JP4174349B2 - 気体分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の中空糸膜モジュールで構成した気体分離装置に係わり、特に何れかの中空糸膜モジュールに異常が発生した場合でも、装置全体を停止せずに連続運転することのできる気体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、膜分離技術が急速に発展しており、高分子の薄い中空糸状の膜で空気中の酸素や水蒸気の気体を分離抽出する技術が開発されており、例えば圧縮空気を中空糸膜の内側に供給するだけで空気中の酸素ガスを中空糸膜外側へ透過排出し空気中の窒素ガスのみを得ることができる窒素ガス発生装置や、圧縮空気を中空糸膜の内側に供給するだけで空気中の水蒸気を中空糸膜外側へ透過排出し、乾燥空気を得ることができる除湿装置が提供されており、何れの装置もその発生原理において電源の必要がなく非常に簡素でコンパクトな特徴を有している。
【0003】
図3は、特許文献1に記載された中空糸膜による除湿の原理を示す図であり、特に(a)は中空糸膜の動作原理を、また(b)は中空糸膜モジュールの基本構成を示す図である。図3(a)において、中空糸膜1は空気圧縮機等で圧縮された気体2を入力してその湿潤空気2中に含まれる水分3を水蒸気分圧差により生じる浸透力によって中空糸膜1の内側から膜の孔を透過させて排出し、出口で乾燥空気4を得るようにしたものである。
【0004】
この中空糸膜1を数百ないし数千本束ねて一つの筒状容器6に収納して構成したものが中空糸膜モジュールと称するもので、図3(b)に符号5として示している。図3(b)において、中空糸膜モジュール5は出口気体である乾燥空気4の一部をパージ空気配管7を介して筒状容器6に戻し、中空糸膜1の外側に排出することによって膜を隔てた内側と外側とでの水蒸気分圧を大きくし、透過した水蒸気3を膜透過ガス出口8から大気中に連続放出するように構成されている。
【0005】
図4は図3の中空糸膜モジュール5およびその関連部品で構成した従来の気体分離装置9を示す図であり、2台の中空糸膜モジュール5a、5bを並列に設置して常用系によって必要とする乾燥空気量が得られるように構成されている。この気体分離装置9は、常用系の故障時にも連続して必要とする乾燥空気量を100%供給できるように予備系として同一構成の中空糸膜モジュールを2台並列設置している。
【0006】
図4の気体分離装置9において、湿潤空気2は入口母管11に設けた常用系隔離弁としての入口弁101を介して入口配管12aおよび12bより2台の中空糸膜モジュール5a、5bへ供給される。これら常用系側の中空糸膜モジュール5aおよび5bの出口気体である乾燥空気は、膜モジュール出口配管13a、13bから出口母管141、装置隔離弁としての出口弁151および共通出口母管16を経由して乾燥空気使用部へ供給される。
【0007】
予備系側も同様に、入口母管11に設けた予備系入口弁102を介して入口配管12cおよび12dより2台の中空糸膜モジュール5c、5dへ供給される。これら予備系側中空糸膜モジュール5cおよび5dの出口気体は、膜モジュール出口配管13c、13dから出口母管142、装置出口弁152を経たのち前記共通出口母管16を介して乾燥空気使用部へ供給される。
【0008】
なお、前記共通出口母管16の途中から各種検出器に出口気体を導くための装置出口検出配管17を分岐させ、この検出配管17を介して圧力検出器18および露点検出器19の検出素子に出口気体を接触させるように構成している。圧力検出器18は常用系の中空糸膜モジュール5a、5bの何れかの中空糸膜モジュールの膜破損による脱圧や膜の詰まりによる性能低下等の異常を検出し、一方露点検出器19は乾燥空気性状を検出する。そして、これら圧力検出器18または露点検出器19からの検出信号により、前記装置入口弁101および装置出口弁151を閉じ、逆に装置入口弁102および装置出口弁152を開することにより常用系側から予備系側へ切替えるようになっている。
【0009】
