JP4173220B2 - 演奏休止期間に放映する広告映像番組の選出のしかたに特徴を有するカラオケ装置 - Google Patents

演奏休止期間に放映する広告映像番組の選出のしかたに特徴を有するカラオケ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラオケ伴奏音楽の演奏休止期間に広告映像番組を放映するカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、カラオケ伴奏音楽の演奏休止期間に広告映像番組を映像出力するカラオケ装置が知られている。これは、多数の広告映像番組を広告映像データベースに格納して備え、予約リストに登録された楽曲がないときや次の楽曲の演奏を開始するまで待つときなどの伴奏音楽の出力休止期間に広告映像番組をディスプレイに映像出力して放映する。放映する広告映像番組は、広告映像データベースに格納されている多数の番組の中から所定の方法により選出する。
【0003】
広告映像番組の選出のしかたについては、特開平8−272341号公報や特開平10−55192号公報に具体的に例示されている。前者では、番組をジャンル別に分類して演奏楽曲のジャンルに合わせて放映することで違和感をなくそうとしている。また、後者では、同一の番組が連続しないように公平に放映する工夫が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、広告依頼主の立場からすれば、自分の番組がいつどこでどのような形で放映するのか、また視聴率や視聴客層はどうなのか的確に指定したいところである。しかし、カラオケ装置で宣伝広告を行う場合には、一般のTVコマーシャルのようにスケジュール通り放映できる場合と違って、広告映像番組は楽曲の演奏の合間に放映するからいつどのような形で放映するのかといったことを事前に設定することは難しく、TVコマーシャルのように宣伝効果を予測することは極めて困難なことである。このため、高額な広告料を提示されてもなかなか納得することができないとともに、広告料を徴収する側にとっても妥当な広告料を設定することができず、広告依頼主に対する説得力に今ひとつ欠けているところがあった。
【0005】
本発明の目的は、広告依頼主の要望や予算にできる限り叶った形で広告映像番組を放映することができ、宣伝効果の予測や加減が可能なカラオケ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラオケ装置は、演奏休止期間に放映する広告映像番組の選出のしかたに特徴を有し、その要旨とするところは、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるものである。
(1)広告映像データベースと、予約曲数分類手段と、適合番組選出手段と、番組択一手段を備え、予約リストに登録された楽曲を順番に演奏するとともに曲間において広告映像番組を放映するカラオケ装置であること
(2)広告映像データベースは、複数の広告映像番組と、各広告映像番組にそれぞれ対応付けして設定された種別データ・頻度データを格納すること
(3)種別データは、予約曲数を複数に分類する等級識別子を1つ以上含むこと
(4)頻度データは、広告映像番組の放映頻度を相対的に規定すること
(5)予約曲数分類手段は、予約リストに登録されている曲数が複数の等級のどの等級に該当するのかを逐次判断して出力すること
(6)適合番組選出手段は、予約曲数分類手段が出力する等級に該当する等級識別子が種別データとして設定されている広告映像番組を複数選出すること
(7)番組択一手段は、適合番組選出手段が選出した複数の広告映像番組のそれぞれに設定された頻度データを比較し、放映頻度の大きい順に1つの広告映像番組を放映番組として決定すること
【0007】
また、本発明に係るカラオケ装置は、前記(1)〜(5)の基本的な構成事項の他に、次の(A)〜(D)の各事項を適宜組み合わせて備えていてもよい。
(A)前記管理データには前記広告映像番組を放映すべき時間帯を指定した時間帯指定データが付帯され、前記広告放映処理手段は、放映の機会が到来したときに現在の時刻を調べて、その時刻に該当する前記時間帯指定データが設定されている複数の広告映像番組を放映対象として選出する。
(B)前記管理データには前記広告映像番組を放映すべき時間帯を指定した時間帯指定データが付帯され、前記広告放映処理手段は、放映の機会が到来したときに現在の時刻を調べて、その時刻に該当する前記時間帯指定データが設定されている複数の広告映像番組を放映対象として選出する。
(C)前記管理データには当該広告映像番組を放映すべき地域を指定した地域指定データが付帯されるとともに、当該カラオケ装置に予めその設置地域が設定された地域データを登録しておき、前記広告放映処理手段は、放映の機会が到来したときに、前記地域データに登録されている設置地域に符号する前記設置地域データが設定されている複数の広告映像番組を放映対象として選出する。
