JP4170687B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技媒体(コイン、遊技球等)が供給される受け皿を廃止した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機や回胴遊技機(所謂、パチスロ機)等の遊技機にあっては、所定の入賞態様に応じて遊技球やコイン等の遊技媒体が賞品として払い出されるようになっており、この遊技媒体は受け皿に収容されるようになっている。
【0003】
従来のこの種の受け皿を備えたパチンコ遊技機としては、例えば、図7〜図9に示すようなものがある(例えば、特開2000ー157700号公報参照)。図7〜図9において、パチンコ遊技機の本体1には下皿ベース2が突出しており、この下皿ベース2には受け皿としての下皿3が形成されている。
【0004】
また、本体1には払い出し口20が設けられており、下皿3には払い出し口20から遊技盤4の遊技領域に到達しなかった遊技球が返球されたり、大当り時に上皿5に収容しきれない賞球が収容されるようになっている。
【0005】
この下皿ベース2には平板6と一体的に形成された球抜きレバー7が設けられており、この球抜きレバー7はスプリング8によって図9(a)中、右方向に付勢されている。
【0006】
また、下皿3の底面には開口部9が形成されており、球抜きレバー7は常時スプリング8によって図9(a)中、右側に付勢されることにより、開口部9は平板6によって閉塞されている。
【0007】
そして、球抜きレバー7を把持してスプリング8の付勢力に抗して図9(a)中、左側に移動させると、平板6が開口部9を閉塞する位置から開放する位置に移動するようになっている。このとき、開口部9を通して下皿3に収容された遊技球が落下して、大当り時に図示しない千両箱に収容されるようになっている。
【0008】
また、従来の受け皿を備えたパチスロ機としては、例えば、図10〜図12に示すようなものがある(例えば、特開2002ー35213号公報参照)。図10〜図12において、パチスロ機の本体11には受け皿ベース12が突出しており、この受け皿ベース12には受け皿13が形成されている。
【0009】
また、本体11には払い出し口20が設けられており、本体11の窓枠14内に設けられた図示しない3つの回転リールが所定の図柄で組合されたときに、コインが払い出し口20から受け皿13に払い出されるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のパチンコ遊技機やパチスロ機にあっては、下皿3や受け皿13に払い出されて収容された遊技球やコインが満配になったとき等に遊技球やコインを千両箱に移し変える必要があり、この作業は下皿3や受け皿13に遊技球やコインが満配になる度に行う必要があるため、非常に面倒であるという問題があった。
【0011】
また、パチンコ遊技機の場合には、下皿ベース2の下方に千両箱を設置して球抜きレバー7を作動させて開口部9から遊技球を千両箱に落下させることができるが、この作業も頻繁に行う必要があるため、この作業もせっかくの大当り遊技への集中を妨げるものとなってしまう。
【0012】
本発明は、従来の受け皿を廃止して、ケースに直接遊技媒体を払い出すことにより、遊技媒体を移し変える手間や球抜きレバーを操作する手間を省くことができ、遊技に集中することができる遊技機を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、遊技媒体が払い出される受け皿が廃止された遊技機であって、前記遊技媒体が払い出される払い出し口と、前記遊技機の本体の前記払い出し口の下方に設けられ、前記遊技媒体を収容するケースを着脱自在に支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記ケースを挟持するように一対設けられ、少なくとも一方の支持部材を他方の支持部材に近接離隔するように移動自在にし、前記支持部材に取付けられたケースに前記払い出し口から前記遊技媒体を直接払い出すことを特徴としている。
【0014】
その場合、従来の受け皿を廃止し、遊技媒体を収容するケースを支持部材に支持してケースに直接遊技媒体を払い出すことにより、払い出された遊技媒体をケースにそのまま収納することができる。このため、従来のように受け皿からケースに遊技媒体を移し変える手間や球抜きレバーを操作する手間を省くことができ、遊技に集中することができる。
また、ケースの大きさは遊技店によって異なるが、支持部材の何れか一方を何れか他方に対して近接、離隔するように移動可能にすることにより、ケースの長さに応じて支持部材の間隔を調整することができ、異なる大きさのケースを支持部材に確実に取付けることができる。
