JP4174451B2 - 電子写真感光体及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方法や静電記録法等を利用した記録方法に用いられる電子写真感光体及び画像形成方法に関するものである。詳しくは、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像した後、転写材上に転写させて画像形成を行う複写機、プリンター、ファックスに用いられる電子写真感光体及び画像形成方法に関するものである。
従来、電子写真装置における帯電手段としてコロナ放電器が知られている。コロナ放電器は高電圧を印加しなければならず、オゾンの発生量が多いという課題を有している。それらの課題を解決する手段の1つとして、電子写真感光体に帯電部材を接触させて帯電を行う接触帯電手段が知られている。
具体的には帯電部材である導電性ローラーに電圧を印加しながら、ローラーを電子写真感光体の如き被帯電体に接触させ、被帯電体表面を所定に電位に帯電させるものである。このような接触帯電手段を用いればコロナ放電器と比較して低電圧化が図れ、オゾン発生量も減少することが可能である。
しかしながら、これらの接触帯電装置は電子写真感光体と非接触の帯電装置(コロナ)に比べて、電子写真感光体と帯電部材との微少な空間で帯電を行う、つまり電子写真感光体により近い位置で帯電を行うので、従来の非接触型の帯電装置に比べて電子写真感光体表面の変化、酸化劣化が激しく生じ、帯電の際に生じる放電生成物が電子写真感光体表面上に付着し易い傾向にある。
そのような電子写真感光体の表面は水分を吸着し易く、水分を吸着することで、表面抵抗が低下し、流れ画像という画像不良が発生し易くなる。
流れ画像の課題に対して、電子写真感光体の表面層に脂肪酸金属塩を含有させた電子写真感光体を用いることで、流れ画像の発生を抑制し、高品位な画像が提供できることが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、近年、ランニングコストを低減、また画像劣化(ドット再現性等)の低減等を目的に、電子写真感光体の膜強度を高くすることによって耐摩耗性及び耐傷性を向上させ、超寿命化が図れる電子写真感光体が求められている。
そのような電子写真感光体として、感光層上に保護層を設け、該保護層が分子内に不飽和重合性官能基を重合させた化合物を含有することで達成されるという提案がなされている(特許文献2、3参照)。
このような耐磨耗性が向上した電子写真感光体の場合、電子写真感光体自身の削れ量が少ないために、一次帯電工程で発生し、電子写真感光体表面に付着した放電生成物が、例えばクリーニングブレード等での掻き取り力では除去され難く、そのために、電子写真感光体の表面滑り性が悪化(摩擦力が増大)し、更に電子写真感光体表面の付着性(タック性)も更に増大する傾向にあり、クリーニングブレードのビビリによる、トナーのすり抜けや、電子写真感光体表面へのトナー融着も発生し易い傾向にあり、更に、高湿環境下において一次帯電工程が電子写真感光体と接触する部材によってなされる接触帯電による帯電工程では画像流れがより発生し易い傾向にあった。
更に、最近は、得られる画像品質への要求も年々高くなってきており、極めて微細な潜像に至るまで、つぶれたりとぎれたりすることなく忠実に再現することが求められている。
それに伴い、トナーの粒径も小粒径化する方向にある。例えば、体積平均粒径4〜9μmの現像剤(特許文献4参照)や、体積平均粒径4〜10μm、あるいは3〜9μmでトナーの粒度分布規定(特許文献5、6参照)等の提案がなされている。
しかしながら、粒径の小さいトナーの場合、トナーの比表面積が大きくなるために、電子写真感光体表面へのトナーの融着、フィルミング等を助長し、また、クリーニング部でのトナーによる凝集、固着が発生し易く、それに伴い電子写真感光体表面に傷をつけ易く、それらの課題に起因する、画像欠損がより生じ易い傾向にあり、ブレードのビビリに対するトナーのすり抜けの許容範囲も狭くなり、僅かなビビリに対してもトナーがすり抜け易く、クリーニング不良による画像不良が発生し易い傾向にあった。
特許第2746299号公報 特開2000−66425号公報 特開2000−206715号公報 特開平1−112253号公報 特開平5−94049号公報 特開平10−177276号公報
本発明の目的は、上述の如き課題を解決した画像形成方法を提供することであり、特に、高画質化が期待できる小粒径なトナーを用いた場合においても、電子写真感光体表面へのトナー融着、クリーニング工程からのすり抜け、クリーニング工程部でのトナーの凝集による固着を防止することで電子写真感光体表面への傷の発生を抑制させることで、安定な画像が得られる画像形成方法を提供することである。
本発明の別の目的は、高耐久化が可能な電子写真感光体を用いた場合においても、高湿環境下で発生し易い画像流れの発生を抑制させる画像形成方法を提供することである。
本発明に従って、支持体及び該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体は脂肪酸金属塩を含有する保護層を有し、
該保護層のユニバーサル硬さ値HUが150N/mm以上220N/mm以下であり、該保護層の弾性変形率が44%以上65%以下であり、
該保護層が、該保護層に含有させる脂肪酸金属塩の融点以上の温度での硬化又は加熱処理を経て形成された層であ
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
また、本発明に従って、担持体である電子写真感光体を帯電る工程と、
帯電された電子写真感光体上に静電潜像を形成る静電潜像形成工程と、
トナー担持体上に担持させたトナーを静電潜像に転移させて該電子写真感光体上にトナー像を形成る現像工程と、
該電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して、又は介さずに、転写材に転写る転写工程と、
転写工程後に電子写真感光体上に残った転写残余トナーを電子写真感光体上から除去するクリーニング工程と、
を有する画像形成方法において、
該電子写真感光体が上記電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法が提供される。
本発明によって、耐久による摩耗量の少ない高耐久化が可能な電子写真感光体、更にそのようなドラムを用いた場合でも、ドラム表面に付着した放電生成物をクリーニングブレード部で良好に掻き取ることが可能になり、特に高湿環境下での画像流れ、特に小粒径なトナーを用いた場合に顕在化し易い電子写真感光体表面へのトナー融着、クリーニングブレードのビビリによるトナーすり抜けが防止されるので、より簡易な構成でも良好な画像が得られる高耐久な画像形成方法を提供することが可能となる。
次に、本発明の画像形成方法を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の画像形成方法を実施するために用いることができる具体的な装置の一例を示す。
図1において、1は感光ドラムで、その周囲に一次帯電ローラー2、現像器4、転写帯電ローラー6が設けられている。そして電子写真感光体1は、電子写真感光体に接触する一次帯電ローラー6によって帯電される。そして、レーザー発生装置によりレーザー光3を電子写真感光体1に照射することによって露光される。電子写真感光体1上の静電潜像は現像器4によってトナーで現像され、転写材を介して電子写真感光体に当接された転写ローラー6により転写材5上へ転写される。トナー画像をのせた転写材は、搬送ガイドを経て定着器7へ運ばれ転写材上に定着される。また、一部電子写真感光体上に残されたトナーは、電子写真感光体に接触するクリーニング工程(図は弾性ブレード)8により電子写真感光体表面上から除去される構成の画像形成方法である。
