽極とし、成膜する酸化物透明導電膜の原料となるスパッタリングターゲットを陰極として、これらの間にグロー放電を起こすことによりアルゴンプラズマを発生させ、プラズマ中のアルゴン陽イオンを陰極のスパッタリングターゲットに衝突させ、これによって弾きとばされる粒子を基板上に堆積させて薄膜を形成する。
【0006】
スパッタリング法は、アルゴンプラズマの発生方法で分類され、高周波プラズマを用いるものは高周波スパッタリング法といい、直流プラズマを用いるものは直流スパッタリング法という。一般に、直流スパッタリング法は、高周波スパッタリング法と比べて成膜速度が速く、電源設備が安価で、成膜操作が簡単であるなどの理由で、工業的に広範に利用されている。しかし、高周波スパッタリング法では絶縁性スパッタリングターゲットでも成膜することが可能であるのに対し、直流スパッタリング法では導電性スパッタリングターゲットを用いる必要がある。
【0007】
導電性物質の母体中に高抵抗物質が含まれたターゲットを用いて直流スパッタリングを行うと、アルゴン陽イオンの照射により高抵抗物質の部分が帯電され、アーキングなどが発生して安定して成膜することができない。特に直流電力を多く投入するほど、高抵抗物質の帯電が起きやすく、成膜中のアーキング発生頻度が増すため、高電力を投入して高成膜速度を得ることは不可能となってしまう。
【0008】
また、スパッタリング法の成膜速度は、スパッタリングターゲットを構成する物質の化学結合と密接な関係がある。すなわち、運動エネルギーをもったアルゴン陽イオンが陰極のスパッタリングターゲットの表面に衝突して、スパッタリングターゲットの一部がエネルギーを受け取って弾き出される現象であるから、スパッタリングターゲットを構成する物質のイオン間結合もしくは原子間結合が弱いほど、スパッタリングターゲットの一部が衝突によって弾き出される確率は増加する。
【0009】
酸化インジウム系膜に関しては、Sn以外の添加物を含むIn系透明導電膜についても検討されており、Sn添加In23材料にはない特徴を有する材料がいくつか見い出されている。
【0010】
特開昭61−136954号公報には、酸化ケイ素及び/または酸化ゲルマニウムを含有している酸化インジウム系焼結体が記載されており、特開昭62−202415号公報には前記酸化ケイ素及び/または酸化ゲルマニウムを含有している酸化インジウム系焼結体を透明導電膜の成膜原料として用い、高周波スパッタリング法と電子ビーム蒸着法で、シリコン添加酸化インジウム膜、及び、シリコン及びスズ添加酸化インジウム膜を成膜する技術が記されている。しかし、この公報では、直流スパッタリングが実施可能な酸化物焼結体ターゲットであるかどうかは全く記載されてない。
【0011】
該焼結体をターゲットとして用いた場合には、焼結体中に酸化ケイ素及び/または酸化ゲルマニウムを含有していることから、上記導電性物質の母体中に高抵抗物質が含まれたターゲットを用いて直流スパッタリングを行う場合に該当し、アーキングなどが発生して安定して成膜することができないし、直流電力を多く投入すれば、高抵抗物質の帯電が起きやすく、成膜中のアーキング発生頻度が増すため、高電力を投入して高成膜速度を得ることは難しいと考えられる。
【0012】
また、発明者は、特願2002−196840号公報において、Si添加In23膜、Si及びW添加In23膜、Si及びSn添加In23膜を提案している。この膜は非晶質構造をとりやすく、成膜時の基板温度が室温の場合だけでなく、例えば、200℃に加熱しても結晶化しない。よって表面平滑性に優れた透明導電膜を安定に作製しやすいという利点も持ち、LCDなどの各種表示デバイスへの応用に有用である。そこでは、In23焼結体ターゲット、W添加In23焼結体ターゲット、Sn添加In23焼結体ターゲットの表面にSiチップを均等に配置した複合ターゲットを用いて、直流スパッタリングでSi添加In23膜、Si及びW添加In23膜、Si及びSn添加In23膜を製造した例が記されている。しかし、この方法では、連続して成膜するとSiチップが減量して膜組成が変化したり、生産性を上げるため直流投入電力を増加させると、Siチップとターゲット間が十分に導通がとれていないことによるアーキングが生じ、安定に成膜することができなくなる。
