JP3881726B2 - 楽音再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、楽音を再生する楽音再生装置であって、モニタにカラオケ用の背景映像および歌詞映像を表示するカラオケ装置として好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記カラオケ装置としては、カラオケ曲を示す曲データおよび歌詞を示す歌詞映像データを通信回線を介して受信するとともに、この受信した曲データをアンプおよびスピーカにより再生し、上記受信した歌詞映像データをモニタに表示し、さらに、上記受信した曲データにより示される曲のジャンルに対応する背景映像を光ディスクから選択して上記モニタに表示するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、モニタに表示される背景映像には、曲のジャンルに合うように短いストーリーをドラマ仕立てで撮影した映像が用いられることが多い。また、背景映像は、歌い手の歌う気分を盛り上げる役目をするほか、聞き手に見る楽しみを与えることにより、聞き手に飽きが来ないようにする役目もある。
そこで、上記従来のものは、なるべく再生する曲の内容にマッチした背景映像を選択するとともに、同じ曲でも選曲の度になるべく異なる背景映像を選択してモニタに表示している。
しかし、カラオケボックスなどでカラオケをする場合と異なり、スナックやバーなどでカラオケをする場合は、カラオケに関心がない人がいる場合がよくある。そのような人にとっては、カラオケの演奏に伴ってモニタに表示される背景映像は、つまらないものである場合が多い。また、何度か歌ううちに同じ背景映像が表示される場合が出てくるため、歌い手が飽きる場合もある。
つまり、上記従来のものでは、モニタに表示される背景映像は、カラオケに関心のない者にとっては、つまらないものであり、また、背景映像の種類は限られているため、カラオケをする者に飽きが来るという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、カラオケをする者およびカラオケをしない者が、共通して関心を持つことができ、飽きの来ない背景映像を表示できる楽音再生装置を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、
請求項1に記載の発明では、楽曲情報を再生する楽曲情報再生手段と、この楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に楽曲背景映像を表示手段に表示する背景映像表示手段とが備えられた楽音再生装置において、
世の中に発生した時事を示す時事映像情報を年月日及び年別に記録した時事映像情報記録手段と、
年月日又は年を示す年データを入力する年データ入力手段と、
前記楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に、前記年データ入力手段に年月日が入力された場合には、当該年月日に対応する年月日に発生した前記時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記楽曲背景映像と交互に前記表示手段に再生表示し、
前記年データ入力手段に年が入力された場合には、当該年に対応する年に発生した前記時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記楽曲背景映像と交互に前記表示手段に再生表示する時事映像情報再生手段と、
が備えられたという技術的手段を採用する。
【0008】
請求項に記載の発明では、請求項に記載の楽音再生装置において、前記時事映像情報再生手段は、前記年データ入力手段により入力された年データに所定の年数を示す年数データを加算した加算値を演算する演算手段を備え、前記楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に、前記演算手段により演算された加算値により示される年に対応する年を示す発生年データまたは流行年データが含まれる時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記表示手段に表示するものであるという技術的手段を採用する。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の楽音再生装置において、前記時事映像情報は、世の中に発生した時事の内容を字幕、新聞の掲載事項および記録映像のうち、少なくとも1つにより示すものであるという技術的手段を採用する。
【0011】
【作用】
