JP4169600B2 - ショーケース - Google Patents

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JP4169600B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陳列室内に架設した棚上に缶飲料やペットボトル入り飲料等の商品を陳列し、これら商品を電気ヒータにて加熱して成るショーケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗には、ショーケースが設置されている。このショーケースは、本体内に商品の陳列棚を備え、この陳列棚にはコードヒータ(電気ヒータ)が取り付けられている。そして、棚上には缶コーヒー等の商品を載置し、電気ヒータにて加熱する構造とされていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−165721号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、棚上の商品は購買者によりどうしても中央のものから(売れ筋商品が置かれる)取り出されていく。そのため、棚端部に商品が残存した状態で新たな商品(温度の低い商品)が棚上の中央部に補充されるかたちとなるが、電気ヒータはこの温度の低い商品の温度を上げるために通常連続通電されることになる。そのため、既に温まっている棚端部の商品の温度が異常に高くなってしまう問題があった。
【0005】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、棚上の商品を電気ヒータにて加熱しながら陳列するショーケースにおいて、棚上の端部に陳列された商品の温度が異常に高くなる不都合を解消することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のショーケースは、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るものであって、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、第1のヒータが所定時間連続して通電された場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減することを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明によれば、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、第1のヒータが所定時間連続して通電された場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減するので、棚上の中央部に商品が補充され、電気ヒータが連続して通電されるような状況においては、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータが所定時間連続して通電された時点で、その後当該第1のヒータへの通電量が削減されるようになる。
【0008】
これにより、棚上の端部に陳列された商品の加熱量が削減され、当該商品の温度が異常に高くなってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0009】
請求項2の発明のショーケースは、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るものであって、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、前回第1のヒータの通電が停止された時点の温度センサが検出する温度と当該温度センサが検出する現在の温度との差が所定値より大きくなった場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、前回第1のヒータの通電が停止された時点の温度センサが検出する温度と当該温度センサが検出する現在の温度との差が所定値より大きくなった場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減するので、棚上の中央部に商品が補充され、電気ヒータが連続して通電されるような状況においては、温度センサが検出する温度が前回第1のヒータの通電が停止された時点より拡大し、所定値より大きくなった時点で棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータへの通電量が削減されるようになる。
【0011】
これにより、棚上の端部に陳列された商品の加熱量が削減され、当該商品の温度が異常に高くなってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0012】