【0013】
工業的に有用な直流スパッタリング法で、低抵抗のSi添加In23膜、Si及びW添加In23膜、Si及びSn添加In23膜を高速安定成膜できるための有用なスパッタリングターゲットは存在しない。
【0014】
また、これら酸化物透明導電膜をイオンプレーティング法を用いて作製することも検討されている。
【0015】
【特許文献1】
特開昭61−136954号公報
【0016】
【特許文献2】
特開昭62−202415号公報
【0017】
【特許文献3】
特願2002−196840号公報
【0018】
【特許公報4】
特願2002−157568号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、表面が平滑で、低抵抗な非晶質透明導電膜が、高投入電力下の直流スパッタリングやイオンプレーティング法により、高速で、安定して成膜することが可能なスパッタリングターゲット用およびイオンプレーティングタブレット用酸化物焼結体を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の酸化物焼結体は、上記目的を達成するために以下の特徴を持つ。
【0022】
すなわち、本発明の酸化物焼結体は、インジウムとシリコンとを含む酸化物焼結体において、シリコン元素固溶している酸化インジウムのビックスバイト型構造の結晶相を主相とし、珪酸インジウム化合物のトルトバイタイト型構造の結晶相が混在しており、酸化シリコン相が存在しない
【0023】
さらに、酸化物焼結体中のシリコン元素の含有量がSi/In原子比で0.01以上0.17以下であることが好ましい。
【0024】
本発明の直流スパッタリング成膜用のスパッタリングターゲットは、前記酸化物焼結体を冷却用金属板に貼り合わせる。
【0026】
あるいは、本発明の酸化物焼結体は、インジウムと、シリコンと、タングステン及び/またはスズとを含む酸化物焼結体において、シリコンと、タングステン及び/またはスズとが固溶している酸化インジウムのビックスバイト型構造の結晶相を主相とし、珪酸インジウム化合物あるいはタングステン及び/またはスズが固溶している珪酸インジウム化合物のトルトバイタイト型構造の結晶相が混在しており、酸化シリコン相が存在しない
【0027】
さらに、酸化物焼結体中のシリコン元素の含有量がSi/In原子比で0.01以上0.17以下であり、スズ及び/またはタングステン元素の含有量が(Sn及び/またはW)/In原子比で0.001以上0.17以下であることが好ましい。
【0028】
本発明の直流スパッタリング成膜用のスパッタリングターゲットは、前記酸化物焼結体を冷却用金属板に貼り合わせる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明者は、インジウム及びシリコンを含む酸化物焼結体、インジウム及びシリコン及びスズを含む酸化物焼結体、インジウム及びシリコン及びタングステンを含む酸化物焼結体を、様々なターゲット作製条件で作製し、その酸化物焼結体から作製したターゲットを用いて、ガス圧、成膜ガスの種類、ターゲット−基板間距離、成膜パワー、膜厚を一定にして、基板を加熱せずにスパッタ成膜を実施した。この実験・試験から、発明者は、膜の比抵抗およびスパッタ成膜の安定性は、ターゲット中のシリコンの含有形態に著しく依存することを見出した。
【0030】
すなわち、本発明者の実験によれば、上記酸化物焼結体中にシリコン元素が、酸化シリコンの形態で含有している酸化物焼結体から作製したターゲットと比べると、実質的に酸化シリコンが存在せず、シリコン元素の一部がビックスバイト型結晶構造の酸化インジウム(In23)のインジウムサイトに置換固溶しており、シリコン元素の残りがトルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物の形態で存在しているターゲットを用いた方が膜の比抵抗が明らかに低い。
【0031】
ここで、ビックスバイト(bixbyite)型とは酸化インジウム(In23)のとる結晶構造の一つであり、希土類酸化物C型とも呼ばれる(透明導電膜の技術、オーム社、p.82参照)。酸化インジウムのもう一つのとりうる結晶構造としてコランダム型構造があるが、本発明のビックスバイト型構造とは区別される。
