JP4171739B2 - 車両用歩行者保護装置並びにかかる装置における荷重特性のチューニング方法 - Google Patents

車両用歩行者保護装置並びにかかる装置における荷重特性のチューニング方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用歩行者保護装置とかかる装置における荷重特性のチューニング方法に係り、特に、車両前面の下部部位に設置されて、車両前面に衝突乃至は接触した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、かかる脚部の下部部位を払って、歩行者の脚部を保護する車両用歩行者保護装置の改良された構造と、そのような装置の荷重特性を有利にチューニングする方法とに関するものである。
従来から、自動車等の車両においては、衝突時に生ずる衝撃エネルギーを吸収し、車体や乗員を保護することを主な目的として、車両の前面や後面、或いは側面等に、各種の保護装置が設置されている。また、近年では、車両の前面に歩行者が衝突(接触)した際に、歩行者を保護する装置も、車両前面に設置されるようになってきている。
そして、かかる歩行者保護装置の一種として、フロントバンパの内側や、フロントバンパとは独立して、その下部に設置されて、歩行者が車両前面に衝突したときに入力される衝撃荷重に対する反力を、歩行者の脚部の下部部位に作用せしめることで、かかる脚部の下部部位を払って(すくい上げて)、歩行者を車両側に転倒させ、それにより、歩行者の車両との接触によって生ずる膝の無理な方向への曲げ角度を有利に小さく為して、膝に対する骨折等の傷害の発生を可及的に防止し、以て、歩行者の保護及び安全を図るように構成した、所謂脚払い装置が、知られている。
このような歩行者保護装置の一種たる脚払い装置には、例えば、車両前面の下部部位に、少なくとも一部が車両前面から突出位置せしめられた状態で、車幅方向に延びる樹脂発泡体と、かかる樹脂発泡体の背面に接触位置せしめられた状態で、車幅方向に延びる梁部材とを設置してなる構造を有するもの(例えば、下記特許文献1参照)や、金属パイプ等からなり、車両前面の下部部位に、車幅方向に延出する状態で固定された構造を有するもの(例えば、下記特許文献2参照)等があるが、何れも、改良すべき欠点が存していた。即ち、前者の樹脂発泡体と梁部材とからなる歩行者保護装置にあっては、部品点数が多く、それ故に、部品コストが高く、しかも設置が面倒であった。また、後者の金属パイプからなる歩行者保護装置は、不可避的に大重量となるだけでなく、車両前面に即した形状に成形することが容易ではなかったのである。
かかる状況下、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、このプレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触して、かかる脚部の下部部位を払うようにした歩行者保護装置が、提案されている(例えば、下記特許文献3参照)。また、この従来の歩行者保護装置にあっては、プレート部の前側部位の一方の面上に、平板状の複数のリブが、格子状に組み合わされた状態で立設されて、かかる前側部位の剛性が大きく(高く)されていると共に、そのような前側部位を除く残りのプレート部分が、かかる前側部位を車両の前面から突出位置させるのに十分な長さをもって車両前後方向に延びる平板形態を有して、構成されている。
かくの如き構造を有する歩行者保護装置にあっては、部品点数が少なく、しかも車両前面に一部が突出位置せしめられるプレート部が成形性に優れた合成樹脂製品にて構成されているため、前記せる樹脂発泡体と梁部材とからなる装置や金属パイプからなる装置がそれぞれ有する欠点を有利に解消した上で、歩行者の保護が図られている。また、プレート部の前側部位の剛性が大きくされているところから、歩行者の脚部に接触せしめられた際に、その衝撃によるプレート部の前側部位の変形が防止されるか、又はその変形量が十分に小さくされ、以て、プレート部に入力される衝撃荷重に対する反力が、歩行者の脚部に対して、プレート部の前側部位を通じて効率的に作用せしめられるようになっているのである。
ところが、本発明者等が、上記の如き合成樹脂製のプレート部を有する従来の歩行者保護装置について、各種の試験を行って、様々な検討を加えたところ、かかる歩行者保護装置にあっては、プレート部の前側部位が歩行者の脚部と接触したときに入力される衝撃荷重の最大値が目標値に達しない場合があり、そして、そうなった場合には、歩行者の脚部の接触時に、歩行者の脚部を払うのに必要な反力を確保することが出来なくなって、歩行者の脚部の十分な保護が困難となることが、判明したのである。
また、一般に、車両前面に設置される歩行者保護装置においては、設置されるべき車両の種類等に拘わらず、車両前面への歩行者の脚部の衝突時に、その衝撃荷重に対する反力を、衝突した歩行者の脚部に対して十分に作用せしめて、かかる歩行者の脚部を確実に払うことが出来るように、車種等によって互いに異なる、例えば、車両前面の形状や、車両前面において歩行者保護装置と共に設置されるフロントバンパの衝撃吸収構造等に応じて、荷重特性が最適化されていることが要求される。しかしながら、前述せる如き構造を有する従来の歩行者保護装置では、荷重特性をチューニングすることが容易ではなく、従って、荷重特性の最適化を図ることが難しかったのである。
特開2001−277963号公報 特開2004−25976号公報 特開2004−203183号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、車両前面に衝突した歩行者の脚部を確実に払って、十分に保護することが出来る車両用歩行者保護装置を提供することにあり、また、そのような車両用歩行者保護装置における荷重特性を容易に且つ確実に最適化し得る荷重特性のチューニング方法を提供することも、本発明の課題とするものである。
而して、本発明者等は、それらの課題を解決するために、先ず、合成樹脂製のプレート部を備えた、前記せる如き構造を有する従来の車両用歩行者保護装置が前面に設置された試験車両を用いて、車両前面への歩行者の脚部の衝突を想定した歩行者衝突試験を行った。その結果、従来装置においては、歩行者の脚部との衝突時に、剛性が大きくされたプレート部の前側部分が、前述せる如く、その変形が防止されるか、又は変形量が可及的に小さくされるものの、そのような前側部位を除く残りのプレート部分が、単純な平板形態とされ、しかも、その車両前後方向の長さが比較的に長くされているために、衝撃の入力方向に対応する長さ方向(車両前後方向)の中央部の一個所で屈曲(座屈)せしめられるようになることが、判明した。また、かかる歩行者衝突試験によって、従来装置の荷重特性を調べたところ、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の単位時間当たりの上昇量が比較的に小さくなっていることも、明らかとなった。
そして、本発明者等は、それらの事実から、従来装置におけるプレート部の前側部分に対して歩行者の脚部が接触せしめられた際に、かかる前側部位を除く残りのプレート部分が略V字状に折れ曲がるようになるために、従来装置が、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の立上りが緩やかな荷重特性、つまり目標荷重に到達するまでに相当量の時間を必要とされる如き荷重特性を示すようになり、従って、それが原因で、従来装置において、衝撃荷重の最大値が目標値に到達しないケースが生ずることとなると推察したのである。
