JP2004333577A - カラオケ映像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】臨場感にあふれた観客の映像をムード映像として出力する技術を提供する。
【解決手段】演奏会の観客の模様を写した多種多様な映像シーンを集約した観客映像データベースを備え、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の数量的な規模により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の演奏履歴情報に基づいて、演奏回数が多いほど顧客規模の大きな分類の映像シーンを選択し、選択した複数の映像シーンを演奏中に順次表示する。
【選択図】 図3
【解決手段】演奏会の観客の模様を写した多種多様な映像シーンを集約した観客映像データベースを備え、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の数量的な規模により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の演奏履歴情報に基づいて、演奏回数が多いほど顧客規模の大きな分類の映像シーンを選択し、選択した複数の映像シーンを演奏中に順次表示する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、カラオケ楽曲の伴奏音楽の演奏時にムード映像をディスプレイに表示するカラオケ映像システムに関し、とくに臨場感のある観客の映像を出力する情報処理技術に関する。
【0002】
【発明の背景】
カラオケ楽曲の伴奏音楽の演奏時にディスプレイに表示されるムード映像は、カラオケの楽しみの一つになっている。したがって、ムード映像を内容豊富に充実させることは、カラオケの商品性を高めることにつながる。そのために様々な工夫がこらされるようになった。
【0003】
例えば、カラオケ事業者が楽曲の内容にあわせてロケを行ったり元歌歌手を登場させたりして、様々な工夫をして各楽曲に専用の映像番組を制作して供給しているものがある。また、制作コストやメモリ容量の合理化等のために一般的な通信タイプのカラオケ装置で採用されているような共用の映像シーンを各楽曲で使い回す方式においても、各曲で使用する映像シーンを曲の内容に合わせて事前に決めておき、その楽曲が演奏されるときには必ず決まったムード映像が表示される方式もあれば、演奏される楽曲の音楽ジャンルに適合する映像シーンをランダムに選択して表示するような方式もある。
【0004】
さらにカラオケの娯楽性を高めるために、たとえば特開平3−288193号公報や特開平11−109984号公報に開示されているような、歌唱音声の歌唱採点に応じてムード映像を切り替える技術も開発されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−288193号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−109984号公報
【0007】
【発明の開示】
近年の映像処理技術のめざましい高度化にともなって、とくにゲーム市場において仮想的な臨場感が追求されている。あたかもスキー場でスキーをしているような感覚を味わうことができるゲームや、プレイヤーの分身をゲーム画面に登場させるものなどもあり、現実と仮想世界が一体化して境界を感じさせない。
【0008】
そこで本発明者は、カラオケにおいても、歌唱者があたかもプロの歌手として観客の前で歌っているかのようなダイナミックな臨場感を表現できると流行るだろうと考えた。
【0009】
以上の事情に鑑みてなされた本発明の目的は、臨場感のある観客の映像をムード映像として出力することにある。
本発明に係るカラオケ映像システムは、演奏会の観客の模様を写した多種多様な映像シーンを集約した観客映像データベースを備え、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の数量的な規模により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の演奏履歴情報に基づいて、演奏回数が多いほど顧客規模の大きな分類の映像シーンを選択し、選択した複数の映像シーンを演奏中に順次表示することとした。
【0010】
この発明において、望ましくは、観客映像データベースの各映像シーンは写っている演奏会の雰囲気により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の雰囲気分類情報に基づいて、適合する雰囲気分類の映像シーンを選択する。
【0011】
また望ましくは、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の興奮度に応じて複数種類に分類されており、カラオケ演奏中の歌唱採点情報に基づいて、採点がよいほど興奮度の高い分類の映像シーンを選択する。
【0012】
【発明の実施の形態】
===一実施例の概要===
本発明に係るカラオケ映像システムは、一般的なカラオケ装置に適用される。カラオケ装置に備わる観客映像データベースには、演奏会の観客の様子(模様)を映像化した多数の映像シーンが属性情報に基づいて分類されて格納されている。楽曲の演奏時には、その楽曲の人気度(演奏回数)や雰囲気、さらには歌唱の採点結果に適した映像シーンが選択され、ムード映像として表示されるものである。
【0013】