【0015】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記支持部材は、前記遊技機の本体から突出して前記ケースの両端部に設けられた取っ手が載置されるガイド部と、前記ガイド部の先端部に設けられ、前記取っ手の端部が前記ガイド部に抜け止め係止されるように前記取っ手の端部に当接するストッパー部とを備えたことを特徴としている。
【0016】
その場合、ガイド部によってケースを支持することができるとともに、ストッパー部によってケースをガイド部に抜け止め係止しているため、ケースを支持部材に安定して確実に支持させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明に係る遊技機の第1実施形態を示す図であり、遊技機としてスロットマシーン、所謂、パチスロ機を例にしている。
【0026】
図1、図2において、パチスロ機の本体21の中央部には、可変表示部を構成する3個の回転リール22、23、24が回転自在に設けられており、各回転リール22、23、24の外周面には複数種類の図柄から成る図示しない図柄列が描かれている。これら図柄列は本体21の正面の表示窓25、26、27を通してそれぞれ3個ずつ観察される。また、表示窓25、26、27には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインが設けられている。
【0027】
また、表示窓25、26、27の下方の本体21にはスタートレバー28および停止ボタン29、30、31が設けられており、スタートレバー28の操作により各回転リール22、23、24の回転が一斉に開始されるようになっている。また、停止ボタン29、30、31は各回転リール22、23、24に対応して配置されており、これら各回転リール22、23、24の回転が一定速度に達したとき操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各回転リール22、23、24の回転を停止するようになっている。
【0028】
また、停止ボタン29、30、31の下方には、払い出し口20が設けられており、停止ボタン29、30、31を任意の停止順序、停止タイミングで停止させ、各回転リール22、23、24の図柄列が所定の入賞態様で揃ったときに払い出し口20から遊技媒体として、図柄例の入賞態様に応じた数のコインまたはメダル等が払い出されるようになっている。
【0029】
一方、払い出し口20の下方には従来の受け皿が廃止されており、この払い出し口の下方には、一対の支持部材32、33が設けられている。この支持部材32、33は、パチスロ機の本体21から突出して千両箱(ケース)38を挟持するように対向する一対のガイド部34、35が設けられており、このガイド部34、35には千両箱38の取っ手38aが載置されるようになっている。
【0030】
また、ガイド部34、35の先端部にはストッパー部36、37が設けられており、このストッパー部36、37は取っ手38aの端部がガイド部34、35に抜け止め係止されるように取っ手38aの端部に当接するようになっている。
【0031】
また、本体21にはガイド部34、35が本体21の横方向に移動するようにガイド溝39、40が設けられており、このガイド溝39、40は図2に示すように、ガイド部34、35が横方向に移動する移動面39a、40aおよびガイド部34、35が嵌合してガイド部34、35を本体21に位置決め固定する嵌合溝39b、40bが設けられている。
【0032】
また、ガイド溝39、40から本体21の内方に向かって基台50、51が設けられており、この基台50、51上には移動面39a、40aに連通する摺動面50a、51aおよびガイド部34、35に連通する嵌合溝50b、51bが設けられている。
【0033】
また、ガイド部34、35はストッパー36、37が本体21に対して離隔および近接する方向に移動するようになっており、ガイド部34、35の基端部は本体21の内部に設けられたガイド板41、42に当接するようになっている。
【0034】
このガイド板41、42は図3に示すように、引張りバネ43、44によって本体21の下方に引張られており、ガイド部34、35を嵌合溝39b、40b、50b、51bに嵌合したときに、ガイド板41、42が引張りバネ43、44によって本体21の下方に引張られることにより、ガイド部34、35が嵌合溝39b、40bに支点にして斜めにならずに、嵌合溝50b、51bに確実に嵌合されて真っ直ぐに延在するようになっている。
【0035】