(D)前記管理データには当該広告映像番組を放映すべき店舗種を指定した店舗種指定データが付帯されているとともに、当該カラオケ装置に予めその設置店舗種が設定された店舗種データを登録しておき、前記広告放映処理手段は、放映の機会が到来したときに、前記店舗種データに登録されている設置店舗種に符号する前記店舗種指定データが設定されている複数の広告映像番組を放映対象として選出する。
【0008】
【発明の実施の形態】
====カラオケ装置の基本構成および基本動作====
図1は、本発明に係るカラオケ装置の構成の一実施形態を概略的に示したものである。この装置は、多数のカラオケデータを格納したカラオケデータベース2と、中央演算装置(CPU)等からなるメインコンピュータ4とを備えている。メインコンピュータ4は、リモコン送信器6に対応したリモコン受信部8または操作パネル10を経由して利用者インタフェース12に入力されたリクエスト楽曲を、RAM14に作成した予約リストに登録する。そして、予約リストに登録された楽曲のカラオケデータをカラオケデータベース2から順次読み出して順番に演奏処理する。カラオケデータベース2は、ハードディスク装置やCD−ROMドライブ装置等のデータ記憶装置に構築される。
【0009】
メインコンピュータ4はカラオケデータを処理することによってカラオケ伴奏音楽を音響制御部18を介してスピーカ20から音響出力するとともに、これに同期して映像制御部22を介してディスプレイ24に歌詞描画画像を映像出力する。歌唱者の音声は、マイクロホン26から音響制御部18に入力され、カラオケ伴奏音楽とともにスピーカ20から出力される。また、ディスプレイ24の歌詞画像の背景には、ビデオCDプレーヤ等からなる背景映像供給部28から映像出力された背景映像が映像制御部22で合成されてディスプレイ24に出力される。
【0010】
====広告映像データベース====
本実施例のカラオケ装置は、ディスプレイ24に映像出力する広告映像番組を多数備えている。多数の広告映像番組は広告映像データベース30に格納されている。ここで、広告映像番組とは、あるひとまとまりの広告内容を映像表現する番組であり、例えば、企業の商品PRや、あるアーチストのコンサート情報や新譜のビデオクリップなどである。各番組は、例えば番組タイトル名等をキーとして広告映像データベース30に管理されている。広告映像データベース30は、ハードディスク装置やCD−ROMドライブ装置等のデータ記憶装置に構築される。
【0011】
各広告映像番組は、例えば数十秒ないし数分程度のMPEG形式等からなる動画データや数コマないし数十コマ分のJPEG形式等からなる静止画データ、または例えばNTSC信号等のアナログビデオ信号で記録されたアナログ映像データから構成されている。これらのデータにはアナログもしくはデジタルで録音された音声データが付帯することがある。各広告映像番組は、例えばCD−ROMやDVDーROM、LD等の記憶媒体に収録されて供給されたり、あるいは外部のホスト装置等から電話回線等の通信回線を通じて供給されて当該カラオケ装置に付設したハードディスク装置等のデータ記憶装置に蓄積されたりする。
【0012】
各広告映像番組は、番組別に割り振られた固有の識別IDをキーとして広告映像データベース30において、登録、変更、削除または更新可能に管理されている。
【0013】
====広告映像番組の管理データ====
殊に本実施例では、各広告映像番組に管理データとして放映機会の種別データと頻度データとが対応付けされて付加されている。これらの種別データおよび頻度データは、各広告映像番組の広告依頼主側の要望に応じて適宜設定されるものである。図2は、種別データや頻度データを付加した広告映像番組のデータ構造の一例を示したものである。
【0014】
種別データは、このデータが対応付けられた広告映像番組を放映する機会を指定するためのデータである。当該番組を放映する機会の種別は、カラオケ伴奏音楽の演奏休止期間に入るときに到来する放映機会を予約リストの楽曲登録状況に応じて2段階ないし3段階以上に区分して設定される。本実施例では、予約リストに登録楽曲がある場合とない場合とに区分していて、予約リストに登録楽曲がある場合をタイプ『A』とする一方、予約リストに登録楽曲がない場合をタイプ『B』として種別データに書き込んでいる。同一の広告映像番組を予約リストの楽曲登録状況と関係なくいつでも放映対象としたい場合には、『A』および『B』の双方をそれぞれ個別に用意している。
【0015】