図1には、本実施例に係るカラオケ装置のハードウェア主体の構成例を示している。このカラオケ装置は周知のパソコン相当のコンピュータ応用機器である。中央処理装置11がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体であり、大容量の外部記憶としてのハードディスク装置12とCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク再生装置13と、加入者電話回線やISDN電話回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置14と、利用者からの入力と利用者に向けての応答をやりとりする利用者インタフェース装置15と、MIDI形式の音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置16と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカから発音する音響装置17と、CRTやLCDあるいはPDPなどを用いたディスプレイ18と、このディスプレイ18に表示すべき映像データを処理する映像処理装置19とを備えている。
【0014】
利用者インタフェース装置15には、装置本体の操作パネル(キーボードとディスプレイ)が含まれるとともに、短距離無線通信手段を備えたカラオケリモコン装置が付属している。
【0015】
===カラオケ装置の基本機能===
カラオケ装置の中央処理装置11は、利用者インタフェース装置15を介して受信した演奏予約コマンドに基づいて、適宜な記憶部に演奏予約の待ち行列を作成し、カラオケ楽曲の演奏順番を管理している。中央処理装置11は、演奏予約コマンドを受信すると、これに含まれている楽曲IDがカラオケデータベースに登録されている演奏可能な楽曲のIDであることを確認したうえで、その楽曲IDを待ち行列に登録する。
【0016】
中央処理装置11は、待ち行列から登録順に楽曲IDを取り出して、ハードディスク装置12に構築されたカラオケデータベースから該当する楽曲のカラオケデータを取りだして処理する。カラオケデータは、楽曲IDをキーとして、MIDIデータやADPCMデータなどで表現された伴奏音楽の起源となる音楽演奏データと、伴奏音楽に同期して歌詞字幕を表示するための歌詞字幕データと、伴奏音楽の出力期間に表示すべき映像番組を直接または間接に指定する映像選択データなどが対応づけられたデータ群である。
【0017】
また本実施例のカラオケ装置では、ハードディスク装置12に楽曲索引データベースを構築して管理している。楽曲索引データベースは、カラオケデータベースに含まれているカラオケ演奏可能な楽曲について、属性情報を記述したデータベースである。属性情報として、楽曲IDをキーとして曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞といったさまざまな属性情報項目が格納されている。特に本発明に特徴的な属性情報として、雰囲気分類情報が付帯されている。この雰囲気分類情報には、ハードロック、スロー、アップテンポ、民族音楽などといった楽曲の雰囲気を表現する多数の雰囲気属性が含まれ、各楽曲について1以上の雰囲気属性が記述されている。
【0018】
また、本実施例に係るカラオケ装置においては、よく知られた歌唱採点機能を備えている。カラオケ演奏中に歌唱者の音声信号をマイクロホンから採取し、所定期間ごとに音高やその長さ(符長)などの情報を抽出してカラオケデータに含まれる主旋律データを基準として比較し、採点結果を出力する。
【0019】
さらに、中央処理装置11は、所定期間の演奏履歴情報を集計して管理している。たとえば前月1ヶ月分の演奏履歴情報を収集し、演奏された各楽曲について演奏回数を集計し、楽曲IDとその演奏回数とを対応づけした演奏回数リストを作成し管理している。あわせて上記の歌唱採点結果も集計し、各楽曲について平均点を算出して管理している。
【0020】
===観客映像データベースの構成例===
中央処理装置11は、CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクを記憶資源として観客映像データベースを構築し管理している。図2に観客映像データベースに格納されているデータの論理構成を示している。各映像シーンは、その格納位置によって識別される。格納位置は、一般的には映像シーンの開始位置や終了位置を示す区分IDによって指定される。本実施例において、区分IDは光ディスクチェンジャのチェンジャIDとそのチェンジャ内でのディスク番号からなるディスク格納場所と、そのディスク内での時間的位置(分/秒/フレーム)によって指定される。各格納位置は、開始位置の区分IDで特定されている。
【0021】
各映像シーンは属性情報項目により縦横に分類されている。本実施例における属性情報項目として、観客数の多少からなる観客規模と、観客の盛り上がりぶり(興奮度)、映像の雰囲気分類の3項目が各映像シーンについて記述されている。観客規模としては、大・中・小の3つに分類され、興奮度としては大・中・小の3つに分類される。
さらに、雰囲気分類としては、ロマンティック、リッチ、ダイナミック、夜景、屋外、情熱的といったさまざまな雰囲気属性が含まれる。各映像シーンには1つ以上の適合する雰囲気属性が記述され、多面から雰囲気の分類がなされている。
【0022】
例えば、大きな野外コンサート会場に満員の観客が総立ちになっている映像シーンについて、観客規模は大、雰囲気属性はダイナミックかつ屋外、興奮度は大といったように分類されている。また、小ホールに満員の観客が聴き入っている様子の映像シーンについて、観客規模は大、雰囲気属性はリッチかつロマンティック、興奮度は小といった具合である。