通常運転時は、常用系側の装置入口弁101および装置出口弁151を開状態にし、予備系側の装置入口弁102および装置出口弁152を閉状態におかれている。図中、弁のシンボルを塗りつぶしているのは閉状態を意味する。
【0010】
このように構成された従来の気体分離装置9において、通常運転中圧力検出器18または露点検出器19が、中空糸膜モジュール5a、5bの出口気体の異常を検出すると、その検出信号によっていままで運転していた常用系側の装置入口弁101、装置出口弁151を開から閉に切替え、同時に予備系側の装置入口弁102および装置出口弁152を閉から開に切替える。これら装置入口弁および装置出口弁の切替えの結果、常用系の中空糸膜モジュールに異常が発生しても、乾燥空気使用部に対して連続して同じ容量の乾燥空気を供給することができるようになっている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000-334253号公報(第3頁、図3−図5)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の気体分離装置では共通出口母管で出口気体の状態を検出しているため、出口気体の異常が検出できても複数ある中空糸膜モジュールの何れに異常が生じたかを特定することができなかった。
【0013】
このため、乾燥空気使用部で必要とする分離ガス量を連続して供給するためは上述のように、常用系の他にこの常用系と同一容量すなわち同一台数の中空糸膜モジュールで構成された予備系を備える必要があった。このように同一容量の常用系、予備系を設置するということは、設備費が嵩む上に広い設置場所も確保しなければならないという課題があった。
【0014】
本発明は上記従来技術の課題を除去するために鑑みなされたもので、分離ガス性状等の性能異常が発生した場合、複数台ある中空糸膜モジュールのいずれに異常が生じたのかを特定できるようにすることによって、常用系に必要な中空糸膜モジュールの台数よりも予備系の中空糸膜モジュールの台数を少なくし、必要な分離ガス量を連続して供給できるようにした気体分離装置を得ることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る気体分離装置の発明は、入口側配管から供給された入口気体から特定の成分を除去した後出口側配管から出口気体を放出する中空糸膜モジュールを備えた気体分離装置において、前記入口側配管および出口側配管との間に並列に設けられた複数台の中空糸膜モジュールで構成された常用系と、前記入口側配管および出口側配管との間に常用系と並列に設けられた中空糸膜モジュールで構成された予備系と、常用系の各中空糸膜モジュールの入口側配管および出口側配管に設けられ通常時は開状態にあり、異常検出により閉状態に切替えられる常用系隔離弁と、予備系の中空糸膜モジュールの入口側配管に設けられ通常時は閉状態にあり、前記常用系の異常検出により開状態に切替えられる予備系隔離弁と、予備系の中空糸膜モジュールの出口側配管から分岐したパージ空気配管に設けられ通常時閉状態にあり、前記常用系の異常検出により開状態に切替えられるパージ空気止弁と、前記出口側配管に設けられ出口気体の状態を監視し前記常用系の異常状態を検出する気体異常検出手段と、この気体異常検出手段の検出信号により前記常用系隔離弁、予備系隔離弁およびパージ空気止弁の開度をそれぞれ切替え制御して異常が検出された常用系の中空糸膜モジュールを隔離するとともに、健全な常用系の中空糸膜モジュールと予備系の中空糸膜モジュールとを運転することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて共通な部分については同一符号もしくは関連符号をつけ、重複する説明を避けるものとする。なお、本発明は各種のガス分離装置に適用できるものであるが、以下の実施の形態は除湿装置に適用した例を説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る気体分離装置の構成図である。図1において、90は除湿装置として用いる気体分離装置であり、入口側配管の一部を構成する入口母管11から入口気体として湿潤空気を取り入れて水蒸気成分を除去した後、出口側配管の一部を構成する出口母管14から出口気体としての乾燥空気を取り出すように構成されている。