そこで、本発明者等は、剛性が大きくされた前側部位を除く残りのプレート部分の変形挙動と荷重特性との関係について、鋭意研究を行った。その結果、歩行者の脚部との接触に伴う衝撃入力により、前側部位を除く残りのプレート部分を、衝撃の入力方向に対応する長さ方向(車両前後方向)において所定距離を隔てた二個所で屈曲(座屈)せしめて、全体が略S字状乃至は階段状に折れ曲がるようにすれば、衝撃入力の初期段階において、衝撃荷重を急激に上昇させ得ることを見出した。そして、その上で、様々な試験と検討を更に繰り返し行った結果、剛性が大きくされた前側部位を除く残りのプレート部分が、部分的に異なる剛性を有し、しかも、そのような剛性の異なる部分が特定の順番に位置せしめられるように構成されることによって、かかる前側部位を除く残りのプレート部分が、衝撃入力により、上記の如き略S字状乃至は階段状に折れ曲がるような変形挙動を示すようになることをも、見出したのである。
すなわち、本発明は、かくの如き知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置において、前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有していることを特徴とする車両用歩行者保護装置にある。
すなわち、この本発明に従う車両用歩行者保護装置にあっては、車両前後方向に延びるように配置された合成樹脂製のプレート部のうち、車両前面に衝突した歩行者の脚部が接触せしめられる前側部位が、それを除く残りの部位よりも剛性が大きくされている。そして、そのような前側部位を除く残りのプレート部分が、車両との固定部位を含む、剛性が最も小さくされた後側部位と、かかる後側部位の前側に位置せしめられて、後側部位よりも剛性が大きくされた中間部位とにて構成されている。
それ故、かかる本発明装置においては、車両前面への歩行者の脚部の衝突に伴う衝撃入力時に、プレート部のうち、中間部位と後側部位との境界部分と、後側部位における車両への固定部位の前方側の近位部とにおいて応力集中が惹起せしめられ、それによって、それらの境界部分と前方側近位部の二個所で屈曲(座屈)せしめられて、プレート部の全体が略S字状乃至は階段状に折れ曲げられるようになり、以て、衝撃入力の初期段階において、衝撃荷重が急激に上昇(増大)せしめられることとなる。そして、その結果、車両前面への歩行者の脚部の衝突に伴って入力される衝撃荷重の最大値が、速やかに且つ確実に目標値に到達せしめられ得て、かかる衝撃荷重に対する反力が十分に且つ確実に確保され得る。
従って、かくの如き本発明に従う車両用歩行者保護装置によれば、車両前面への歩行者の脚部の衝突時に、その衝撃荷重に対する反力が、衝突した歩行者の脚部に対して十分に作用せしめられて、かかる歩行者の脚部が確実に払われ得、以て、歩行者の脚部が、より高いレベルで十分に保護され得ることとなるのである。
また、本発明に係る車両用歩行者保護装置においては、例えば、プレート部の中間部位の車両前後方向長さを増減することで、かかる中間部位の長さに応じて、プレート部における中間部位と後側部位との境界部分と、プレート部の後側部位における車両への固定部位の前方側近位部との間の間隔、換言すれば、車両前面への歩行者の脚部の衝突に伴う衝撃入力時に屈曲せしめられる部分同士の間隔を任意に変更することが出来、そして、それによって、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の上昇量を調整することが可能となる。例えば、それら境界部分と前方側近位部との間隔を広げることにより、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の上昇量を小さく為し、また、そのような間隔を狭めることによって、かかる衝撃荷重の上昇量を大きく為すことが出来るようになる。
従って、かかる本発明装置にあっては、単に、プレート部の中間部位の車両前後方向長さを変更するだけで、荷重特性を任意に変化させることが出来、その結果、設置されるべき車種等によって、要求特性が異なる場合にも、それに容易に対応させることが可能となるのである。
発明の態様
ところで、本発明は、少なくとも、以下に列挙する如き各種の態様において、好適に実施され得るものである。
(1) 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置において、前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有していることを特徴とする車両用歩行者保護装置。
(2) 上記せる態様(1)において、前記プレート部の中間部位に、車両の前後方向に隣り合い且つ車両の左右方向の全長に連続して延びる複数のエリアが設定されると共に、それら複数のエリアが、後方側に位置するもの程、小さな剛性を有するように構成されていること。この本態様によれば、車両前面への歩行者の脚部の衝突に伴う衝撃入力時に、かかる衝撃の大きさによっては、プレート部の中間部位における互いに剛性が異なる複数のエリアの境界部分においても、プレート部を屈曲させることが可能となり、それによって、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の過剰な上昇が、有利に抑えられ得る。
(3) 上記せる態様(1)又は態様(2)において、前記プレート部の前側部位と前記プレート部の中間部位のそれぞれに対して、車両の前後方向に延びる複数の補強リブが、車両の左右方向に間隔をおいて一体的に設けられて、該前側部位と該中間部位のそれぞれの剛性が、該補強リブが設けられていない前記プレート部の後側部位の剛性よりも大きくなるように構成される一方、該複数の補強リブが、該中間部位よりも該前側部位に、車両の左右方向の間隔を密にして、数多く設けられることにより、該前側部位の剛性が、該中間部位の剛性よりも大きくなるように構成されていること。このような本態様においては、例えば、プレート部の前側部位や中間部位に対して、プレート部とは別の部材を固着するようなことなしに、プレート部の前側部位と中間部位と後側部位のそれぞれの剛性が互いに異なるように構成することが出来、それによって、部分的に剛性が異なるプレート部、ひいては装置全体が、可及的に少ない部品点数で、有利に構成され得る。
(4) 上記せる態様(1)又は態様(2)において、前記プレート部の中間部位が、前記プレート部の後側部位よりも厚肉とされて、該中間部位の剛性が、該後側部位の剛性よりも大きくなるように構成される一方、前記プレート部の前側部位が、該中間部位よりも厚肉とされて、該前側部位の剛性が、該中間部位の剛性よりも大きくなるように構成されていること。このような本態様にあっても、前記態様(3)と同様に、可及的に少ない部品点数にて、部分的に剛性が異なるプレート部、ひいては装置全体を有利に構成することが出来る。
(5) 上記せる態様(1)又は態様(2)において、前記プレート部の中間部位の少なくとも何れか一方の面に、所定の剛性を有する第一の板状補強部材が固着されて、該中間部位の剛性が、前記プレート部の後側部位の剛性よりも大きくなるように構成される一方、前記プレート部の前側部位の少なくとも何れか一方の面に、該第一の板状補強部材よりも大きな剛性を有する第二の板状補強部材が固着されて、該前側部位の剛性が、該第一の板状補強部材が固着された該中間部位の剛性よりも大きくなるように構成されていること。このような本態様においては、プレート部自体を、単一の剛性を有する、例えば単純な平板にて構成することが出来、それによって、プレート部自体の設計が容易となる。