なお、属性の分類は上記例に制限されず、より多種多様な属性による分類を妨げるものではない。
【0023】
===観客映像シーンの選択処理===
本実施例は、カラオケ演奏時にカラオケ楽曲に適した複数の観客映像シーンを観客映像データベースから選択して、適宜な順番でつなぎ合わせてディスプレイ18に表示するものである。選択手順として、まず楽曲の人気の度合いに応じて表示する観客の規模を決定し、その観客規模に適合する映像シーンに絞り込む。人気の高い楽曲は、カラオケでもたびたび選曲されるし、聴きたい観客も多い。逆に、人気の低い楽曲は、選曲される回数も少なく、集客力も小さい。そこで、所定期間における演奏回数に基づいて人気の度合いを判断し、観客規模を決定する。
【0024】
次に、人気度(演奏回数)に応じて選出した複数の映像シーンの中から、楽曲の雰囲気に適合した映像シーンに絞りこむ。各楽曲に対応付けられている雰囲気属性に適合した雰囲気属性をもつ映像シーンに絞り込み、適宜に選択してカラオケ演奏と同期してディスプレイ18に出力する。
【0025】
カラオケ演奏中には、逐次歌唱が採点されている。適宜に採点結果を受け取ると、雰囲気属性に基づいて絞り込んだ映像シーンの中から、採点結果に基づいて演奏シーンを選択して変更する。この際に、歌唱が巧く採点結果が平均より大幅に上回った場合には観客が盛り上がるように、興奮度が大の映像シーンに切り替える。逆に歌唱が拙く採点結果が平均より大幅に下回った場合には観客の反応が冷ややかになるように、興奮度が小の映像シーンに切り替える。
【0026】
以下、各処理について詳細に説明する。
なお、ディスプレイ18は1台に限るものではない。カラオケ楽曲の演奏中に歌詞を表示するディスプレイ18とは別にムード映像専用のディスプレイを付設して表示することも可能である。
【0027】
===観客規模による絞り込み===
本実施例に特徴的な、観客映像データベースから適宜な観客映像シーンを選択する処理フローを図3に示している。カラオケ演奏順がくると、待ち行列から楽曲IDを取り出す(図3のステップ301)とともに、演奏回数リストを参照して演奏回数に応じて観客規模を判定する(ステップ302)。つまり、演奏回数リストから取り出した演奏回数が例えば100回以上の場合には、観客規模は大と判定し、演奏回数が20回以上100回未満の場合には観客規模は中とする。また演奏回数が20回未満の場合には観客規模は小と判定する。
このようにして判定した観客規模に適合した映像シーンを映像出力候補として絞り込む。映像データベースに格納された全映像シーンがたとえば3000シーンとして、映像出力候補は1000シーンに絞り込まれたりする。
【0028】
===雰囲気属性による絞り込み===
次に、この楽曲の観客規模に適合した映像シーン(先の1000シーン)の中から、さらにこの楽曲の雰囲気に適合する映像シーンを選択して映像出力候補の映像シーンを絞り込む。つまり、この楽曲について雰囲気分類情報を参照し、雰囲気属性が適合する映像シーンを選択する(ステップ303)。
【0029】
楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性とを対照してそれらの適合性を判定する処理(ステップ303)における判定アルゴリズムについて、図を用いて説明する。図4は楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性との適合性を示す図である。図の横方向には楽曲の雰囲気属性が列挙され、縦方向には映像シーンの雰囲気属性が列挙され、交差する箇所にはそれぞれの適合の度合いが記載されている。適合度合いは、例えば、0は適合しないことを示し、0から9の10段階で表わされている。
例えば、楽曲の雰囲気属性「ハードロック」について、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」の適合度合いは0、「リッチ」の適合度合いは3、「ダイナミック」の度合いは9というように表わされる。また、楽曲の雰囲気属性「民族音楽」について、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」の適合度合いは5、「リッチ」の適合度合いは1、「ダイナミック」の度合いは2というように表わされている。
【0030】
ある楽曲用に演奏シーンを選択する際には、図4に例示された対照表からこの楽曲について記述されている雰囲気属性に関する部分を抽出し、これらの雰囲気属性について、映像シーンの雰囲気属性との適当度合いを対照する。図5は、雰囲気属性として「スロー」「民族音楽」が記述されている楽曲Aについて、雰囲気が適合する映像シーンを選択する手順を示したものである。まず、図4の対照表から楽曲の雰囲気属性「スロー」「民族音楽」の部分を抽出する。各々の映像シーンの雰囲気属性について、この楽曲の雰囲気属性との適合度合いの数値を合計し、合計数の大きい順にこの楽曲に適合する度合いの高い雰囲気属性とする。
【0031】
図5の例においては、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」について、楽曲の雰囲気属性「スロー」との適合度8と「民族音楽」との適合度5を合計した13を楽曲Aとの適合度とする。同様に、映像シーンの雰囲気属性「リッチ」については、楽曲の雰囲気属性「スロー」との適合度5と「民族音楽」との適合度1とを合計した6を楽曲Aとの適合度とする。以下同様にして映像シーンの各雰囲気属性について楽曲Aとの適合度を算出し、「ダイナミック」と楽曲Aとの適合度は2、「夜景」と楽曲Aとの適合度は5、「屋外」と楽曲Aとの適合度は9、「情熱的」と楽曲Aとの適合度は7というように算出する。