請求項1ないし請求項に記載の発明では、世の中に発生した時事を示す時事映像情報を年別に記録した時事映像情報記録手段と、上記楽曲情報再生手段により上記楽曲情報が再生される際に、上記時事映像情報記録手段に記録されている時事映像情報のうち、所定の時事映像情報を読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を上記表示手段に再生表示する時事映像情報再生手段とが備えられている。
つまり、上記楽曲情報が再生される際に、世の中に発生した時事を示す時事映像情報を上記表示手段に再生表示することができる。
したがって、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、カラオケの背景映像に代えて上記時事映像情報をモニタに表示することにより、カラオケに関心のない者もモニタを見て楽しむことができるし、カラオケをする者も背景映像に飽きた場合に上記時事映像情報を見ることにより、飽きが来ずに楽しむことができる。
【0014】
また、請求項に記載の発明のように、年月日のうち少なくとも年を示す年データを入力する年データ入力手段を備えることにより、上記時事映像情報再生手段は、上記楽曲情報再生手段により上記楽曲情報が再生される場合に、上記年データ入力手段により入力される年データにより示される年に対応する年に発生した時事映像情報を上記時事映像情報記録手段から読み出すことができるとともに、その読み出した時事映像情報を上記表示手段に表示することができる。
【0015】
つまり、曲が作成された年または流行した年に関係なく、所望の年月日のうち少なくとも年を示す年データを入力することにより、その年に発生した時事を示す時事映像を表示することができる。
したがって、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、自分の生まれた年を入力することにより、その年の10大ニュースなどを見ることができる。
【0016】
さらに、請求項に記載の発明のように、上記年データ入力手段により入力された年データに所定の年数を示す年数データを加算した加算値を演算する演算手段を備えることにより、上記楽曲情報再生手段により上記楽曲情報が再生される際に、上記演算手段により演算された加算値により示される年に対応する年を示す発生年データまたは流行年データが含まれる時事映像情報を上記時事映像情報記録手段から読み出すことができるとともに、その読み出した時事映像情報を上記表示手段に表示することができる。
【0017】
つまり、入力した年から所定の年数が経過した年に発生した時事を示す時事映像を表示することができる。
したがって、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、自分の生まれた年を入力した場合は、その年から10年または20年後の年の10大ニュースなどをモニタで見ることができる。
【0020】
そしてさらに、請求項に記載の発明では、上記時事映像情報を世の中に発生した時事の内容を字幕、新聞の掲載事項および記録映像のうち、少なくとも1つにより示すものとすることができる。
つまり、世の中に発生した時事にも、字幕や新聞の掲載事項で表示すれば十分なものと、映像で表示しないと意味のないものなど、様々なものがあるため、時事の内容に応じた形で表示する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の楽音再生装置の一実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、楽音再生装置として、通信回線を利用して曲が提供される、いわゆる通信カラオケ装置を代表に説明する。
まず、本実施形態の通信カラオケ装置の主要構成について、その外観を示す図1を参照して説明する。
【0022】
図1に示すように、カラオケ装置30には、カラオケ用の背景映像、歌詞を示す歌詞映像、ある年の10大ニュースなどの時事を示す時事映像などを表示する表示手段たるCRTモニタ(以下、モニタと略称する)32と、歌い手のモニタ用のモニタ34とが備えられている。また、上記時事映像を表示する制御、通信回線73を介しての楽曲情報たる曲データの受信、選曲、曲の予約、演奏される曲の音程制御(キーコントロール)、モニタ32,34に表示される映像の切替え、合成、分割などの各種制御を行う制御装置40が備えられている。
【0023】
さらに、マイク85,86から入力される音声と楽曲たるカラオケ曲とのミキシング、音声とカラオケ曲との音量バランス、エコー調整、ディレイ調整、音声信号の増幅、高音、低音の制御(トーンコントロール)などを行うアンプ16と、このアンプ16から出力される増幅信号を音として再生するフロアータイプの1組のスピーカ83,83と、天井用の1組のスピーカ84,84と、制御装置40を遠隔操作する送信器90とが備えられている。