【0019】
本実施の形態は、乾燥空気の必要供給量を2台の中空糸膜モジュールからの放出量で賄うことができるように、通常運転時に使用される2台の中空糸膜モジュール(以下、常用系中空糸膜モジュールという)5aおよび5bと、この常用系中空糸膜モジュール5aおよび5bのいずれか一方に異常が検出された場合に切替えて使用される予備の1台の中空糸膜モジュール(以下、予備系中空糸膜モジュールという)5cを設置している。
【0020】
そして、これら常用系中空糸膜モジュール5a、5bおよび予備系中空糸膜モジュール5cの入口側は、それぞれ入口側配管の一部を構成するモジュール入口配管12a、12bおよび12cを介して前記入口母管11に接続され、また出口側は出口側配管の一部を構成するモジュール出口配管13a、13bおよび13cを介して前記出口母管14にそれぞれ接続するように構成されている。なお、モジュール入口配管12a、12bおよび12cは中間部にモジュール入口隔離弁(以下モジュール入口弁という)20a、20bおよび20cを備え、またモジュール出口配管13aおよび13bは中間部にモジュール出口隔離弁(以下、モジュール出口逆止弁という)21a、21bを備えている。
【0021】
前記モジュール入口弁20a、20bおよび20cは後述するようにモジュール出口気体である乾燥空気の圧力や露点等に異常が検出されたとき、開状態を閉状態に、あるいは閉状態を開状態に切替え制御されるようになっている。また、前記モジュール出口配管13aおよび13bは、前記モジュール出口逆止弁21a、21bよりも上流側の分岐点にそれぞれモジュール出口検出配管22aおよび22bの一端を接続している。このモジュール出口検出配管22aおよび22bはそれぞれ途中にモジュール出口検出弁23aおよび23bを備えており、他端に設けた圧力検出器18および露点検出器19にモジュール出口検出母管24の出口気体が触れるように構成されている。
【0022】
そして、前記予備系中空糸膜モジュール5cのパージ空気配管7cにのみパージ空気止弁25を設けている。このパージ空気止弁25も乾燥空気の圧力や露点等に異常が検出されたとき、閉状態から開状態に切替え制御されるようになっている。
【0023】
さらに、前記出口母管14には装置出口検出弁26を備えた装置出口検出配管27の一端を分岐接続しており、この装置出口検出配管27の他端を前記膜モジュール出口検出母管24に接続している。
【0024】
28はタイマー制御装置であり、前記圧力検出器18あるいは露点検出器19の検出信号を入力すると、所定時間の間隔で前記膜モジュール出口検出弁23a、23bのうちの一方づつ交互に開状態となるように制御する。
【0025】
次に、以上のように構成された気体分離装置の動作について説明する。
気体分離装置の通常運転時は、2台の常用系中空糸膜モジュール5a、5bの入口に設けた膜モジュール入口弁20a、20bは開状態、膜モジュール出口検出配管22a、22bに設けた膜モジュール出口検出弁23a、23bは閉状態に維持されている。また、予備系中空糸膜モジュール5cの膜モジュール入口弁20cおよびパージ空気止弁25は閉状態にあり、装置出口検出管27に設けた装置出口検出弁26は開状態に維持されている。
【0026】
通常運転時は2台の常用系中空糸膜モジュール5aおよび5bにより乾燥空気使用部に向けて乾燥空気を供給しており、このとき圧力検出器18および露点検出器19は装置出口検出配管27の装置出口検出弁26を通して供給されている乾燥空気の圧力や露点性能の異常兆候もしくは異常が発生しているか否かを監視している。
【0027】
なお、予備系中空糸膜モジュール5cはその膜モジュール出口配管13cを介して圧縮された乾燥空気が中空糸膜1内側に供給されることで圧力保持およびある程度の乾燥保持が成されており、常用系から予備系への切替え時に速やかに所定の性能が得られるように準備してある。また通常運転時はパージ空気止弁25を閉状態に保持して乾燥空気が不要に膜透過ガス出口8cから大気放出されるのを防止している。