このように広告映像番組の放映機会の種別を予約リストの楽曲登録状況に応じて設定するのは、予約リストの楽曲登録状況に応じて視聴率や宣伝効果が異なるためである。つまり、予約リストに沢山の楽曲が登録されている場合には、比較的にカラオケで盛り上がっているときで必然的に広告映像番組を放映するディスプレイ24に対しても注目度が非常に高い。一方、予約リストの登録楽曲数が少ない場合には、利用人数も少なく、順番待ちもあまりしていないからディスプレイ24に対する注目度が低い。さらに、予約リストの登録楽曲数が全くない場合にはカラオケを全く楽しんでいないということであるから、一休みしていたり、食事をしていたり、歓談にふけっていたり、あるいは利用者が全くいない状態であったりしており、ディスプレイ24に対する注目度が極めて低いのである。予約リストの楽曲登録状況に応じて設定される種別データが広告映像番組に付加されることで、宣伝効果の異なる放映機会に対応した広告映像番組を放映することができる。
【0016】
一方、頻度データは、当該データが対応付けされる広告映像番組の放映頻度を決定するための基準となるデータであり、各番組の放映頻度を相対的に表現している。すなわち、この頻度データは当該番組の放映頻度を一義的に定めるものではなく、あくまで他の番組の頻度データとの相関的な関係を定めるものである。本実施例では、その広告映像番組を1回放映するために必要な広告映像番組の総放映回数を規定している。すなわち、だいたい3回に1回の割合で放映したい場合には『3』という数値データを、まただいたい10回に1回の割合で放映したい場合には『10』という数値データを頻度データとして付加するように取り決めている。
【0017】
これらの種別データや頻度データは、広告映像番組に管理データとしてはじめから付帯されていてもよく、また後から別途付帯されてもよい。また、ホスト装置から通信手段を介して送られてきたり、または適宜変更または更新されたりしてもよい。
【0018】
====広告映像番組の選出処理====
メインコンピュータ4は、カラオケ伴奏音楽の演奏休止期間において、広告映像番組をディスプレイ24に放映する処理を行う。図4は、メインコンピュータ4が多数の広告映像番組の中から1つの番組を選出する処理のプロセスの一実施形態を示したものである。
【0019】
メインコンピュータ4は、広告映像番組を放映するにあたり、予めイニシャル処理として、まず、広告映像データベース30に格納されている全ての広告映像番組の識別IDと、各番組の放映機会の種別データおよび頻度データとを読み込み、放映種別毎に、本発明の放映記録データとして、図3に示すような放映記録データテーブルを前記RAM上に作成する。本実施例では、放映種別、即ち予約リストに楽曲が登録されている場合とされていない場合とに応じて、『A』タイプおよび『B』タイプの2タイプの放映記録データテーブルを用意する。各放映記録データテーブルには、各広告映像番組の識別IDに対応付けて、各番組の頻度データに記述された数値データがインターバルカウント値の初期設定値として各々セットされる。
【0020】
メインコンピュータ4は、カラオケ伴奏音楽の演奏休止期間に入る際に、放映機会の種別、すなわち、本実施例では予約リストに楽曲が登録されているかされていないかを認知する(S100)。そして、認知の結果に応じて、これにより得られた放映種別に係る広告映像番組の中から、放映記録データテーブルの現在のインターバルカウント値の最も小さい広告映像番組を1つ選出する。そして、選出した広告映像番組を放映する(S101,S102)。ここで、インターバルカウント値が最も小さい広告映像番組が2以上あった場合には、ランダムもしくは所定のアルゴリズムによってその中から1つの番組を選出し放映する。
【0021】
一方、メインコンピュータ4は、広告映像番組の放映を行った際に、放映する広告映像番組が属する放映種別に係る放映記録データテーブルに記録された当該放映する番組を除く全ての番組のインターバルカウント値を1ずつ減算してゆく(S103)。また、放映した広告映像番組のインターバルカウント値については、初期値、即ち当該番組の頻度データに設定された数値に戻す(S103)。メインコンピュータ4は、このような処理を広告映像番組を放映する都度、繰り返し行う。選出されなかった広告映像番組については、徐々にインターバルカウント値が減ってゆき、次回の放映機会において選出される可能性が高くなる。これによって、各広告映像番組に付帯した頻度データに設定された放映頻度の相対的な差を反映した番組選出を行うことができる。
【0022】
1つの広告映像番組の放映が終了する際、予約リストに登録楽曲がある場合には、その楽曲のカラオケ伴奏音楽および歌詞画像を音響映像出力する。他方、予約リストに登録楽曲がない場合には、図4に示すような処理プロセスで広告映像データベース30の中から1つの番組を選出して放映する。図5および図6は、予約リストに沢山の楽曲が登録されている場合のメインコンピュータ4の広告映像番組の放映プロセスを、また予約リストに登録楽曲が全くない場合のメインコンピュータ4の放映プロセスをそれぞれ示したものである。