(6) 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置の荷重特性をチューニングする方法において、前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有するように構成して、該前側部位の前記突出部分が前記歩行者の脚部に接触せしめられたときの衝撃荷重の入力により、該中間部位と該後側部位との境界部分と、該後側部位における車両への固定部位の前方側近位部とが屈曲変形せしめられるように為した上で、該中間部位の車両前後方向の長さを変更して、該境界部分と該前方側近位部との間隔を任意に変化させることにより、該前側部位の該脚部との接触により入力せしめられる衝撃荷重の最大値の大きさを調整して、荷重特性のチューニングを行うようにしたことを特徴とする車両用歩行者保護装置における荷重特性のチューニング方法。
この本態様においては、例えば、車両前面の形状や、車両前面において歩行者保護装置と共に設置されるフロントバンパの衝撃吸収構造等に応じて、様々なタイプの荷重特性が要求される場合にあっても、単に、プレート部の中間部位の車両前後方向長さを変えるだけの極めて簡単な設計変更によって、衝撃荷重の最大値の大きさを任意に変化させて、荷重特性を容易にチューニングすることが出来る。
従って、かくの如き本態様によれば、車両用歩行者保護装置における荷重特性の最適化が極めて容易に且つ確実に達成され得、その結果、設置されるべき車両の種類等に拘わらず、車両前面への歩行者の脚部の衝突時に、その衝撃荷重に対する反力を、衝突した歩行者の脚部に対して十分に作用せしめて、かかる歩行者の脚部を確実に払うように為すことが可能となるのである。
(7) 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置の荷重特性をチューニングする方法において、前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有するように構成して、該前側部位の前記突出部分が前記歩行者の脚部に接触せしめられたときの衝撃荷重の入力により、該中間部位と該後側部位との境界部分と、該後側部位における車両への固定部位の前方側近位部とが屈曲変形せしめられるように為した上で、該境界部分に、該前側部位の剛性よりも小さい範囲内で、該境界部分の剛性を増大せしめる第一の補強部材を固着せしめる一方、該前方側近位部に、該中間部位の剛性よりも小さい範囲内で、該前方側近位部の剛性を増大せしめる第二の補強部材を固着せしめることによって、該前側部位の該脚部との接触により入力せしめられる衝撃荷重の最大値の大きさを調整して、荷重特性のチューニングを行うようにしたことを特徴とする車両用歩行者保護装置における荷重特性のチューニング方法。
この本態様にあっても、例えば、車両前面の形状や、車両前面において歩行者保護装置と共に設置されるフロントバンパの衝撃吸収構造等に応じて、様々なタイプの荷重特性が要求される場合に、単に、プレート部の中間部位と後側部位との境界部分や、プレート部の後側部位における車両への固定部位の前方側近位部に、第一の補強部材や第二の補強部材を固着せしめるだけの極めて簡単な設計変更により、それら境界部分や前方側近位部の曲げ弾性率及び曲げ強度を適宜に変更せしめることが出来、またそれによって、衝撃荷重の最大値の大きさを任意に変化させて、荷重特性を容易にチューニングすることが出来る。
従って、かくの如き本態様によっても、上記の態様(6)と同様な作用・効果が、極めて有効に享受され得ることとなる。
(8) 上記せる態様(6)又は態様(7)において、前記プレート部の中間部位に、車両の前後方向に隣り合い且つ車両の左右方向の全長に連続して延びる複数のエリアを設定すると共に、それら複数のエリアのうち、後方側に位置するもの程、小さな剛性を有するように構成したこと。この本態様によれば、車両前面への歩行者の脚部の衝突に伴う衝撃入力時に、かかる衝撃の大きさによっては、プレート部の中間部位における互いに剛性が異なる複数のエリアの境界部分においても、プレート部を屈曲させることが可能となり、それによって、衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の過剰な上昇を有利に抑えることが出来、また、荷重特性のチューニングを、より緻密に行うことが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う歩行者保護装置の一実施形態としての自動車の前面に設置されたフロントバンパの内側に取り付けられる脚払い装置が、その上面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の脚払い装置10は、プレート部としての基板12を有して、構成されている。
より詳細には、この基板12は、例えば、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂材料からなり、図1における左右方向で、脚払い装置10の自動車への設置状態下において車幅方向に延びる方向(以下からは左右方向と言う)の寸法が、車幅よりも所定寸法だけ短く、且つ図1における上下方向で、自動車の前後方向に延びる方向(以下からは前後方向と言う)の寸法が、左右方向の寸法よりも十分に短くされた、全体として、略横長矩形状を呈する薄肉板材にて構成されている。また、かかる基板12においては、その前方側の先端面が、フロントバンパの内側形状に対応した湾曲面形態を呈する先端湾曲面14とされている。なお、基板12の左右方向や前後方向の寸法は、設置されるべき自動車の車幅や設置スペースの大きさ等に応じて適宜に決定されるところであるが、例えば、前後方向の寸法は、80〜200mm程度とされる。また、厚さは、一般に3mm程度とされる。
そして、そのような基板12の上面には、先端湾曲面14側の前端部から後方に向かって一定の高さで真っ直ぐに連続して延びる、薄肉平板状の第一縦リブ16の複数(ここでは、12個)が、左右方向において互いに一定の距離を隔てて隣り合い、且つそれぞれ同一の高さをもって、一体的に立設されている。また、かかる基板12の上面における前後方向の略中央部には、左右方向長さの略全長に亘って、一定の高さで真っ直ぐに連続して延びる、薄肉平板状の第一横リブ18が、複数の第一縦リブ16の全てのものに対して十字状に組み合わされた状態で、一体的に立設されている。
なお、複数の第一縦リブ16の配置間隔は、例えば25mm程度とされており、また、各第一縦リブ16の高さと肉厚は、一般に、前者が25mm程度で、後者が3mm程度とされている。更に、各第一縦リブ16の長さは、基板12の前後方向長さの略3/4程度の寸法とされている。一方、第一横リブ18は、各第一縦リブ16と略同程度の高さと肉厚とを有している。
また、基板12の上面における前方側端部には、左右方向に所定長さで連続して延びる複数(ここでは、4個)の第二横リブ20が、先端湾曲面14に沿って1列に並び、且つ複数の第一縦リブ16のうちの幾つかのもの(ここでは、3個)を、その前端部同士において相互に連結するようにして、一体的に立設されている。この第二横リブ20も、第一縦リブ16や第一横リブ18と略同程度の高さと肉厚とを有する薄肉平板形状を呈している。
さらに、基板12の上面における第二横リブ20の形成部位よりも後側に所定寸法偏寄した部分には、所定高さをもって突出し且つ左右方向長さの略全長に亘って連続して延びる第三横リブ22が、設けられている。即ち、この第三横リブ22は、基板12の先端湾曲面14から前後方向長さの略1/4程度の分だけ後方側に位置する部位において、複数の第一縦リブ16の全てのものに交差しつつ、前側部分を横切るように延出せしめられて、その前側の側面において、各第二横リブ20の後側の側面と所定距離を隔てて対向位置せしめられている。また、かかる第三横リブ22は、前記せる薄肉平板状の第一縦リブ16や第一及び第二横リブ18,20とは異なって、基板12上面の前側部分における後側への偏寄部位が、下面において開口する縦断面コ字形状を呈するように屈曲せしめられてなる如き形態をもって、構成されている。