【0032】
また、トルトバイタイト(thortveitite)型構造の珪酸インジウム化合物とは、JCPDSカードの31-600、Journal of Solid State Chemistry 2,199-202(1970)に記載されている化合物であり、その代表的な組成としてInSiが知られているが、化学量論組成から組成ずれが多少生じていたり、他のイオンが一部で置換されていてもこの結晶構造を維持していればかまわない。
【0033】
上記傾向の理由は次のように推定される。スパッタリングにおける成膜のメカニズムは、プラズマ中のアルゴンイオンがターゲット表面に衝突してターゲット成分の粒子がはじき飛ばされ、基板上に堆積する、と考えられている。この際、はじき飛ばされる粒子のほとんどはターゲット材料の1原子であるが、クラスターと呼ばれる原子数個で形成される塊状の原子群もわずかに含まれる。ターゲット中に酸化シリコンの粒子が含まれていると、酸化シリコン粒子の部分からスパッタリングによって酸化シリコンクラスターがはじき飛ばされる。基板上に到達し堆積した酸化シリコンクラスターは、酸化インジウムに固溶するのに十分な基板温度を有していないため、固溶せずに膜の成分となってしまう。このようになると、酸化シリコン自体は比抵抗が高いため、膜全体の比抵抗は増加してしまうものと考えられる。
【0034】
一方、本発明のターゲット、すなわちシリコン元素がビックスバイト型結晶構造の酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶し、かつ残りのシリコンがトルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物の形態で存在し、その珪酸インジウム化合物が酸化インジウム焼結体中に分散している酸化物をターゲットとして用いれば、クラスターとしてはじき飛ばされる粒子は、シリコンが固溶した酸化インジウムもしくは珪酸インジウム化合物で、これらが低抵抗であるあるため、膜の比抵抗を増加させることはないものと考えられる。
【0035】
本発明者の実験・試験によると、エネルギー分散型蛍光X線回折分析装置を備えた走査型電子顕微鏡(SEM−EDX)による観察・分析にて酸化シリコンが検出されたターゲットを用いた場合と、同じ観察・分析にて酸化シリコンが検出されないシリコン固溶酸化インジウム相と珪酸インジウム化合物相とで構成されている焼結体ターゲットを用いた場合を、同一条件でスパッタリングを行った膜で比較すると、酸化シリコンが検出されたターゲットを用いて成膜した膜の比抵抗が明らかに高かった。
【0036】
また、インジウムとシリコンを含む酸化物焼結体から作製したターゲットを用いて直流スパッタリングによる成膜を実施すると、酸化物焼結体中に酸化シリコン粒子が存在すると、アーキングが生じてしまい、特に直流電力を上げた高速成膜が不可能となってしまった。この現象は、インジウムとシリコンとスズを含む酸化物焼結体の場合でも、インジウムとシリコンとタングステンを含む焼結体の場合でも、酸化シリコン粒子が存在すると、同じ結果が得られ、直流スパッタリングが安定して行えないことがわかった。この原因は酸化シリコン粒子が高抵抗物質であるためと考えられ、直流スパッタリング中にプラズマから照射されるアルゴンイオンで酸化シリコン粒子が帯電し、その酸化シリコン粒子の絶縁破壊によりアーキングが生じているものと考えられる。この傾向はターゲット投入電力を上げてアルゴンイオンの照射量が増加するほど大きくなる。
【0037】
これに対し、本発明に従った酸化物焼結体から作製したターゲットでは、高抵抗物質の酸化シリコン相が存在しないため、帯電が生じず、高直流電力投入でもアーキングが発生しない。シリコン元素がインジウムサイトに置換固溶した酸化インジウム相と、珪酸インジウム化合物相とは導電性物質であるため、アーキングの原因となる帯電は生じない。よって高投入電力による高速成膜が可能である。従って、本発明の酸化物焼結体から作製したターゲットを用いれば、工業的に有用な直流スパッタリング法で高速成膜が可能となるため、膜の生産性が著しく向上する。