本発明の特徴は、図1で示す電子写真感光体1においてユニバーサル硬さ値HUが150N/mm 2 以上220N/mm 2 下であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下である保護層を有し、更に保護層が脂肪酸金属塩を含有した電子写真感光体を有することである。
電子写真感光体を帯電させる工程、特に電子写真感光体に部材が接触して電子写真感光体を帯電させる工程の場合、帯電工程で生じる放電生成物によって、電子写真感光体表面のタック性(べたつき感)が著しく増大するために、電子写真感光体表面とトナー、特に小粒径のトナーで付着性が増大し、電子写真感光体表面へのトナー融着という課題が発生し易くなる。
しかし、電子写真感光体に脂肪酸金属塩を含有した保護層を用いることにより、脂肪酸金属塩の劈開性により、放電生成物が保護層の表面に付着しても除去され易く、そのため放電生成物による電子写真感光体表面のタック性(べたつき感)が著しく低下するために、特に小粒径のトナーで増大するトナーの電子写真感光体表面への付着性が低下し、電子写真感光体表面へのトナー融着、またクリーニング工程部でのトナー凝集等が防止され、更にトナーと電子写真感光体との密着性が低下するので、クリーニング部で容易にトナーが電子写真感光体上から掻き落とされ、またブレードクリーニングの場合、脂肪酸金属塩の劈開性のために電子写真感光体へのブレードの当接状態がスムーズに保たれ、ビビリ難い状態になるので、すり抜けによるクリーニング不良の発生も防止される。
更に、保護層のような膜特性を有する電子写真感光体を用いることによって、電子写真感光体の削れ量が少なく、高耐久化が図られ、そのような高耐久化が可能な削れの少ない保護層を用いた場合でも、脂肪酸金属塩の劈開性により放電生成物の除去が可能になり、上記の課題の解決の他に、高湿環境下での画像流れの発生も抑制される。
また、保護層のユニバーサル硬さ値HUが150N/mm 2 以上220N/mm 2 下であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下でなければならない。
保護層を有する電子写真感光体のユニバーサル硬さ値(以下HU)が150N/mm 2 以上220N/mm 2 下であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下の電子写真感光体を用いることで、電子写真感光体表面の機械的劣化が抑制され、表面層の摩耗量、電子写真感光体の傷が低減され、電子写真感光体の高耐久化が図られる。更に、好ましくは、保護層の弾性変形率は49%以上59%以下である。
一般的に膜の硬度は外部応力に対する変形量が小さいほど高く、電子写真感光体も当然の如く鉛筆硬度やビッカース硬度が高いものが機械的劣化に対する耐久性が向上すると考えられている。しかしながら、これらの測定により得られる硬度が高いものが必ずしも耐久性の向上を望めたわけではなく、上記の範囲が良好であることが分かった。
HUと弾性変形率を切り離してとらえることはできないが例えばHUが220N/mmを超えるものであるとき、弾性変形率が44%未満であるとクリーニングブレードや帯電、転写ローラーに挟まれた紙粉やトナー等が電子写真感光体の弾性力が不足しているが故に、また、弾性変形率が65%より大きいと弾性変形率は高くても弾性変形量は小さくなってしまうが故に、結果として局部的に大きな圧力がかかり傷が発生し易くなり、電子写真感光体の摩耗量も増大してしまう。よって、HUが高いものが必ずしも電子写真感光体として最適ではないと考えられる。
また、HUが150N/mm未満で弾性変形率が65%を超えるもの場合、たとえ弾性変形率が高くても塑性変形量も大きくなってしまいクリーニングブレードや帯電、転写ローラーに挟まれた紙粉やトナーが擦られることで削れたり細かい傷が発生し、耐久寿命が短くなってしまう。
HU(ユニバーサル硬さ値)、及び弾性変形率は、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読し連続的硬さを求められる微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した。圧子は対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用した。
出力チャートの概略を図3に、本発明の電子写真感光体を測定した例を図4に示す。図3の縦軸は荷重(mN)で横軸は押し込み深さh(μm)であり、図4は段階的(各点0.1sの保持時間で273点)に荷重を増加させ6mNまで荷重をかけ、その後同様に段階的に荷重を減少させた結果である。
本発明にかかる保護層のHU(ユニバーサル硬さ値:以下HUと呼ぶ)は、2mNで押し込んだ時の同荷重下での押し込み深さから下記式(1)によって規定される;
HU=試験荷重(N)/試験荷重でのビッカース圧子の表面積(mm
=0.002/26.43h(N/mm) (1)
また、弾性変形率はHUと同様に2mNで押し込んだ圧子が膜に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち圧子の膜に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めたものであり、下記式(2)からその値は求まる;
弾性変形率We=W/Wt×100(%) (2)
全仕事量Wt(nW)は図3中のA−B−D−Aで囲まれる面積で表され、弾性変形の仕事量W(nW)はC−B−D−Cで囲まれる面積で表される。
また、脂肪酸金属塩の表面への露出がESCA分析による測定で、脂肪酸金属塩に由来する金属量が0.5原子%以上、2.5原子%以下であることが好ましい。
つまり、保護層中に脂肪酸金属塩が含有されていても、保護層の表面への露出が少ない場合には、含有されたことによる効果が小さくなるので、特に、高耐久化が可能な電子写真感光体の場合は、表面への露出量を制御したほうが好ましい。
金属量が0.5原子%以下では、表面に露出している脂肪酸金属塩の存在量が少ないために、上述のような課題に対して十分な効果が得られ難い傾向にあり、また2.5原子%以上では表面に露出している脂肪酸金属塩の存在量が多過ぎて、保護層の膜特性が柔らかくなり、耐久によって保護層の表面に傷が発生してしまい、スジ画像が発生し易くなってしまう。
本発明において、ELECTRON SPECTROSCORY FOR CHEMICAL ANALYSIS(ESCA)による原子組成の測定は、例えばアルバックファイ社の走査型X線光電子分光分析装置Quantum2000を用いて、モノクロX線源(AlKα、15kV−25W)ビーム径100μm、取り出し角45°で行う。
具体的には、電子写真感光体上の保護層表面試料を剃刀で削ぎ落とし、保護層の表面を0〜1100eVの範囲でワイドスキャンさせ、その範囲で検出された全元素を、上記機械に内蔵された換算係数により処理を行い、全元素の原子%を算出させる。
図2にフッ素樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛を含有した保護層表面のESCAのチャートの1例を示す。