更にまた、そのように、基板12の上面において互いに対向位置せしめられた第三横リブ22と複数の第二横リブ20との間の部分には、第二横リブ20の後側側面から第三横リブ22の前側側面に向かって、前後方向に真っ直ぐに延びる第二縦リブ24が、複数の第一縦リブ16のうち、左右方向に隣り合うもの同士の間の略中央部にそれぞれ一つずつ位置するように、一定的に形成されている。つまり、ここでは、基板12の上面における各第二横リブ20とそれに対向位置する第三横リブ22部分との間に、第一縦リブ16の前方側の一部と第二縦リブ24とが、第一縦リブ16同士の配置間隔の半分に相当する略12.5mm程度の密な配置間隔をもって、左右方向において並列して位置せしめられているのである。なお、この第二縦リブ24は、第一縦リブ16や第一及び第二横リブ18,20と同様に、薄肉の平板形状を呈し、それらのリブ16,18,20と略同程度の高さと肉厚とを有して、構成されている。
かくして、本実施形態では、基板12における上面全体の略1/4程度を占める前側部位26に、左右方向に密に並んで位置せしめられた複数の第一縦リブ16及び複数の第二縦リブ24と、それら第一及び第二縦リブ16,24と格子状に組み合わされて、位置せしめられた第二横リブ20と第三横リブ22とが、それぞれ一体的に設けられている。また、基板12における上面全体の略1/4程度を占める後側部位28には、リブ等の突起物が何等設けられておらず、かかる後側部位28の上面が平坦面とされている。そして、それら前側部位26と後側部位28の間に挟まれて位置する、基板12における上面全体の略1/2程度を占める中間部位30には、複数の第一縦リブ16のそれぞれにおける前方側の一部を除く部位と第一横リブ18とが、それぞれ十字状に組み合わされて、一体的に設けられている。
これによって、かかる本実施形態の脚払い装置10にあっては、四種類のリブ16,20,22,24が上面に数多く設けられた基板12の前側部位26が、リブが何等設けられていない基板12の後側部位28よりも、曲げ荷重に対する剛性、つまり、自動車への設置状態下で、前後方向に入力せしめられる衝撃荷重に対する変形強度において、十分に大きくされている。また、二種類のリブ16,18が上面に前側部位26よりも少ない数で設けられた基板12の中間部位30が、かかる前側部位26よりも小さく、且つリブが何等設けられていない基板12後側部位28よりも大きな剛性を有するようにされているのである。
なお、このことから明らかなように、本実施形態では、第一縦リブ16と第二縦リブ24とにて、補強リブが構成されており、また、それらに加えて、第一、第二、及び第三横リブ18,20,22によっても、補助的な補強リブが構成されている。また、前記せるように、脚払い装置10においては、基板12の前後方向の全長が一般に80〜200mm程度とされるところから、最も剛性の大きな前側部位26と最も剛性の小さな後側部位28のそれぞれの前後方向の長さ(図2にL1 とL3 とにて示される寸法)が15〜50mm程度とされ、また、前側部位26よりも小さく且つ後側部位28よりも大きな剛性を有する中間部位30の前後方向の長さ(図2にL2 にて示される寸法)が50〜100mm程度とされる。
さらに、ここでは、図1乃至図3に示されるように、基板12における前側部位26と中間部位30のそれぞれの下面にも、複数の補助縦リブ32と1個の補助横リブ34とが、上面に設けられた複数の第一縦リブ16と1個の第一横リブ18の形成位置に対応する位置に、各々略同様な構造をもって、同じ数だけ一体的に設けられており、それによって、それら前側部位26と中間部位30のそれぞれの剛性が、全体的に底上げされている。また、基板12の前側部位26の前端部及び側端部と後側部位28の後端部とには、脚払い装置10の自動車への設置時において、後述する樹脂クリップや固定ボルト等が挿通せしめられる貫通孔36,38が、それぞれ左右方向に所定間隔をおいて形成されている。
而して、このような構造とされた脚払い装置10は、例えば、図4に示される如き構造において、自動車の前面に設置されたフロントバンパ40の内側に取り付けられている。即ち、ここでは、フロントバンパ40が、自動車の前面への設置状態下で、自動車前面から突出する上側突出部42と下側突出部44とを備えたバンパカバー46を有している。また、このフロントバンパ40のバンパカバー46は、例えば、それに歩行者が衝突(接触)せしめられた際に、大凡、衝突した歩行者の脚部の膝が接触する高さ位置に、上側突出部42が位置せしめられる一方、かかる歩行者の脚部のすねの周辺部分が接触する高さ位置に、下側突出部44が位置せしめられている(図5参照)。そして、そのような配置状態下において、自動車の前面部分を構成する、例えばフロントグリル48に対してボルト固定等されることにより、設置されている。なお、図4中、50と51は、それぞれ、ボンネットとラジエータである。
また、かくして自動車の前面に設置されたバンパカバー46の上側突出部42の内側(自動車の後方側)には、剛性部材であるバンパリーンホースメント52が、上側突出部42の内面に対して所定距離を隔てて対向して、車幅方向に延出せしめられた状態で、固設されており、更に、それらバンパカバー46の上側突出部42とバンパリーンホースメント52との間には、衝撃吸収構造体54が、バンパリーンホースメント52に固定された状態で、配置されている。なお、この衝撃吸収構造体54は、縦断面台形状を呈する片側有底の角筒体からなる、脚払い装置10よりも剛性の小さな薄肉の樹脂成形体56を有する公知の構造をもって、構成されている。
そして、かかるバンパカバー46の下側突出部44の内側において、脚払い装置10が、基板12の前側部位26を下側突出部44の内部に突入させる一方、基板12の後側部位28における後端部側部位の上面を、自動車の前部に、車幅方向に延びるように固設された、ラジエータ51を支持するラジエータサポート58の下面に接触させた状態で、配置されている。また、そのような配置状態下で、バンパカバー46の下側突出部44の下端部に一体形成された内フランジ部60に挿通位置せしめられる樹脂クリップ62が、基板12の前側部位26の前端部や側部に設けられた各貫通孔36内に挿通されることにより、基板12の前側部位26が、かかる内フランジ部60に固定されている。そして、それと共に、基板12の後側部位28の後端部に設けられた複数の貫通孔38に、固定ボルト64がそれぞれ1個ずつ挿通されて、それら各固定ボルト64がラジエータサポート58に螺入されることにより、基板12の後側部位28が、ラジエータサポート58に固定されている。
これにより、脚払い装置10が、バンパカバー46の下側突出部44の内側において、自動車の前後方向に延びるように、水平に位置せしめられ、且つ基板12の前側部位26を自動車の前面から突出させた状態で、かかる下側突出部44とラジエータサポート58とを相互に連結するように設置されている。なお、基板12のバンパカバー46やラジエータサポート58等への固定は、例示される樹脂クリップ62や固定ボルト64を用いたクリップ止めやボルト止めに何等限定されるものではなく、公知の固定構造が、適宜に採用され得る。また、例えば、基板12の後側部位28がラジエータサポート58等に対して確実に固定される場合等にあっては、基板12における前側部位26のバンパカバー46に対する固定を省略することも出来る。