【0024】
次に、制御装置40の装備について図2を参照して説明する。
図2(A)は、制御装置40の前面パネルの説明図、同図(B)は、制御装置40の背面パネルの説明図である。
図2(A)に示すように、制御装置40の前面パネルには、選曲する曲の番号の入力などを行うための0〜9のボタンからなるテンキー41と、制御装置40を選曲可能状態にし、また、選曲を確定するための選曲ボタン42とが設けられており、テンキー41の上には、選曲された曲の番号を5桁の数字でLED表示する選曲番号表示体43が設けられている。
【0025】
また、選曲番号表示体43の左には、演奏が予約されている曲の数をLED表示する予約曲数表示体44が設けられており、その下には、予約の取消を行うための取り消しボタン45と、演奏を停止させる演奏停止ボタン46と、歌っている途中で最初から歌い直すための歌い直しボタン47と、予約曲の間に割り込んで予約するための割り込みボタン48とが設けられている。さらに、前面パネルの左上には、送信器90から発信される光信号を受光する受光部58が設けられており、左下には、制御装置40の電源を起動させる電源ボタン59が設けられている。
【0026】
また、テンキー41の右には、演奏される曲のキーを低くするためのフラットキー49と、キーを標準にする標準キー50と、キーを高くするシャープキー51とが設けられており、その下には、ボーカルのメロディーラインの音量を設定するボーカルボタン52と、2コーラス目をカットする2コーラスカットボタン53と、曲の後奏部分をカットする後奏カットボタン54とが設けられている。
さらに、その下には、カラオケを行うモードとカラオケを行わないモードとに切り替えるカラオケ切替ボタン55と、通信回線73を介して入力されるデータを曲データからBGM、有線放送、テレビ放送などに切り替える入力切替ボタン56と、CRT32,34の表示をカラオケ店が提供しているサービス情報の表示に切り替えるサービスボタン57とが設けられている。
【0027】
また、図2(B)に示すように、制御装置40の背面パネルには、曲データを保有するサーバー72(図4参照)から配信される曲データを受信する通信回線73を接続する通信端子60が設けられており、この通信端子60の右方には、モニタ32の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子62と、モニタ34の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子63とが設けられている。また、その右側には、アンプ36の音声入力端子(図示省略)と接続される音声出力端子61が設けられている。
【0028】
また、図示しないが、アンプ36には、音量を調整するボリュームつまみと、マイク85,86を接続するマイク端子と、それらマイクから入力される音声とカラオケ曲との音量のバランス調整を行うためのバランス調整つまみと、エコーのかかり具合を調整するためのエコー調整つまみと、ディレイのかかり具合を調整するためのディレイ調整つまみなどが設けられている。
【0029】
次に、送信器90の構成について、それを示す図3を参照して説明する。
送信器90の左上には、制御装置40の電源をON、OFFする電源ボタン91が設けられており、右上には、曲の演奏終了後に拍手の音を再生するように設定するための拍手ボタン93が設けられており、その左には、拍手のモード(種類)を切り替えるモード切替ボタン92が設けられている。それらボタンの下には、制御装置40に設けられたボタンと同じ作用を行うボーカルボタン94と、2コーラスカットボタン95と、後奏カットボタン96とが設けられている。
【0030】
また、それらボタンの下には、制御装置40に設けられたボタンと同じく、フラットキー97、標準キー98、シャープキー99、テンキー100、選曲キー101、演奏停止キー102、取り消しキー103、歌い直しキー104、割り込みキー105が設けられている。なお、テンキー100は、生年月日などの個人情報の入力にも用いられ、その入力の確定には、登録ボタン107が用いられる。この登録ボタン107の下には、個人情報の登録先を選択する1ないし20の番号が付された選択ボタン108が設けられている。
なお、上記各ボタンおよびキーを押したときに、そのボタンまたはキーに対応する信号が、発信部106に内蔵されたLEDから発信される。
【0031】
次に、上記制御装置40の制御系の構成について、それをブロック図で示す図4を参照して説明する。