脂肪酸金属塩の表面への露出程度の制御方法としては、感光層上に塗料を塗布して保護層を形成させる際の、塗料中の脂肪酸金属塩の分散状態(例えば分散時間、分散方法)、塗料の粘度、保護層に添加する脂肪酸金属塩の添加量、脂肪酸金属塩の極性や融点(種類を変える)、塗布後の加熱条件等を調整することで制御することが可能になる。
特に、含有させる脂肪酸金属塩の表面への露出量を多くする方法としては、保護層の硬化(加熱)温度を、含有させる脂肪酸金属塩の融点よりも高い温度に設定することで、脂肪酸金属塩が溶解し、保護層の樹脂が硬化する際に、樹脂の網目構造から抜け易く、より表面への露出量が多くなり易い。
また、使用されるトナーの重量平均粒径は4.0μm以上8.0μm以下が好ましい。8.0μmを超えると、画像に対する近年の画像品質への要求への対応、つまり極めて微細な潜像に至るまで、つぶれたりとぎれたりすることなく忠実に再現することが困難になり、また、微粒子を外添した場合、着色粒子から遊離した微粒子が多くなり、その遊離した微粒子により電子写真感光体上に傷が発生し易く、また4.0μm未満では、電子写真感光体とトナーとの付着性が増し、転写材への転写効率が低下することで画質の低下を招き、また電子写真感光体表面へのトナー融着、更にクリーニング部からのトナーすり抜けも発生し易く、更にトナーをキャリアとの2成分現像方法で用いた場合に、キャリア汚染が生じ易くトナーへ適正な摩擦帯電量を与え難くなる傾向にある。
トナーの重量平均粒径の測定は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウント−マルチサイザー型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びパーソナルコンピュータを接続し、電界液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定法としては、前記電界水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターマルチサイザー型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して、体積、個数分布とを算出する。それから体積分布から求めた体積基準の質量平均粒径を求める。
脂肪酸金属塩の保護層中の含有量は0.05質量%以上、3.0質量%以下であることが好ましい。3.0質量%を超えると、電位特性、特に明電位が変動し、耐久により徐々に明電位が上昇し、画像濃度の低下を招き、また保護層の膜特性も低下し、耐久によって傷が入り易く、スジ画像が発生し易く、0.05質量%未満では、脂肪酸金属塩が少なく、上述の課題に対する効果が十分でないので好ましくない。
保護層中に含有される脂肪酸金属塩の水分含有量は、0.3質量%以上4.0質量%以下であることが好ましい。4質量%を超えると、電子写真感光体表面に水分が吸着し易くなり、それにより脂肪酸金属塩の劈開性が低下し、電子写真感光体表面のトナー融着、トナー凝集が発生し易く、また保護層表面の低抵抗化が生じ、画像流れが発生し易い傾向になる。0.3質量%未満であると、保護層表面での保持力が低下し、脂肪酸金属塩が脱落し易くなり、そのために耐久によって脂肪酸金属塩の保護層表面の存在量が少なくなり易く、そのために脂肪酸金属塩の働きによる上述のような課題を防止することが困難になり易いからである。
脂肪酸金属塩の水分含有量は、電子水分計(MA40:ザルトリウス(株)社製)を用いて測定した。具体的には測定する脂肪酸金属塩を30℃/80%RH環境下に約24時間放置し、その脂肪酸金属塩を秤量し(約1g程度、この初期質量をW1)、105℃で加熱を行い、水分を除去しながら脂肪酸金属塩の減量変化を測定し、この減量変化が生じなくなるまで加熱を行い、重量変化が終了した時点の質量をW2とし、以下の測定式を用いて含水分量を算出した;
脂肪酸金属塩の水分含有量(質量%)=((W1−W2)/W1)×100
上記のような特性を有する脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム及びラウリン酸カルシウム等が挙げられ、より好ましい特性を有するのはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸アルミニウムである。
また、脂肪酸金属塩に含有される金属の含有量が4.5質量%以上12.0質量%以下であることが好ましい。金属含有量が4.5質量%未満であると、遊離している脂肪酸量が増大し、保護層の表面に遊離脂肪酸の存在量が多くなり、クリーニング工程が弾性ブレードクリーニングの場合、遊離した脂肪酸によりブレードへの負荷が高くなり、ブレード捲れを招き易いので好ましく、また12.0質量%以上では保護層表面での保持力が低下し、脂肪酸金属塩が脱落し易くなり、そのために耐久によって脂肪酸金属塩の保護層表面の存在量が少なくなり易く、そのために脂肪酸金属塩の働きによる上述のような課題を防止することが困難になる。
脂肪酸金属塩の金属含有量の測定方法は、熱重量測定装置(TGA7:パーキンエルマー(株)社製)を用いて測定した。具体的には測定する脂肪酸金属塩を秤量し(初期質量X1)、窒素雰囲気下中で徐々に温度を高くしながら600℃までの加熱を行いながら、有機成分を除去させ、その時点で残存した無機成分の質量(X2)を測定し、以下の式を用いて金属含有量を算出した;
脂肪酸金属塩の金属含有量(質量%)=(X2/X1)×100
電子写真感光体の保護層の特性を上述したような範囲にするには、硬化性樹脂により形成された保護層であることが好ましい。
硬化性樹脂を用いることで、硬化性樹脂の硬化度を調整することで、電子写真感光体のHU、特に弾性変形率を上述した範囲にすることが容易になるからである。
硬化、重合の形態としては、熱や放射線、光による付加、縮合反応による形態がある。
また、特に不飽和重合性官能基を重合させた化合物を含有することにより膜強度が向上し耐久による電子写真感光体の表面層の削れが抑制され、高耐久化が図られる。つまり、不飽和重合とは、ラジカル及びイオン等によって不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=N、C≡N等が重合する反応であるが、主にはC=Cである。
これらの不飽和重合性官能基を有する化合物を重合、架橋させることで、その感光層中において不飽和重合性官能基を有する化合物は少なくとも2つ以上の架橋点をもって3次元架橋構造の中に共有結合を介して取り込まれる。
前記不飽和重合性官能基を有する化合物は、それのみを重合、架橋させる、あるいは他の重合性基を有する化合物と混合させることのいずれもが可能であり、その種類/比率は全て任意に決定できる。
不飽和重合性官能基を有する化合物とその他の重合性化合物の官能基が、同一の基あるいは互いに重合可能な基である場合には、両者は共有結合を介した共重合3次元架橋構造をとることが可能である。
両者の官能基が互いに重合しない官能基である場合には、感光層は少なくとも二つ以上の3次元硬化物の混合物あるいは主成分の3次元硬化物中に他の重合性化合物単量体、あるいはその硬化物を含んだものとして構成されるが、その配合比率/製膜方法をうまくコントロールすることで、IPN(Inter Penetrating Network)、即ち、相互進入網目構造を形成することが可能である。
このような上記のように電子写真感光体の表面層が3次元架橋構造を有することにより、膜強度が高くなり、長期の耐久による画像形成が可能な電子写真感光体を提供することができる。