かくして、本実施形態においては、図5に示される如く、フロントバンパ40のバンパカバー46に対して歩行者の脚部66が接触乃至は衝突せしめられた際に、バンパカバー46の上側突出部42と下側突出部44とが、歩行者の脚部66の膝68付近とすね70付近との接触時の衝撃により、自動車の後方側に向かって変形(変位)せしめられて、それら上側及び下側突出部42,44の内側にそれぞれ設置される衝撃吸収構造体54と脚払い装置10とが、何れも、後方側に向かって変形(変位)せしめられるようになる。このとき、衝撃吸収構造体54(樹脂成形体56)の剛性が、脚払い装置10の剛性よりも小さくされているため、衝撃吸収構造体54の方が、脚払い装置10よりも大なる量において変形せしめられる。そして、それによって、バンパカバー46が、下側突出部44を上側突出部42よりも自動車の前方に向かって突出させた如き形態とされ、以て、歩行者の脚部66のすね70付近の部分に対して、かかる脚部66のバンパカバー46への衝突によって生ずる衝撃荷重の反力が、バンパカバー46の下側突出部44を介して作用せしめられる。その結果、歩行者の脚部66のすね70付近の部分が、脚払い装置10にて払われて(すくい上げられて)、歩行者が自動車のボンネット50側に転倒せしめられるようになり、以て、歩行者の膝68の無理な方向への曲げが小さくされて、かかる膝68に対する骨折等の傷害の発生が可及的に防止される。そうして、歩行者の保護及び安全が効果的に図られ得るようになっているのである。
そしてまた、かかる本実施形態の脚払い装置10にあっては、特に、フロントバンパ40のバンパカバー46への歩行者の脚部66の衝突に伴う衝撃入力により変形せしめられる際に、基板12のうち、最も剛性の小さな後側部位28と、前側部位26よりも小さく且つ後側部位28よりも大きな剛性を有する中間部位30との間の境界部72と、かかる後側部位28におけるラジエータサポート58への固定部位の前方側の近位部74(具体的には、後側部位28のうち、貫通孔38の前側で、且つ固定ボルト64に外挿されたワッシャ77の外周縁部と接触する部分)とにおいて、応力集中が惹起され、それにより、基板12が、それら境界部72と前方側近位部74の二個所で屈曲(座屈)せしめられて、基板12(脚払い装置10)の全体が、略S字状乃至は階段状に折れ曲げられるように変形せしめられる。
その結果、このような脚払い装置10においては、衝撃入力の初期段階において、衝撃荷重が急激に上昇(増大)せしめられ、以て、バンパカバー46への歩行者の脚部66の衝突に伴って入力される衝撃荷重の最大値が、速やかに且つ確実に目標値に到達せしめられ得て、かかる衝撃荷重に対する反力が十分に且つ確実に確保され得るようになる。
従って、かくの如き本実施形態に係る脚払い装置10によれば、フロントバンパ40のバンパカバー46への歩行者の脚部66の衝突時に、その衝撃荷重に対する反力が、衝突した歩行者の脚部66に対して、より十分な大きさをもって作用せしめられて、かかる歩行者の脚部66が確実に払われ、以て、歩行者の脚部66が、より高いレベルで十分に保護され得ることとなるのである。
ところで、本実施形態の脚払い装置10にあっては、上記せるように、自動車に固設されたフロントバンパ40のバンパカバー46の内側に設置された状態下で、かかるバンパカバー40に対して歩行者の脚部66が接触乃至は衝突せしめられた際に、基板12が、中間部位30と後側部位28との間の境界部72と、後側部位におけるラジエータサポート58への固定部位の前方側の近位部74の二個所で屈曲変形せしめられる如き変形挙動を示すことによって、脚払い装置10全体に入力される衝撃荷重が、衝撃入力の初期段階において急激に上昇せしめられるようになっているのであるが、そのような上昇によって到達せしめられる衝撃荷重の最大値は、基板12における上記境界部72と前方側近位部74のそれぞれの曲げ剛性に大きく左右せしめられる。即ち、それら境界部72と前方側近位部74のそれぞれの曲げ剛性が大きい場合に、衝撃荷重の最大値が増大せしめられる一方、それらの曲げ剛性が小さければ、衝撃荷重の最大値の大きさも小さく為され得るようになるのである。
それ故、このような本実施形態の脚払い装置10にあっては、例えば、図6に示されるように、基板12のうち、前側部位26の前後方向長さ(図6にL1 にて示される寸法)はそのままで、中間部位30の前後方向長さ(図6にL2 にて示される寸法)を短くする一方、後側部位28の前後方向長さ(図6にL3 にて示される寸法)を長くすることで、境界部72と前方側近位部74との間隔(図6にL4 にて示される寸法)を大きくすれば、図7に示される如く、てこの原理により、バンパカバー40に対する歩行者の脚部66の衝突時に、基板12が、境界部72と前方側近位部74の二個所で、容易に屈曲変形せしめられるようになる。そして、それによって、バンパカバー46への歩行者の脚部66の衝突に伴って入力される衝撃荷重の最大値が、有利に小さく為され得る。なお、図6及び図7、更には後述する図8乃至図11に示される脚払い装置10においては、図1乃至図5に示される脚払い装置10と同様な構造とされた部材及び部位について、それら図1乃至図5と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
かくして、本実施形態に係る脚払い装置10においては、単に、基板12における中間部位30の前後方向長さを増減させるだけの極めて簡単な設計変更によって、衝撃荷重の最大値の大きさを任意に変化させて、荷重特性を容易にチューニングすることが出来る。
従って、このような脚払い装置10によれば、例えば、フロントバンパ40のバンパカバー46の形状やその内側スペースの大きさ、或いはバンパカバー46の上側突出部42の内側に配置された衝撃吸収構造体54の構造等に応じて適宜に要求される荷重特性の最適化が、極めて容易に且つ確実に達成され得、それによって、設置されるべき自動車の種類等に拘わらず、フロントバンパ40への歩行者の脚部66の衝突時に、その衝撃荷重に対する反力を、衝突した歩行者の脚部66に対して十分に作用せしめることが可能となる。そして、その結果として、衝突した歩行者の脚部66を、より確実に且つより安定的に払うように為すことが出来、以て、かかる歩行者の脚部66の保護が、より十分に達成され得ることとなるのである。
また、図8に示されるように、例えば、基板12の前側部位26と中間部位30と後側部位28のそれぞれの前後方向長さ(図8にL1 、L2 、L3 にて、それぞれ示される寸法)を何等変更することなく、例えば、所定の曲げ剛性を有する合成樹脂製の補強板76を、基板12の下面又は上面に対して、前記境界部72と前記前方側近位部74とに跨って延びるように位置せしめた状態で、固着しても良い。
これによって、基板12の境界部72と前方側近位部74のそれぞれの曲げ剛性が、補強板76が何等固着されていないものよりも大きく為され得、以て、バンパカバー46への歩行者の脚部66の衝突に伴って入力される衝撃荷重の最大値が、補強板76の曲げ剛性の大きさに応じて、効果的に増大せしめられ得る。このことから明らかなように、ここでは、補強板76にて、第一の補強部材と第二の補強部材とが構成されている。また、そのように、補強板76にて、基板12の境界部72と前方側近位部74のそれぞれの曲げ剛性が大きくされる場合にあっても、基板12が、後側部位28と中間部位30と前側部位26の順に大きな剛性を有するように構成されることは、勿論である。
かくして、かくの如き構造とされた脚払い装置10にあっては、単に、基板12の上面や下面に、曲げ剛性が種々異なる補強板76を固着せしめるだけの極めて簡単な設計変更によっても、衝撃荷重の最大値の大きさを任意に変化させて、荷重特性を容易にチューニングすることが出来、その結果、上記せる作用・効果を極めて有効に享受し得ることとなる。