【0038】
なお、本発明の酸化物焼結体にシリコン元素を含ませる理由は以下の通りである。このターゲットから膜を作製すると、シリコン元素を含む酸化インジウム膜が形成されるが、酸化インジウム膜中の原子価が3価であるインジウム位置に原子価4価のシリコン元素が占有し、これによってキャリア電子を放出して導電率が増加するからである。
【0039】
低抵抗の透明導電膜を作製するためには、ターゲット中のシリコン元素はSi/In原子比で0.01以上0.17以下の量だけ含有させるのが好ましい。0.01より少ないと得られる膜中に発生するキャリア電子の数が少なく膜比抵抗が高く、0.17より多いと膜中の不純物によるキャリア電子の散乱が顕著になり移動度の低下が大きく、低抵抗の膜が得られない。
【0040】
また、特願2002−196840号公報に記されているように、ITOにおける添加元素のSn4+のイオン半径は、0.71Åで、In3+の0.81Åと比べて若干小さいが、Si4+のイオン半径は0.41ÅでありIn3+と比べて著しく小さい。ビックスバイト型結晶構造の酸化インジウムのインジウムサイトにシリコン元素が置換固溶すると、スズ元素が置換固溶する場合と比べて格子の歪みが大きく、非晶質膜が得られやすいと考えられる。このため、ITOでは、非晶質の膜を得るのに基板を加熱せずに高ガス圧下でスパッタ成膜する必要があったが、シリコン元素が置換固溶された酸化インジウムでは、例えば、ガス圧が低くても完全に非晶質膜が得られ、更に基板温度を100℃〜300℃に加熱した場合でも非晶質膜が得られやすい。つまり、膜中のシリコン量が多くなると、膜の結晶化温度が高くなるため、前記のようにスパッタによって実質的に基板温度が上がっても、また基板が加熱されても、その膜組成に対応した結晶化温度以下であれば、得られた膜は非晶質構造をとる。
【0041】
また、本発明のもう一つの形態(実施例7〜9)は、インジウムとシリコンの他に、スズもしくはタングステンを共に含む酸化物焼結体についてである。このような酸化物焼結体のターゲットから作製した膜は酸化インジウム膜中の原子価が3価であるインジウム元素の位置に、シリコン元素だけでなく原子価4価のスズ元素もしくは原子価4〜6価のタングステン元素が占有する。シリコン元素の占有については上記と同じ機構で同じ効果を狙ったものである。スズ元素の占有は、これによってキャリア電子を放出してさらに導電率が増加するからである。低抵抗の膜を得るには、酸化物焼結体中のスズはSn/In原子比で0.001以上0.17以下含有させるのが好ましい。スズが0.001より少ないと、キャリア電子の発生が少なくて得られる膜の抵抗が高すぎてしまうため好ましくなく、0.17より多くなると、得られる膜中の不純物の散乱によるキャリア電子の移動度の低下が見られて、低抵抗の膜が得られない。タングステン元素の占有は、スズ元素と同様にキャリア数の増大による導電率増加の効果だけでなく、タングステン元素がビックスバイト型結晶構造の酸化インジウムのインジウム元素の位置へ占有することによって結晶化温度の上昇の効果も狙うことができる。
【0042】
特願2002−157568号公報には、酸化インジウムにタングステンが含まれると結晶化温度が上昇することが記載されている。シリコンだけでなくタングステンも結晶化温度上昇に効果があり、シリコンとタングステンを含む酸化物焼結体をターゲットとして用いた場合はアモルファス膜の形成が容易になる。タングステン元素は、W/In原子比で0.001以上0.15以下の量だけ含有させるのが好ましい。0.001より少ないと膜中のキャリア電子の発生が少なすぎて抵抗が高く、0.15より多いと膜の不純物によるキャリア電子の散乱が大きくなって移動度の低下が顕著になり低抵抗の膜が得られない。
【0043】
従って、本発明の焼結体ターゲットを用いれば、従来の技術よりも低抵抗の透明導電膜を基板上に製造することができる。しかも、アーキングを発生することなく安定に高投入パワーを導入した高速成膜が可能である。
【0044】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する.