以下に、不飽和重合性官能基の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
上記中、Rは置換基を有してもよいメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネチル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基及びアンスリル基等のアリール基又は水素原子等を示す。
更に、不飽和重合官能基をもつ化合物が正孔輸送化合物であることが好ましい。正孔輸送化合物であると、電荷発生材料からの電荷(正孔)の注入が起こり易く、残留電位の上昇や、感度悪化、繰り返し使用時の電位変動を抑制し易くなるからである。
以下に好ましい正孔輸送化合物の例を下記式(1)で示すが、これらに限定されるものではない。
P1及びP2は不飽和重合性官能基を示し、P1とP2は同一でも異なってもよい。Zは置換基を有してもよい有機残基を示し、Yは水素原子を示す。a、b及びdは、0又は1以上の整数を示す。但し、a=0の場合はb+dは3以上の整数、b又はdが0の場合はaは2以上の整数、その他の場合はa+b+dは3以上の整数を示す。また、aが2以上の場合P1は同一でも異なってもよく、dが2以上の場合P2は同一でも異なってもよく、またbが2以上の場合、Zは同一でも異なってもよい。
ここで、「aが2以上の場合P1は同一でも異なってもよく」とは、それぞれ異なるn種類の不飽和重合性官能基をP11、P12、P13、P14、P15…plnと示した場合、例えばa=3の時に正孔輸送性化合物Aに直接結合する不飽和重合性官能基P1は3つとも同じものでも、二つ同じで一つは違うもの(例えば、P11とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異なるもの(例えば、P12とP15とP17とか)でもよいということを意味するものである(「dが2以上の場合P2は同一でも異なってもよく」というのも、「bが2以上の場合、Zは同一でも異なってもよい」というのもこれを同様なことを意味するものである)。
上記式(1)のAは正孔輸送性基を示し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよく、P1やZを水素原子に置き換えた水素付加化合物(正孔輸送性化合物)として示せば、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体及びN−フェニルカルバゾール誘導体等が挙げられる。
以下に正孔輸送性化合物の好ましい例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
また、不飽和重合性官能基の重合/架橋を放射線により行うことが好ましい。放射線による重合の最大の利点は、重合開始剤を必要としない点であり、これにより非常に高純度な三次元感光層マトリックスの作製が可能となり、良好な電子写真特性を確保することができる。また、短時間で、かつ効率的な重合反応であるがゆえに生産性も高い。更に、放射線は透過性に優れるので、添加剤等の遮蔽物質が層中に存在したり、厚い層を形成する際の硬化阻害の影響が非常に小さいこと等も挙げられる。
使用する放射線としては、電子線及びγ線が挙げられるが、効率の点では電子線が好ましい。電子線照射をする場合、加速器としてはスキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型及びラミナー型等いずれの形式も使用することができる。また、電子線を照射する場合に、本発明においては、電気特性及び耐久性能を発現させる上で照射条件が非常に重要である。加速電圧は300V以下が好ましく、最適には150V以下である。また、線量は好ましくは10〜1000kGyの範囲である。線量が10kGyよりも少ない場合には架橋が不十分となり易く、1000kGyを超えると電子写真感光体の劣化が起こり易いので注意が必要である。
また、保護層中には転写効率を高くする効果、また保護層表面の滑り性を向上させる点から、フッ素樹脂粉体が含有されているのが好ましく、併用して脂肪酸金属塩の効果を十分に発揮させるためには、脂肪酸金属塩に由来する金属量をS原子%とし、フッ素樹脂粉体に由来するフッ素量をF原子%としたときにS/Fの値が0.4以上1.4以下であることが好ましい。1.4を超えると、フッ素樹脂粉体に比べて脂肪酸金属塩の存在量が多過ぎ、転写効率を高くする効果があまり発揮できず、0.4未満では脂肪酸金属塩の量が少なく、上述したような課題に対して十分な効果が得られないので好ましくない。
画像形成方法に使用されるトナーが、結着樹脂、着色剤、ワックス及び外添剤を少なくとも含有し、更にトナーの粘弾性特性において、80℃における貯蔵弾性率(G’80)が1×10〜1×1010Paの範囲にあり、160℃における貯蔵弾性率(G’160)が1×10〜1×10Paの範囲にあるトナーを使用することが好ましい。80℃における貯蔵弾性率が1×10Pa未満、160℃における貯蔵弾性率が1×10Pa未満の場合、クリーニング部でのトナー同士が固着し易く、電子写真感光体等への融着が発生し易くなるため好ましくない。また、80℃における貯蔵弾性率が1×1010Paを超える、160℃における貯蔵弾性率が1×10Paを越える場合、トナー粒子が硬い方向になるので、電子写真感光体表面に傷が発生し易くなるので好ましくない。
貯蔵弾性率の測定方法は、トナー粒子を直径25mm、厚さ約2〜3mmの円板状の試料に加圧成形する。次にパラレルプレートにセットし、50〜200℃の温度範囲内で徐々に昇温させ、温度分散測定を行う。昇温速度は2℃/minとし、角周波数(ω)は6.28rad/secに固定し、歪率は自動とする。横軸に温度、縦軸に貯蔵弾性率(G’)を取り、各温度における値を読み取る。測定にあたっては、RDA−II(レオメトリックス社製)を用いる。
更に、トナーに含有される結着樹脂としては、少なくともポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂成分を含有したトナーであることが好ましい。
トナー粒子中にワックスを分散し含有させるトナーにおいて、ハイブリッド樹脂を用いることで、ワックスがハイブリッド樹脂の網目構造の中に入りこむことで、粒子の中にワックスが擬似的に内包化されたような状態になり、トナー粒子表面への露出が低減され、電子写真感光体表面へのワックスの付着が低減され、電子写真感光体表面へのトナー付着が低減され、トナー融着が防止されるので好ましい。
単なるポリエステル樹脂にワックスを分散し、含有させると、ワックス成分がトナー粒子の表面に露出し易く、そのため、特に削れが少ない高耐久化が可能な電子写真感光体を用いた場合、そのワックスが電子写真感光体表面に付着し、そのワックスにトナーが付着することで、電子写真感光体表面へのトナー融着を招き易くなるので好ましくない。
上記ハイブリッド樹脂とは、ビニル系共重合体ユニットとポリエステルユニットとが化学的に結合した樹脂成分を意味する。具体的には、ポリエステルユニットと、(メタ)アクリル酸エステルの如き、ビニル基を有する不飽和カルボン酸エステル基を有するモノマーを重合したビニル系共重合体ユニットとがエステル交換反応によって形成されるものであり、好ましくはビニル系共重合体を幹重合体、ポリエステルユニットを枝重合体としたグラフト共重合体(あるいはブロック共重合体)を形成するものである。