なお、ここでは、1枚の補強板76が、基板12に対して、境界部72と前方側近位部74とに跨って延びるように位置せしめられた状態で、固着されていたが、例えば、互いに同一若しくは相互に異なる剛性を有する2枚の補強板、或いはそのような剛性を有する板材以外からなる補強部材等を、第一及び第二の補強部材として、基板12の境界部72と前方側近位部74とに対してそれぞれ固着することにより、それら境界部72と前方側近位部74の剛性が変更されるように構成しても良い。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態においては、各種のリブ16〜24が設けられているか否か、更にはそれらのリブ16〜24の配設個数や配設形態の違いによって、基板12の前側部位26と中間部位30と後側部位28とが、その順番で徐々に小さくなる剛性を有するように構成されていたが、それら前側部位26と中間部位30と後側部位28とが、その順番で徐々に小さくなる剛性を有するようになっておれば、かかる三つの部位26,30,28のそれぞれの剛性を異ならしめる構造は、何等、限定されるものではない。
従って、例えば、基板12の前側部位26に対して、厚肉の平板状リブを一体的に立設せしめる一方、中間部位30に対して、薄肉の平板状リブを、前側部位26に設けられるリブと同じ数だけ一体的に立設せしめることで、前側部位26と中間部位30と後側部位28とが、その順番で徐々に小さくなる剛性を有するように構成することも出来る。
また、図9に示されるように、基板12の前側部位26や中間部位30に対して、それらのリブ16〜24を何等設けることなく、その代わりに、中間部位30の一方の面の全面に、所定の厚さを有する第一の板状補強部材78を固着する一方、前側部位の一方の面の全面に、第一の板状補強部材78よりも厚肉で、大きな剛性を有する第二の板状補強部材80を固着することで、前側部位26と中間部位30と後側部位28とが、その順番で徐々に小さくなる剛性を有するように構成することも出来る。
なお、このような構造を採用する場合、第一の板状補強部材78と第二の板状補強部材80の材質は、特に限定されるものではなく、また、それら第一及び第二の板状補強部材78,80が、中間部位30と前側部位26の両方の面、或いは互いに異なる面に固着されていても、何等差し支えない。更に、前側部位26に固着される第二の板状補強部材80には、前側部位26における複数の貫通孔36の形成部位に対応する位置のそれぞれに、各貫通孔36と同一の形状と大きさとを有する貫通孔82が、同軸的に位置するように設けられることとなる。
さらに、基板12の前側部位26や中間部位30に対して、各種のリブ16〜24を設けたり、或いは互いに異なる剛性を有する板状補強部材80,78を固着したりする代わりに、図10に示される如く、基板12のうち、前側部位26が最も厚く、次いで、中間部位30が厚く、後側部位28が最も薄くなるように、基板12の肉厚を部分的に変えることで、前側部位26と中間部位30と後側部位28とが、その順番で徐々に小さくなる剛性を有するように構成しても良い。
また、前記実施形態では、基板12の中間部位30の全体が一定の剛性を有するように構成されていたが、かかる中間部位30に、前後方向に隣り合い且つ左右方向の全長に連続して延びる複数のエリアを設定すると共に、それら複数のエリアが、後方側に位置するもの程、小さな剛性を有するように構成しても良い。
すなわち、例えば、図11に示されるように、基板12の中間部位30を、前側と後側の二つのエリアに分けて、かかる前側エリアを前側中間部位84とすると共に、後側エリアを後側中間部位86とする。そして、その上で、前側中間部位84の上面と下面とに対して、複数の第一縦リブ16及び1個の第一横リブ18と、複数の補助縦リブ32及び1個の補助横リブ34とをそれぞれ一体的に立設せしめることで、前側中間部位84が、前側部位26よりも小さく且つ後側部位28よりも大きな剛性を有するように構成する。また、その一方で、後側中間部位86を厚肉として、かかる後側中間部位86が、前側中間部位84よりも小さく且つ後側部位28よりも大きな剛性を有するように構成するのである。
このような構成とされた脚払い装置10にあっては、車両前面(例えば、フロントバンパ40)への歩行者の脚部66の衝突に伴う衝撃入力時に、かかる衝撃の大きさによっては、基板12における前記境界部72と前記前方側近位部74だけでなく、基板12の中間部位30における前側中間部位84と後側中間部位86との間の境界部においても屈曲変形せしめられ得るようになる。そして、それによって、歩行者の脚部66の衝突に伴う衝撃入力の初期段階における衝撃荷重の過剰な上昇が、有利に抑えられ得ることとなる。
なお、このように、基板12の中間部位30に、互いに剛性が異なる部位を形成する場合には、かかる部位の数が3個以上であっても良い。
また、中間部位30に、互いに剛性が異なる幾つかの部位を形成する場合には、例えば、それらの幾つかの部位に、各種のリブを互いに異なる個数で、或いは異なる肉厚をもって形成する構成と、それら幾つかの部位に、互いに異なる厚さの補強部材を固着する構成と、それら幾つかの部位の肉厚を互いに異ならしめる構成とが、それぞれ単独で、或いは適宜に組み合わされて、採用される。
加えて、本発明は、自動車の前面に固設されたバンパの内側に設置される歩行者保護装置の他、自動車の全面に、バンパとは独立して別個に設置されるものや、自動車以外の車両の前面に、各種の形態で設置される歩行者保護装置の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、各種の形態において実施され得るものである。従って、当業者の知識に基づいて採用される本発明についての種々なる変更、修正、改良に係る各種の実施の形態が、何れも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によっても、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
<実施例1>
先ず、図10に示される如く、基板の厚さが、前側部位において最も厚く、次いで中間部位が厚く、後側部位が最も薄くされて、それら前側部位と中間部位と後側部位のそれぞれの剛性が、厚さの大なるもの程、大きくなるように構成された、つまり、基板の各部位の剛性が、前側部位>中間部位>後側部位となるように構成された、本発明に従う構造を有する脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備した。そして、これを発明例1とした。なお、この発明例1の脚払い装置における基板の前後方向の全長は、200mmとし、また、基板の前側部位と中間部位と後側部位の前後方向長さは、それぞれ、50mm、100mm、50mmとした。更に、基板の前側部位と中間部位と後側部位のそれぞれの厚さは、それぞれ、3.0mm、2.5mm、2.0mmとした。
また、比較のために、発明例1の脚払い装置とは別に、基板の前側部位と中間部位と後側部位のそれぞれの厚さが、それぞれ、2.0mm、2.5mm、3.0mmとされて、基板の厚さが、後側部位において最も厚く、次いで中間部位が厚く、前側部位が最も薄くされることにより、基板の各部位の剛性が、後側部位>中間部位>前側部位となるように構成された脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備し、これを比較例1とした。