制御装置40には、曲データの送信要求、時事映像データの読出し、音声制御、映像制御、曲の演奏順序の予約および演奏順序の変更などをプログラムにしたがって行うCPU64が備えられている。このCPU64には、選曲された曲の番号を示す曲番号データなどを一時保存するRAM65と、送信器90から送信されるコマンドに対応する制御コマンドなどが記憶されたROM66と、CPU64による演算結果を一時保存するRAM68,69と、送信器90の選択ボタン108の各番号に対応する個人情報を記憶するEEPROM70とが接続されている。
【0032】
また、CPU64には、サーバー72から通信回線73および通信端子60を介して入力され、通信用モデム74によりデジタル信号に変換された曲データをハードディスクメモリに蓄積するハードディスクドライブユニット(以下、HDDと略称する)71が接続されている。このHDD71には、上記各制御、後述する各回路の動作制御をCPU64に実行させるためのプログラムなどが記録されている。サーバー72には、曲データが記憶されたHDD10が備えられている。
【0033】
さらに、CPU64には、タイマ78のカウントにしたがってMIDIデータをMIDI音源77へ書き込む制御を行うシーケンサ76と、MIDI音源77から出力される音データを入力してアナログ信号に変換する音声制御回路75とが接続されている。また、CPU64には、背景映像データが記録されたCD−ROMを再生するCD−ROM再生装置67と、時事映像データ(時事映像情報)が記録された時事映像情報記録手段たるCD−ROMを再生するCD−ROM再生装置112とが接続されている。
【0034】
またさらに、CPU64には、CD−ROM再生装置67から読出された背景映像データおよびHDD71から読出された曲データ中の歌詞映像データ(歌詞映像情報)を入力し、モニタ32,34に表示される映像として、図15に示すように、背景映像200中に歌詞映像202がスーパーインポーズされた映像を作成したり、歌詞映像202にテロップ204をかけたりする映像制御回路79が接続されている。この映像制御回路79は、図16に示すように、背景映像200に代えて時事映像300を表示する制御も行う。
またさらに、CPU64には、受光部58により受光された光信号をデジタル信号に変換する受光回路80と、上記各種ボタンを押したときに点灯するLEDへ表示信号を出力する表示回路81と、上記各種ボタンを押したときに発生するスイッチング信号を入力する入力回路82とが接続されている。
【0035】
次に、利用者が選曲してカラオケをするに至るまでのカラオケ装置30の一連の動作について図5ないし図14を参照して説明する。
まず、サーバー72に備えられたHDD10内に保存されている曲データの構成について図5を参照して説明する。
曲データ20は、曲番号を示す曲番号データ20a、MIDIデータ20b、歌詞映像データ20cなどから構成される。
【0036】
次に、CD−ROM再生装置112に収容された時事映像記録ディスクの保存内容について図6を参照して説明する。
時事映像記録ディスク23には、1年に発生した10大ニュースの映像を示す時事映像データ25と、その10大ニュースが発生した年を西暦で示す発生年データ24とを対応させて西暦順に記録されている。
また、HDD71には、図7に示すように、曲番号データ20aと、その曲番号データにより示される曲が作成された年、または、その曲が流行した年を示す年代コード28とを対応させて設定された曲番号年代対応テーブル26が保存されている。
なお、上記年代コード28が、本発明の作成年データ、または、流行年データに相当する。
【0037】
次に、カラオケを行う場合に、時事映像をモニタ32,34に表示するためのCPU64による制御内容について図10を参照して説明する。
まず、利用者が、送信器90を制御装置40に向けて、電源ボタン91を押すと、制御装置40の電源が投入され、これに連動してモニタ32,34およびアンプ36が起動する。続いて、モニタ32,34に「カラオケの背景映像に代えて、あなたが選んだ曲が流行した年の10大ニュースをモニタに表示したい場合は、曲番号の入力が終了した後に送信器の表示ボタンを押してください。」と表示される(ステップ90)。
【0038】
そして、送信器90の選曲ボタン101を押すと、選曲可能状態になり、テンキー100を押して歌いたい曲の曲番号を入力する。このとき、テンキーを押す毎に、その押したキーに対応する数字が、モニタ32,34および制御装置40の曲番号表示体43に表示され、曲番号の確認をできるようになっている。
なお、選曲中であることは、表示された数字が点滅表示されることにより確認できるようになっている。
【0039】