(実施例1〜4)
平均粒径が1μm以下のIn23粉末、および平均粒径が1μm以下のSiO2 粉末を原料粉末とした。In23粉末とSiO2粉末を所定の割合で調合し樹脂製ポットに入れ湿式ボールミルで混合した。この際、硬質ZrO2ボールを用い、混合時間を18時間とした。混合後スラリーを取り出し、濾過、乾燥、造粒した。
【0045】
造粒物を冷間静水圧プレスで3ton/cm2の圧力を掛けて成形した。
【0046】
次に、成形体を次のように焼結した。炉内容積0.1m3当たり5リットル/分の割合で焼結炉内の大気に酸素を導入する雰囲気で、1100℃で3時間焼結した。この際、1℃/分で昇温し、焼結後の冷却の際は酸素導入を止め、1000℃までを10℃/分で降温した。得られた焼結体の破材を粉砕し、粉末X線回折測定を実施したところ、ビックスバイト型構造の酸化インジウム相とJCPDSカードの31−600記載のIn2Si27相(トルトバイタイト型構造)に起因する回折ピークのみが観察された。また、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)搭載の走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、電子線回折による分析から、酸化物焼結体中には酸化シリコンの相は存在せず、またビックスバイト型構造酸化インジウム相にはシリコンが固溶されていることがわかった。よって、この酸化物焼結体は本発明の特徴をもつ酸化物焼結体であることが確認された。
【0047】
この焼結体を直径152mm、厚み5mmの大きさに加工し、スパッタ面をカップ砥石で磨いてターゲットとし、無酸素銅製のバッキングプレートに金属インジウムを用いてボンディングし、スパッタリングターゲットを得た。
【0048】
直流マグネトロンスパッタリング装置の非磁性体ターゲット用カソードに上記ターゲットを取り付けた。そして、ターゲット−基板間距離を70mmとし、純度99.9999重量%のArガスを導入してガス圧を0.5Paとし、O2ガスをArガスに対して1%ほど導入して、DC300Wで直流プラズマを発生させてガラス基板上に100〜200℃にてスパッタリングを実施した。約500nmの薄膜を作製し四探針法で膜の表面抵抗を測定して比抵抗を算出した。ターゲットのSi/In原子比と膜の測定によって求めた膜の比抵抗値を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004175071
(比較例1〜4)
原料粉末の湿式ボールミル混合を2時間と短くし、焼結温度(最高到達温度)を1000℃と低くして、酸化シリコン相を含むシリコンとインジウムを含む酸化物焼結体を作製した。この酸化物焼結体から実施例1〜4と同様の方法でスパッタリングターゲットを作製した。酸化物焼結体中に酸化シリコン相を含んでいることはエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)搭載の走査型電視顕微鏡(SEM)、及び透過型電子顕微鏡(TEM)による観察で確認した。実施例と同様の条件でスパッタ成膜を実施し、膜の比抵抗を測定した結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0004175071
以上のように、本発明に従って、酸化シリコンが存在せずシリコンが置換固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットを用いれば、酸化シリコン相を含むターゲットを用いた時と比べて明らかに比抵抗の低い膜を作製することができる。
【0051】
上述のガス圧、ガス種、ターゲット基板間距離に一定とし、DC電力を変化させた時のアーキング発生回数の変化を観測した。DC電源にはアークカット機能のない通常の電源を使用した。アークカット機能とは、例えばDCパルシング法やアーク遮断回路によるものが存在する(透明導電膜の技術、オーム社、P193参照)。アーキング発生回数は、10分間に発生したアーキングをカウントし、1分あたりの平均の発生回数を求めた。結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
Figure 0004175071