また、ガイド部34、35を嵌合溝39b、40b、50b、51bから抜き出して他の嵌合溝39b、40b、50b、51bに移動させるときには、ガイド部34、35を上方に移動させたときにガイド板41、42が引張りバネ43、44の付勢力に抗して上方に移動するため、ガイド部34、35の移動を許容することができる。
【0036】
一方、ガイド部34にはマイクロスイッチ等のタッチセンサからなる検知センサ(検知手段)45が設けられており、この検知センサ45は千両箱38が支持部材32、33に取付けられたことを検知して図示しない払い出し許可手段を構成する主基板に信号を出力するようになっている。
【0037】
主基板は検知センサ45の出力情報に基づき、支持部材32、33に千両箱38が装着されていない場合には、停止ボタン29、30、31を押下して3つの回転リール22、23、24が当たり目で停止した場合でも、コインまたはメダルの払い出しを停止し、支持部材32、33に千両箱38が装着された場合に、停止ボタン29、30、31が操作されて回転リール22、23、24が当たり目で停止したときにコインまたはメダルの払い出しを行うようになっている。
【0038】
なお、検知センサとしてはマイクロスイッチ等の機械的なセンサではなく、支持部材32に設けられた発光素子および支持部材33に設けられた受光素子からなる光学的なセンサから構成しても良く、この場合には、支持部材32、33に千両箱38が取付けられたときに光を遮断することにより、千両箱38が取付けられたことを検知するようにしても良い。
【0039】
以上の構成を有する本実施形態では、千両箱38の大きさに応じてガイド部34、35の突出方向長さを調整するとともに、ガイド部34、35を任意の嵌合溝39b、40b、50b、51bに嵌合した後、ガイド部34、35に千両箱38の取っ手38aを載置することにより、千両箱38を支持部材32、33に取付けることができる(図4参照)。このため、千両箱38に払い出し口20からコインやメダル等の遊技媒体を直接払い出すことができる。
【0040】
したがって、従来の受け皿を廃止することができ、従来のように受け皿から千両箱にメダルやコインを移し変える手間や球抜きレバーを操作する手間を省くことができ、遊技に集中することができる。
【0041】
また、本実施形態では、支持部材32、33が、本体21から突出して千両箱38の両端部に設けられた取っ手38aが載置されるガイド部34、35と、ガイド部34、35の先端部に設けられ、取っ手38aの端部がガイド部34、35から抜け止め係止されるように取っ手38aの端部に当接するストッパー部36、37を備えているため、千両箱38を支持部材32、33に安定して確実に支持させることができる。
【0042】
また、本実施形態では、支持部材32、33を近接離隔する方向に移動自在にしたため、遊技店によって異なる大きさの千両箱38に応じて支持部材32、33の間隔を調整することができ、異なる大きさの千両箱38を支持部材32、33に確実に取付けることができる。
【0043】
なお、本実施形態では、支持部材32、33の両方に移動可能にしているが、何れか一方でも良い。
【0044】
また、本実施形態では、ガイド部34、35を本体21から離隔および近接する方向に移動可能にしたため、千両箱38の幅方向(奥行き)長さに応じてガイド部34、35の突出長さを調整することにより、異なる大きさの千両箱38の支持部材32、33に確実に取付けることができる。
【0045】
また、本実施形態では、千両箱38の有無を検知する検知センサ45を設け、検知センサ45からの検知情報に基づいてコインやメダルの払い出しを行うようにしたため、千両箱38がないのにも関わらず、コインやメダルが払い出されてしまうのを確実に防止することができる。
【0046】
図5、6は本発明に係る遊技機の第2実施形態を示す図であり、第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明する。
【0047】
図5、6において、パチスロ機の本体21の下方には長方形状のガイド溝61、62が形成されており、このガイド溝61、62にはガイド部34、35が移動自在に挿通されている。
【0048】
ガイド部35は保持部材63の摺動穴63aに摺動自在に取付けられるようにして保持部材63に取付けられており、ガイド部35はストッパー部37が本体21に対して離隔および近接する方向に移動するようになっている。
【0049】
また、保持部材63はラック部材65に取付けられており、このラック部材65のラック溝65aはピニオン67に噛合されている。また、ガイド部34はラック部材66の摺動穴66aに摺動自在に取付けられるようにしてラック部材66に取付けられており、ガイド部34はストッパー部36が本体21に対して離隔および近接する方向に移動するようになっている。