そして、曲番号の入力が終了し、選曲ボタン101を押すと入力した曲番号が確定されるとともに(ステップ100)、その曲番号を示す曲番号データがRAM65に一時格納される(ステップ120)。続いて、その一時格納された曲番号データをRAM65から読出すとともに、その読出した曲番号データにより示される曲番号に対応する曲データの送信要求を示す要求信号をサーバー72へ送信する(ステップ140)。すると、サーバー72は、自己のHDD10から上記要求信号に示される曲番号の曲データを検索して読出し、その読出された曲データは、通信回線73を介して制御装置40により受信され、通信用モデム74によってCPU64により処理可能なデータに変換されてHDD71に一時保存される(ステップ160)。
【0040】
続いて、表示ボタン109が押されている場合には(ステップ180)、RAM65に一時格納されている曲番号データ20aを読出すとともに、その曲番号データ20aにより示される曲番号を有する年代コードデータをHDD71に保存されている曲番号年代対応テーブル26から検索して読出す(ステップ200)。続いて、その読出した年代コードデータにより示される年と同じ年の発生年データ24が付された時事映像データ25をCR−ROM再生装置112を再生して時事映像記録ディスク23から読出す(ステップ220)。
【0041】
そして、読出した時事映像データ25をモニタ32,34に表示する(ステップ240)。このとき、HDD71に保存されている曲データ20も読出され、曲データ20に含まれる歌詞映像データは、映像制御回路79に入力され、モニタ32,34に表示可能な歌詞映像信号に変換される。
つまり、時事映像データおよび歌詞映像データは、図16に示すように、時事映像300の中に歌詞映像200がスーパーインポーズされて表示される。
【0042】
また、曲データ20に含まれるMIDIデータ20bは、シーケンサ76に取り込まれ、タイマ78のカウントにしたがってMIDI音源77に書き込まれる。MIDI音源77にMIDIデータの書き込まれた部分の音源データは、音声制御回路75へ出力され、アンプ36によって増幅可能なアナログの音楽信号に変換される。この音楽信号は、アンプ36へ出力され、増幅された後にスピーカ83,83、スピーカ84,84へ出力され、両スピーカによって再生される(ステップ260)。
【0043】
また、マイク85、または、マイク86から入力された音声は、アンプ36に内蔵されたマイクミキシング回路により、上記音楽信号とミキシングされ、このミキシングされたミキシング信号は、アンプ36により増幅された後にスピーカ83,83、スピーカ84,84へ出力され、両スピーカによって音楽信号および音声信号が再生される。
つまり、利用者は、自分の選んだ曲をモニタ32,34の画面に映し出された背景映像200および歌詞映像202を見ながらマイク85、または、マイク86を通して歌う(カラオケする)ことができる。
【0044】
その後、曲データ20の再生が終了すると(ステップ280)、予約曲があるかが判定され(ステップ300)、予約曲がない場合は、ステップ90へ戻り、予約曲がある場合は、RAM65に格納されている予約曲番号データを読み出し(ステップ320)、ステップ140へ戻り、その予約曲番号データにより示される曲番号の曲データの送信要求が行われる。
一方、ステップ180において否定判定された場合、つまり、表示ボタン109を押していない場合には、曲データ20に含まれているジャンルデータに対応する背景映像データが、CD−ROM再生装置67により読出され(ステップ330)、モニタ32,34に表示される(ステップ240)。
【0045】
以上のように、本第1実施形態のカラオケ装置によれば、カラオケの背景映像200に代えて、選んだ曲が流行した年に起きた10大ニュースを示す時事映像300をモニタ32,34に表示することができるため、カラオケの背景映像200に飽きていた者でも、新たな感覚で楽しく歌うことができる。しかも、カラオケ装置30が、スナックやバーなど、カラオケに関心がない者もいる場所に設置されている場合であっても、昔のニュースをモニタ32,34に表示することにより、カラオケに関心のない者もモニタを見て楽しむことができる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態のカラオケ装置について説明する。
本第2実施形態のカラオケ装置は、自分の誕生日に起きたニュースをモニタに表示できることを特徴とする。
なお、CD−ROM再生装置112により再生される時事映像記録ディスクには、図9に示すように、スタートアドレス15およびストップアドレス16が付された時事映像データ17が記録されている。また、時事映像記録ディスク23には、図8に示すように、西暦で1年毎に区分けした年代コード28と、月日を示す月日コード29と、上記時事映像データ17に付されたアドレスに対応するスタートアドレス15およびストップアドレス16とを対応させて設定された時事映像用テーブル14が記憶されている。