請求項3の発明のショーケースは、上記各発明において制御装置は、温度センサが検出する温度が棚上限温度まで上昇した場合、第1のヒータの通電量削減制御を停止することを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明によれば、上記各発明に加えて制御装置は、温度センサが検出する温度が棚上限温度まで上昇した場合、第1のヒータの通電量削減制御を停止するので、新たなに補充された商品の昇温が終了した時点で第1のヒータの制御も支障無く通常に戻るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用する実施例のショーケース1の縦断側面図、図2はショーケース1の棚2の平面図をそれぞれ示している。
【0015】
図1において、ショーケース1は例えばコンビニエンスストアの店舗内に設置される冷・温切替式のオープンショーケースであり、断面略コ字状の断熱壁3とその両側に取り付けられた側板4とから前面に開口する本体6が構成されている。
【0016】
断熱壁3の内側には間隔を存して仕切壁7が取り付けられ、これら仕切壁7と断熱壁3間にダクト8が構成され、仕切壁7の内側に前面に開口した陳列室9が構成されている。陳列室9(本体6)の前面開口の上下縁には吐出口11と吸込口12が構成されてダクト8に連通しており、ダクト8内には図示しない冷却装置の冷却器13と送風機14とが配設されている。
【0017】
一方、陳列室9内には上下複数段の商品陳列用の棚2・・・(実施例では6段)が架設され、各棚2上には缶飲料やペットボトル入り飲料等の商品Gが載置され、陳列される。各棚2・・・は前側が低く傾斜して架設されており、これにより、最も手前の商品Gが取り出されると、その列の後方の商品Gが順次前方に移動する構成とされている。また、各棚2・・・は棚段数や棚間隔を変更するため、ブラケット16と図示しない支柱との係合により着脱自在の構成とされている。更に、棚2・・・はそれぞれ前方に引出可能なスライド構造とされ、図1の如く陳列室9内に保持された状態と、商品補充時に前面開口から手前側に引き出された状態とに保持可能とされている。
【0018】
次に、図2及び図5、図6を用いて各棚2・・の構造を説明する。棚2は熱良導性のアルミニウムなどの金属板にて構成され、上面が商品Gの載置面となる棚板41と、この棚板41の下側に間隔を存して取り付けられる裏板42と、両板41、42間に装填された成形断熱材43などから構成されている。
【0019】
この場合、棚板41の裏面(下面)左右両側部には、アルミニウムなどの熱良導性金属板から構成された板材44、44が交熱的に密着して貼り付けられている(図6)。各板材44、44は棚板41の左右の前隅部からそれぞれ後部まで渡る略全幅の範囲に対応しており、これにより、板材44の部分の棚2の棚板41の厚さ寸法は、板材41の分だけ厚くなっている。
【0020】
更に、各棚2の棚板41の裏面(下面)には商品Gを加熱するための電気ヒータ21、22、23、26、27、28が交熱的に取り付けられている。このうち、電気ヒータ21、22、23は棚2(棚板41)の前部及び左右両側部(両側部は板材44の裏面に取り付けられることになる)の略全幅と、後部の左右、即ち、略棚板41(棚2)の端部に対応して略均等に取り付けられ、電気ヒータ26、27、28は棚2(棚板41)の後部中央から中央部に渡る位置、即ち、略棚板41(棚2)の中央部に対応して略均等に取り付けられている。これら3本の電気ヒータ21〜23によって第1のヒータとしての第1のヒータ24が構成され、電気ヒータ26〜28によって第2のヒータとしての第2のヒータ29が構成される。
【0021】
また、第1のヒータ24を構成する3本の電気ヒータ21〜23は全て同一の容量とされ、第2のヒータ29を構成する3本の電気ヒータ26〜28も全て同一容量とされている。そして、このとき各板材44、44は第1のヒータ24の両側部分に対応すると共に、第2のヒータ29の一部にも対応している(図2)。
【0022】
また、各棚2・・の棚板41の左右方向の中央の前側裏面には第1の温度センサ31が交熱的にそれぞれ取り付けられており、その後側裏面には第2の温度センサ32が交熱的にそれぞれ取り付けられている(図5)。この場合、第1のヒータ24における棚板41の左右方向の中央前部に対応する部分(図2に24Aで示す)は、前側に片寄って配置されている。これにより、第1の温度センサ31を棚板41の前側にできるだけ寄せて取り付けても、第1のヒータ24との間に充分な間隔を確保できるようになる。
【0023】
そして、前記電気ヒータ21〜23、26〜28や温度センサ31、32の配線は棚2より後方に引き出され、ソケットを介して仕切壁7に設けられた図示しないコンセントに着脱自在に接続されることになる。また、これらの配線は前述の如く棚2が引き出された場合にも支障ないように余裕を持って引き回されている。
【0024】