また、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体との混合物とはこれらが混合した状態で存在する樹脂成分を意味し、例えばポリエステル樹脂とビニル系共重合体とを適当な有機溶剤中で膨潤させた後に有機溶剤を留去して得られる樹脂成分等が挙げられる。
トナーとしては、粉砕方法等で得られた着色粒子に、以下に挙げられるような微粒子を外添してトナーとする。
無機粒子としては、珪素、アルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、鉄、ジルコニウム等の金属酸化物;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;カオリン等の粘土鉱物;アパタイト等のリン酸化合物;炭化珪素、窒化珪素等の珪素化合物;カーボンブラックやグラファイト等の炭素粉末が挙げられる。
また、有機粒子や複合粒子を添加することもできる。ポリアミド樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ウレタン粒子、メラミン−ホルムアルデヒド粒子、アクリル粒子等の樹脂粒子;ゴム、ワックス、脂肪酸系化合物、樹脂等と金属、金属酸化物、塩、カーボンブラック等の無機粒子とからなる複合粒子;ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン等のフッ素樹脂;弗化カーボン等のフッ素化合物;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステル等の脂肪酸誘導体;硫化モリブデン、アミノ酸及びアミノ酸誘導体等が挙げられる。
以下に本発明の実施例を具体的に示すが、これらに限られるものではない。まず本発明の画像形成方法に使用される電子写真感光体とトナーについての製造例を示す。なお実施例中の「部」は「質量部」を表す。
(電子写真感光体製造例1)
直径30mm×357.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分間熱硬化して、膜厚が18μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnOコート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=0.2/0.8 15部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.7μmの下引き層を形成した
次に、CuKα特性X線回折のブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°及び28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)2部及びシクロヘキサノン80部を直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル80部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで、下記式(2)で示されるスチリル化合物7部
及びポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)10部をモノクロロベンゼン105部/ジクロロメタン35部の混合溶媒中に溶解して調製した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層上に膜厚13μmの電荷輸送層を形成し、基体(導電層)、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層からなる4層の電子写真感光体(α)を得た。
保護層として、下記式(3)で示される正孔輸送性化合物45部を

n−プロピルアルコール55部に溶解し、更にフッ素樹脂粉体を19部添加して、高圧分散機(商品名:マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた塗料に、ステアリン酸亜鉛(商品名:SZ2000 堺化学工業(株)社製、水分含有量0.42wt%、融点123℃)0.45部と、ガラスビーズ50部を添加し、ペイントシェーカーで約3時間振とう後、ガラスビーズをろ過して、表面保護層用塗料を調製した。この塗料を用いて、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、酸素濃度10ppmの雰囲気下で、加速電圧150V、線量50kGyの条件で電子線を照射し、その後、その雰囲気下で150℃、5分の加熱処理を行い、更に通常の雰囲気下で140℃、1時間の加熱乾燥を行い、膜厚5μmの保護層を形成し電子写真感光体1を得た。
(電子写真感光体製造例2)
電子写真感光体製造例1の保護層に添加する脂肪酸金属塩をステアリン酸亜鉛(商品名:MZ2 日本油脂(株)、水分含有量0.60wt%、融点125℃)にした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体2を作製した。
(電子写真感光体製造例3)
保護層として、上記式(3)で示される正孔輸送性化合物45部をn−プロピルアルコール55部に溶解し、ステアリン酸亜鉛(商品名:SZ2000 堺化学工業(株)社製、水分含有量0.42wt%、融点123℃)0.45部と、ガラスビーズ50部を添加し、ペイントシェーカーで約3時間振とう後、ガラスビーズをろ過して、表面保護層用塗料を調製した以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体3を得た。
(電子写真感光体製造例4)
保護層として、上記式(3)で示される正孔輸送性化合物45部をn−プロピルアルコール55部に溶解し、ステアリン酸カルシウム(商品名:SC100 堺化学工業(株)社製、水分含有量3.20wt%、融点155℃)0.45部と、ガラスビーズ50部を添加し、ペイントシェーカーで約3時間振とう後、ガラスビーズをろ過して、表面保護層用塗料を調製した。この塗料を用いて、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、電子写真感光体を500mm/sの回転速度で10分間回転させ、ステアリン酸カルシウムをより表面に露出させた後、酸素濃度10ppmの雰囲気下で、加速電圧150V、線量50kGyの条件で電子線を照射し、その後、その雰囲気下で150℃、5分の加熱処理を行い、更に通常の雰囲気下で140℃、1時間の加熱乾燥を行い、膜厚が6μmの保護層を形成し電子写真感光体4を得た。
(電子写真感光体製造例5)
電子写真感光体製造例4で添加する脂肪酸金属塩をステアリン酸アルミニウム(商品名:SA1000 堺化学工業(株)、水分含有量1.40wt%、融点160℃)とした以外は、電子写真感光体製造例4と同様にして電子写真感光体5を得た。
(電子写真感光体製造例6)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加量を1.8部とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体6を得た。
(電子写真感光体製造例7)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加量を2.25部とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体7を得た。
(電子写真感光体製造例8)