そして、この楽曲Aとの適合度の高い順に適合する映像シーンを絞り込んでいく。この例では、「ロマンティック」「屋外」「情熱的」「リッチ」「夜景」「ダイナミック」の順に雰囲気属性が適合する映像シーンを映像出力候補として選出し、数を絞り込んでいく。こうして先の1000シーンから、200シーン、100シーン、70シーン、50シーン、30シーン、25シーンというように、順次映像出力候補が絞り込まれていく。
【0032】
このようにして雰囲気属性が適合する順に映像出力候補の映像シーンを絞り込んだ後には、この25シーンの中からランダムに選出したり適宜につなぎ合わせたりして、カラオケ演奏時のムード映像として、カラオケ演奏と同期してディスプレイ18に映像出力を開始する(ステップ304)。
【0033】
===歌唱採点結果に基づく絞り込み===
カラオケ演奏中には、歌唱採点結果に基づいて映像シーンを変更する。たとえば、中央処理装置11が所定期間で歌唱採点結果を受け取った場合に、その結果が当該楽曲についての平均点より上回り、その差が例えば15点以上になった場合には、興奮度大の映像シーンに切り替える(ステップ305〜307)。逆に採点結果が平均点より下回りその差が15点以上になった場合には、興奮度小の映像シーンに切り替える。
【0034】
この際には映像シーンの内容の連続性を考慮して、興奮度だけが大または小に変更となるように先に絞り込んだ25シーンの中から映像シーンを選択する。そのためには、観客映像データベースに、興奮度だけが異なる各種の映像シーンをそろえて格納しておいたり、演奏開始時には興奮度が中の映像シーンを選択するようにしておいたりする。あるいは、観客規模や雰囲気属性が異なるさまざまな映像シーンを、よく知られたマルチストーリー方式のDVD−ROMとして作成しておき、再生途中に歌唱採点結果を受けて分岐するように構成しておくことも可能である。
【0035】
カラオケ演奏中には、採点結果を受けて映像シーンを変更することは、1回に限らずに複数回できる。その度に平均点と比較して興奮度が変わるようにするだけでなく、点数があがったら興奮度を大きくするように映像シーンを切り替えることも可能である。たとえば、採点の最初の所定区間において採点結果が平均点より20点低く、次の区間では16点低かった場合に、演奏開始時の興奮度は中とし、最初の採点結果を受けて興奮度を小とし、次の採点結果を受けて興奮度を小のままでなく中に切り替える。
【0036】
また、1曲の演奏中に複数回映像シーンを変更する場合に、25シーンの映像シーンから出力した映像シーンは除いて次々と絞り込んでいくことも可能であるし、出力済みの映像シーンを、興奮度に合わせて再度映像出力することも可能である。
【0037】
===他の実施形態===
以上に示した映像シーンの選択アルゴリズムは一例にすぎない。例えば、楽曲の雰囲気に適合する映像シーンを選択する処理について、映像シーンと楽曲の雰囲気をそれぞれ分類する際には、同一の雰囲気属性を用いて分類しておき、演奏する楽曲の雰囲気属性と雰囲気属性が一致する映像シーンを選択する方式も可能である。
また、カラオケ演奏開始前の選択手順において、観客規模による絞り込みと雰囲気による絞り込みとは処理順序を逆にすることも可能である。
【0038】
カラオケ映像システムの構成も、本実施例の構成に限るものではない。ネットワークを介して接続される別体装置に機能を分散させてシステムを構成することも可能である。たとえば観客映像データベースや楽曲索引データベース等をネットワーク上のサーバーに備え、カラオケ装置と適時にデータ通信するように構成することも可能である。あるいはカラオケ装置とデータ通信可能な多機能カラオケリモコン装置に楽曲索引データベースを備えたり、観客映像シーン選択処理などの機能を分担させたりすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明にかかるカラオケ映像システムによれば、楽曲の雰囲気や流行りの程度に応じた臨場感あふれる観客映像がカラオケ演奏時に表示されるので、歌唱者はあたかもプロの歌手として観客の前で歌っているかのようなダイナミックな臨場感を味わうことができる。歌唱の巧拙によっても映像中の観客の興奮度も変わるので、よりいっそうの臨場感を味わえるうえに、歌唱にも熱がはいる。そのためカラオケの新たな楽しみが創出され、カラオケ利用者が増大することを期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカラオケ装置のハードウェア構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る観客映像データベースのデータの論理構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る観客映像シーンの選択処理フロー図である。
【図4】本発明の一実施例に係る楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性との適合性を示した対照図である。
【図5】本発明の一実施例に係る楽曲の雰囲気属性と適合する映像シーンを選択するアルゴリズムを説明するための図である。
【符号の説明】
11 中央処理装置
12 ハードディスク装置
13 光ディスク再生装置
【発明が属する技術分野】
この発明は、カラオケ楽曲の伴奏音楽の演奏時にムード映像をディスプレイに表示するカラオケ映像システムに関し、とくに臨場感のある観客の映像を出力する情報処理技術に関する。