【0028】
このような運転状態において、中空糸膜モジュール5a、5bから出力される乾燥空気の出口圧力あるいは露点性能の異常兆候もしくは異常状態が圧力検出器18あるいは露点検出器19のいずれかまたは双方によって検出されると、その検出信号により、まず装置出口検出弁27を開状態から閉状態に切替え、タイマー制御装置28を起動させる。装置出口検出弁27の切替えにより一旦圧力検出器18および露点検出器19に乾燥空気が触れるのを中断させる。
【0029】
タイマー制御装置28は所定時間後動作すると、所定時間間隔で2台の常用系中空糸膜モジュール5aおよび5bの膜モジュール出口検出弁23aおよび23bを順次開閉する。例えば、始めに膜モジュール出口検出弁23aに開指令を与えて開にし、出口検出母管24から膜モジュール出口検出弁23aを通して常用系中空糸膜モジュール5aからの乾燥空気を圧力検出器18および露点検出器19に供給する。
このとき、圧力検出器18および露点検出器19のいずれもが動作しなければ、常用系中空糸膜モジュール5aは正常と判断される。
【0030】
そしてタイマー制御装置28は所定時間後に出口検出弁23aを開状態から閉状態に切替え制御し、出口検出弁23bを閉状態から開状態に切替え制御し、出口検出母管24から膜モジュール出口検出弁23bを通して常用系中空糸膜モジュール5bからの乾燥空気を圧力検出器18および露点検出器19に供給する。この状態で圧力検出器18あるいは露点検出器19のいずれか一方または双方が動作した場合、常用系中空糸膜モジュール5bに異常があるものと判断される。
【0031】
このようにして、出口検出弁23aおよび23bを切替えて交互に常用系中空糸膜モジュールからの乾燥空気を監視することによって、一対の気体異常検出手段(圧力検出器18および露点検出器19)で2台の常用系中空糸膜モジュール5a、5bのいずれに異常が発生しているのかを特定することができる。
【0032】
次に、圧力検出器18あるいは露点検出器19により、異常が検出された常用系中空糸膜モジュール側(上記説明では、常用系中空糸膜モジュール5b側)の装置入口弁20bを開状態から閉状態に切替え、これと同時に予備系の装置入口弁20c、パージ空気止弁25および装置出口検出弁26を閉状態から開状態に切替える。
【0033】
この結果、健全な常用系中空糸膜モジュールおよび予備系中空糸膜モジュールの合計2台の中空糸膜モジュールにより連続して異常検出前と同様に所定性能の100%の必要量の乾燥空気を供給することができる。なお、この中空糸膜モジュール5a、5cの組合わせ状態においても、圧力検出器18あるいは露点検出器19は装置出口検出管27を介して膜モジュール出口の圧力および露点を監視することになる。
【0034】
以上述べたように、第1の実施の形態によれば、常用系の中空糸膜モジュールの組毎に隔離用の入口弁、出口弁を設けるとともに、中空糸膜モジュール出口気体の圧力あるいは気体性状を検出する気体異常検出手段を設け、この気体異常検出手段により異常が発生した中空糸膜モジュールを隔離し、代わりに予備の中空糸膜モジュールを運転するようにしたので、従来のように100%容量の予備装置を持つことなく所定の性能にて連続して必要量の乾燥空気を供給できる。この結果、予備系の設備費の抑制および設置スペースの縮小を図ることができる。
【0035】
また、第1の実施の形態によれば、予備系の膜モジュール出口配管には逆止弁を設置せずに通常運転時に出力母管から中空糸膜モジュール内部に乾燥空気を供給するようにしたので、中空糸膜モジュール内部をある程度乾燥保持することができ、常用系/予備系の切替え時に即応させることができる。しかも、通常運転時はパージ空気配管に設けたパージ空気止弁25を閉状態に保持して乾燥空気が膜透過ガス出口から不要に大気放出されるのを防止しているので、運転効率が低下することはない。なお、本実施形態は常用系の中空糸膜モジュールを2台並列の例を説明したが、その処理容量に応じて3台以上として良いことはもちろんである。