電子写真感光体製造例3で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加量を0.09部とした以外は、電子写真感光体製造例3と同様にして電子写真感光体8を得た。
(電子写真感光体製造例9)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛をステアリン酸リチウム(商品名:S7000 堺化学工業(株)、水分含有量0.20wt%、融点220℃)とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体9を得た。
(電子写真感光体製造例10)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛をステアリン酸マグネシウム(商品名:SM1000 堺化学工業(株)、水分含有量4.30wt%、融点145℃)とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体10を得た。
(電子写真感光体製造例11)
電子写真感光体製造例3で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加量を0.018部とした以外は、電子写真感光体製造例3と同様にして電子写真感光体11を得た。
(電子写真感光体製造例12)
電子写真感光体製造例3で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加量を1.5部とした以外は、電子写真感光体製造例3と同様にして電子写真感光体12を得た。
(電子写真感光体製造例13)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛をステアリン酸カルシウム(商品名:SC100 堺化学工業(株)、水分含有量3.20wt%、融点155℃)とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体13を得た。
(電子写真感光体製造例14)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛をステアリン酸カルシウム(商品名:MC2 日本油脂(株)、水分含有量3.0wt%、融点155℃)とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体14を得た。
(電子写真感光体製造例a)
電子写真感光体製造例1と同様の保護層用塗料で、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、酸素濃度10ppmの雰囲気下で、加速電圧150V、線量25kGyの条件で電子線を照射のみを行い、その後の加熱処理を行わなかった以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体aを得た。
(電子写真感光体製造例b)
電子写真感光体製造例1において表面保護層用の塗料の調製を下記の手順により作製した。
上記式(3)で示される正孔輸送性化合物32部、下記式(4)で示される化合物13部を

モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解しステアリン酸亜鉛(商品名:SZ2000 堺化学工業(株)社製、水分含有量0.42wt%、融点123℃)0.225部と、ガラスビーズ50部を添加した。この塗料を用いて、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、酸素濃度10ppmの雰囲気下で、加速電圧150V、線量300kGyの条件で電子線を照射し、その後、その雰囲気下で150℃、5分の加熱処理を行い、更に通常の雰囲気下で140℃、1時間の加熱乾燥を行い、膜厚6μmの保護層を形成し電子写真感光体bを得た。
(電子写真感光体製造例c)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛の添加を無添加とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体cを得た。
(電子写真感光体製造例d)
電子写真感光体製造例1で添加する脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛とフッ素樹脂粉体の添加を無添加とした以外は、電子写真感光体製造例1と同様にして電子写真感光体dを得た。
(電子写真感光体製造例e)
保護層としてポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)10部をモノクロロベンゼン105部/ジクロロメタン35部の混合溶媒中に溶解して調製した表面保護層用塗料を調製した。この塗料を用いて、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、通常の雰囲気下で110℃、1時間の加熱乾燥を行い、膜厚5μmの保護層を形成し電子写真感光体eを得た。
(電子写真感光体製造例f)
保護層としてポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)10部をモノクロロベンゼン105部/ジクロロメタン35部の混合溶媒中に溶解し、更にステアリン酸亜鉛(商品名:SZ2000 堺化学工業(株)社製、水分含有量0.42wt%、融点123℃)を0.45部と、ガラスビーズ30部を添加し、ペイントシェーカーで約3時間振とう後、ガラスビーズをろ過して、表面保護層用塗料を調製した。この塗料を用いて、電子写真感光体(α)上に保護層を塗布したのち、通常の雰囲気下で110℃、1時間の加熱乾燥を行い、膜厚5μmの保護層を形成し電子写真感光体fを得た。
以下の表1に上記で作製した電子写真感光体のESCA分析、弾性変形率、ユニバーサル硬さをまとめる。
<樹脂の製造例1>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.4mol、テレフタル酸2.1mol、無水トリメリット酸0.7mol、フマル酸2.2mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーターに設置した。窒素雰囲気下で、215℃で5時間反応させ、樹脂Aを得た。
<樹脂の製造例2>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.2mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.9mol、テレフタル酸1.2mol、無水トリメリット酸1.0mol、フマル酸3.0mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーターに設置した。窒素雰囲気下で、203℃で6時間反応させ、樹脂Bを得た。
<樹脂の製造例3>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.2mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.7mol、テレフタル酸1.8mol、無水トリメリット酸0.2mol、フマル酸2.9molのモノマー構成で樹脂の製造例1と同様に反応させ、樹脂Cを得た。
<樹脂の製造例4>
ビニル系共重合体の原料として、スチレン1.9mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、フマル酸0.15mol、α−メチルスチレンの2量体0.03mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れる。