本発明の実施例1〜4の実質的に酸化シリコンが存在しないシリコンが置換固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットでは、DC電力投入電力を増加させてもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。投入電力が高いと成膜速度が速くなるため、高速に膜を製造することが可能になる。
【0053】
これに対し、比較例1〜4の酸化シリコン相を含むターゲットを用いた場合では、DC投入電力を増加させるとアーキングが発生してしまい安定してスパッタ成膜することができなかった。酸化シリコンが含まれる酸化物焼結体から得たターゲットでは300W以上のDC電力の投入でアーキングが多発したのに対し、シリコンが固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された本発明の酸化物焼結体から作製したターゲットでは200〜700WまでDC電力を投入してもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。
【0054】
スパッタ後の比較例1〜4のターゲットのエロージョン表面を目視観察するとアークが走った痕(アーク痕)が見られた。表面を導電化処理せずに酸化物焼結体をSEM観察すると、酸化シリコン相を含む焼結体は、酸化シリコン相での電子線照射によるチャージアップがみられ観察が困難であった。また、表面を導電化処理したターゲットについて、高抵抗物質の観察・分析をSEMとEDXで実施するとアーク痕には必ず酸化シリコン粒子が存在していた。このことから、酸化シリコン相がアークの発生源となっていると判断される。
【0055】
これに対して本発明の酸化物焼結体を導電化処理せずに同様の条件でSEM観察しても、電子線照射によるチャージアップする箇所は無く、トルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物相は直流電流が流れることが可能な導電性物質であることがわかる。
【0056】
[実施例5〜8]
原料粉末に平均粒径が何れも1μm以下のIn23粉末、SiO2粉末、SnO2粉末を用いた以外は、実施例1〜4の方法・条件に従って、インジウムとシリコン及びスズを含む酸化物焼結体を作製した。この酸化物焼結体を、SEM−EDXおよびXRD、TEMで分析したところ、酸化シリコン相が存在せず、シリコンとスズがドープされたビックスバイト型構造の酸化インジウム結晶相とトルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物相が存在することが確認された。よって、本発明の酸化物焼結体であることがわかった。この酸化物焼結体からスパッタリングターゲットを作製し、実施例1〜4と同じ条件で透明導電膜を作製した。その結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
Figure 0004175071
[比較例5〜8]
原料粉末の湿式ボールミル混合を5時間と短くし、焼結温度(最高到達温度)を1000℃と低くして、酸化シリコン相を含むシリコン及びスズ添加酸化インジウム酸化物焼結体を作製し、これを用いてターゲットを作製した。酸化物焼結体中に酸化シリコン相を含んでいることはSEM−EDXおよびTEMによる観察と分析で確認した。実施例と同様の条件でスパッタ成膜を実施し、膜の比抵抗を測定した結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
Figure 0004175071
以上のように、本発明に従って、シリコンが固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットを用いれば、酸化シリコン相を含むターゲットを用いた時と比べて明らかに比抵抗の低い膜を作製することができる。
【0059】
上述のガス圧、ガス種、ターゲット基板間距離に一定とし、DC電力を変化させた時のアーキング発生回数の変化を観測した。DC電源にはアークカット機能のない通常の電源を使用した。アーキング発生回数は、10分間に発生したアーキングをカウントし、1分あたりの平均の発生回数を求めた。結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
Figure 0004175071