次に、図3は係る第1のヒータ24及び第2のヒータ29を構成する電気ヒータ21〜23、26〜28の電気回路を示している。これらヒータの給電には三相200V電源ACが使用される。即ち、この電源ACのR、S、T各相間の電圧は交流200Vである。そして、各棚2の前記第1のヒータ24の電気ヒータ21は電源ACのR相に、電気ヒータ22はS相に、電気ヒータ23はT相にそれぞれ接続され、前記第2のヒータ29の電気ヒータ26は電源ACのR相に、電気ヒータ27はS相に、電気ヒータ28はT相にそれぞれ接続される。
【0025】
また、第1のヒータ24の各電気ヒータ21〜23と電源AC間には3連のリレー接点R1が接続され、第2のヒータ29の各電気ヒータ26〜28と電源AC間には3連のリレー接点R2が接続されている。また、各電気ヒータ21〜23、26〜28の給電線にはそれぞれカレントトランスCTが設けられている。尚、図3は一枚の棚2の回路を示しており、同様の回路が各棚2・・についてそれぞれ構成されているものとする。
【0026】
次に、図4はショーケース1の制御装置Cの電気回路のブロック図を示している。制御装置Cは汎用のマイクロコンピュータ34により構成されており、マイクロコンピュータ34の出力には前記各棚2・・・の電気ヒータ21〜23、26〜28のリレーR1、R2のコイルR1C、R2Cが接続されている。係る構成により第1のヒータ24の電気ヒータ21〜23と第2のヒータ29の電気ヒータ26〜28は独立制御可能となる。また、マイクロコンピュータ34の出力にはLED等から構成される表示回路36が接続されると共に、更に図示しない前記冷却装置の制御出力も行われる。
【0027】
マイクロコンピュータ34の入力には各棚2・・・が引き出され、再度陳列室9内に押し込まれたことを検出するための棚スイッチ2D・・・が接続されており、更に、前記カレントトランスCT・・・の出力も接続されている。また、マイクロコンピュータ34にはセンサ・スイッチ回路37を介して各種操作スイッチや前記各棚2・・・の温度センサ31、32、吐出口11からの吐出冷気温度を検出する図示しない温度センサや冷却器13の温度を検出する温度センサなどの出力が入力される。
【0028】
以上の構成で次に動作を説明する。実施例のショーケース1は冷蔵モードと温蔵モードとに切替使用可能であり、そのモード切換はセンサ・スイッチ回路37の切替操作スイッチにて行われる。
【0029】
(1)冷蔵モード
そして、冷蔵モードではマイクロコンピュータ34は各電気ヒータ21〜23、26〜28への通電を禁止し、前記吐出口11の温度を検出する温度センサの出力に基づいて前記冷却装置を運転制御する。
【0030】
冷却装置が運転されると冷却器13が冷却作用を発揮する。この冷却器13と熱交換した冷気は送風機14によりダクト8内を吹き上げられ、吐出口11から陳列室9の開口に向けて吐出され、吸込口12からダクト8内に吸引される。これにより、陳列室9の前面開口には冷気エアーカーテンが構成されると共に、冷気の一部は陳列室9内にも循環して貯蔵室9内を所定の冷蔵温度に冷却する。
【0031】
(2)温蔵モード
一方、温蔵モードとされた場合の制御を図7のタイミングチャートを参照しながら説明すると、マイクロコンピュータ34は前記冷却装置(冷却器13、送風機14を含む)の運転を禁止し、温度センサ31、32の出力に基づいてリレーR1、R2により各棚2・・の前記第1のヒータ24及び第2のヒータ29の各電気ヒータ21〜23、26〜28の通電を制御する。尚、以下の制御は各棚2・・・についてそれぞれ独立して行われるものとし、以下の説明では一枚の棚2について説明する。
【0032】
今、棚2の棚板41上には例えばペットボトル入り飲料(お茶など)である商品Gが左右及び前後に渡って複数列載置され、満載されているものとする。また、全ての棚2は陳列室9内に押し込まれており、全棚スイッチ2D・・がこれを検出しているものとする。更に、マイクロコンピュータ34は温度センサ31が検出する棚板41の前部中央の温度に基づいてリレーコイルR1Cを通電制御し、リレーR1により第1のヒータ24の電気ヒータ21〜23を通電制御する。また、温度センサ32が検出する棚板41の中央部の温度に基づいてリレーコイルR2Cを通電制御し、リレーR2により第2のヒータ29の電気ヒータ26〜28を通電制御する。
【0033】
そして、今棚2(棚板41)の設定温度(棚設定値)が+70℃に設定されているものとすると、各ヒータ24、29の通電が開始されて温度センサ32が検出する温度が例えば棚設定値+2℃の棚上限温度に達するとリレーR2を開いて第2のヒータ29の電気ヒータ26〜28の通電を停止(OFF)し、温度センサ32が検出する温度が例えば棚設定値−2℃の棚下限温度まで降下したらリレーR2を閉じて第2のヒータ29に通電(ON)する加温制御を実行する。また、温度センサ31が検出する温度が上記棚上限温度に達するとリレーR1を開いて第1のヒータ24の電気ヒータ21〜23の通電を停止(OFF)し、温度センサ31が検出する温度が上記棚下限温度まで降下したらリレーR1を閉じて第1のヒータ24に通電(ON)する加温制御を実行する。