また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、コハク酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0mol及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの四つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーターに設置した。
次に、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体、架橋剤及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応せしめてハイブリッド樹脂Dを得た。
(着色粒子製造例1)
樹脂A 100部
ワックス(精製ノルマルパラフィン:融点68℃) 2.5部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム錯体 4部
をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った後、二軸式押し出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。更に、得られた微粉砕物を多分割分級装置で分級して、重量平均粒径6.5μmの着色粒子Aを得た。
(着色粒子製造例2)
樹脂Aを樹脂Cに替え、ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム錯体の量を6.0部にし、分級装置の条件を調整した以外は、着色粒子の製造例1と同様にして重量平均粒径4.5μmの着色粒子Bを得た。
(着色粒子製造例3)
樹脂Aを樹脂Bに替え、ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム錯体の量を5.5部にし、分級装置の条件を調整した以外は、着色粒子の製造例1と同様にして重量平均粒径6.0μmの着色粒子Cを得た。
(着色粒子製造例4)
樹脂Aを樹脂Cに替え、ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム錯体の量を3部にし、分級装置の条件を調整した以外は、着色粒子の製造例1と同様にして重量平均粒径5.2μmの着色粒子Dを得た。
(着色粒子製造例5)
ハイブリッド樹脂D 100部
ワックス(精製ノルマルパラフィン 融点74.3℃) 5部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム錯体 0.3部
をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った後、二軸式押し出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。更に、得られた微粉砕物を多分割分級装置で分級して、重量平均粒径5.5μmの着色粒子Eを得た。
(着色粒子製造例6)
着色粒子製造例1の分級装置の条件を調整した以外は、製造例1と同様にして重量平均粒径3.5μmの着色粒子Fを得た。
(着色粒子製造例7)
着色粒子製造例1の分級装置の条件を調整した以外は、製造例1と同様にして重量平均粒径8.4μmの着色粒子Gを得た。
(トナーA製造例)
着色粒子A100部に対して、イソブチルトリメトキシシラン15部で表面処理した酸化チタン(比表面積120m/g)を1.5部と一次粒径約7nmのシリカ100部にジメチルシリコーンオイル20部で表面処理した疎水性シリカ(BET=130m/g)1.0部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーAを得た。
(トナーB〜E製造例)
トナーAの製造例で着色粒子をそれぞれ着色粒子B〜Gに変えた以外は、トナーA製造例と同様にしてトナーB〜Gを得た。
トナーA〜Gの粘弾性特性を以下の表2に示す。
本発明の画像形成方法を実施するための画像形成装置として、レーザービームを用いた有機電子写真感光体デジタル複写機(キヤノン社製:GP405)を用意した。該装置の概略は、電子写真感光体の帯電手段として帯電ローラーを備え、現像手段として現電子写真感光体上の現像剤と電子写真感光体が非接触であって一成分ジャンピング現像方法を採用した一成分現像器を備え、転写手段として帯電ローラーを備え、ブレードクリーニング手段、帯電前露光手段を備える。また、電子写真感光体、帯電器及びクリーニング手段は一体型のユニットとなっている。プロセススピードは210mm/sである。該装置を以下のように改造を施した。
まず、現像部分非磁性トナーを用いる場合のみ、磁性キャリア(Cu−Znフェライトの表面をシリコーン樹脂で被覆した体積平均粒径45μmのコートキャリア)とトナーで構成され、電子写真感光体と接触し、現像工程を行う2成分現像器(現像剤に含まれるトナー量は約8%に調整)に改造し、現像スリーブを現像部で電子写真感光体の回転方向と同方向になるようにし、回転速度は250mm/sとした。この場合の現像の周波数は、4kHz、1.8kVppの矩形波の一定定電圧とした。
ドラム上電位の設定は、現像コントラストで250V、バックコントラストは150Vとなるようにドラム上の暗明電位から、帯電、現像の直流電圧を変えることにより調整した。
なお一次帯電の交流電圧の制御は周波数1.8kHzのサイン波で、交流電流が2.4mAとなるようにVppが可変するような交流電圧に設定した。
上記の画像形成装置を用いて、以下に示す評価方法に従い評価を行った。
<評価1 画像流れ>
32℃/90%RH環境下で、画像比率2%のライン画像をA4横で両面連続の1000枚耐久を行った後、そのまま24時間放置した後、1mmの大きさの平仮名文字画像、100μmのドット画像の画出しを行い、その画像を50倍の光学顕微鏡を用いて観察し、以下の評価項目に従い評価を行った。
◎:文字、ドットともに再現している
○:文字は再現しているが、ドットがややにじみ、ぼけているレベル
〇△:文字は再現しているが、ドットはほとんど再現していないレベル
△:文字がややにじみ、ぼけて、ドットはほとんど再現していないレベル
×:文字、ドットともに再現せず、文字が読めないレベル
<評価2 クリーニング部からのトナーすり抜け>
30℃/80%RH環境下で、A4横で画像比率2%のライン画像を両面連続2000枚耐久を行った後、感光体の帯電手段である帯電ローラ上に付着したトナーをマイラーテープで紙上にテーピングを行い、テーピングのトナー濃度を測定することでクリーニング部からすり抜けたトナー量を測定し、以下の評価項目に従いた。テーピング濃度は反射濃度計(TOKYO DENSHOKU(株)製、REFLECTOMETER MODEL TC−6DS フィルターはイエロー)を用いて測定し、テーピングしたマイラーテープの反射濃度平均値をDs、マイラーテープのみの反射濃度平均値をDrとした時の(Ds−Dr)をテーピングしたトナーの濃度とした。
◎:30%未満
〇:35%未満30%以上
△:40%未満35%以上
×:40%以上
<評価3 電位変動>
23℃/60%RH環境下において、A4横で画像比率6%で1枚間欠で10000枚耐久を行い、耐久初期と、10000枚耐久後の暗電位と明電位をそれぞれ測定し、暗電位と明電位の差を耐久初期(INIVD−L)と10000枚耐久後(10kVD−L)で算出し、以下の評価項目に従い評価を行った。