【0047】
最初に、生年月日を登録する場合のCPU64の制御内容について図11のフローチャートを参照して説明する。
まず、カラオケ装置30が起動したときにモニタ32,34に、「カラオケの背景映像に代えて、あなたが生まれた日に起きたニュースをご覧になりたい場合は、送信器の登録ボタンを押してください。」と表示する(ステップ380)。そして、登録ボタン107が押されると(ステップ400)、モニタ32,34に「あなたの生年月日を入力してください。」と表示し(ステップ420)、その入力が終了すると(ステップ440)、その入力された生年月日を示す年月日データをEEPROM70に格納する(ステップ460)。
【0048】
続いて、モニタ32,34に「生年月日を登録したい番号のボタン(選択ボタン)を押してください。」と表示し(ステップ480)、いずれかの選択ボタン108が押されると(ステップ500)、その押された選択ボタン108に付された番号に対応する選択番号データが、EEPROM70に格納されている年月日データに付される形でEEPROM70に格納される(ステップ520)。
これにより、上記押された選択ボタン108を押すことにより、登録した年月日データの読出しが可能となる。
【0049】
次に、上記格納された生年月日データにより示される日に起きたニュースを示す時事映像を表示する場合のCPU64の制御内容について図12のフローチャートを参照して説明する。
なお、ステップ160に至るまでの制御内容は、図10に示したステップ100ないし160と同じであるため、説明を省略する。
まず、いずれかの選択ボタン108が押されると(ステップ161)、その押された選択ボタン108に付された番号に対応する選択番号データが付された年月日データがEEPROM70から読出される(ステップ162)。
【0050】
続いて、その読出された年月日データにより示される年月日の付されたスタートアドレス15およびストップアドレス16を時事映像テーブル14から読出され、この読出されたスタートアドレス15およびストップアドレス16を有する時事映像データが時事映像記録ディスク18の中から選択されて読み出され(ステップ220)、モニタ32,34に表示される(ステップ240)。
たとえば、誕生日が、1960年2月13日であるとすると、図8に示すように、年代コードは60であり、月日コードは0213であるから、それに対応するスタートアドレスおよびストップアドレスは、それぞれ14:00、14:30である。
したがって、それらスタートアドレス14:00およびストップアドレス14:30に対応する時事映像データは、図9に示すように、1960年2月13日のニュースとなり、そのニュースを示す映像がモニタ32,34に表示される。
【0051】
このように、本第2実施形態のカラオケ装置によれば、カラオケの背景映像200に代えて、自分の生まれた日に起きたニュースをモニタ32,34に表示できるため、生まれた当時の世の中の状態を見ながらカラオケをすることができる。
なお、誕生日のうち、生まれた年のみを入力した場合は、その年の1年分の時事映像データの中から1つ、または、複数の時事映像データをランダムに選択して表示するように構成することもできる。また、歌い手以外の者の生年月日を入力して、その日に起きたニュースを見ることができるのは、勿論である。
【0052】
次に、本発明の第3実施形態のカラオケ装置について説明する。
本第3実施形態のカラオケ装置は、自分の生まれた年から何年か経過した年の誕生日に起きたニュースをモニタに表示できることを特徴とする。
なお、生年月日を入力して登録するまでの動作およびCPU64によるステップ90ないし162までは、上記第2実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0053】
まず、CPU64は、図13に示すように、ステップ162で読出された年月日データに基づいて歌い手の年齢を演算する(ステップ164)。たとえば、入力された生年月日が1965年1月15日であり、現在の暦が1996年8月8日であるとすると、歌い手の年齢は、(1996−1965)=31歳となる。続いて、10,20,30・・・からなる10の倍数の中から、上記演算された年齢より小さい数字をランダムに1つ選択し(ステップ165)、その選択した数字を上記生年月日の年を示す数字に加算する(ステップ166)。たとえば、上記例では、年齢が31歳であるから、選択可能な数字は、10、20および30であり、10が選択されたとすると、上記加算値は、(1965+10)年1月15日=1975年1月15日となる。