【0023】
以上、このカラオケ装置では、各広告映像番組にそれぞれ管理データとして放映機会の種別データおよび頻度データを付帯させて、各広告映像番組を放映機会の種別に応じて放映することができるとともに、頻度データに基づき、各広告映像番組を放映頻度の相対的な差を反映させて放映することができる。従って、予約リストの楽曲登録状況に応じて広告映像番組の放映を行うことができ、広告映像番組を宣伝効果に応じた広告依頼主の希望に叶った宣伝広告を行うことができる。また、視聴状況に応じた料金設定も可能となる。従って、あまり宣伝効果を期待せず安い料金で宣伝広告を行いたい場合や高い料金を支払い大きな宣伝効果を期待したい場合などには、それぞれ適宜応じた商品PRを行うことができる。
【0024】
====他の実施の形態====
前記管理データには、放映機会の種別データまたは頻度データの他に、広告映像番組を放映する曜日や時間帯、設置地域、設置店舗種などをそれぞれ指定する曜日指定データ、時間帯指定データ、地域指定データまたは店舗種指定データ等が付帯され、前記メインコンピュータ4は、広告映像番組を放映する機会が到来したときに、現在の曜日や時刻またはカラオケ装置の設置地域や設置店舗種などと照合し、これに該当する前記曜日指定データ、前記時間帯指定データ、前記地域指定データまたは前記店舗種指定データが設定されている広告映像番組を放映対象として選出する。なお、前記管理データに前記地域指定データまたは前記店舗種指定データを付帯させて広告映像番組の放映対象を選出する場合には、予めカラオケ装置に当該装置が設置された店舗種または地域を記録した店舗種データまたは地域データを登録しておき、これらと前記地域指定データまたは前記店舗種指定データとを照合する。
【0025】
【発明の効果】
本発明に係るカラオケ演奏装置によると、各広告映像番組にそれぞれ管理データとして付帯した放映機会の種別データおよび頻度データに基づき、各広告映像番組を放映機会の種別に応じて放映するとともに、各広告映像番組を放映頻度の相対的な差を反映させて放映することで、広告映像番組を宣伝効果に応じた広告依頼主の希望に叶った宣伝広告を行うことができる。また、視聴状況に応じた料金設定も可能となる。あまり宣伝効果を期待せず安い料金で宣伝広告を行いたい場合や高い料金を支払い大きな宣伝効果を期待したい場合などには、それぞれに応じた商品PRを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラオケ装置の一実施形態を機能的に示したブロック構成図である。
【図2】本発明に係るカラオケ装置の広告映像番組のデータ構造の一実施形態を示した概念図である。
【図3】本発明に係るカラオケ装置で作成される放映記録データテーブルの一実施例を示した概念図である。
【図4】本発明に係るカラオケ装置におけるメインコンピュータの広告映像番組の選出処理プロセスを示したフローチャートである。
【図5】本発明に係るカラオケ装置において、予約リストに沢山の楽曲が登録されている場合のメインコンピュータの広告映像番組の放映プロセスを示したタイムチャートである。
【図6】本発明に係るカラオケ装置において、予約リストに登録楽曲が全くない場合のメインコンピュータの放映プロセスを示したタイムチャートである。
【符号の説明】
2 カラオケデータベース
4 メインコンピュータ
14 RAM
18 音響制御部
20 スピーカ
22 映像制御部
24 ディスプレイ
26 マイクロホン
30 広告映像データベース

Claims (1)

  1. 広告映像データベースと、予約曲数分類手段と、適合番組選出手段と、番組択一手段を備え、予約リストに登録された楽曲を順番に演奏するとともに曲間において広告映像番組を放映するカラオケ装置であって、
    広告映像データベースは、複数の広告映像番組と、各広告映像番組にそれぞれ対応付けして設定された種別データ・頻度データを格納し、
    種別データは、予約曲数を複数に分類する等級識別子を1つ以上含み、
    頻度データは、広告映像番組の放映頻度を相対的に規定し、
    予約曲数分類手段は、予約リストに登録されている曲数が複数の等級のどの等級に該当するのかを逐次判断して出力し、
    適合番組選出手段は、予約曲数分類手段が出力する等級に該当する等級識別子が種別データとして設定されている広告映像番組を複数選出し、
    番組択一手段は、適合番組選出手段が選出した複数の広告映像番組のそれぞれに設定された頻度データを比較し、放映頻度の大きい順に1つの広告映像番組を放映番組として決定する
    カラオケ装置。
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