【0036】
(第2の実施の形態)
図2は本発明の第2の実施の形態に係る気体分離装置の構成図である。
この実施の形態による気体分離装置90は、2台並列接続してなる一組の中空糸膜モジュールを2組並列設置して合計4台で常用系を構成し、一方2台並列接続してなる一組の中空糸膜モジュールで予備系を構成し、さらに常用系の2組の中空糸膜モジュールにそれぞれ専用の圧力検出器および露点検出器を設置するようにした例を示すものである。
【0037】
まず、常用系の第1組は、中空糸膜モジュール5a1および5a2それぞれの入口に設けた膜モジュール入口配管12a1および12a2の共通接続点を、膜モジュール入口弁20aを有する入口配管29aを介して前記入口母管11に接続し、また中空糸膜モジュール5a1および5a2それぞれの出口に設けた膜モジュール出口配管13a1および13a2を共通接続し、膜モジュール出口逆止弁21aを有する出口配管30aを介して前記出口母管14に接続する。
【0038】
また、前記膜モジュール出口逆止弁21aの上流側の分岐点に膜モジュール出口検出配管22aの一端を接続し、その他端に圧力検出器18および露点検出器19を設ける。なお、膜モジュール入口弁20aは圧力検出器18aまたは露点検出器19aからの検出信号により開閉動作するように制御されている。
【0039】
常用系の第2組も同様に構成されているので、添字aをbに代えて詳細な説明は省略する。膜モジュール入口弁20bは圧力検出器18bまたは露点検出器19bからの検出信号により開閉動作するように制御されている。
【0040】
予備系についてもほぼ同様であるが、膜モジュール出口検出配管および検出器を省く代わりに、パージ空気止弁25を設けるようにした点で異なる。なお、この予備系の膜モジュール入口弁20cおよびパージ空気止弁25は、圧力検出器18a,18b、露点検出器19a、19bのいずれかの検出信号により開閉動作するように制御されている。
【0041】
このように構成された第2の実施の形態では、通常時は中空糸膜モジュール5a1および5a2で構成する常用系第1組および中空糸膜モジュール5b1および5b2で構成する常用系第2組を並列運転することにより、出口母管14からは常用系第1組および常用系第2組の乾燥空気を合流して乾燥空気使用部に供給する。
【0042】
なお、この状態では予備系を構成する中空糸膜モジュール5c1および5c2は出口配管29cを介して乾燥空気によって中空糸膜の内側はある程度乾燥した状態に保持されている。
【0043】
ところで、通常運転中に常用系第1組の中空糸膜モジュールを監視する圧力検出器18aあるいは露点検出器19aの少なくとも一方が動作した場合、膜モジュール入口弁20aを開状態から閉状態切替えるとともに、予備系の膜モジュール入口弁20cを閉状態から開状態に切替え、同時にパージ空気止弁25を閉状態から開状態に切替える。
【0044】
これにより本実施の形態による気体分離装置は、常用系第1組の中空糸膜モジュールが異常になっても、健全な第2組の常用系中空糸膜モジュールと予備系の中空糸膜モジュールとの並列運転により、合計4台の中空糸膜モジュールで通常時と同様に連続して100%の必要乾燥空気量を供給することができる。
【0045】
この第2の実施の形態は、中空糸膜モジュールから連続して所定性能の100%の必要乾燥空気量を供給できることについては第1の実施の形態の場合と同様であるが、各組毎に専用の圧力検出器および露点検出器を設けることにより、第1の実施の形態のようにタイマー装置で中空糸膜モジュールに順次切替えることなく直ちに異常の発生した組を特定して切離して、予備系を接続することができるという長所を備えている。
【0046】