【0034】
これにより、棚2の棚板41上の商品Gは平均+58℃程の飲み頃温度に加温される。図7には棚2の棚板41の表面温度と、温度センサ31が検出する温度(温度センサ32も略同様)と、棚2(棚板41)の両端の商品Gの温度と棚2(棚板41)の中央部(追加)の商品Gの温度が示されている。尚、マイクロコンピュータ34には上記棚設定値を各温度センサ32、31毎に独立して設定可能であるが、実施例では同一として説明する。
【0035】
ここで、商品販売時には通常売れ筋の商品が棚2の棚板41中央部に陳列され、販売が少ない商品は左右の脇の位置に陳列される。従って、商品Gが購買者により手前側から取り出されていくと、順次手前に移動することで棚板41上の商品は中央後部から無くなっていき、棚板41上の既に暖かい両端部の商品Gは前後に渡って残存する状況となる。
【0036】
そして、比較的温度の低い新たな商品Gが棚2の棚板41上に補充されると、温度センサ31及び32が検出する温度及び棚板41の表面温度は急速に低下し前記棚下限温度よりも著しく低くなるので、マイクロコンピュータ34はリレーR1とR2を閉じて第1のヒータ24と第2のヒータ29の通電を開始する。これにより、棚板41上の商品Gも加温されていく。
【0037】
このとき、温度センサ31、32が検出する温度も徐々に上昇していくものの、新たな商品Gの補充によって温度は低下しているので、棚上限温度まで上昇するには時間を要し、結果として両ヒータ24、29は連続通電されるかたちとなる。
【0038】
係る第1及び第2のヒータ24、29による加熱によって新たに補充された棚板41上の中央部の商品Gの温度は低い値から上昇して行くが、既に温まっている棚板41上の両端部の商品Gの温度は、適温から更に上昇して行くことになり、そのままでは異常に高い温度まで加温されてしまう。
【0039】
そこで、マイクロコンピュータ34は係る商品Gの補充後、棚2の端部に略対応している第1のヒータ24が例えば1時間連続して通電された場合、その後当該第1のヒータ24への通電をデューティー制御する。このデューティー制御で、マイクロコンピュータ34はリレーR1を制御し、10分第1のヒータ24に通電したら1分非通電とする。これにより、第1のヒータ24の通電量は10/11に削減されることになり、棚板41上の両端部の商品Gの温度上昇は緩慢となるので、係る端部の商品Gの温度だけが異常高温となる不都合が解消若しくは抑制される。
【0040】
尚、係るデューティー制御中もマイクロコンピュータ34は第2のヒータ29を連続通電する。そして、その後補充商品Gの温度も上昇し、温度センサ31及び32が検出する温度が前記棚上限温度に達した時点で、マイクロコンピュータ34は第1及び第2のヒータ24、29への通電を断ち、係るデューティー制御も終了して以後は通常の加温制御に復帰する。
【0041】
ここで、上記実施例では第1のヒータ24が連続して1時間通電された場合にデューティー制御を行うようにしたが、それに限らず、新たな商品Gが補充されたことにより、温度センサ31が検出する温度が低下しことでデューティー制御を実行してよい。その場合には、前回第1のヒータ24の通電が停止(OFF)された時点の温度センサ31が検出する温度T1をマイクロコンピュータ34が記憶しておき、新たな商品Gの補充にて温度センサ31が検出する温度T2が低下して、T1−T2が例えば15degより大きくなった場合、第1のヒータ24の通電量を削減する。
【0042】
係る制御によっても、棚板41上の両端部の商品Gの異常温度上昇を解消若しくは抑制することが可能となる。そして、その場合にも温度センサ31が検出する温度が棚上限温度に上昇した時点でデューティー制御を終了するものとする。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、第1のヒータが所定時間連続して通電された場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減するので、棚上の中央部に商品が補充され、電気ヒータが連続して通電されるような状況においては、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータが所定時間連続して通電された時点で、その後当該第1のヒータへの通電量が削減されるようになる。
【0044】
これにより、棚上の端部に陳列された商品の加熱量が削減され、当該商品の温度が異常に高くなってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0045】