さらに、基板の中間部位の厚さが3.0mmとされて、最も厚くされる一方、後側部位の厚さが2.5mmとされて、中間部位の次に厚くされ、そして、残りの前側部位厚さが1.5mmとされて、最も薄くされることで、基板の各部位の剛性が、中間部位>後側部位>前側部位となるように構成された脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備し、これを比較例2とした。更にまた、基板が、その全体にわたって2.5mmで一定の厚さとされて、剛性も一定の大きさとされた脚払い装置を、ポリプロピレン樹脂材料を用いた射出成形を実施することにより作製して、準備し、これを比較例3とした。
そして、かくして準備された発明例1と比較例1〜3の4種類の脚払い装置を、それぞれ、実車(自動車)の前面に固設されたフロントバンパのバンパカバーの内側に、図4に示される如き構造において設置して、互いに構造の異なる脚払い装置がそれぞれ設置されてなる4種類の試験車両を得た。その後、そのような4種類の試験車両を用いて、自動車のフロントバンパへの歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験を行って、歩行者の衝突時に、各脚払い装置に入力される衝撃荷重の経時変化を、公知の手法により、各々調べた。その結果を、図12に示した。なお、各試験車両に対する歩行者衝突試験は、各試験車両のフロントバンパの前面に対して、14kgの重量を有するダミーを40km/hの速度で衝突させることにより実施した。
かかる図12から明らかなように、発明例1の脚払い装置にあっては、歩行者の衝突による衝撃入力の初期段階で衝撃荷重が急激に上昇し、衝撃荷重が、歩行者の衝突後、瞬時に、目標荷重に到達している。これに対して、比較例1〜3の脚払い装置は、何れも、衝撃入力の初期段階での衝撃荷重の上昇量が小さく、歩行者の衝突後において、衝撃荷重が目標荷重に到達するまでに、比較的に多くの時間を要するか、若しくは目標荷重に到達していない。このことから、本発明に従う構造を有する脚払い装置において、衝撃荷重に対する反力が十分に且つ確実に確保され得ることが明確に認識され得る。
<実施例2>
先ず、図1乃至図3に示される如き本発明に従う構造を有する脚払い装置、つまり、縦リブや横リブの存在によって、基板の各部位の剛性が、前側部位>中間部位>後側部位となるように構成された脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備した。そして、これを発明例2とした。なお、この発明例2の脚払い装置における基板の前後方向の全長は、190mmとし、また、基板の前側部位と中間部位と後側部位の前後方向長さは、それぞれ、30mm、110mm、50mmとした。更に、前側部位と中間部位とに設けられた各縦リブ及び各横リブの厚さは3mmで、それらの高さは25mmとした。
また、それとは別に、上記発明例2の脚払い装置と同一の基本構造を有し、且つ基板の前側部位と中間部位と後側部位の前後方向長さが、それぞれ、30mm、130mm、30mmとされて、発明例2の脚払い装置とは、基板全体の前後方向長さと基板の前側部位の前後方向長さが同じであるものの、中間部位の前後方向長さが長く且つ後側部位の前後方向長さが短くされた、本発明に従う構造を有する脚払い装置を作製して、準備し、これを発明例3とした。
そして、かくして準備された発明例2及び3の2種類の脚払い装置を、前記実施例1と同様にして、実車(自動車)の前面に設置して、互いに構造の異なる脚払い装置がそれぞれ設置されてなる2種類の試験車両を得た。その後、それら2種類の試験車両を用いて、前記実施例1と同様な歩行者衝突試験を行って、歩行者の衝突時に、各脚払い装置に入力される衝撃荷重の経時変化を、公知の手法により、各々調べた。その結果を図13に示した。
かかる図13から明らかなように、基板の中間部位の前後方向長さが長くされた発明例3の脚払い装置においては、基板の中間部位の前後方向長さが短くされた発明例2の脚払い装置よりも、衝撃荷重の最大値が大きくなっていることが認められる。これは、剛性の大きさが基板の前側部位と後側部位との中間の大きさとされた基板の中間部位を前後方向長さを変更して、基板における中間部位と後側部位との境界部と、後側部位における車両への固定部位の前方側近位部との間隔の大きさを調整することにより、脚払い装置の荷重特性を容易にチューニングし得ることを、如実に示しているのである。
<実施例3>
先ず、前記実施例2で作製された発明例2の脚払い装置を準備した。また、それとは別に、図8に示される如き本発明に従う構造を有し、且つ発明例2と同様な基本構造を備え、そして、所定の曲げ剛性を有する鉄製の補強板を、基板の下面に対して、前記境界部と前記前方側近位部に跨って延びるように位置せしめた状態で、固着してなる脚払い装置を作製して、準備した。そして、これを発明例4とした。なお、かかる補強板の厚さは1.0mmとし、また、その前後方向の長さは80mmとした。
そして、かくして準備された発明例2及び4の2種類の脚払い装置を、前記実施例1と同様にして、実車(自動車)の前面に設置して、互いに構造の異なる脚払い装置がそれぞれ設置されてなる2種類の試験車両を得た。その後、それら2種類の試験車両を用いて、前記実施例1と同様な歩行者衝突試験を行って、歩行者の衝突時に、各脚払い装置に入力される衝撃荷重の経時変化を、公知の手法により、各々調べた。その結果を図14に示した。
かかる図14から明らかなように、基板の下面に対して、補強板が、境界部と前方側近位部に跨って延びるように固着されてなる発明例4の脚払い装置においては、基板の下面に補強板が何等固着されていない発明例2の脚払い装置よりも、衝撃荷重の最大値が大きくなっていることが認められる。これは、基板の下面に対して、補強板を、境界部と前方側近位部に跨って延びるように固着することによっても、脚払い装置の荷重特性を容易にチューニングし得ることを、如実に示しているのである。
<実施例4>
先ず、前記実施例2で作製された発明例2の脚払い装置を準備した。また、それとは別に、発明例2と同様な基本構造を備えた上で、基板の下面に対して、基板の前側部位や中間部位に設けられる縦リブとは別の縦リブである補強用のリブが、前記境界部と前記前方側近位部に跨って前後方向に延びるように、一体的に立設せしめられてなる脚払い装置を作製して、準備した。そして、これを発明例5とした。なお、かかる補強用リブの前後方向の長さは80mmとした。また、補強用リブの厚さを1.0mmとすることで、補強用リブの形成によっても、前側部位>中間部位>後側部位となるような基板の各部位における剛性のバランスが安定的に確保されるようにした。
そして、かくして準備された発明例2及び5の2種類の脚払い装置を、前記実施例1と同様にして、実車(自動車)の前面に設置して、互いに構造の異なる脚払い装置がそれぞれ設置されてなる2種類の試験車両を得た。その後、それら2種類の試験車両を用いて、前記実施例1と同様な歩行者衝突試験を行って、歩行者の衝突時に、各脚払い装置に入力される衝撃荷重の経時変化を、公知の手法により、各々調べた。その結果を図15に示した。
かかる図15から明らかなように、基板の下面に対して、補強用のリブが、境界部と前方側近位部に跨って延びるように一体形成されてなる発明例5の脚払い装置においては、基板の下面に補強用リブが何等固着されていない発明例2の脚払い装置よりも、衝撃荷重の最大値が大きくなっていることが認められる。これは、基板の下面に対して、補強用リブを、境界部と前方側近位部に跨って延びるように一体形成することによっても、脚払い装置の荷重特性を容易にチューニングし得ることを、如実に示しているのである。