【0002】
【発明の背景】
カラオケ楽曲の伴奏音楽の演奏時にディスプレイに表示されるムード映像は、カラオケの楽しみの一つになっている。したがって、ムード映像を内容豊富に充実させることは、カラオケの商品性を高めることにつながる。そのために様々な工夫がこらされるようになった。
【0003】
例えば、カラオケ事業者が楽曲の内容にあわせてロケを行ったり元歌歌手を登場させたりして、様々な工夫をして各楽曲に専用の映像番組を制作して供給しているものがある。また、制作コストやメモリ容量の合理化等のために一般的な通信タイプのカラオケ装置で採用されているような共用の映像シーンを各楽曲で使い回す方式においても、各曲で使用する映像シーンを曲の内容に合わせて事前に決めておき、その楽曲が演奏されるときには必ず決まったムード映像が表示される方式もあれば、演奏される楽曲の音楽ジャンルに適合する映像シーンをランダムに選択して表示するような方式もある。
【0004】
さらにカラオケの娯楽性を高めるために、たとえば特開平3−288193号公報や特開平11−109984号公報に開示されているような、歌唱音声の歌唱採点に応じてムード映像を切り替える技術も開発されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−288193号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−109984号公報
【0007】
【発明の開示】
近年の映像処理技術のめざましい高度化にともなって、とくにゲーム市場において仮想的な臨場感が追求されている。あたかもスキー場でスキーをしているような感覚を味わうことができるゲームや、プレイヤーの分身をゲーム画面に登場させるものなどもあり、現実と仮想世界が一体化して境界を感じさせない。
【0008】
そこで本発明者は、カラオケにおいても、歌唱者があたかもプロの歌手として観客の前で歌っているかのようなダイナミックな臨場感を表現できると流行るだろうと考えた。
【0009】
以上の事情に鑑みてなされた本発明の目的は、臨場感のある観客の映像をムード映像として出力することにある。
本発明に係るカラオケ映像システムは、演奏会の観客の模様を写した多種多様な映像シーンを集約した観客映像データベースを備え、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の数量的な規模により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の演奏履歴情報に基づいて、演奏回数が多いほど顧客規模の大きな分類の映像シーンを選択し、選択した複数の映像シーンを演奏中に順次表示することとした。
【0010】
この発明において、望ましくは、観客映像データベースの各映像シーンは写っている演奏会の雰囲気により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の雰囲気分類情報に基づいて、適合する雰囲気分類の映像シーンを選択する。
【0011】
また望ましくは、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の興奮度に応じて複数種類に分類されており、カラオケ演奏中の歌唱採点情報に基づいて、採点がよいほど興奮度の高い分類の映像シーンを選択する。
【0012】
【発明の実施の形態】
===一実施例の概要===
本発明に係るカラオケ映像システムは、一般的なカラオケ装置に適用される。カラオケ装置に備わる観客映像データベースには、演奏会の観客の様子(模様)を映像化した多数の映像シーンが属性情報に基づいて分類されて格納されている。楽曲の演奏時には、その楽曲の人気度(演奏回数)や雰囲気、さらには歌唱の採点結果に適した映像シーンが選択され、ムード映像として表示されるものである。
【0013】
図1には、本実施例に係るカラオケ装置のハードウェア主体の構成例を示している。このカラオケ装置は周知のパソコン相当のコンピュータ応用機器である。中央処理装置11がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体であり、大容量の外部記憶としてのハードディスク装置12とCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク再生装置13と、加入者電話回線やISDN電話回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置14と、利用者からの入力と利用者に向けての応答をやりとりする利用者インタフェース装置15と、MIDI形式の音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置16と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカから発音する音響装置17と、CRTやLCDあるいはPDPなどを用いたディスプレイ18と、このディスプレイ18に表示すべき映像データを処理する映像処理装置19とを備えている。
【0014】
利用者インタフェース装置15には、装置本体の操作パネル(キーボードとディスプレイ)が含まれるとともに、短距離無線通信手段を備えたカラオケリモコン装置が付属している。
【0015】
===カラオケ装置の基本機能===