また、請求項2の発明によれば、前面に開口する本体内に陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、この棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、棚の温度を検出する温度センサと、この温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、電気ヒータは、棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、制御装置は、第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、前回第1のヒータの通電が停止された時点の温度センサが検出する温度と当該温度センサが検出する現在の温度との差が所定値より大きくなった場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減するので、棚上の中央部に商品が補充され、電気ヒータが連続して通電されるような状況においては、温度センサが検出する温度が前回第1のヒータの通電が停止された時点より拡大し、所定値より大きくなった時点で棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータへの通電量が削減されるようになる。
【0046】
これにより、棚上の端部に陳列された商品の加熱量が削減され、当該商品の温度が異常に高くなってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0047】
請求項3の発明によれば、上記各発明に加えて制御装置は、温度センサが検出する温度が棚上限温度まで上昇した場合、第1のヒータの通電量削減制御を停止するので、新たなに補充された商品の昇温が終了した時点で第1のヒータの制御も支障無く通常に戻るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のショーケースの縦断側面図である。
【図2】図1のショーケースの棚の平面図である。
【図3】図1のショーケースの一枚の棚の電気ヒータの電気回路図である。
【図4】図1のショーケースの制御装置の電気回路のブロック図である。
【図5】図1のショーケースの棚の縦断側面図である。
【図6】図1のショーケースの棚のもう一つの縦断側面図である。
【図7】図4の制御装置による電気ヒータの制御を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ショーケース
2 棚
3 断熱壁
9 陳列室
21〜23、26〜28 電気ヒータ
24 第1のヒータ
29 第2のヒータ
31、32 温度センサ
34 マイクロコンピュータ
C 制御装置

Claims (3)

  1. 前面に開口する本体内に陳列室を構成し、該陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、該棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、
    前記棚の温度を検出する温度センサと、該温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で前記電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、
    前記電気ヒータは、前記棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、前記棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、前記制御装置は、前記第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、前記第1のヒータが所定時間連続して通電された場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減することを特徴とするショーケース。
  2. 前面に開口する本体内に陳列室を構成し、該陳列室内に商品陳列用の棚を架設すると共に、該棚には当該棚上の商品を加熱するための電気ヒータを取り付けて成るショーケースにおいて、
    前記棚の温度を検出する温度センサと、該温度センサが検出する温度に基づき、所定の棚下限温度と棚上限温度の間で前記電気ヒータの通電をON−OFF制御する制御装置とを備え、
    前記電気ヒータは、前記棚の端部に略対応して設けられた第1のヒータと、前記棚の中央部に略対応して設けられた第2のヒータとから構成され、前記制御装置は、前記第1及び第2のヒータを独立して通電制御すると共に、前回前記第1のヒータの通電が停止された時点の前記温度センサが検出する温度と当該温度センサが検出する現在の温度との差が所定値より大きくなった場合は、その後当該第1のヒータへの通電量を削減することを特徴とするショーケース。
  3. 前記制御装置は、前記温度センサが検出する温度が前記棚上限温度まで上昇した場合、前記第1のヒータの通電量削減制御を停止することを特徴とする請求項1又は請求項2のショーケース。
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