【0054】
そして、上記年数が加算された生年月日に対応するスタートアドレス15およびストップアドレス16が、時事映像用テーブル14から選択される。たとえば、上記例では、加算値が、1975年1月15日(年代コード75、月日コード0115)であるから、それらコードに対応するスタートアドレス15およびストップアドレス16は、図8に示すように、それぞれ4800:00、4800:30である。
続いて、それらスタートアドレス4800:00およびストップアドレス4800:30を有する時事映像データ17が、時事映像記録ディスク18から選択される。たとえば、上記例では、図9に示すように、スタートアドレス4800:00およびストップアドレス4800:30を有する1975年1月15日のニュースを示す時事映像データ17が読出され(ステップ220)、モニタ32,34に表示される(ステップ240)。
【0055】
以上のように、本第3実施形態のカラオケ装置によれば、自分の誕生日から、ある年数経過した年の誕生日に起きたニュースをカラオケをしながら見ることができる。
したがって、カラオケをする者のほか、カラオケに関心のない者も、モニタを見ながら当時をなつかしむことができる。特に、カラオケボックスなどでは、同じ年代の者が集まってカラオケする場合が多く、皆が当時のなつかしい映像に高い関心を持っているため、当時の映像を表示することにより、場の雰囲気をより一層盛り上げることができる。
なお、誕生日のうち、生まれた年のみを入力した場合は、その年に上記選択された年数を加算した年の1年分の時事映像データの中から1つ、または、複数の時事映像データをランダムに選択して表示するように構成することもできる。
【0056】
次に、本発明の第4実施形態のカラオケ装置について説明する。
本第4実施形態のカラオケ装置は、歌詞映像がモニタに表示されていないときに時事映像をモニタに表示できることを特徴とする。
なお、生年月日を入力して登録するまでの動作およびCPU64によるステップ90ないし220までは、上記第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0057】
まず、CPU64は、図14に示すように、背景映像データを読出し(ステップ221)、曲データ20を再生する(ステップ222)。続いて、時事映像をモニタ32,34に表示し(ステップ223)、曲の前奏部分の再生が終了すると(ステップ224)、モニタ32,34の表示を時事映像から背景映像に切り替える(ステップ225)。そして、曲の間奏部分の再生が開始されると(ステップ226)、再び時事映像の表示に切替え(ステップ227)、間奏部分の再生が終了すると(ステップ228)、再び背景映像の表示に切り替える(ステップ229)。続いて、曲の後奏部分の再生が開始されると(ステップ230)、再び時事映像の表示に切替える(ステップ231)。
なお、表示ボタン109が押されていない場合には(ステップ180)、背景映像データを読出し(ステップ330)、曲データを再生し(ステップ331)、背景映像を表示する(ステップ332)。
【0058】
このように、本第4実施形態のカラオケ装置によれば、曲の前奏部分、間奏部分および後奏部分が再生されている間のみ、時事映像をモニタ32,34に表示することができる。
つまり、歌詞映像が表示されていない間に時事映像をモニタに表示できる。
したがって、歌詞映像を見ながら歌っているときに、時事映像が表示されることにより、歌詞映像が見難くなることを防止することができる。しかも、時事映像および背景映像が、交互にモニタに表示されるため、変化に富んでおり、見ていて飽きが来ない。
なお、時事映像データと共に、時事を音声で示す時事音声データを時事映像記録ディスクに記録しておき、時事映像をモニタに表示する際に、時事音声をスピーカ83,83およびスピーカ84,84により再生するようにすることもできる。
【0059】
上記各実施形態では、送信器90に設けられた表示ボタン109を押すことにより、時事映像を表示する制御が開始されるように構成されているが、表示ボタン109を再度押すことにより、時事映像の表示から背景映像の表示に切り替わり、もう一度表示ボタン109を押すと、再び時事映像に切り替わるというように、表示ボタン109のON、OFFにより、モニタの表示を切り替えるように構成することもできる。
【0060】
また、上記各実施形態では、時事映像情報として、ニュースの記録映像を代表に説明したが、その年に流行した映画、テレビ番組などを時事映像情報として表示することもできる。さらに、時事映像情報の形態は、記録映像のほか、文字映像、または、新聞の掲載事項を示す映像であってもよい。