本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の一例を示す上面説明図である。 図1におけるII−II断面説明図である。 図1に示される歩行者保護装置の下面説明図である。 図1に示される歩行者保護装置を車両に設置した状態を示す説明図である。 図1に示される歩行者保護装置が設置された車両の全面に歩行者が衝突した際における歩行者保護装置の変形状態を示す説明図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の別の例を示す図2に対応する図である。 図6に示される歩行者保護装置が設置された車両の全面に歩行者が衝突した際における歩行者保護装置の変形状態を示す図5に対応する図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の更に別の例を示す図2に対応する図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の他の例を示す図2に対応する図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の更に他の例を示す図2に対応する図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の別の例を示す図2に対応する図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験と、本発明とは異なる構造を有する歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験のそれぞれにおいて得られた、各歩行者保護装置における衝撃荷重の経時変化を示すグラフである。 本発明に従う構造を有し、且つ基板の中間部位の前後方向長さが長くされた歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験と、本発明に従う構造を有し、且つ基板の中間部位の前後方向長さが短くされた歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験のそれぞれにおいて得られた、各歩行者保護装置における衝撃荷重の経時変化を示すグラフである。 本発明に従う構造を有し、且つ基板に対して補強板が境界部と前方側近位部とに跨って延びるように固着されてなる歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験と、本発明に従う構造を有し、且つ基板に対して補強板が何等固着されていない歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験のそれぞれにおいて得られた、各歩行者保護装置における衝撃荷重の経時変化を示すグラフである。 本発明に従う構造を有し、且つ基板に対して補強用リブが境界部と前方側近位部とに跨って延びるように一体形成されてなる歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験と、本発明に従う構造を有し、且つ基板に対して補強用リブが何等設けられていない歩行者保護装置が設置された車両前面への歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験のそれぞれにおいて得られた、各歩行者保護装置における衝撃荷重の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10 脚払い装置 12 基板
16 第一縦リブ 18 第一横リブ
20 第二横リブ 22 第三横リブ
24 第二縦リブ 26 前側部位
28 後側部位 30 中間部位
72 境界部 74 前方側近位部
76 補強板 78 第一の板状補強部材
80 第二の板状補強部材 84 前側中間部位
86 後側中間部位

Claims (5)

  1. 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置にして、
    前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有していることを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  2. 前記プレート部の中間部位に、車両の前後方向に隣り合い且つ車両の左右方向の全長に連続して延びる複数のエリアが設定されると共に、それら複数のエリアが、後方側に位置するもの程、小さな剛性を有するように構成されている請求項1に記載の車両用歩行者保護装置。
  3. 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置の荷重特性をチューニングする方法にして、
    前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有するように構成して、該前側部位の前記突出部分が前記歩行者の脚部に接触せしめられたときの衝撃荷重の入力により、該中間部位と該後側部位との境界部分と、該後側部位における車両への固定部位の前方側近位部とが屈曲変形せしめられるように為した上で、該中間部位の車両前後方向の長さを変更して、該境界部分と該前方側近位部との間隔を任意に変化させることにより、該前側部位の該脚部との接触により入力せしめられる衝撃荷重の最大値の大きさを調整して、荷重特性のチューニングを行うようにしたことを特徴とする車両用歩行者保護装置における荷重特性のチューニング方法。
  4. 車両の前面の下部部位に、車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、前側部位の少なくとも一部が車両の前面から突出せしめられた状態で、後側部位において車両に固定される合成樹脂製のプレート部を有し、該プレート部の前側部位における車両前面からの突出部分において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、該脚部の下部部位を払って、該脚部を保護するように構成した車両用歩行者保護装置の荷重特性をチューニングする方法にして、
    前記プレート部の前側部位が、前記プレート部の後側部位よりも大きな剛性を有すると共に、それら前側部位と後側部位との間に位置する該プレート部の中間部位が、該前側部位よりも小さく且つ該後側部位よりも大きな剛性を有するように構成して、該前側部位の前記突出部分が前記歩行者の脚部に接触せしめられたときの衝撃荷重の入力により、該中間部位と該後側部位との境界部分と、該後側部位における車両への固定部位の前方側近位部とが屈曲変形せしめられるように為した上で、該境界部分に、該前側部位の剛性よりも小さい範囲内で、該境界部分の剛性を増大せしめる第一の補強部材を固着せしめる一方、該前方側近位部に、該中間部位の剛性よりも小さい範囲内で、該前方側近位部の剛性を増大せしめる第二の補強部材を固着せしめることによって、該前側部位の該脚部との接触により入力せしめられる衝撃荷重の最大値の大きさを調整して、荷重特性のチューニングを行うようにしたことを特徴とする車両用歩行者保護装置における荷重特性のチューニング方法。
  5. 前記プレート部の中間部位に、車両の前後方向に隣り合い且つ車両の左右方向の全長に連続して延びる複数のエリアを設定すると共に、それら複数のエリアのうち、後方側に位置するもの程、小さな剛性を有するように構成した請求項3又は請求項4に記載の車両用歩行者保護装置における荷重特性のチューニング方法。
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