なお、以上説明した各実施の形態では、圧力検出器18を設置するようにしたが、これに代えて中空糸膜モジュールの入口と出口の差圧を検出するようにしても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、単一または複数台の中空糸膜モジュールで構成した常用系の組毎に隔離用の入口弁、出口弁を設けるとともに、中空糸膜モジュール出口気体の圧力あるいは気体性状を検出する検出計器を設け、異常が発生した単一または複数の中空糸膜モジュール組を隔離し、代わりに予備の中空糸膜モジュールを運転するようにしたので、従来のように常用系と同じ容量の予備装置を持つことなく連続して必要分離ガス量を供給できるため、予備設備費の抑制および設置場所の縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る気体分離装置の構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る気体分離装置の構成図。
【図3】(a)は中空糸膜の動作原理図、(b)は中空糸膜モジュールの基本構成図。
【図4】従来の気体分離装置の構成図。
【符号の説明】
1…中空糸幕、5…中空糸膜モジュール、6…筒状容器、7…パージ空気配管、9、90…気体分離装置、11…入口母管、12…モジュール入口配管、13…モジュール出口配管、14…出口母管、18…圧力検出器、19…露点検出器、20…膜モジュール入口弁、21…逆止弁、22…膜モジュール検出管、23…膜モジュール出口検出弁、24…膜モジュール出口検出母管、25…パージ空気弁、26…装置出口検出弁、27…装置出口検出配管管、28…タイマー制御装置、29…入口配管、30…出口配管。
Claims (6)
- 入口側配管から供給された入口気体から特定の成分を除去した後出口側配管から出口気体を放出する中空糸膜モジュールを備えた気体分離装置において、
前記入口側配管および出口側配管との間に並列に設けられた複数台の中空糸膜モジュールで構成された常用系と、
前記入口側配管および出口側配管との間に常用系と並列に設けられた中空糸膜モジュールで構成された予備系と、
常用系の各中空糸膜モジュールの入口側配管および出口側配管に設けられ通常時は開状態にあり、異常検出により閉状態に切替えられる常用系隔離弁と、
予備系の中空糸膜モジュールの入口側配管に設けられ通常時は閉状態にあり、前記常用系の異常検出により開状態に切替えられる予備系隔離弁と、
予備系の中空糸膜モジュールの出口側配管から分岐したパージ空気配管に設けられ通常時閉状態にあり、前記常用系の異常検出により開状態に切替えられるパージ空気止弁と、
前記出口側配管に設けられ出口気体の状態を監視し前記常用系の異常状態を検出する気体異常検出手段と、
この気体異常検出手段の検出信号により前記常用系隔離弁、予備系隔離弁およびパージ空気止弁の開度をそれぞれ切替え制御して異常が検出された常用系中空糸膜モジュールを隔離するとともに、健全な常用系の中空糸膜モジュールと予備系の中空糸膜モジュールとを運転することを特徴とする気体分離装置。 - 前記気体異常検出手段は、前記常用系の中空糸膜モジュール毎に出口気体の圧力異常を検出する機能を有することを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。
- 前記気体異常検出手段は、前記常用系の中空糸膜モジュール毎に出口気体の気体性状の異常を検出する機能を有することを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。
- 前記出口側配管と前記気体異常検出手段とを検出管により連通させたことを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。
- 前記検出管の途中に検出弁を設けるとともに前記気体異常検出手段の検出信号に基づいて動作するタイマー制御装置を設け、このタイマー制御装置によって各検出弁を順次開閉制御し、異常な常用系中空糸膜モジュールを特定することを特徴とする請求項4記載の気体分離装置。
- 前記常用系を構成する複数台の中空糸膜モジュールを予備系の中空糸膜モジュールの台数単位で複数組に分割し、かつこの複数組毎に専用の気体異常検出手段を設置したことを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。
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