カラオケ装置の中央処理装置11は、利用者インタフェース装置15を介して受信した演奏予約コマンドに基づいて、適宜な記憶部に演奏予約の待ち行列を作成し、カラオケ楽曲の演奏順番を管理している。中央処理装置11は、演奏予約コマンドを受信すると、これに含まれている楽曲IDがカラオケデータベースに登録されている演奏可能な楽曲のIDであることを確認したうえで、その楽曲IDを待ち行列に登録する。
【0016】
中央処理装置11は、待ち行列から登録順に楽曲IDを取り出して、ハードディスク装置12に構築されたカラオケデータベースから該当する楽曲のカラオケデータを取りだして処理する。カラオケデータは、楽曲IDをキーとして、MIDIデータやADPCMデータなどで表現された伴奏音楽の起源となる音楽演奏データと、伴奏音楽に同期して歌詞字幕を表示するための歌詞字幕データと、伴奏音楽の出力期間に表示すべき映像番組を直接または間接に指定する映像選択データなどが対応づけられたデータ群である。
【0017】
また本実施例のカラオケ装置では、ハードディスク装置12に楽曲索引データベースを構築して管理している。楽曲索引データベースは、カラオケデータベースに含まれているカラオケ演奏可能な楽曲について、属性情報を記述したデータベースである。属性情報として、楽曲IDをキーとして曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞といったさまざまな属性情報項目が格納されている。特に本発明に特徴的な属性情報として、雰囲気分類情報が付帯されている。この雰囲気分類情報には、ハードロック、スロー、アップテンポ、民族音楽などといった楽曲の雰囲気を表現する多数の雰囲気属性が含まれ、各楽曲について1以上の雰囲気属性が記述されている。
【0018】
また、本実施例に係るカラオケ装置においては、よく知られた歌唱採点機能を備えている。カラオケ演奏中に歌唱者の音声信号をマイクロホンから採取し、所定期間ごとに音高やその長さ(符長)などの情報を抽出してカラオケデータに含まれる主旋律データを基準として比較し、採点結果を出力する。
【0019】
さらに、中央処理装置11は、所定期間の演奏履歴情報を集計して管理している。たとえば前月1ヶ月分の演奏履歴情報を収集し、演奏された各楽曲について演奏回数を集計し、楽曲IDとその演奏回数とを対応づけした演奏回数リストを作成し管理している。あわせて上記の歌唱採点結果も集計し、各楽曲について平均点を算出して管理している。
【0020】
===観客映像データベースの構成例===
中央処理装置11は、CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクを記憶資源として観客映像データベースを構築し管理している。図2に観客映像データベースに格納されているデータの論理構成を示している。各映像シーンは、その格納位置によって識別される。格納位置は、一般的には映像シーンの開始位置や終了位置を示す区分IDによって指定される。本実施例において、区分IDは光ディスクチェンジャのチェンジャIDとそのチェンジャ内でのディスク番号からなるディスク格納場所と、そのディスク内での時間的位置(分/秒/フレーム)によって指定される。各格納位置は、開始位置の区分IDで特定されている。
【0021】
各映像シーンは属性情報項目により縦横に分類されている。本実施例における属性情報項目として、観客数の多少からなる観客規模と、観客の盛り上がりぶり(興奮度)、映像の雰囲気分類の3項目が各映像シーンについて記述されている。観客規模としては、大・中・小の3つに分類され、興奮度としては大・中・小の3つに分類される。
さらに、雰囲気分類としては、ロマンティック、リッチ、ダイナミック、夜景、屋外、情熱的といったさまざまな雰囲気属性が含まれる。各映像シーンには1つ以上の適合する雰囲気属性が記述され、多面から雰囲気の分類がなされている。
【0022】
例えば、大きな野外コンサート会場に満員の観客が総立ちになっている映像シーンについて、観客規模は大、雰囲気属性はダイナミックかつ屋外、興奮度は大といったように分類されている。また、小ホールに満員の観客が聴き入っている様子の映像シーンについて、観客規模は大、雰囲気属性はリッチかつロマンティック、興奮度は小といった具合である。
なお、属性の分類は上記例に制限されず、より多種多様な属性による分類を妨げるものではない。
【0023】
===観客映像シーンの選択処理===
本実施例は、カラオケ演奏時にカラオケ楽曲に適した複数の観客映像シーンを観客映像データベースから選択して、適宜な順番でつなぎ合わせてディスプレイ18に表示するものである。選択手順として、まず楽曲の人気の度合いに応じて表示する観客の規模を決定し、その観客規模に適合する映像シーンに絞り込む。人気の高い楽曲は、カラオケでもたびたび選曲されるし、聴きたい観客も多い。逆に、人気の低い楽曲は、選曲される回数も少なく、集客力も小さい。そこで、所定期間における演奏回数に基づいて人気の度合いを判断し、観客規模を決定する。
【0024】
次に、人気度(演奏回数)に応じて選出した複数の映像シーンの中から、楽曲の雰囲気に適合した映像シーンに絞りこむ。各楽曲に対応付けられている雰囲気属性に適合した雰囲気属性をもつ映像シーンに絞り込み、適宜に選択してカラオケ演奏と同期してディスプレイ18に出力する。
【0025】
カラオケ演奏中には、逐次歌唱が採点されている。適宜に採点結果を受け取ると、雰囲気属性に基づいて絞り込んだ映像シーンの中から、採点結果に基づいて演奏シーンを選択して変更する。この際に、歌唱が巧く採点結果が平均より大幅に上回った場合には観客が盛り上がるように、興奮度が大の映像シーンに切り替える。逆に歌唱が拙く採点結果が平均より大幅に下回った場合には観客の反応が冷ややかになるように、興奮度が小の映像シーンに切り替える。