本発明の実施例5〜8の化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットではDC電力投入電力を増加させてもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。投入電力が高いと成膜速度が速くなるため、高速に膜を製造することが可能になる。これに対し、比較例5〜8の酸化シリコン相を含むターゲットを用いた場合では、DC投入電力を増加させるとアーキングが発生してしまい安定してスパッタ成膜することができなかった。酸化シリコンが含まれる酸化物焼結体から得たターゲットでは300W以上のDC電力の投入でアーキングが多発したのに対し、シリコンが固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された本発明の酸化物焼結体から作製したターゲットでは200〜700WまでDC電力を投入してもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。
【0061】
スパッタ後の比較例5〜8のターゲットのエロージョン表面を目視観察するとアークが走った痕(アーク痕)が見られた。表面を導電化処理せずに酸化物焼結体をSEM観察すると、酸化シリコン相を含む焼結体は、酸化シリコン相での電子線照射によるチャージアップがみられ観察が困難であった。よって、酸化シリコン相が高抵抗物質であることが言える。また、表面を導電化処理したターゲットについて、高抵抗物質の観察・分析をSEMとEDXで実施するとアーク痕には必ず酸化シリコン粒子が存在していた。このことから、酸化シリコン相がアークの発生源となっているといえる。
【0062】
これに対して本発明の酸化物焼結体を導電化処理せずに同様の条件でSEM観察しても、電子線照射によるチャージアップする箇所は見られず、トルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物相は導電性物質であることがわかる。
【0063】
[実施例9〜12]
原料粉末に平均粒径が何れも1μm以下のIn23粉末、SiO2粉末、WO3粉末を用いた以外は、実施例1〜4の方法・条件に従って、インジウムとシリコン及びタングステンを含む酸化物焼結体を作製した。この酸化物焼結体を、SEM−EDXとXRD、TEMで分析したところ、酸化シリコン相が存在せず、ビックスバイト型構造のシリコン及びタングステンが固溶した酸化インジウム相とトルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物相が含まれることがわかり、さらに、SEM−EDXからW/Inが0.04以上の酸化物焼結体には珪酸インジウム化合物相にはW元素が僅かに固溶されていることがわかった。よって本発明の酸化物焼結体であることがわかった。この酸化物焼結体からスパッタリングターゲットを作製し、実施例1〜4と同じ条件で透明導電膜を作製した。その結果を表7に示す。
【0064】
【表7】
Figure 0004175071
[比較例9〜12]
比較例として、以下の要領でインジウムとシリコンとタングステンを含む酸化物焼結体を作製した。原料粉末の湿式ボールミル混合を5時間と短くし、焼結温度(最高到達温度)を1000℃と低くして、酸化シリコン相を含むインジウムとシリコン及びタングステンの酸化物焼結体を作製し、これを用いてターゲットを作製した。酸化物焼結体中に酸化シリコン相を含んでいることはSEM−EDX、TEMで確認した。実施例と同様の条件でスパッタ成膜を実施し、膜の比抵抗を測定した結果を表8に示す。
【0065】
【表8】
Figure 0004175071
以上のように、本発明に従って、シリコン元素が固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットを用いれば、酸化シリコン相を含むターゲットを用いた時と比べて明らかに比抵抗の低い膜を作製することができる。
【0066】
上述のガス圧、ガス種、ターゲット基板間距離に一定とし、DC電力を変化させた時のアーキング発生回数の変化を観測した。アーキング発生回数は、10分間に発生したアーキングをカウントし、1分あたりの平均の発生回数を求めた。結果を表9に示す。
【0067】
【表9】
Figure 0004175071
表9に示すように、本発明に従ったシリコンが固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された酸化物焼結体から作製したターゲットではDC電力投入電力を増加させてもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。投入電力が高いと成膜速度が速くなるため、高速に膜を製造することが可能になる。