ところで、CPU64により実行されるステップ90ないしステップ240が、本発明の時事映像情報再生手段として機能し、ステップ380ないしステップ520が、年データ入力手段として機能する。また、ステップ164ないしステップ166が、本発明の演算手段として機能する。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カラオケをする者およびカラオケをしない者が、共通して関心を持つことができ、飽きの来ない背景映像を表示できる楽音再生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施形態のカラオケ装置の外観説明図である。
【図2】 (A)は、カラオケ装置に備えられた制御装置の前面パネルの説明図であり、(B)は、制御装置の背面パネルの説明図である。
【図3】 カラオケ装置に備えられた送信器の説明図である。
【図4】 制御装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】 曲データの構成を示す説明図である。
【図6】 時事映像記録ディスクの記録内容を示す説明図である。
【図7】 曲番号年代対応テーブルの構成を示す説明図である。
【図8】 時事映像用テーブルの構成を示す説明図である。
【図9】 時事映像記録ディスクの記録内容を示す説明図である。
【図10】 本発明第1実施形態のCPU64により実行される時事映像表示制御の内容を示すフローチャートである。
【図11】 CPU64により実行される個人情報登録制御の内容を示すフローチャートである。
【図12】 本発明第2実施形態のCPU64により実行される時事映像表示制御の内容を示すフローチャートである。
【図13】 本発明第3実施形態のCPU64により実行される時事映像表示制御の内容を示すフローチャートである。
【図14】 本発明第4実施形態のCPU64により実行される時事映像表示制御の内容を示すフローチャートである。
【図15】 モニタ32に表示された背景映像および歌詞映像を示す説明図である。
【図16】 モニタ32に表示された時事映像および歌詞映像を示す説明図である。
【符号の説明】
10,71 HDD
20 曲データ
30 カラオケ装置
32,34 モニタ
36 アンプ
40 制御装置
64 CPU
67,112 CD−ROM再生装置
72 サーバー
73 通信回線
83,84 スピーカ
85,86 マイク
90 送信器
107 登録ボタン
108 選択ボタン
109 表示ボタン

Claims (3)

  1. 楽曲情報を再生する楽曲情報再生手段と、この楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に楽曲背景映像を表示手段に表示する背景映像表示手段とが備えられた楽音再生装置において、
    世の中に発生した時事を示す時事映像情報を年月日及び年別に記録した時事映像情報記録手段と、
    年月日又は年を示す年データを入力する年データ入力手段と、
    前記楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に、前記年データ入力手段に年月日が入力された場合には、当該年月日に対応する年月日に発生した前記時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記楽曲背景映像と交互に前記表示手段に再生表示し、
    前記年データ入力手段に年が入力された場合には、当該年に対応する年に発生した前記時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記楽曲背景映像と交互に前記表示手段に再生表示する時事映像情報再生手段と、
    が備えられたことを特徴とする楽音再生装置。
  2. 前記時事映像情報再生手段は、前記年データ入力手段により入力された年データに所定の年数を示す年数データを加算した加算値を演算する演算手段を備え、前記楽曲情報再生手段により前記楽曲情報が再生される際に、前記演算手段により演算された加算値により示される年に対応する年を示す発生年データまたは流行年データが含まれる時事映像情報を前記時事映像情報記録手段から読み出すとともに、その読み出した時事映像情報を前記表示手段に表示するものであることを特徴とする請求項に記載の楽音再生装置。
  3. 前記時事映像情報は、世の中に発生した時事の内容を字幕、新聞の掲載事項および記録映像のうち、少なくとも1つにより示すものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の楽音再生装置。
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