【0026】
以下、各処理について詳細に説明する。
なお、ディスプレイ18は1台に限るものではない。カラオケ楽曲の演奏中に歌詞を表示するディスプレイ18とは別にムード映像専用のディスプレイを付設して表示することも可能である。
【0027】
===観客規模による絞り込み===
本実施例に特徴的な、観客映像データベースから適宜な観客映像シーンを選択する処理フローを図3に示している。カラオケ演奏順がくると、待ち行列から楽曲IDを取り出す(図3のステップ301)とともに、演奏回数リストを参照して演奏回数に応じて観客規模を判定する(ステップ302)。つまり、演奏回数リストから取り出した演奏回数が例えば100回以上の場合には、観客規模は大と判定し、演奏回数が20回以上100回未満の場合には観客規模は中とする。また演奏回数が20回未満の場合には観客規模は小と判定する。
このようにして判定した観客規模に適合した映像シーンを映像出力候補として絞り込む。映像データベースに格納された全映像シーンがたとえば3000シーンとして、映像出力候補は1000シーンに絞り込まれたりする。
【0028】
===雰囲気属性による絞り込み===
次に、この楽曲の観客規模に適合した映像シーン(先の1000シーン)の中から、さらにこの楽曲の雰囲気に適合する映像シーンを選択して映像出力候補の映像シーンを絞り込む。つまり、この楽曲について雰囲気分類情報を参照し、雰囲気属性が適合する映像シーンを選択する(ステップ303)。
【0029】
楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性とを対照してそれらの適合性を判定する処理(ステップ303)における判定アルゴリズムについて、図を用いて説明する。図4は楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性との適合性を示す図である。図の横方向には楽曲の雰囲気属性が列挙され、縦方向には映像シーンの雰囲気属性が列挙され、交差する箇所にはそれぞれの適合の度合いが記載されている。適合度合いは、例えば、0は適合しないことを示し、0から9の10段階で表わされている。
例えば、楽曲の雰囲気属性「ハードロック」について、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」の適合度合いは0、「リッチ」の適合度合いは3、「ダイナミック」の度合いは9というように表わされる。また、楽曲の雰囲気属性「民族音楽」について、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」の適合度合いは5、「リッチ」の適合度合いは1、「ダイナミック」の度合いは2というように表わされている。
【0030】
ある楽曲用に演奏シーンを選択する際には、図4に例示された対照表からこの楽曲について記述されている雰囲気属性に関する部分を抽出し、これらの雰囲気属性について、映像シーンの雰囲気属性との適当度合いを対照する。図5は、雰囲気属性として「スロー」「民族音楽」が記述されている楽曲Aについて、雰囲気が適合する映像シーンを選択する手順を示したものである。まず、図4の対照表から楽曲の雰囲気属性「スロー」「民族音楽」の部分を抽出する。各々の映像シーンの雰囲気属性について、この楽曲の雰囲気属性との適合度合いの数値を合計し、合計数の大きい順にこの楽曲に適合する度合いの高い雰囲気属性とする。
【0031】
図5の例においては、映像シーンの雰囲気属性「ロマンティック」について、楽曲の雰囲気属性「スロー」との適合度8と「民族音楽」との適合度5を合計した13を楽曲Aとの適合度とする。同様に、映像シーンの雰囲気属性「リッチ」については、楽曲の雰囲気属性「スロー」との適合度5と「民族音楽」との適合度1とを合計した6を楽曲Aとの適合度とする。以下同様にして映像シーンの各雰囲気属性について楽曲Aとの適合度を算出し、「ダイナミック」と楽曲Aとの適合度は2、「夜景」と楽曲Aとの適合度は5、「屋外」と楽曲Aとの適合度は9、「情熱的」と楽曲Aとの適合度は7というように算出する。
そして、この楽曲Aとの適合度の高い順に適合する映像シーンを絞り込んでいく。この例では、「ロマンティック」「屋外」「情熱的」「リッチ」「夜景」「ダイナミック」の順に雰囲気属性が適合する映像シーンを映像出力候補として選出し、数を絞り込んでいく。こうして先の1000シーンから、200シーン、100シーン、70シーン、50シーン、30シーン、25シーンというように、順次映像出力候補が絞り込まれていく。
【0032】
このようにして雰囲気属性が適合する順に映像出力候補の映像シーンを絞り込んだ後には、この25シーンの中からランダムに選出したり適宜につなぎ合わせたりして、カラオケ演奏時のムード映像として、カラオケ演奏と同期してディスプレイ18に映像出力を開始する(ステップ304)。
【0033】
===歌唱採点結果に基づく絞り込み===
カラオケ演奏中には、歌唱採点結果に基づいて映像シーンを変更する。たとえば、中央処理装置11が所定期間で歌唱採点結果を受け取った場合に、その結果が当該楽曲についての平均点より上回り、その差が例えば15点以上になった場合には、興奮度大の映像シーンに切り替える(ステップ305〜307)。逆に採点結果が平均点より下回りその差が15点以上になった場合には、興奮度小の映像シーンに切り替える。
【0034】