【0050】
また、ラック部材66のラック溝66aはピニオン67を介してラック部材65のラック溝65aに噛合しており、一方のラック65または66を他方のラック66または65に対して移動させると、ピニオン67によって一方のラック65または66が他方のラック66または65にの移動方向とは反対方向に移動することにより、支持部材32、33が近接、離隔する方向に連動して移動するようになっている。なお、本実施形態では、保持部材63、ラック部材65、66およびピニオン67が移動機構を構成している。
【0051】
本実施形態では、第1実施形態と同様に千両箱38を支持部材32、33に取付けてコインまたはメダルを千両箱38に直接払い出しすることができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。これに加えて、千両箱38を支持部材32、33に取付ける際に、支持部材32を移動させたときに、支持部材33を支持部材32に対して近接する方向および離隔する方向に連動して移動させることができるため、支持部材32、33の間隔を容易に調整することができ、異なる大きさの千両箱38を支持部材32、33に簡単に装着することができる。
【0052】
なお、上記実施形態では、遊技機として本発明をパチスロ機に適用しているが、これに限らず、パチンコ遊技機に適用しても良いことは言うまでも無い。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、受け皿が外された空間に遊技媒体を収容するケースを設置することができるため、払い出された遊技媒体をケースにそのまま収納することができる。このため、受け皿からケースに遊技媒体を移し変える手間や球抜きレバーを操作する手間を省くことができ、遊技に集中することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の第1実施形態を示す図であり、遊技機としてのパチンコ遊技機の外観図である。
【図2】(a)は第1実施形態のガイド溝を詳細を示すパチスロ機の下部側の要部正面部、(b)は同図(a)のY方向矢視図である。
【図3】図2(b)のA−A方向矢視断面図である。
【図4】(a)は一実施形態の支持部材に取付けられた千両箱の正面図、(b)はその千両箱の上面図である。
【図5】本発明に係る遊技機の第2実施形態を示す図であり、遊技機としてのパチンコ遊技機の外観図である。
【図6】(a)は第2実施形態の支持部材および移動機構の正面図、(b)はその上面図である。
【図7】従来のパチンコ遊技機の外観図である。
【図8】従来のパチンコ遊技機に設けられた下皿の正面図である。
【図9】(a)は図8の下皿の上面図、(b)は図9(a)のA−A方向矢視断面図である。
【図10】従来のパチスロ機の外観図である。
【図11】従来のパチスロ機に設けられた下皿の正面図である。
【図12】(a)は図11の受け皿の上面図、(b)は図12(a)のB−B方向矢視断面図である。
【符号の説明】
20 払い出し口
21 パチスロ機の本体
32、33 支持部材
34、35 ガイド部
36、37 ストッパー部
38 千両箱(ケース)
38a 取っ手
45 検知センサ(検知手段)
63 保持部材(移動機構)
65、66 ラック部材(移動機構)
67 ピニオン(移動機構)

Claims (2)

  1. 遊技媒体が払い出される受け皿が廃止された遊技機であって、
    前記遊技媒体が払い出される払い出し口と、前記遊技機の本体の前記払い出し口の下方に設けられ、前記遊技媒体を収容するケースを着脱自在に支持する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記ケースを挟持するように一対設けられ、少なくとも一方の支持部材を他方の支持部材に近接離隔するように移動自在にし、
    前記支持部材に取付けられたケースに前記払い出し口から前記遊技媒体を直接払い出すことを特徴とする遊技機。
  2. 前記支持部材は、前記遊技機の本体から突出して前記ケースの両端部に設けられた取っ手が載置されるガイド部と、前記ガイド部の先端部に設けられ、前記取っ手の端部が前記ガイド部に抜け止め係止されるように前記取っ手の端部に当接するストッパー部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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