◎:0V≦(INIVD−L)−(10kVD−L)<70V
〇:70V≦(INIVD−L)−(10kVD−L)<140V
△:140V≦(INIVD−L)−(10kVD−L)≦210V
<評価4 転写効率>
23℃/60%RH環境下において、A3で画像比率100%のベタ画像の画出しを行う際に、A3の紙が転写部を通過する途中で機械、電子写真感光体を停止させ、電子写真感光体上に現像された現像−転写間のトナー(DT)と転写残である転写−クリーニング部間のトナー(TC)をマイラーテープでそれぞれ紙上にテーピングして、それぞれの濃度を反射濃度計RD918(マクベス社製)を用いて測定し以下の式により転写効率を測定し、以下の評価項目に従い評価を行った;
転写効率(%)=100×(DT−TC)/DT
◎:90%以上
〇:85%以上90%未満
〇△:80%以上85%未満
△:80%未満
<評価5 トナー融着>
30℃/80%RH環境下で、A4横で画像比率2%のライン画像を連続で10000枚耐久し、ハーフトーン、ベタ白、黒画像と、目視及び50倍の光学顕微鏡で電子写真感光体を観察して以下の評価項目に従い評価を行った。
◎:無し
〇:ドラム上に目視では確認できないが、光学顕微鏡にて極軽微に観察されるが、画像には出ていない
△〇:ドラム上に目視では確認できないが、光学軽微鏡にて観察され、ハーフトーン画像にのみ僅かに確認できる程度
△:ドラム上に目視で軽微に観察され、ベタ黒、白画像に軽微に確認できる程度
×:ドラムに目視で確認でき、画像上全面にベタ黒、白画像で雨降り状の融着画像が発生する。
<評価6 ドラム傷>
23℃/5%RH環境下で、A4横で画像比率5%の画像を1枚間欠で50000枚耐久を行った後、保護層の表面粗さ(十点平均粗さRzjis)を電子写真感光体上をランダムに10点程度測定し、その平均値を用いて、以下の評価項目に従い評価を行った。
なお表面粗さの測定はJIS B0601(2001)に基づき、サーフコーダーSE−3500(小坂研究所製)にて、カットオフを0.8mm、測定長さを8mmとして測定を行った。
◎:Rzjisが0.5μm未満
〇:Rzjisが0.5μm以上1.0μm未満
△:Rzjisが1.0μm以上2.0μm未満
×:Rzjisが2.0μm以上
<評価7 ドラム削れ>
23℃/60%RH環境下で、A4横で画像比率5%の画像を1枚間欠で50000枚(電子写真感光体IとJは10000枚)耐久を行い、電子写真感光体の削れ量を測定し、以下の評価項目に従い評価を行った。また削れ量の測定は、耐久前後の電子写真感光体の膜厚を渦電流式膜厚計(Fischer社製、PERMASCOPE TYPE E111)を使用した。
◎:10000枚当たりの削れ量が0.1μm未満
〇:10000枚当たりの削れ量が0.1μm以上0.2μm未満
△:10000枚当たりの削れ量が0.2μm以上0.5μm未満
×:10000枚当たりの削れ量が0.5μm以上4.0μm未満
××:10000枚当たりの削れ量が4.0μm以上
実施例1〜3、参考例4、5、実施例6〜8、参考例9、実施例10〜12、参考例13、14、実施例15〜20、比較例1〜6で使用した電子写真感光体、トナーと、それぞれの評価結果を以下の表3にまとめる
本発明の具体的な画像形成装置の一例である。 本発明の電子写真感光体保護層表面のESCA分析のチャートの一例である。 膜特性出力チャートの一例である。 電子写真感光体保護層の膜特性測定の一例である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 一次帯電ローラー
3 レーザー光
4 現像器
5 転写材
6 転写帯電ローラー
7 定着器
8 クリーニング弾性ブレード

Claims (11)

  1. 支持体及び該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体において、
    該電子写真感光体は脂肪酸金属塩を含有する保護層を有し、
    該保護層のユニバーサル硬さ値HUが150N/mm以上220N/mm以下であり、該保護層の弾性変形率が44%以上65%以下であり、
    該保護層が、該保護層に含有させる脂肪酸金属塩の融点以上の温度での硬化又は加熱処理を経て形成された層であ
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記保護層の弾性変形率が49%以上59%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記保護層の表面をESCAによって測定したときの前記脂肪酸金属塩に由来する金属量が0.5原子%以上2.5原子%以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記保護層における前記脂肪酸金属塩の含有量が0.05質量%以上3.0質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記保護層がフッ素系樹脂粉体を含有し、かつ、前記保護層の表面をESCAによって測定したときの前記脂肪酸金属塩に由来する金属量をS原子%とし、フッ素樹脂粉体に由来するフッ素量をF原子%としたときに、S/Fの値が0.4以上1.4以下である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 前記保護層に含有される前記脂肪酸金属塩の水分含有量が0.3質量%以上4.0質量%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム及びステアリン酸亜鉛からなる群から選択される脂肪酸金属塩である請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 像担持体である電子写真感光体を帯電する工程と、
    帯電された該電子写真感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    トナー担持体上に担持させたトナーを該静電潜像に転移させて該電子写真感光体上にトナー像を形成する現像工程と、
    該電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して、又は介さずに、転写材に転写する転写工程と、
    該転写工程後に該電子写真感光体上に残った転写残余トナーを該電子写真感光体上から除去するクリーニング工程と、
    を有する画像形成方法において、
    該電子写真感光体が請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法。
  9. 前記トナーの重量平均粒径が4.0μm以上8.0μm以下である請求項に記載の画像形成方法。
  10. 前記トナーが、結着樹脂、着色剤、ワックス及び外添剤を含有し、80℃における貯蔵弾性率(G’80)が1×10〜1×1010Paの範囲にあり、かつ、160℃における貯蔵弾性率(G’160)が1×10〜1×10Paの範囲にあるトナーである請求項又はに記載の画像形成方法。
  11. 前記トナーが、結着樹脂として、ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットとを有するハイブリッド樹脂成分を含有するトナーである請求項10に記載の画像形成方法。
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