この際には映像シーンの内容の連続性を考慮して、興奮度だけが大または小に変更となるように先に絞り込んだ25シーンの中から映像シーンを選択する。そのためには、観客映像データベースに、興奮度だけが異なる各種の映像シーンをそろえて格納しておいたり、演奏開始時には興奮度が中の映像シーンを選択するようにしておいたりする。あるいは、観客規模や雰囲気属性が異なるさまざまな映像シーンを、よく知られたマルチストーリー方式のDVD−ROMとして作成しておき、再生途中に歌唱採点結果を受けて分岐するように構成しておくことも可能である。
【0035】
カラオケ演奏中には、採点結果を受けて映像シーンを変更することは、1回に限らずに複数回できる。その度に平均点と比較して興奮度が変わるようにするだけでなく、点数があがったら興奮度を大きくするように映像シーンを切り替えることも可能である。たとえば、採点の最初の所定区間において採点結果が平均点より20点低く、次の区間では16点低かった場合に、演奏開始時の興奮度は中とし、最初の採点結果を受けて興奮度を小とし、次の採点結果を受けて興奮度を小のままでなく中に切り替える。
【0036】
また、1曲の演奏中に複数回映像シーンを変更する場合に、25シーンの映像シーンから出力した映像シーンは除いて次々と絞り込んでいくことも可能であるし、出力済みの映像シーンを、興奮度に合わせて再度映像出力することも可能である。
【0037】
===他の実施形態===
以上に示した映像シーンの選択アルゴリズムは一例にすぎない。例えば、楽曲の雰囲気に適合する映像シーンを選択する処理について、映像シーンと楽曲の雰囲気をそれぞれ分類する際には、同一の雰囲気属性を用いて分類しておき、演奏する楽曲の雰囲気属性と雰囲気属性が一致する映像シーンを選択する方式も可能である。
また、カラオケ演奏開始前の選択手順において、観客規模による絞り込みと雰囲気による絞り込みとは処理順序を逆にすることも可能である。
【0038】
カラオケ映像システムの構成も、本実施例の構成に限るものではない。ネットワークを介して接続される別体装置に機能を分散させてシステムを構成することも可能である。たとえば観客映像データベースや楽曲索引データベース等をネットワーク上のサーバーに備え、カラオケ装置と適時にデータ通信するように構成することも可能である。あるいはカラオケ装置とデータ通信可能な多機能カラオケリモコン装置に楽曲索引データベースを備えたり、観客映像シーン選択処理などの機能を分担させたりすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明にかかるカラオケ映像システムによれば、楽曲の雰囲気や流行りの程度に応じた臨場感あふれる観客映像がカラオケ演奏時に表示されるので、歌唱者はあたかもプロの歌手として観客の前で歌っているかのようなダイナミックな臨場感を味わうことができる。歌唱の巧拙によっても映像中の観客の興奮度も変わるので、よりいっそうの臨場感を味わえるうえに、歌唱にも熱がはいる。そのためカラオケの新たな楽しみが創出され、カラオケ利用者が増大することを期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカラオケ装置のハードウェア構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る観客映像データベースのデータの論理構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る観客映像シーンの選択処理フロー図である。
【図4】本発明の一実施例に係る楽曲の雰囲気属性と映像シーンの雰囲気属性との適合性を示した対照図である。
【図5】本発明の一実施例に係る楽曲の雰囲気属性と適合する映像シーンを選択するアルゴリズムを説明するための図である。
【符号の説明】
11 中央処理装置
12 ハードディスク装置
13 光ディスク再生装置
Claims (3)
- 演奏会の観客の模様を写した多種多様な映像シーンを集約した観客映像データベースを備え、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の数量的な規模により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の演奏履歴情報に基づいて、演奏回数が多いほど顧客規模の大きな分類の映像シーンを選択し、選択した複数の映像シーンを演奏中に順次表示することを特徴とするカラオケ映像システム。
- 請求項1において、観客映像データベースの各映像シーンは写っている演奏会の雰囲気により複数種類に分類されており、カラオケ楽曲を演奏する際に、その楽曲の雰囲気分類情報に基づいて、適合する雰囲気分類の映像シーンを選択することを特徴とするカラオケ映像システム。
- 請求項1または2において、観客映像データベースの各映像シーンは写っている観客の興奮度に応じて複数種類に分類されており、カラオケ演奏中の歌唱採点情報に基づいて、採点がよいほど興奮度の高い分類の映像シーンを選択することを特徴とするカラオケ映像システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012053371A1 (ja) * | 2010-10-20 | 2012-04-26 | 株式会社メガチップス | アミューズメントシステム |
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2003
- 2003-04-30 JP JP2003125627A patent/JP2004333577A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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