【0068】
これに対し、比較例9〜12の酸化シリコン相を含むターゲットを用いた場合では、DC投入電力を増加させるとアーキングが発生してしまい安定してスパッタ成膜することができなかった。酸化シリコンが含まれる酸化物焼結体から得たターゲットでは300W以上のDC電力の投入でアーキングが多発したのに対し、シリコン元素が固溶した酸化インジウムと珪酸インジウム化合物相で構成された本発明の酸化物焼結体から作製したターゲットでは200〜700WまでDC電力を投入してもアーキングは発生せず安定してスパッタ成膜することができた。
【0069】
スパッタ後の比較例9〜12のターゲットのエロージョン表面を目視観察するとアークが走った痕(アーク痕)が見られた。表面を導電化処理せずに酸化物焼結体をSEM観察すると、酸化シリコン相を含む焼結体は、酸化シリコン相での電子線照射によるチャージアップがみられ観察が困難であった。よって、酸化シリコン相が高抵抗物質であることが言える。また、表面を導電化処理したターゲットについて、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察するとアーク痕には必ず酸化シリコン粒子が存在していた。このことから、酸化シリコン相がアークの発生源となっているといえる。
【0070】
これに対して本発明の酸化物焼結体を導電化処理せずに同様の条件でSEM観察しても、電子線照射によるチャージアップする箇所は見られず、トルトバイタイト型構造の珪酸インジウム化合物相は導電性物質であることがわかる。
【0071】
【発明の効果】
本発明の、DCスパッタリングやイオンプレーティング法で製造する際に使用されるスパッタリングターゲット用およびイオンプレーティングタブレット用の酸化物焼結体を用いて、高投入電力投入可能な低抵抗透明導電膜作製用ターゲットを製造することができる。
【0072】
本発明の酸化物焼結体から作製したターゲットを用いると、LCDや有機ELなどの表示デバイスに有用な透明導電膜が高速に安定に製造できるので電子部品のコスト低減に結びつくため、本発明は工業的な価値が極めて高い。

Claims (6)

  1. インジウムとシリコンとを含む酸化物焼結体において、シリコン元素固溶している酸化インジウムのビックスバイト型構造の結晶相を主相とし、珪酸インジウム化合物のトルトバイタイト型構造の結晶相が混在しており、酸化シリコン相が存在しないことを特徴とする酸化物焼結体。
  2. インジウムとシリコンとを含む酸化物焼結体において、酸化物焼結体中のシリコン元素の含有量がSi/In原子比で0.01以上0.17以下であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物焼結体。
  3. 請求項1または2に記載の酸化物焼結体を冷却用金属板に貼り合わせたターゲットであり、直流スパッタリングを安定して実施することが可能なことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  4. インジウムと、シリコンと、タングステン及び/またはスズとを含む酸化物焼結体において、シリコンと、タングステン及び/またはスズとが固溶している酸化インジウムのビックスバイト型構造の結晶相を主相とし、珪酸インジウム化合物あるいはタングステン及び/またはスズが固溶している珪酸インジウム化合物のトルトバイタイト型構造の結晶相が混在しており、酸化シリコン相が存在しないことを特徴とす酸化物焼結体。
  5. インジウムと、シリコンと、スズ及び/またはタングステンとを含む酸化物焼結体において、酸化物焼結体中のシリコン元素の含有量がSi/In原子比で0.01以上0.17以下であり、スズ及び/またはタングステン元素の含有量が(Sn及び/またはW)/In原子比で0.001以上0.17以下であることを特徴とする請求項に記載の酸化物焼結体。
  6. 請求項4または5に記載の酸化物焼結体を冷却用金属板に貼り合わせたターゲットであり、直流スパッタリングを安定して実施することが可能なことを特徴とするスパッタリングターゲット。
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